JP3141306U

JP3141306U - 自動車ダッシュボード用滑り止めマット

Info

Publication number: JP3141306U
Application number: JP2008001134U
Authority: JP
Inventors: 猛十文字
Original assignee: 株式会社ナポレックス
Priority date: 2008-02-01
Filing date: 2008-02-01
Publication date: 2008-05-01
Anticipated expiration: 2018-02-01

Abstract

【課題】自動車のダッシュボード上に容易に確実に敷くことができ、その上に置いた小物類の落下防止、確実な滑り止め効果を有し、優れた使い勝手を奏する自動車ダッシュボード用滑り止めマットを提供することを目的とする。
【解決手段】自動車のダッシュボード上、自動車の各所に備えられたトレイや小物入れ、グローブボックスなどの床面に敷くシリコーン素材からなる滑り止めマットであって、本体は、多数の有底の凹部を備えた表面と平滑な裏面とからなり、該本体の周囲には該本体と一体に形成した縁部を表面側に立設して構成したことで、効果的に小物の滑り止め効果を向上させるとともに、自動車の発進や停止時、コーナリングの際の落下防止効果を高めた。また、凹部を裏面と貫通させたので、本体裏面とダッシュボード間がより容易に密着し、本体を確実に吸着固定させることを可能とした。
【選択図】図１

Description

本考案は、自動車のダッシュボード上及び自動車の各所に備えられたトレイや小物入れ、グローブボックスなどに敷いて、携帯電話、眼鏡、ＭＰ３プレイヤーなどの小物類が滑り落ちることを防止する滑り止めマットに関する。

従来、自動車のダッシュボード上に携帯電話、眼鏡、ＭＰ３プレイヤーなどの小物類を便宜的に置くことがよくある。ダッシュボードの上面はなだらかな曲面で構成され比較的滑り易い材質からなるので、小物類を置いたまま走行すると、発進や停止時、コーナリングによりダッシュボード上を滑って左右に移動したり落下したりする。また、インストルメントパネル下方に備えられた小物や小銭を入れるためのトレイや、コンソールボックス、グローブボックスなどに前記した小物類を収納することもよくあるが、前記同様に内部で左右に移動して小物とトレイなど双方に傷を付けたり、振動でビビリ音が発生し不快な思いをすることがよくある。これを防止するために、ダッシュボード上に敷くシリコーンなどの軟質シート素材からなる滑り止めシートがよく知られている。例えば、特開２００４−９９７１９号公報（特許文献１）に開示される「小物落下防止用の吸着性シート」は、シリコーンゴム又はブチルゴムなどの極柔軟性ゴムからなるシートであって、該シートの両面が吸着性に富み、その吸着面に小物を載せることによって小物が滑動乃至落下することを防止し、吸着面が汚れても水洗いして吸着性を回復させることによって、繰り返し使用可能であることを特徴とするものである。当該公報の段落番号００１８にも記載があるように、シリコーンは耐熱性、耐寒性、耐候性、耐油性、圧縮永久歪み特性、反発弾性、安全衛生、耐久性の点で特に優れた物性を有し、特に被載置面に対する移行性による悪影響もないため、これらの滑り止めシートにはよく使われるものである。

また、特開２００３−２００８７８号公報（特許文献２）に開示される「自動車のダッシュボード」は、段落番号００２７に記載されているように、トレイをダッシュボード上に回転可能に取り付けたので、トレイ上の乗員の体から離れた位置に載置されている全ての物に対し、乗員がトレイを回転させるという極めて簡単な操作により、容易に手を届かすことができるようにしたものである。また、段落番号００２０に記載されているように、トレイの縁部を上方へ延出するとともにトレイの表面に滑り止めカバーを装備して物をトレイから滑り落ちにくくしている。

さらに、実開平３−６４９４号公報（特許文献３）に開示される「滑り止め部材」は、シリコーンゴムなどの屈曲可能なシート状部材の表面側に粗面を形成するとともに裏面側に平滑面を形成した滑り止めシートである。表面側に粗面を形成した点について当該公報明細書中に特に記載はないが、一般的には表面側に粗面を形成したことにより、置いた小物が必要以上に滑り止めシートに密着することを防止して、滑り止め効果を損なわずに取りやすいといった使い勝手を向上するためのものである。

特開２００４−９９７１９号公報特開２００３−２００８７８号公報

ところで、従来例の特許文献１に開示された小物落下防止用の吸着性シートは、ダッシュボード上に敷きやすく小物を載置しやすいように適宜なサイズに形成され、表裏両面ともに平滑面とした単純な角形シート状であるために、ダッシュボード上への密着性と載置した小物類の滑り止め効果は十分に用をなすものであるが、吸着性シート上の小物が自動車の走行によってずれたり、不意に手が触れた際など落下する場合もあった。また、表面が平滑面であることから小物の表面も平滑面である場合などは必要以上に密着して、小物を取ろうとして吸着性シートごと取れてしまうといったこともあった。

また、特許文献２に開示された自動車のダッシュボードは、ダッシュボード自体に、回転可能にトレイを設け、該トレイは縁部を上方へ延出するとともにトレイの表面に滑り止めカバーを装備して物をトレイから滑り落ちにくくしているものであるが、該縁部は滑り止め効果を有さないので不用意に物が落下するといった課題を有する。また、トレイをダッシュボード自体に直接備えているために、自動車の製造時以外適用しづらくコスト面においても不利であるいといった側面を持つものである。

さらに、特許文献３に開示された滑り止め部材は、特に明細書中に記載はないが、自動車のダッシュボード上の小物類滑り止めシートとしても利用することも可能であり、シート状部材の表面側に粗面、裏面側には平滑面を形成して、置いた小物類の必要以上の密着防止と、敷く面への密着性の向上を実現したものであるが、特許文献１の課題と同様に、吸着性シート上への小物が自動車の走行によってずれたり、不意に手が触れた際など落下する場合もあった。

そこで、本考案は上記した課題を考慮し、自動車のダッシュボード上や、各所に備えられたトレイや小物入れ、グローブボックスなどの収納部床面に容易に確実に敷くことができ、その上に置いた小物類の落下防止、確実な滑り止め効果を有し、振動吸収やビビリ音防止など優れた使い勝手を奏する自動車ダッシュボード用滑り止めマットを提供することを目的とする。

自動車のダッシュボード上、自動車の各所に備えられたトレイや小物入れ、グローブボックスなどの床面に敷くシリコーン素材からなる滑り止めマットであって、本体は、多数の有底の凹部を備えた表面と平滑な裏面とからなり、該本体の周囲には該本体と一体に形成した縁部を表面側に立設したことで解決される。

また、該凹部は裏面と貫通した貫通孔としたことで解決される。

吸着性を有するシリコーン材からなる自動車ダッシュボード用の滑り止めマットであって、本体は、多数の有底の凹部を備えた表面と、平滑な裏面と、該本体の周囲には該本体と一体に形成した縁部を表面側に立設して構成したので、多数の有底の凹部により本体の上に置いた小物と本体表面との吸着面積が大幅に減少することで、小物と本体表面が不必要に大きな面積で吸着することがなくなり、本体がダッシュボードから外れてしまうことを解消した。かつ単位面積あたりの荷重が増加することで滑り止め効果を向上させるとともに、本体の上に置いた小物が、自動車の発進や停止時、コーナリングでずれたとしても、縁部に引っ掛かることで落下防止効果を高めることを可能とした。また、多数の有底の凹部を裏面と貫通させたので、本体をダッシュボードに敷いた際、裏面とダッシュボード間の空気が本体の柔軟性と弾力性により自然に貫通孔から排出され裏面とダッシュボードがより容易に密着するようになり、本体を確実に吸着固定させることを可能とした。

次に、本考案の自動車ダッシュボード用滑り止めマットについて、図面を参照して詳細に説明する。図１は、本考案の全体斜視図であり（１）は本体である。図２は本体（１）の平面図、図３は図１のＡ−Ａ線断面図である。本体（１）は、多数の有底の凹部（１ｄ）をパターン状に備えた表面（１ａ）、平滑な裏面（１ｂ）、本体（１）と一体に形成した縁部（１ｃ）とからなる。本体（１）はシリコーン素材からなるので、吸着性（弱い粘着性）を有してダッシュボードに接着剤などの止着手段を用いることなく吸着固定することができる。同様に置いた小物に対しても吸着性により優秀な滑り止め効果を得ることができる。また優れた耐熱性、耐寒性、耐候性、耐久性、耐油性、柔軟性、弾性、化学的安全性などの物性を兼ね備えるため、極寒時−３０℃から灼熱時８０℃といった低温から高温までの温度変化、ウィンドウから差し込む紫外線にも耐えうるもので、埃が付着して吸着性（粘着性）が低下しても水洗いで容易に元の性能に復活する。さらに極めて柔軟性に優れていることから小物類を走行の振動から保護するとともに、収納した小物類が内部で左右に移動して小物とトレイなどの双方への傷付きを防止し、振動によるビビリ音の発生も防止することが可能で、自動車用に用いる素材としては極めて好適なものである。

本考案の第１の実施例においては、本体（１）を自動車のダッシュボード上に敷いた状態について説明するが、自動車の各所に備えられたトレイや小物入れ、グローブボックスなどに敷いた場合も同様である。本体（１）の表面（１ａ）は図３にも示されるように、その一面に多数の凹部（１ｄ）を備えて構成したことで、置いた小物と本体表面（１ａ）との吸着面積（接触面積）が、凹部（１ｄ）がない場合と比較して大幅に減少した。これにより置いた小物と本体表面（１ａ）とが不必要に大きな面積で吸着することがなくなり、小物を取ろうとした際に小物と本体（１）の吸着力が、ダッシュボードとの吸着力に勝って、同時に取ってしまうといったことが解消できる。また、単位面積あたりの荷重が増加することで、滑り止め効果を損なうことなく向上させた。

また、本体（１）の周囲に立設して備えた縁部（１ｃ）は、本体（１）と一体に形成して備えた。これにより本体（１）の上に置いた小物が、自動車の発進や停止時、コーナリングでずれたとしても、縁部（１ｃ）に引っ掛かることで落下防止効果を高めることを可能とした。また、縁部（１ｃ）を本体（１）と一体に形成しているため、縁部（１ｃ）も十分な吸着性を有して、さらなる落下防止効果を得ることを可能とした。また、平面状のシートとして構成された従来の滑り止めシートと比較して、縁部（１ｃ）によりダッシュボードとの境界線がより明確になり、視認性の悪い夜間においても小物を本体（１）の上に確実に置きやすくなり落下防止という点で優れた効果を奏するものである。

さらに、本体（１）の裏面（１ｂ）は平滑な面で構成した。これにより、自動車のダッシュボードに敷いたとき、裏面（１ｂ）全面がダッシュボードに密着して十分な吸着力を得ることで容易かつ確実に本体（１）を吸着固定することを可能とした。また、極めて柔軟性と弾力性を有するため、なだらかな曲面で構成されたダッシュボード上によく馴染んで敷くことが可能となる。

次に本考案の第２の実施例を説明する。第１の実施例においては本体（１）の表面（１ａ）に図３に示される如くその一面に多数の凹部（１ｄ）をパターン状に備えて構成したが、本実施例においては図４に示すように、該凹部（１ｄ）を本体（１）の裏面（１ｃ）と貫通させて貫通孔（２ｄ）とした。これにより、本体（１）をダッシュボードに敷いた際、裏面（１ｂ）とダッシュボード間の空気が本体（１）の柔軟性と弾力性により自然に貫通孔（２ｄ）から排出され、裏面（１ｂ）とダッシュボード間をより容易に確実に密着させる効果を有し、本体（１）を第１実施例と比較してさらに容易かつ確実にダッシュボードに吸着固定することを可能としたものである。

以上のように構成された本考案の自動車ダッシュボード用滑り止めマットは、すべてを一体で形成して構成することが可能であるので、極めて少ない部品点数でコスト低減を実現するとともに、優れた効果を奏することを可能とした。また、成型色を適宜選択したり、表面全体や、縁部を広めにしてそこに文字やキャラクターをいれることでデザイン的に優れ、多様な顧客のニーズに対応することが可能な自動車ダッシュボード用滑り止めマットを提供することを可能としたものである。

本考案において、本体（１）の材質はシリコーンとしたが、同様の効果と物性を備えた素材であれば本考案の技術的範囲に属するものである。また凹部（１ｄ）は図３で半円球状の凹みとして示したが、これに拘ることなく円柱状、円錐状、多角形の角柱、角錐、不定形形状、シボ状の凹みなどであっても効果は同様であり、凹みの深さも必要に応じて適宜調整すればよいことはいうまでもない。さらに、凹部（１ｄ）は図１から３に示されるように一定の間隔で配置しているがランダムに配置してもよく、前記様々な形状の凹みを混在させて配置してもよい。

本考案の全体斜視図である。本考案の平面図である。本考案の図１のＡ−Ａ線断面図である。本考案の第２実施例を示す図である。

符号の説明

１本体
１ａ表面
１ｂ裏面
１ｃ縁部
１ｄ凹部
２ｂ貫通孔

Claims

自動車のダッシュボード上、自動車の各所に備えられたトレイや小物入れ、グローブボックスなどの床面に敷くシリコーン素材からなる滑り止めマットであって、本体は、多数の有底の凹部を備えた表面と平滑な裏面とからなり、該本体の周囲には該本体と一体に形成した縁部を表面側に立設したことを特徴とする自動車ダッシュボード用滑り止めマット。
該凹部は裏面と貫通した貫通孔としたことを特徴とする請求項１に記載の自動車ダッシュボード用滑り止めマット。