JP3140933B2 - 記録再生装置 - Google Patents

記録再生装置

Info

Publication number
JP3140933B2
JP3140933B2 JP07025243A JP2524395A JP3140933B2 JP 3140933 B2 JP3140933 B2 JP 3140933B2 JP 07025243 A JP07025243 A JP 07025243A JP 2524395 A JP2524395 A JP 2524395A JP 3140933 B2 JP3140933 B2 JP 3140933B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
probe
order
information
material layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07025243A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08221840A (ja
Inventor
敦央 井上
与志郎 赤木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP07025243A priority Critical patent/JP3140933B2/ja
Publication of JPH08221840A publication Critical patent/JPH08221840A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3140933B2 publication Critical patent/JP3140933B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は記録再生装置に関す
る。より詳しくは、原子的サイズの微細なプローブを用
いて情報を記録した記録担体に情報を記録し、再生する
記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】記録
材料層にミクロンオーダ(1μm〜100μm)の記録
単位で情報を記録する方式(以下「ミクロンオーダの記
録方式」という。)としては、磁気記録方式の他、光磁
気効果、光異性化、結晶−非結晶転移などの相変化、幾
何学的ピット(凹凸)形成などを利用する方式が知られ
ている。例えば、現在、記録材料層に約1μmのレーザ
スポット径で記録を行い、光磁気効果を利用して再生を
行う方式(光磁気ディスク)が実用化されている。しか
し、記録容量のさらなる向上が望まれている。
【0003】そこで最近、走査型トンネル顕微鏡(ST
M)の要素技術によって原子又は分子を操作できること
を利用して、記録材料層にナノオーダ(0.1nm〜1
00nm)の記録単位で情報を記録する方式(以下「ナ
ノオーダの記録方式」という。)が活発に研究されてい
る。ナノオーダの記録方式としては、例えば電界蒸発法
による突起形成、あるいは探針で吸着原子を移動し配列
する方式、機械的加工により凹凸を形成する方式等が知
られている。また、原子間力顕微鏡(AFM)を利用し
た表面加工の手法として、探針の押圧による機械的切削
やチャージの付与などの手法が知られている。
【0004】このようなナノオーダの記録方式によれ
ば、ミクロンオーダの記録方式に比して記録容量が飛躍
的に増えることが期待される。しかし、理想的にはさら
に容量を増加させることが望ましい。そこで、この発明
の一つの目的は、単にナノオーダの記録方式を採用した
記録担体に比して、単位面積当たりの記録密度を高める
ことができる記録担体を提供することにある。
【0005】また、ナノオーダの記録方式を採用した記
録担体を実用化する上で、最大の問題点として、ミクロ
ンオーダの記録方式を採用したものに比して記録再生速
度が遅いことが挙げられる。
【0006】例えば、STMを用いたナノオーダの記録
方式を採用した記録担体において、記録材料層の表面に
トラック溝(2μmのラインアンドスペースで溝の長さ
は30μm)やトラックパターン(10μm□で凹状の
もの)を設けて、位置決めおよびデータ列への追跡を行
うようにしたものが知られている(例えば特開平5−1
09130号公報、特開平5−28546号公報)。し
かし、このような記録担体では、トラックが離散的であ
るため位置決め等のための情報量が少なく、あまり記録
再生速度を速くすることはできない。また、そのような
トラックは記録担体の製造段階で形成され、記録材料層
に本来の記録情報を記録する段階では、さらに詳しいア
ドレス情報やトラッキング情報を書き込むことができな
い。
【0007】これに関連して、本出願人は先に、ナノオ
ーダの記録方式を採用した記録担体において、記録材料
層に、STMを用いて本来の記録情報とアドレス情報と
を凹凸の形で記録した記録領域と、記録を行わない平坦
な無記録領域とを交互に配置したものを提案した(特願
平5−316124号)。この記録担体によれば、記録
材料層に本来の記録情報を記録する段階でアドレス情報
を書き込むことができるので、上記トラックを設けた記
録担体に比して、ある程度記録再生速度を速くすること
ができる。しかし、アドレス情報をナノオーダの記録方
式で記録しているため、ミクロンオーダの記録方式で記
録する場合に比して、依然として記録再生速度が遅いと
いう問題がある。現状では、ナノオーダの記録方式に比
して、ミクロンオーダの記録方式の方が記録再生速度が
明らかに速く、位置精度も高いレベルにあるからであ
る。
【0008】そこで、この発明の別の目的は、ナノオー
ダの記録方式を採用した記録担体において、記録材料層
に本来の記録情報を記録する段階でアドレス情報を書き
込むことができ、しかも記録再生速度を向上させること
ができる記録担体を提供することにある。
【0009】また、そのような記録担体に情報を記録
し、再生を行うのに適した記録再生装置を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の記録再生装置は、記録担体の基板に沿って
面状に広がる単一または互いに平行な複数の記録材料層
に、プローブによって情報を記録し、再生を行う記録再
生装置であって、上記記録担体が載置面に載置されるス
テージと、上記ステージの載置面と垂直な方向に延び、
支持部材によって、上記ステージに対して所定の高さ
に、かつ、軸周りに回転自在に支持された回転軸と、上
記記録材料層に直接または基板を介して間接に対向した
とき、上記記録材料層のうちの対向した個所に1μm乃
至100μmの範囲内のミクロンオーダの寸法を持つ第
1の記録単位を形成する一方、上記第1の記録単位が表
す情報を検出することができる第1のプローブと、上記
記録材料層に直接対向したとき、上記記録材料層のうち
の対向した個所に0.1nm乃至100nmの範囲内の
ナノオーダの寸法を持つ第2の記録単位を形成する一
方、上記第2の記録単位が表す情報を検出することがで
きる第2のプローブと、上記回転軸に一体に取り付けら
れ、蒸気第1のプローブおよび第2のプローブを上記ス
テージに対して垂直に、かつ上記回転軸の軸心から等距
離に保持するプローブ保持材と、上記ステージに対する
上記回転軸の載置面に沿った方向の相対位置を変化させ
ることができる横方向駆動手段と、上記第1のプローブ
および第2のプローブが検出した情報を受けて、この情
報に基づいて上記横方向駆動手段によって上記ステージ
に対する上記回転軸の載置面に沿った方向の相対位置を
変化させるとともに、上記回転軸駆動手段によって上記
回転軸を回転させる制御を行う制御手段を備えたことを
特徴としている。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【作用】本明細書で用いた記録担体では、記録材料層の
うちミクロンオーダの記録方式で第1の記録情報が記録
された領域の表面に、この第1の記録情報に重ねて、ナ
ノオーダの記録方式で第2の記録情報が記録されてい
る。したがって、記録材料層に単にナノオーダの記録方
式で第2の記録情報だけが記録されている場合に比し
て、単位面積当たりの記録密度が高まる。
【0016】ここで、第1の記録情報は1μm乃至10
0μmの範囲内のミクロンオーダの寸法を持つ第1の記
録単位で記録される一方、第2の記録情報は0.1nm
乃至100nmの範囲内のナノオーダの寸法を持つ第2
の記録単位で記録されており、記録単位の寸法が1桁以
上異なっている。したがって、第1の記録情報と第2の
記録情報のうちの一方が、他方を打ち消したり、乱した
りすることはない。
【0017】本明細書で用いた記録担体では、面状に広
がる平行な少なくとも2層の記録材料層を備え、一方の
記録材料層の所定の領域にナノオーダの記録方式で第1
の記録情報が記録されるとともに、他方の記録材料層
の、上記第1の記録情報が記録された領域と重なる領域
にナノオーダの記録方式で第2の記録情報が記録されて
いる。したがって、1層の記録材料層に単にナノオーダ
の記録方式で第2の記録情報だけが記録されている場合
に比して、単位面積当たりの記録密度が高まる。
【0018】ここで、ミクロンオーダの第1の記録単位
で情報を記録するためには、磁気記録方式の他、光磁気
効果、光異性化、結晶−非結晶転移などの相変化、幾何
学的ピット(凹凸)形成などを利用する記録方式を採用
することができる。また、ナノオーダの第2の記録単位
で情報を記録するためには、例えば電界蒸発法による突
起形成、あるいは探針で吸着原子を移動し配列する方
式、機械的加工により凹凸を形成する方式等を採用する
ことができる。また、原子間力顕微鏡(AFM)を利用
した表面加工の手法として、探針の押圧による機械的切
削やチャージの付与などの手法を採用することができ
る。
【0019】また、本明細書で用いた記録担体では、
記第1の記録情報が上記第2の記録情報のアドレスを表
すアドレス情報を構成しているので、上記第2の記録情
報のアドレス情報の記録再生は、ミクロンオーダの記録
方式と同等レベルで高速に、かつ精度良く行われる。し
たがって、1層の記録材料層に単にナノオーダの記録方
式で第2の記録情報だけが記録されている場合や、2層
の記録材料層にアドレス情報と第2の記録情報がそれぞ
れナノオーダの記録方式で記録されている場合に比し
て、記録再生速度が向上する。
【0020】また、ミクロンオーダの記録方式で記録さ
れた第1の記録情報は、記録担体の製造段階ではなく、
本来の記録情報を記録する段階で記録され得る。したが
って、第2の記録情報のアドレスを表すアドレス情報
を、本来の記録情報を記録する段階で記録材料層に書き
込むことが可能となる。
【0021】本発明の記録再生装置では、記録または再
生の動作時に、制御手段が回転軸駆動手段を介して回転
軸を回転させて第1のプローブと第2のプローブとを入
れ替えて、入れ替え前の第1のプローブの位置と同じ位
置に第2のプローブの位置合わせを行うことができる。
したがって、第2のプローブの位置合わせが短時間で行
われる。したがって、従来に比して、記録再生速度が向
上する。
【0022】また、別の記録再生装置では、支持部材の
一対のアーム部が第1および第2のプローブをそれぞれ
ステージに対向するようにかつ同軸に保持しているの
で、記録または再生の動作時に、制御手段が、その記録
再生制御系統を第1のプローブに対する制御系統から第
2のプローブに対する制御系統へを切り替えるだけでも
って、第2のプローブの位置合わせを行うことができ
る。したがって、請求項4の記録再生装置に比して、さ
らに記録再生速度が向上する。
【0023】
【実施例】以下、この発明の記録担体および記録再生装
置を実施例により詳細に説明する。
【0024】図1(a)は、この発明の一実施例の記録担
体31の断面構造を示している。
【0025】この記録担体31は、表面がナノオーダで
平坦に加工されたガラス基板90の表面に、面状に広が
る厚さ約300nmの第1の記録材料層としてのFe−
Tb−Co−Cr膜80を備えるとともに、この膜80
の表面に、厚さ約100nmの第2の記録材料層として
のAl膜70を備えている。
【0026】Fe−Tb−Co−Cr膜80の図示の領
域には、ミクロンオーダ(1μm〜100μm)の寸法
を持つ第1の記録単位13a,13b,…を面方向に並
べて設けて第1の記録情報が記録されている。この例で
は、第1の記録単位13a,13bは、光磁気ヘッドを
用いて形成された面方向に約5μmの寸法を持つ磁区
(図中、隣接する磁区をハッチングの向きを変えて表し
ている)によって構成されている。
【0027】また、Al膜70の、上記第1の記録情報
が記録された領域と重なる領域に、ナノオーダ(0.1
nm〜100nm)の寸法を持つ第2の記録単位14,
14,…を並べて設けて第2の記録情報が記録されてい
る。この例では、第2の記録単位14は、走査プローブ
顕微鏡(STM)の探針を用いてパルス印加により形成
された約100nmの径を持つピット(図中、黒点で表
す)によって構成されている。
【0028】上記第1および第2の記録情報は、それぞ
れ光磁気再生ヘッド、STM装置を用いて読み出すこと
ができる。
【0029】この記録担体31では、第1の記録情報と
第2の記録情報とが重ねて記録されているので、1層の
記録材料層70に単にナノオーダの記録方式で第2の記
録情報だけが記録されている場合に比して、単位面積当
たりの記録密度を高めることができる。
【0030】図1(b)は、この発明の別の実施例の記録
担体32の断面構造を示している。
【0031】この記録担体32は、表面がナノオーダで
平坦に加工されたガラス基板90の表面に、面状に広が
る厚さ約300nmの第1の記録材料層としてのFe−
Tb−Co−Cr膜80を備えるとともに、この膜80
の表面に、厚さ約100nmの第2の記録材料層として
のAl膜70を備えている。
【0032】Fe−Tb−Co−Cr膜80の図示の領
域には、ミクロンオーダ(1μm〜100μm)の寸法
を持つ第1の記録単位15a,15b,…を面方向に並
べて設けて第1の記録情報が記録されている。この例で
は、上記第1の記録単位15a,15bは、膜80の表
面に形成された面方向に約5μmの寸法を持つ凹溝15
aと、その隙間をなす部分15bとで構成されている。
【0033】また、Al膜70の、上記第1の記録情報
が記録された領域と重なる領域に、ナノオーダ(0.1
nm〜100nm)の寸法を持つ第2の記録単位14,
14,…を並べて設けて第2の記録情報が記録されてい
る。この例では、第2の記録単位14は、走査プローブ
顕微鏡(STM)の探針を用いてパルス印加により形成
された約100nmの径を持つピット(図中、黒点で表
す)である。
【0034】上記第1および第2の記録情報は、それぞ
れ光磁気再生ヘッド、STM装置を用いて再生すること
ができる。
【0035】この記録担体31では、第1の記録情報と
第2の記録情報とが重ねて記録されているので、1層の
記録材料層70に単にナノオーダの記録方式で第2の記
録情報だけが記録されている場合に比して、単位面積当
たりの記録密度を高めることができる。
【0036】なお、図1(a),(b)の記録担体31,32
において、基板90の材料は、ポリエステル系の樹脂、
Si単結晶などとしても良い。また、記録材料層70,
80は基板90の両面に形成することができる。これに
より、単位面積当たりの記録密度をさらに高めることが
できる。
【0037】また、第1の記録材料層80は、各種エネ
ルギプローブを用いてレーザ光あるいは電子線照射、局
所的磁界の印加などエネルギー束を与えることにより、
ミクロンオーダで例えばピット、局所的非晶質領域、磁
区などの記録単位列を形成できるものであれば良い。
【0038】また、第2の記録材料層70は、表面をナ
ノオーダで平坦にすることができるものであれば、有
機、無機、導電体、半導体、絶縁体を問わず採用するこ
とができる。
【0039】また、第2の記録材料層として第1の記録
材料層とは別の層を特に設けず、第1の記録材料層の表
面に第2の記録情報を記録するようにしても良い。
【0040】図2は、別の実施例の記録担体33の断面
構造を示している。
【0041】この記録担体33は、両面がナノオーダで
平坦に加工されたSi単結晶基板91と、この基板91
の裏面側に形成された、面状に広がる第1の記録材料層
としての厚さ約4μmのγ−Fe23膜又は厚さ約0.
3μmのCo−Ni膜81を備えている。基板91の表
面91aは、第2の記録材料層として用いられるように
なっている。
【0042】γ−Fe23膜又はCo−Ni膜81の図
示の領域には、ミクロンオーダ(1μm〜100μm)
の寸法を持つ第1の記録単位13a,13b,…を面方
向に並べて設けて第1の記録情報が記録されている。こ
の例では、第1の記録単位13a,13bは、磁気ヘッ
ドを用いて形成された面方向に約5μmの寸法を持つ磁
区(図2では、隣接する磁区をハッチングの向きを変え
て表している)によって構成されている。
【0043】また、Si単結晶基板91の表面91a
の、上記第1の記録情報が記録された領域と重なる領域
に、ナノオーダ(0.1nm〜100nm)の寸法を持
つ第2の記録単位14,14,…を並べて設けて第2の
記録情報が記録されている。この例では、第2の記録単
位14は、走査プローブ顕微鏡(STM)の探針を用い
てパルス印加により形成された約100nmの径を持つ
ピット(図中、黒点で表す)である。
【0044】上記第1および第2の記録情報は、それぞ
れ磁気ヘッド、STM装置を用いて再生することができ
る。
【0045】この記録担体33では、第1の記録情報と
第2の記録情報とが重ねて記録されているので、図1
(a),(b)に示したものと同様に、1層の記録材料層70
に単にナノオーダの記録方式で第2の記録情報だけが記
録されている場合に比して、単位面積当たりの記録密度
を高めることができる。
【0046】また、Si単結晶基板91は、ミクロンオ
ーダの記録、再生を行うためのエネルギー束(この例で
は磁束)を透過させるので、基板91の表面91a側か
ら第1の記録材料層81に対してミクロンオーダの記
録、再生を行うことができる。
【0047】このとき基板の材料は、ミクロンオーダの
記録、再生を行うためのエネルギー束を透過させるもの
であれば良く、エネルギ束の種類に応じてポリエステル
系の樹脂、ガラス、単結晶などを広く採用することがで
きる。同様に、第2の記録材料層は、ミクロンオーダの
記録、再生を行うためのエネルギー束を透過させ、かつ
表面をナノオーダで平坦にすることができるものであれ
ば、有機、無機、導電体、半導体、絶縁体を問わず採用
することができる。
【0048】図3は、さらに別の実施例の記録担体34
を示している。この記録担体34は、両面に記録材料層
を設けた2枚の記録担体33A,33Bを、背中合わせ
に接着剤21で貼り合わせたものである。一方の基板9
2Aの裏面側にミクロンオーダの記録、再生を行うため
の第1の記録材料層82A、基板92Aの表面側にナノ
オーダの記録、再生を行うための第2の記録材料層72
Aが設けられている。また、他方の基板92Bの裏面側
にミクロンオーダの記録、再生を行うための第1の記録
材料層82B、基板92Bの表面側にナノオーダの記
録、再生を行うための第2の記録材料層72Bが設けら
れている。
【0049】この例では、基板92A,92Bの材料は
サファイア、第1の記録材料層82A,82Bの材料は
Fe−Tb−Co−Cr膜(約300nm厚)、第2の
記録材料層72A,72BはZnO蒸着膜となってい
る。なお、2枚の記録担体33A,33Bの対応する各
構成要素の材料は、互いに異なっていても良い。
【0050】Fe−Tb−Co−Cr膜82A,82B
の図示の領域には、光磁気ヘッドからのレーザ光19
A,19B(図中、20A,20Bは光収束系を示して
いる)を面方向に走査することによって、ミクロンオー
ダ(1μm〜100μm)の寸法を持つ第1の記録単位
13a,13b,…が形成される。これにより、第1の
記録情報が記録される。この例では、第1の記録単位1
3a,13bは、面方向に約5μmの寸法を持つ磁区
(図中、隣接する磁区をハッチングの向きを変えて表し
ている)によって構成される。
【0051】また、ZnO膜72A,72Bの、上記第
1の記録情報が記録された領域と重なる領域に、走査プ
ローブ顕微鏡(STM)のプローブ6a,6bを用いて
パルス印加することによって、ナノオーダ(0.1nm
〜100nm)の寸法を持つ第2の記録単位14,1
4,…が形成される。これにより、第2の記録情報が記
録される。この例では、第2の記録単位14は、約10
0nmの径を持つピット(図中、黒点で表す)によって
構成される。
【0052】上記第1および第2の記録情報は、それぞ
れ光磁気ヘッド、STM装置を用いて再生することがで
きる。
【0053】このように2枚の記録担体33A,33B
を貼り合わせて1枚の記録担体34とした場合、さらに
単位面積当たりの記録密度を高めることができる。
【0054】このとき基板の材料は、ミクロンオーダの
記録、再生を行うためのエネルギー束を透過させるもの
であれば良く、エネルギ束の種類に応じてポリエステル
系の樹脂、ガラス、単結晶などを広く採用することがで
きる。同様に、第2の記録材料層は、ミクロンオーダの
記録、再生を行うためのエネルギー束を透過させ、かつ
表面をナノオーダで平坦にすることができるものであれ
ば、有機、無機、導電体、半導体、絶縁体を問わず採用
することができる。
【0055】また、第1の記録材料層72A,72B
は、各種エネルギプローブを用いてレーザ光あるいは電
子線照射、局所的磁界の印加などエネルギー束を与える
ことにより、ミクロンオーダで例えばピット、局所的非
晶質領域、磁区などの記録単位列を形成できるものであ
れば良い。
【0056】なお、接着剤21を挟んだ第1の記録材料
層72A,72Bを共通の一つの層として構成しても良
い。
【0057】さて、図1(a),(b),図2,図3に示した
各記録担体に記録を行う場合、ミクロンオーダの第1の
記録単位が表す第1の記録情報の全部または一部を、ナ
ノオーダの第2の記録単位が表す第2の記録情報のアド
レス情報を構成するものとする。このようにした場合、
上記第2の記録情報のアドレス情報の記録再生は、ミク
ロンオーダの記録方式と同等レベルで高速に、かつ精度
良く行うことができる。したがって、1層の記録材料層
に単にナノオーダの記録方式で第2の記録情報だけが記
録されている場合や、2層の記録材料層にアドレス情報
と第2の記録情報がそれぞれナノオーダの記録方式で記
録されている場合に比して、記録再生速度を向上させる
ことができる。
【0058】特に、図1(a),図2,図3の記録担体で
は、ミクロンオーダの記録方式で記録された第1の記録
情報は、記録担体の製造段階が完了した後、本来の記録
情報を記録する段階で記録することができる。したがっ
て、第2の記録情報のアドレスを表すアドレス情報を、
本来の記録情報を記録する段階で第1の記録材料層に書
き込むことができる。
【0059】図4は、この発明の一実施例の記録再生装
置40を示している。
【0060】この記録再生装置40は、記録担体を載置
するためのステージ9を備えている。この例では、ステ
ージ9には、図1(a)に示した記録担体31が載置され
ている。また、この記録再生装置40は、プローブ記録
信号発生器1と、ステージの上方と下方とに設けられた
プローブ位置検知器2および11と、プローブ駆動シス
テム3と、サーボ回路4と、バイアス電源5と、第2の
プローブとしてのナノオーダ記録用プローブ6と、第1
のプローブとしてのミクロンオーダ記録用プローブ7
と、ステージ駆動システム10と、制御手段としてのコ
ントロール部12を備えている。
【0061】上記コントロール部12はこの記録再生装
置40全体の制御を行うようになっている。
【0062】ミクロンオーダ記録用プローブ7は、記録
担体の記録材料層に対向したとき、その対向した箇所に
1μm乃至100μmの範囲内のミクロンオーダの寸法
を持つ第1の記録単位を形成する一方、上記第1の記録
単位が表す情報を検出することができる。
【0063】ナノオーダ記録用プローブ6は、記録担体
の記録材料層に対向したとき、その対向した箇所に0.
1nm乃至100nmの範囲内のナノオーダの寸法を持
つ第2の記録単位を形成する一方、上記第2の記録単位
が表す情報を検出することができる。
【0064】プローブ駆動システム3は、回転軸3a
と、回転軸駆動手段としてのステッピングモータ3b
と、プローブ保持部材としての水平アーム8a,8bを
含んでいる。回転軸3aは、鉛直方向に延び、図示しな
い支持部材によって、ステージ9に対して所定の高さ
に、かつ軸周りに回転自在に支持されている。ステッピ
ングモータ3bは、ヘッド交換パルスを受けて、回転軸
3aを180°ずつ回転させるようになっている。水平
アーム8a,8bは、上記回転軸3aの下端に一体に取
り付けられ、互いに反対向きに延びている。そして、そ
の先端に、それぞれナノオーダ記録用プローブ6とミク
ロンオーダ記録用プローブ7を、ステージ9に対して垂
直に、かつ上記回転軸3aの軸心から等距離に保持して
いる。このプローブ駆動システム3は、水平方向駆動手
段としてプローブ6および7を水平方向(XY方向)に
移動させることができるとともに、プローブ6および7
を鉛直方向(Z方向)に移動させることができる。
【0065】プローブ位置検知器2および11は、動作
すべきプローブ6または7の位置を検出して、その位置
を表す信号をサーボ回路4およびコントロール部12へ
出力する。サーボ回路4は、記録または再生の動作時
に、プローブ6または7の実際の位置と、コントロール
部12が出力するプローブ6または7を制御すべき位置
との差がゼロとなるように、プローブ駆動システム3を
制御する。
【0066】ステージ駆動手段10は、記録担体を載置
した状態のステージ9を水平方向に移動させることがで
きる。
【0067】以下、この記録再生装置40による記録、
再生の処理を、図6,図7および図8に示す信号タイム
チャートを参照して説明する。
【0068】この例では、図1(a)に示した記録担体3
1にミクロンオーダの第1の記録情報とナノオーダの第
2の記録情報を記録し、再生する。第1の記録情報は第
2の記録情報のアドレス情報を表すものとする。ただ
し、それぞれを独立した情報とする場合についても同様
の処理で記録、再生が可能である。
【0069】予め、記録担体31をステージ9に載置
し、ステージ駆動手段10によってステージ9を移動さ
せて、記録担体31をプローブ駆動システム3によるプ
ローブ駆動が可能な範囲に位置させる。
【0070】(1)記録処理 まず、記録担体31の第1の記録材料層80にミクロ
ンオーダの第1の記録情報として、ナノオーダの第2の
記録情報のアドレスを表すアドレス情報を記録する。
【0071】すなわち、プローブ駆動システム3によっ
てミクロンオーダ記録用プローブ7とを対向させた状態
で、図6(a)に示すように、コントロール部12が第2
の記録情報のアドレスを表すアドレス信号を発生する。
なお、図6(b),(c),(d)に示すように、ヘッド交換パ
ルスや、第2の記録情報の内容を表す記録信号(V)
(I)は発生しない。上記アドレス信号がミクロンオー
ダ記録用プローブ7に送られ、そのアドレス信号に基づ
いて記録電圧(電流)に変換される。ミクロンオーダ記
録用プローブ7は、記録担体31の第1の記録材料層8
0のうちの対向した箇所に、この例では光磁気効果を利
用して、第1の記録単位として5μmの寸法を持つ磁区
13a,13b,…を形成する。これにより、記録担体
31の第1の記録材料層80に第1の記録情報として上
記アドレス情報が記録される。
【0072】次に、記録担体31の第2の記録材料層
70に、ナノオーダの第2の記録情報を記録する。
【0073】詳しくは、まず図7(a)に示すように、上
記第1の記録材料層80に記録されたアドレス情報がミ
クロンオーダ記録用プローブ7によって読み出され、そ
のアドレス情報がコントロール部12に送られる。その
アドレス情報に応じて、コントロール部12はアドレス
を指定するアドレス信号をプローブ駆動システム3に送
る。プローブ駆動システム3によって、このアドレス信
号が指定する位置にミクロンオーダ記録用プローブ7が
平行移動される。
【0074】次に、図7(b)に示すように、コントロー
ル部12がヘッド交換パルスを発生する。このヘッド交
換パルスを受けて、プローブ駆動システム3のステッピ
ングモータ3bが回転軸3aを180°回転させて、ミ
クロンオーダ記録用プローブ7をナノオーダ記録用プロ
ーブ6と入れ替える。続いて、プローブ位置検出器2,
11とサーボ回路4とが、この入れ替え前にミクロンオ
ーダ記録用プローブ7が存在した位置と同じ位置にナノ
オーダ記録用プローブ6を位置合わせする。これととも
に、コントロール部12は、その記録再生制御系統をミ
クロンオーダ記録用プローブ7に対する制御系統からナ
ノオーダ記録用プローブ6に対する制御系統に切り替え
る。
【0075】次に、プローブ記録信号発生器1が、記録
すべき第2の記録情報の内容を表す記録信号を発生す
る。この記録信号は、図7(c)に示すように、コントロ
ール部12によって記録電圧(V)に変換され、バイア
ス電源5を介してナノオーダ記録用プローブ6に印加さ
れる。ナノオーダ記録用プローブ6は、記録担体31の
第2の記録材料層70のうちの対向した箇所に、この例
では第2の記録単位として径100nmのピットを形成
する。なお、記録電圧(V)に対応して流れる記録電流
(I)は図7(d)に示すようなものである。このように
して、第2の記録材料層70に第2の記録情報が記録さ
れる。
【0076】なお、1つのアドレス情報に対応して第2
の記録情報を記録する範囲は、ミクロンオーダの第1の
記録単位の寸法に依存する。
【0077】1つのアドレス情報に対応する第2の記
録情報の記録が終了すると、図7(b)に示すように、コ
ントロール部12がヘッド交換パルスを発生する。この
ヘッド交換パルスを受けて、プローブ駆動システム3の
ステッピングモータ3bが回転軸3aを180°回転さ
せて、ナノオーダ記録用プローブ6をミクロンオーダ記
録用プローブ7と入れ替える。これとともに、コントロ
ール部12は、その記録再生制御系統をナノオーダ記録
用プローブ6に対する制御系統からミクロンオーダ記録
用プローブ7に対する制御系統に切り替える。
【0078】続いて、図7(a)に示すように、上記第1
の記録材料層80に記録された次のアドレス情報がミク
ロンオーダ記録用プローブ7によって読み出され、その
アドレス情報がコントロール部12に送られる。そのア
ドレス情報に応じて、上述のように、ミクロンオーダ記
録用プローブ7を位置合わせした後、その位置にナノオ
ーダ記録用プローブ6が位置合わせされる。そして、再
びナノオーダ記録用プローブ6によって第2の記録材料
層70に第2の記録情報が記録される。この繰り返しに
より、一連の記録情報が記録される。
【0079】(2)再生処理 まず、図8(a)に示すように、上記第1の記録材料層
80に記録されたアドレス情報がミクロンオーダ記録用
プローブ7によって読み出され、そのアドレス情報がコ
ントロール部12に送られる。そのアドレス情報に応じ
て、コントロール部12はアドレスを指定するアドレス
信号をプローブ駆動システム3に送る。プローブ駆動シ
ステム3によって、このアドレス信号が指定する位置に
ミクロンオーダ記録用プローブ7が平行移動される。
【0080】次に、図8(b)に示すように、コントロ
ール部12がヘッド交換パルスを発生する。このヘッド
交換パルスを受けて、プローブ駆動システム3のステッ
ピングモータ3bが回転軸3aを180°回転させて、
ミクロンオーダ記録用プローブ7をナノオーダ記録用プ
ローブ6と入れ替える。続いて、プローブ位置検出器
2,11とサーボ回路4とが、この入れ替え前にミクロ
ンオーダ記録用プローブ7が存在した位置と同じ位置に
ナノオーダ記録用プローブ6を位置合わせする。これと
ともに、コントロール部12は、その記録再生制御系統
をミクロンオーダ記録用プローブ7に対する制御系統か
らナノオーダ記録用プローブ6に対する制御系統に切り
替える。
【0081】次に、図8(c)に示すように、コントロー
ル部12が再生を行うための一定電圧(再生電圧)
(V)を発生し、この再生電圧はバイアス電源5を介し
てナノオーダ記録用プローブ6に印加される。ナノオー
ダ記録用プローブ6が記録担体31の第2の記録材料層
70に形成されたピットに対向したとき、図8(d)に示
すように、再生電圧(V)に対応してトンネル電流(再
生電流)(I)が流れる。この再生電流の変化として再
生が行われる。
【0082】1つのアドレス情報に対応する第2の記
録情報の再生が終了すると、図8(b)に示すように、コ
ントロール部12がヘッド交換パルスを発生する。この
ヘッド交換パルスを受けて、プローブ駆動システム3の
ステッピングモータ3bが回転軸3aを180°回転さ
せて、ナノオーダ記録用プローブ6をミクロンオーダ記
録用プローブ7と入れ替える。これとともに、コントロ
ール部12は、その記録再生制御系統をナノオーダ記録
用プローブ6に対する制御系統からナノオーダ記録用プ
ローブ6に対する制御系統に切り替える。
【0083】続いて、図8(a)に示すように、上記第1
の記録材料層80に記録された次のアドレス情報がミク
ロンオーダ記録用プローブ7によって読み出され、その
アドレス情報がコントロール部12に送られる。そのア
ドレス情報に応じて、上述のように、ミクロンオーダ記
録用プローブ7を位置合わせした後、その位置にナノオ
ーダ記録用プローブ6が位置合わせされる。そして、再
び第2の記録材料層70からナノオーダ記録用プローブ
6によって第2の記録情報が再生される。この繰り返し
により、一連の記録情報が再生される。
【0084】このように、ミクロンオーダの第1の記録
情報の全部または一部を、ナノオーダの第2の記録情報
のアドレス情報とすることによって、上記第2の記録情
報のアドレス情報の記録再生を、ミクロンオーダ記録用
プローブ7の制御系統を用いて行うことができる。した
がって、ミクロンオーダの記録方式と同等レベルで高速
に、かつ精度良く行うことができる。したがって、1層
の記録材料層に単にナノオーダの記録方式で第2の記録
情報だけを記録する場合や、2層の記録材料層にアドレ
ス情報と第2の記録情報をそれぞれナノオーダの記録方
式で記録する場合に比して、記録再生速度を向上させる
ことができる。
【0085】しかも、この記録再生装置40は、記録ま
たは再生の動作時に、ヘッド交換パルスによってミクロ
ンオーダ記録用プローブ7とナノオーダ記録用プローブ
6とを入れ替えて、入れ替え前のミクロンオーダ記録用
プローブ7の位置と同じ位置にナノオーダ記録用プロー
ブ6の位置合わせを行うので、ナノオーダ記録用プロー
ブ6の位置合わせを短時間で行うことができる。したが
って、さらに記録再生速度を向上させることができる。
【0086】図5は、この発明の別の実施例の記録再生
装置50を示している。
【0087】この記録再生装置50は、記録担体を載置
するための、貫通穴19を有するステージ9Aを備えて
いる。また、この記録再生装置50は、プローブ記録信
号発生器1と、ステージ9Aの下方に設けられたプロー
ブ位置検知器11と、プローブ駆動システム3Aと、サ
ーボ回路4と、バイアス電源5と、第2のプローブとし
てのナノオーダ記録用プローブ6と、第1のプローブと
してのミクロンオーダ記録用プローブ7と、ステージ駆
動システム10と、制御手段としてのコントロール部1
2を備えている。なお、図4と同一の構成要素には同一
の符号を付して説明を省略する。
【0088】プローブ駆動システム3Aは、軸部16b
および一対のアーム部16a,16cを有するコの字状
の支持部材16を含んでいる。この支持部材16の軸部
16bはステージ9Aの側方を鉛直方向に延び、アーム
部16a,16cはそれぞれこの軸部16bの上端側、
下端側からそれぞれステージ9Aの上方、下方へ延びて
いる。上側のアーム部16aは、その先端にナノオーダ
記録用プローブ6をステージ9Aに対向するように下向
きに保持している。一方、下側のアーム部16cは、そ
の先端にミクロンオーダ記録用プローブ7をステージ9
Aに対向するように上向きかつ上記ナノオーダ記録用プ
ローブ6と同軸に保持している。このプローブ駆動シス
テム3は、水平方向駆動手段としてプローブ6および7
を水平方向(XY方向)に移動させることができるとと
もに、プローブ6および7を鉛直方向(Z方向)に移動
させることができる。
【0089】この記録再生装置50の記録、再生の処理
を次に説明する。なお、図4の記録再生装置の処理と同
じ箇所は適宜省略して説明する。
【0090】この例では、図2に示した記録担体33に
ミクロンオーダの第1の記録情報とナノオーダの第2の
記録情報を記録し、再生する。第1の記録情報は第2の
記録情報のアドレス情報を表すものとする。ただし、そ
れぞれを独立した情報とする場合についても同様の処理
で記録、再生が可能である。
【0091】予め、記録担体33をステージ9Aに載置
し、ステージ駆動手段10によってステージ9を移動さ
せて、記録担体33の裏面側の第1の記録材料層81が
貫通穴19を通してミクロンオーダ記録用プローブ7に
面する範囲に位置させる。
【0092】(1)記録処理 まず、ミクロンオーダ記録用プローブ7によって記録
担体33の裏面側の第1の記録材料層81に第1の記録
情報を記録する。
【0093】次に、ナノオーダ記録用プローブ6によ
って記録担体33の基板表面91aに第2の記録情報を
記録する。
【0094】すなわち、上記第1の記録材料層81に記
録されたアドレス情報がミクロンオーダ記録用プローブ
7によって読み出され、プローブ駆動システム3によっ
て、このアドレス信号が指定する位置にミクロンオーダ
記録用プローブ7が平行移動される。次に、コントロー
ル部12は、その記録再生制御系統をミクロンオーダ記
録用プローブ7に対する制御系統からナノオーダ記録用
プローブ6に対する制御系統に切り替える。次に、プロ
ーブ記録信号発生器1が、記録すべき第2の記録情報の
内容を表す記録信号を発生して、コントロール部12と
バイアス電源5とを介して記録電圧(V)がナノオーダ
記録用プローブ6に印加される。これにより、記録担体
33の基板表面91aに第2の記録情報が記録される。
【0095】1つのアドレス情報に対応する第2の記
録情報の記録が終了すると、コントロール部12は、そ
の記録再生制御系統をナノオーダ記録用プローブ6に対
する制御系統からミクロンオーダ記録用プローブ7に対
する制御系統に切り替える。
【0096】続いて、上記第1の記録材料層81に記録
された次のアドレス情報がミクロンオーダ記録用プロー
ブ7によって読み出され、上記の繰り返しにより、一
連の記録情報が記録される。
【0097】(2)再生処理 まず、上記第1の記録材料層81に記録されたアドレ
ス情報がミクロンオーダ記録用プローブ7によって読み
出され、プローブ駆動システム3によって、このアドレ
ス信号が指定する位置にミクロンオーダ記録用プローブ
7が平行移動される。
【0098】次に、コントロール部12は、その記録
再生制御系統をミクロンオーダ記録用プローブ7に対す
る制御系統からナノオーダ記録用プローブ6に対する制
御系統に切り替える。次に、コントロール部12が再生
を行うための一定電圧(再生電圧)(V)を発生して、
ナノオーダ記録用プローブ6によって再生が行われる。
【0099】1つのアドレス情報に対応する第2の記
録情報の再生が終了すると、コントロール部12は、そ
の記録再生制御系統をナノオーダ記録用プローブ6に対
する制御系統からナノオーダ記録用プローブ6に対する
制御系統に切り替える。上記,の繰り返しにより、
一連の記録情報が再生される。
【0100】このように、この記録再生装置50は、支
持部材16の一対のアーム部16a,16bがプローブ
6および7をそれぞれステージ9Aに対向するようにか
つ同軸に保持しているので、記録または再生の動作時
に、コントロール部12が、その記録再生制御系統をミ
クロンオーダ記録用プローブ7に対する制御系統からナ
ノオーダ記録用プローブ6に対する制御系統へを切り替
えるだけでもって、ナノオーダ記録用プローブ6の位置
合わせを行うことができる。したがって、図4に示した
記録再生装置40に比して、さらに記録再生速度を向上
させることができる。
【0101】なお、ミクロンオーダ記録用プローブ7と
しては、磁気記録方式の他、光磁気効果、光異性化、結
晶−非結晶転移などの相変化、幾何学的ピット(凹凸)
形成などを利用する記録方式のものを採用することがで
きる。また、ナノオーダ記録用プローブ6としては、例
えば電界蒸発法による突起形成、あるいは探針で吸着原
子を移動し配列する方式、機械的加工により凹凸を形成
する方式等のものを採用することができる。また、原子
間力顕微鏡(AFM)を利用した表面加工の方式であっ
て、探針の押圧による機械的切削やチャージの付与など
を行うものを採用することができる。
【0102】また、上記各記録再生装置40,50の動
作説明では、それぞれ記録担体31,33に記録し、再
生を行うものとしたがこれに限られるものではない。記
録、再生の対象となる記録担体として図1〜図3に示し
たものの外、この発明の範囲に含まれる様々な種類の記
録担体を記録、再生の対象とすることができる。
【0103】
【発明の効果】以上より明らかなように、本発明の記録
再生装置では、記録または再生の動作時に、制御手段が
回転軸駆動手段を介して回転軸を回転させて第1のプロ
ーブと第2のプローブとを入れ替えて、入れ替え前の第
1のプローブの位置と同じ位置に第2のプローブの位置
合わせを行うことができる。したがって、第2のプロー
ブの位置合わせを短時間で行うことができ、従来に比し
て、記録再生速度を向上させることができる。
【0104】
【0105】
【0106】
【0107】
【0108】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例の記録担体を示す図であ
る。
【図2】 この発明の別の実施例の記録担体を示す図で
ある。
【図3】 この発明のさらに別の実施例の記録担体に情
報を記録する様子を示す図である。
【図4】 この発明の一実施例の記録再生装置の構成を
示す図である。
【図5】 この発明の別の実施例の記録再生装置の構成
を示す図である。
【図6】 第1の記録情報として第2の記録情報のアド
レスを表すアドレス情報を記録するときの信号波形を示
す図である。
【図7】 上記アドレス情報に基づいて第2の記録情報
を記録するときの信号波形を示す図である。
【図8】 上記アドレス情報に基づいて第2の記録情報
を再生するときの信号波形を示す図である。
【符号の説明】
3 プローブ駆動システム 3a 回転軸 6,6a,6b ナノオーダ記録用プローブ 7 ミクロンオーダ記録用プローブ 8a,8b アーム部 9,9A ステージ 13a,13b 磁区 15a 凹溝 14 ピット 16 支持部材 31,32,32,34 記録担体 70,72A,72B 第2の記録材料層 80,81,82A,82B 第1の記録材料層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−50332(JP,A) 特開 平4−271036(JP,A) 特開 昭62−189650(JP,A) 特開 平7−272279(JP,A) 特開 平6−139647(JP,A) 特開 平7−98885(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 13/08 G11B 9/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録担体の基板に沿って面状に広がる単
    一または互いに平行な複数の記録材料層に、プローブに
    よって情報を記録し、再生を行う記録再生装置であっ
    て、 上記記録担体が載置面に載置されるステージと、 上記ステージの載置面と垂直な方向に延び、支持部材に
    よって、上記ステージに対して所定の高さに、かつ軸周
    りに回転自在に支持された回転軸と、 上記記録材料層に直接または基板を介して間接に対向し
    たとき、上記記録材料層のうちの対向した所に1μm
    乃至100μmの範囲内のミクロンオーダの寸法を持つ
    第1記録単位を形成する一方、上記第1の記録単位が表す
    情報を検出することができる第1のプローブと、 上記記録材料層に直接対向したとき、上記記録材料層の
    うちの対向した所に0.1nm乃至100nmの範囲
    内のナノオーダの寸法を持つ第2の記録単位を形成する
    一方、上記第2の記録単位が表す情報を検出することが
    できる第2のプローブと、 上記回転軸に一体に取り付けられ、上記第1のプローブ
    および第2のプローブを上記ステージに対して垂直に、
    かつ上記回転軸の軸心から等距離に保持するプローブ保
    材と、上記回転軸を回転させることができる回転軸駆動手段
    と、 上記ステージに対する上記回転軸の載置面に沿った方向
    の相対位置を変化させることができる横方向駆動手段
    と、 上記第1のプローブおよび第2のプローブが検出した情報
    を受けて、この情報に基づいて上記横方向駆動手段によ
    って上記ステージに対する上記回転軸の載置面に沿った
    方向の相対位置を変化させるとともに、上記回転軸駆動
    手段によって上記回転軸を回転させる制御を行う制御手
    段を備えたことを特徴とする記録再生装置。
JP07025243A 1995-02-14 1995-02-14 記録再生装置 Expired - Fee Related JP3140933B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07025243A JP3140933B2 (ja) 1995-02-14 1995-02-14 記録再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07025243A JP3140933B2 (ja) 1995-02-14 1995-02-14 記録再生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08221840A JPH08221840A (ja) 1996-08-30
JP3140933B2 true JP3140933B2 (ja) 2001-03-05

Family

ID=12160551

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07025243A Expired - Fee Related JP3140933B2 (ja) 1995-02-14 1995-02-14 記録再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3140933B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08221840A (ja) 1996-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5412641A (en) Information recording/reproducing apparatus for recording/reproducing information with probes
JP3978818B2 (ja) 微小ヘッド素子の製造方法
US5796706A (en) Information recording apparatus
EP0363147A2 (en) Recording and reproducing apparatus and recording and reproducing method and recording medium for the recording and reproducing method
JPH041948A (ja) 情報記録装置及び情報再生装置及び情報記録再生装置
JPH04339337A (ja) 情報処理装置
JP3135779B2 (ja) 情報処理装置
JPH01196751A (ja) データ記憶装置
JPH0765428A (ja) 熱磁気記録再生消去方法および装置
JP3140933B2 (ja) 記録再生装置
JP3127341B2 (ja) 電極基板とその製造方法、及び記録媒体並びに情報処理装置
JPH01312753A (ja) 記録再生装置
JP3023728B2 (ja) プローブ構造体、記録装置、情報検出装置、再生装置及び記録再生装置
JP2976151B2 (ja) 記録媒体とプローブ電極間の位置決め方法
JP2981789B2 (ja) 記録媒体及び情報処理装置
JP3005077B2 (ja) 記録及び/又は再生方法及び装置
JP2942013B2 (ja) 記録及び/又は再生装置
JP3699759B2 (ja) 情報記録媒体の再生装置・再生方法
JP2774506B2 (ja) 高密度情報記録媒体およびその記録再生装置
JP3054895B2 (ja) 記録媒体
JPH0714224A (ja) 記録媒体及び情報処理装置
JPH04330653A (ja) 情報再生装置及び情報記録再生装置
JP2936291B2 (ja) 記録媒体、及びこれを用いた情報処理装置、記録媒体カセット
JPH07110969A (ja) 面合わせ方法,位置制御機構および該機構を有する情報処理装置
JP3209305B2 (ja) 記録再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071215

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081215

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees