JP3139817B2 - リードフレーム及びその製造方法 - Google Patents
リードフレーム及びその製造方法Info
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- H01L2224/47—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
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- H01L2224/49109—Connecting at different heights outside the semiconductor or solid-state body
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- Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はリードフレーム及びその
製造方法に関する。
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂モールドタイプの半導体装置に用い
るリードフレームには信号層、電源層、接地層等のよう
に複数の層を積層した多層リードフレームがあるが、こ
のような多層リードフレームを使用する場合はかなり高
速信号を扱うことが可能であることから、このような高
速信号を処理するに適したリードフレームの電気的特性
が最近問題となっている。すなわち、半導体装置ではた
とえばスイッチング時の信号の変動が電源側に影響を与
えたり、電源側の変動が接地側に変動を与えたりする
が、これらはノイズの原因になり、とくに信号が高速に
なるにしたがって影響が顕著にあらわれることが知られ
ている。
るリードフレームには信号層、電源層、接地層等のよう
に複数の層を積層した多層リードフレームがあるが、こ
のような多層リードフレームを使用する場合はかなり高
速信号を扱うことが可能であることから、このような高
速信号を処理するに適したリードフレームの電気的特性
が最近問題となっている。すなわち、半導体装置ではた
とえばスイッチング時の信号の変動が電源側に影響を与
えたり、電源側の変動が接地側に変動を与えたりする
が、これらはノイズの原因になり、とくに信号が高速に
なるにしたがって影響が顕著にあらわれることが知られ
ている。
【0003】上記のような電位変動を抑える方法として
デカップリングコンデンサーを用いる方法がある。デカ
ップリングコンデンサーとはたとえば電源ラインと接地
ラインとの間に大きな電気容量を設定し、電位の変動を
この電気容量によって吸収して抑えようとするものであ
る。多層リードフレームは上記のように信号層、電源
層、接地層を積層して形成しているから、これら層間に
デカップリングコンデンサーを配置することが容易にで
き、各層を接合する電気的絶縁層である接着層の誘電率
を大きくすることによってデカップリングコンデンサー
の機能をもたせることが検討されている。
デカップリングコンデンサーを用いる方法がある。デカ
ップリングコンデンサーとはたとえば電源ラインと接地
ラインとの間に大きな電気容量を設定し、電位の変動を
この電気容量によって吸収して抑えようとするものであ
る。多層リードフレームは上記のように信号層、電源
層、接地層を積層して形成しているから、これら層間に
デカップリングコンデンサーを配置することが容易にで
き、各層を接合する電気的絶縁層である接着層の誘電率
を大きくすることによってデカップリングコンデンサー
の機能をもたせることが検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のリードフレーム
にデカップリングコンデンサーとしての誘電体層を設け
る場合は、上記のように多層のリードフレームで各層を
接合する絶縁層を利用する方法、あるいは別体で形成し
た誘電体をリードフレームに組み込むといった方法が考
えられるが、リードフレームそのものに一体的に誘電体
層を作り込むことができれば、リードフレームの取扱い
が容易になり、それによって生産効率を向上させること
が可能である。本発明は、これら問題点に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、デカップリン
グコンデンサーとしての誘電体層を一体に作り込むこと
によって取扱い性を向上させることができ、電気的特性
が改善できて高速信号を処理するリードフレームとして
好適に使用できるリードフレーム及びこのリードフレー
ムを効率的に生産することのできる製造方法を提供する
にある。
にデカップリングコンデンサーとしての誘電体層を設け
る場合は、上記のように多層のリードフレームで各層を
接合する絶縁層を利用する方法、あるいは別体で形成し
た誘電体をリードフレームに組み込むといった方法が考
えられるが、リードフレームそのものに一体的に誘電体
層を作り込むことができれば、リードフレームの取扱い
が容易になり、それによって生産効率を向上させること
が可能である。本発明は、これら問題点に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、デカップリン
グコンデンサーとしての誘電体層を一体に作り込むこと
によって取扱い性を向上させることができ、電気的特性
が改善できて高速信号を処理するリードフレームとして
好適に使用できるリードフレーム及びこのリードフレー
ムを効率的に生産することのできる製造方法を提供する
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、デカップリング
コンデンサーとして作用させる誘電体層を一体に備えた
リードフレームであって、前記誘電体層が酸化タンタル
膜、酸化アルミニウム膜等の陽極化成法によって形成し
た酸化膜によって形成され、前記誘電体層とリードフレ
ームの基材との間に、前記誘電体層を陽極化成法によっ
て形成する際に陽極化成液中にリードフレームの基材の
金属が溶出することを防止するニッケル、クロム、チタ
ン、タングステン等の金属あるいはこれらの合金からな
るバリア層が形成されていることを特徴とする。また、
電源層と接地層および/または信号層と接地層との間
に、デカップリングコンデンサーとして作用させる誘電
体層を一体に備えた多層のリードフレームであって、前
記誘電体層が酸化タンタル膜、酸化アルミニウム膜等の
陽極化成法によって形成した酸化膜によって形成され、
前記誘電体層とリードフレームの接地層、電源層あるい
は信号層との間に、前記誘電体層を陽極化成法によって
形成する際に陽極化成液中にリードフレームの基材の金
属が溶出することを防止するニッケル、クロム、チタ
ン、タングステン等の金属あるいはこれらの合金からな
るバリア層が形成されていることを特徴とする。また、
リードフレームの製造方法として、リードフレームの基
材のデカップリングコンデンサーとして作用させる誘電
体層を形成する部位に、陽極化成液中にリードフレーム
の基材の金属が溶出することを防止するニッケル、クロ
ム、チタン、タングステン等の金属あるいはこれらの合
金からなるバリア層を形成し、 該バリア層にタンタル、
アルミニウム等の陽極化成法により酸化膜を形成する金
属被膜を被着し、該金属被膜を形成した部位を露出させ
て前記リードフレームの基材の他の部位を覆って、前記
リードフレームをプラス極、導電性液体をマイナス極と
して前記金属被膜に導電性液体を吹きつけ、陽極化成法
によって前記金属被膜の酸化膜を形成してリードフレー
ムと一体に誘電体層を形成することを特徴とする。
するため次の構成を備える。すなわち、デカップリング
コンデンサーとして作用させる誘電体層を一体に備えた
リードフレームであって、前記誘電体層が酸化タンタル
膜、酸化アルミニウム膜等の陽極化成法によって形成し
た酸化膜によって形成され、前記誘電体層とリードフレ
ームの基材との間に、前記誘電体層を陽極化成法によっ
て形成する際に陽極化成液中にリードフレームの基材の
金属が溶出することを防止するニッケル、クロム、チタ
ン、タングステン等の金属あるいはこれらの合金からな
るバリア層が形成されていることを特徴とする。また、
電源層と接地層および/または信号層と接地層との間
に、デカップリングコンデンサーとして作用させる誘電
体層を一体に備えた多層のリードフレームであって、前
記誘電体層が酸化タンタル膜、酸化アルミニウム膜等の
陽極化成法によって形成した酸化膜によって形成され、
前記誘電体層とリードフレームの接地層、電源層あるい
は信号層との間に、前記誘電体層を陽極化成法によって
形成する際に陽極化成液中にリードフレームの基材の金
属が溶出することを防止するニッケル、クロム、チタ
ン、タングステン等の金属あるいはこれらの合金からな
るバリア層が形成されていることを特徴とする。また、
リードフレームの製造方法として、リードフレームの基
材のデカップリングコンデンサーとして作用させる誘電
体層を形成する部位に、陽極化成液中にリードフレーム
の基材の金属が溶出することを防止するニッケル、クロ
ム、チタン、タングステン等の金属あるいはこれらの合
金からなるバリア層を形成し、 該バリア層にタンタル、
アルミニウム等の陽極化成法により酸化膜を形成する金
属被膜を被着し、該金属被膜を形成した部位を露出させ
て前記リードフレームの基材の他の部位を覆って、前記
リードフレームをプラス極、導電性液体をマイナス極と
して前記金属被膜に導電性液体を吹きつけ、陽極化成法
によって前記金属被膜の酸化膜を形成してリードフレー
ムと一体に誘電体層を形成することを特徴とする。
【0006】
【作用】陽極化成法を利用して酸化タンタルあるいは酸
化アルミニウム等の酸化膜による誘電体層を一体に備え
たリードフレームは、誘電体層が有効にデカップリング
コンデンサーとして機能し、高速信号に対する電気的特
性等に優れた製品として提供される。リードフレームに
誘電体層を形成する際に導電性液体を吹きつけることに
よる陽極化成法を用いることで効率的に誘電体層を形成
することができる。また、バリア層を形成することによ
ってリードフレームの基材の金属が陽極化成液中に溶出
することを防止し、さらに特性の優れた誘電体層を形成
することが可能となる。
化アルミニウム等の酸化膜による誘電体層を一体に備え
たリードフレームは、誘電体層が有効にデカップリング
コンデンサーとして機能し、高速信号に対する電気的特
性等に優れた製品として提供される。リードフレームに
誘電体層を形成する際に導電性液体を吹きつけることに
よる陽極化成法を用いることで効率的に誘電体層を形成
することができる。また、バリア層を形成することによ
ってリードフレームの基材の金属が陽極化成液中に溶出
することを防止し、さらに特性の優れた誘電体層を形成
することが可能となる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。本発明方法は陽極化成法を利用
してデカップリングコンデンサーとしての誘電体層をリ
ードフレームに作り込むことを特徴としており、リード
フレームに効率的に誘電体層を形成可能にすることを特
徴とする。一般の陽極化成法はセラミック体などの非導
電体上にタンタル膜あるいはアルミニウム膜をスパッタ
リング等で形成し、クエン酸水溶液などの導電性液体中
にこれを浸漬し、タンタル膜あるいはアルミニウム膜を
プラス極、導電性液体中に浸漬した白金等をマイナス極
として電圧を印加することによりタンタル膜あるいはア
ルミニウム膜の酸化物を形成するものである。酸化タン
タルあるいは酸化アルミニウムは大きな誘電率をもつか
ら誘電体として有効に利用することができる。
づいて詳細に説明する。本発明方法は陽極化成法を利用
してデカップリングコンデンサーとしての誘電体層をリ
ードフレームに作り込むことを特徴としており、リード
フレームに効率的に誘電体層を形成可能にすることを特
徴とする。一般の陽極化成法はセラミック体などの非導
電体上にタンタル膜あるいはアルミニウム膜をスパッタ
リング等で形成し、クエン酸水溶液などの導電性液体中
にこれを浸漬し、タンタル膜あるいはアルミニウム膜を
プラス極、導電性液体中に浸漬した白金等をマイナス極
として電圧を印加することによりタンタル膜あるいはア
ルミニウム膜の酸化物を形成するものである。酸化タン
タルあるいは酸化アルミニウムは大きな誘電率をもつか
ら誘電体として有効に利用することができる。
【0008】図1は本発明に係るリードフレームの製造
方法を示す説明図である。図は陽極化成を施す装置にリ
ードフレーム10をセットした状態を示す。まず、リー
ドフレーム10でデカップリングコンデンサーとしての
誘電体を形成する部位を露出させるようマスク12でリ
ードフレーム10をシールし、支持体14、16でリー
ドフレーム10を挟圧するようにして支持する。本発明
方法ではリードフレーム10に対してクエン酸水溶液等
の導電性液体を吹きつけ、リードフレーム10をプラス
極、導電性液体をマイナス極として陽極化成法を適用す
る。支持体14、16には導電性液体を流通させるため
の孔を設けておく。
方法を示す説明図である。図は陽極化成を施す装置にリ
ードフレーム10をセットした状態を示す。まず、リー
ドフレーム10でデカップリングコンデンサーとしての
誘電体を形成する部位を露出させるようマスク12でリ
ードフレーム10をシールし、支持体14、16でリー
ドフレーム10を挟圧するようにして支持する。本発明
方法ではリードフレーム10に対してクエン酸水溶液等
の導電性液体を吹きつけ、リードフレーム10をプラス
極、導電性液体をマイナス極として陽極化成法を適用す
る。支持体14、16には導電性液体を流通させるため
の孔を設けておく。
【0009】また、リードフレーム10に対してはあら
かじめ陽極化成を施す部位にタンタルあるいはアルミニ
ウムをスパッタリング等で被着しておく。リードフレー
ム10はこれらのスパッタ膜を形成した面を導電性液体
18の吹きつけ側に向けて支持する。なお、上記方法で
導電性液体をリードフレーム10に吹きつけると、導電
性液体(陽極化成液)中に微量ながらリードフレーム1
0の金属が溶出する。陽極化成液中に溶出したリードフ
レーム10の金属は、結果として陽極化成法によって形
成する酸化膜中にはいり込む。こうしてリードフレーム
10の金属が酸化膜中にはいり込むと酸化膜の絶縁性や
特性の劣化をひきおこし、リーク電流が増加する等の問
題が生じる。したがって、これらの問題を回避するた
め、リードフレーム10にタンタルあるいはアルミニウ
ム等の酸化膜を形成する金属を被着する前に、陽極化成
液中に溶出しない金属、たとえばニッケル、クロム、チ
タン、タングステンあるいはこれらの合金によるバリア
層を形成し、これらバリア層上に酸化膜形成用の金属を
被着するのがよい。バリア層はスパッタリングあるいは
めっき法によって形成することができる。もちろん、リ
ードフレーム10の基材金属の溶出が問題とならない場
合には、前記バリア層を形成せず、リードフレーム10
にじかに酸化膜形成用の金属を被着させてかまわない。
かじめ陽極化成を施す部位にタンタルあるいはアルミニ
ウムをスパッタリング等で被着しておく。リードフレー
ム10はこれらのスパッタ膜を形成した面を導電性液体
18の吹きつけ側に向けて支持する。なお、上記方法で
導電性液体をリードフレーム10に吹きつけると、導電
性液体(陽極化成液)中に微量ながらリードフレーム1
0の金属が溶出する。陽極化成液中に溶出したリードフ
レーム10の金属は、結果として陽極化成法によって形
成する酸化膜中にはいり込む。こうしてリードフレーム
10の金属が酸化膜中にはいり込むと酸化膜の絶縁性や
特性の劣化をひきおこし、リーク電流が増加する等の問
題が生じる。したがって、これらの問題を回避するた
め、リードフレーム10にタンタルあるいはアルミニウ
ム等の酸化膜を形成する金属を被着する前に、陽極化成
液中に溶出しない金属、たとえばニッケル、クロム、チ
タン、タングステンあるいはこれらの合金によるバリア
層を形成し、これらバリア層上に酸化膜形成用の金属を
被着するのがよい。バリア層はスパッタリングあるいは
めっき法によって形成することができる。もちろん、リ
ードフレーム10の基材金属の溶出が問題とならない場
合には、前記バリア層を形成せず、リードフレーム10
にじかに酸化膜形成用の金属を被着させてかまわない。
【0010】上記のようにリードフレーム10をセット
した後、リードフレーム10をプラス極、導電性液体1
8をマイナス極として電圧を印加し、ノズル20から導
電性液体18をリードフレーム10に向けて吹きつけ
る。導電性液体18の吹きつけ方法はジェットめっき法
と同様にして行うことができる。このようにして導電性
液体18を吹きつけることによりタンタルあるいはアル
ミニウム等の酸化膜形成用の金属被膜上に酸化タンタ
ル、酸化アルミニウム等の酸化膜が形成される。長尺体
のリードフレーム10に対しては所定ピッチごとリード
フレーム10を移送して上記操作を繰り返すことによっ
て、長尺体のまま陽極化成を施す。酸化タンタルは絶縁
体であるから、従来の導電性液体中にリードフレームを
浸漬して陽極化成する方法によると酸化タンタル膜が形
成されることによってリードフレームの金属が導電性液
体中に溶け出してしまい必要厚の陽極化成膜が得られな
い。これに対し、本実施例ではリードフレーム10の所
要部以外をマスクシールしているからリードフレーム1
0の金属が導電性液体中に溶け出すことを防止でき、陽
極化成による誘電体層を効果的に形成することができ
る。
した後、リードフレーム10をプラス極、導電性液体1
8をマイナス極として電圧を印加し、ノズル20から導
電性液体18をリードフレーム10に向けて吹きつけ
る。導電性液体18の吹きつけ方法はジェットめっき法
と同様にして行うことができる。このようにして導電性
液体18を吹きつけることによりタンタルあるいはアル
ミニウム等の酸化膜形成用の金属被膜上に酸化タンタ
ル、酸化アルミニウム等の酸化膜が形成される。長尺体
のリードフレーム10に対しては所定ピッチごとリード
フレーム10を移送して上記操作を繰り返すことによっ
て、長尺体のまま陽極化成を施す。酸化タンタルは絶縁
体であるから、従来の導電性液体中にリードフレームを
浸漬して陽極化成する方法によると酸化タンタル膜が形
成されることによってリードフレームの金属が導電性液
体中に溶け出してしまい必要厚の陽極化成膜が得られな
い。これに対し、本実施例ではリードフレーム10の所
要部以外をマスクシールしているからリードフレーム1
0の金属が導電性液体中に溶け出すことを防止でき、陽
極化成による誘電体層を効果的に形成することができ
る。
【0011】図2は多層リードフレームで接地層を形成
するリードフレームに対し上記の陽極化成法を適用して
誘電体層を形成した例である。図で22が陽極化成法に
よって形成した誘電体層である。24は半導体チップを
搭載するステージ部である。誘電体層22は図のように
ステージ部24を取り囲むように4分割して形成してい
る。上記マスク12を利用した陽極化成法によれば、こ
のように適宜パターンで誘電体層を設けることが容易に
可能である。多層リードフレームを製造する場合は、信
号層、電源層、接地層等となるリードフレームを各々所
定パターンで形成しておき、ポリイミド等の電気的絶縁
性を有する接着剤層を介して一体に接合する。
するリードフレームに対し上記の陽極化成法を適用して
誘電体層を形成した例である。図で22が陽極化成法に
よって形成した誘電体層である。24は半導体チップを
搭載するステージ部である。誘電体層22は図のように
ステージ部24を取り囲むように4分割して形成してい
る。上記マスク12を利用した陽極化成法によれば、こ
のように適宜パターンで誘電体層を設けることが容易に
可能である。多層リードフレームを製造する場合は、信
号層、電源層、接地層等となるリードフレームを各々所
定パターンで形成しておき、ポリイミド等の電気的絶縁
性を有する接着剤層を介して一体に接合する。
【0012】図3は上記の陽極化成法によって誘電体層
22を形成したリードフレームを用いて多層リードフレ
ームを形成した例である。図で30が接地層、32が電
源層、34が信号層である。接地層30にはリードフレ
ームの基材金属の溶出を防止するためのバリア層21が
形成され、バリア層21上に上記の陽極化成法によって
形成した誘電体層22が形成されている。電源層32は
導電性接着剤によって誘電体層22に接合され、これに
よって誘電体層22が電源層32と接地層30との間で
のデカップリングコンデンサーとして作用する。電源層
32と信号層34との間は従来と同様にポリイミド等の
絶縁層36を設けて互いに接合する。こうして、デカッ
プリングコンデンサーを組み込んだ多層リードフレーム
を得ることができる。得られた多層リードフレームはデ
カップリングコンデンサーを組み込んでいることから高
速信号に対する優れた特性を得ることができる。
22を形成したリードフレームを用いて多層リードフレ
ームを形成した例である。図で30が接地層、32が電
源層、34が信号層である。接地層30にはリードフレ
ームの基材金属の溶出を防止するためのバリア層21が
形成され、バリア層21上に上記の陽極化成法によって
形成した誘電体層22が形成されている。電源層32は
導電性接着剤によって誘電体層22に接合され、これに
よって誘電体層22が電源層32と接地層30との間で
のデカップリングコンデンサーとして作用する。電源層
32と信号層34との間は従来と同様にポリイミド等の
絶縁層36を設けて互いに接合する。こうして、デカッ
プリングコンデンサーを組み込んだ多層リードフレーム
を得ることができる。得られた多層リードフレームはデ
カップリングコンデンサーを組み込んでいることから高
速信号に対する優れた特性を得ることができる。
【0013】上記実施例は多層リードフレームの例であ
るが、単層のリードフレームの場合も本発明方法によっ
て誘電体層を作り込むことが容易に可能である。図4は
誘電体層40を作り込んだ単層のリードフレームの例を
示す。図で42はステージ部であり、誘電体層40はこ
のステージ部42の上層に設けている。誘電体層40は
上記実施例と同様にステージ部42上にバリア層21を
設け、バリア層21上にスパッタリング法によってタン
タルあるいはアルミニウム等の陽極化成法によって酸化
膜を形成するための金属被膜を形成し、図1と同様にリ
ードフレームを所定パターンでマスクし陽極化成法によ
ってタンタルあるいはアルミニウムの酸化膜を形成す
る。誘電体層40の上層に電極を形成するか半導体チッ
プ44の下面を電極とすることによって誘電体層40を
半導体チップ44の下面とステージ部42との間でデカ
ップリングコンデンサーとして作用させることができ
る。実施例のリードフレームではステージ部42の全面
を誘電体層の形成範囲とすることでデカップリングコン
デンサーの電気容量を大きくとることができるという利
点がある。
るが、単層のリードフレームの場合も本発明方法によっ
て誘電体層を作り込むことが容易に可能である。図4は
誘電体層40を作り込んだ単層のリードフレームの例を
示す。図で42はステージ部であり、誘電体層40はこ
のステージ部42の上層に設けている。誘電体層40は
上記実施例と同様にステージ部42上にバリア層21を
設け、バリア層21上にスパッタリング法によってタン
タルあるいはアルミニウム等の陽極化成法によって酸化
膜を形成するための金属被膜を形成し、図1と同様にリ
ードフレームを所定パターンでマスクし陽極化成法によ
ってタンタルあるいはアルミニウムの酸化膜を形成す
る。誘電体層40の上層に電極を形成するか半導体チッ
プ44の下面を電極とすることによって誘電体層40を
半導体チップ44の下面とステージ部42との間でデカ
ップリングコンデンサーとして作用させることができ
る。実施例のリードフレームではステージ部42の全面
を誘電体層の形成範囲とすることでデカップリングコン
デンサーの電気容量を大きくとることができるという利
点がある。
【0014】以上のように本発明方法によれば、陽極化
成法によって容易に誘電体層をリードフレームに作り込
むことが可能であり、リードフレームをマスクすること
によってリードフレームの所要部位にデカップリングコ
ンデンサーとして作用させる誘電体層を形成することが
できる。なお、マスクシールのかわりに、たとえばレジ
ストパターンを形成してレジストによって被覆する方法
も可能であるが、マスク利用の方法にくらべるとレジス
トパターンの形成や、後工程でレジストを除去するとい
った煩雑な作業が必要で効率的とはいえない。本発明方
法でのマスク利用による方法は、任意のマスクパターン
が容易に形成できること、導電体のリードフレームでも
確実に陽極化成法を適用できる点で効果的である。ま
た、デカップリングコンデンサーとして作用させる誘電
体層も電源層と接地層との間に設ける他、信号層と接地
層との間等の適宜層間にも設けることができる。なお、
陽極化成法によって誘電体を形成する金属としてはタン
タル、アルミニウムが好適に用いられるが、これら金属
の酸化物はいずれも大きな誘電率を有するから、デカッ
プリングコンデンサーとして効果的に利用することがで
きる。
成法によって容易に誘電体層をリードフレームに作り込
むことが可能であり、リードフレームをマスクすること
によってリードフレームの所要部位にデカップリングコ
ンデンサーとして作用させる誘電体層を形成することが
できる。なお、マスクシールのかわりに、たとえばレジ
ストパターンを形成してレジストによって被覆する方法
も可能であるが、マスク利用の方法にくらべるとレジス
トパターンの形成や、後工程でレジストを除去するとい
った煩雑な作業が必要で効率的とはいえない。本発明方
法でのマスク利用による方法は、任意のマスクパターン
が容易に形成できること、導電体のリードフレームでも
確実に陽極化成法を適用できる点で効果的である。ま
た、デカップリングコンデンサーとして作用させる誘電
体層も電源層と接地層との間に設ける他、信号層と接地
層との間等の適宜層間にも設けることができる。なお、
陽極化成法によって誘電体を形成する金属としてはタン
タル、アルミニウムが好適に用いられるが、これら金属
の酸化物はいずれも大きな誘電率を有するから、デカッ
プリングコンデンサーとして効果的に利用することがで
きる。
【0015】
【発明の効果】本発明に係るリードフレーム及びその製
造方法によれば、上述したように、陽極化成法を利用し
てリードフレームに容易に誘電体層を形成することがで
き、デカップリングコンデンサーを備えた単層あるいは
多層のリードフレームを容易に製造することができる。
また、リードフレームにバリア層を設けることによって
リードフレームの基材の金属が陽極化成液中に溶出する
ことを防止でき、これによって特性的に優れた誘電体層
を形成することができる。そして、誘電体層によるデカ
ップリングコンデンサーを備えたことによって高速信号
に対する電気的特性の優れたリードフレームを得ること
ができる等の著効を奏する。
造方法によれば、上述したように、陽極化成法を利用し
てリードフレームに容易に誘電体層を形成することがで
き、デカップリングコンデンサーを備えた単層あるいは
多層のリードフレームを容易に製造することができる。
また、リードフレームにバリア層を設けることによって
リードフレームの基材の金属が陽極化成液中に溶出する
ことを防止でき、これによって特性的に優れた誘電体層
を形成することができる。そして、誘電体層によるデカ
ップリングコンデンサーを備えたことによって高速信号
に対する電気的特性の優れたリードフレームを得ること
ができる等の著効を奏する。
【図1】リードフレームの製造方法を示す説明図であ
る。
る。
【図2】リードフレームに誘電体層を設けた実施例を示
す説明図である。
す説明図である。
【図3】陽極化成法によって形成した誘電体層を有する
多層リードフレームの実施例を示す説明図である。
多層リードフレームの実施例を示す説明図である。
【図4】陽極化成法によって形成した誘電体層を有する
単層のリードフレームの実施例を示す説明図である。
単層のリードフレームの実施例を示す説明図である。
10 リードフレーム 12 マスク 14、16 支持体 18 導電性液体 20 ノズル 21 バリア層 22 誘電体層 24 ステージ部 30 接地層 32 電源層 34 信号層 36 絶縁層 40 誘電体層 42 ステージ部 44 半導体チップ
Claims (3)
- 【請求項1】 デカップリングコンデンサーとして作用
させる誘電体層を一体に備えたリードフレームであっ
て、 前記誘電体層が酸化タンタル膜、酸化アルミニウム膜等
の陽極化成法によって形成した酸化膜によって形成さ
れ、前記誘電体層とリードフレームの基材との間に、前
記誘電体層を陽極化成法によって形成する際に陽極化成
液中にリードフレームの基材の金属が溶出することを防
止するニッケル、クロム、チタン、タングステン等の金
属あるいはこれらの合金からなるバリア層が形成されて
いることを特徴とするリードフレーム。 - 【請求項2】 電源層と接地層および/または信号層と
接地層との間に、デカップリングコンデンサーとして作
用させる誘電体層を一体に備えた多層のリードフレーム
であって、前記誘電体層が酸化タンタル膜、酸化アルミ
ニウム膜等の陽極化成法によって形成した酸化膜によっ
て形成され、前記誘電体層とリードフレームの接地層、
電源層あるいは信号層との間に、前記誘電体層を陽極化
成法によって形成する際に陽極化成液中にリードフレー
ムの基材の金属が溶出することを防止するニッケル、ク
ロム、チタン、タングステン等の金属あるいはこれらの
合金からなるバリア層が形成されていることを特徴とす
るリードフレーム。 - 【請求項3】 リードフレームの基材のデカップリング
コンデンサーとして作用させる誘電体層を形成する部位
に、陽極化成液中にリードフレームの基材の金属が溶出
することを防止するニッケル、クロム、チタン、タング
ステン等の金属あるいはこれらの合金からなるバリア層
を形成し、 該バリア層にタンタル、アルミニウム等の陽極化成法に
より酸化膜を形成する金属被膜を被着し、 該金属被膜を形成した部位を露出させて前記リードフレ
ームの基材の他の部位を覆って、前記リードフレームを
プラス極、導電性液体をマイナス極として前記金属被膜
に導電性液体を吹きつけ、陽極化成法によって前記金属
被膜の酸化膜を形成してリードフレームと一体に誘電体
層を形成することを特徴とするリードフレームの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7025092A JP3139817B2 (ja) | 1992-02-20 | 1992-02-20 | リードフレーム及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7025092A JP3139817B2 (ja) | 1992-02-20 | 1992-02-20 | リードフレーム及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05235251A JPH05235251A (ja) | 1993-09-10 |
JP3139817B2 true JP3139817B2 (ja) | 2001-03-05 |
Family
ID=13426130
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7025092A Expired - Fee Related JP3139817B2 (ja) | 1992-02-20 | 1992-02-20 | リードフレーム及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3139817B2 (ja) |
-
1992
- 1992-02-20 JP JP7025092A patent/JP3139817B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05235251A (ja) | 1993-09-10 |
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