JP3139411B2 - 回線切替方法及び装置 - Google Patents

回線切替方法及び装置

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JP3139411B2 JP09097889A JP9788997A JP3139411B2 JP 3139411 B2 JP3139411 B2 JP 3139411B2 JP 09097889 A JP09097889 A JP 09097889A JP 9788997 A JP9788997 A JP 9788997A JP 3139411 B2 JP3139411 B2 JP 3139411B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数(N≧1)の
現用回線に1つの予備回線を持つ(1+N)ディジタル
無線伝送システムにおける回線切替方法及び回線切替装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の現用回線に対して1つの予
備回線を設け回線品質が悪化した現用回線の伝送信号を
予備回線により伝送するように構成した無瞬断回線切替
装置が知られており、例えば、このような回線切替装置
は特開平7−38541号公報に記載されている。
【0003】図5は、同公報記載の現用N回線に予備1
回線を持つ(1+N)無瞬断回線切替装置のブロック図
である。以下、同ブロック図の構成及び動作について説
明する。
【0004】この回線切替装置は、送端側は、入力端子
1、送端切替器21N、変調器40N、送信器5
0N、送端切替制御器6及びパイロット信号発生器3を
備える。また、受端側は、受信器70N、復調器8
0N、無瞬断切替器91N、出力端子101N、パイロ
ット信号受信器11及び受端切替制御器12を備える。
【0005】また、図6は、前記パイロット信号発生器
3の構成を示すものであり、クロック信号を発生する固
定周波数発信器105及びパイロット信号生成回路10
1を備える。
【0006】まず、通常状態における現用回線1〜Nで
は、入力端子11Nに入力されたそれぞれの信号b1N
はそれぞれの送端切替器21Nへ送出される。送端切替
器21Nは前記入力端子11Nからの信号をそれぞれの
現用回線の変調器41Nに送出し、変調器41Nは入力
した信号にフレームビットとパリティ演算結果のビット
を付加してから変調を行い送信器51Nへ送信する。そ
して、送信器51Nは、変調された信号を送信周波数に
変換して無線送信する。
【0007】受信器71Nは、送信器51Nで無線送信
された信号を受信して受信周波数から変調周波数へ周波
数変換を行い復調器81Nに送出する。復調器81
Nは、変調信号の復調を行うとともに前記変調器41N
で付加されたフレームビット、パリティビットを抽出、
除去して無瞬断切替器91Nに送出する。また、復調器
1Nは、抽出した前記フレームビットを用いて同期を
碓立し、受信信号とパリティビットからパリティ演算を
行うことで回線の符号誤り率を計算して回線の品質を監
視する。
【0008】無瞬断切替器91Nは、現用回線側の復調
器81Nからの信号を出力端子101Nに送出する 出
力端子101Nは無線伝送された信号を外部へ出力す
る。
【0009】また、通常状態における予備回線では、図
6に示す固定周波数発信器105の出力クロックhに基
づきパイロット信号生成回路101で生成したパイロッ
ト信号aを現用回線と同様に、変調器40、送信器50
受信器70及び復調器80により無線伝送し、パイロット
信号受信器11において無線伝送された前記パイロット
信号aの符号誤り率を計算することで予備回線の品質を
監視している。
【0010】次に、現用回線の品質が劣化してくると、
復調器81Nは、復調器内において算出している符号誤
り率が増大し予め設定された設定値を超えた時点で受端
切替制御器12へ切替信号を送出する。受端切替制御器
12は、前記切替信号を受信して送端切替制御器6に送
端切替命令を伝送し、送端切替制御器6では受信した前
記送端切替命令により劣化した現用回線の送端切替器2
1Nに制御信号を送出する。送端切替器21Nでは、前
記制御信号に基づき劣化した現用回線の入力信号b1N
を現用回線と予備回線とに分配して送出する。現用回線
と予備回線とで無線伝送された信号を受信した無瞬断切
替器91Nは、現用回線経由の信号と予備回線経由の信
号の位相合わせを行った後、受端切替制御器12からの
信号により現用回線から予備回線への回線の無瞬断切替
を行い、以後予備回線経由の信号が出力端子101N
送出され外部に出力される。
【0011】例えば、現用第1無線回線の無線区間cが
フェージング等により無線回線が劣化し、復調器81
おいて検出しているパリティ誤り率が設定していた符号
誤り率を越えた時に、復調器81は、予備回線にて現用
回線の入力信号b1を伝送するための切替信号を受端切
替制御器12に送出する。受端切替制御器12では、ま
ず対向局の送端切替制御器6に対して送端切替命令を送
り、送端切替制御器6は送端切替器21を制御して予備
回線の変調器40にも送端切替器21により入力信号b1
を送出し、予備回線を経由して無線伝送された信号を無
瞬断切替器91に入力する。無瞬断切替器91では、現用
回線の信号と予備回線の信号の位相を合わせ、現用信号
から予備信号へ無瞬断切替を実行して予備回線からの信
号を出力端子101に出力する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の回線切替装置
は、入力端子11からの入力信号b1とパイロット信号a
とが非同期の信号であるため、予備回線の復調器80
入力信号がパイロット信号aから入力信号b1に切替わ
ると、復調器80内のPLL(Phase Locked Loop)回路
(図示せず)が周波数変動に追従できずにクロック同期
はずれの状態となり、この状態で無瞬断切替器91が切
替動作を行うと出力101からは同期はずれの誤った信
号が出力される。特に、入力信号b1の周波数とパイロ
ット信号aとの周波数差が大きい場合には回線切替動作
による回線の瞬断が起こるという問題点がある。
【0013】また、上述の事態を防止するために復調器
0内のPLL回路のループフィルタのバンド幅を広げ
ロックレンジを拡大すると、PLL回路での雑音成分の
抑圧が小さくなり雑音成分によるPLL回路の出力ジッ
タが現れ、出力信号の出力ジッタが増大するという問題
点がある。
【0014】また、パイロット信号発生器3内の固定周
波数発信器105は周波数安定度の高いものが必要とな
るという問題点もある。これは、予備回線8内のPLL
回路におけるループフィルタのバンド幅は、入力信号b
1Nの最大周波数偏差と固定周波数発信器105の最大
周波数偏差に基づいて決定する必要があり、固定周波数
発信器105の周波数偏差が大きいと前記バンド幅を更
に拡大する必要があり前記出力ジッタをさらに増大させ
てしまうためである。
【0015】更に、回線切替装置には回線の異常動作に
対する警報装置を設けるのが通常であるが、この警報装
置が正常な回線切替動作においてもアラームを発生する
という問題点がある。これは、回線切替時に予備回線の
PLL回路のクロック同期がはずれ、予備回線における
同期はずれ等のアラームが発生し同期確立後に予備回線
のアラームが解除されるという警報動作が行われるが、
このようなアラームは通常の回線切替において発生する
不要なアラームだからである。
【0016】
【発明の目的】本発明の目的は、現用及び予備回線間で
信号の切替を円滑に実施することを可能とする回線切替
方法又は回線切替装置を提供することである。
【0017】本発明の他の目的は、回線切替時に出力信
号のジッタを増加させることがない回線切替方法又は回
線切替装置を提供することにある。
【0018】本発明の他の目的は、予備回線の監視用の
基準信号の発生に周波数安定度の高い固定周波数発信器
を必要としない回線切替方法又は回線切替装置を提供す
ることにある。
【0019】本発明の他の目的は、回線切替時に予備回
線に不要なアラームを発生させない回線切替方法又は回
線切替装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の回線切替方法
は、現用回線のN回線(N≧1)に対し予備回線の1回
線を有し、受信側に伝送信号により同期動作を行う受信
部を備えるディジタル無線伝送システムの(1+N)回
線切替方法において、送信側は、待機状態の予備回線に
回線監視用の基準信号(パイロット信号)を送信すると
ともに、特定現用回線の回線劣化時に、前記基準信号の
周波数を当該現用回線の伝送信号の周波数と一致させた
後に前記基準信号に替えて当該回線の伝送信号を予備回
線にも分配して送信し、受信側は、当該現用回線及び予
備回線の前記伝送信号の受信状態で回線切替を行うこと
を特徴とする。
【0021】また、本発明の回線切替装置は、現用回線
のN回線(N≧1)と予備回線の1回線とを備え、送信
側及び受信側に送信入力及び受信出力に対するそれぞれ
送端切替器及び受端切替器を有するディジタル無線伝送
システムの(1+N)回線切替装置において、送信側
は、予備回線にパイロット信号を送信する信号発生器
と、回線状態により前記パイロット信号の周波数を伝送
信号の周波数に一致させた後に伝送信号を予備回線にも
送信する送端切替制御部を有し、受信側は復調用クロッ
クを再生するPLL回路を具備する復調部と、復調部か
らの回線品質情報により受信端切替器の切替制御を行う
受端切替制御器を有することを特徴とする。
【0022】より具体的には、本発明の回線切替装置
は、現用N回線(N≧1)に対し予備回線を1回線設け
たデイジタル無線伝送システムの(1+N)回線無瞬断
切替装置において、通常時は現用回線の入力信号から周
波数を検出し、最大周波数を持つ入力信号と最小周波数
を持つ入力信号から中間の周波数を算出後、電圧制御発
信器を制御することで、前記中間の周波数を持つパイロ
ット信号を生成し、回線切替時には後述する送端切替制
御器からの制御信号に基づき切替対象となる入力信号と
同一の周波数となるパイロット信号を生成するパイロッ
ト信号発生器と、前記パイロット信号発生器で生成され
たパイロット信号を予備回線で無線伝送し受信したパイ
ロット信号から誤りを検出することで予備の無線回線品
質を監視するパイロット信号受信器と、通常時は入力端
子からの信号を現用回線に送出し前記パイロット信号発
生器で生成されたパイロット信号を予備回線に送出し、
回線切替時には送端切替制御器からの制御信号により現
用回線の入力信号を現用回線と予備回線へ分配して予備
回線の信号をパイロット信号から現用信号に切替える送
端切替器と、前記送端切替器から送出された信号にフレ
ームとパリティを付加して信号を変調する変調器と、前
記変調器で変調された信号を送信する送信器と、前記送
信器で送信された信号を受信する受信器と、前記受信器
からの信号を復調し復調信号からフレーム同期を確立後
パリティ演算を行うことで無線回線の品質を監視し、監
視結果に基づき切替信号を送出すると共に、前記変調器
で付加されたフレームとパリティを除去後出力する復調
器と、前記現用回線の復調器からの信号と予備回線の復
調器からの信号の位相を合わせ制御信号により現用回線
から予備回線または予備回線から現用回線へ無瞬断切替
を実行する無瞬断切替器と、前記復調器からの切替信号
により無線区間の監視を行い切替信号を受信した場合に
は送端側の送端切替制御器に送端切替信号を送り、前記
無瞬断切替器を制御して現用回線と予備回線の切替を行
う受端切替制御器と、前記受端切替制御器の出力する送
端切替信号に従い当該現用回線の制御信号をパイロット
信号発生器に出力し、一定時間経過後に現用回線の信号
を予備回線に送るために前記送端切替器を制御する送端
切替制御器からなる。
【0023】(作用)パイロット信号と入力信号との周
波数差がある場合にも、回線切替における送端切替器の
動作前にパイロット信号の周波数を入力信号の周波数と
一致するようにし、パイロット信号の周波数が入力信号
の周波数と一致した後、送端の切替を実施することによ
り、予備の復調器内のPLL回路はパイロット信号から
入力信号に切替わっても復調器のクロック同期がはずれ
ることがなくなり、直ちに無瞬断切替器で予備回線に切
替を行うことが可能となり、高速な無瞬断切替を実現す
ることができる。
【0024】また、安定度の高い固定周波数発信器を使
用しなくてもパイロット信号の制御によってパイロット
信号の周波数安定度を入力信号の最大偏差内とすること
ができるので、予備の復調器内のPLL回路のループ帯
域幅を従来よりも狭くすることができ出力信号の出力ジ
ッタを抑圧することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する,図1は、本発明の一実施の
形態を示すブロック図であり、従来例と共通する部分に
は同一符号を使用している。
【0026】本実施の形態における、入力端子11、送
端切替器21N、変調器41N、送信器51N、受信器
1N、復調器81N、無瞬断切替器91N、出力端子
101N、パイロット信号受信器11及び受端切替制御
器12の構成及び動作は従来例と同様であり、また、通
常状態における現用回線の動作についても従来例と同様
であるのでこれらの説明は省略する。
【0027】図1において、予備回線はパイロット信号
aを無線伝送し、パイロット信号受信器11は、該パイ
ロット信号aにより回線の品質を監視している点で従来
例と同様であるが、本実施の形態においては、伝送する
パイロット信号aの生成方法が従来例とは異なる。
【0028】図2は、本実施の形態におけるパイロット
信号発生器3内の構成を示す図である。同図における周
波数検出器103は各現用回線の入力信号b1Nの周波
数を検出し、検出した各現用回線の周波数を周波数e1
Nとして周波数制御器104に送出する。周波数制御
器104は、前記周波数検出器103で検出した各現用
回線の周波数e1Nの中から最大の周波数eMAXと最小
の周波数eMINを検出し、電圧制御発信器102の出力
クロックgの周波数を、例えば、(eMAX+eMIN)/2
とする制御信号fを電圧制御発信器102に送出する。
これにより周波数が(eMAX+eMIN)/2であるパイロ
ット信号aがパイロット信号生成器3から送出される。
【0029】送端切替制御器6は、受端切替制御器12
からの送端切替命令に基づき、パイロット信号aの周波
数を前記周波数検出器103で検出される周波数e1N
のうち劣化した現用回線の周波数と一致させるための制
御信号d1Nと、送端切替器21Nへの送端切替命令を
生成して出力する。
【0030】通常状態においては、制御信号d1Nは全
て”L”レベルでパイロット信号発生器3内の周波数制
御器104に送出される。この状態においては周波数制
御器104は、パイロット信号生成回路101の周波数
が(eMAX+eMIN)/2となるように電圧制御発信器1
02を制御する。
【0031】次に、現用回線が劣化して切替が必要とな
る状態においては、復調器81Nで算出している符号誤
り率が設定値を超えた時点で、受端切替制御器12へ切
替信号が送出される。受端切替制御器12は、送端切替
制御器6に送端切替命令を伝送し、送端切替制御器6で
は、パイロット信号aの周波数を劣化した現用回線の周
波数と一致させるために制御信号d1Nの1つを”H”
レベルとし周波数制御器104に送出する。
【0032】周波数制御器104では、”H”レベルと
なった制御信号dlNにより、パイロット信号が現用回
線の周波数と一致するように制御信号fを電圧制御発信
器102に出力する。即ち、電圧制御発信器102で
は、制御信号fにより劣化した現用回線の周波数と同じ
周波数の出力クロックgを送出し、その出力クロックg
に基づきパイロット信号生成回路101は劣化した現用
回線と同じ周波数のパイロット信号aを生成して予備回
線に送出する。
【0033】一定の時間の経過後に、送端切替制御器6
では、劣化した現用回線の送端切替器21Nに制御信号
を送出する。制御信号を受信した送端切替器21N
は、現用回線の入力信号b1Nを現用回線に加え、予備
回線にも前記パイロット信号に替えて分配して送出す
る。
【0034】現用回線と予備回線とで無線伝送され両経
路の信号を入力する無瞬断切替器91Nは、現用回線経
由の信号と予備回線経由の信号との位相合わせを行い、
受端切替制御器12からの信号により現用回線から予備
回線への回線の無瞬断切替を行う。切替後は現用回線で
伝送されていた信号は予備回線を経由して伝送され出力
端子101Nから外部に出力される。
【0035】本実施の形態においては、回線監視用のパ
イロット信号の周波数を複数の伝送信号(入力信号)の
周波数の偏差範囲になるように制御するとともに、回線
劣化の進行状態等における符号誤り率が設定値を超える
状況において、パイロット信号の周波数を当該現用回線
の伝送信号の周波数に一致させることにより受信側予備
回線の復調器のPLL回路の同期確立の早期化を図り、
一定時間後にパイロット信号から前記伝送信号に切り替
えるようにしている。
【0036】次に、図1の実施の形態において、現用N
回線と予備1回線の(1+N)回線無瞬断切替装置の現
用1回線の無線区間cにおいてフェージング等により無
線回線が劣化した時の予備回線切替動作について具体的
に説明する。ここで、入力信号b1Nの中で現用第2回
線の入力信号b2の周波数が入力信号中一番高い周波数
2、現用第3回線の入力信号3の周波数が入力信号中
一番低い周波数e3とする。
【0037】通常状態において送端切替制御器6は、受
端切替制御器12からの送端切替命令がないので、制御
信号d1Nは全て”L”レベルとしてパイロット信号発
生器3内の周波数検出器103に送出されている。この
ためパイロット信号発生器3では、周波数検出器103
により入力信号b1Nの周波数を検出し、周波数e1N
を周波数制御器104に送出する。周波数制御器104
では、入力された周波数e1Nから最大周波放eMAX
2と最小周波数eMINのe3を検出し、電圧制御発信器
102の出力クロックgの周波数が(e2+e3)/2と
なるように制御信号fを電圧制御発信器102に送出す
る。
【0038】電圧制御発信器102は、制御信号fによ
り周波数(e2+e3)/2の出力クロックgをパイロッ
ト信号生成回路101に送出する。パイロット信号生成
回路101は、電圧制御発信器102の出力クロックg
に基づいてパイロット信号aを生成して出力する。以上
の方法で生成されたパイロット信号aは、予備回線を無
線伝送しパイロット信号受信器11によって予備回線の
品質を監視するために用いられる。
【0039】無線区間cがフェージング等により回線が
劣化すると、復調器8で検出しているパリテイ誤りが現
用1回線の符号誤り率の設定値を超えた時点で、受端切
替制御器12に切替制御信号を送出する。受端切替器1
2は、対向局の送端切替制御器6に送端切替命令を送出
する。送端切替制御器6は、受信した送端切替命令に基
づき、まず、制御信号d1を”L”レベルから”H”レ
ベルに変更し、周波数制御器104に送出する。周波数
制御器104では、制御信号d1が”H”レベルに変化
したことを検出し、電圧制御発信器102が周波数(e
2+e3)/2から周波数e1の切り替わるように制御信
号fを変更して電圧制御発信器102に送出する。電圧
制御発信器102は変更された制御信号fにより周波数
1となる出力クロックgをパイロット信号生成回路1
01に送出する。パイロット信号生成回路101は、周
波数e1のパイロット信号aを発生し、当該パイロット
信号は予備回線を無線伝送される。
【0040】送端切替制御器6は、パイロット信号aが
周波数(e2+e3)/2から周波数e1となり一定時間
が経過した後、送端切替器21を制御して予備回線の変
調器4 0にも入力信号b1を分配し、該入力信号b1は予
備回線を経由して無線伝送され、無瞬断切替器91に送
信される。
【0041】無瞬断切替器91では、現用回線の信号と
予備回線の信号の位相を合わせ、現用信号から予備信号
へ無瞬断切替を実行して、予備回線の信号を出力端子1
01に出力する。
【0042】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。
【0043】図3は、本実施の形態を示す図であり、入
力信号b1Nとして、例えば、SDH(Synchronous Di
gital Hieararchy)網のように入力信号が全て同期して
いるものを扱う場合の構成例を示すものである。本実施
の形態によれば、周波数検出器103と周波数制御器1
04の構成を簡略化することができる。
【0044】周波数制御器104では、制御信号d1N
の信号に関わらず、常に現用第1回線の入力信号b1
周波数e1となる制御信号fを電圧制御発信器201に
送出するので、パイロット信号aは現用第1回線の入力
信号b1と同じ周波数となる。その結果全ての入力信号
と同期することになるので入力信号とパイロット信号の
周波数オフセットを無くすことができる。本例では現用
第1回線の入力信号を使用した場合について説明を行っ
たが、現用第2〜N回線について、対向側からの現用1
〜N回線の信号についても同様である。上述の第2の実
施の形態は、第1の実施の形態の効果に加えて、周波数
検出器103と周波数制御器104の構成が簡略化でき
るという効果がある。
【0045】以上の実施の形態においては、予備回線に
おけるパイロット信号から現用回線の伝送信号への切替
を、パイロット信号周波数の切替時点等から一定時間後
に行うように構成する例で説明したが、パイロット信号
周波数の切替時点の誤り率(前記設定値)より高い第2
の設定値を超えることを条件の1つとして行うように構
成することができる。また、回線状態の監視は復調器内
で行い回線劣化時に切替信号を受端切替制御器に送出す
ることを前提に説明したが、各復調器はビット誤り率情
報を受端切替制御器に送出し、前記受端切替制御器は前
記ビット誤り率情報に基づき各回線の回線状態を監視し
現用回線の回線悪化に対して切替信号を生成し出力する
ように構成することができることはいうまでもない。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、予備回線用のパイロッ
ト信号aの周波数を回線切替前に切替対象の入力信号の
周波数と同一になるように制御するので、パイロット信
号aから入力信号b1Nに切替えても周波数オフセット
が無いため、復調器内のPLL回路においてクロック同
期がはずれることがなく、パイロット信号aと入力信号
1Nに周端数オフセットがある場合でも、高速かつ無
瞬断の回線切替を実現することが可能である。また、復
調器内でクロック同期はずれを起こさないので予備回線
からの不要なアラームが発生することを防ぐことができ
る。
【0047】また、本発明によれば、パイロット信号を
制御することによってパイロット信号の最大周波数偏差
を入力信号の最大周波数偏差内にすることから周波数安
定度の高い固定周波数発信器を用いる必要がない。ま
た、パイロット信号と入力信号との周波数差が小さくな
ることによって復調器内のPLL回路におけるループ帯
域幅を従来よりも狭くすることができるので出力信号の
出力ジッタを充分に抑圧することができる。
【0048】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図2】本発明の第1の実施の形態のパイロット信号発
生器のブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図4】本発明の第2の実施の形態のパイロット信号発
生器のブロック図である。
【図5】従来例の回線切替装置のブロック図である。
【図6】従来例のパイロット信号発生器のブロック図で
ある。
【符号の説明】
1N 入力端子 21N 送端切替器 3 パイロット信号発生器 40N 変調器 50N 送信器 6 送端切替制御器 70N 受信器 80N 復調器 91N 無瞬断切替器 101N 出力端子 11 パイロット信号受信器 12 受端切替制御器 101 パイロット信号生成回路 102 電圧制御発信器 103 周波数検出器 104 周波数制御器 105 固定周波数発信器

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現用回線のN回線(N≧1)に対し予備
    回線の1回線を有し、受信側に伝送信号により復調用ク
    ロックを再生するPLL回路を具備する復調部を備える
    ディジタル無線伝送システムの(1+N)回線切替方法
    において、 送信側は、待機状態の予備回線に回線監視用の基準信号
    を送信するとともに、特定現用回線の回線品質の劣化時
    に、前記基準信号の周波数を当該現用回線の伝送信号の
    周波数と一致させた後に基準信号に替えて当該回線の伝
    送信号を予備回線にも分配して送信し、受信側は、当該
    現用回線及び予備回線の前記伝送信号の受信状態で回線
    切替を行うことを特徴とする回線切替方法。
  2. 【請求項2】 待機状態の予備回線に送信する基準信号
    の周波数は、現用N回線の伝送信号の周波数偏差範囲内
    に設定することを特徴とする請求項1記載の回線切替方
    法。
  3. 【請求項3】 送信側は回線品質が所定レベルに劣化し
    たとき基準信号の周波数を現用回線の伝送信号の周波数
    と一致させ、一定時間後に基準信号を伝送信号に切り替
    えることを特徴とする請求項1又は2記載の回線切替方
    法。
  4. 【請求項4】 現用回線のN回線(N≧1)と予備回線
    の1回線とを備え、送信側及び受信側に伝送信号に対し
    それぞれ送端切替器及び受端切替器を有するディジタル
    無線伝送システムの(1+N)回線切替装置において、 送信側は、予備回線に基準信号を送信する信号発生器
    と、特定現用回線の劣化により前記基準信号の周波数を
    当該現用回線の伝送信号の周波数に一致させた後に基準
    信号に替え伝送信号を予備回線にも送信する送端切替制
    御部を有し、受信側は伝送信号により復調用クロックを
    再生するPLL回路を具備する復調部と、復調部からの
    回線品質情報により受信端切替器の切替制御を行う受端
    切替制御器を有することを特徴とする回線切替装置。
  5. 【請求項5】 前記信号発生器は現用回線N回線の伝送
    信号の周波数検出器と、予備回線に送信する基準信号の
    周波数を回線状態により伝送信号の最高周波数と最低周
    波数との中間値の周波数又は回線品質が劣化した回線の
    伝送信号の周波数に切替える周波数制御部を有すること
    を特徴とする請求項4記載の回線切替装置。
  6. 【請求項6】 前記受端切替制御器は回線状態に基づく
    回線切替制御信号を送端切替制御器に送信することを特
    徴とする請求項4又は5記載の回線切替制御装置。
  7. 【請求項7】 前記受端切替器は復調器の出力の位相を
    合わせた後に切替を行う無瞬断切替器であることを特徴
    とする請求項4、5又は6記載の回路切替装置。
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