JP3139106B2 - 炭酸エステルの製造法 - Google Patents

炭酸エステルの製造法

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリカーボネート製造用
中間体や医農薬中間体および溶媒として、工業的に有用
な炭酸エステルを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭酸エステルの製造法としてはアルコー
ルとホスゲンを反応させ製造する方法があるが、ホスゲ
ンの毒性が強いこと、ホスゲンを製造するのに必要な電
解塩素が高価なこと、およびアルコールとホスゲンの反
応による腐食性の高い塩酸が副生することなどの問題点
がある。
【0003】また、ホスゲンを使用しない製造法として
は銅塩、白金族金属塩あるいはセレン等を触媒として用
い、アルコールと一酸化炭素および酸素との反応により
製造する方法が知られている。しかし、これらの製造法
はいずれも高温、高圧の条件を必要とし、また、反応速
度も満足するものではない。
【0004】この改良法として、白金族金属の存在下、
亜硝酸エステルと一酸化炭素とを液相で反応させて炭酸
エステルを製造する方法(特開昭56−164145)
が知られているが、この方法では一酸化炭素分圧に制限
があり、また、シュウ酸エステルが多量に副生したり、
触媒と生成物の分離が難しい等の問題点がある。また、
これらの問題点を解決する試みとして、特定の酸化剤濃
度のもと気相で上記反応をおこなう方法(特公平3−9
896)も知られているが、シュウ酸エステルの副生に
ついては十分な効果は得られていない。さらに白金族金
属に鉄、銅、ビスマス等の第2金属を添加した固体触媒
を用い、気相で反応をおこなう方法(特開平3−141
243)も知られているが、十分な反応速度は得られて
いない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は亜硝酸エステ
ルを一酸化炭素と気相で反応させて炭酸エステルを得る
反応において、シュウ酸エステルや二酸化炭素の副生に
よる一酸化炭素の損失を低減し、炭酸エステルを選択率
よく、かつ工業的に利用し得る高い反応速度で製造する
方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明者らは、プロセス的
に有利な気相法について、白金族金属を触媒に用い、亜
硝酸エステルと一酸化炭素から炭酸エステルを得る方法
を鋭意検討したところ、驚くべきことに白金族金属と共
に2−ヒドロキシピリジン類を担体に担持した固体触媒
あるいは白金族金属と2−ヒドロキシピリジン類からな
る錯化合物を担体に担持した固体触媒を用いることによ
り、炭酸エステルの選択率および生成速度が大幅に向上
し、また、一酸化炭素の燃焼による損失を抑制できるこ
とを見出し、本発明に到ったものである。
【0007】すなわち、本発明は白金族金属もしくは
その塩および2−ヒドロキシピリジン類を担体に担持し
た固体触媒、または、白金族金属もしくはその塩およ
び2−ヒドロキシピリジン類からなる錯化合物を担体に
担持した固体触媒の存在下、亜硝酸エステルを一酸化炭
素と気相で反応させることを特徴とする炭酸エステルの
製造法に存する。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。本発明で
用いられる固体触媒は、白金族金属もしくはその塩お
よび2−ヒドロキシピリジン類を担体に担持したもの、
あるいは白金族金属もしくはその塩および2−ヒドロ
キシピリジン類からなる錯化合物を担体に担持したもの
である。
【0009】白金族金属としては、ルテニウム、ロジウ
ム、パラジウム、イリジウム、白金等が使用され、中で
もパラジウムが好ましい。これらの金属は単体として
も、ハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、燐酸塩、酢酸塩等
の塩として使用することもできる。より具体的には、塩
化ルテニウム、沃化ルテニウム、トリス(アセチルアセ
トナト)ルテニウム、塩化ロジウム、臭化ロジウム、沃
化ロジウム、硝酸ロジウム、硫酸ロジウム、酢酸ロジウ
ム、塩化パラジウム、臭化パラジウム、沃化パラジウ
ム、酢酸パラジウム、プロピオン酸パラジウム、硝酸パ
ラジウム、硫酸パラジウム、燐酸パラジウム、ビス(ア
セチルアセトナト)パラジウム、シュウ酸パラジウム、
塩化イリジウム、塩化白金酸、テトラクロロ白金酸カリ
ウム等が挙げられる。白金族金属またはその塩の担体に
対する担持量は通常白金族金属の金属として0.01〜
10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%である。
【0010】2−ヒドロキシピリジン類としては2−ヒ
ドロキシピリジン骨格に本反応を阻害しない置換基を有
していてもよく、具体的には2−ヒドロキシピリジン、
2−ヒドロキシ−4−メチルピリジン、2−ヒドロキシ
−6−メチルピリジン、2−ヒドロキシ−4−エチルピ
リジン、2−ヒドロキシ−4−メトキシピリジン、2−
ヒドロキシ−6−メトキシピリジン、4, 6−ジメチ
ル−2−ヒドロキシピリジン、2−ヒドロキシ−4−ク
ロロピリジン、2−ヒドロキシ−6−クロロピリジン等
が使用される。好ましくは、2−ヒドロキシピリジンや
2−ヒドロキシ−6−メチルピリジン等の2−ヒドロキ
シ−アルキル−ピリジン等を用いるのが良い。2−ヒド
ロキシピリジン類の使用量としては白金族金属原子1モ
ル当たり、通常、1〜104モル、好ましくは1〜103
モルの範囲で使用される。
【0011】白金族金属またはその塩と2−ヒドロキシ
ピリジン類からなる錯化合物としては白金族金属に2−
ヒドロキシピリジン類の窒素原子で配位した錯化合物で
あり、例えば、ビス(2−ヒドロキシピリジン)パラジ
ウムジクロリド、ビス(2−ヒドロキシピリジン)パラ
ジウムジブロミド、ビス(2−ヒドロキシピリジン)パ
ラジウムジアセテート等が挙げられる。この錯化合物の
一般的な合成法としては、例えば、ビス(2−ヒドロキ
シピリジン)パラジウムジクロリドの場合は、塩化パラ
ジウムと塩化ナトリウムをメタノールに溶解し、予めN
2PdCl4を合成した後、2−ヒドロキシピリジンを
加え、塩化ナトリウムを解離させることにより容易に合
成できる。担体に対する白金族金属またはその塩と2−
ヒドロキシピリジン類からなる錯化合物の担持量は、通
常、白金族金属の金属として0.01〜10重量%、好
ましくは0.1〜5重量%の範囲で使用される。
【0012】本発明で使用される担体としては活性炭、
グラファイト、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、
珪藻土、アスベスト、イオン交換樹脂、珪酸カルシウ
ム、アルミノシリケート、ポリビニールピリジン、マグ
ネシア、チタニア、ジルコニア等が挙げられる。白金族
金属またはその塩および2−ヒドロキシピリジン類、あ
るいは白金族金属またはその塩と2−ヒドロキシピリジ
ン類からなる錯化合物の担体への担持法は通常おこなわ
れる方法で良く、例えば、白金族金属塩と2−ヒドロキ
シピリジン類を有機溶媒に溶解し、そこに担体を加えて
担持する方法、あるいは、白金族金属塩を有機溶媒に溶
解し、そこに担体を加えて担持した後、2−ヒドロキシ
ピリジン類を同様に担持する方法等が採用される。
【0013】本発明で使用される亜硝酸エステルは、炭
素数1〜16個の脂肪族一価もしくは多価アルコール、
脂環式アルコール又はアラルキルアルコールの亜硝酸エ
ステルであって、アルコール成分としては例えば、メタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノ
ール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタ
ノール、tert−ブタノール、アミルアルコール、ヘ
キサノール、オクタノール、デカノール、ラウリルアル
コール、セチルアルコール等の脂肪族一価アルコール、
エチレングリコール、プロピレングリコール、1, 4
−ブタンジオール、1, 6−ヘキサンジオール、グリ
セリン等の脂肪族多価アルコール、シクロヘキサノー
ル、シクロドデカノール等の脂環式アルコール、ベンジ
ルアルコール、2−フェニルエタノール等のアラルキル
アルコール等が挙げられる。また、これらのアルコール
の任意の水素原子をアルキル基、アルコキシル基、ハロ
ゲン原子、カルボキシル基等反応を阻害しない置換基で
置換したアルコールも含まれる。
【0014】また、本発明はアルコールの存在下でおこ
なってもよく、用い得るアルコールとして、通常、前記
の亜硝酸エステルを形成させるアルコールと同じものが
良いが、異なるものでも良い。アルコールを使用する場
合、亜硝酸エステルに代えて、反応条件下で存在するア
ルコールと反応して亜硝酸エステルを与える一酸化窒
素、二酸化窒素、三酸化二窒素等の窒素酸化物、硝酸、
亜硝酸等も使用可能である。
【0015】本発明方法を実施するにあたっての亜硝酸
エステル及び一酸化炭素の割合は、亜硝酸エステル1モ
ルに対し、通常一酸化炭素0.01〜100モル、より
好ましくは0.1〜10モルの範囲で使用される。一酸
化炭素は純粋なものを使用することもできるが、窒素、
アルゴン等の反応に不活性なガスで希釈して使用するこ
ともできる。本発明においては、亜硝酸エステルを一酸
化炭素に加え、更に酸素と反応させることにより、炭酸
エステルの選択率及び反応速度が大幅に向上する。
【0016】この場合、亜硝酸エステル、一酸化炭素お
よび酸素の割合は、亜硝酸エステル1モルに対し、一酸
化炭素0.1〜100モル、より好ましくは1〜50モ
ル、酸素0.01〜10モル、より好ましくは、0.1
〜5モルの範囲で使用される。酸素は一酸化炭素と同
様、純粋なものを使用することもできるが、窒素、アル
ゴン等の反応に不活性なガスで希釈して使用することも
できる。特に、酸素濃度は反応系内のガス組成が爆発範
囲をはずれるように調節することが望ましい。本発明の
方法は30〜200℃、好ましくは60〜150℃の温
度範囲で、常圧または反応が気相でおこなうことができ
る圧力下、通常、20kg/cm2以下の圧力でおこな
われる。
【0017】反応は回分方式、連続方式のいずれで実施
することもできるが、固体触媒が存在する固定床あるい
は流動床に亜硝酸エステル、一酸化炭素および場合によ
り酸素を連続的に供給しながらおこなう連続方式が、高
い炭酸エステル生成速度が得られ、好ましい。この際の
亜硝酸エステル、一酸化炭素および場合により酸素と固
体触媒との接触時間は0.04〜72秒、より好ましく
は0.4〜7.2秒の範囲でおこなわれる。反応生成液
からは蒸留、抽出等の操作によって炭酸エステルを生成
取得することができ、触媒分離等の煩雑な操作を必要と
しない。
【0018】本発明方法で得られる炭酸エステルとして
は、上述の亜硝酸エステルを形成するアルコールとして
挙げられた炭素数1〜16の脂肪族一価もしくは多価ア
ルコール、脂環式アルコール又はアラルキルアルコール
の炭酸エステルが挙げられる。本発明においては、白金
族金属もしくはその塩及び2−ヒドロキシピリジン類に
加え、更に金属銅もしくは銅塩を担持した固体触媒また
は、白金族金属もしくはその塩および2−ヒドロキシピ
リジン類からなる錯化合物に加え、金属銅もしくは銅塩
を担持した固体触媒を用いることにより、酸素を共存さ
せなくても炭酸エステルの選択率及び反応速度がいっそ
う向上し、かつ酸素を共存させないことにより、一酸化
炭素の燃焼による損失を大幅に低減させることができ
る。
【0019】銅塩としては塩化第二銅、塩化第一銅等の
ハロゲン化物や、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、燐酸塩など
が使用される。金属銅または銅塩の使用量は白金族金属
原子1モル当たり、通常、0.1〜100モル、好まし
くは0.5〜20モルの範囲で使用される。白金族金属
またはその塩および2−ヒドロキシピリジン類、あるい
は白金族金属またはその塩と2−ヒドロキシピリジン類
からなる錯化合物および銅の担体への担持法は上述の担
持方法と同様に、例えば、白金族金属塩、銅塩と2−ヒ
ドロキシピリジン類を有機溶媒に溶解し、そこに担体を
加えて担持する方法、あるいは、白金族金属塩と銅塩を
有機溶媒に溶解し、そこに担体を加えて担持した後、2
−ヒドロキシピリジン類を同様に担持する方法等が採用
される。
【0020】本発明方法において、金属銅又は銅塩を併
用した固体触媒を用いる場合は、酸素を共存させない
で、亜硝酸エステルを一酸化炭素のみと反応させること
が好ましい。酸素を共存させなくても十分炭酸エステル
の選択的反応性が向上する上に、一酸化炭素の酸素との
燃焼による損失が大幅に低減できるからである。
【0021】
【実施例】次に本発明を実施例により、さらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の略
号の意味は次の通りである。 STY : 触媒1リットルおよび反応時間1時間
当たりの生成した炭酸エステルのg数(g/l/h) CO選択率 : 炭酸エステル(mmol)×100/
〔炭酸エステル(mmol)+2×シュウ酸エステル
(mmol)+二酸化炭素(mmol)〕(%)
【0022】実施例1 −触媒の調製− 塩化パラジウム0.39g(2.2mmol)をメタノ
ール65mlに加え、そこに塩化ナトリウム0.28g
(4.9mmol)を添加することにより、均一溶液と
し、不溶物は濾過により濾別した。濾液に活性炭50m
l(23.5g)を加え、一夜含浸し、その後、蒸発乾
固した。得られた固体を2−ヒドロキシピリジン0.6
3g(6.6mmol)とメタノール70mlの溶液に
加え、一夜含浸することで塩化ナトリウムを解離させ、
パラジウムに2−ヒドロキシピリジンを配位させた。次
に固体を濾別し、メタノールおよび水で固体を洗浄し
た。最後に、窒素下で100℃、1時間そして150
℃、1時間乾燥した。
【0023】−炭酸エステル製造− 内径18mm、長さ400mmのパイレックス製反応器
に上記の方法で調製したパラジウム金属として1.0重
量%を担持した触媒10mlを充填し、その上にさらに
ガラスビーズを充填した。この反応器を電気炉内に垂直
に固定し、触媒層温度を100℃に保ちながら、亜硝酸
エチル2.6%、一酸化炭素25.8%、酸素2.9
%、エタノール23.8%、窒素45.0%の混合ガス
を13.6リットル/h固体触媒との接触時間2.6
秒)で触媒層に連続的に供給し、1時間反応をおこなっ
た。反応生成物は気液分離器で捕集された。捕集液をガ
スクロマトグラフィーで分析し、定量した。炭酸ジエチ
ル0.267mmol、シュウ酸ジエチル0.004m
molが生成し、二酸化炭素はまったく認められなかっ
た。すなわち、STY3.2g/l/h、CO選択率9
7.1%であった。
【0024】比較例1 触媒をパラジウム金属として2重量%を担持した活性炭
触媒(エヌ・イーケムキャット製)に代え、実施例1と
同様に反応をおこなった。炭酸ジエチル0.048mm
ol、シュウ酸ジエチル0.004mmol、二酸化炭
素0.89mmolが生成した。すなわち、STY0.
6g/l/h、CO選択率5.1%であった。
【0025】実施例2 触媒の調製 塩化第二銅・2水和物0.43g(2.5mmol)を
水100mlに溶解し、そこへ活性炭25ml(12.
5g)を入れ、3時間含浸した後、濾過・水洗いしたも
のを減圧下、75℃で乾燥した。塩化パラジウム0.4
4g(2.5mmol)をメタノール100mlに加
え、そこに塩化ナトリウム0.32g(5.5mmo
l)を添加することにより、均一溶液とし、不溶物は濾
過により濾別した。濾液に銅を担持した活性炭を加え、
一夜含浸し、その後、蒸発乾固した。得られた固体を2
−ヒドロキシピリジン0.71g(7.4mmol)と
メタノール60mlの溶液に加え、一夜含浸した。次に
固体を濾別し、過剰の2−ヒドロキシピリジンおよび生
成した塩化ナトリウムを除去するために、メタノールお
よび水で固体を洗浄した。最後に窒素下で100℃、1
時間乾燥した。
【0026】−炭酸エステル製造− 内径18mm、長さ400mmのパイレックス製反応器
に上記の方法で調製したパラジウム金属として2.0重
量%、銅金属として1.3重量%を担持した触媒5ml
を充填し、その上にさらにガラスビーズを充填した。こ
の反応器を電気炉内に垂直に固定し、触媒層温度を10
0℃に保ちながら、亜硝酸エチル5.0%、一酸化炭素
2.5%、エタノール46.6%、窒素45.9%の混
合ガスを7.2リットル/h(固体触媒との接触時間
2.5秒)で触媒層に連続的に供給し、1時間反応をお
こなった。反応生成物は気液分離器で捕集された。捕集
液をガスクロマトグラフィーで分析し、定量した。炭酸
ジエチル0.90mmolが生成し、シュウ酸ジエチル
および二酸化炭素はまったく認められなかった。すなわ
ち、STY21.2g/l/h、CO選択率100%で
あった。
【0027】比較例2 −触媒の調製− 塩化パラジウム0.44g(2.5mmol)と塩化第
二銅・2水和物0.43g(2.5mmol)を5N塩
酸100mlに溶解し、そこへ活性炭25ml(12.
5g)を入れ、3時間含浸した後、濾過・水洗したもの
を窒素下で100℃、1時間乾燥した。 −炭酸エステル製造− 上記の触媒を用いた以外は、実施例2と同様に反応をお
こなった。炭酸ジエチル0.39mmolが生成し、S
TY9.2g/l/h、CO選択率100%であった。
【0028】実施例3 塩化第二銅の代わりに、酢酸第二銅を用いた以外は実施
例2と同様に反応をおこなった。その結果、炭酸ジエチ
ルが1.55mmol生成し、STY36.8g/l/
h、CO選択率100%であった。
【0029】
【発明の効果】本発明は効率的に炭酸エステルを製造す
る方法を提供するものであり、得られた炭酸エステルは
樹脂や医農薬の原料としてさまざまな用途に供すること
ができる。そして、本発明によれば、シュウ酸エステル
および二酸化炭素の副生による一酸化炭素の損失を大幅
に低減させ、さらに炭酸エステルの生成速度を向上させ
ることができるという点で工業的に極めて重要である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 69/96 C07C 68/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白金族金属もしくはその塩及び2−
    ヒドロキシピリジン類を担体に担持した固体触媒、また
    は白金族金属もしくはその塩及び2−ヒドロキシピリ
    ジン類からなる錯化合物を担体に担持した固体触媒の存
    在下、亜硝酸エステルを一酸化炭素と気相で反応させる
    ことを特徴とする炭酸エステルの製造法。
  2. 【請求項2】 白金族金属もしくはその塩および2
    −ヒドロキシピリジン類を担体に担持した固体触媒、ま
    たは白金族金属もしくはその塩と2−ヒドロキシピリ
    ジン類からなる錯化合物を担体に担持した固体触媒の存
    在下、亜硝酸エステルを一酸化炭素および酸素と気相で
    反応させることを特徴とする炭酸エステルの製造法。
  3. 【請求項3】 白金族金属もしくはその塩、金属銅
    もしくは銅塩および2−ヒドロキシピリジン類を担体に
    担持した固体触媒、または白金族金属もしくはその塩
    および2−ヒドロキシピリジン類からなる錯化合物並び
    に金属銅もしくは銅塩を担体に担持した固体触媒の存在
    下、亜硝酸エステルを一酸化炭素と気相で反応させるこ
    とを特徴とする炭酸エステルの製造法。
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