JP3137917B2 - 耐火材被覆管又は耐火材被覆管継手の製造方法 - Google Patents

耐火材被覆管又は耐火材被覆管継手の製造方法

Info

Publication number
JP3137917B2
JP3137917B2 JP09050944A JP5094497A JP3137917B2 JP 3137917 B2 JP3137917 B2 JP 3137917B2 JP 09050944 A JP09050944 A JP 09050944A JP 5094497 A JP5094497 A JP 5094497A JP 3137917 B2 JP3137917 B2 JP 3137917B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe joint
pipe
refractory
coating
joint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP09050944A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10231993A (ja
Inventor
勝之 落
Original Assignee
神戸樹脂工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=12872942&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3137917(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by 神戸樹脂工業株式会社 filed Critical 神戸樹脂工業株式会社
Priority to JP09050944A priority Critical patent/JP3137917B2/ja
Publication of JPH10231993A publication Critical patent/JPH10231993A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3137917B2 publication Critical patent/JP3137917B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sewage (AREA)
  • Thermal Insulation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、合成樹脂製下水
管又は管継手の外側表面を耐火性を有する被覆体で被覆
した耐火材被覆管又は耐火材被覆管継手の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニール等の熱可塑性合成樹脂を材料として射出成形
により製造された従来の管継手の一例として、図10に
示すものがある。図10(a)はこの管継手1の正面図
であり、図10(b)は管継手1の側面図である。この
管継手1は、内部に空洞部2を有する本体3を備えてお
り、この本体3には流路の入口を形成する流入側接続筒
4と流路の出口を形成する流出側接続筒5が互いに90
°の角度で交差するように設けられている。この管継手
1には、流入側接続筒4及び流出側接続筒5の外形が約
65mmで、厚みが約4mmのものがあり、集合住宅等
の家庭用排水の流路を形成する合成樹脂製の下水管の管
継手1として使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図10に示す
従来の合成樹脂製の管継手1及びこれ以外の合成樹脂製
の管や管継手は、火災の際に燃えることがあるので燃え
ないようにする工夫が望まれている。そして、材質が合
成樹脂であるのでこれら管継手1や管の熱容量(断熱効
果)が小さく、そのために外側表面に結露し易く、この
結露がこれら管や管継手1が設置されている周辺の床や
壁を濡らすという問題がある。また、従来の合成樹脂製
の管や管継手1では、下水の流れる音が外部に漏れ易
く、従って、特に集合住宅では他人の部屋から流された
下水の音が騒音となっている。
【0004】本発明は、燃え難く、結露し難く、そして
下水の流れる音が外部に漏れ難い耐火材被覆管又は耐火
材被覆管継手の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明を理解するための
第1の参考技術に係る耐火材被覆管又は耐火材被覆管継
手は、合成樹脂製の管又は管継手と、この管又は管継手
の外側表面を被覆するセメントにより固められた耐火性
を有する被覆体と、上記管又は上記管継手の外側表面と
上記被覆体の内側表面との間に設けられ上記管又は上記
管継手と上記被覆体との体積変化を許容する体積変化が
可能なゴム様弾性体層と、を具備するものである。
【0006】本発明を理解するための第2の参考技術に
係る耐火材被覆管又は耐火材被覆管継手の製造方法は、
合成樹脂製の管又は管継手を成形する段階と、この管又
は管継手の外側表面に上記管又は上記管継手と下記被覆
体との体積変化を許容する体積変化が可能なゴム様弾性
体層を形成する段階と、このゴム様弾性体層の外側表面
に耐火性を有する被覆体をセメントにより固めて形成し
この被覆体により上記管又は上記管継手を被覆する段階
と、を具備するものである。
【0007】本発明を理解するための第3の参考技術に
係る耐火材被覆管又は耐火材被覆管継手の製造方法は、
第2の参考技術に係る製造方法において、上記管又は上
記管継手の外側表面を被覆体により被覆する段階は、上
記管又は上記管継手を金型に取付ける段階と、上記ゴム
様弾性体層の外側表面と上記金型の内側表面との間に形
成されているキャビティ内にセメントを含む耐火性材料
を射出して上記管又は上記管継手を被覆する被覆体を成
形する段階と、からなるものである。
【0008】本発明を理解するための第4の参考技術に
係る耐火材被覆管又は耐火材被覆管継手は、合成樹脂製
の管又は管継手と、この管又は管継手の外側表面を被覆
するセメントにより固められた耐火性を有する被覆体
と、上記管又は上記管継手の外側表面と上記被覆体の内
側表面との間に形成され上記管又は上記管継手と上記被
覆体との体積変化を許容する隙間と、を具備するもので
ある。
【0009】第1の発明に係る耐火材被覆管又は耐火材
被覆管継手の製造方法は、合成樹脂製の管又は管継手を
成形する段階と、この成形した管又は管継手の許容温度
又は許容温度未満の予め定めた温度に上記管又は上記管
継手を加熱する段階と、この加熱により温度が上昇した
状態の上記管又は上記管継手の外側表面に耐火性を有す
る被覆体をセメントにより固めて形成しこの被覆体によ
り上記管又は上記管継手を被覆する段階と、を具備する
ことを特徴とするものである。
【0010】第2の発明に係る耐火材被覆管又は耐火材
被覆管継手の製造方法は、第1の発明に係る製造方法に
おいて、上記管又は上記管継手の外側表面を被覆体によ
り被覆する段階は、上記管又は上記管継手を金型に取付
ける段階と、上記管又は上記管継手の外側表面と上記金
型の内側表面との間に形成されているキャビティ内にセ
メントを含む耐火性材料を射出して上記管又は上記管継
手を被覆する被覆体を成形する段階と、からなることを
特徴とするものである。
【0011】本発明を理解するための参考技術に係る耐
火材被覆管又は耐火材被覆管継手によると、合成樹脂製
の管又は管継手の外側表面を、セメントにより固められ
た耐火性を有する被覆体で被覆してあるので、耐火性に
優れている。そして、被覆体は、セメントにより固めら
れたものであるので、断熱性が良く、従って外側表面に
結露しにくく、しかも下水の流れる音が外部に漏れ難
い。
【0012】そして、第1の参考技術に係る耐火材被覆
管又は耐火材被覆管継手によると、合成樹脂製(例えば
ポリ塩化ビニール)である管又は管継手とセメントによ
り固められた耐火性を有する被覆体(例えばモルタル)
の夫々の線膨張係数は、7〜8×10-5/°Cと1.0
×10-5/°Cであり互いに相違しているが、管又は管
継手の外側表面と被覆体の内側表面との間に体積変化が
可能なゴム様弾性体層を設けてあるので、管又は管継手
が熱膨張しても、この熱膨張分だけゴム様弾性体層の体
積が収縮するから、被覆体の内側表面に大きな力が掛か
らないようにすることができる。そして、被覆体は、セ
メントが固まる際に収縮するが、この収縮分だけゴム様
弾性体層の体積が収縮するから、被覆体の内側表面に大
きな力が掛からないようにすることができる。
【0013】また、第4の参考技術に係る耐火材被覆管
又は耐火材被覆管継手は、第1の参考技術のゴム様弾性
体層に代えて隙間を設けたものであり、この隙間は、第
1のの参考技術と同様に、管又は管継手と被覆体との体
積変化を許容することができるので、これら管又は管継
手と被覆体とに体積変化があっても被覆体の内側表面に
大きな力が掛からないようにすることができる。
【0014】第2の参考技術は、第1の参考技術に係る
耐火材被覆管又は耐火材被覆管継手の製造方法であり、
まず、合成樹脂製の管又は管継手を成形し、そしてこの
管又は管継手の外側表面にゴム様弾性体層を形成し、次
にこのゴム様弾性体層の外側表面に被覆体を形成し、こ
れによって耐火材被覆管又は耐火材被覆管継手を製造す
ることができる。
【0015】第1の発明は、第4の参考技術に係る耐火
材被覆管又は耐火材被覆管継手の製造方法であり、ま
ず、合成樹脂製の管又は管継手を成形し、そしてこの管
又は管継手をその許容温度又は許容温度未満の予め定め
た温度に加熱し、次にこの加熱により温度が上昇した状
態の管又は管継手の外側表面に被覆体を形成する。そし
て、管又は管継手の温度が常温程度に下がると、管又は
管継手の外側表面と被覆体の内側表面の間に隙間ができ
て耐火材被覆管又は耐火材被覆管継手を製造することが
できる。
【0016】第3の参考技術及第2の発明に係る耐火
材被覆管又は耐火材被覆管継手の製造方法によると、被
覆体を射出成形によって合成樹脂製の管又は管継手の外
側表面に被覆することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明を理解するための、耐火材
被覆管継手及びその製造方法の第1参考技術例を各図を
参照して説明する。この参考技術例の図1に示す耐火材
被覆管継手6は、図10に示す従来の管継手1の外側表
面にゴム様弾性体層7を形成し、このゴム様弾性体層7
の外側表面を被覆体8で被覆したものである。この管継
手1は、図10に示す従来のものと同等であるのでその
詳細な説明を省略し、同等部分を同一の図面符号で示
す。
【0018】ゴム様弾性体層7は、多孔質のゴム様弾性
体を材料とするものであって、各小孔(図示せず)どう
しが互いに連通すると共に、これら各小孔がこのゴム様
弾性体層7の表面で開口する構成のものである。従っ
て、このゴム様弾性体層7は、圧縮されると体積が小さ
くなり、引っ張られると体積が大きくなる体積変化が可
能なものであり、例えば発泡ウレタンゴム等から成って
いる。そして、このゴム様弾性体層7は、図1に示すよ
うに、管継手1の外側表面全体に約0.8mm(約0.
5〜1.0mm)の厚みで形成されている。なお、ゴム
様弾性体層7を管継手1の外側表面に形成する際の厚み
は、被覆体8が固まる際に起こる被覆体8の収縮分、及
び例えば管継手1内を比較的温かい下水が流れてこの管
継手1の温度が上昇した際に起こる管継手1の熱膨張分
の合計の体積だけ収縮することが可能であり、かつ、被
覆体8の収縮と管継手1の熱膨張によって被覆体8に大
きな力が掛からないようにすることができて、被覆体8
の割れやひび割れを防止することができる寸法としてい
る。従って、ゴム様弾性体層7を管継手1の外側表面に
形成する際の厚みは、上記約0.5〜1.0mmの寸法
と、被覆体8が固まる際の収縮分の寸法と、被覆体8の
射出圧によるゴム様弾性体層7の収縮分の寸法と、を加
え合わせた寸法とする必要がある。
【0019】被覆体8は、例えば骨材、ケイ砂、炭酸カ
ルシウム、パーライト、ガラスウール、岩綿、有機ウー
ル、スラグ、綱石ウール等の材料と少なくともセメント
を混合して成る繊維モルタルである。ガラスウール、岩
綿、有機ウール、綱石ウールは、被覆体8の例えば剥離
を防止すると共に、剥離部分の離脱を防止するためのも
のである。勿論、セメント以外の材料である上記骨材、
ケイ砂等を全て混合する必要はなく、被覆体8が耐火
性、防音性、及び断熱性を確保することができるように
上記材料を組合わせればよい。また、被覆体8は、少な
くとも耐火性を確保することができる材料であればモル
タル以外の材料としてもよい。
【0020】上記材料から成る被覆体8は、図1に示す
ように、ゴム様弾性体層7の外側表面全体に約10mm
の厚みで形成されている。被覆体8の厚みは、この耐火
材被覆管継手6が集合住宅等に施工された場合に、火災
によって被覆体8の内側の合成樹脂製の管継手1が燃え
ないようにすることができ、そして下水の流れる音が被
覆体8の外側に漏れ難くすることができ、かつ、被覆体
8の外側表面の温度と管継手1内の下水の温度との差に
よって被覆体8の外側表面に結露し難くすることができ
る寸法であればよい。ただし、被覆体8の厚みは、耐火
性、防音性、及び断熱性の各機能のうち特に必要とする
機能、例えば耐火性の機能を確保できる寸法にしてもよ
い。
【0021】上記のように構成された耐火材被覆管継手
6は、これと同様に合成樹脂製管の外側表面をゴム様弾
性体層と被覆体で被覆した耐火材被覆管等と接続して例
えば集合住宅等の家庭用排水の流路を形成する下水管の
管継手として使用することができる。この耐火材被覆管
継手6によると、合成樹脂製の管継手1の外側表面を、
耐火性を有する被覆体8で被覆してあるので、耐火性に
優れており、従って、火災の原因とならないし、管継手
1の発火による延焼も防止することができる。そして、
被覆体8は、セメントにより固められたものであるから
外側表面に結露しにくいので、この耐火材被覆管継手6
が設置されている周辺の床や壁を結露によって濡らすと
いうことが少ない。また、被覆体8によって下水の流れ
る音が外部に漏れ難いので、特に集合住宅では他人の部
屋から流された下水の音が騒音とならないようにするこ
とができる。
【0022】そして、この耐火材被覆管継手6による
と、管継手1の外側表面と被覆体8の内側表面との間に
体積変化が可能なゴム様弾性体層7を設けてあるので、
例えば管継手1内を比較的温かい下水が流れてこの管継
手1が熱膨張しても、この熱膨張分だけゴム様弾性体層
7が押されて収縮するから、被覆体8の内側表面に大き
な力が掛からず、従って、管継手1の熱膨張によって被
覆体8が割れたり、ひびが入らないようにすることがで
きる。そして、被覆体8は、セメントが固まって成形さ
れる際に収縮するが、この収縮分だけゴム様弾性体層7
が押されて収縮するから、被覆体8の内側表面に大きな
力が掛からず、従って、被覆体8の成形時の収縮によっ
てこの被覆体8が割れないようにすることができる。
【0023】次に、図1に示す耐火材被覆管継手6の成
形手順を説明する。まず、図には示さないが、従来と同
様にして図10に示す合成樹脂製の管継手1を成形す
る。そして、図2に示すように、管継手1の外側表面全
体にゴム様弾性体を約0.7mmの厚みで塗布してゴム
様弾性体層7を形成する。次に、ゴム様弾性体層7が形
成されている管継手1を図4に示す成形金型に取り付け
て、被覆体8の流動物を金型9、10等のキャビティー
15内に注入してゴム様弾性体層7の外側表面の全体に
被覆体8を成形する。
【0024】図7は、管継手1が取り付けられている成
形金型9、10等の正面図であり、図4は図7に示す成
形金型9、10等及び管継手1をA−A方向から見た縦
断面図である。図4及び図7に示す型9、10は、被覆
体8の外側表面形状に対応する形状の外型であり、型1
1、及び12は、管継手1の流入側接続筒4及び流出側
接続筒5の各端面の外周に成形される被覆体8の円環状
端面形状に対応する形状の外型である。これら各型1
1、12の内側には、短円柱状の支持部13、14が嵌
合しており、各支持部13、14の管継手1側の端部1
3a、14aの外周面は、流入側接続筒4及び流出側接
続筒5の夫々の円筒状の内側表面形状に対応する直径に
形成してある。そして、各支持部13、14の端部13
a、14aは、管継手1の流入側接続筒4及び流出側接
続筒5の内側に嵌合して管継手1を型9と10の内側の
所定位置に支持しており、この状態で図4に示すよう
に、流入側接続筒4及び流出側接続筒5の各先端部が型
11と12の各端面に当接して動かないようになってい
る。
【0025】なお、支持部13(14)が型9と10の
内孔16(17)の中心に位置するように、テーパ嵌合
部18(19)を介して型9、10と型11(12)と
を嵌合させてある。このテーパ嵌合部18(19)は、
図4に示すように、型11(12)の外周面に沿って突
設してある突条20(21)とこの突条20(21)と
対応する形状の環状溝22(23)とから成っている。
突条20(21)は、円周方向に対して直交する方向の
断面形状が外周側になる程狭くなる台形であり、両側面
がテーパ面を形成している。
【0026】上記構成により、図4に示すように、キャ
ビティー15が型9、10、11、12、及び管継手1
の表面に形成されているゴム様弾性体層7によって形成
されている。なお、図7に示す型9は固定盤(図示せ
ず)に取り付けられており、型10は可動盤(図示せ
ず)に取り付けられている。可動盤は、図7に示すよう
に型9と10が互いに当接した状態となる当接位置と、
型9と10が互いに離れた状態となる離隔位置(図示せ
ず)と、の間を型9と10を互いに平行する状態に保持
しながら移動することができる。
【0027】次に、管継手1に被覆体8を成形する成形
手順を更に詳細に説明する。まず、型9を固定盤に取り
付け、型10を可動盤に取り付ける。そして、ゴム様弾
性体層7が形成されている管継手1と支持部13、14
とを結合させた状態で固定盤に取り付けられている固定
型9に取り付けて係合する。そして、可動盤を固定盤側
に移動させて図7に示す当接状態とする。次に、図示し
ないスプルーからランナー、ゲートを介して外型9、1
0等とゴム様弾性体層7との間に形成されているキャビ
ティー15に被覆体8の流動物を注入する(図5参
照)。被覆体8の流動物を注入する圧力は、約50(5
0〜60)kg/cm2 である。
【0028】そして、所定時間経過後、可動盤を固定盤
から引き離す方向(図7の右側方向)に移動させて引き
離す。この際、型11と12は係合部(図示せず)を介
して固定型9と係合しており、従って被覆体8が成形さ
れてなる耐火材被覆管継手6は、固定型9側に係合して
おり、可動型10は耐火材被覆管継手6から引き離され
る。次に、係合部を解除して型11と12、及び耐火材
被覆管継手6を固定型9から取り外し(図6参照)、そ
して耐火材被覆管継手6からこの型11と12を外して
この耐火材被覆管継手6を所定時間養生させれば、図1
に示す耐火材被覆管継手6が完成する。
【0029】被覆体8は、セメントが固まって成形され
る際に収縮するが、この収縮分だけゴム様弾性体層7が
押されて体積が収縮するから、被覆体8の成形時の収縮
によってこの被覆体8が割れないようにすることができ
る。
【0030】次に、本発明を理解するための第2参考技
術例に係る耐火材被覆管継手及び本発に係る耐火材被
覆管継手の製造方法の一実施形態を説明する。この第2
の参考技術例の耐火材被覆管継手24と第1参考技術例
耐火材被覆管継手6が相違するところは、第1参考技
術例の耐火材被覆管継手6では、図1に示すように、ゴ
ム様弾性体層7を設けてあるのに対して、この第2参考
技術例の耐火材被覆管継手24では、ゴム様弾性体層7
を設ける代わりに、図3に示すように、管継手1の外側
表面全体と被覆体8の内側表面全体との間に間隔が約
0.2mmの隙間25を設けてあるところである。この
隙間25は、管継手1及び被覆体8の体積変化を許容す
るためのものである。ただし、管継手1及び被覆体8
は、形状、大きさ、厚み、及び材質は、第1参考技術例
同等であるので同等部分を同一の図面符号で示し、詳
細な説明を省略する。
【0031】上記のように構成された耐火材被覆管継手
24は、これと同様に合成樹脂製管の外側表面を所定の
隙間を隔てて被覆体で被覆した耐火材被覆管等と接続し
て、第1参考技術例と同様に、集合住宅等の家庭用排水
の流路を形成する下水管の管継手として使用することが
できる。勿論、耐火材被覆管継手24は、第1参考技術
例と同様にして製造された耐火材被覆管と接続して家庭
用下水管の管継手として使用することができるし、第
参考技術例の耐火材被覆管継手6は、この実施形態と同
様にして製造された耐火材被覆管と接続して家庭用下水
管の管継手として使用することができる。
【0032】この耐火材被覆管継手24によると、第
参考技術例と同様に、耐火性に優れており、従って、火
災の原因とならないし、管継手1の発火による延焼も防
止することができる。そして、被覆体8は、セメントに
より固められたものであるから外側表面に結露しにくい
ので、この耐火材被覆管継手24が設置されている周辺
の床や壁を結露によって濡らすということが少ない。ま
た、被覆体8によって下水の流れる音が外部に漏れ難い
ので、特に集合住宅では他人の部屋から流された下水の
音が騒音とならないようにすることができる。
【0033】そして、この耐火材被覆管継手24による
と、管継手1の外側表面と被覆体8の内側表面との間に
所定の隙間25を設けてあるので、例えば管継手1内を
比較的温かい下水が流れてこの管継手1が熱膨張して
も、隙間25がこの熱膨張分を許容するから、被覆体8
の内側表面に大きな力が掛からず、従って、管継手1の
熱膨張によって被覆体8が割れたり、ひびが入らないよ
うにすることができる。そして、被覆体8は、セメント
が固まって成形される際に収縮するが、隙間25がこの
収縮分を許容するから、被覆体8の内側表面に大きな力
が掛からず、従って、被覆体8の成形時の収縮によって
この被覆体8が割れないようにすることができる。
【0034】次に、図3に示す耐火材被覆管継手24の
成形手順を説明する。まず、図には示さないが、従来と
同様にして図10に示す合成樹脂製の管継手1を成形す
る。そして、管継手1をその許容温度又は許容温度未満
の予め定めた温度、例えば約60°Cに加熱する。次
に、この約60°Cに加熱した管継手1を図8に示すよ
うに成形金型9〜12、及び支持部13、14に取り付
けて、被覆体8の流動物を金型のキャビティー15内に
注入して管継手1の外側表面の全体に被覆体8を成形す
る(図9参照)。なお、金型9、10には、電気ヒータ
が設けられており、この電気ヒータによって管継手1が
約60°Cに保温されている。なお、管継手1の許容温
度とは、管継手1がその温度に加熱されても強度、形状
等が実用上問題が起こらない温度をいう。
【0035】図8に示す成形金型の各支持部13、14
の管継手1側の端部13a’、14b’の外径は、約6
0°Cの加熱によって膨張している管継手1の流入側接
続筒4及び流出側接続筒5の内側に嵌合して管継手1を
所定位置に支持することができるように、第1参考技術
例の各支持部13、14の端部13a、14bの直径よ
りもその分だけ大きくしてある。そして、各支持部1
3、14が嵌入する型11、12の内径も第1参考技術
例よりも少し大きくしてある。これ以外は、第1参考技
術例の各型9〜12、及び支持部13、14と同等であ
るので、各型9〜12及び支持部13、14を同一の図
面符号で示し詳細な説明を省略する。
【0036】上記構成により、図8に示すように、キャ
ビティー15が型9〜12、及び管継手1の外側表面に
よって形成される。
【0037】次に、管継手1に被覆体8を成形する成形
手順を更に詳細に説明する。まず、型9及び10を固定
盤及び可動盤に夫々取り付けて、約60°Cの温度に加
熱した管継手1と支持部13、14とを結合させた状態
で例えば固定盤に固定されている固定型9に取り付け
る。そして、第1参考技術例と同様に、可動盤を固定盤
側に移動させて当接状態として、次に、図示しないスプ
ルーからランナー、ゲートを介して外型9、10と管継
手1の外側表面との間に形成されているキャビティー1
5に被覆体8の流動物を注入する(図9参照)。
【0038】そして、所定時間経過後、可動盤を固定盤
から引き離す方向(図7の右側方向)に移動させる。こ
の際、型11と12は係合部(図示せず)を介して固定
型9と係合しており、従って被覆体8が成形されてなる
耐火材被覆管継手24は、固定型9に密着しており、可
動型10は耐火材被覆管継手24から引き離される。次
に、係合部を解除して型11と12を固定型9から取り
外し、そして耐火材被覆管継手24からこの型11と1
2を外してこの耐火材被覆管継手24を所定時間養生さ
せれば、図3に示す耐火材被覆管継手24が完成する。
そして、この養生の際に、被覆体8が収縮すると共に、
管継手1の温度が下がって管継手1が収縮し、管継手1
の外側表面と被覆体8の内側表面との間に間隔が約0.
2mmの隙間25が形成される。
【0039】この隙間25によって、比較的温かい下水
の排水による管継手1の熱膨張分を許容することができ
る。
【0040】ただし、上記実施形態は、図3に示すよう
に、流入側接続筒4と流出側接続筒5とが90°の角度
をなすエルボ型の管継手1に本発明を適用したが、これ
以外にも短円筒形の管、U字形トラップ、T字形管継
手、更に本体に流入側接続筒、流出側接続筒及び掃除口
接続筒を設けて成る従来公知の掃除口付き管継手に対し
て本発明を適用することができる。要は、合成樹脂製の
管、管継手、及び下水升に対して本発明を適用すること
ができ、これによって上記実施形態と同様の作用、効果
を得ることができる。
【0041】
【発明の効果】本発明を理解するための参考技術に係る
耐火材被覆管又は耐火材被覆管継手によると、合成樹脂
製の管又は管継手の外側表面を、耐火性を有する被覆体
で被覆してあるので、耐火性に優れており、従って、火
災の原因とならないし、管又は管継手の発火による延焼
も防止することができる。そして、被覆体は、セメント
により固められたものであるから外側表面に結露しにく
いので、これら耐火材被覆管や耐火材被覆管継手が設置
されている周辺の床や壁を結露によって濡らすというこ
とが殆どない。また、被覆体によって下水の流れる音が
外部に漏れ難いので、特に集合住宅では他人の部屋から
流された下水の音が騒音とならないようにすることがで
きる。
【0042】第1の参考技術に係る耐火材被覆管又は耐
火材被覆管継手によると、管又は管継手の外側表面と被
覆体の内側表面との間に体積変化が可能なゴム様弾性体
層を設けてあるので、例えば管又は管継手内を比較的温
かい下水が流れてこの管又は管継手が熱膨張しても、こ
の熱膨張分だけゴム様弾性体層が押されてその体積が収
縮するから、被覆体の内側表面に大きな力が掛からず、
従って、管又は管継手の熱膨張によって被覆体が割れた
り、ひびが入らないようにすることができる。そして、
被覆体は、セメントが固まる製造の際に収縮するが、こ
の収縮分だけゴム様弾性体層が押されてその体積が収縮
するから、被覆体の内側表面に大きな力が掛からず、従
って、被覆体の成形時の収縮によってこの被覆体が割れ
ないようにすることができる。
【0043】第4の参考技術に係る耐火材被覆管又は耐
火材被覆管継手は、第1の参考技術のゴム様弾性体層に
代えて管又は管継手の外側表面と被覆体の内側表面との
間に隙間を設けたものであり、第1の参考技術と同様
に、管又は管継手と被覆体とに体積変化が生じても、被
覆体が割れたりひびが入らないようにすることができる
という効果がある。
【0044】第2の参考技術に係る耐火材被覆管又は耐
火材被覆管継手の製造方法によると、被覆体は、セメン
トにより固めて形成した耐火性を有するものであり、こ
の被覆体は固まる際に収縮するが、この収縮分だけゴム
様弾性体が収縮するので、被覆体が割れたりひびが入ら
ないようにしてこの耐火材被覆管又は耐火材被覆管継手
を製造することができる。
【0045】第1の発明に係る耐火材被覆管又は耐火材
被覆管継手の製造方法によると、被覆体は、セメントに
より固めて形成した耐火性を有するものであり、この被
覆体は固まる際に収縮するが、この収縮の際に加熱され
た管又は管継手の温度が常温程度に下がって収縮するの
で、被覆体が割れたりひびが入らないようにしてこの耐
火材被覆管又は耐火材被覆管継手を製造することができ
る。
【0046】第3の参考技術及第2の発明に係る耐火
材被覆管又は耐火材被覆管継手の製造方法によると、被
覆体の流動物を射出することによって合成樹脂製の管又
は管継手の外側表面に被覆体を被覆して成形することが
できるので、手間が掛からず、予め定めた形状の被覆体
を量産することができる。そして、第2の発明では、管
又は管継手の温度を金型内で保温しながら被覆体を射出
することによって、管又は管継手の温度が常温程度に下
がって収縮した際に、管又は管継手の外側表面と被覆体
の内側表面との間に所定の隙間を確実に形成することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を理解するための第1参考技術例に
る耐火材被覆管継手を示す図であり、(a)は部分断面
正面図、(b)は側面図である。
【図2】同第1参考技術例に係る耐火材被覆管継手の製
造段階を示す図であり、管継手の外側表面にゴム様弾性
体層を形成した状態を示す部分断面正面図である。
【図3】同発明を理解するための第2参考技術例に係る
耐火材被覆管継手を示す図であり、(a)は部分断面正
面図、(b)は側面図である。
【図4】同第1参考技術例に係る耐火材被覆管継手の製
造段階を示す図であり、管継手を金型に取り付けた状態
を図7のA−A方向から見た断面図である。
【図5】同第1参考技術例に係る耐火材被覆管継手の製
造段階を示す図であり、管継手を金型に取り付けて被覆
体を注入した状態を図7のA−A方向から見た断面図で
ある。
【図6】同第1参考技術例に係る耐火材被覆管継手の製
造段階を示す図であり、成形された耐火材被覆管継手を
支持部と共に金型から取り外した状態を示す部分断面正
面図である。
【図7】同第1参考技術例に係る耐火材被覆管継手の製
造段階を示す図であり、管継手を金型に取り付けた状態
を示す側面図である。
【図8】同発明の一実施形態に係る耐火材被覆管継手の
製造段階を示す図であり、管継手を金型に取り付けた状
態を図7のA−A方向と同方向から見た断面図である。
【図9】同実施形態に係る耐火材被覆管継手の製造段階
を示す図であり、管継手を金型に取り付けて被覆体を注
入した状態を図7のA−A方向と同方向から見た断面図
である。
【図10】従来の管継手の一例を示す図であり、(a)
は部分断面正面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】 1 管継手 4 流入側接続筒 5 流出側接続筒 6、24 耐火材被覆管継手 7 ゴム様弾性体層 8 被覆体 9〜12 型 13、14 支持部 15 キャビティー 25 隙間

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製の管又は管継手を成形する段
    階と、この成形した管又は管継手の許容温度又は許容温
    度未満の予め定めた温度に上記管又は上記管継手を加熱
    する段階と、この加熱により温度が上昇した状態の上記
    管又は上記管継手の外側表面に耐火性を有する被覆体を
    セメントにより固めて形成しこの被覆体により上記管又
    は上記管継手を被覆する段階と、を具備することを特徴
    とする耐火材被覆管又は耐火材被覆管継手の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の耐火材被覆管又は耐火
    材被覆管継手の製造方法において、上記管又は上記管継
    手の外側表面を被覆体により被覆する段階は、上記管又
    は上記管継手を金型に取付ける段階と、上記管又は上記
    管継手の外側表面と上記金型の内側表面との間に形成さ
    れているキャビティ内にセメントを含む耐火性材料を射
    出して上記管又は上記管継手を被覆する被覆体を成形す
    る段階と、からなることを特徴とする耐火材被覆管又は
    耐火材被覆管継手の製造方法。
JP09050944A 1997-02-18 1997-02-18 耐火材被覆管又は耐火材被覆管継手の製造方法 Expired - Lifetime JP3137917B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09050944A JP3137917B2 (ja) 1997-02-18 1997-02-18 耐火材被覆管又は耐火材被覆管継手の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09050944A JP3137917B2 (ja) 1997-02-18 1997-02-18 耐火材被覆管又は耐火材被覆管継手の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10231993A JPH10231993A (ja) 1998-09-02
JP3137917B2 true JP3137917B2 (ja) 2001-02-26

Family

ID=12872942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09050944A Expired - Lifetime JP3137917B2 (ja) 1997-02-18 1997-02-18 耐火材被覆管又は耐火材被覆管継手の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3137917B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4694037B2 (ja) * 2001-05-21 2011-06-01 昭和電工建材株式会社 耐火二層管等の被覆部材
JP4260475B2 (ja) * 2002-12-19 2009-04-30 フネンアクロス株式会社 耐火二層管継手

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10231993A (ja) 1998-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1076906A (en) Heat exchangers and methods of manufacturing same
JP3137917B2 (ja) 耐火材被覆管又は耐火材被覆管継手の製造方法
JP3032734B2 (ja) 耐火材被覆管継手
KR101566229B1 (ko) 접속관종 호환이 가능한 맨홀의 제조장치, 이의 제조방법 및 맨홀의 접속관 연결방법
JP3137937B2 (ja) 被覆管継手
JP4085358B2 (ja) 耐火二層管継手用目地装置
JP3069313B2 (ja) 排水管接続用ソケット
JP2001235091A (ja) 耐火材被覆管継手及びその製造方法
JP4787799B2 (ja) 熱膨張目地付耐火二層管継手の製造方法
US3237954A (en) Pipe joint of synthetic plastic concrete
JP2659916B2 (ja) 耐火二層管継手とその製造方法及びその継手を用いた耐火二層管接合部構造
JP3672898B2 (ja) 耐火材被覆管継手の製造装置
US4102972A (en) Refractory pipe fittings and production thereof
JP5307190B2 (ja) 耐火二層管継手用熱膨張性目地
JP3137932B2 (ja) 耐火性被覆管及びその製造方法とその製造装置
JPH0725526Y2 (ja) 組み合わせ二重管を使用した面発熱体
KR0135220Y1 (ko) 아답타를 가진 가스배관용 슬리브
JP2600060B2 (ja) 管路形成方法
JP2003161384A (ja) 二層管
KR200235069Y1 (ko) 합성수지관 연결용 열선링
KR200371845Y1 (ko) 발코니 바닥 난방 직접 부착식 히트 파이프 장치
JPH075344Y2 (ja) 管継手
JPS6342158B2 (ja)
JPH0331913Y2 (ja)
JP4543134B2 (ja) 耐火遮音排水管と耐火遮音排水管継手の接続構造

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20001121