JP2001235091A - 耐火材被覆管継手及びその製造方法 - Google Patents

耐火材被覆管継手及びその製造方法

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JP2001235091A
JP2001235091A JP2000044933A JP2000044933A JP2001235091A JP 2001235091 A JP2001235091 A JP 2001235091A JP 2000044933 A JP2000044933 A JP 2000044933A JP 2000044933 A JP2000044933 A JP 2000044933A JP 2001235091 A JP2001235091 A JP 2001235091A
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pipe joint
covering
coating
inflow
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JP2000044933A
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Katsuyuki Ochi
勝之 落
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KOBE JUSHI KOGYO KK
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KOBE JUSHI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃え難く、下水の流れる音が外部に漏れ難
く、そして隅角部のひび割れを防止すること。 【解決手段】 内部に空洞部2を有する本体部3、及び
管を接続するための流入側接続筒4及び流出側接続筒5
を有する合成樹脂製の管継手1と、管継手1の外側表面
を被覆するためのセメントにより固められた耐火性を有
する被覆体8と、を備え、被覆体8は、本体部3を被覆
するための本体被覆部26と、流入側接続筒4及び流出
側接続筒5を被覆するための流入側被覆部27及び流出
側被覆部28と、を備え、流入側及び流出側被覆部2
7、28が90°の角度で交差しており、互いに交差す
る流入側及び流出側被覆部27、28どうしの間にある
被覆体8の隅角部37に肉盛り部29を設け、この肉盛
り部29の外側表面29aをなだらかな曲面により形成
して成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、合成樹脂製管継
手の外側表面を耐火性を有する被覆体で被覆した耐火材
被覆管継手及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニール等の熱可塑性合成樹脂を材料として射出成形
により製造された従来の管継手の一例として、図5に示
すものがある。図5(a)はこの管継手1の正面図であ
り、図5(b)は管継手1の側面図である。管継手1
は、内部に空洞部2を有する本体部3を備えており、こ
の本体部3には流路の入口を形成する流入側接続筒4と
流路の出口を形成する流出側接続筒5が互いに90°の
角度で交差するように設けられている。この管継手1
は、流入側接続筒4及び流出側接続筒5の外形が約65
mmで、厚みが約4mmのものであり、集合住宅等の家
庭用排水の流路を形成する合成樹脂製の下水管の管継手
1として使用されている。しかし、図5に示す従来の合
成樹脂製の管継手1及びこれ以外の合成樹脂製の管や管
継手は、火災の際に引火することがあるので、引火しな
いようにする工夫が施された図6に示す耐火材被覆管継
手31が提供されている。
【0003】耐火材被覆管継手31は、図6に示すよう
に、管継手1の外側にこの外側表面全体を被覆する被覆
体32を設けてあり、管継手1の外側表面全体と被覆体
8の内側表面全体との間に約0.2mmの隙間33を設
けてある。この隙間33は、管継手1内に例えば比較的
温かい下水が流れたときにこの管継手1が膨張するの
で、この膨張を許容するために設けられている。被覆体
32は、セメントにより固められた耐火性を有するモル
タルであり、本体部3を被覆している本体被覆部36
と、流入側接続筒4を被覆している流入側被覆部34
と、流出側接続筒5を被覆している流出側被覆部35
と、から成っている。これら本体被覆部36、流入側被
覆部34、及び流出側被覆部35は、それぞれが略同一
の厚みであり約10mmである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図6に示す従
来の耐火材被覆管継手31の被覆体32の外側表面にお
いて、流入側被覆部34と流出側被覆部35との間に9
0°の角度を成すように形成されている隅角部37は、
この図6に示す方向から見て曲率半径R1 が約2mmと
なるように形成してあるので、90°の角度で交差する
流入側被覆部34と流出側被覆部35に対してその交差
角度を大きくする方向に或る一定の力F1を掛けると、
この隅角部37に応力が集中し、この応力集中によって
隅角部37にひび割れが生じたり破損することがある。
つまり、耐火材被覆管継手31に耐火材被覆管を差し込
んで施工する際に、流入側被覆部34と流出側被覆部3
5に対してその交差角度を大きくする方向に約F1 程度
の力が掛かることがあり、隅角部37の曲率半径R1
約2mmの場合では、隅角部37にひび割れが生じたり
破損することがある。
【0005】本発明は、燃え難く、結露し難く、そして
下水の流れる音が外部に漏れ難い耐火材被覆継手におい
て、隅角部の強度を大きくした耐火材被覆管継手及びそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る耐火材
被覆管継手は、内部に空洞部を有する本体部、及び管を
接続するための2以上の接続筒を有する合成樹脂製の管
継手と、この管継手の外側表面を被覆するためのセメン
トにより固められた耐火性を有する被覆体と、を備える
耐火材被覆管継手において、上記被覆体は、上記本体部
を被覆するための本体被覆部と、上記各接続筒を被覆す
るための各接続筒被覆部と、を備え、2つの上記接続筒
被覆部の中心軸線どうしが約90°又はそれ以下の所定
の角度で交差しており、互いに交差する上記接続筒被覆
部どうしの間にある上記被覆体の隅角部に肉盛り部を設
け、この肉盛り部の外側表面をなだらかな曲面により形
成したことを特徴とするものである。第2の発明に係る
耐火材被覆管継手は、第1の発明において、上記肉盛り
部の外側表面を、曲率半径が5mm以上の曲面により形
成したことを特徴とするものである。
【0007】第3の発明に係る耐火材被覆管継手の製造
方法は、内部に空洞部を有する本体部、及び管を接続す
るための2以上の接続筒を有する合成樹脂製の管継手を
金型に取り付ける段階と、上記管継手の外側表面と上記
金型の内側表面との間に形成されているキャビティ内に
セメントを含む耐火性材料を射出して上記管継手を被覆
する被覆体を成形する段階と、を備える耐火材被覆管継
手の製造方法において、上記被覆体は、上記本体部を被
覆するための本体被覆部と、上記各接続筒を被覆するた
めの各接続筒被覆部と、を備え、2つの上記接続筒被覆
部の中心軸線どうしが約90°又はそれ以下の所定の角
度で交差しており、互いに交差する上記接続筒被覆部ど
うしの間にある上記被覆体の隅角部に肉盛り部を設けた
ものであり、この肉盛り部の外側表面がなだらかな曲面
となるように上記金型を形成してあることを特徴とする
ものである。
【0008】本発明に係る耐火材被覆管継手によると、
合成樹脂製の管継手の外側表面を、セメントにより固め
られた耐火性を有する被覆体で被覆してあるので、耐火
性に優れている。そして、被覆体は、セメントにより固
められたものであるので、断熱性が良く、従って外側表
面に結露しにくく、しかも下水の流れる音が外部に漏れ
難くすることができる。
【0009】第1の発明に係る耐火材被覆管継手による
と、約90°又はそれ以下の所定の角度で交差する接続
筒被覆部に対してその交差角度を大きくする方向に力を
掛けると、この隅角部に掛かる応力を、肉盛り部により
保持することができると共に、この肉盛り部の外側表面
に形成されているなだらかな曲面によって分散させるこ
とができる。
【0010】第2の発明に係る耐火材被覆管継手による
と、被覆体の隅角部に肉盛り部を設けてあり、この肉盛
り部の外側表面を曲率半径が5mm以上の曲面により形
成してあるので、接続筒被覆部に対してその交差角度を
大きくする方向に掛かる力F 1 によって、その隅角部に
ひび割れが生じたり破損しないようにすることができ
る。
【0011】第3の発明に係る耐火材被覆管継手の製造
方法によると、被覆体を射出成形によって合成樹脂製の
管継手の外側表面に被覆することができる。そして、互
いに交差する接続筒被覆部どうしの間にある被覆体の隅
角部に設けられている肉盛り部の外側表面をなだらかな
曲面により成形するように、金型の内側表面を形成して
あるので、流動性を有する耐火性材料をこの金型のなだ
らかな内側表面に沿わせて隅角部及び肉盛り部と対応す
る金型のキャビティ内に十分に行き渡らせることができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る耐火材被覆管継手及
びその製造方法の一実施形態を各図を参照して説明す
る。この実施形態の耐火材被覆管継手24は、図1に示
すように、従来の管継手1の外側表面を被覆体8で被覆
してあり、管継手1の外側表面と被覆体8の内側表面と
の間に所定の隙間25を形成したものである。この管継
手1は、図6に示す従来のものと同等であるのでその詳
細な説明を省略し、同等部分を同一の図面符号で示す。
【0013】隙間25は、図1に示すように、管継手1
の外側表面全体と被覆体8の内側表面全体に両者の間隔
が約0.2mm(約0.1〜0.5mm)となるように
形成してある。なお、この隙間25の間隔は、流動性を
有する被覆体8が固まる際に起こる被覆体8の収縮分、
及び例えば管継手1内を比較的温かい下水が流れてこの
管継手1の温度が上昇した際に起こる管継手1の熱膨張
分、の合計の増加体積分を許容することが可能であり、
かつ、被覆体8の収縮と管継手1の熱膨張によって被覆
体8に大きな力が掛からないようにすることができて、
被覆体8の割れやひび割れを防止することができる寸法
としている。従って、被覆体8を管継手1の外側表面に
形成する際のその隙間の寸法は、上記約0.1〜0.5
mmの寸法と、被覆体8が固まる際の収縮分の寸法と、
を加え合わせた寸法とする必要がある。
【0014】被覆体8は、例えば骨材、ケイ砂、炭酸カ
ルシウム、パーライト、ガラスウール、岩綿、有機ウー
ル、スラグ、綱石ウール等の材料と少なくともセメント
を混合して成る繊維モルタルである。ガラスウール、岩
綿、有機ウール、綱石ウールは、被覆体8の例えば剥離
を防止すると共に、剥離部分の離脱を防止するためのも
のである。勿論、セメント以外の材料である上記骨材、
ケイ砂等を全て混合する必要はなく、被覆体8が耐火
性、防音性、及び断熱性を確保することができるように
上記材料を組合わせて使用すればよい。また、被覆体8
は、少なくとも耐火性を確保することができる材料であ
ればモルタル以外の材料としてもよい。
【0015】上記耐火性材料から成る被覆体8は、図1
に示すように、管継手1の外側表面全体に、隙間25を
隔てて約10mmの厚みで形成されている。被覆体8の
厚みは、この耐火材被覆管継手24が集合住宅等に施工
された場合に、火災によって被覆体8の内側の合成樹脂
製の管継手1が燃えないようにすることができ、そして
下水の流れる音が被覆体8の外側に漏れ難くすることが
でき、かつ、被覆体8の外側表面の温度と管継手1内の
下水の温度との差によって被覆体8の外側表面に結露し
難くすることができる寸法であればよい。ただし、被覆
体8の厚みは、耐火性、防音性、及び断熱性の各機能の
うち特に必要とする機能、例えば耐火性の機能を確保で
きる寸法にしてもよい。
【0016】また、被覆体8は、図1に示すように、管
継手1の本体部3を被覆する本体被覆部26と、管継手
1の流入側接続筒4及び流出側接続筒5をそれぞれ被覆
する流入側被覆部(接続筒被覆部)27及び流出側被覆
部(接続筒被覆部)28と、を備え、流入側及び流出側
被覆部27及び28の中心軸線どうしが90°の角度で
交差している。そして、互いに交差する流入側被覆部2
7と流出側被覆部28との間にある被覆体8の隅角部3
7に、図1に破線で示す範囲に亘って肉盛り部29を設
け、この肉盛り部29の外側表面29aをなだらかな曲
面により形成してある。肉盛り部29の外側表面29a
は、図1(a)の方向から見て、曲率半径が最も小さい
ところでR2 が約15mmの曲面により形成してある。
この肉盛り部29を設けてある図1に破線で示す範囲
は、流入側被覆部27と流出側被覆部28とが互いに接
近する側の縁部27aと縁部28aとの間であって、本
体被覆部26の周方向に約135°(=θ1 )の範囲で
あり、かつ、流入側及び流出側の各被覆部27、28の
縁部27a、28aに及ぶ範囲である。肉盛り部29が
本発明の特徴とするところである。この肉盛り部29を
設ける角度範囲θ1 は、135°に限る必要はなく、要
は、隅角部37に掛かる応力を、肉盛り部29により保
持すると共に、この肉盛り部29の外側表面29aに形
成されているなだらかな曲面によって分散させることに
より、肉盛り部29がひび割れたり、破損しないように
することができる角度範囲とすればよい。
【0017】上記のように構成された耐火材被覆管継手
24は、これと同様に合成樹脂製管の外側表面を所定の
隙間を隔てて被覆体で被覆した耐火材被覆管等と接続し
て、集合住宅等の家庭用排水の流路を形成する下水管の
管継手として使用することができる。勿論、耐火材被覆
管継手24は、この実施形態と相違する構成の耐火材被
覆管と接続して家庭用下水管の管継手として使用するこ
とができる。
【0018】この耐火材被覆管継手24によると、合成
樹脂製の管継手1の外側表面を、耐火性を有する被覆体
8で被覆してあるので、耐火性に優れており、従って、
火災の原因とならないし、管継手1の発火による延焼も
防止することができる。そして、被覆体8は、セメント
により固められたものであるから外側表面に結露しにく
いので、この耐火材被覆管継手24が設置されている周
辺の床や壁を結露によって濡らすということが少ない。
また、被覆体8によって下水の流れる音が外部に漏れ難
いので、特に集合住宅では各部屋から流された下水の音
が騒音とならないようにすることができる。
【0019】そして、この耐火材被覆管継手24による
と、管継手1の外側表面と被覆体8の内側表面との間に
所定の隙間25を設けてあるので、例えば管継手1内を
比較的温かい下水が流れてこの管継手1が熱膨張して
も、隙間25がこの熱膨張分を許容するから、被覆体8
の内側表面に大きな力が掛からず、従って、管継手1の
熱膨張によって被覆体8が割れたり、ひびが入らないよ
うにすることができる。そして、被覆体8は、セメント
が固まって成形される際に収縮するが、隙間25がこの
収縮分を許容するから、被覆体8の内側表面に大きな力
が掛からず、従って、被覆体8の成形時の収縮によって
この被覆体8が割れないようにすることができる。
【0020】また、本発明の特徴とする肉盛り部29に
よると、例えばこの耐火材被覆管継手24の施工の際
に、約90°の角度で交差する流入側接続筒4及び流出
側接続筒5のそれぞれに耐火材被覆管(図示せず)を接
続してこれら2本の耐火材被覆管の交差角度を大きくす
る方向に力F1 が掛かった場合、被覆体8の流入側被覆
部27及び流出側被覆部28に対してもその交差角度を
大きくする方向に力F1が掛かるが、隅角部37に掛か
る応力を肉盛り部29によって保持することができる
し、肉盛り部29の外側表面29aに形成されているな
だらかな曲面によって分散させることができる。これに
より、隅角部37に設けられている肉盛り部29にひび
割れが生じたり破損することを防止することができる。
従って、隅角部37のひび割れや破損が原因する被覆体
8の破片の脱落を防止することができる。
【0021】次に、図1に示す耐火材被覆管継手24の
成形手順を説明する。まず、図には示さないが、従来と
同様にして図5に示す合成樹脂製の管継手1を成形す
る。そして、管継手1をその許容温度又は許容温度未満
の予め定めた温度、例えば約60°Cに加熱する。次
に、この約60°Cに加熱した管継手1を図2及び図4
に示すように成形金型9〜12、及び支持部13、14
に取り付けて、被覆体8の流動物(セメントを含む耐火
性材料)を金型のキャビティ15内に注入して管継手1
の外側表面の全体に被覆体8を成形する(図3参照)。
なお、金型9、10には、電気ヒータが設けられてお
り、この電気ヒータによって管継手1が約60°Cに保
温されている。なお、管継手1の許容温度とは、管継手
1がその温度に加熱されても強度、形状等が実用上問題
が起こらない温度をいう。
【0022】なお、図4は、管継手1が取り付けられて
いる成形金型9、10等の正面図であり、図2は図4に
示す成形金型9、10等及び管継手1をA−A方向から
見た縦断面図である。図2及び図4に示す型9、10
は、被覆体8の外側表面形状に対応する形状の外型であ
り、型11及び12は、管継手1の流入側接続筒4及び
流出側接続筒5の各端面の外周に成形される被覆体8の
円環状端面形状に対応する形状の外型である。これら各
型11、12の内側には、短円柱状の支持部13、14
が嵌合しており、各支持部13、14の管継手1側の端
部13a、14aの外周面は、流入側接続筒4及び流出
側接続筒5の夫々の円筒状の内側表面形状に対応する直
径に形成してある。そして、各支持部13、14の端部
13a、14aは、管継手1の流入側接続筒4及び流出
側接続筒5の内側に嵌合して管継手1を型9と10の内
側の所定位置に支持しており、この状態で図2に示すよ
うに、流入側接続筒4及び流出側接続筒5の各先端部が
型11と12の各端面に当接して動かないようになって
いる。
【0023】そして、支持部13(14)が型9と10
の内孔16(17)の中心に位置するように、テーパ嵌
合部18(19)を介して型9、10と型11(12)
とを嵌合させてある。このテーパ嵌合部18(19)
は、図2に示すように、型11(12)の外周面に沿っ
て突設してある突条20(21)とこの突条20(2
1)と対応する形状の環状溝22(23)とから成って
いる。突条20(21)は、円周方向に対して直交する
方向の断面形状が外周側になる程狭くなる台形であり、
両側面がテーパ面を形成している。また、図2に示す成
形金型の各支持部13、14の管継手1側の端部13
a、14bの外径は、約60°Cの加熱によって膨張し
ている管継手1の流入側接続筒4及び流出側接続筒5の
内側に嵌合して管継手1を所定位置に支持することがで
きるように形成してある。
【0024】上記構成により、図2に示すように、キャ
ビティ15が型9、10、11、12、及び管継手1の
外側表面によって形成されている。なお、図4に示す型
9は固定盤(図示せず)に取り付けられており、型10
は可動盤(図示せず)に取り付けられている。可動盤
は、図4に示すように型9と10が互いに当接した状態
となる当接位置と、型9と10が互いに離れた状態とな
る離隔位置(図示せず)と、の間を型9と10を互いに
平行する状態に保持しながら移動することができる。
【0025】次に、管継手1に被覆体8を成形する成形
手順を更に詳細に説明する。まず、型9及び10を固定
盤及び可動盤に夫々取り付けて、約60°Cの温度に加
熱した管継手1と支持部13、14とを互いに結合させ
た状態で例えば固定盤に固定されている固定型9に取り
付けて係合する。そして、可動盤を固定盤側に移動させ
て図4に示す当接状態として、次に、図示しないスプル
ーからランナー、ゲートを介して外型9、10と管継手
1の外側表面との間に形成されているキャビティ15に
被覆体8の流動物を注入する(図3参照)。被覆体8の
流動物を注入する圧力は、約50×9.8×104
4.9×106 パスカル(Pa)である。
【0026】そして、所定時間経過後、可動盤を固定盤
から引き離す方向(図4の右側方向)に移動させて引き
離す。この際、型11と12は係合部(図示せず)を介
して固定型9と係合しており、従って被覆体8が成形さ
れてなる耐火材被覆管継手24は、固定型9に密着して
おり、可動型10は耐火材被覆管継手24から引き離さ
れる。次に、係合部を解除して型11と12、及び耐火
材被覆管継手24を固定型9から取り外し、そして耐火
材被覆管継手24からこの型11と12を外して耐火材
被覆管継手24を所定時間養生させれば、図1に示す耐
火材被覆管継手24が完成する。そして、この養生の際
に、被覆体8が収縮すると共に、管継手1の温度が下が
って管継手1が収縮し、管継手1の外側表面と被覆体8
の内側表面との間に間隔が約0.2mmの隙間25が形
成される。この隙間25によって、比較的温かい下水の
排水による管継手1の熱膨張分を許容することができ
る。
【0027】この実施形態に係る耐火材被覆管継手の製
造方法によると、図3に示すように、被覆体8の隅角部
37に設けられている肉盛り部29の外側表面29aを
曲率半径R2 が約15mmのなだらかな曲面により成形
するように、金型9、10の内側表面9a、10a(金
型10の内側表面10aは、金型9の内側表面9aと対
応する表面であり図示せず。)を形成してあるので、流
動性を有する耐火性材料をこの金型9、10のなだらか
な内側表面9a、10aに沿わせて隅角部37及び肉盛
り部29と対応する金型9、10のキャビティ内に十分
に行き渡らせることができる。従って、このようにして
確実に成形された肉盛り部29、及び肉盛り部29の外
側表面29aに形成したなだらかな曲面によって、被覆
体8の隅角部37の強度の低下を防いで、強度の高い被
覆体8を製造することができる。
【0028】ただし、上記実施形態の耐火材被覆管継手
24は、図1に示すように、流入側接続筒4と流出側接
続筒5とが90°の角度で交差するエルボ型の管継手1
に対して、本発明の特徴とする肉盛り部29を有する被
覆体8を設けて成るものとしたが、これ以外にも、図に
は示さないが、T字形の管継手に被覆体を設けて成る耐
火材被覆管継手や、本体部に流入側接続筒、流出側接続
筒及び掃除口接続筒を設けて成る従来公知の掃除口付き
管継手の外側表面全体に被覆体を設けて成る耐火材被覆
管継手に対して本発明を適用することができる。要は、
内部に空洞部を有する本体部、及び合成樹脂製の管を接
続するための2以上の接続筒を有する合成樹脂製の管継
手と、この管継手の外側表面を被覆するセメントにより
固められた耐火性を有する被覆体と、を備え、被覆体
は、本体部を被覆するための本体被覆部と、各接続筒を
被覆するための各接続筒被覆部と、から成り、接続筒被
覆部の中心軸線どうしが約90°又はそれ以下の所定の
角度で交差しており、互いに交差する接続筒被覆部どう
しの間に隅角部を有する耐火材被覆管継手に対して、本
発明の特徴とする外側表面がなだらかな曲面により形成
された肉盛り部を設けることができる。これによって上
記実施形態と同様の作用、効果を得ることができる。
【0029】また、上記実施形態では、流入側接続筒4
(流入側被覆部27)と流出側接続筒5(流出側被覆部
28)の交差角度が90°のエルボ型の耐火材被覆管継
手24に本発明を適用した例を示したが、例えば流入側
接続筒を鉛直方向に配置した状態で、流出側接続筒が水
平方向よりも少し水勾配θの分だけ傾斜するように設置
することができるエルボ型の耐火材被覆管継手に本発明
を適用することができる。この場合、流入側接続筒(流
入側被覆部)と流出側接続筒(流出側被覆部)の交差角
度が90°±θとなる。この水勾配θは、一般に5°以
下の角度、好ましくは1°10′の角度である。特許請
求の範囲において、2つの接続筒被覆部の中心軸線どう
しが約90°と記載しているのは、この水勾配θを含め
た90°±θの交差角度の管継手を特許請求の範囲に含
むようにするためである。
【0030】そして、上記実施形態では、本発明を、図
1に示すように、管継手1の外側表面と被覆体8の内側
表面との間に隙間25を設けた構成の耐火材被覆管継手
24に適用した例を示したが、これ以外の構成の耐火材
被覆管継手に適用することができる。例えば、管継手1
の外側表面と被覆体8の内側表面との間にゴム様弾性体
層を設けた構成の耐火材被覆管継手に適用することがで
きる。このゴム様弾性体層は、層厚が約0.7mmであ
り、管継手1内を比較的温かい下水が流れてこの管継手
1が膨張しても、この熱膨張分だけゴム様弾性体層が圧
縮されて、被覆体8の内側表面に大きな力が掛からない
ようにして、被覆体8が割れたり、ひびが入らないよう
にするためのものである。
【0031】
【発明の効果】本発明に係る耐火材被覆管継手による
と、合成樹脂製の管継手の外側表面を、耐火性を有する
被覆体で被覆してあるので、耐火性に優れており、従っ
て、火災の原因とならないし、管継手の発火による延焼
も防止することができる。そして、被覆体は、セメント
により固められたものであるから外側表面に結露しにく
いので、耐火材被覆管継手が設置されている周辺の床や
壁を結露によって濡らすということが殆どない。また、
被覆体によって下水の流れる音が外部に漏れ難いので、
特に集合住宅では各部屋から流された下水の音が騒音と
ならないようにすることができる。
【0032】第1の発明に係る耐火材被覆管継手による
と、約90°又はそれ以下の所定の角度で交差する接続
筒被覆部に対してその交差角度を大きくする方向に力を
掛けると、この隅角部に掛かる応力を、肉盛り部により
保持することができると共に、肉盛り部の外側表面に形
成されているなだらかな曲面によって分散させることが
できる構成としてあり、これにより、隅角部に設けられ
ている肉盛り部にひび割れが生じたり破損することを防
止することができる。従って、隅角部のひび割れや破損
が原因する被覆体の破片の脱落を防止することができ
る。
【0033】第2の発明に係る耐火材被覆管継手による
と、被覆体の隅角部に肉盛り部を設けてあり、この肉盛
り部の外側表面を曲率半径が5mm以上の曲面により形
成してあるので、この耐火材被覆管継手を実際に施工す
る際に、接続筒被覆部に対してその交差角度を大きくす
る方向に力F1 が掛かることがあっても、その肉盛り部
にひび割れが生じたり破損しないようにすることができ
る。つまり、図6に示す従来の耐火材被覆管継手31で
は、隅角部37の曲率半径R1 を約2mmに形成してあ
るので、上記力F1 が掛かると、隅角部37に応力が集
中し、これによりひび割れが生じたり破損することがあ
るが、これを防止することができる。
【0034】第3の発明に係る耐火材被覆管継手の製造
方法によると、互いに交差する接続筒被覆部どうしの間
にある被覆体の隅角部に設けられている肉盛り部の外側
表面がなだらかな曲面となるように、金型の内側表面を
形成してあるので、この隅角部及び肉盛り部と対応する
金型のキャビティ内に流動性を有する耐火性材料を十分
に行き渡らせることができる。従って、このようにして
確実に成形された肉盛り部、及び肉盛り部の外側表面に
形成したなだらかな曲面によって、被覆体の隅角部の強
度の低下を防いで、強度の高い被覆体を製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る耐火材被覆管継手
を示す図であり、(a)は部分断面正面図、(b)は側
面図である。
【図2】同実施形態に係る耐火材被覆管継手の製造段階
を示す図であり、管継手を金型に取り付けた状態を図4
のA−A方向と同方向から見た断面図である。
【図3】同実施形態に係る耐火材被覆管継手の製造段階
を示す図であり、管継手を金型に取り付けて被覆体を注
入した状態を図4のA−A方向と同方向から見た断面図
である。
【図4】同実施形態に係る耐火材被覆管継手の製造段階
を示す図であり、管継手を金型に取り付けた状態を示す
正面図である。
【図5】従来の管継手の一例を示す図であり、(a)は
部分断面正面図、(b)は側面図である。
【図6】従来の耐火材被覆管継手を示す図であり、
(a)は部分断面正面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 管継手 4 流入側接続筒 5 流出側接続筒 8 被覆体 9〜12 型 13、14 支持部 15 キャビティ 24 耐火材被覆管継手 26 本体被覆部 27 流入側被覆部 28 流出側被覆部 29 肉盛り部 29a 肉盛り部の外側表面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に空洞部を有する本体部、及び管を
    接続するための2以上の接続筒を有する合成樹脂製の管
    継手と、この管継手の外側表面を被覆するためのセメン
    トにより固められた耐火性を有する被覆体と、を備える
    耐火材被覆管継手において、上記被覆体は、上記本体部
    を被覆するための本体被覆部と、上記各接続筒を被覆す
    るための各接続筒被覆部と、を備え、2つの上記接続筒
    被覆部の中心軸線どうしが約90°又はそれ以下の所定
    の角度で交差しており、互いに交差する上記接続筒被覆
    部どうしの間にある上記被覆体の隅角部に肉盛り部を設
    け、この肉盛り部の外側表面をなだらかな曲面により形
    成したことを特徴とする耐火材被覆管継手。
  2. 【請求項2】 上記肉盛り部の外側表面を、曲率半径が
    5mm以上の曲面により形成したことを特徴とする請求
    項1に記載の耐火材被覆管継手。
  3. 【請求項3】 内部に空洞部を有する本体部、及び管を
    接続するための2以上の接続筒を有する合成樹脂製の管
    継手を金型に取り付ける段階と、上記管継手の外側表面
    と上記金型の内側表面との間に形成されているキャビテ
    ィ内にセメントを含む耐火性材料を射出して上記管継手
    を被覆する被覆体を成形する段階と、を備える耐火材被
    覆管継手の製造方法において、 上記被覆体は、上記本体部を被覆するための本体被覆部
    と、上記各接続筒を被覆するための各接続筒被覆部と、
    を備え、2つの上記接続筒被覆部の中心軸線どうしが約
    90°又はそれ以下の所定の角度で交差しており、互い
    に交差する上記接続筒被覆部どうしの間にある上記被覆
    体の隅角部に肉盛り部を設けたものであり、この肉盛り
    部の外側表面がなだらかな曲面となるように上記金型を
    形成してあることを特徴とする耐火材被覆管継手の製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015203430A (ja) * 2014-04-11 2015-11-16 アロン化成株式会社 管継手

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JP2015203430A (ja) * 2014-04-11 2015-11-16 アロン化成株式会社 管継手

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