JP3137252B2 - 変速機用流体圧供給装置 - Google Patents

変速機用流体圧供給装置

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JP3137252B2
JP3137252B2 JP06068339A JP6833994A JP3137252B2 JP 3137252 B2 JP3137252 B2 JP 3137252B2 JP 06068339 A JP06068339 A JP 06068339A JP 6833994 A JP6833994 A JP 6833994A JP 3137252 B2 JP3137252 B2 JP 3137252B2
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  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機搭載車や無
段変速機搭載車に適用され、高ポンプ吐出流量あるいは
高回転領域でポンプ吐出流量を抑制するフローコントロ
ールバルブを有する変速機用流体圧供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポンプ回転速度が高回転域におい
て不要なポンプ吐出流量を抑えるポンプとしては、可変
容量型ベーンポンプが知られている。
【0003】また、定容量のギアポンプ等を用いながら
高吐出流量領域あるいは高回転領域においてポンプ吐出
流量を抑えるものとしては、図10示すようなフローコ
ントロールバルブ付ポンプが知られている。
【0004】尚、図10のフローコントロールバルブ付
ポンプは、ポンプ吐出油路にスプールとスプリングを有
するフローコントロールバルブが設けられ、スプールに
形成された流量検出用オリフィスの前後差圧P−P’を
バルブ動作圧とし、この前後差圧P−P’によりスプー
ルに作用する力とスプリングによる付勢力との力のバラ
ンスによりスプールがストロークし、前後差圧P−P’
が大きいほどバルブ開口面積を大きくし、ポンプ吐出油
路からリターン油路を介してポンプ吸入油路へのリター
ン流量Q’を多くすることで、高吐出流量領域あるいは
高回転領域においてポンプ吐出流量Qが過大となるのを
抑制するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記可
変容量型ベーンポンプにあっては、図11に示すよう
に、高ポンプ回転速度域において不要なポンプ吐出流量
が抑えられるものの、ポンプ偏心量を制御するための構
造や油圧制御が非常に複雑となり、重量的にもコスト的
にも不利であるという問題がある。
【0006】これに対し、フローコントロールバルブ付
ポンプは定容量ポンプにフローコントロールバルブを付
加するだけで、重量的にもコスト的にも可変容量型ベー
ンポンプに比べて有利となるものの、スプールに作用す
る流体力を補正する機能を持たないため、スプールに作
用する流体力が大きくなる高ポンプ吐出量領域で必要以
上にバルブが開き、リターン流量が多くなることで、図
11に示すように、ポンプ吐出流量が不足してしまうと
いう問題がある。
【0007】すなわち、リターン油路へ戻すリターン流
量は、フローコントロールバルブのバルブ開口部からリ
ターン油路を通るが、リターン流量が多くなるのに伴っ
てリターン油の流速が増し、フローコントロールバルブ
に作用する流体力の影響が大きくなり、この流体力がバ
ルブを開く方向、つまり、スプールの円筒面に開口され
た穴のスプリング側内面に作用し、バルブ開口面積を必
要以上に大きくしてしまい、流体力による影響を無視で
きない。
【0008】本発明は、上記問題に着目してなされたも
ので、第1の目的とするところは、高ポンプ吐出流量あ
るいは高回転領域でポンプ吐出流量を抑制するフローコ
ントロールバルブを有する変速機用流体圧供給装置にお
いて、リターン流量が大流量域でポンプ吐出流量の不足
を防止すると共に、部品点数を増大させることなく、オ
イルポンプでのキャビテーションの発生を防止すること
にある。
【0009】第2の目的とするところは、高ポンプ吐出
流量あるいは高回転領域でポンプ吐出流量を抑制するフ
ローコントロールバルブを有する変速機用流体圧供給装
置において、リターン流量が大流量域でポンプ吐出流量
の不足を防止することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため第1の発明の変速機用流体圧供給装置では、図1
のクレーム対応図に示すように、エンジン等の回転に基
づき駆動され、吸入ポートにポンプ吸入油路aが連結さ
れ吐出ポートにポンプ吐出油路bが連結されているオイ
ルポンプcと、前記ポンプ吐出油路bに設けられた流量
検出用オリフィスdの前後差圧をバルブ動作圧とし、こ
の前後差圧が大きいほどポンプ吐出油路bからポンプ吸
入油路aへ戻すリターン油路eの開口面積を大きくする
フローコントロールバルブfと、前記フローコントロー
ルバルブfからポンプ吸入油路aへ戻すリターン油路e
のバルブ下流位置に設けられ、流線を吸入ポートに向け
たリターン油路eのポンプ吸入油路aへの合流部分を他
の油路部分より相対的に細くすることにより構成した絞
り要素gと、を備えていることを特徴とする。
【0011】
【0012】上記第の目的を達成するため第の発明
の変速機用流体圧供給装置では、図2のクレーム対応図
に示すように、エンジン等の回転に基づき駆動され、吸
入ポートにポンプ吸入油路aが連結され吐出ポートにポ
ンプ吐出油路bが連結されているオイルポンプcと、前
記ポンプ吐出油路bの途中に配置された円筒状のスプー
ルf1を有し、スプール内部を軸方向に作動油が流れる
と共に、リターン油路への開口部が、スプールf1の円
筒面に開口された穴f2とバルボディf3に設けられた
ポートf4で構成されたフローコントロールバルブf
と、前記スプールfの円筒面に開口された穴f2の内
面、スプール内部からリターン油路へ戻される作動油の
流れ方向に沿って形成された傾斜面f5と、を備えてい
ることを特徴とする。
【0013】
【作用】第1の発明の作用を説明する。
【0014】オイルポンプcの低回転駆動時には、ポン
プ吐出流量が少ないことでポンプ吐出油路bに設けられ
た流量検出用オリフィスdでの圧力損失で発生する前後
差圧が小さくなり、この前後差圧を弁動作圧とするフロ
ーコントロールバルブfでは、ポンプ吐出油路bからポ
ンプ吸入油路aへ戻すリターン油路eへの開口面積がゼ
ロ(閉鎖)あるいは小さい面積とされる。
【0015】一方、オイルポンプcの高回転駆動時に
は、ポンプ吐出流量が多いことでポンプ吐出油路bに設
けられた流量検出用オリフィスdでの圧力損失で発生す
る前後差圧が大きくなり、この前後差圧を弁動作圧とす
るフローコントロールバルブfでは、ポンプ吐出油路b
からポンプ吸入油路aへ戻すリターン油路eへの開口面
積が大きな面積とされる。
【0016】上記のように、ポンプ吐出量が少ない運転
条件では、リターン油路eへ戻すリターン流量が少な
く、フローコントロールバルブfに作用する流体力の影
響を考慮する必要がないが、ポンプ吐出量が多い運転条
件では、リターン油路eへ戻すリターン流量が多くなる
のに伴ってフローコントロールバルブfに作用する流体
力の影響が大きくなり、この流体力がバルブを開く方向
に作用し、バルブ開口面積を必要以上に大きくしようと
する。
【0017】しかし、フローコントロールバルブfから
ポンプ吸入油路aへ戻すリターン油路eのバルブ下流位
置に絞り要素gが設けられていることで、リターン油路
eのフローコントロールバルブfから絞り要素gまでの
間の油路の油圧(リターン圧)が上昇し、フローコント
ロールバルブfのバルブ開口部の前後の差圧が小さく抑
えられ、リターン油の流速が低くなり、流速により決ま
る流体力が小さく抑えられる。
【0018】したがって、ポンプ吐出油が高圧大流量域
で、絞り要素gによりフローコントロールバルブfから
リターン油路eへのリターン油の流速を低下させること
で、バルブ開口面積を大きくしようとする流体力の影響
が小さく抑えられ、ポンプ吐出流量不足が防止される。
【0019】
【0020】上記リターン作用において、絞り要素g
を、流線を吸入ポートに向けたリターン油路eのポンプ
吸入油路aへの合流部分を他の油路部分より相対的に細
くすることにより構成していることで、リターンされる
作動油はポンプ吸入油路aを介して吸入される作動油と
の抵抗なくそのまま合流し、オイルポンプcのポンプ吸
入油路aに戻され、リターンされる作動油の持つエネル
ギーがオイルポンプcの吸入側で回収され、ポンプ吸入
路a内の圧力を上昇させる。
【0021】したがって、ポンプ吸入圧とポンプ吐出圧
との大きな差圧を原因とするキャビテーションの発生を
確実に防止することができる。
【0022】第の発明の作用を説明する。
【0023】上記第1の発明と同様に、ポンプ吐出量が
少ない運転条件では、リターン油路eへ戻すリターン流
量が少なく、フローコントロールバルブfに作用する流
体力の影響を考慮する必要がないが、ポンプ吐出量が多
い運転条件では、リターン油路eへ戻すリターン流量が
多くなるのに伴ってフローコントロールバルブfに作用
する流体力の影響が大きくなり、この流体力がバルブを
開く方向に作用し、バルブ開口面積を必要以上に大きく
しようとする。
【0024】しかし、ポンプ吐出量が多い運転条件での
リターン作用で、高流速の作動油がフローコントロール
バルブfの穴f2の内面に衝突する部分には、スプール
内部からリターン油路eへ戻される作動油の流れ方向に
沿って形成された傾斜面f5を有することで、従来のよ
うに穴の内面が軸方向の作動油の流れに対して直交面で
あり流速を直接受ける場合に比較し、リターン油の流速
によりスプールf1に作用する流体力が軽減される。
【0025】したがって、ポンプ吐出油が高圧大流量域
で、スプールf1に形成した傾斜面f5によりバルブ開
口面積を大きくしようとする流体力の影響が小さく抑え
られ、ポンプ吐出流量不足が防止される。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0027】(第1実施例)まず、構成を説明する。
【0028】図3は第1の発明に対応する第1実施例の
変速機用流体圧供給装置を示す全体図、図4は第1実施
例装置のスプールを示す側面図である。
【0029】図3において、1はオイルポンプ、2はフ
ローコントロールバルブ、3はポンプ吐出油路、4はラ
イン圧油路、5はポンプ吸入油路、6はリターン油路、
7はリターン油路オリフィス(絞り要素gに相当)、8
はオイルタンクである。
【0030】前記オイルポンプ1は、エンジン等の回転
に基づき駆動され、その吸入ポート1aにポンプ吸入油
路5が連結され、その吐出ポート1bにポンプ吐出油路
3が連結されている。
【0031】前記フローコントロールバルブ2は、バル
ブボディ21と、スプール22と、リターンスプリング
23と、スプリングリテーナボルト24とを有して構成
されている。
【0032】前記バルブボディ21には、円筒状のスプ
ール穴21aが形成され、このスプール穴21aの一端
にはポンプ吐出圧ポート21bが設けられ、スプール穴
21aの他端にはライン圧ポート21cが設けられ、ス
プール穴21aの途中にはリターンポート21dが設け
られている。
【0033】前記スプール22は、その形状が有底円筒
状であり、前記スプール穴21aに軸方向移動可能に設
けられている。そして、その円筒面に複数の長円状穴2
2aが開口され、一端側の底面部に流量検出用オリフィ
ス22bが開口されている。
【0034】前記リターンスプリング23は、スプール
22とスプリングリテーナボルト24との間に介装さ
れ、スプール22にバルブ閉方向(図面左方向)の付勢
力を付与する。
【0035】前記ポンプ吐出油路3は、オイルポンプ1
の吐出ポート1bとフローコントロールバルブ2のポン
プ吐出圧ポート21bとを連結する油路である。
【0036】前記ライン圧油路4は、一端がフローコン
トロールバルブ2のライン圧ポート21cに連結され、
他端は図外の変速機のコントロールバルブユニットに連
結される。
【0037】前記ポンプ吸入油路5は、オイルポンプ1
の吸入ポート1aとオイルタンク8とを連結する油路で
ある。
【0038】前記リターン油路6は、フローコントロー
ルバルブ2のリターンポート21dとポンプ吸入油路5
とを連結する油路である。
【0039】前記リターン油路オリフィス7は、前記リ
ターン油路6のバルブ下流位置に設けられ、図6に示す
ように、リターン油路オリフィス7を、流線Fを吸入ポ
ート1aに向けたリターン油路6のポンプ吸入油路5へ
の合流部分を他の油路部分より相対的に細くすることに
より構成されている。これにより、リターン油路オリフ
ィス7を通過した作動油はポンプ吸入油路5を介して吸
入される作動油との抵抗なくそのまま合流し、オイルポ
ンプ1のポンプ吸入ポート1aに戻され、リターンされ
る作動油の持つエネルギーがオイルポンプ1の吸入側で
回収され、ポンプ吸入油路5内の圧力を上昇させる
【0040】次に、作用を説明する。
【0041】[ポンプ吐出流量調整作用]エンジンによ
るオイルポンプ1の駆動時には、オイルポンプ1から吐
出された作動油はポンプ吐出油路3→スプール22の内
部→流量検出用オリフィス22bを経過してライン圧油
路4へ流れる。
【0042】この時、スプール22は、流量検出用オリ
フィス22bによる圧力損失で発生するオリフィス前後
差圧と受圧面積により決まる力を図3の右方向に受け
る。また、スプール22は、リターンスプリング23に
よる付勢力を図3の左方向に受ける。よって、スプール
22はこれらの力がバランスする位置で停止する。
【0043】したがって、オイルポンプ1の低回転駆動
時には、ポンプ吐出流量が少ないことで流量検出用オリ
フィス22bでの圧力損失で発生する前後差圧が小さく
なり、この前後差圧を弁動作圧とするフローコントロー
ルバルブ2のスプール22は、長円状穴22aとリター
ンポート21dによるバルブ開口面積がゼロ(閉鎖)あ
るいは小さい面積の位置(図面左側の位置)となる。
【0044】このように、ポンプ吐出量が少ない運転条
件では、リターン油路6へ戻すリターン流量が少なく、
フローコントロールバルブ2のスプール22に作用する
流体力の影響を考慮する必要がない。
【0045】一方、オイルポンプ1の高回転駆動時に
は、ポンプ吐出流量が多いことで流量検出用オリフィス
22bでの圧力損失で発生する前後差圧が大きくなり、
この前後差圧を弁動作圧とするフローコントロールバル
ブ2のスプール22は、長円状穴22aとリターンポー
ト21dによるバルブ開口面積が大きな面積の位置(図
面右側の位置)となる。
【0046】このように、ポンプ吐出量が多い運転条件
では、リターン油路6へ戻すリターン流量が多くなるの
に伴ってフローコントロールバルブ2のスプール22に
作用する流体力の影響が大きくなり、この流体力がスプ
ール22を開く方向に作用し、バルブ開口面積を必要以
上に大きくしようとする。
【0047】しかし、フローコントロールバルブ2から
ポンプ吸入油路5へ作動油を戻すリターン油路6のバル
ブ下流位置には、リターン油路オリフィス7が設けられ
ていることで、リターン油路6のリターンポート21d
からリターン油路オリフィス7までの間の油路の油圧
(リターン圧)が上昇し、フローコントロールバルブ2
の長円状穴22aとリターンポート21dによるバルブ
開口部の前後の差圧が小さく抑えられ、リターン油の流
速が低くなり、流速により決まる流体力が小さく抑えら
れる。
【0048】したがって、ポンプ吐出油が高圧大流量域
でのバルブ開口面積を大きくしようとする流体力の影響
が小さく抑えられ、流量検出用オリフィス22bでの前
後差圧とリターンスプリング23の付勢力でライン圧油
路4への流量が決まるようになる。
【0049】[具体例によるポンプ吐出流量調整作用]
入力トルク20kgf・m程度のベルトCVT用オイル
ポンプを例にとる。
【0050】ポンプ吐出容積は約20cc/rev、エ
ンジン回転数6000rpmまで使うとすると、この時
の変速比や入力トルクなどにより必要油圧は20〜30
kgf/cm2 程度になる。尚、最大必要圧は、トルク
コンバータ付き変速機の場合、エンジン回転数が250
0rpm前後で50kgf/cm2 前後であるが、エン
ジン回転数が6000rpmでは、トルクコンバータの
トルク比がかからないため最大圧は30kgf/cm2
前後になる。
【0051】通常、変速機の必要なオイル流量は、20
リットル/min前後であるので、高回転ではキャビテ
ーションを防止するためにフローコントロールバルブ2
で必要以上に吐出された分をポンプ吸入油路5にリター
ンさせる。
【0052】しかし、上記のように、大流量をリターン
させる運転条件では、バルブ開口面積が大きくなり過ぎ
て、ライン圧油路4へ流れる流量が減少してしまう。
【0053】これを防止する目的でリターン油路6にф
7mmのリターン油路オリフィス7を設けた。これによ
り、リターンポート21dからリターン油路オリフィス
7までの間の油路のリターン圧は、リターン流量に対し
て図5に示す特性を示した。
【0054】この結果、ポンプ吐出圧とリターン圧との
差圧が小さくなり(最大リターン流量時にポンプ吐出圧
20〜30kgf/cm2 に対し差圧5〜15kgf/
cm2)、リターン用のバルブ開口部からリターン油路
6への流出速度が遅くなり、スプール22に作用する流
体力の影響が小さく抑えられ、流量検出用オリフィス2
2bでの前後差圧とリターンスプリング23の付勢力で
ライン圧油路4への流量がほぼ決まるということが確認
された。
【0055】次に、効果を説明する。
【0056】(1)フローコントロールバルブ2からポ
ンプ吸入油路5へ作動油を戻すリターン油路6のバルブ
下流位置に、リターン油路オリフィス7を設けたため、
リターン圧の上昇によりバルブ開口部の前後の差圧が小
さく抑えられ、リターン油の流速が低くなり、流速によ
り決まる流体力の影響が小さく抑えられる。これによ
り、大流量をリターンさせる運転条件においてもライン
圧油路4へ供給する流量が不足する現象を防止すること
ができる。
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】(2)リターン油路オリフィス7を、流線
Fを吸入ポート1aに向けたリターン油路6のポンプ吸
入油路5への合流部分を他の油路部分より相対的に細く
することにより構成し、リターンされる作動油の持つエ
ネルギーをオイルポンプ1の吸入側で回収するようにし
たため、ポンプ吸入圧とポンプ吐出圧との大きな差圧を
原因とするキャビテーションの発生を確実に防止するこ
とができる。
【0064】(第実施例) まず、構成を説明する。
【0065】図7は第の発明に対応する第実施例の
変速機用流体圧供給装置を示す全体図、図8は第実施
例装置のスプールを示す側面図である。
【0066】スプール22は、その円筒面に開口された
長円状穴22aの内面のうち、スプール22の内部から
リターン油路6へ戻される作動油が接するスプリング側
内面に、リターン油の流れ方向に沿って傾斜面22cが
形成されている。尚、他の構成は第1実施例と同様であ
り、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0067】次に、作用を説明する。
【0068】上記第1実施例と同様に、ポンプ吐出量が
少ない運転条件では、リターン油路6へ戻すリターン流
量が少なく、フローコントロールバルブ2のスプール2
2に作用する流体力の影響を考慮する必要がない。
【0069】しかし、ポンプ吐出量が多い運転条件で
は、リターン油路6へ戻すリターン流量が多くなるのに
伴ってフローコントロールバルブ2のスプール22に作
用する流体力の影響が大きくなり、この流体力がバルブ
を開く方向に作用し、バルブ開口面積を必要以上に大き
くしようとする。
【0070】すなわち、ポンプ吐出量が多い運転条件で
のリターン作用で、図9の上部に示すように、従来のよ
うに穴22aの内面が軸方向の作動油の流れに対して直
交面であり流速を直接受ける場合には、リターン油の流
速によりスプール22をバルブ開方向に動かす流体力が
働く。
【0071】これに対し、第実施例の場合には、図9
の下部に示すように、高流速の作動油がフローコントロ
ールバルブ2の長円状穴22aの内面に衝突する部分に
は、スプール内部からリターン油路6へ戻される作動油
の流れ方向に沿って、衝突抵抗を抑えるべく形成された
傾斜面22cを有することで、高流速のリターン油によ
りスプール22に作用するバルブ開方向の流体力が軽減
される。
【0072】次に、効果を説明する。
【0073】(3)フローコントロールバルブ2の長円
状穴22aの内面には、スプール内部からリターン油路
6へ戻される作動油の流れ方向に沿って形成された傾斜
面22cを有するため、高流速によるリターン油により
スプール22に作用するバルブ開方向の流体力が軽減さ
れるというように、直接的に流体力の影響が小さく抑え
られる。これにより、大流量をリターンさせる運転条件
においてもライン圧油路4へ供給する流量が不足する現
象を防止することができる。
【0074】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0075】例えば、第実施例の傾斜面22cは、従
来例と比べてオイル流量の流れ方向に沿って衝突抵抗を
小さくする傾斜面であれば、その角度や形状は任意に設
定できる。
【0076】
【発明の効果】請求項1記載の第1の発明にあっては、
高ポンプ吐出流量あるいは高回転領域でポンプ吐出流量
を抑制するフローコントロールバルブを有する変速機用
流体圧供給装置において、フローコントロールバルブか
らポンプ吸入油路へ戻すリターン油路のバルブ下流位置
、流線を吸入ポートに向けたリターン油路のポンプ吸
入油路への合流部分を他の油路部分より相対的に細くす
ることにより構成した絞り要素を設けたため、リターン
流量が大流量域でポンプ吐出流量の不足を防止すること
ができると共に、部品点数を増大させることなく、オイ
ルポンプでのキャビテーションの発生を防止することが
できるという効果が得られる。
【0077】
【0078】請求項記載の第の発明にあっては、高
ポンプ吐出流量あるいは高回転領域でポンプ吐出流量を
抑制するフローコントロールバルブを有する変速機用流
体圧供給装置において、スプールの円筒面に開口された
穴の内面に、スプール内部からリターン油路へ戻される
作動油の流れ方向に沿って傾斜面を形成したため、リタ
ーン流量が大流量域でポンプ吐出流量の不足を防止する
ことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の変速機用流体圧供給装置を示すク
レーム対応図である。
【図2】第の発明の変速機用流体圧供給装置を示すク
レーム対応図である。
【図3】第1の発明に対応する第1実施例の変速機用流
体圧供給装置を示す全体図である。
【図4】第1実施例装置のフローコントロールバルブの
スプールを示す側面図である。
【図5】第1実施例装置でオリフィス径φ7の場合のリ
ターン流量に対するリターン圧特性を示す図である。
【図6】第1実施例装置リターン油路オリフィスを示
す図である。
【図7】第の発明に対応する第実施例の変速機用流
体圧供給装置を示す全体図である。
【図8】第実施例装置のフローコントロールバルブの
スプールを示す側面図である。
【図9】スプールの穴に傾斜面を持たない場合のリター
ン作用とスプールの穴に傾斜面を持たない場合のリター
ン作用との作用比較図である。
【図10】従来の変速機用流体圧供給装置の全体構成図
(イ)とフローコントロールバルブを示す図(ロ)であ
る。
【図11】ギヤポンプと可変容量型ベーンポンプとフロ
ーコントロールバルブ付ポンプのそれぞれについてのポ
ンプ回転速度に対する吐出量特性図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン等の回転に基づき駆動され、吸
    入ポートにポンプ吸入油路が連結され吐出ポートにポン
    プ吐出油路が連結されているオイルポンプと、 前記ポンプ吐出油路に設けられた流量検出用オリフィス
    の前後差圧をバルブ動作圧とし、この前後差圧が大きい
    ほどポンプ吐出油路からポンプ吸入油路へ戻すリターン
    油路の開口面積を大きくするフローコントロールバルブ
    と、 前記フローコントロールバルブからポンプ吸入油路へ戻
    すリターン油路のバルブ下流位置に設けられ、流線を吸
    入ポートに向けたリターン油路のポンプ吸入油路への合
    流部分を他の油路部分より相対的に細くすることにより
    構成した絞り要素と、 を備えていることを特徴とする変速機用流体圧供給装
    置。
  2. 【請求項2】 エンジン等の回転に基づき駆動され、吸
    入ポートにポンプ吸入油路が連結され吐出ポートにポン
    プ吐出油路が連結されているオイルポンプと、 前記ポンプ吐出油路の途中に配置された円筒状のスプー
    ルを有し、スプール内部を軸方向に作動油が流れると共
    に、リターン油路への開口部が、スプールの円筒面に開
    口された穴とバルボディに設けられたポートで構成され
    たフローコントロールバルブと、 前記スプールの円筒面に開口された穴の内面に、スプー
    ル内部からリターン油路へ戻される作動油の流れ方向に
    沿って形成された傾斜面と、 を備えていることを特徴とする変速機用流体圧供給装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102042568B1 (ko) * 2017-12-11 2019-11-11 주식회사 와트로직 양변기용 물탱크 누수 모니터링 시스템

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