JP3137168B2 - 光導波路モジュール - Google Patents

光導波路モジュール

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JP3137168B2
JP3137168B2 JP06255854A JP25585494A JP3137168B2 JP 3137168 B2 JP3137168 B2 JP 3137168B2 JP 06255854 A JP06255854 A JP 06255854A JP 25585494 A JP25585494 A JP 25585494A JP 3137168 B2 JP3137168 B2 JP 3137168B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に光ファイバ通信シ
ステムで使用される光導波路モジュールに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ通信システムにおいて、光分
岐、光スイッチ、光カプラ等に用いられる導波路型光デ
バイス、特に光導波路モジュールは、一般に、上記の種
々の機能を実現する導波路回路を導波路チップに形成
し、その端面に入出力リードとなる光ファイバ・テープ
を接続した形態(以下、この状態をベア・モジュールと
呼ぶ)の部品を保護ケース内に収納した状態で利用する
ことが一般的である。
【0003】例えば、光線路監視試験システムでは2×
2波長無依存光カプラ回路が単一チップ上に集積された
導波路チップを用いる。代表例として、4チャネル(c
h)のカプラ回路例を図16に示す。
【0004】図中、21は光導波路チップ・ブロック、
22は光ファイバ・ブロック、23は光ファイバ・テー
プ、24は接着剤層、25は光ファイバ、26は上板で
ある。図16に示すように、導波路チップ・ブロック2
1は光ファイバ・ブロック22と接着剤層24を介して
接続される。光ファイバ・テープ23内の光ファイバ2
5は端部が光ファイバ・ブロック22内に固定されてい
る。導波路チップ・ブロックと光ファイバ・ブロック間
の接続に対して接続面積を増やし、接続面を安定にする
ために上板26をチップ上面の両端側に設けてある。光
は一方の光ファイバ・テープ23の光ファイバ25を通
り、光ファイバ25のコアと対向する導波路に入射し、
他方の同様の光ファイバ・ブロックを通りこれに接続す
る入出力用光ファイバ・テープに出射する。図16の全
体が前述のベア・モジュールと呼ばれる光導波路モジュ
ールの主要部品となっている。
【0005】図16のベア・モジュールは導波路チップ
・コア22の配線間隔に応じて光ファイバ・ブロックに
固定された光ファイバ25のコア部を各導波路に一致す
るように微調整し接着剤で固定されるが、以下の問題点
があった。
【0006】(1)モジュールの使用温度領域での光特
性変動 図3は光カプラ回路の温度変動の変化例を示す線図であ
って、曲線31は試験用恒温槽の温度変化(右軸目盛)
を表わす。曲線32は回路単体の温度変化に対する光信
号出力変化を表わし、温度変化による回路の寸法、屈折
率変化に伴なって光回路定数が変化を受けるための本質
的変動を示している。曲線33はモジュール全体の光信
号出力の変動であって、曲線32で表わされる、回路の
避けられない変動を示している。
【0007】チップ本体の変動分の上に図16の光ファ
イバ・リボン・テープ23を接続したために生じる変動
分が加算されるため、損失変動はチップ単体に比べて大
きくなる。図3の曲線32,33のように温度変動に対
し、光信号出力がサイクリック(周期的)に変動する場
合は問題が少ない。しかし、温度変動に対して不可逆な
変化あるいは非線型の変化を示す場合は、例えば図4の
ような光モジュール特性として規格外の変動となる例が
多く生じることがある。ここに、曲線41は温度変化、
曲線42,43は非対称な光信号出力の変動を表わす。
【0008】また、図5は温度変動テスト(ヒートサイ
クル)中に光出力変化が生じてゆく例を示す。図中、曲
線51は温度、曲線52は良好な例、曲線53は規格外
変動の例を示し、一点鎖線54は光信号出力の残留変動
を示している。
【0009】(2)曲線53の例ではモジュール素子の
破損に近い変動を3回目のヒートサイクルで生じている
ことがわかる。このような素子の破壊はこれまで原因が
不明であり、様々な固定方法の改良、接着剤の種類変更
等が試みられてきたが、改善することができなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上に述べた
光導波路モジュールの耐久安定性を改良するため、以下
に詳細に述べる故障モード解析の結果得られた知見を基
に合理的かつ化学的な解決方法を見い出し、安定な光導
波路モジュールを実現させたものである。
【0011】本発明による光導波路モジュールは、上述
した従来の導波路モジュールの温湿度試験での不安定性
および破損モードを解決すべく考案された光導波路モジ
ュールであって、その目的は種々の機能を持つ光導波路
を耐久性を持ち、特性変動の少ないモジュール部品とし
て提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の解決手段
に従う発明は、光導波路チップ・ブロックと、光ファイ
バ・ブロックが接着剤層により接続されてなる光導波路
モジュールにおいて、前記接着剤層の接着剤がゴム弾性
を有する光硬化型接着剤であり、かつ前記光導波路チッ
プ・ブロックと光ファイバ・ブロックの接続界面の温度
変化による変形量が、前記接着剤層のゴム弾性変形限度
以下であることを特徴とする。
【0013】本発明の第2の解決手段に従う発明は、
記接着剤層の厚みが、該接着剤層のゴム弾性変形限度の
20倍以上で、かつ50μm以下であることを特徴とす
る。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】図1は本発明の光導波路モジュールの模式
的構成を示す上面図である。図1に示すように本発明の
光導波路モジュールは光導波路チップ・ブロック1と、
光ファイバ・テープ3を接続した光ファイバ・ブロック
2とをゴム弾性を有する接着剤層4で接続したものであ
る。
【0018】光導波路チップ・ブロック1、光ファイバ
・ブロック2、光ファイバ・テープ3の構成は図16に
示す従来のものと同様に構成することができる。従って
図1ではそれぞれの部分の詳細は図示を省略してある。
【0019】本発明は使用温度領域でゴム弾性を示す接
着剤を光導波路チップ・ブロックとファイバ・ブロック
の接続界面に用いることを最も主要な特徴とする。これ
は、従来の接続の如く、接着剤に弾性を示さない完全固
化型のものを用いたり、接続用保護ケースを金属溶接等
で剛性の固定を行った光導波路モジュールと最も異なる
点である。以下、その理由を詳細に述べる。また、基本
指針を図2に示す。図2において曲線11は本発明に用
いる接着剤のヤング率曲線であり、曲線12で表わす比
較例のヤング率曲線である。本発明では室温を中心とす
る使用温度領域での変化を緩やかにし接着剤の周辺パー
ツを含む全体的な弾性限界変形量(長さ)の変動を吸収
し、線13で示すように、比較例の曲線14より変形量
が少なくなるように設計する。
【0020】図6,図7,図8は現行の光導波路チップ
の光ファイバ入出力インタフェースとして用いられてい
る光ファイバ・ブロック(・アレイ)の形状を示す斜視
図である。図6中、61はV溝型ファイバ・ブロック、
62は押え板、66はV溝加工下板、63は光ファイバ
・リボン・テープを示す。64は光ファイバ端面、65
はV溝固定用接着剤を各々示している。全体を61で示
すこの光ファイバ・ブロックは押え板62を固定したV
溝加工下板66のV溝に光ファイバ素線をV溝固定用接
着剤65を用いて固定し、光ファイバ素線は入出力用の
光ファイバ・リボン・テープ63に接続したものであ
る。ついで、この光ファイバ・ブロック61の光ファイ
バ端面64が現われている面を図16に示す構成と同様
に接着剤で導波路チップ・ブロックに固定することがで
きる。
【0021】図7は、トランスファ成形型プラスチック
材質光コネクタに類似した光ファイバ・ブロック・アレ
イの形状を示す斜視図であって、71は光ファイバ・ブ
ロック全体、72は光ファイバ・リボン・テープ、73
は光ファイバ端面、74は固定用樹脂注入部、75は光
ファイバ・ブロック本体を示している。全体を71で示
す光ファイバ・ブロックの光ファイバ・ブロック本体7
は光ファイバ素線を通す貫通孔とこれらの光ファイバ素
線を固定するための固定用樹脂注入部74とを備える。
光ファイバ素線は入出力用の光ファイバ・リボン・テー
プに接続している。この光ファイバ・ブロックの光ファ
イバ端面73の現われている面を図16に示す構成と同
様に接着剤で導波路チップ・ブロックに固定することが
できる。
【0022】図8は図7の光ファイバ・ブロック・アレ
イを紫外線硬化樹脂用に改良したものであり、図中81
はガラス挿入型光ファイバ・ブロック全体、82は樹脂
成形部(光ファイバ・ブロック本体)、83は光ファイ
バ・テープ部、84は型枠、85は固定用紫外線硬化樹
脂注入部、86は光ファイバ・コア端面を示している。
全体を81で示す光ファイバ・ブロックの光ファイバ・
ブロック本体87は光ファイバ素線を通す貫通孔とこれ
らのファイバ素線を固定する固定用紫外線硬化樹脂注入
部85とを備える。光ファイバ素線は入出力用の光ファ
イバ・リボン・テープに接続している。光ファイバ・ブ
ロックの導波路チップ・ブロックと接続する側の端面に
は紫外線透過材質(石英パイレックス等)で構成された
型枠84が固定され、光ファイバ素線はこの型枠84を
貫通し、光ファイバ端面86が現われているこの型枠8
4の面で導波路チップ・ブロックに接着剤を用いて固定
される。
【0023】光導波路モジュールを作製するには、いず
れにせよ図6〜図8で示した光ファイバ・ブロック・ア
レイを光導波路チップの両端に調芯固定する必要がある
が、上述した光ファイバ・アレイに対して共通の温度特
性が生じることが研究の結果、明らかになった。これら
の光ファイバ・ブロック・アレイの共通項は光ファイバ
・ブロック・アレイが全て複合(composite)
の材質で構成されていることである。例えば、図7の成
型樹脂の光ファイバ・ブロックを例にとると、部品は以
下の3つの材質で構成される。図9にその模式図を示
す。図中、91はトランスファ成形の樹脂材質、92は
ファイバ固定接着剤、93はウレタン系のファイバ被覆
樹脂、94は石英光ファイバ素材を各々示している。こ
の例で考えると、樹脂材質91の線膨張係数α91は、α
91=3×10-51/℃、ファイバ固定接着剤92の線膨
張係数α92は、α92≒3×10-51/℃、石英ファイバ
素材94の石英の線膨張系α94は、α94=4×10-7
/℃となる。α91,α92は樹脂単体の膨張係数ではな
く、構成成分として混入してある石英系フィラーを含ん
だ樹脂全体での係数を示している。
【0024】このような複合剤を例えば−10℃〜+6
0℃のヒート・サイクル試験にかけると線膨張係数の差
のために光ファイバ・ブロック端面でのファイバの突出
しや引き込みが生じる。そのイメージ図を図10に示
す。図中、101,102は各々ファイバ突出し、引き
込みのギャップを示している。例えば、図9で示される
光ファイバの貫通孔部95の長さが2mmとし上記の数
値を用いると
【0025】
【数1】高温時(20℃→60℃) ΔH =40℃ (3×10-5− 4×10-7)[1/℃] × 40[℃] × 2000[μm]≒
2.37μm 低温時(20℃→−10℃) ΔH =30℃ (3×10-5− 4×10-7)[1/℃] × 30[℃] × 2000[μm]=
1.77μm で実効±2μmの変化がある計算となる。実測値はトラ
ンスファ成形型で高温低温±0.3μm程度の値を得
た。これは実際は光ファイバ貫通孔部と光ファイバ間に
はファイバ固定接着剤92が両者を固定していて、熱膨
張の自由変形を押えているためである。先端部に紫外光
透過材質のガラスを挿入した、図8のガラス挿入型光フ
ァイバ・ブロックでは先端部の熱膨張係数は、概略とし
て使用部材の面積比に応じた値となりパイレックスのα
p 、樹脂のαresin を各々3×10-6、3×10-5、面
積比(7/8:1/8)とすると、見かけの膨張率は
【0026】
【数2】
【0027】となり、温度幅をΔH=30℃、40℃、
L=2.0mmとすると、突出し、引込みは計算値とし
て、温度差30℃で0.4μm、温度差40℃で0.5
μmである。
【0028】実測値としては、0.03〜0.04μm
(20℃→60℃)の値が得られる。この値も上記の変
形を固定接着剤が押えているためである。
【0029】上記の光ファイバの突出し、引き込みに関
して、損失変動に影響する理由は以下の原因にある。
【0030】光ファイバ・ブロックの断面と光導波路チ
ップ・ブロックの断面の接続部は、接続面反射を除くた
めに通常6°〜10°の角度を持たせて研磨し、接着剤
で固定してある。図11,図12は接着剤層のヒート・
サイクルに対する自由変形をモデル化した模式図であ
り、実線111,121が室温(接続工程で用いている
温度)での自由変形、破線112が変動温度が高温時
(図11)の自由変形、破線122が変動温度が低温時
(図12)の自由変形を各々示している。
【0031】接着剤層は光ファイバ・ブロック・アレ
イ、導波路端面に固定されているため、熱膨張、熱収縮
に対して接着剤層の厚みのみに自由体積変化をとる。と
ころが体積変化は接着剤層の表面積を最小にする方向に
働くため、単純化すると角度研摩面に対して垂直の方向
に変化する。つまり図11,図12にモデル化したごと
く、一点鎖線、二点鎖線で示した、調芯(微調整)した
光軸(光ファイバ、光導波路コア)に対して、平行ずれ
(剪断方向)を生じる。これが、接続に対してのヒート
・サイクル変動の主要因となる。さらに理解のため光フ
ァイバ・コア位置に対する光過剰損失の計算および実測
結果を図13,図14に示す。図13の5μmの位置で
のx方向、y方向でのずれ量の損失対応が図14に相当
する。
【0032】図から明らかなようにz方向での位置ずれ
の損失変化は小さく、主要因はx,y方向のずれであ
り、上述した剪断方向のずれが変動に大きく影響を与え
ることは明らかである。さらに、図15には、接続に用
いられる8芯光ファイバ・ブロック・アレイの位置精度
の測定例を示す。用いた光ファイバのコア半径は250
μmである。□は設計値を示し、黒塗りの□は実測値を
示す。破線は設計点から半径0.5μmを示し、実測値
がこの範囲内にあれば位置誤差0.5μm以下であるこ
とを示す。通常、モジュール作製用に用いる良品として
も、絶対位置精度は0.4〜0.7μm(平均0.6μ
m)程度のずれを光ファイバ・ブロック部品自体が平均
的に有している。
【0033】図14中の縦軸に平行の平均位置ずれ量を
示した。接続位置誤差固定後の位置ずれによる接続損失
変動はこの軸を中心にずれると考えることができる。図
から明らかなように0.6μmからの位置ずれ±0.1
μmで損失は±0.02dB程度変動することが予測さ
れる。
【0034】さて、これまで述べてきたように平面光導
波路部品への光ファイバ接続を行った、いわゆるベア・
モジュールは温度、湿度の変動により光損失に変動を生
じるが、界面接着層として以下の要件を満たす必要があ
る。
【0035】1)熱膨張係数 上述の光ファイバ・ブロックの温度変化に対する物理変
形を許容して不要な応力を吸収する固体物性を持つこ
と。
【0036】2)界面の剥離に対する強度 接着剤層自体の外部応力に対する変形がなるべく小さ
く、かつ大きな応力に対しては、接着剤層の変形が可逆
性変化で緩和し、Siウェハおよびガラス製パーツにひ
び割れ等の損傷を生じないこと。
【0037】3)接着剤層自身を光(赤外)が通過する
ので、接着剤自身にゴミや内部充填剤などの光散乱因子
を含まず、光損失が小さいこと。
【0038】以上の要求条件で、2)の接着剤層自体の
外部応力に対する変形がなるべく小さいこと、および
3)は従来も考慮されていたが、本発明ではこの条件
1)および2)の弾性変形許容の条件を付け加えること
によって、光導波回路モジュールの耐久性、光特性を大
幅に改善できた。
【0039】接着剤層の厚みとしては50μm以下であ
ることが望ましいが、それは、接続損失は実用上0.4
dB以下であることが要求されるが、図13より、その
条件を満たす接着剤層の厚みは50μm以下であること
による。
【0040】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。
【0041】〔実施例1〕図16に示したようなSi基
板上に4組の波長無依存カプラを集積した光導波回路の
両端に上板26を固定し、図8で示すガラス挿入型ファ
イバ・ブロックを相対調芯し、UV接着剤で固定し、ベ
ア・モジュールを作製した。前述のようにガラス挿入型
のファイバ・ブロックの温度変動(−10℃〜60℃)
に対するファイバの端面移動量は〜0.1μmと実測さ
れているので、使用したUV接着剤硬化後の弾性限界内
歪を5%とし、接着剤層厚みを2μmとした(接着剤は
−10℃〜+60℃でゴム弾性を持つ材料を選択し
た)。
【0042】〔実施例2〕上記実施例1と同様のモジュ
ールを同じ接着剤で固定実装した。ただし、接着剤層厚
みは5μmとした。
【0043】〔比較例1〕上記実施例1,2と同一の光
導波回路チップの両端にUV接着剤層厚み0.1μm以
下としてファイバ・ブロック・アレイを固定した。
【0044】〔比較例2〕上記実施例1と同一のベア・
モジュールを作製した。UV接着剤層は2μmと実施例
と同等にしたが、用いたUV接着剤硬化物はゴム弾性領
域が50℃〜100℃のものとした。
【0045】〔比較例3〕上記実施例2と同様の条件で
UV接着剤でファイバ・モジュールを固定した。ただ
し、接着剤層厚みは50μmとした。
【0046】
【表1】
【0047】以上の結果より明らかなように、用いたフ
ァイバ・ブロックの温度変動に対してゴム弾性を示し、
かつ弾性限界値を越えない接着剤膜厚を示すものは優れ
た耐久性を示した。
【0048】〔実施例3〕上記実施例1と同等の条件で
ベア・モジュールを作製した。ただし、用いた光ファイ
バ・ブロックは図6で示すV溝型とした。UV接着剤の
膜厚は2μmであった。
【0049】〔実施例4〕上記実施例3と同一の条件で
接着剤の膜厚を5μmとした。
【0050】〔比較例4〕上記実施例3,4と同一の条
件で接着剤の膜厚を5μmとした。ただし、ゴム弾性領
域が50〜100℃のものを用いた。
【0051】〔比較例5〕上記実施例3,4と同一の条
件でベア・モジュールを作製した。ただし、接着剤の膜
厚は50μmとした。
【0052】
【表2】
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による光導
波路モジュールは、モジュールを構成する部材の温度変
動による機械的変化を許容するように接着剤の機械特性
および厚みを明確な根拠のもとに設計してあるため、実
施例結果でも明らかなようにヒート・サイクル温湿度試
験に対して極めて安定なモジュール特性を保証できる。
【0054】また、使用温度領域で導波路チップ・ブロ
ックと光ファイバ・ブロック界面がゴム弾性を持つ接着
剤のため機械衝撃試験等の振動等に対しても優れた接着
特性を示し、それが作製されたモジュールの光学特性の
安定にも効果を示す利点を持っている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光導波路モジュールの模式的上面図で
ある。
【図2】本発明による光導波路モジュールとその製造方
法に適用される接着剤特性を示す線図である。
【図3】光導波路モジュールの光特性の温度変動例を示
す線図である。
【図4】光導波路モジュールの光特性の残留光出力変動
例を示す線図である。
【図5】導波路光モジュールの温度サイクルテスト中の
変動例を示す線図である。
【図6】V溝型光ファイバ・ブロックを示す斜視図であ
る。
【図7】プラスチックトランスファ成形型光ファイバ・
ブロックを示す斜視図である。
【図8】紫外線透過型枠型プラスチックトランスファ成
形型光ファイバ・ブロックを示す斜視図である。
【図9】プラスチックトランスファ成形型光ファイバ・
ブロックの模式的断面図である。
【図10】図9の光ファイバのブロックの温度変動によ
る端面の形状変動を示す断面図であり、(A)は低温時
のファイバ突出し例を示し、(B)は高温時のファイバ
引き込み例を示す。
【図11】ファイバ・ブロックと導波路チップ間の接着
剤層の高温時の温度変形を示す模式図である。
【図12】ファイバ・ブロックと導波路チップ間の接着
剤層の低温時の温度変形を示す模式図である。
【図13】導波路チップとファイバ・ブロック間の接着
剤層ギャップ変化に対する接続損失例を示す線図であ
る。
【図14】導波路チップとファイバ・ブロック間の接着
剤層平面ずれに対する接続損失例を示す線図である。
【図15】8芯光ファイバ・ブロック・アレイ、ファイ
バ・コア測定例を示す線図である。
【図16】従来の光カプラ導波路チップの構成図であ
り、(A)は上面図、(B)は側面図である。
【符号の説明】
11 本発明に用いる接着剤のヤング率曲線例(左軸) 12 比較例としたヤング率曲線例 13 本発明に用いる接着剤の弾性限界変形量(右軸)
を表わす曲線例 14 比較例とした弾性限界変形量を表わす曲線例 21 光導波路チップ・ブロック 22 光ファイバ・ブロック 23 光ファイバ・テープ 24 接着剤層 25 光ファイバ 26 上板 31 ヒート・サイクル温度カーブ 32 導波路チップの光信号出力変動 33 モジュール全体の光特性変動 41 ヒート・サイクル温度カーブ 42 非対称出力変動例 43 残留光出力変動例 51 温度カーブ 52 良好(良品)の光出力例 53 不良品の光出力変動例 54 残留光信号出力(不良モジュール)の例 61 ファイバ・ブロック全体 62 V溝押え板 63 光ファイバ・テープ 64 光ファイバ端面 65 ファイバ配列用接着剤 66 V溝加工下板 71 光ファイバ・ブロック全体 72 光ファイバ・リボン・テープ 73 光ファイバ端面 74 固定用樹脂注入部 75 光ファイバ・ブロック全体 81 ファイバ・ブロック全体 82 樹脂成型物(光ファイバ・ブロック本体) 83 光ファイバ・テープ 84 紫外線透過材質の型枠 85 固定用紫外線硬化樹脂注入部 86 ファイバ・コア端面 91 樹脂材質部 92 ファイバ固定接着剤 93 ファイバ被覆樹脂 94 石英光ファイバ 95 ファイバ貫通孔部 101 低温時ファイバ・ブロック・アレイ端面の収縮
ギャップ 102 高温時ファイバ・ブロック・アレイ端面の膨張
ギャップ 111 室温時 112 高温時 113 温度差による光軸位置ずれ量(モデル) 121 室温時 122 低温時 123 温度差による光軸位置ずれ量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 壮一 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 花房 廣明 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 小口 泰介 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 日比野 善典 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−331856(JP,A) 特開 平8−86933(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/26 - 6/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光導波路チップ・ブロックと、光ファイ
    バ・ブロックが接着剤層により接続されてなる光導波路
    モジュールにおいて、前記接着剤層の接着剤がゴム弾性
    を有する光硬化型接着剤であり、かつ前記光導波路チッ
    プ・ブロックと光ファイバ・ブロックの接続界面の温度
    変化による変形量が、前記接着剤層のゴム弾性変形限度
    以下であることを特徴とする光導波路モジュール。
  2. 【請求項2】 前記接着剤層の厚みが、該接着剤層のゴ
    ム弾性変形限度の20倍以上で、かつ50μm以下であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の光導波路モジュー
    ル。
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