JP3136176B2 - 固体形態の安定化クロロデオキシ糖甘味剤およびその調製方法 - Google Patents

固体形態の安定化クロロデオキシ糖甘味剤およびその調製方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固体形態の安定化クロロ
デオキシ糖甘味剤組成物に関する。より詳しくは、本発
明は、クロロデオキシスクロースおよびクロロデオキシ
ガラクトスクロース誘導体のようなクロロデオキシ糖誘
導体および安定剤の凍結乾燥混合物を含有し、そしてそ
の安定剤がクロロデオキシ糖誘導体と安定混合物を形成
できるような、安定化甘味剤組成物に関する。安定化甘
味剤組成物は広範囲の種類の摂取可能な組成物中に使用
してよい。本発明はまたこのような安定化甘味剤組成物
の調製方法、およびこれらを使用してよい摂取可能な組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】強力甘味剤は当該分野で良く知られてお
り、多くの低カロリー組成物および非齲食性組成物中で
砂糖の代替品として広範囲に使用されている。強力甘味
剤は天然および合成の化合物であり、砂糖(スクロー
ス)より大きい甘味強度を有しており、通常は砂糖より
低カロリーである。強力甘味剤は砂糖より大きい甘味特
性を有しているため、少量の甘味剤でより多い量の砂糖
に匹敵する甘味強度が得られる。
【0003】強力甘味料は様々な化学的に異る構造を有
しているため、様々な性質を有する。これらの強力甘味
料には、水溶性人口甘味料、例えば1,2−ベンズイソ
チアゾール−3(2H)−オン−1,1−ジオキシド
(サッカリンおよびその塩)、シクロヘキシルスルファ
ミン酸(サイクラメートおよびその塩)、および6−メ
チル−1,2,3−オキサチアジン−4(3H)−オン−
2,2−ジオキシドのカリウム塩(エースサルフェーム
−K、Hoechst Celanese Corporation, Somerville, Ne
w Jersey より市販)、ソーマチン(タリン,Tate & L
yle Products, Reading, UnitedKingdom より市販)の
ような蛋白質、クロロデオキシ糖誘導体(例えばスクラ
ロース、McNeil Specialty Products Company, Skillma
n, New Jersey より市販)、およびジペプチド類、例え
ばN−L−アルファ−アスパルチル−L−フェニルアラ
ニン1−メチルエステル(アスパルテーム、Nutrasweet
Company, Deerfield, Ullinois より市販)およびL−
アルファ−アスパルチル−D−アラニンN−(2,2,
4,4−テトラメチル−3−チエタニル)アミド(アリ
テーム,Pfizer, New York, New York より市販)、お
よびジヒドロカルコンが包含される。これらの甘味剤の
各々は、スクロースと比較して異る甘味強度を有してお
り、この甘味強度は良く知られている。例えば、以下の
甘味剤は以下に示すような甘味強度を有する。
【0004】
【表1】
【0005】その甘味強度のため、スクラロースは有用
な砂糖代替品である。
【0006】Tate and Lyle plc に譲渡された Hough
等への米国特許4,435,440号は、クロロデオキシ
糖誘導体を含有する甘味剤を開示している。
【0007】Tate and Lyle plc に譲渡された Beytes
等への米国特許4,495,170号は、クロロデオキシ
糖および別の苦味を有する甘味剤の混合物を含有する相
乗甘味組成物を開示している。クロロデオキシ糖は、ク
ロロデオキシスクロースおよびクロロデオキシガラクト
スクロースよりなる群から選択されている。苦味甘味剤
は、サッカリン、ステビオサイドおよびエースサルフェ
ーム−Kよりなる群から選択されている。
【0008】Warner-Lambert Company に譲渡された Ch
erukuri 等による1988年8月9日出願の米国特許出
願230,282号は、スクラロースおよびアスパルテ
ームおよびスクラロースおよびアリテームを含有する相
乗甘味組成物を開示している。一般的に、相乗甘味組成
物はスクラロースおよびアスパルテーム、またはスクラ
ロースおよびアリテームを、それぞれ重量比約65:3
5〜約91.7:8.3で含有している。
【0009】Warner-Lambert Company に譲渡された Ch
erukuri 等による1988年10月28日出願の米国特
許出願264,248号は、スクラロースおよびマルチ
トールを含有する相乗甘味組成物を開示している。
【0010】Tate & Lyle plc への優先日1987年
10月6日のPCT出願WO 89/03182A号
は、スクラロースおよび、フラクトース、グルコース、
マルトース、キシリトール、マンニトールおよびソルビ
トールよりなる群から選択される糖類増量甘味剤を含有
する相乗甘味組成物を開示している。
【0011】欧州特許出願267,809A2号は、ス
クラロースおよびマルトデキストリンを含有する相乗甘
味組成物を開示している。
【0012】Nabisco Brands, Inc., に譲渡された Sto
rz 等への米国特許4,820,528号は、本質的にサ
ッカリン約99.9〜90重量%および、ハロデオキシ
糖約0.1〜約10重量%よりなる共乾燥組成物を開示
している。
【0013】Tate & Lyle plc に譲渡された Jenner
の英国特許出願2,197,575A号は、乾燥重量で約
20〜80重量%のスクラロースおよび水溶性オリゴ糖
を含有する共乾燥組成物を開示している。
【0014】優先日1987年5月15日の Yatka 等
のPCT特許出願WO 89/08672A号は、ガム
が有効量のスクラロースを含有するような制御された甘
味を有するチューインガム組成物を開示している。
【0015】強力甘味料の各々は化学的に異っているた
め、摂取可能な組成物中のこのような甘味料の実際の使
用に関しては、各甘味料が異る問題点を呈する。例えば
スクラロースのようなクロロデオキシ糖誘導体は保存中
に暗色化する。このスクラロースの変色は以下の速度で
起こる。
【0016】
【0017】スクラロースのこの色分解は、保存中にス
クラロースが熱および水分に暴露されることにより開始
されると考えられている。一般的に、分解は緩やかに開
始し、一旦開始すると、分解反応は急速に加速される。
【0018】12/8/89付けのMcNeil Specialty P
roducts Company の明細書では、クエン酸ナトリウムお
よびクエン酸を緩衝剤として用いてpH4.4とし、安
息香酸ナトリウムおよびソルビン酸カリウムを保存料と
して用いた25%水性スクラロース液体濃縮物が開示さ
れている。25%水性スクラロース液体濃縮物は安定化
されていると記載されている。
【0019】Tate & Lyle plc に譲渡された Jackson
等への欧州特許出願255,260号は、粒径を低下さ
せ粒径分布を制限することによるスクラロースの安定化
方法を開示している。Jackson 等は凍結乾燥して吸湿性
のガラス状物質を形成することによりスクラロースを固
化できると記載している。
【0020】Tate & Lyle plc に譲渡された Jackson
等への英国特許出願2,169,601号はスクラロース
と窒素ベースの共結晶により調製された熱安定化スクラ
ロース組成物を開示している。
【0021】Tate & Lyle plc に譲渡された Jenner
等への米国特許4,927,646号は、スクラロースお
よび水溶性グルコースオリゴ糖の混合物を噴霧乾燥する
ことにより調製された熱安定化スクラロース組成物を開
示している。
【0022】Werner-Lambert Company に譲渡された Ch
erukuri 等の1990年( )日出願の米国特許出願
( )号はクロロデオキシ糖誘導体および安定剤を含有
する安定化クロロデオキシ糖甘味剤組成物を開示してい
る。
【0023】上記参考文献は改良された安定性を有する
種々の甘味剤組成物を開示しているが、そのいずれも満
足できる安定性を有する固体形態のクロロデオキシ糖甘
味剤を開示していない。クロロデオキシ糖誘導体の水溶
液は特定の無水可食組成物において使用するのには適さ
ず、また、粒径の小さいスクラロースは調製が困難であ
り保存中の安定性は中程度のみであり、そして窒素ベー
スと共結晶したスクラロースは望ましくないアミン類を
含有している。従って、従来の知られた製品の不都合な
特徴を有さない進歩した安定化クロロデオキシ糖組成物
を開発することが望まれている。このような安定化甘味
剤組成物はより長い期間保存でき、より高温で加工でき
る。本発明はこのようなクロロデオキシ糖甘味剤組成
物、および、安定化甘味剤組成物を使用してよい甘味化
された摂取可能な組成物を提供する。
【0024】
【本発明の要約】本発明はクロロデオキシ糖誘導体およ
び安定剤有効量の凍結乾燥混合物を含有する固体形態の
安定化クロロデオキシ糖甘味剤組成物に関する。1つの
実施態様においては、安定剤は増量剤を含有する増量安
定剤である。別の実施態様においては、安定剤は緩衝剤
および保存料を含有する非増量安定剤である。安定化甘
味剤組成物はチューインガム組成物、ハードおよびソフ
ト菓子、飲料等のような広範囲の種類の摂取可能な製品
中に用いてよい。本発明はまた安定化甘味剤組成物の調
製方法およびそれを使用してよい摂取可能な製品に関す
る。
【0025】
【本発明の詳細な記述】本発明者らはクロロデオキシ糖
および安定剤有効量の凍結乾燥混合物は、保存期間中お
よび高温での安定性が進歩した固体形態の安定化クロロ
デオキシ糖甘味剤組成物をもたらすことを発見した。理
論に制約されないが、発明者は、熱および水分に一定期
間暴露されることにより、クロロデオキシ糖誘導体は分
解し、それにともない、塩素または塩化水素のイオン、
あるいはその他の分解性のイオンが発生すると考える。
このようなイオンは隣接するクロロデオキシ糖誘導体分
子と反応し、これが次に分解して別の分解性イオンを発
生する。このような連鎖反応はクロロデオキシ糖誘導体
の分解を加速する。
【0026】本発明の安定剤は、化学的および物理的な
要因の組合せによりこの分解反応を遅延させる。化学的
には、安定剤は、分解性のイオンを捕獲するか、または
その他何らかの方法でこれらのイオンと結合し、これに
よりそれらがクロロデオキシ糖分子と反応することを妨
げることにより、分解反応を遅延させる。物理的には、
安定剤は、希釈剤として作用し、クロロデオキシ糖分子
を相互に隔離し、これにより分解性イオンと隣接クロロ
デオキシ糖分子の反応を妨げるか遅くすることにより、
分解反応を遅延させる。
【0027】クロロデオキシ糖誘導体および安定剤の混
合物を凍結乾燥することにより、より緊密な成分の混合
物が形成され、これが甘味剤組成物の化学的および物理
的安定性を更に進歩させる。このような緊密な成分の混
合物の形成により安定剤が分解性イオンを捕獲し、クロ
ロデオキシ糖分子を希釈する能力が増強される。クロロ
デオキシ糖誘導体および安定剤の凍結乾燥混合物はま
た、恐らくは混合物中の分子の間のイオン結合の増強の
結果として、スクラロース混合物の結晶構造を増強す
る。この増強された結晶構造により、進歩した安定性を
有するクロロデオキシ糖甘味剤組成物が得られる。
【0028】発明者は、「摂取可能な」および「可食
の」という表現には、体内で使用されるか機能するよう
な全ての物質および組成物が包含されるものと定義す
る。これらは吸収される物質および吸収されない物質、
並びに消化性、および非消化性の物質を包含する。
【0029】本発明における強力甘味剤(甘味料)はク
ロロデオキシ糖誘導体である。クロロデオキシ糖誘導体
は、クロロデオキシスクロース誘導体、クロロデオキシ
ガラクトスクロース誘導体およびこれらの混合物よりな
る群から選択してよい。クロロデオキシスクロースおよ
びクロロデオキシガラクトスクロースの誘導体の限定し
ない例を以下に示す。
【0030】(a) 1−クロロ−1′−デオキシスク
ロース; (b) 4−クロロ−4−デオキシ−α−D−ガラクト
ピラノシル−α−D−フラクトフラノシド、または4−
クロロ−4−デオキシガラクトスクロース; (c) 4−クロロ−4−デオキシ−α−D−ガラクト
ピラノシル−1−クロロ−1−デオキシ−β−D−フル
クトフラノシドまたは4,1′−ジクロロ−4,1′−ジ
デオキシガラクトスクロース; (d) 1′,6′−ジクロロ−1′,6′−ジデオキシ
スクロース; (e) 4−クロロ−4−デオキシ−α−D−ガラクト
ピラノシル−1,6−ジクロロ−1,6−ジデオキシ−β
−D−フルクトフラノシド、または4,1′,6′−トリ
クロロ−4,1′,6′−トリデオキシガラクトスクロー
ス; (f) 4,6−ジクロロ−4,6−ジデオキシ−α−D
−ガラクトピラノシル−6−クロロ−6−デオキシ−β
−D−フルクトフラノシド、または4,6,6′−トリク
ロロ−4,6,6′−トリデオキシガラクトスクロース; (g) 6,1′,6′−トリクロロ−6,1′,6′−ト
リデオキシスクロース; (h) 4,6−ジクロロ−4,6−ジデオキシ−α−D
−ガラクトピラノシル−1,6−ジクロロ−1,6−ジデ
オキシ−β−D−フルクトフラノシド、または4,6,
1′,6′−テトラクロロ−4,6,1′,6′−テトラデ
オキシガラクトスクロース;および (i) 4,6,1′,6′−テトラクロロ−4,6,1′,
6′−テトラデオキシスクロース。
【0031】好ましい実施態様においては、クロロデオ
キシ糖誘導体は4,1′,6′−トリクロロ−4,1′,
6′−トリデオキシガラクトスクロース(C1219Cl
38:4−クロロ−4−デオキシ−α−D−ガラクトピ
ラノシル−1,6−ジクロロ−1,6−ジデオキシ−β−
D−フルクトフラノシド)であり、これは、McNeil Spe
cialty Products Company Skillman, New Jersey から
商品名スクラロース(Sucralose)で市販されている。
スクラロースは自由流動性の白色結晶固体であり、水に
容易に溶解する。スクラロースは塩素原子3個で水酸基
3個を選択的に置換する5段階の工程でスクロースから
調製される。
【0032】本発明の強力甘味剤は初期の甘味発散およ
び/または延長された甘味刺激を得るために当該分野で
知られている多くの異る物理形態で使用してよい。特に
限定しないが、そのような物理形態には、遊離形態、例
えば噴霧乾燥、粉末およびビーズの形態、およびカプセ
ル化形態およびこれらの組合せが包含される。
【0033】本発明の安定剤は、クロロデオキシ糖誘導
体と安定混合物を形成する能力を有するためクロロデオ
キシ糖誘導体の保存中の安定性を増大させるという特徴
を有するような水溶性の固体化合物である。本発明の安
定剤はクロロデオキシ糖誘導体の分解の遅延が可能であ
ることが必要であり、そして、このような分解を起こし
てはならない。安定剤はクロロデオキシ糖誘導体の分解
反応の間に発生する分解性イオンを吸収ないしは結合で
きることが必要であり、分解性イオン形成を生じさせた
り誘発してはならない。好ましくは安定剤は酸性ではな
い。安定剤はまた、クロロデオキシ糖誘導体を希釈でき
ることが必要であり、そして、好ましくは小さい粒径を
有する。このような安定剤はまた、「薬学的に許容され
るもの」でなければならず、即ち、その試薬はヒトに対
して非毒性であり、ヒトに投与した場合に望ましくない
副作用を起こしてはならない。このような試薬はクロロ
デオキシ糖誘導体の甘味強度に悪影響を与えてはならな
い。即ち、本発明の安定剤は分解性イオンと結合し、分
解性イオンの形成を誘発せず、クロロデオキシ糖誘導体
を希釈し、薬学的に許容されるものであり、そして、ク
ロロデオキシ糖誘導体の甘味強度に悪影響を与えないも
のである。安定剤は広範囲の増量安定剤および非増量安
定剤から選択してよい。
【0034】1つの実施態様において、安定剤は単糖
類、2糖類、多糖類、糖アルコールおよびこれらの混合
物;イソマルト(アルファ−D−グルコピラノシル−
1,6−マンニトールおよびアルファ−D−グルコピラ
ノシル−1,6−ソルビトールのラセミ混合物で、Sudde
utsche Zuckerにより PALATINIT の商品名のもとに製
造);マルトデキストリン、水添澱粉加水分解物;水添
ヘキソース、水添2糖類;ガム、例えばアラビアゴム
(アカシア)およびキサンタンガム;アルギネート;セ
ルロース;等、およびこれらの混合物よりなる増量剤の
群から選択される増量安定剤である。適当な糖増量剤
は、単糖類、2糖類および多糖類、例えばキシロース、
リブロース、グルコース(デキストロース)、マンノー
ス、ガラクトース、フラクトース(レブロース)、スク
ロース(砂糖)、マルトース、転化糖、部分加水分解澱
粉、および固形コーンシロップおよびこれらの混合物を
包含する。好ましい糖アルコール増量剤はソルビトー
ル、キシリトール、マンニトール、ガラクチトール、マ
ルチトールおよびこれらの混合物を包含する。好ましい
実施態様においては、安定剤は、セルロースBW−30
0(粒径22ミクロン、JamesRiver Corporation より
Solka-Floc の商品名で市販)、スクロース(砂糖)、
イソマルト(PALATINIT)、澱粉(例えば National Sta
rch & Chemical よりCapsul の商品名で市販)、マン
ニトール、およびこれらの混合物よりなる群から選択し
てよい。より好ましい実施態様においては、安定剤はス
クロース、イソマルト、澱粉、マンニトールおよびこれ
らの混合物よりなる増量剤の群から選択する。最も好ま
しい実施態様においては増量剤はマンニトールである。
【0035】安定化甘味剤組成物中に存在する増量安定
剤の量は、安定剤の有効量である。一般的に増量安定剤
の有効量は少なくとも2倍のファクターでクロロデオキ
シ糖の有用保存寿命を増大させるような増量安定剤の量
である。好ましい実施態様においては、増量安定剤は甘
味剤組成物中、安定化甘味剤組成物の少なくとも約10
重量%、好ましくは約10〜約50重量%、より好まし
くは約10〜約30重量%の量で存在する。
【0036】別の実施態様においては、安定剤は緩衝剤
および保存料を含有する非増量安定剤である。
【0037】緩衝剤は水中に溶解した際に、強酸または
強塩基の限られた量を溶液のpH値を大きく変化させる
ことなく添加できるような溶液を形成するような試薬で
ある。緩衝剤は通常は弱酸および弱酸の塩、酸塩と通常
の塩の混合物あるいは2種類の酸塩の混合物のような2
成分を含有する。
【0038】本発明の緩衝剤は水溶液中のクロロデオキ
シ糖誘導体の有効量のpHを約4〜約7、好ましくは約
4〜約6、更に好ましくは約4〜約5に維持できるよう
な試薬である。緩衝剤はクロロデオキシ糖誘導体の分解
を誘発してはならず、また、その他何らかの方法でクロ
ロデオキシ糖誘導体の甘味強度に悪影響を与えてはなら
ない。本発明における適当な緩衝剤はクエン酸/クエン
酸ナトリウム、リン酸/リン酸ナトリウム、および酢酸
/酢酸ナトリウムおよびこれらの混合物を包含する。緩
衝剤は好ましくはクエン酸/クエン酸ナトリウムであ
る。
【0039】水溶液中で約4〜約7の特定のpHを得る
ための緩衝剤中の弱酸の塩に対する厳密な比率は当該分
野で良く知られている。一般的に、緩衝剤中の弱酸対塩
の比率はそれぞれ、約1:1.27〜約1:0.16、好
ましくは約1:1〜約1:0.25、より好ましくは約
1:1〜約1:0.5である。安定化甘味剤組成物中の
緩衝剤の総量は緩衝剤の有効量である。一般的に、緩衝
剤の有効量は水溶液中のクロロデオキシ糖誘導体のpH
値を約4〜約7に維持するのに十分な緩衝剤の量であ
る。好ましい実施態様においては、緩衝剤は甘味剤組成
物中、甘味剤組成物の約0.01〜約0.4重量%、好ま
しくは約0.05〜約0.3重量%、より好ましくは約
0.08〜約0.15重量%の量で存在する。
【0040】保存料はその他の化合物の分解を防止また
は抑制するような化合物である。本発明の保存料はクロ
ロデオキシ糖誘導体の分解を抑制し、クロロデオキシ糖
誘導体の分解を誘発せず、また、その他の何らかの方法
でクロロデオキシ糖誘導体の甘味強度に悪影響を与えな
いような化合物である。
【0041】本発明における適当な保存料は、安息香酸
ナトリウム、ソルビン酸カリウム、ブチル化ヒドロキシ
アニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、安息香酸、
アスコルビン酸、メチルパラベン、プロピルパラベン、
トコフェロールおよびこれらの混合物よりなる群から選
択してよい。保存料は好ましくは安息香酸ナトリウム、
ソルビン酸カリウムおよびこれらの混合物よりなる群か
ら選択される。
【0042】安定化甘味剤組成物中の保存料の量は、保
存料の有効量である。一般的に、保存料の有効量は少な
くとも2倍のファクターでクロロデオキシ糖の有用保存
寿命を増大させるような保存料の量である。好ましい実
施態様においては、保存料は甘味剤組成物中、甘味剤組
成物の約0.01〜約0.05重量%、好ましくは約0.
05〜約0.3重量%、より好ましくは約0.08〜約
0.15重量%の量で存在する。
【0043】本発明の安定化甘味剤組成物はクロロデオ
キシ糖誘導体および安定剤有効量の混合物を凍結乾燥す
ることにより調製する。安定剤は増量安定剤または非増
量安定剤であってよい。凍結乾燥は液体の水を中間的に
形成することなく凍結した水を直接蒸気に変換すること
により、凍結物質、とくに感受性の高い物質から水を分
離する技術である。凍結乾燥には、凍結した物質による
熱の吸収による水の蒸気化、真空の使用による凍結物質
表面からの水蒸気除去の促進、水蒸気のコンデンサーへ
の移行と付着、および圧縮器またはバスを使用したコン
デンサー上の氷形成による発熱の除去が関わっている。
【0044】本発明による安定化甘味剤組成物の典型的
な調製方法においては、クロロデオキシ糖誘導体および
安定剤を先ず水中で添加混合する。次に混合物を凍結
し、高真空下に置き、混合物を融解することなく氷
(水)を蒸気化する。クロロデオキシ糖誘導体と安定剤
の混合物は未損傷で残存する。
【0045】1つの好ましい実施態様において、本発明
は下記段階: (A) クロロデオキシ糖誘導体および非増量安定剤有
効量を水中で混合すること、ただしここで非増量安定剤
は緩衝剤および保存料を含有し、緩衝剤は水のpH値を
約4〜約5に維持するのに十分な量で存在すること;お
よび、 (B) 段階(A)の混合物を凍結乾燥して安定化甘味剤
組成物を得ること、を包含する固体形態の安定化甘味剤
組成物の調製方法に関する。
【0046】別の実施態様において、本発明は下記段
階: (A) クロロデオキシ糖誘導体と増量安定剤有効量を
水中で混合すること;および、 (B) 段階(A)の混合物を凍結乾燥して固体形態の
安定化甘味剤組成物を得ること、を包含する方法により
調製された固体形態の安定化甘味剤組成物に関する。
【0047】更に別の実施態様において、本発明は、下
記段階: (A) クロロデオキシ糖誘導体および非増量安定剤有
効量を水中で混合すること、ただしここで非増量安定剤
は緩衝剤および保存料を含有し、緩衝剤は水のpH値を
約4〜約5に維持するのに十分な量で存在すること;お
よび、 (B) 段階(A)の混合物を凍結乾燥して安定化甘味剤
組成物を得ること、を包含する方法により調製された固
体形態の安定化甘味剤組成物に関する。
【0048】上記したようなクロロデオキシ糖誘導体と
安定剤の凍結乾燥混合物の組合せは、保存中および高温
での安定性の向上した固体形態の安定化甘味剤組成物を
もたらす。本発明の組成物の安定作用は安定剤を単にク
ロロデオキシ糖誘導体に添加することから期待される作
用より明らかに大きい。従って、発明者の安定化甘味剤
組成物は、より長い期間に渡り、厳しい加工条件下で安
定であるという、従来の組成物に勝る利点を有する。
【0049】調製後、本発明の安定化甘味剤組成物は将
来の使用のために保存するか、または、薬学的に許容さ
れる担体または菓子成分のような従来の添加物とともに
有効量を用いて、広範囲の摂取可能な組成物、例えば、
食品、飲料、粉末飲料、ゼリー、エキス、ハードおよび
ソフト菓子製品、卓上甘味料、経口投与製剤、および、
衛生用品、例えば歯磨き、歯用ローション、マウスウオ
ッシュ、およびチューインガムなどを調製してよい。
【0050】可食組成物中に用いる本発明の安定化甘味
剤組成物の量は、可食組成物に甘味を付与するために有
効な量である。使用する安定化甘味剤組成物の厳密な量
は、組成物中に使用される担体の種類、組成物中のその
他の成分、および所望の甘味強度のような要因に応じた
好適度の問題である。即ち、安定化甘味料組成物の量
は、最終製品において所望の結果を得るために変化して
良く、そのような変化は特に実験を行なうことなく当業
者の知るものである。一般的に、通常可食組成物中に存
在する安定化甘味剤組成物の量は、可食組成物の約0.
5重量%まで、好ましくは約0.001〜約1重量%、
より好ましくは約0.005〜約0.4重量%である。
【0051】本発明は摂取可能な組成物の調製方法も包
含する。このような方法において、組成物は、本発明の
安定化甘味剤組成物有効量を薬学的に許容される担体ま
たは菓子材料および最終的な所望の摂取可能な組成物の
その他の成分と混合することにより調製する。その他の
成分は、通常は、当業者の知るとおり、所望の組成物の
性質に応じて組成物に配合する。最終的な摂取可能な組
成物は、食品技術および製薬技術で一般的に知られた方
法で容易に調製される。
【0052】1つの実施態様において、本発明は下記段
階: (A) クロロデオキシ糖誘導体および増量安定剤有効
量を水中で混合すること; (B) 段階(A)の混合物を凍結乾燥して安定化甘味
剤組成物を得ること;および、 (C) 段階(B)の凍結乾燥混合物を薬学的に許容さ
れる担体と混合すること、を包含する甘味化された摂取
可能な組成物の調製方法に関する。
【0053】別の実施態様において、本発明は下記段
階: (A) クロロデオキシ糖誘導体および非増量安定剤有
効量を水中で混合すること、ただしここで非増量安定剤
は緩衝剤および保存料を含有し、緩衝剤は水のpH値を
約4〜約5に維持するのに十分な量で存在すること;お
よび (B) 段階(A)の混合物を凍結乾燥して安定化甘味
剤組成物を得ること;および (C) 段階(B)の凍結乾燥混合物を薬学的に許容さ
れる担体と混合すること、を包含する甘味化された摂取
可能な組成物の調製方法に関する。
【0054】別の実施態様において、本発明は上記した
方法で調製された甘味化された摂取可能な組成物に関す
る。
【0055】別の実施態様において、本発明は、安定化
甘味剤組成物がクロロデオキシ糖誘導体および安定剤を
含有するような、固体形態の安定化甘味剤組成物の有効
量を可食組成物に添加することを包含する可食組成物の
甘味化方法に関する。
【0056】本発明の重要な特徴は、チューインガムお
よびフウセンガム組成物の両方を含む、本発明の安定化
甘味剤組成物を配合したチューインガム組成物、およ
び、チューインガム組成物の調製方法を包含する。一般
的に、進歩したチューインガム組成物は、ガムベース、
増量剤、本発明の安定化甘味剤組成物の有効量およびフ
レーバー剤のような種々の添加剤を含有する。
【0057】チューインガム組成物は増強された親水性
を有するチューインガムベースを大量に使用する低カロ
リーチューインガムであってよい。これらの低カロリー
チューインガムはチューインガム組成物の約50〜約8
5重量%、好ましくは約50〜約75重量%、より好ま
しくは約60〜約70重量%の量で存在するガムベース
を含有する。低カロリー製品が必要でない場合は、チュ
ーインガム組成物はより少ない量のチューインガムベー
スを含有してよい。これらのチューインガムは、チュー
インガム組成物の約55重量%まで、好ましくは約15
〜約40重量%、より好ましくは約20〜約35重量%
の量で存在するガムベースを含有する。
【0058】本明細書において、「低カロリー組成物」
とは、従来の組成物の3分の2以下のカロリーを有する
ような組成物を意味する。「堅固な」または「ゴム状
の」咀嚼感という表現は、噛むために大きな咀嚼筋力を
必要とするようなチューインガム組成物または、高い弾
性と反発力を有するガム塊を与え、変形することが困難
な組成物の場合に使用する。
【0059】増強された親水性を有するガムベースは、
低融点ワックスも含んでよいポリ酢酸ビニルガムベース
を包含する。このようなガムベースはガムベースを可塑
化させ咀嚼の間に軟質にするための大量の増量剤を必要
としない。これらのガムベースは、ゴム状または堅固な
咀嚼特性を有さない高ベース低増量剤低カロリーガムを
調製するために、増量剤および/または増量甘味剤の代
わりに、チューインガム組成物中、通常より多い量で使
用してよい。これらのガムベースは、従来のガムベース
より高度な親水性を有しており、咀嚼の間、大きさを増
すように感じられ、通常はガムベース内に捕獲されたま
まのフレーバーおよび甘味剤をも放出し、それと同時に
軟質な咀嚼感も維持するのである。このようなガムベー
スを大量に使用して調製された低カロリーチューインガ
ム組成物は、従来の低カロリーガム組成物より吸湿性が
低く(水分取り込みが小さい)、劣化し難く、かつ従来
品に匹敵する硬さとテクスチャーを有するのである。
【0060】本発明のガムベースに使用するエラストマ
ー(ゴム)は、所望のガムベースの種類、所望のガム組
成物のコンシステンシーおよび最終チューインガム製品
を調製するために組成物中に使用される他の成分のよう
な種々の要因に応じて大きく変化する。エラストマー
は、当該分野で知られている何れかの水不溶性重合体で
あってよく、チューインガムおよびフウセンガムで使用
されているガム重合体を包含する。ガムベース中に使用
する適当な重合体の代表例は、天然および合成のエラス
トマーの両方を包含する。例えば、ガムベース組成物中
に適するこれらの重合体は、限定しないが、チクレ、天
然ゴム、クラウンガム、ニスペロ、ロジディナ、ジェル
トン、ペリロ、ニガーグッタ、ツヌ、バラタ、グッタペ
ルカ、レチカプシ、ソルバ、グッタケイ等およびこれら
の混合物のような天然物質(植物起源)のものを包含す
る。合成エラストマーの例は、限定しないが、スチレン
ブタジエン共重合体(SBR)、ポリイソブチレン、イ
ソブチレンイソプレン共重合体、ポリエチレン等および
これらの混合物を包含する。
【0061】ガムベース中に使用するエラストマーの量
は、使用するガムベースの種類、所望のガム組成物のコ
ンシステンシーおよび最終チューインガム製品を調製す
るための組成物中に使用するその他の成分のような種々
の要因に応じて大きく変化する。一般的に、エラストマ
ーはガムベースの約0.5〜約20重量%、好ましくは
約2.5〜約15重量%の量で、ガムベース中に存在す
る。
【0062】ガムベース中に使用するポリ酢酸ビニル重
合体は中分子量、特に、平均分子量約35,000〜約
55,000のポリ酢酸ビニル重合体である。この中分
子量ポリ酢酸ビニル重合体は好ましくは約35秒〜約5
5秒の粘度(Ford カップ粘度計を用いてASTM D
1200−82に従って測定)を有する。中分子量ポリ
酢酸ビニル重合体は、ガムベース中、ガムベースの約1
0〜約25重量%、好ましくは約12〜約27重量%の
量で存在する。
【0063】中分子量ポリ酢酸ビニル重合体はまた、低
分子量ポリ酢酸ビニル重合体と混合してもよい。低分子
量ポリ酢酸ビニル重合体は平均分子量約12,000〜
約16,000を有する。この低分子量ポリ酢酸ビニル
重合体は好ましくは約14〜約16秒の粘度(Ford カ
ップ粘度計を用いてASTM D 1200−82に従っ
て測定)を有する。低分子量ポリ酢酸ビニル重合体は、
ガムベース中、ガムベースの約17重量%まで、好まし
くは約12〜約17重量%の量で存在する。
【0064】低分子量ポリ酢酸ビニル重合体を中分子量
ポリ酢酸ビニル重合体と混合する場合は、重合体はそれ
ぞれ、約1:0.5〜約1:1.5のモル比で存在する。
【0065】中分子量ポリ酢酸ビニル重合体はまた高分
子量ポリ酢酸ビニル重合体と混合してもよい。高分子量
ポリ酢酸ビニル重合体は平均分子量約65,000〜約
95,000を有する。高分子量ポリ酢酸ビニル重合体
はガムベース中、ガムベースの約5重量%迄の量で存在
する。
【0066】アセチル化モノグリセリドは、ポリ酢酸ビ
ニル重合体と同様、可塑剤としても作用する。アセチル
化モノグリセリドのケン化価は重要ではないが、好まし
くはケン化価は278〜292、316〜331、37
0〜380、および430〜470である。特に好まし
いアセチル化モノグリセリドは、約400より大きいケ
ン化価を有する。このようなアセチル化モノグリセリド
は、一般的に、アセチル化価(アセチル化%)が約90
より大きく、水酸基価が約10未満(Food Chemical C
odex (FCC) III/P508,AOCS改訂)であ
る。
【0067】本発明のガムベース中にアセチル化モノグ
リセリドを使用することは、より苦味のあるポリ酢酸ビ
ニル(PVA)可塑剤、特にトリアセチンを使用するよ
りも好ましい。アセチル化モノグリセリドは、ガムベー
ス中、ガムベースの約4.5〜約10重量%、好ましく
は約5〜約9重量%の量で存在する。
【0068】ガムベース中のワックスは、重合体エラス
トマー混合物を軟化し、ガムベースの弾性を向上させ
る。使用するワックスは、融点約60℃未満、好ましく
は融点約45〜約55℃である。好ましいワックスは低
融点パラフィンワックスである。ワックスはガムベース
中、ガムベースの約6〜約10重量%、好ましくは約7
〜約9.5重量%の量で存在する。
【0069】低融点ワックスに加えて、高融点のワック
スもガムベース中ガムベースの約5重量%迄の量で使用
してよい。このような高融点ワックスは、蜜蝋、植物性
ワックス、カンデリラワックス、カルナウバワックス、
殆どの石油ワックス等およびこれらの混合物を包含す
る。
【0070】上記した成分の他に、ガムベースは、エラ
ストマー溶媒、乳化剤、可塑剤、充填剤およびこれらの
混合物よりなる群から選択される成分のような、種々の
伝統的成分を含有する。これらの成分はガムベースの総
量を100%とするような量でガムベース中に存在す
る。
【0071】ガムベースはエラストマー成分を軟化させ
るためにエラストマー溶媒を含有してよい。このような
エラストマー溶媒は、αピネンまたはβピネンの重合体
のようなテルピネン樹脂、ロジンおよび変性ロジンおよ
びガム、例えば水添、二量化および重合ロジンおよびこ
れらの混合物の、メチル、グリセロールおよびペンタエ
リスリトールエステルのような当該分野で良く知られて
いるエラストマー溶媒を包含する。本発明で使用するの
に適するエラストマー溶媒の例は、部分水添ウッドおよ
びガムロジンのペンタエリスリトールエステル、ウッド
およびガムロジンのペンタエリスリトールエステル、ウ
ッドロジンのグリセロールエステル、部分二量化ウッド
およびガムロジンのグリセロールエステル、重合ウッド
およびガムロジンのグリセロールエステル、トール油ロ
ジンのグリセロールエステル、ウッドおよびガムロジン
および部分水添ウッドおよびガムロジンのグリセロール
エステル、およびウッドおよびロジンの部分水添メチル
エステル等およびこれらの混合物を包含する。エラスト
マー溶媒はガムベース中、ガムベースの約2〜約15重
量%、好ましくは約7〜約11重量%の量で使用してよ
い。
【0072】ガムベースはまた非混和性の成分を分散し
て単一の安定な系を得るために乳化剤を含有してよい。
有用な乳化剤は、グリセリルモノステアレート、レシチ
ン、脂肪酸モノグリセリド、ジグリセリド、プロピレン
グリコールモノステアレート等およびこれらの混合物を
包含する。好ましい乳化剤はグリセリルモノステアレー
トである。乳化剤はガムベースの約2〜約15重量%、
好ましくは約7〜約11重量%の量で使用してよい。
【0073】ガムベースはまた、種々の望ましいテクス
チャーおよびコンシステンシー特性を得るために可塑剤
および軟化剤を含有してよい。これらの成分は低分子量
であるため、可塑剤および軟化剤は、ガムベースの基礎
構造を貫通してこれを可撓性のある低粘度のものとす
る。有用な可塑剤および軟化剤は、ラノリン、パルミチ
ン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリ
ウム、ステアリン酸カリウム、グリセリルトリアセテー
ト、グリセリルレシチン、グリセリルモノステアレー
ト、プロピレングリコールモノステアレート、アセチル
化モノグリセリド、グリセリン等およびこれらの混合物
を包含する。ワックス、例えば天然および合成のワック
ス、水添植物油、石油ワックス、例えばポリウレタンワ
ックス、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、
微結晶ワックス、脂肪ワックス、ソルビタンモノステア
レート、タロー、プロピレングリコール、これらの混合
物等も、ガムベースに配合してよい。可塑剤および軟化
剤は一般的にガムベース中、ガムベースの約20重量%
まで、好ましくは約9〜約17重量%の量で使用する。
【0074】好ましい可塑剤は、水添植物油であり、大
豆油、および綿実油を包含し、これらは、単独または組
合せで使用してよい。これらの可塑剤は、ガムベースに
良好なテクスチャーおよび軟質の咀嚼特性を付与する。
これらの可塑剤および軟化剤は一般的に、ガムベースの
約5〜約14重量%、好ましくは約5〜約13.5重量
%の量で使用する。
【0075】別の好ましい実施態様においては、軟化剤
は市販の合衆国薬局法(USP)等級のような無水グリ
セリンである。グリセリンは穏やかな甘味を有するシロ
ップ状の液体であり、黍砂糖の約60%の甘味を有す
る。グリセリンは吸湿性を有するため、チューインガム
組成物の調製の間中、無水グリセリンを無水条件下に維
持することが重要である。
【0076】ガムベースは、充填剤およびテクスチャー
調製剤としても作用する鉱物質補助剤のような増量剤の
有効量も含有してよい。有用な鉱物質補助剤は炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、水酸化アルミニ
ウム、ケイ酸アルミニウム、タルク、リン酸3カルシウ
ム、リン酸2カルシウム等およびこれらの混合物を包含
する。これらの充填剤または補助剤は種々の量でガムベ
ース組成物中に使用してよい。充填剤を使用する場合
は、これはガムベースの約15〜約40重量%、好まし
くは約20〜約30重量%の量で存在する。
【0077】場合により、種々の伝統的成分、例えば着
色剤、抗酸化剤、保存料、フレーバー剤等を、有効量で
ガムベース中に含有させてよい。例えば二酸化チタンお
よびFD&C染料として知られている食品、薬品および
化粧品用途に適するその他の染料も使用してよい。ブチ
ル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキ
シアニソール(BHA)、没食子酸プロピルおよびこれ
らの混合物のような抗酸化剤も含有してよい。当業者の
知るその他の従来のチューインガム添加剤もガムベース
に含有させてよい。
【0078】ガムベース成分を添加混合する方法は重要
ではなく当該分野で知られた標準的な方法および装置を
用いて行なう。典型的な方法では、エラストマーをエラ
ストマー溶媒および/または可塑剤および/または乳化
剤と混合し、1〜30分撹拌する。ブレンド終了後、ポ
リ酢酸ビニル成分を混合物に添加混合する。中分子量ポ
リ酢酸ビニルは、任意の成分である低分子量ポリ酢酸ビ
ニルの添加よりも前に添加して、エラストマー混合物内
にポリ酢酸ビニルのポケットが形成するのを防止するの
が好ましい。次に残りの成分、例えば低融点ワックス
を、一回で、または少量ずつ、添加混合し、その間、ガ
ムベース混合物を再度1〜30分間混合する。
【0079】一つの実施態様において、低カロリーチュ
ーインガム組成物は、(a)ガムベースの約0.5〜約
20重量%の量で存在するエラストマー、(b)ガムベ
ースの約10〜約25重量%の量で存在する分子量約3
5,000〜約55,000の中分子量ポリ酢酸ビニル重
合体、(c)ガムベースの約4.5〜約10重量%の量
で存在するアセチル化モノグリセリド、(d)ガムベー
スの約6〜約10重量%の量で存在し、融点約60℃未
満のワックス、および(e)エラストマー溶媒、乳化
剤、可塑剤、充填剤およびこれらの混合物よりなる群か
ら選択され、ガムベースの総量を100重量%とするよ
うな量で存在する物質を含有するチューインガム組成物
の約40〜約75重量%の量で存在するガムベースを含
有する。
【0080】増強された親水性を有するチューインガム
ベースを大量に使用するチューインガム組成物は、米国
特許4,872,884号により詳細に記載されており、
その内容は参考のために本明細書に組み込まれる。
【0081】増強された親水性を有し、低カロリーチュ
ーインガム組成物中に大量に用いるのに適するその他の
ガムベースも本発明で使用してよい。一般的に、これら
のガムベースはチューインガム組成物の約99重量%ま
で、好ましくは約40〜約85重量%、より好ましくは
約40〜約75重量%の量で使用してよい。増強された
親水性を有する適当なガムベースは、例えば、米国特許
4,698,223号に開示されているものを包含し、そ
の内容は参考のために本明細書に組み込まれる。ガムベ
ースは本発明の安定化甘味剤組成物および、増量剤のよ
うな従来の添加剤とともに用いられ、広範囲の種類の甘
味チューインガム組成物が調製される。
【0082】チューインガム組成物中に使用するガムベ
ースの量は使用するガムベースの種類、所望のコンシス
テンシー、および最終チューインガム製品を調製するた
めに使用するその他の成分のような要因に応じて変化す
る。一般的に増強された親水性を有するガムベースはチ
ューインガム組成物中、チューインガム組成物の約50
〜約85重量%、好ましくは約50〜約75重量%、よ
り好ましくは約60〜約70重量%の量で存在する。
【0083】別の実施態様においては、チューインガム
組成物は、より少ない量のチューインガムベースを含有
する。一般的に、これらのチューインガム組成物中のガ
ムベースは、チューインガム組成物の約55重量%ま
で、好ましくは約15〜約40重量%、より好ましくは
約20〜約35重量%の量で存在する。この実施態様に
おいては、ガムベースはエラストマー、および、エラス
トマー溶媒、ワックス、乳化剤、可塑剤または軟化剤、
充填剤およびテクスチャー調節剤としても作用する鉱物
質補助剤のような増量剤、着色剤、抗酸化剤、保存料、
フレーバー剤等およびこれらの混合物のような種々の伝
統的成分を含有する。これらのガムベース成分の代表例
は上述のものである。
【0084】調製後、ガムベースを本発明の安定化甘味
剤組成物および増量剤およびフレーバー剤のような従来
の添加剤とともに用いて広範囲の種類のチューインガム
組成物を調製してよい。
【0085】ガムベースのほかに、チューインガム組成
物は増量剤を含有する。これらの増量剤(担体、膨張
剤)は、水溶性であり、以下の限定しない例、即ち、単
糖類、二糖類、多糖類、糖アルコールおよびこれらの混
合物;イソマルト(α−D−グルコピラノシル−1,6
−マンニトールとα−D−グルコピラノシル−1,6−
ソルビトールのラセミ混合物、Suddeutsche Zucker に
より Palatinit の商品名で製造);マルトデキストリ
ン;水添澱粉加水分解物;水添ヘキソース類;水添二糖
類;炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、リン酸2
カルシウムのような鉱物質、セルロース等およびこれら
の混合物よりなる群から選択される増量剤を包含する。
増量剤はチューインガム組成物の約60重量%まで、好
ましくは約25〜約60重量%の量で使用してよい。
【0086】適当な糖増量剤は、単糖類、二糖類および
多糖類、例えばキシロース、リブロース、グルコース
(デキストロース)、マンノース、ガラクトース、フル
クトース(レブロース)、スクロース(砂糖)、マルト
ース、転化糖、部分水添澱粉および固形コーンシロップ
およびこれ等の混合物を包含する。スクロースおよび固
形コーンシロップの混合物が好ましい糖増量剤である。
【0087】適当な糖アルコール増量剤は、ソルビトー
ル、キシリトール、マンニトール、ガラクチトール、マ
ルチトール、およびこれらの混合物を包含する。ソルビ
トールおよびマンニトールの混合物が好ましい糖アルコ
ール増量剤である。
【0088】マルチトールは、甘味のあるノンカロリー
の水溶性糖アルコールであり、ノンカロリーの飲料およ
び食品の調製における増量剤として有用であり、これ
は、米国特許3,708,396号により詳細に記載され
ており、その内容は参考のために本明細書に組み込まれ
る。マルチトールは最も一般的な還元2糖類であり澱粉
およびその他の天然物中に認められるマルトースの水素
化により調製される。
【0089】ガム組成物は可塑剤、軟化剤、乳化剤、ワ
ックス、充填剤、鉱物質補助剤、フレーバー剤(フレー
バー、着香料)、着色剤(着色料、色素)、抗酸化剤、
酸味料、濃厚化剤等およびこれらの混合物よりなる群か
ら選択される従来の添加物の有効量を含有してよい。こ
れらの成分はチューインガム組成物の総量を100%と
するような量でチューインガム組成物中に存在する。こ
れらの添加物のあるものは、1つより多い目的のために
作用する。例えば、シュガーレスガム組成物中では、ソ
ルビトールおよび他の糖アルコールのような甘味剤は、
増量剤としても作用する。
【0090】ガムベース中に用いるのに適当であるとし
て上述した可塑剤、軟化剤、鉱物質補助剤、ワックスお
よび抗酸化剤はチューインガム組成物中にも使用してよ
い。使用してよいその他の従来の添加物の例は、レシチ
ンおよびグリセリルモノステアレートのような乳化剤、
濃厚化剤を包含し、これらは単独で、または、メチルセ
ルロース、アルギネート、カラジーナン、キサンタンガ
ム、ゼラチン、キャロブ、トラガカントおよびローカス
トビーンのような他の軟化剤、リンゴ酸、アジピン酸、
クエン酸、酒石酸、フマル酸およびこれらの混合物のよ
うな酸味料および上記鉱物質補助剤で列挙したような充
填剤と組合せて使用してよい。
【0091】使用するフレーバー剤は天然および人工の
フレーバーのような当業者の知るフレーバーを包含す
る。これらのフレーバー剤は、合成のフレーバー油およ
びフレーバー芳香剤および/または油、オレオ樹脂、お
よび植物、葉、花、果実等より誘導された抽出物、およ
びこれらの組合せから選択してよい。代表的フレーバー
油の限定しない例は、スペアミント油、シナモン油、ウ
インターグリーン油(メチルサリチレート)、ペパーミ
ント油、クローブ油、ベイ油、アニス油、ユーカリ油、
タイム油、シーダーリーフ油、ナツメグ油、オールスパ
イス、セージ油、メース、ビターアーモンド油およびカ
シア油を包含する。また、人工、天然および合成の果実
フレーバー、例えば、バニラ、および柑橘油、例えばレ
モン、オレンジ、ライム、グレープフルーツ、および、
果実エッセンス、例えばアップル、ナシ、ピーチ、グレ
ープ、ストロベリー、ラズベリー、チェリー、プラム、
パイナップル、アプリコットなども有用なフレーバーで
ある。これらのフレーバー剤は、液体または固体形態で
使用して良く、単独または混合物として使用してよい。
一般的に使用されるフレーバーは、ペパーミントのよう
なミント類、メントール、人工バニラ、シナモン誘導
体、および種々の果実フレーバーを包含し、単独または
混合物として用いられる。一般的に Chemicals Used in
Food Processing, (National Academy of Science)1
274号、63−258ページに記載されているような
フレーバー剤または食品添加物を使用してよい。
【0092】フレーバー剤は液体形態または乾燥形態の
何れで用いてもよい。乾燥形態を使用する場合は、油を
噴霧乾燥するなど適当な乾燥手段を用いてよい。あるい
は、フレーバー剤を水溶性の物質、例えばセルロース、
澱粉、砂糖、マルトデキストリン、アラビアゴム等に吸
着させたり、これらの物質でカプセル化してもよい。こ
のような乾燥形態の調製のための実際の方法は良く知ら
れており、本発明の部分を構成しない。
【0093】本発明のフレーバー剤は、初期のフレーバ
ーの発散またはフレーバー刺激の持続性またはその両方
を得るための、当該分野で良く知られた多くの異る物理
形態で用いてよい。限定しないが、このような物理形態
には、遊離形態、例えば噴霧乾燥、粉末、およびビーズ
形態、カプセル化形態等およびこれらの組合せが包含さ
れる。
【0094】フレーバー剤または甘味剤の為のカプセル
化デリバリーシステムは、甘味剤またはフレーバー剤の
コアを包囲する脂肪またはワックスの疎水性マトリック
スを有する。脂肪は脂肪酸、グリセリド、またはポリグ
リセロールエステル、ソルビトールエステル等およびこ
れらの混合物のような多くの従来の物質から選択してよ
い。脂肪酸の例は、水添および部分水添植物油、例えば
パーム油、パーム仁油、ピーナツ油、菜種油、米糠油、
大豆油、綿実油、ヒマワリ油、ベニバナ油等およびこれ
らの混合物を包含する。有用なグリセリドはモノグリセ
リド、ジグリセリドおよびトリグリセリドを包含する。
【0095】有用なワックスは天然および合成のワツク
スおよびこれらの混合物よりなる群から選択してよい。
限定しない例はパラフィンワックス、ペトロラタム、カ
ーボワックス、微結晶ワックス、蜜蝋、カルナウバワッ
クス、カンデリラワックス、ラノリン、ベイベリーワッ
クス、砂糖黍ワックス、鯨蝋、米糠ワックス等およびこ
れ等の混合物を包含する。
【0096】脂肪およびワックスは、個々に、または組
合せて、カプセル化系の約10〜約70重量%、好まし
くは約40〜約58重量%に変化する量で使用してよ
い。組合せて使用する場合、脂肪およびワックスは、好
ましくはそれぞれ約70:10〜85:15の比で存在
する。
【0097】典型的なカプセル化されたフレーバー剤ま
たは甘味剤のデリバリーシステムは米国特許4,597,
970号および4,722,845号に開示されており、
その記載内容は参考の為、本明細書に組み込まれる。
【0098】本発明で用いるフレーバー剤の量は、通常
は最終チューインガム組成物の種類、個々のフレーバ
ー、使用するガムベースおよび所望のフレーバー強度の
ような要因に応じた好適度の問題である。即ち、フレー
バー剤の量は、最終製品で望まれる結果を得るために変
化して良く、このような変化は特に実験を必要とするこ
となく当業者が知り得るものである。ガム組成物におい
て、フレーバー剤は一般的に、チューインガム組成物の
約0.02〜約5重量%、好ましくは約0.1〜約2重量
%、より好ましくは約0.8〜約1.8重量%の量で存在
する。
【0099】本発明で使用する着色剤は、所望の色を得
るのに有効な量で使用する。これらの着色剤は、ガム組
成物の約6重量%迄の量で配合してよい顔料を包含す
る。好ましい顔料、二酸化チタンは、ガム組成物の約2
重量%まで、好ましくは約1重量%未満の量で配合して
よい。着色料は、また、天然の食用色素および食品、薬
品および化粧品用途に適する染料も包含してよい。この
ような着色剤はFD&C染料およびレーキとして知られ
ている。上記した使用に許容される物質は、好ましくは
水溶性である。代表的な制限しない例は、FD&C青2
番として知られる5,5−インジゴチン2スルホン酸の
2ナトリウム塩であるインジゴイド染料、および、FD
&C緑1番として知られる4−〔4−(N−エチル−p
−スルホニウムベンジルアミノ)ジフェニルメチレン〕
−〔1−(N−エチル−N−p−スルホニウムベンジ
ル)−デルタ−2,5−シクロヘキサンジエンイミン〕
の1ナトリウム塩であるトリフェニルメタン染料であ
る。FD&C着色剤およびその化学構造については、Ki
rk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology 第3
版第5巻857〜884ページに記載されており、その
内容は参考のために本明細書に組み込まれる。
【0100】ガム組成物中に用いる適当な油および脂肪
は、部分水添された植物性または動物性の油、例えば、
ココナツ油、パーム仁油、ビーフタロー、ラード等を包
含する。これらの成分を使用する場合は、これらは一般
的にガム組成物の約7重量%迄の量、好ましくは約3.
5重量%迄の量で存在する。
【0101】本発明によれば、本発明の安定化甘味剤組
成物の有効量をチューインガム組成物に添加混合してよ
い。上述したように、本発明の安定化甘味剤組成物はク
ロロデオキシ糖誘導体および安定剤有効量を含有する。
使用する安定化甘味剤組成物の厳密な量は、通常は調製
するガム組成物の特定の種類、使用する増量剤の種類、
使用するフレーバーの種類および所望の甘味強度のよう
な要因に応じて決まる好適度の問題である。即ち、安定
化甘味剤組成物の量は、最終製品で所望の結果を得るた
めに変化して良く、このような変化は特に実験を行なう
ことなく当業者が知るものである。一般的に、チューイ
ンガム組成物中に通常存在する安定化甘味剤組成物の量
は、チューインガム組成物の約1.5重量%まで、好ま
しくは約0.001〜約1重量%、より好ましくは約0.
005〜約0.4重量%である。
【0102】本発明はチューインガムおよびフウセンガ
ム処方の両方を包含する進歩したチューインガム組成物
の調製方法も包含する。チューインガム組成物は当業者
の知る標準的な方法および装置を用いて調製してよい。
本発明で使用する装置は、チューインガム製造分野で良
く知られた混合および加熱装置を包含し、従って特定の
装置の選択は当業者の良く知るところである。
【0103】このような方法において、チューインガム
組成物を調製するには、ガムベースを安定化甘味剤組成
物および最終的な所望のチューインガム組成物の他の成
分と混合する。他の成分は通常は、当該分野で良く知ら
れるように所望の組成物の性質に応じて組成物に配合す
る。最終的なチューインガム組成物は、食品工学および
チューインガム分野で一般的に知られている方法を用い
て、容易に調製される。
【0104】例えばガムベースをベースの物理的および
化学的性質に悪影響を与えることなくベースを軟化させ
るのに十分な温度まで加熱する。使用する最適な温度
は、使用するガムベースの組成に応じて変化するが、こ
のような温度は、特に実験を行なうことなく当業者が容
易に決定できる。
【0105】ガムベースをベースが溶融するのに十分な
時間、約60〜約120℃の温度で従来通り溶融する。
例えばガムベースをこれらの条件下で約30分加熱した
後、本発明の安定化甘味剤組成物、可塑剤、軟化剤、増
量剤および/または充填剤、着色剤およびフレーバー剤
のようなガム組成物の残りの成分と少しずつ混合し、混
合物を可塑化させると同時に、ベースの硬度、粘弾性お
よび成型性を調節する。ガム組成物の均質な混合物が得
られるまで混合を継続する。その後、ガム組成物混合物
を所望のチューインガム形状に成型する。
【0106】好ましい実施態様においては、本発明は、
下記段階: (A) 下記成分: (a) ガムベース; (b) 増量剤; (c) クロロデオキシ糖誘導体および安定剤有効量の
凍結乾燥混合物を含有する固体形態の安定化甘味剤組成
物の有効量;および、 (d) フレーバー剤、を準備すること; (B) ガムベースを溶融すること; (C) 増量剤および安定化甘味剤組成物を溶融ガムベ
ースに添加すること;および、 (D) 段階(C)の混合物を適当なガム形状に成型す
ること、を包含する甘味化チューインガム組成物の調製
方法に関する。
【0107】安定剤は増量安定剤または非増量安定剤で
あってよい。
【0108】本発明の別の重要な特徴は、本発明の安定
化甘味剤組成物を配合した甘味菓子組成物および甘味菓
子組成物の製造方法を包含する。菓子組成物の調製は歴
史的に良く知られており、長年に渡り殆ど変化していな
い。菓子製品は「ハード」菓子または「ソフト」菓子に
分類される。本発明の安定化甘味剤組成物は、従来のハ
ードおよびソフト菓子に本発明の組成物を添加混合する
ことにより菓子に配合できる。
【0109】ハード菓子は従来の方法で加工し、調製し
てよい。一般的に、ハード菓子は、不定形またはガラス
状の状態に保持されている、砂糖および他の炭水化物増
量剤の混合物よりなるベースを有する。この形態は一般
的に約0.5〜約1.5%の水分を有する砂糖の固形シロ
ップと考えられる。このような物質は通常は、最終組成
物の重量を基にして、コーンシロップ約92重量%ま
で、砂糖約55重量%まで、および、水約0.1〜約5
重量%を含有する。シロップ成分は一般的に高フラクト
ース含有コーンシロップから調製されるが、その他の物
質も含有してよい。フレーバー剤、甘味料、酸味料、着
色料等のような、他の成分も添加してよい。
【0110】このような菓子はファイヤークッカー、バ
キュームクッカー、および高速常圧クッカーとも称され
る表面掻き取りクッカーを用いた方法のような従来の方
法により慣例的に調製してよい。
【0111】ファイヤークッカーはキャンディーベース
を製造するための伝統的な方法を包含する。この方法に
おいては、所望の量の炭水化物増量剤を、増量剤が溶解
するまでケトル中で加熱することにより水に溶解する。
次に更に増量剤を添加し、最終温度が145〜156℃
となるまでクッキングを継続する。次にバッチを冷却
し、プラスチック様塊として処理してフレーバー、着色
料等のような添加物を配合する。
【0112】高速常圧クッカーは熱交換面を使用してお
り、これにはキャンディーの膜を熱交換面上に広げ、数
分間キャンディーを165〜170℃に加熱することが
含まれる。次にキャンディーを急速に冷却して100〜
120℃とし、プラスチック様塊として処理し、フレー
バー、着色料のような添加剤の配合ができるようにす
る。
【0113】バキュームクッカーでは、炭水化物増量剤
を125〜132℃で煮沸し、真空を適用して特別な加
熱を行なうことなく更に水を蒸発させる。クッキングが
終了した時点で、塊は半固体であり、プラスチック様の
コンシステンシーを有している。この時点で、フレーバ
ー、着色料および他の添加物を従来の機械的混合操作に
より塊に混入する。
【0114】ハード菓子の従来の製造工程の間に、フレ
ーバー、着色料、および他の添加剤を均一に混合するの
に要する最適の混合操作は、物質の均一な分散を得るの
に必要な時間により決定される。通常は、4〜10分の
混合時間が許容できることがわかっている。
【0115】キャンディー塊が適切に馴染んだ後に、こ
れを処理しやすい小片に切断するか、または、所望の形
状に成型する。所望の最終製品の形状および大きさに応
じて種々の成型技術を用いてよい。ハード菓子の組成と
調製に関する一般的論文は、H.A. Lieberman の「Pharm
aceutical Cosage Forms: Tablets」第1巻(198
0),Marcel Dekker, Inc, p339〜469に記載さ
れており、この文献は参考のために本明細書に組み込ま
れる。
【0116】本発明において有用な装置は菓子製造分野
で良く知られたクッキング装置および混合装置を包含
し、特定の装置の選択は当業者が良く知るところであ
る。
【0117】一方、圧縮錠剤菓子は特定の物質を含有し
ており、加圧下に成型される。これらの菓子は一般的に
組成物の約95重量%迄の量の砂糖、およびバインダー
および潤滑剤のような典型的な錠剤賦形剤、および、フ
レーバー、着色料等を含有する。
【0118】ハード菓子と同様、ソフト菓子も本発明に
使用してよい。ヌガーのようなソフト菓子の調製は従来
の方法を包含しており、例えば、2種類の主成分、即
ち、(1)コーンシロップ等のような高温沸騰シロッ
プ、および(2)一般的には卵アルブミン、ゼラチン、
植物性タンパク、例えば大豆誘導化合物、シュガーレス
牛乳誘導化合物、例えば乳蛋白、およびこれらの混合物
のようなものから調製される、比較的軽いテクスチャー
のフラッペの組合せなどを用いる。フラッペは一般的
に、比較的軽く、例えば約0.5〜約0.7グラム/ccの
密度範囲のものであってよい。
【0119】ソフト菓子の高温沸騰シロップ、即ち「ボ
ブシロップ」は比較的粘稠であり、フラッペ成分よりも
高い密度を有しており、ポリデキストロースのような炭
水化物増量剤を実質的な量含有することが多い。従来
は、最終ヌガー組成物は撹拌しながらフラッペに「ボブ
シロップ」を添加し、基本的なヌガー混合物を形成する
ことにより調製する。フレーバー、付加的な炭水化物増
量剤、着色料、保存料、薬品、これらの混合物等のよう
な更に別の成分もその後撹拌しながら添加してよい。ヌ
ガー菓子の組成および調製に関する一般的論文は、B.W.
Minifie の「チョコレート、ココアおよび菓子:Scienc
e and technology」第2版AVI Publishing Co., In
c., Westport, Conn. (1980)424〜425ペー
ジに記載されており、その内容は、参考のために本明細
書に組み込まれる。
【0120】ソフト菓子の調製方法は知られた手順を包
含している。一般的に、フラッペ成分を先ず調製し、次
に、シロップ成分を、少なくとも約65℃、好ましくは
少なくとも約100℃の温度で撹拌しながらゆっくり添
加する。成分の混合物を混合し続け、均質な混合物を形
成した後に、この混合物を80℃未満の温度に冷却し、
この時点でフレーバーを添加してよい。混合物は、取出
して適当な菓子形状にすることができるようになるま
で、更に混合する。
【0121】本発明によれば、本発明の安定化甘味剤組
成物の有効量をハードおよびソフト菓子に添加してよ
い。上述したように、本発明の安定化甘味剤組成物はク
ロロデオキシ糖誘導体および安定剤有効量を含有する。
安定化甘味剤組成物の厳密な量は最終製品において所望
の結果を得るために変化して良く、このような変化は特
に実験を行なうことなく当業者が知り得るものである。
使用する安定化甘味剤組成物の厳密な量は通常は調製す
る特定の菓子の種類、使用する増量剤または担体の種
類、使用するフレーバーの種類および所望のフレーバー
強度のような要因に応じた好適度の問題である。即ち安
定化甘味剤組成物の量は最終製品で所望の結果を得るた
めに変化して良く、このような変化は特に実験を行なう
ことなく当業者が知り得るものである。一般的に、ハー
ドまたはソフト菓子中に通常存在する安定化甘味剤組成
物の量は、菓子の約1.5重量%まで、好ましくは約0.
001〜約1重量%、より好ましくは約0.005〜約
0.4重量%である。
【0122】本発明は進歩した甘味菓子の製造方法にも
関する。安定化甘味剤組成物は当該分野で知られた標準
的な方法および装置を用いてその他の従来のハードまた
はソフト菓子組成物に配合してよい。本発明で使用する
装置は菓子製造分野で良く知られた混合装置および加熱
装置を包含し、従って、特定の装置の選択は当業者の知
るところである。
【0123】このような方法において、組成物を調製す
るには本発明の安定化甘味剤組成物を最終的な所望の組
成物のその他の成分とともに菓子組成物中に添加混合す
る。安定化甘味剤組成物中の安定剤は増量安定剤または
非増量安定剤であってよい。その他の成分は通常は、当
業者の知るとおり所望の組成物の性質に応じて組成物に
配合する。最終的な菓子組成物は食品工学および製薬分
野で一般的に知られた方法を用いて容易に調製される。
その後、菓子混合物を所望の菓子形状に成型してよい。
【0124】安定化甘味剤組成物は特定の用途に適する
種々のテクスチャーを与えるような従来の成分とともに
使用してよい。このような成分はハード菓子およびソフ
ト菓子、錠剤、トフィー、ヌガー、チューイーキャンデ
ィー、チューインガム等、砂糖入およびシュガーレスの
両方の形態で存在してよい。許容できる成分は広範囲の
物質から選択してよい。限定しないがこれらの物質は、
希釈剤、バインダーおよび接着剤、潤滑剤、錠剤崩壊
剤、増量剤、湿潤剤および緩衝剤および吸着剤を包含す
る。このような菓子およびチューインガム製品の調製は
良く知られている。
【0125】本出願を通して、種々の出版物を参照して
きた。これらの出版物中の記載は技術水準をより完全に
記載するために、参考のために本明細書に組み込まれ
る。
【0126】本発明を以下の図および実施例により更に
説明するがこれは本発明の有効な範囲を制限するもので
はない。明細書を通じて全ての部およびパーセントは、
特段の記載が無い限り、最終組成物の重量を基にしたも
のである。
【0127】実施例1〜6 これらの実施例はスクラロースおよび種々の増量安定剤
の凍結乾燥混合物の保存中の相対的な安定性を比較した
ものである。
【0128】実施例2〜6はスクラロース20重量%お
よび増量安定剤80重量%の凍結乾燥混合物を含有する
ように調製した。実施例1には対照試料としてスクラロ
ースのみを含有させた。実施例1〜6の組成を以下の表
2に示す。
【0129】
【表2】
【0130】実施例1〜6は表2に示すようなスクラロ
ースの安定剤に対する比を用いて調製した各試料の組成
物を組成物が溶解するのに十分な量の水に溶解し、次に
凍結し、高真空下に蒸発させて固体を得た。実施例2の
組成物は懸濁物質として調製した。
【0131】次に実施例1〜6の凍結乾燥組成物を分解
を促進するために45℃(113°F)のオーブン中で
保存したが、その他の条件は通常とした。スクラロース
混合物の色を毎日、1〜10の尺度で評価し、0
(白)、2(ベージュ)、4(褐色)、6(茶色)、8
(暗茶色)、および10(黒色)とした。スクラロース
混合物の色が5と評点された場合は、混合物は許容でき
ないと見なした。安定性試験の結果を後の図1に示す。
【0132】図1によれば、凍結乾燥スクラロース対照
試料(実施例1)は7日間の終了時に分解した。実施例
2の組成物であるセルロースと組合せたスクラロースは
スクラロースのみより僅かに安定していた。実施例3の
組成物である砂糖と組合せたスクラロース、および実施
例4のイソマルトと組合せたスクラロース、および実施
例5の澱粉と組合せたスクラロースは、21日間安定を
保ち、スクラロースのみより有意に安定であると判断さ
れた。実施例6の組成物であるマンニトールと組合せた
スクラロースは60日間後にも未分解のままであり、最
も安定なクロロデオキシ糖甘味剤組成物であると判断さ
れた。
【0133】実施例7 本実施例はスクラロース、緩衝剤および保存料の凍結乾
燥混合物の保存中の相対的安定性を示すものである。
【0134】実施例7はスクラロース約25重量%、溶
液pH値を約4.4に保つ量のクエン酸/クエン酸ナト
リウム、安息香酸ナトリウム約0.10重量%およびソ
ルビン酸カリウム約0.10重量%の溶液を形成するこ
とにより調製した。実施例1〜6で示したとおり、実施
例7の組成物を凍結乾燥し、45℃で保存した。
【0135】実施例7の組成物は30日間安定に保た
れ、極めて安定なクロロデオキシ糖甘味剤組成物である
と判断された。
【0136】実施例8〜12 これらの実施例はスクラロースおよびマンニトールの凍
結乾燥混合物の結晶構造の変化を示すものである。
【0137】実施例8〜12にはスクラロースおよびマ
ンニトールの種々の混合物を20グラム含有させた。各
実施例の組成物を水100mlに溶解し、凍結し、次に融
解させることなく高真空下に蒸発させて固体を得た。実
施例8〜12の組成および融点を以下の表3に示す。
【0138】
【表3】
【0139】図2〜6はそれぞれ実施例8〜12のスク
ラロースおよびマンニトールの凍結乾燥混合物の形態学
的特性を示す倍率650倍の走査顕微鏡写真である。図
2は凍結乾燥スクラロース試料が中程度の複屈折を有し
粒径範囲2〜7ミクロンの不規則な形状の板状体よりな
ることを示している(実施例8)。図3は、凍結乾燥マ
ンニトール試料が高度の複屈折を有し粒径範囲5〜17
0ミクロンの柱状粒子よりなることを示している(実施
例9)。図4は80%スクラロースと20%マンニトー
ルの凍結乾燥試料が幾つかの柱状体を伴った積層大型板
状体の混合物よりなることを示している(実施例1
0)。図5は50%スクラロースと50%マンニトール
の凍結乾燥試料が幾つかの柱状体を伴った凝集板状体が
大部分を占める混合物よりなることを示している(実施
例11)。図6は20%スクラロースと80%マンニト
ールの凍結乾燥試料が幾つかの板状凝集塊を伴った柱状
結晶が大部分を占める混合物よりなることを示している
(実施例12)。
【0140】図4〜6によれば、微細なスクラロース粒
子が幾つかのマンニトール結晶をコーティングして単一
の大型凝集塊を形成している。これらの凝集塊の表面は
平滑で、連続的であり、均一であった。組成物中のスク
ラロースの比率が減少するに従って系の均質性も低下し
た。凍結乾燥スクラロース混合物の増強された結晶構造
は、恐らくは、増大した水素結合およびその他のイオン
結合に由来すると考えられる。
【0141】本発明を特定の実施態様について特に記載
したが、当業者は、本発明の開示から、多くの変更およ
び変形が可能であることを知るであろうが、このような
変更および変形は本発明の精神および範囲から外れるも
のではない。従って、本発明は広範に解釈すべきであ
り、請求範囲によってのみ制限されるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】45℃における種々の増量安定剤とのスクラロ
ースの凍結乾燥混合物の相対的安定性を経時的に示した
グラフである。
【図2】650倍で観察した凍結乾燥スクラロース粉末
の走査電子顕微鏡写真である。
【図3】650倍で観察した凍結乾燥マンニトールの走
査電子顕微鏡写真である。
【図4】650倍で観察した80%スクラロースと20
%マンニトールの凍結乾燥混合物の走査電子顕微鏡写真
である。
【図5】650倍で観察した50%スクラロースと50
%マンニトールの凍結乾燥混合物の走査電子顕微鏡写真
である。
【図6】650倍で観察した20%スクラロースと80
%マンニトールの凍結乾燥混合物の走査電子顕微鏡写真
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スブラマン・ラオ・チエルクリ アメリカ合衆国ニユージヤージー州 07082.トウエイコー.ジーンドライブ 10 (56)参考文献 特開 昭64−85055(JP,A) 特表 平1−503276(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/236 A23G 3/00 A23G 3/30 BIOSIS(DIALOG) JICSTファイル(JOIS)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロロデオキシ糖誘導体及び非増量安定
    剤の有効量の凍結乾燥混合物を含有し、その非増量安定
    剤が緩衝剤並びに安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリ
    ウム、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロ
    キシトルエン、安息香酸、アスコルビン酸、メチルパラ
    ベン、プロピルパラベン、トコフェロール及びこれらの
    混合物よりなる群から選択される保存料を含有するよう
    な、固体形態の安定化クロロデオキシ糖甘味剤組成物。
  2. 【請求項2】 非増量安定剤が、甘味剤組成物の0.0
    1〜0.4重量%の緩衝剤及び0.01〜0.5重量%の
    保存料を含有する、請求項1記載の安定化甘味剤組成
    物。
  3. 【請求項3】 クロロデオキシ糖誘導体が、クロロデオ
    キシスクロース誘導体、クロロデオキシガラクトスクロ
    ース誘導体及びこれらの混合物よりなる群から選択され
    る請求項1又は2に記載の安定化甘味剤組成物。
  4. 【請求項4】 クロロデオキシガラクトスクロース誘導
    体が、4,1′,6′−トリクロロ−4,1′,6′−トリ
    デオキシガラクトスクロースである請求項3記載の安定
    化甘味剤組成物。
  5. 【請求項5】 緩衝剤が、クエン酸/クエン酸ナトリウ
    ム、リン酸/リン酸カリウム、酢酸/酢酸ナトリウム及
    びこれらの混合物から選択される請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の安定化甘味剤組成物。
  6. 【請求項6】 緩衝剤中の弱酸対塩の比が、1:1.2
    7〜1:0.16である請求項5記載の安定化甘味剤組
    成物。
  7. 【請求項7】 薬学的に許容される担体及び請求項1〜
    6のいずれか1項に記載の安定化甘味剤組成物の有効量
    を含有する甘味化摂取可能な組成物。
  8. 【請求項8】 下記成分: (a)ガムベース、 (b)増量剤、 (c)フレーバー剤、及び (d)請求項1〜6のいずれか1項に記載の安定化甘味
    剤の有効量を含有する甘味化チューインガム組成物。
  9. 【請求項9】 安定化甘味剤組成物が、チューインガム
    組成物の0.5重量%迄の量で存在する請求項8記載の
    チューインガム組成物。
  10. 【請求項10】 菓子増量剤及び請求項1〜6のいずれ
    か1項に記載の安定化甘味剤の有効量を含有する甘味化
    菓子組成物。
  11. 【請求項11】 下記段階: (A)クロロデオキシ糖誘導体及び非増量安定剤を水中
    で混合すること、ただしここで非増量安定剤は緩衝剤と
    保存料を含有し、緩衝剤は水のpH値を4〜5に維持す
    るのに十分な量で存在すること、及び (B)段階(A)の混合物を凍結乾燥して安定化甘味剤
    組成物を得ることを包含する、固体形態の請求項1〜6
    のいずれか1項に記載の安定化甘味剤組成物の調製方
    法。
  12. 【請求項12】 下記成分: (a)請求項11記載の方法に従って調製された組成
    物、及び (b)薬学的に許容される担体を混合することを包含す
    る、請求項7記載の甘味化摂取可能な組成物の調製方
    法。
  13. 【請求項13】 下記成分: (a)請求項11記載の方法に従って調製された安定化
    甘味組成物、 (b)ガムベース、 (c)増量剤、及び (d)フレーバー剤を混合することを包含する、請求項
    8又は9に記載の甘味化チューインガム組成物の調製方
    法。
  14. 【請求項14】 下記成分: (a)請求項11記載の方法に従って調製された組成
    物、及び (b)菓子増量剤を混合することを包含する、請求項1
    0記載の甘味化菓子組成物の調製方法。
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