JP3135804B2 - 白金及び/又はパラジウムの吸着剤並びに回収方法 - Google Patents

白金及び/又はパラジウムの吸着剤並びに回収方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、貴金属回収技術に係わ
り、白金及び/又はパラジウムを吸着する物質と白金及
びパラジウムを含む溶液から、白金とパラジウムを回収
する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】キトサンが各種の金属イオンに対して優
れた吸着能を有することは、以前より知られており、分
析化学の分野においてはクロマトグラフィー的な利用が
なされてきた。キトサンはそのままでは、常温において
酢酸や蟻酸などの有機酸に全ての濃度範囲において溶解
する。塩酸、硝酸、過塩素酸などの無機酸に対して、0.
05〜1.0規定の濃度範囲において溶解する。また硫酸に
は、殆ど溶解しない性質を有する。キトサンを溶解する
性質を有する酸水溶液を用いる場合は、エピクロロヒド
リン等で架橋して樹脂化をおこなう方法があり、本発明
者はこれを応用して、キトサンの酸に溶ける性質を改良
して架橋処理を施したキトサンが白金及びパラジウムの
回収に際して極めて有利に工業化出来ること、架橋処理
を施したキトサンに吸着したパラジウムは強酸性下で溶
離させることが出来ること、架橋処理を施したキトサン
に吸着した白金及びパラジウムの溶離挙動には顕著な差
異があり、パラジウムを選択的に溶離出来ることを提示
した。(化学工学会徳島大会講演予稿集133 (198
9))。
【0003】しかしながら、架橋処理を施したキトサン
は、キトサン中の官能基の一部が架橋に使用されるの
で、飽和吸着量は架橋処理を施すと約40%減少してしま
うこと。パラジウムの溶離に際して溶離率が約70%であ
り、必ずしも高くないこと。白金の溶離は5%程度であ
り、極めて溶離が困難であることなどの問題点があっ
た。
【0004】
【発明の目的】本発明の目的は、キトサンを工業的な金
属の分離、回収、精製に利用するところにあり、希少金
属のなかでも極めて高価な白金とパラジウムをより有利
に回収することが出来る貴金属の吸着物質とその回収方
法を提供するところにある。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明の特徴は、第1
に化1で示されるキトサンのC2 位に結合したアミノ基
の水素原子の一方を(C=O)CH2 N(CH2 COO
H)〔CH2 CH2 N(CH2 COOH)〕n CH2
2 N(CH2 COOH)2 (ただしn=0〜2)で表
されるポリアミノカルボキシル基を有する炭化水素鎖、
その中でも特に(C=O)CH2 N(CH2 COOH)
CH2 CH2 N(CH2 COOH)CH2CH2 N(C
2 COOH)2 で表される炭化水素鎖で置換した化2
で表されるキトサン誘導体(以後これをDTPA型キト
サンと略称する)が貴金属に対して特異な吸着能、脱着
能を有することを見出したことにある。すなわち工業的
には、キトサンの酸に溶ける性質は極めて使い勝手の悪
い物であり、また架橋処理を施して樹脂化したキトサン
が白金及びパラジウムに対して吸着能の低下をもたらす
ことは公知であった。
【0006】
【化1】
【0007】
【化2】
【0008】本発明によるキトサン誘導体は、架橋処理
を施していないにもかかわらず、硫酸や 5.5mol/dm3
下の濃度の塩酸水溶液には溶解せず、しかも飽和吸着量
の阻害程度が少ない特徴を有する。
【0009】第2には、本発明によるキトサン誘導体に
吸着した白金の溶離回収が可能であることを見出したこ
とにある。
【0010】第3には、本発明によるキトサン誘導体を
用いた場合には、溶離する際に用いる溶離液の酸濃度の
違いにより、キトサン誘導体に吸着した白金及びパラジ
ウムを選択的に溶離し、分離回収が可能であることを見
出したところにある。
【0011】
【作用】本発明で用いるキトサン誘導体は、キトサンの
2 位に結合したアミノ基を(C=O)CH2 N(CH
2 COOH)〔CH2 CH2 N(CH2 COOH)〕n
CH2 CH2 N(CH2 COOH)2 で表されるポリア
ミノカルボキシル基を有する炭化水素鎖で置換したもの
である。キトサンのC2 位に結合したアミノ基を(C=
O)CH2 N(CH2 COOH)〔CH2 CH2 N(C
2 COOH)〕n CH2 CH2 N(CH2 COOH)
2 で表されるポリアミノカルボキシル基を有する炭化水
素鎖で置換したものの例として、キトサンのC2 位に結
合したアミノ基に、無水ジエチレントリアミン5酢酸
(無水DTPA)を作用させて得たキトサン誘導体があ
る。本吸着剤は原料のキトサンと無水ジエチレントリア
ミン5酢酸(無水DTPA)とを1:3のモル比で酢酸
とメタノールの混合水溶液中で約12時間、室温で掻き混
ぜることにより容易に合成することができる。本吸着剤
はそのままでは原料のキトサンと同様な平均粒径が 0.5
mm以下の微小な粉体であるが、充填物として利用しやす
いように粒径が数mm程度の粒子に加工することも既存の
技術で可能である。
【0012】本発明方法に用いるキトサン誘導体は、従
来の架橋処理を施したキトサンと異なり、従来キトサン
中に含まれる官能基を損なうことなくアミノ基にポリア
ミノカルボキシアルキル付与をしており、吸着能が低下
するといった問題がおこりにくい。またポリアミノカル
ボキシメチル付与によりパラジウムと白金の飽和吸着容
量が増加するといった新たな特性が付与されている。キ
トサンのC2 位に結合したアミノ基の水素原子の1つを
ポリアミノカルボキシル基を有する炭化水素鎖で置換し
たキトサン誘導体は、パラジウムを吸着させた後、3〜
5.5mol/dm3 の濃度の塩酸によりパラジウムを溶離回収
することができる。即ち、この濃度範囲の塩酸水溶液を
用いれば1回の回分操作で80%以上のパラジウムを溶離
させることが可能である。これは、従来の架橋処理を施
したキトサンと異なり、キトサンのC2 位に結合したア
ミノ基の水素原子をポリアミノカルボキシル基を有する
炭化水素鎖で置換したキトサン誘導体を用いる効果にほ
かならない。本発明方法により、パラジウムの溶離は、
極めて容易となり、工業的には溶離液が少なくてすみ、
かつ溶離液中のパラジウム濃度を高めることができるな
どの利点がある。
【0013】また溶離液にキトサン誘導体を溶解させる
ことなくパラジウムを回収することができ、かつ溶離後
のキトサン誘導体は再利用が可能となる利点がある。キ
トサンのC2 位に結合したアミノ基の水素原子の1つを
ポリアミノカルボキシル基を有する炭化水素鎖で置換し
たキトサン誘導体は、白金を吸着させた後、4〜 5.5mo
l/dm3 の濃度の塩酸水溶液により白金を溶離回収するこ
とができる。4.4mol/dm3 の濃度の塩酸溶液では、キト
サン誘導体に吸着した白金のうち約45%を溶離回収する
ことができる。しかし溶離液がこれよりも強酸性になる
と、吸着剤の溶解が起こる。従来の架橋処理を施したキ
トサンに白金を吸着させたものからの溶離は極めて難し
く、1規定以上の塩酸溶液ではキトサンに吸着した白金
のうち約5%程度が溶離するにすぎず、焼却や王水抽出
などの工程を経て回収する方が容易であった。
【0014】しかし本発明方法は、白金の溶離回収を可
能とし、溶離後のキトサン誘導体は再利用が可能となる
利点がある。酸濃度によるパラジウムと白金の溶離率の
差は、パラジウムと白金の分離回収を可能とする。すな
わち、3mol/dm3 以上4mol/dm3 未満の濃度の塩酸でパ
ラジウムのみを溶離した後、白金は4mol/dm3 以上 5.4
mol/dm3 以下の濃度の塩酸で溶離すれば良い。
【0015】
【実施例1】 DTPA型キトサンの合成法。 2容量%の希酢酸水溶液 200mlに5gのキトサンを溶か
し、メタノールを加えて 500mlとした。この溶液に33g
の無水ジエチレントリアミン5酢酸を懸濁させた 100ml
のメタノールを加え、さらにメタノールを加えて 750ml
の溶液とした。室温で一晩撹拌した後、沈殿物をろ過し
0.5Mの苛性ソーダ水溶液で洗浄して未反応のジエチレ
ントリアミン5酢酸を除去した。蒸留水と 0.1規定の硫
酸を流して洗浄を行い、最後に流出液が中性になるまで
蒸留水で洗浄した。真空乾燥を行い、 5.3gの白色粉末
の固体を得た。中和滴定による固体内カルボキシル基の
総量から求めた官能基の導入率は34%であった。
【0016】
【実施例2】 DTPA型キトサンによるパラジウムの吸着ならびに他
の化学修飾キトサンとの比較(塩酸濃度の影響)。 実施例1で合成された吸着剤の50mgを用いて約1mmol/d
m3の濃度のパラジウムを含む様々な濃度の塩酸水溶液を
15mlと30℃に保たれた三角フラスコ中で振り混ぜたとこ
ろ、図1において●で示すような吸着割合と塩酸濃度と
の関係が得られた。比較のための同図にキトサンのC2
位に結合したアミノ基の水素原子に一方をCH2 COO
Hで表されるカルボキシメチル基で置換したことを特徴
とする吸着剤(CM−1キトサン、△で示す)、ならび
にアミノ基の両方の水素原子をカルボキシメチル基で置
換したことを特徴とする吸着剤(CM−2キトサン、□
で示す)による吸着割合も示す。明らかに本発明で合成
されたDTPA型キトサンによる吸着が他の吸着剤に比
較して高濃度の塩酸中からでもパラジウムを吸着できる
ことが判る。
【0017】
【実施例3】 DTPA型キトサンによるパラジウムの吸着(飽和吸着
量)。 実施例1で合成された吸着剤の50mgを用いて様々な濃度
のパラジウムを含む約10mmol/dm3の濃度の塩酸水溶液を
15mlと30℃に保たれた三角フラスコ中で振り混ぜたとこ
ろ、図2に示すようなパラジウムの吸着量と吸着後に水
溶液中に残存しているパラジウムの濃度との関係が得ら
れた。この結果よりDTPA型キトサンに対するパラジ
ウムの飽和吸着量(交換容量)は 2.5mol/kgと求められ
た。原料のキトサンのそれは 2.2mol/kgであり、吸着量
の増大が認められた。
【0018】
【実施例4】 DTPA型キトサンによる白金の吸着ならびに他の化学
修飾キトサンとの比較(塩酸濃度の影響)。 実施例1で合成された吸着剤の50mgを用いて約 0.5mmol
/dm3の濃度の白金を含む様々な濃度の塩酸水溶液を15ml
と30℃に保たれた三角フラスコ中で振り混ぜたところ、
図3において●で示すような吸着割合と塩酸濃度との関
係が得られた。比較のために同図にキトサンのC2 位に
結合したアミノ基の水素原子に一方をCH2 COOHで
表されるカルボキシメチル基で置換したことを特徴とす
る吸着剤(CM−1キトサン、△で示す)、ならびにア
ミノ基の両方の水素原子をカルボキシメチル基で置換し
たことを特徴とする吸着剤(CM−2キトサン、□で示
す)による吸着割合も示す。塩酸濃度が0.03〜1mol/dm
3 の範囲においては他の吸着剤の方が吸着割合は大きい
が、0.01〜0.03mol/dm3 の範囲においては他の吸着剤と
同様にほぼ 100%近い吸着割合になっており、1mol/dm
3 以上の領域においてはDTPA型キトサンの方が吸着
割合は大きい。
【0019】
【実施例5】 DTPA型キトサンによる白金の吸着(飽和吸着量)。 実施例1で合成された吸着剤の50mgを用いて様々な濃度
の白金を含む約10mmol/dm3の濃度の塩酸水溶液を15mlと
30℃に保たれた三角フラスコ中で振り混ぜたところ、図
4に示すような白金の吸着量と吸着後に水溶液中に残存
している白金の濃度との関係が得られた。この結果によ
りDTPA型キトサンに対する白金の飽和吸着量(交換
容量)は 2.2mol/kgと求められた。これに対して原料の
キトサン、キトサンのC2 位に結合したアミノ基の水素
原子の一方をCH2 COOHで表されるカルボキシメチ
ル基で置換したことを特徴とする吸着剤、ならびにアミ
ノ基の両方の水素原子をカルボキシメチル基で置換した
ことを特徴とする吸着剤によるそれはいずれも1.6mol/k
g であり、かなりの吸着量の増大が、認められた。
【0020】
【実施例6】 DTPA型キトサンに吸着した白金とパラジウムの溶
離。 300ppm の濃度のパラジウム又は白金を含む10mmol/dm3
の濃度の塩酸水溶液60mlと 0.3gのDTPA型キトサン
とを振り混ぜて吸着を行なった。吸着後、蒸留水で洗
浄、真空乾燥させたDTPA型キトサン20mgと様々な濃
度の塩酸水溶液15mlとを振り混ぜて金属の脱着を行なっ
た。塩酸濃度とパラジウム又は白金の溶離割合の関係を
図5に示す。パラジウムはすべての濃度において80%程
度が溶離され、白金は 5.3mol/dm3 の濃度の塩酸により
45%が溶離された。なお、上記塩酸濃度範囲でDTPA
型キトサンはまったく、溶解しなかった。これに対し、
キトサンは1mol/dm3 以上の塩酸で溶解してしまい、耐
酸溶解性が大幅に向上している。
【0021】
【実施例7】 白金とパラジウムの吸着分離。 実施例1で合成された吸着剤の50mgを用いて約 0.5mmol
/dm3の濃度の白金と1mmol/dm3の濃度のパラジウムを含
むの濃度が3mol/dm3 の塩酸水溶液を15mlと30℃に保た
れた三角フラスコ中で振り混ぜたところ、パラジウムは
全く吸着されなかったのに対して白金は70%吸着され
た。このように本吸着剤を用いることにより白金をパラ
ジウムに対して選択的に吸着・分離することが可能であ
る。
【0022】
【実施例8】 白金とパラジウムの脱着分離。 300ppm の濃度のパラジウムと同濃度の白金を含む10mmo
l/dm3の濃度の塩酸水溶液15mlと20mgのDTPA型キト
サンとを振り混ぜて吸着を行なった。吸着後、蒸留水で
洗浄、真空乾燥させ、3mol/dm3 濃度の塩酸水溶液15ml
とを振り混ぜて金属の脱着を行なった。パラジウムは80
%程度が溶離されたのにたいして、白金は全く溶離され
なかった。このようにして両者を同時に吸着させ、3〜
4mol/dm3 濃度の塩酸水溶液でパラジウムのみを選択的
に溶離されることにより白金からパラジウムを分離する
ことが可能である。
【0023】
【発明の効果】本発明は、酸に溶けるため工業的に利用
しにくかったキトサンを改良したもので、酸に溶解する
ことなく、また飽和吸着量が低下することがないもので
ある。さらに白金の溶離も容易に行なうことができ、工
業的に貴重な白金やパラジウムの効率的回収に役立つも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】DTPA型及びその他の化学修飾キトサンによ
るパラジウムの吸着に対する塩酸濃度の影響を示すグラ
フ。
【図2】DTPA型キトサンによるパラジウム吸着量と
パラジウム濃度の関係を示すグラフ。
【図3】DTPA型及びその他の化学修飾キトサンによ
る白金の吸着に対する塩酸濃度の影響を示すグラフ。
【図4】DTPA型キトサンによる白金吸着量と白金濃
度の関係を示すグラフ。
【図5】白金又はパラジウムを吸着したDTPA型キト
サンからの溶離に対する塩酸濃度の影響を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−262531(JP,A) 特開 平7−112128(JP,A) 特開 平7−62465(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 20/00 - 20/34

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キトサンのC2 位に結合したアミノ基の
    水素原子の一方が、一般式(C=O)CH2 N(CH2
    COOH)〔CH2 CH2 N(CH2 COOH)〕n
    2 CH2 N(CH2 COOH)2 で表される(ただし
    n=0〜2)ポリアミノカルボキシル基を有する炭化水
    素鎖で置換されていることを特徴とする白金及び/又は
    パラジウムの吸着剤。
  2. 【請求項2】 上記一般式で表されるポリアミノカルボ
    キシル基を有する炭化水素鎖が(C=O)CH2 N(C
    2 COOH)CH2 CH2 N(CH2 COOH)CH
    2 CH2 N(CH2 COOH)2 であることを特徴とす
    る請求項1に記載の白金及び/又はパラジウムの吸着
    剤。
  3. 【請求項3】 白金及び/又はパラジウムを含む溶液に
    キトサンのC2 位に結合したアミノ基の水素原子の一方
    を一般式(C=O)CH2 N(CH2 COOH)〔CH
    2 CH2 N(CH2 COOH)〕n CH2 CH2 N(C
    2 COOH)2 で表される(ただしn=0〜2)ポリ
    アミノカルボキシル基を有する炭化水素鎖で置換した吸
    着剤を添加し、白金及び/又はパラジウムを吸着させて
    回収することを特徴とする白金及び/又はパラジウムの
    回収方法。
  4. 【請求項4】 上記白金及び/又はパラジウムを含む溶
    液が、白金又はパラジウムを含む溶液であり、吸着剤を
    添加するときの溶液中塩酸濃度が白金溶液の場合は0.01
    mol/dm3 以上4mol/dm3 未満であり、パラジウム溶液の
    場合は0.01mol/dm3 以上 2.5mol/dm3 未満であることを
    特徴とする請求項3記載の白金及び/又はパラジウムの
    回収方法。
  5. 【請求項5】 上記白金及び/又はパラジウムを含む溶
    液が、白金及びパラジウムを含む溶液であり、吸着剤を
    添加するときの溶液中塩酸濃度を3mol/dm3以上4mol/d
    m3 未満とし、白金のみを選択的に吸着することを特徴
    とする請求項3記載の白金及び/又はパラジウムの回収
    方法。
  6. 【請求項6】 請求項3又は請求項4記載の白金及び/
    又はパラジウムの回収方法により白金又はパラジウムを
    回収した後、該白金又はパラジウムを吸着した吸着剤に
    さらに、白金を吸着した吸着剤には濃度4mol/dm3 以上
    5.4mol/dm3以下の塩酸溶液を接触させ、パラジウムを
    吸着した吸着剤には濃度3mol/dm3 以上5mol/dm3 以下
    の塩酸溶液を接触させることにより、白金又はパラジウ
    ムを溶離して回収することを特徴とする白金及び/又は
    パラジウムの回収方法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の白金及び/又はパラジウ
    ムの回収方法により白金及びパラジウムを回収した後、
    該白金及びパラジウムを吸着した吸着剤に、さらに塩酸
    濃度3mol/dm3 以上4mol/dm3 未満の塩酸溶液を接触さ
    せ、パラジウムを溶離させて回収した後、パラジウムを
    溶離した後の吸着剤を塩酸濃度4mol/dm3 以上 5.4mol/
    dm3 以下の塩酸溶液を接触させ白金を溶離させて回収す
    ることを特徴とする白金及び/又はパラジウムの回収方
    法。
  8. 【請求項8】 上記一般式で表されるポリアミノカルボ
    キシル基を有する炭化水素鎖が(C=O)CH2 N(C
    2 COOH)CH2 CH2 N(CH2 COOH)CH
    2 CH2 N(CH2 COOH)2 であることを特徴とす
    る請求項3、4、5、6又は7記載の白金及び/又はパ
    ラジウムの回収方法。
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