JP3135502U - 熱間圧造成形機 - Google Patents

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正弘 谷口
稔 榎本
欣一 平木
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株式会社阪村ホットアート
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Abstract

【課題】 素材供給部に残された供給素材を素材供給部の奥側に引き戻す際、素材供給部の前方側から供給素材を素材供給部の奥側に強制的に押し込むことにより引き戻しがスムーズに行えるようにした。
【解決手段】 熱間圧造成形機1における素材供給部7の前方位置に、切断が完了して素材供給部7に残された供給素材Aを素材供給部7の奥側に強制的に押し込む押込杆13と、押込杆13を進退動させるシリンダ14とからなる素材押込機構15を設ける。通常は押込杆13をカッター8による切断動作を阻害しないように素材供給部7から前方に離れた待機位置に後退させ、圧造作業を中断又は終了するときに押込杆13を素材供給部7内に前進させるように構成した。
【選択図】図3

Description

本考案は素材供給部より供給された長尺の加熱素材を切断し、その切断素材を圧造成形する熱間圧造成形機に関する。
従来、この種の熱間圧造成形機は機台に設けられたダイと、ダイに向かって進退動するラムの前面に取り付けられたパンチと、上記機台の一側に設けられて加熱された長尺素材を供給する素材供給部と、素材供給部の前面に沿って往復動可能に配設されて素材供給部より前方に突出された素材を切断するカッターとを備えた構成となっている。
そして、カッターにより切断された切断素材を例えば複数段の圧造ステーションで粗から精に順次段階的に圧造成形することにより所定形状の製品を製造するようになっている。
ところで、熱間圧造成形機においては圧造作業を中断又は終了するとき、切断が完了して素材供給部に残された供給素材を素材供給ローラの逆回転により、素材供給部の奥側に設けられた加熱器内まで引き戻したり、又は機台から引き抜いて取り出し、次の熱間圧造作業がスムーズに行えるようにしている。
しかし、加熱された素材をカッターにより切断した場合、その切断面に供給素材の長さ方向と直交する方向に比較的大きなバリが残り、そのため、素材供給部に残された供給素材を素材供給ローラの逆回転により素材供給部の奥側に引き戻す際にバリが素材供給部の口部に引っ掛かってスムーズに引き戻しが行えないといった問題があった。
また、連続運転中、機械に何らかのトラブルで運転を停止した場合にも、素材供給部に残された供給素材を素材供給ローラの逆回転により一旦所定のセット位置に引き戻す必要がある。その場合、例えば供給素材として棒状素材を用い、複数の素材を供給用送りロールにより連続的に供給しながら供給する際、先行する棒状素材が供給用送りロールとカッターとの間で停止すると、後続する棒状素材は送りロールの逆転で引き戻すことができるが、先行素材を所定の位置に引き戻したり、或いは引き抜いたりすることができなくなる。そのため、一旦カッターを外し、作業者が素材供給部の前面側より押し戻さなければならず、その作業が非常に面倒となる問題があった。
そこで、本考案は、素材供給部に残された供給素材を素材供給部の奥側に引き戻す際、素材供給部の前方側から供給素材を素材供給部の奥側に強制的に押し込むことにより引き戻しがスムーズに行えるようにした熱間圧造成形機の提供を課題とする。
上記問題を解決するため本考案は、機台に設けられたダイと、ダイに向かって進退動するラムの前面に取り付けられたパンチと、上記機台の一側に設けられて加熱された長尺素材を供給する素材供給部と、素材供給部の前面に沿って往復動可能に配設されて素材供給部より前方に突出された素材を切断するカッターとを備えた熱間圧造成形機において、上記素材供給部の前方位置に、切断が完了して素材供給部に残された供給素材を素材供給部の奥側に強制的に押し込む押込杆と、押込杆を進退動させるシリンダとからなる素材押込機構を設け、通常は押込杆をカッターによる切断動作を阻害しないように素材供給部から前方に離れた待機位置に後退させ、圧造作業を中断又は終了するときに押込杆を素材供給部内に前進させるように構成したことを特徴とする。
本考案によれば、素材供給部の前方位置に、切断が完了して素材供給部に残された供給素材を素材供給部の奥側に強制的に押し込む押込杆と、押込杆を進退動させるシリンダとからなる素材押込機構を設けたので、通常は押込杆をカッターによる切断動作を阻害しないように素材供給部から前方に離れた待機位置に後退させた状態で、圧造作業を行う一方、圧造作業を中断又は終了するときには、素材押込機構のシリンダにより押込杆を素材供給部内に前進させて、素材供給部に残された供給素材を素材供給部の奥側に強制的に押し込むのであり、これによりるように構成したから、供給素材の先端部に残されたバリが素材供給部の口部に引っ掛かってスムーズな引き戻しが行えなくなるといったことなく、引き戻しがスムーズに行うことができる。また、例えば供給素材として棒状の素材を用い、複数の素材を供給用送りロールにより連続的に供給しながら供給する際に、先行する棒状素材が供給用送りロールとカッターとの間で停止した場合にも、後続する棒状素材については送りロールの逆転で引き戻す一方、素材供給部に残された先行素材についても素材押込機構の押込杆の素材供給部内への前進により素材供給部の奥側に強制的に押し込むことができる。その結果、従来のように面倒な作業を行うことなく先行素材を所定の位置に簡単容易にかつ迅速に引き戻すことができる。
以下、本考案の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1に示すように、本考案にかかる熱間圧造成形機1は、機台2の所定位置に、ダイブロック3が配設されていると共に、このダイブロック3には、複数個のダイ4a〜4dが一定間隔で並設されている。また、上記ダイ4a〜4dに向かって進退動するラム5の前面にダイ4a〜4dとそれぞれ対向するように複数個のパンチ6a〜6dがパンチホルダー7…7を介して取り付けられ、これら各ダイ4a〜4dとパンチ6a〜6dとにより複数段の圧造ステーション(イ)〜(ニ)が構成されている。また、上記ダイブロック3の一側には、適宜加熱手段(図示せず)により加熱された棒状の素材Aが供給ローラなどの適宜供給手段(図示せず)により供給される素材供給部7が設けられている。この供給部7の前面一側には、該供給部7の前面に沿って往復動可能に配設されて素材供給部7より前方に突出供給された供給素材Aを所定寸法に切断するカッター8が設けられている。
上記ダイブロック3の前面上部には、上記素材供給部7より供給され、カッター8により切断された切断素材Bを、上記圧造ステーション(イ)〜(ニ)に順次搬送する複数の開閉可能なチャックを有する素材移送用チャック機構(図示せず)が設けられている。このチャック機構はラム5の進退動作に動機した所定のタイミングで往復駆動するようにラム5への駆動系に連動機構(図示せず)を介して連動連結されている。なお、このチャック機構は既知の構造でその詳細については省略する。
また、機台2におけるカッター8の往動終了位置の前方位置には、カッター8の往動で切断された切断素材Bを機台2における素材供給部7の隣り側前面位置に設けられた受圧部材10に押し付けて切断素材Aを位置保持する位置保持手段11が設けられている。この位置保持手段11は切断素材Bの先端面に当接する進退自在の押付ピン12と、該押付ピン12を、切断素材Bがカッター8の往動終了位置に移動したとき進出移動させ、カッター8が復動して素材移送用チャック機構のチャック9aが切断素材Bを挟持したとき後退移動させる移動機構(図示せず)とを備えている。なお、この移動機構は本考案の要旨とは関係がないのでその具体的な説明については省略する。
こうして、上記機台2の一側より加熱したうえで供給された供給素材Aを、カッター8により所定寸法に切断し、その切断された切断素材Bを位置保持手段11で保持したうえで素材移送用チャック機構により上記圧造ステーション(イ)〜(ハ)に順次搬送し、切断素材Bを粗から精に順次段階的に圧造加工することにより所定形状の製品を形成するようになされている。
そして、上記素材供給部7の前方位置には、図2に示すように切断が完了して素材供給部7に残された供給素材Aを素材供給部7の奥側に強制的に押し込む押込杆13と、押込杆13を進退動させるシリンダ14とからなる素材押込機構15を設け、通常は押込杆13をカッター8による切断動作を阻害しないように素材供給部7から真っすぐ前方に離れた待機位置に後退させ、圧造作業を中断又は終了するときに図3に示すように押込杆13を素材供給部7内に前進させるように構成している。
次に、以上のように構成した熱間圧造成形機の作用について説明する。
まず、通常は図2に示すように素材押込機構15の押込杆10がカッター8による切断動作を阻害することのないように、シリンダ14を短縮させてその押込杆13を素材供給部7から前方に離れた待機位置に後退させ、その状態で通常通りの圧造作業を行う。
一方、圧造作業を途中で中断したり或いは圧造作業を終了するときには、素材供給部7に位置する供給素材Aを、供給ローラーなどの適宜供給手段の逆回転により素材供給部7から後方(例えば加熱器のあるところ)に引き戻したり或いは引き抜いて取り出し、次の熱間圧造作業がスムーズに行えるように準備する。
その際、上記した素材押込機構15を備えているので、図3に示すように該素材押込機構15のシリンダ14を伸長させて押込杆13を素材供給部7内に前進させる。これにより、素材供給部7の口部に残されたバリ付きの供給素材Aを素材供給部7の奥側に強制的に押し込むのである。なお、この場合、供給ローラーなどの適宜供給手段における供給素材Aの挟持を解除したり或いはフリー回転状態にしたうえで、素材押込機構15のシリンダ14を伸長させて押込杆13を素材供給部7内に前進させる。
そして、押込杆13により供給素材Aを素材供給部7の奥側に強制的に移動させた後、この供給素材Aを供給ローラーなどの適宜供給手段により所定の位置まで引き戻したり或いは引き抜いて取り出すことになる。この結果、供給ローラーなどの適宜供給手段により所定の位置まで引き戻したり或いは引き抜いて取り出す際、供給素材Aの先端部に残されたバリが素材供給部7の口部に引っ掛かってスムーズな引き戻しが行えなくなるといったことなく、引き戻し或いは引き抜きをスムーズに行うことができる。
また、例えば供給素材Aとして棒状の素材を用い、複数の素材を供給用送りロールにより連続的に供給しながら供給する際に、先行する棒状素材が供給用送りロールとカッター8との間で停止した場合にも、後続する棒状素材については送りロールの逆転で引き戻す一方、素材供給部8に残された先行素材についても素材押込機構15の押込杆13の素材供給部8内への前進により素材供給部8の奥側に強制的に押し込むことができる。その結果、従来のように面倒な作業を行うことなく先行素材を所定の位置に簡単容易にかつ迅速に引き戻すことができる。
なお、素材供給部8の前方に上記素材押込機構15の押込杆13の挿通を許すストッパー体(図示せず)を設けてもよいことは勿論である。
本考案に係る熱間圧造成形機の概略平面図である。 同要部の拡大平面図である。 素材押込機構の動作説明図である。
符号の説明
1 熱間圧造成形機
4a〜4d ダイ
6a〜6d パンチ
8 カッター
13 押込杆
14 シリンダ
15 素材押込機構
A 供給素材
B 切断素材

Claims (1)

  1. 機台に設けられたダイと、ダイに向かって進退動するラムの前面に取り付けられたパンチと、上記機台の一側に設けられて加熱された長尺素材を供給する素材供給部と、素材供給部の前面に沿って往復動可能に配設されて素材供給部より前方に突出された素材を切断するカッターとを備えた熱間圧造成形機において、上記素材供給部の前方位置に、切断が完了して素材供給部に残された供給素材を素材供給部の奥側に強制的に押し込む押込杆と、押込杆を進退動させるシリンダとからなる素材押込機構を設け、通常は押込杆をカッターによる切断動作を阻害しないように素材供給部から前方に離れた待機位置に後退させ、圧造作業を中断又は終了するときに押込杆を素材供給部内に前進させるように構成したことを特徴とする熱間圧造成形機。
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