JP3135008U - 免震装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 構造が簡易で、一般的な住宅家屋に適した免震装置を提供する。
【解決手段】 免震装置1は、建物基礎Aからの縦揺れが建物Bに伝達するのを防止する第1縦揺れ緩衝手段2と、建物基礎Aからの横揺れが建物に伝達するのを防止する横揺れ緩衝手段3と、皿部材7を支える第2縦揺れ緩衝手段9からなる。第1縦揺れ緩衝手段2は、縦方向に伸縮可能な弾性部材4と、縦方向の長さが可変するガイド部材5とを備える。横揺れ緩衝手段3は、横揺れの伝達を防止するように、第1縦揺れ緩衝手段2と横方向に一体移動可能な球体6と、その球体6が載る皿部材7とを備える。皿部材7は弾性部材92・93・94によって支え、縦揺れを建物Bに伝えない。
【選択図】図1
【解決手段】 免震装置1は、建物基礎Aからの縦揺れが建物Bに伝達するのを防止する第1縦揺れ緩衝手段2と、建物基礎Aからの横揺れが建物に伝達するのを防止する横揺れ緩衝手段3と、皿部材7を支える第2縦揺れ緩衝手段9からなる。第1縦揺れ緩衝手段2は、縦方向に伸縮可能な弾性部材4と、縦方向の長さが可変するガイド部材5とを備える。横揺れ緩衝手段3は、横揺れの伝達を防止するように、第1縦揺れ緩衝手段2と横方向に一体移動可能な球体6と、その球体6が載る皿部材7とを備える。皿部材7は弾性部材92・93・94によって支え、縦揺れを建物Bに伝えない。
【選択図】図1
Description
本考案は、地震の揺れを建物に伝えないようにする免震装置に関するものである。
地震等による揺れが建物基礎から建物に直接伝達されるのを防止する免震装置としては、ダンパーやリンク機構などを組み合わせたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、同文献に記載された発明のような免震装置は、比較的大きな建物で使用されるものであって、一般の木造家屋などには、構造が大掛かりで複雑すぎたり、価格が高価となるものが多く、採用されていないのが実情であった。
しかしながら、同文献に記載された発明のような免震装置は、比較的大きな建物で使用されるものであって、一般の木造家屋などには、構造が大掛かりで複雑すぎたり、価格が高価となるものが多く、採用されていないのが実情であった。
本件考案者は、一般家屋に適した免震装置として、特開2006−200184号公報(特願2005−11772)にかかる発明を開示している。
同文献の発明は、弾性部材から成る縦揺れ緩衝手段と、球体から成る横揺れ緩衝手段から成っており、その免震装置を建物と建物基礎との間に介在させるものである。
その免震装置によって、地震時の縦揺れも、横揺れも、建物に伝達させないようにして、建物の振動を免れるものである。
しかしながら、単体の弾性部材を使用した縦揺れ緩衝手段のみでは、大規模な地震の振動を充分に緩衝し切れないという不安もあった。
特開平10−213177号公報
特開2006−200184号公報
同文献の発明は、弾性部材から成る縦揺れ緩衝手段と、球体から成る横揺れ緩衝手段から成っており、その免震装置を建物と建物基礎との間に介在させるものである。
その免震装置によって、地震時の縦揺れも、横揺れも、建物に伝達させないようにして、建物の振動を免れるものである。
しかしながら、単体の弾性部材を使用した縦揺れ緩衝手段のみでは、大規模な地震の振動を充分に緩衝し切れないという不安もあった。
上記した免震装置にあっては、次のような問題点がある。
(1)構造が複雑で装置が大掛かりであるため、コスト高となる。したがって、コスト面も考慮すると、一般的な住宅家屋への適用は現実には難しい。
(2)簡易な構成の免震装置としては転がり支承または滑り支承を用いたものが知られているが、このような免震装置は、強風による揺れや日常生活で生じる人為的な揺れなど、微かな振動でも動きやすいため、居住者に不快感を与えるおそれがある。
(1)構造が複雑で装置が大掛かりであるため、コスト高となる。したがって、コスト面も考慮すると、一般的な住宅家屋への適用は現実には難しい。
(2)簡易な構成の免震装置としては転がり支承または滑り支承を用いたものが知られているが、このような免震装置は、強風による揺れや日常生活で生じる人為的な揺れなど、微かな振動でも動きやすいため、居住者に不快感を与えるおそれがある。
本考案は、上記したような従来の問題を解決するためになされたもので、一般的な住宅家屋に適した免震装の提供を目的とする。
さらに本考案は、微振動時の誤作動を防止することが可能な免震装置の提供を目的とする。
さらに本考案は、微振動時の誤作動を防止することが可能な免震装置の提供を目的とする。
本考案にかかる免震装置は、
建物と建物基礎との間に設置する免震装置であって、
建物基礎からの縦揺れが建物に伝達するのを防止する第1縦揺れ緩衝手段と、
前記第1縦揺れ緩衝手段の上方或いは下方に設け、建物基礎からの横揺れが建物に伝達するのを防止する横揺れ緩衝手段と、からなり、
前記第1縦揺れ緩衝手段は、縦揺れの伝達を防止するように縦方向に伸縮可能な弾性部材と、
前記弾性部材を支持すると共に、この弾性部材の伸縮に追従して縦方向の長さが可変するガイド部材と、を備え、
前記横揺れ緩衝手段は、横揺れの直接伝達を防止するように、前記第1縦揺れ緩衝手段と横方向に一体移動可能な球体と、
前記球体を載置するすり鉢状の傾斜面を有する皿部材とからなり、
前記皿部材は、弾性部材からなる第2縦揺れ緩衝手段によって上下に移動可能に支えるものである。
建物と建物基礎との間に設置する免震装置であって、
建物基礎からの縦揺れが建物に伝達するのを防止する第1縦揺れ緩衝手段と、
前記第1縦揺れ緩衝手段の上方或いは下方に設け、建物基礎からの横揺れが建物に伝達するのを防止する横揺れ緩衝手段と、からなり、
前記第1縦揺れ緩衝手段は、縦揺れの伝達を防止するように縦方向に伸縮可能な弾性部材と、
前記弾性部材を支持すると共に、この弾性部材の伸縮に追従して縦方向の長さが可変するガイド部材と、を備え、
前記横揺れ緩衝手段は、横揺れの直接伝達を防止するように、前記第1縦揺れ緩衝手段と横方向に一体移動可能な球体と、
前記球体を載置するすり鉢状の傾斜面を有する皿部材とからなり、
前記皿部材は、弾性部材からなる第2縦揺れ緩衝手段によって上下に移動可能に支えるものである。
本考案にかかる他の免震装置は、
前記皿部材に、微振動時の前記球体の移動を拘束する拘束手段を設けるものである。
前記皿部材に、微振動時の前記球体の移動を拘束する拘束手段を設けるものである。
本考案にかかる他の免震装置は、
前記拘束手段は、前記皿部材の傾斜面の中央部に形成した、前記球体を位置決め可能な凹部とする。
前記拘束手段は、前記皿部材の傾斜面の中央部に形成した、前記球体を位置決め可能な凹部とする。
更に本考案にかかる免震装置は、
前記ガイド部材に、前記弾性部材の弾性力を調整する弾性力調整手段を設けるものである。
前記ガイド部材に、前記弾性部材の弾性力を調整する弾性力調整手段を設けるものである。
更に本考案にかかる免震装置は、
前記ガイド部材の両端部間に、前記弾性部材の伸縮に追従して変形する規制用弾性部材を取り付け、このガイド部材の縦方向の最大長さを規制可能に構成するものである。
前記ガイド部材の両端部間に、前記弾性部材の伸縮に追従して変形する規制用弾性部材を取り付け、このガイド部材の縦方向の最大長さを規制可能に構成するものである。
更に本考案にかかる免震装置は、
第2縦揺れ緩衝手段として、単数若しくは複数個のコイルバネより成るものである。
第2縦揺れ緩衝手段として、単数若しくは複数個のコイルバネより成るものである。
本考案にかかる免震装置は、上記した課題を解決するための手段により、次のような効果のうちの少なくとも一つを得ることができる。
(1)縦揺れ緩衝手段及び横揺れ緩衝手段がともに簡易な構成であり、かつ、縦揺れ緩衝手段及び横揺れ緩衝手段を一体的に設けたため、縦方向及び横方向の免震性能を損なうことなく、装置及び構造全体の低コスト化を図ることができる。したがって、汎用性に富み、一般住宅への適用が容易に可能となる。
(2)皿部材に、微振動時の球体の移動を拘束する拘束手段を設けることにより、微小な揺れによる横揺れ緩衝手段の誤作動を防止するできるため、居住者に不快感を与えるといったことを回避できる。
(3)第2縦揺れ緩衝手段によって皿部材を支えたため、第1縦揺れ緩衝手段と相まって、縦揺れ緩衝力がより高められ、より大きな地震に対しても充分に免震力を発揮する。
(1)縦揺れ緩衝手段及び横揺れ緩衝手段がともに簡易な構成であり、かつ、縦揺れ緩衝手段及び横揺れ緩衝手段を一体的に設けたため、縦方向及び横方向の免震性能を損なうことなく、装置及び構造全体の低コスト化を図ることができる。したがって、汎用性に富み、一般住宅への適用が容易に可能となる。
(2)皿部材に、微振動時の球体の移動を拘束する拘束手段を設けることにより、微小な揺れによる横揺れ緩衝手段の誤作動を防止するできるため、居住者に不快感を与えるといったことを回避できる。
(3)第2縦揺れ緩衝手段によって皿部材を支えたため、第1縦揺れ緩衝手段と相まって、縦揺れ緩衝力がより高められ、より大きな地震に対しても充分に免震力を発揮する。
以下、図面を参照しながら本考案の実施の形態について説明する。
<1>免震装置
免震装置1は、図1に示すように、建物基礎Aと建物Bとの間に設けることにより、建物基礎Aからの振動が建物Bに直接伝達するのを防止するものである。免震装置1は、縦方向の振動の直接伝達を防止する縦揺れ緩衝手段2と、縦揺れ緩衝手段の下側に設けた、横方向の振動の直接伝達を防止する横揺れ緩衝手段3と、を備えている。
免震装置1は、図1に示すように、建物基礎Aと建物Bとの間に設けることにより、建物基礎Aからの振動が建物Bに直接伝達するのを防止するものである。免震装置1は、縦方向の振動の直接伝達を防止する縦揺れ緩衝手段2と、縦揺れ緩衝手段の下側に設けた、横方向の振動の直接伝達を防止する横揺れ緩衝手段3と、を備えている。
<2>第1縦揺れ緩衝手段
第1縦揺れ緩衝手段2は、縦揺れの直接伝達を防止するように縦方向に伸縮可能な弾性部材としての圧縮コイルバネ4と、この圧縮コイルバネ4を支持すると共に、圧縮コイルバネ4の伸縮に追従して縦方向の長さが可変するガイド部材5と、を備えている。
ガイド部材5は、例えば金属製であり、縦方向に配置する外筒部材51と、この外筒部材51に挿入した内筒部材52と、を有し、内筒部材52が外筒部材51に対して進退することにより、縦方向の長さが可変するように構成する。
外筒部材51及び内筒部材52の相反する長さ方向端部にはそれぞれ、取付けフランジ511、521を設ける。
圧縮コイルバネ4は、外筒部材51及び内筒部材52の外周に配置する。
この際に、取付けフランジ511、521で挟み付けることにより圧縮コイルバネ4の脱落を防止するように構成してもよいが、ここでは、外筒部材51の外周に雄ねじ部512を形成し、この雄ねじ部512に調整ナット513をねじ付ける。
そして、圧縮コイルバネ4を調整ナット513と内筒部材52の取付けフランジ521とで挟み付けるように位置決めする。
このような構成により、調整ナット513の雄ねじ部512へのねじ付け位置を調整することで、圧縮コイルバネ4の弾性力を自在に設定することができる。
ガイド部材5に設けた雄ねじ部512及び調整ナット513は、弾性力調整手段を構成する。
第1縦揺れ緩衝手段2は、縦揺れの直接伝達を防止するように縦方向に伸縮可能な弾性部材としての圧縮コイルバネ4と、この圧縮コイルバネ4を支持すると共に、圧縮コイルバネ4の伸縮に追従して縦方向の長さが可変するガイド部材5と、を備えている。
ガイド部材5は、例えば金属製であり、縦方向に配置する外筒部材51と、この外筒部材51に挿入した内筒部材52と、を有し、内筒部材52が外筒部材51に対して進退することにより、縦方向の長さが可変するように構成する。
外筒部材51及び内筒部材52の相反する長さ方向端部にはそれぞれ、取付けフランジ511、521を設ける。
圧縮コイルバネ4は、外筒部材51及び内筒部材52の外周に配置する。
この際に、取付けフランジ511、521で挟み付けることにより圧縮コイルバネ4の脱落を防止するように構成してもよいが、ここでは、外筒部材51の外周に雄ねじ部512を形成し、この雄ねじ部512に調整ナット513をねじ付ける。
そして、圧縮コイルバネ4を調整ナット513と内筒部材52の取付けフランジ521とで挟み付けるように位置決めする。
このような構成により、調整ナット513の雄ねじ部512へのねじ付け位置を調整することで、圧縮コイルバネ4の弾性力を自在に設定することができる。
ガイド部材5に設けた雄ねじ部512及び調整ナット513は、弾性力調整手段を構成する。
ガイド部材5の両端部間には、圧縮コイルバネ4の伸縮に追従して変形する規制用弾性部材を取り付けて、ガイド部材5の縦方向の最大長さを規制可能に構成し、振動などによる外筒部材51と内筒部材52との抜けを防止する。
より具体的には、外筒部材51と内筒部材52とに掛け渡すように、規制用弾性部材としての板バネ53を取り付ける。
板バネ53は、調整ナット513と内筒部材52の取付けフランジ521とに掛け渡してボルト(図示せず)等により取り付けることができる。
すなわち、ここでは、ガイド部材5の両端部間とは、調整ナット513と内筒部材52の取付けフランジ521との間を意味する。
板ばね53は、外筒部材51及び内筒部材52の周方向に間隔設けて複数枚、例えば、周方向に対向するように2枚設けることができる。
より具体的には、外筒部材51と内筒部材52とに掛け渡すように、規制用弾性部材としての板バネ53を取り付ける。
板バネ53は、調整ナット513と内筒部材52の取付けフランジ521とに掛け渡してボルト(図示せず)等により取り付けることができる。
すなわち、ここでは、ガイド部材5の両端部間とは、調整ナット513と内筒部材52の取付けフランジ521との間を意味する。
板ばね53は、外筒部材51及び内筒部材52の周方向に間隔設けて複数枚、例えば、周方向に対向するように2枚設けることができる。
<3>横揺れ緩衝手段
横揺れ緩衝手段3は、横揺れの直接伝達を防止するように、第1縦揺れ緩衝手段2と横方向に一体移動可能な球体6と、この球体6を載置するすり鉢状の傾斜面71を有する皿部材7と、を備えている。球体6及び皿部材7は、例えば金属製とすることができる。
球体6は、例えば、第1縦揺れ緩衝手段2の下端部、すなわち内筒部材52の取付けフランジ521に一体的に設けた環状または筒状の軸受け61を介して回転移動可能に設ける。
この場合には、軸受け61の開口端部外周に、軸受け61の変形を防止するための補強フランジ62を一体的に設けることが好ましい。
なお、球体6は、回転移動に代えて、滑り移動可能に第1縦揺れ緩衝手段2の下端部に一体的に設けてもよい。
横揺れ緩衝手段3は、横揺れの直接伝達を防止するように、第1縦揺れ緩衝手段2と横方向に一体移動可能な球体6と、この球体6を載置するすり鉢状の傾斜面71を有する皿部材7と、を備えている。球体6及び皿部材7は、例えば金属製とすることができる。
球体6は、例えば、第1縦揺れ緩衝手段2の下端部、すなわち内筒部材52の取付けフランジ521に一体的に設けた環状または筒状の軸受け61を介して回転移動可能に設ける。
この場合には、軸受け61の開口端部外周に、軸受け61の変形を防止するための補強フランジ62を一体的に設けることが好ましい。
なお、球体6は、回転移動に代えて、滑り移動可能に第1縦揺れ緩衝手段2の下端部に一体的に設けてもよい。
皿部材7は、例えば円形状に形成する。皿部材7の傾斜面71の傾斜角度は、例えば5度以内、より好ましくは2乃至3度とすることができる。
皿部材7の傾斜面71の中央部には、球体6を嵌まり込ませて位置決めする凹部72を形成する。凹部72は、微振動時の球体6の移動を防止する拘束手段として機能する。凹部72は、例えば、球体6が、この球体6自体の直径に対して6乃至13%の深さまで収まるように(具体例として、球体6の直径を80mmとした場合にはほぼ5乃至10mmの深さまで収まるように)形成することができる。
球体6の凹部72への収容深さが、球体6の直径の6%未満であると、微振動でも球体6が外れて動いてしまい、十分な拘束効果が得られないおそれがあり、球体6の直径の13%を超えると、大きな振動時にも球体6が移動できずに十分な緩衝効果が得られないおそれがあるためである。
凹部72は、嵌まり込んだ球体6にがたつきが生じないように、例えば、球体6の曲率とほぼ等しい、または球体6の曲率よりも若干大きい曲率を有して形成する。
皿部材7の傾斜面71の中央部には、球体6を嵌まり込ませて位置決めする凹部72を形成する。凹部72は、微振動時の球体6の移動を防止する拘束手段として機能する。凹部72は、例えば、球体6が、この球体6自体の直径に対して6乃至13%の深さまで収まるように(具体例として、球体6の直径を80mmとした場合にはほぼ5乃至10mmの深さまで収まるように)形成することができる。
球体6の凹部72への収容深さが、球体6の直径の6%未満であると、微振動でも球体6が外れて動いてしまい、十分な拘束効果が得られないおそれがあり、球体6の直径の13%を超えると、大きな振動時にも球体6が移動できずに十分な緩衝効果が得られないおそれがあるためである。
凹部72は、嵌まり込んだ球体6にがたつきが生じないように、例えば、球体6の曲率とほぼ等しい、または球体6の曲率よりも若干大きい曲率を有して形成する。
<4>第2縦揺れ緩衝手段
皿部材7は、第2縦揺れ緩衝手段9によって支える。
実施例では、皿部材7は建物基礎A側に配し、第1縦揺れ緩衝手段2を建物B側に固定したが、建物基礎Aに凹部91を設け、この凹部91内に弾性部材であるコイルバネを配して、このコイルバネによって皿部材7を支える。
このように皿部材7が、上下動可能にする手段が、第2縦揺れ緩衝手段9である。
コイルバネは、図1に示すようにひとつのコイルバネ92によって皿部材7を支えることも可能であるし、図2に示すように中心のコイルバネ93の周囲に、複数個のコイルバネ94を配する構成でもよい。
第2縦揺れ緩衝手段9は、ゴムなどの弾性部材によって形成してもよい。
皿部材7は、第2縦揺れ緩衝手段9によって支える。
実施例では、皿部材7は建物基礎A側に配し、第1縦揺れ緩衝手段2を建物B側に固定したが、建物基礎Aに凹部91を設け、この凹部91内に弾性部材であるコイルバネを配して、このコイルバネによって皿部材7を支える。
このように皿部材7が、上下動可能にする手段が、第2縦揺れ緩衝手段9である。
コイルバネは、図1に示すようにひとつのコイルバネ92によって皿部材7を支えることも可能であるし、図2に示すように中心のコイルバネ93の周囲に、複数個のコイルバネ94を配する構成でもよい。
第2縦揺れ緩衝手段9は、ゴムなどの弾性部材によって形成してもよい。
<5>免震装置の設置
免震装置1を住宅家屋等の建物に設置するには、上記したように皿部材7を建物基礎A側の第2縦揺れ緩衝部材9によって支えると共に、第1縦揺れ緩衝手段2を建物Bに取り付ける。
第1縦揺れ緩衝手段2の外筒部材51の取付けフランジ511を、溶接やボルト(図示せず)等で建物Bの底部に設けた鉄骨に取付ける。
これにより、免震装置1を介して建物Bが建物基礎A上に支持されて免震構造が構成される。
免震装置1は、例えば所定の間隔を設けて複数設置することが好ましい。
なお、免震装置1の設置にあたっては、上下反対に構成してもよい。すなわち、皿部材7を建物Bに取り付け、第1縦揺れ緩衝手段2を建物基礎Aに取り付けてもよい。
免震装置1を住宅家屋等の建物に設置するには、上記したように皿部材7を建物基礎A側の第2縦揺れ緩衝部材9によって支えると共に、第1縦揺れ緩衝手段2を建物Bに取り付ける。
第1縦揺れ緩衝手段2の外筒部材51の取付けフランジ511を、溶接やボルト(図示せず)等で建物Bの底部に設けた鉄骨に取付ける。
これにより、免震装置1を介して建物Bが建物基礎A上に支持されて免震構造が構成される。
免震装置1は、例えば所定の間隔を設けて複数設置することが好ましい。
なお、免震装置1の設置にあたっては、上下反対に構成してもよい。すなわち、皿部材7を建物Bに取り付け、第1縦揺れ緩衝手段2を建物基礎Aに取り付けてもよい。
<6>免震装置の作用
第1縦揺れ緩衝手段2は、振動時に内筒部材52が外筒部材51に対して進退するとともに、圧縮コイルバネ4が弾性変形して伸縮することにより、建物Bに縦方向の振動が直接伝達するのを防止する。
縦揺れに対しては、第2縦揺れ緩衝手段9も機能する。
皿部材7を支えるコイルバネ92・93・94が、その弾性によって縦揺れを緩衝して、地震時の縦揺れを建物Bに伝えないようにする。
なお、この際に、板バネ53も追従して弾性変形する。
横揺れ緩衝手段3は、振動時に球体6が、凹部72から外れ、回転して皿部材7の傾斜面71上を移動することにより、建物Bに横方向の振動が直接伝達するのを防止する。
皿部材7の傾斜面71をすり鉢状に形成してあるため、振動が治まると球体6が皿部材7の中央位置に戻って凹部72に再び嵌まり込む。
また、微振動時には、球体6が、嵌まり込んだ凹部72から外れないため、拘束されることとなる。
第1縦揺れ緩衝手段2は、振動時に内筒部材52が外筒部材51に対して進退するとともに、圧縮コイルバネ4が弾性変形して伸縮することにより、建物Bに縦方向の振動が直接伝達するのを防止する。
縦揺れに対しては、第2縦揺れ緩衝手段9も機能する。
皿部材7を支えるコイルバネ92・93・94が、その弾性によって縦揺れを緩衝して、地震時の縦揺れを建物Bに伝えないようにする。
なお、この際に、板バネ53も追従して弾性変形する。
横揺れ緩衝手段3は、振動時に球体6が、凹部72から外れ、回転して皿部材7の傾斜面71上を移動することにより、建物Bに横方向の振動が直接伝達するのを防止する。
皿部材7の傾斜面71をすり鉢状に形成してあるため、振動が治まると球体6が皿部材7の中央位置に戻って凹部72に再び嵌まり込む。
また、微振動時には、球体6が、嵌まり込んだ凹部72から外れないため、拘束されることとなる。
<7>補助用縦揺れ緩衝手段
以上のような免震装置を補助するために、前掲した特開2006−200184号公報に記載されたような補助用縦揺れ緩衝手段を採用してもよい。
補助用縦揺れ緩衝手段は、コイルバネの上下端を、建物と建物基礎とに固定するものである。
補助用縦揺れ緩衝手段は、上記した免震装置とは別個に地震時の揺れを建物に伝達しないようにするもので、縦揺れだけでなく、横揺れも伝達しない構造である。
以上のような免震装置を補助するために、前掲した特開2006−200184号公報に記載されたような補助用縦揺れ緩衝手段を採用してもよい。
補助用縦揺れ緩衝手段は、コイルバネの上下端を、建物と建物基礎とに固定するものである。
補助用縦揺れ緩衝手段は、上記した免震装置とは別個に地震時の揺れを建物に伝達しないようにするもので、縦揺れだけでなく、横揺れも伝達しない構造である。
1 免震装置
2 第1縦揺れ緩衝手段
3 横揺れ緩衝手段
4 圧縮コイルばね(弾性部材)
5 ガイド部材
6 球体
7 皿部材
9 第2縦揺れ緩衝手段
53 板ばね(規制用弾性部材)
71 傾斜面
72 凹部(拘束手段)
A 建物基礎
B 建物
2 第1縦揺れ緩衝手段
3 横揺れ緩衝手段
4 圧縮コイルばね(弾性部材)
5 ガイド部材
6 球体
7 皿部材
9 第2縦揺れ緩衝手段
53 板ばね(規制用弾性部材)
71 傾斜面
72 凹部(拘束手段)
A 建物基礎
B 建物
Claims (6)
- 建物と建物基礎との間に設置する免震装置であって、
建物基礎からの縦揺れが建物に伝達するのを防止する第1縦揺れ緩衝手段と、
前記第1縦揺れ緩衝手段の上方或いは下方に設け、建物基礎からの横揺れが建物に伝達するのを防止する横揺れ緩衝手段と、からなり、
前記第1縦揺れ緩衝手段は、縦揺れの伝達を防止するように縦方向に伸縮可能な弾性部材と、
前記弾性部材を支持すると共に、この弾性部材の伸縮に追従して縦方向の長さが可変するガイド部材と、を備え、
前記横揺れ緩衝手段は、横揺れの伝達を防止するように、前記第1縦揺れ緩衝手段と横方向に一体移動可能な球体と、
前記球体を載置するすり鉢状の傾斜面を有する皿部材とからなり、
前記皿部材は、弾性部材からなる第2縦揺れ緩衝手段によって上下に移動可能に支えることを特徴とする、
免震装置。 - 請求項1に記載の免震装置であって、
前記皿部材に、微振動時の前記球体の移動を拘束する拘束手段を設けたことを特徴とする、免震装置。 - 請求項2に記載の免震装置であって、
前記拘束手段は、前記皿部材の傾斜面の中央部に形成した、前記球体を位置決め可能な凹部であることを特徴とする、免震装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の免震装置であって、
前記ガイド部材に、前記弾性部材の弾性力を調整する弾性力調整手段を設けたことを特徴とする、免震装置。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の免震装置であって、
前記ガイド部材の両端部間に、前記弾性部材の伸縮に追従して変形する規制用弾性部材を取り付け、このガイド部材の縦方向の最大長さを規制可能に構成したことを特徴とする、免震装置。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載の免震装置であって、
第2縦揺れ緩衝手段は、単数若しくは複数個のコイルバネより成ることを特徴とする、免震装置。
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