JP3134548U - 多重積層物の転倒防止機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】多重積層物の上側積層物に固定された上部固定部11aと、上部固定部11aから下側積層物に向かって延設された板状の上部連結プレート11bを有する上側部材11と、上側部材11の上部連結プレート11bの下端部と下側積層物とを連結する連結部材とを備えており、上側部材11の上部連結プレート11bは、下側積層物と連結された状態において、下側積層物の間に隙間が形成される位置に配設されている。上側積層物と下側積層物とが連結されているので、上側積層物が転倒することを防ぐことができる。上側部材11の撓みによって多重積層物に加わる振動を吸収減衰させることができる。
【選択図】図1
Description
第2考案の多重積層物の転倒防止機構は、第1考案において、前記連結部材は、下側積層物に固定された固定部と、該固定部から前記上側積層物に向かって延設された板状の下部連結プレートを有する下側部材と、前記上部連結プレートの下端部と前記下部連結プレート上端部とを連結する連結ピンとを備えていることを特徴とする。
第3考案の多重積層物の転倒防止機構は、第2考案において、前記下側部材が板バネであることを特徴とする。
第4考案の多重積層物の転倒防止機構は、第2または第3考案において、前記上側積層物は、前記下側積層物の上面に沿って一方向に移動可能に配設されており、前記下側部材は、前記上側積層物の移動方向に沿って撓むように配設されていることを特徴とする。
第5考案の多重積層物の転倒防止機構は、第1考案において、前記上側部材が板バネであることを特徴とする。
第6考案の多重積層物の転倒防止機構は、第1または第5考案において、前記上側積層物は、前記下側積層物の上面に沿って一方向に移動可能に配設されており、前記上側部材は、前記上側積層物の移動方向に沿って撓むように配設されていることを特徴とする。
第7考案の多重積層物の転倒防止機構は、第1、第2、第3、第4、第5または第6考案において、多重積層物が墓誌であることを特徴とする。
第2考案によれば、多重積層物に加わる振動を、上側部材の撓みだけでなく、下側部材の撓みによっても吸収減衰させることができるから、振動吸収能力を高くできる。
第3考案によれば、下側部材に板バネを用いているので、振動吸収能力がさらに高くなる。
第4考案によれば、上側積層物が移動するので、下側部材が撓み易くなる。すると、上側積層物が移動できる方向に沿って加わる振動を吸収する効果が高くなるので、地震等への耐久力が大きく向上する。
第5考案によれば、上側部材に板バネを用いているので、振動吸収能力が高くなる。
第6考案によれば、上側積層物が移動するので、上側部材が撓み易くなる。すると、上側積層物が移動できる方向に沿って加わる振動を吸収する効果が高くなるので、地震等への耐久力が大きく向上する。
第7考案によれば、簡易な構造で転倒を防止できるから、墓誌の構造が複雑になることを防ぐことができる。
以下の実施形態では、本発明の転倒防止機構を墓誌に設けた場合を代表として説明するが、本発明の転倒防止機構は墓や石塔等の様々な多層積層物に採用することができる。
また、図1に示すように、台座2には、その側面と穴10hとの間を貫通する貫通孔10aが形成されているが、その理由は後述する。
さらになお、台座2の上面にのみ凹部を形成して、この凹部に転倒防止機構10を設けてもよい。
さらになお、図3では、台座2において、墓誌中央に対して外方に位置する面から穴10hに向けて貫通孔10aが形成されているが、貫通孔10aは、台座2における墓誌中央側する面から穴10hに向けて貫通孔10aを形成してもよく、貫通孔10aを設ける位置はとくに限定されない。
上部固定部11aは、上部連結プレート11bが前記台座2の貫通孔10a側に位置しかつ台座2側に向かって延びた状態となるように、ボルト11cによって前記墓誌本体1凹部の上面に固定されている。
一方、上部連結プレート11bは、上部固定部11aが墓誌本体1凹部の上面に固定された状態において、その先端部(図1では下端部)が台座2の凹部内に突出し、かつ、前記貫通孔10aの高さとなる程度の長さに形成されている(図1)。
下部固定部12aは、下部連結プレート12bが前記台座2の貫通孔10a側に位置しかつ墓誌本体1側に向かって延びた状態となるように、ボルト12cによって前記台座2凹部の底面に固定されている。しかも、下部固定部12aは、台座2凹部の底面に固定された状態において、下部連結プレート12bが前記上部連結プレート11bに対して貫通孔10a側に位置するように配設されている(図1、図2)。
一方、下部連結プレート12bは、下部固定部12aが台座2凹部の底面に固定された状態において、その先端部(図1では上端部)が、上部固定部11aが墓誌本体1凹部の上面に固定された状態における上部連結プレート11bの先端部よりも上方に位置する長さに形成されている(図1)。
連結ピン13はその先端に雄ネジ部を有しており、この雄ネジ部は、下部連結プレート12b先端部に形成されている貫通孔に挿通され、上部連結プレート11b先端部に形成されている雌ネジに螺合している。
とくに、台座2をアンカーボルトA等(図4参照)で基礎などに固定しておけば、墓誌本体1が台座2とともに転倒することも防ぐことができる。なお、かかる場合には、下側部材12を台座2に固定するボルト12cとしてアンカーボルトAを使用することができる。
すると、墓誌に地震等の振動が加わったときに、板バネである下側部材12が撓んで振動を吸収減衰させることができるから、地震等の振動に対する耐久性を高くすることができる。しかも、板バネである下側部材12は、その弾性力によってバネ座金のように機能するので、転倒防止機構10に加わる振動の影響等による連結ピン13の弛みの発生も防ぐこともできる。
具体的には、図3に示すように、台座2に設けられた溝に墓誌本体1を配置するような場合であれば、その溝の軸方向に沿って下側部材12が撓むようにしておけば、溝の軸方向に沿った振動を吸収する効果を高めることができる。
まず、台座2を基礎などの上に設置し、台座2の凹部の底面に、下側部材12の下部固定部12aを取り付ける。
そして、墓誌本体1の凹部に上側部材11の上部固定部11aを固定し、この墓誌本体1を台座2の所定の位置に配置する。
このとき、図2(B)に示すように、上側部材11の上部連結プレート11bと下側部材12の下部連結プレート12bが重なり合うような状態であって、下部連結プレート12bが上部連結プレート11bよりも台座2の貫通孔10a側に位置するように、墓誌本体1を台座2に配置する。
すると、上部連結プレート11bと下部連結プレート12bとが連結ピン13によって固定され、転倒防止機構10の設置が完了する。
そして、上部の墓誌本体1の下端部が台座2に完全に埋め込まれていると、墓誌本体1と台座2とが干渉するので、転倒防止機構10を一つしか設けなくても十分に転倒防止効果が得られるのであるが、転倒防止機構10は複数設けてもよく、複数設ければ転倒防止効果を高めることができる。
しかも、本発明の転倒防止機構10は、貫通孔10aに通して挿入した連結ピン13を上側部材11に連結するだけで設置できるので、複数の転倒防止機構10を設けても設置作業の工数の増加を抑えることができ、作業時間が長くなることも防ぐことができる。
2 台座
10 転倒防止機構
11 上側部材
11a 固定部
11b 上部連結プレート
12 下側部材
12a 固定部
12b 下部連結プレート
13 連結ピン
Claims (7)
- 多重積層物の上側積層物に固定された固定部と、該固定部から下側積層物に向かって延設された板状の上部連結プレートを有する上側部材と、
該上側部材の上部連結プレートの下端部と下側積層物とを連結する連結部材とを備えており、
前記上側部材の上部連結プレートは、前記下側積層物と連結された状態において、該下側積層物の間に隙間が形成される位置に配設されている
ことを特徴とする多重積層物の転倒防止機構。 - 前記連結部材は、
下側積層物に固定された固定部と、該固定部から前記上側積層物に向かって延設された板状の下部連結プレートを有する下側部材と、
前記上部連結プレートの下端部と前記下部連結プレート上端部とを連結する連結ピンとを備えている
ことを特徴とする請求項1記載の多重積層物の転倒防止機構。 - 前記下側部材が板バネである
ことを特徴とする請求項2記載の多重積層物の転倒防止機構。 - 前記上側積層物は、前記下側積層物の上面に沿って一方向に移動可能に配設されており、
前記下側部材は、前記上側積層物の移動方向に沿って撓むように配設されている
ことを特徴とする請求項2または3記載の多重積層物の転倒防止機構。 - 前記上側部材が板バネである
ことを特徴とする請求項1記載の多重積層物の転倒防止機構。 - 前記上側積層物は、前記下側積層物の上面に沿って一方向に移動可能に配設されており、
前記上側部材は、前記上側積層物の移動方向に沿って撓むように配設されている
ことを特徴とする請求項1または5記載の多重積層物の転倒防止機構。 - 多重積層物が墓誌である
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の多重積層物の転倒防止機構。
Priority Applications (1)
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JP2007004308U JP3134548U (ja) | 2007-06-08 | 2007-06-08 | 多重積層物の転倒防止機構 |
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