JP3132814B2 - 半導体電力変換システム - Google Patents

半導体電力変換システム

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JP3132814B2
JP3132814B2 JP11043040A JP4304099A JP3132814B2 JP 3132814 B2 JP3132814 B2 JP 3132814B2 JP 11043040 A JP11043040 A JP 11043040A JP 4304099 A JP4304099 A JP 4304099A JP 3132814 B2 JP3132814 B2 JP 3132814B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力系統、電気鉄
道、大形プラント等の分野において、交直変換、直流送
電、周波数変換等に用いられる半導体電力変換システム
に係り、特に、電力系統の異常によって交流入力電圧が
変動した場合にも運転を極力継続する必要のある可変速
発電電動機等に用いて好適な半導体電力変換システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の他励式半導体電力変換装置を電力
系統の安定度向上を目的とした機器に適用する場合、次
のような問題があった。すなわち、サイリスタ等の電力
用半導体素子の熱容量が、変圧器や回転電気機械等の熱
容量よりも小さいため、異常時の保護動作を鋭敏にせざ
るを得ないという問題があった。
【0003】このために、半導体電力変換装置を用いる
と、電力系統側の擾乱が小さい場合でも停止せざるを得
ず、電力系統の安定度向上に寄与できないという問題が
あった。
【0004】こうした問題の解決に寄与する手段とし
て、従来の装置は、特開昭63-52699号公報に記載されて
いるものがある。
【0005】第14図は、上記従来例の構成を示す結線
図である。同図には、交流系統1から受電変圧器2を介
して3相ブリッジ回路3に給電する構成の半導体電力変
換装置を示す。
【0006】図において、5は3相交流入力電流値を検
出する電流変成器、6は直流側出力電流値を検出する直
流電流変成器、7は入力電流検出回路である。また、8
は絶対値演算回路、9は電流作動検出器、10は過電流
検出器、11は運転継続判断装置である。
【0007】前記電流検出回路7は、第15図に示すよ
うに、電流変成器5からの電流信号を整流回路7aにて
整流して絶対値を出力し、ダイオードにより構成した高
値選択回路7bに入力する構成となっている。
【0008】この入力電流検出回路7からの入力電流値
Iacと直流電流変成器6からの出力電流値Idcとは、通
常の運転時には等しい。両者の偏差を絶対値演算回路8
で整流した信号ΔIを、電流差動検出器9に入力し、一
方、入力電流値Iacを、過電流検出器10に入力してい
る。運転継続判断装置11は、第16図に詳細に示すよ
うな論理機能を有する。
【0009】第16図において、過電流検出器10の出
力信号OC(過電流検出時信号レベルが「1」)が
「0」であれば(ステップ100)、3相ブリッジ回路
3の出力電流は、異常なしと判断し(ステップ10
4)、運転継続指令GO1を出力し(ステップ10
7)、通常運転を行う。
【0010】ただし、過電流検出器10の出力信号OC
が「0」であっても、抑制制御指令GO2出力から復帰
し、正常運転を行う場合は、正常動作への復帰処理(ス
テップ109)が必要となる。このため、過電流抑制制
御指令GO2が過去に出力されたかどうかを判定し(ス
テップ108)、出力されていた場合は、復帰処理(ス
テップ109)を行った後に、運転継続指令GO1を出
力する(ステップ107)。
【0011】ここで、復帰処理(ステップ109)の内
容は、下記の通りである。 i)過電流を検出する以前の状態のままで、3相ブリッ
ジ回路3の各サイリスタのゲートを制御する制御装置
(図示せず)の演算結果の一部を、現状の回路電流を基
に初期設定する。
【0012】ii)現状の正および逆サイリスタTYSの
点弧状態を制御装置に教え、初期設定する。
【0013】一方、過電流検出器10の出力信号OCが
「1」であれば、さらに絶対値演算回路8の出力信号Δ
Iの値を判定する(ステップ101)。ΔIが許容値K
1以内であり、発電機の故障でなければ、系統事故また
は他号機の遮断器動作による過電流であったと判断し
(ステップ110,103)、制御装置へ過電流抑制制
御指令GO2を出力する(ステップ106)。
【0014】過電流抑制制御指令GO2によりサイリス
タ短絡スイッチTYS4を点弧し、これにより3相ブリ
ッジ回路3の電流を抑制する。なお、抑制制御指令GO
2出力は、通常動作への復帰処理(ステップ109)を
行うために、フリップフロップ回路(図示せず)等によ
り記録しておく。
【0015】また、絶対値演算回路8の出力信号ΔIの
値が許容値K1以上であった場合、3相ブリッジ回路3
の内部事故による過電流であったと判断し(ステップ1
02)、運転緊急停止指令STを出力する(ステップ1
05)。
【0016】運転緊急停止指令STにより、3相ブリッ
ジ回路3のサイリスタTY1〜TY6の点弧信号を強制
的に阻止する。
【0017】ここで、その他の機器の内部事故の際も、
ΔIは許容値K1以内となる可能性があるため、ステッ
プ101の判定の後に、内部事故かどうかを判定(ステ
ップ110)する。万が一、内部事故であった場合は
(ステップ111)、過電流抑制制御を実行せず、電力
変換装置内部事故時と同様に、運転緊急停止指令STを
出力する(ステップ105)。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、電力
変換装置の異常を検出する際に、機器の故障破損による
異常と、交流系統側や直流側の変動が波及して転流失敗
等の異常に陥いる場合との区分検出について、充分な配
慮がなされておらず、故障検出が遅れる一方で、外部変
動による異常時にも緊急停止してしまうために、運転信
頼性を確保できないという問題があった。
【0019】本発明の目的は、半導体電力変換システム
の機器故障検出を速めて、故障波及を防止するのに好適
な半導体電力変換システムを提供することにある。
【0020】本発明の他の目的は、外部変動による転流
失敗等の異常時には機器耐量内で極力運転を継続して、
運転信頼性を高めるのに好適な半導体電力変換システム
を提供することにある。
【0021】本発明の他の目的は、外部変動による転流
失敗によって3相ブリッジを構成する素子のジャンクシ
ョン温度が上昇して運転を継続できない場合にも、極力
停止時間を短くして、再起動するのに好適な半導体電力
変換システムを提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、電力変換回路を構成するブリッジの交流
入力電流値が出力電流値よりも大きい時には、素子短絡
などの機器故障による異常であると判断して緊急停止す
るようにしたものである。
【0023】また、本発明は、外部変動の波及による異
常時に運転を継続するためには、出力電流値が交流入力
電流値よりも大きい時には転流失敗であると判断して、
ブリッジの素子温度の限度まで運転継続し、設定限度を
越えた時には短絡スイッチを閉路すると共に、ブリッジ
の点弧を停止するようにしたものである。
【0024】すなわち、本発明は、制御可能な点弧機能
と逆阻止特性を持つ半導体制御素子を相対応に有するブ
リッジ回路と、前記半導体導体制御素子への点弧指令を
行なうゲート制御回路とを含んで構成される半導体電力
変換システムにおいて、前記ブリッジ回路の交流入力電
流値と出力電流値とを検出する手段と、前記検出された
交流入力電流値の絶対値と出力電流値とを比較して、い
ずれかの相について前者が後者よりも大きい時には、前
記ブリッジ回路の運転の停止を指示する手段とを有する
保護装置を備えることを特徴とする。
【0025】また、本発明は、前記ブリッジ回路の直流
出力側に、短絡スイッチを備え、かつ、前記ブリッジ回
路の交流入力電流値と出力電流値とを検出する手段と、
前記検出された交流入力電流値の絶対値と出力電流値と
を比較して、出力電流値が交流入力電流値の絶対値より
も大きい状態が発生した場合、この状態によって上昇す
る半導体制御素子の素子温度の推定値が設定限度を越え
ない間は、運転継続させ、該設定限度を越えた時には、
前記短絡スイッチを閉路すると共に、ブリッジ回路の半
導体制御素子の点弧を停止するよう指示する手段とを有
する保護装置を備えることを特徴とする。
【0026】
【作用】次に、本発明の作用について、3相ブリッジ回
路の電力変換システムを例として、説明する。
【0027】電力変換回路の3相ブリッジは、第17図
に示すように、通常は6アームのうち2アームが(TY
1とTY2)、(TY2とTY3)、(TY3とTY4)、
(TY4とTY5)、(TY5とTY6)、(TY6とTY
1)の6通りの組合せで通流している。
【0028】この時、交流入力電流値Iacは、Iu,I
v,Iwの絶対値のうち最大の値を選択した結果であるか
ら、第17図の例では、(Iac=Il=Iu=−Iw)と
なる。一方、直流出力側の電流値Idcは、(Idc=I
l)であるから、明らかに交流入力電流Iacと出力電流
値Idcは等しい。
【0029】一方、素子が転流中の場合、例えば、第1
8図のように、TY1からTY3に転流中の場合は、
(Iu=Il−It),(Iv=It),(Iw=−Il)
となるので、交流入力電流値Iacは、Iac=|Iw|=
Ilとなる。一方、出力電流値Idcは、やはりIdc=I
lであるから、両者は等しい。
【0030】以上のように、正常運転中には、転流時も
含めて交流入力電流値Iacと出力電流値Idcの値は等し
く、両者の偏差は、測定誤差分を除けば、常に0とな
る。
【0031】電力変換回路の異常動作のうち、転流失敗
現象は、内部故障が発生しなくとも、交流側電圧低下や
直流からの過渡電流によって発生する。こうした、外部
的な要因で発生する転流失敗の場合は、外部変動が小さ
くなると、転流失敗から正常動作に回復することができ
る。
【0032】第19図はこうした転流失敗時の動作例を
示すもので、TY3からTY5への転流が終了する前に
TY6が点弧して、TY4からTY6への転流が開始し
た場合を示す。
【0033】この時、Iu=−Il+If,Iv=Il−
It−If,Iw=Itとなり、いずれの絶対値もIlより
も小さいから、交流入力電流Iacと直流出力電流Idcの
偏差が発生する。第19図で下段の転流電流IfはIl
に近づくが、v相電位がw相よりも高くなるため、上段
の転流電流Itは再び0に減少する。この結果、交流側
は開放されて、Iu,Iv,Iw共に0となるので、交流
入力電流Iacは0になる。
【0034】この結果、第20図のように、直流側にT
Y3とTY6による短絡回路ができるため、直流電流I
dcは、Ilのままで、0にならない。
【0035】以上の様に、転流失敗中は、交流入力電流
Iacと出力電流Idcには偏差が生じるが、常に、Idc>
Iacの関係が成り立ち、Idc<Iacとなることはない。
【0036】この理由を説明すると、次の様になる。
【0037】今、第17図から第20図のTY1〜TY
6の電流値を各々、I1〜I6とすると、素子の逆阻止特
性によって、I1〜I6はいずれも0以上となる。また、
3格ブリッジの内部短絡によって、別回路ができない限
り、次の、(1)から(5)の関係が成り立つ。
【0038】
【数1】
【0039】(1)〜(3)式より、次の(6)〜(8)が成り立
つ。
【0040】
【数2】
【0041】また、(4),(5)式より、(9),(10)式が成り
立つ。
【0042】
【数3】
【0043】(6)式と(9),(10)式より、|Iu|≦Ilが
成り立つ。同様に、(7)式と(9),(10)式より|Iv|≦I
lが成り立つ。また、(8)式と(9),(10)式より|Iw|≦
Ilが成り立つ。従って、3相交流電流値Iu,Iv,I
wの絶対値は、いずれもIl以下であることになる。従
って、出力電流Idcは、Ilに等しいが、これらの最大
値である交流入力電流Iacは、出力電流Idc以下とな
る。
【0044】逆に、交流入力電流IacがIdcよりも大き
い場合には、以上の計算の前提条件が崩れた場合である
と言える。具体的には次の[A][B]のいずれかであ
る。
【0045】[A]I1〜I6のうちどれかが負となる、
すなわち、アーム短絡事故を発生している。 [B](1)〜(5)式のどれかが成り立たない。すなわち、
ブリッジ回路内に別回路ができている。
【0046】上の2件は、いずれも機器故障であり、速
やかに運転を停止しなければならない現象である。従っ
て、交流入力電流Iacおよび出力電流Idcの偏差と、符
号とを検出して、Iacの方が大きい場合は、停止動作に
入る保護装置には誤動作がなく、他の装置との論理回路
が不要なので速やかに内部故障を検出する。また、逆
に、出力電流Idcの方が入力電流Iacよりも大きい場合
は、転流失敗時のように、直流側から電流が流し込まれ
るので、直流側に短絡スイッチを設けて、これを点弧す
ることにより、速やかに出力電流Idcをバイパスして、
ブリッジ回路の電流を低減するので、確実な電流保護動
作となる。
【0047】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して詳細に説明する。なお、以下の実施例では、3相ブ
リッジ回路を用いる例を示すが、本発明は、これに限定
されるものではない。
【0048】第1図に本発明の半導体電力変換システム
の第1実施例の構成を示す。
【0049】同図に示す実施例のシステムは、前述した
第14図に示すものと同様に、交流系統1から受電変圧
器2を介して3相ブリッジ回路3に給電する構成を有す
ると共に、保護装置を有するシステム構成となってい
る。
【0050】前記3相ブリッジ回路3は、半導体制御阻
止としてサイリスタ(以下TYと略記することがある)
TY1〜TY6をその構成要素として用い、これをブリ
ッジ接続して構成される。
【0051】この3相ブリッジ回路3の直流側には、サ
イリスタ短絡スイッチTYS(以下TYSと略記するこ
とがある。)4が並列に接続されている。各サイリスタ
TY1〜TY6のゲートには、それらの点弧制御を行な
うゲート制御回路(点弧指令回路)31が接続されてい
る。
【0052】このゲート制御回路31は、同期変成器3
2を介して入力する交流信号が入力される。また、制御
信号として、点弧角指令および運転/停止指令が入力さ
れる。
【0053】前記保護装置は、前記第14図に示すもの
と同様の、3相交流入力電流値を検出する電流変成器
5、直流側出力電流値Idcを検出する直流電流変成器
6、および、前記3相の交流入力電流の絶対値Iacを求
め、そのうちいずれか最大値を出力する入力電流検出回
路7を備える。
【0054】また、本実施例は、前記直流電流値Idcと
交流入力電流値の絶対値Iacとの偏差を求める偏差検出
回路14aと、該偏差の符号の判定および該偏差と予め
設定した基準値とを比較して、サイリスタTY1〜TY
6の点弧阻止および/またはサイリスタ短絡スイッチT
YS4の短絡指令を行なうか否か判定する比較器14
と、前記比較器14の判定結果に応じて、前記ゲート制
御回路31に対しサイリスタTY1〜TY6の運転/停
止を制御する信号として点弧阻止指令を出力するゲート
阻止指令回路(点弧阻止回路)12と、同様に前記比較
器14の判定結果に応じて、サイリスタ短絡スイッチT
YS4の短絡指令を行なう短絡指令回路13とを備えて
構成される。
【0055】前記入力電流検出回路7は、機能的には、
前述した従来のものとほぼ同様に構成され、例えば、前
記第15図に示す回路構成のものを使用することができ
る。
【0056】電流変成器5は、Iu、Iv、Iwには、過
渡的に直流が流れることもあり、光CTなどの使用が好
ましい。
【0057】前記比較器14は、符号付の比較器で、電
流偏差ΔI1が設定値K1より大きい時は、ゲート阻止
指令回路12によりサイリスタTY1〜TY6のゲート
信号を阻止すると同時に、短絡指令回路13によりサイ
リスタ短絡スイッチ4を点弧させるか否か判定する構成
となっている。また、この比較器14は、入力部にアナ
ログ/ディジタル変換部を有し、これにより入力信号を
ディジタル信号に変換し、後段では、ディジタル処理を
行なう構成となっている。さらに、比較器14は、前記
ゲート阻止指令回路12および短絡指令回路13に対す
る制御を行なう継電器として機能する。
【0058】以上の構成で、3相ブリッジ回路3の交流
電圧が低下した時の動作例について、第2図を参照して
説明する。
【0059】前記設定値K1は、前段までの測定誤差や
ノイズによって、比較器が誤動作しないようにするた
め、設定された値である。従って、対象とする装置によ
り適宜の値が設定される。理想的には、0に近い値とな
る。これは、後述するK2についても同様である。
【0060】第2図の例では、時刻t1〜t6まで電圧V
が低下し、同時に直流側にも過渡電流が生じた場合を示
す。
【0061】この場合、t2,t3,t4で転流失敗が発
生したため、偏差ΔI1が変化しているが、いずれも符
号が負なので、比較器14は動作せず、t6以降は電圧
Vが復帰したために、転流失敗も終えて、正常動作に戻
ることができる。
【0062】第3図は、内部故障の一例であるアーム短
絡が、時刻t1で発生しているが、保護動作をしない場
合を示す。なお、第3図において、I1〜I6は、各々T
Y1〜TY6のアーム電流を示す。
【0063】TY5のアーム短絡によって、t2で逆方
向の電流が流れはじめ、t3でΔI1が設定値K1を越え
るため、前記比較器14が継電器として動作する。
【0064】第4図は、前記比較器14の継電器動作に
よって、ゲート阻止回路12と短絡指令回路13とが動
作した場合を示す。
【0065】同図において、t3で短絡スイッチ4が点
弧すると、直流出力電流は、時刻t4で短絡スイッチ4
に転流完了し、t5で3相ブリッジ回路3の全てのアー
ムが消弧されて、3相ブリッジ回路3は停止する。
【0066】本実施例によれば、比較器14の出力だけ
で、第2図のような外部変動による異常と、第3図のよ
うな内部故障を区分することができ、保護装置の構成を
簡単に実現する効果がある。
【0067】なお、本実施例および次の第2実施例で
は、好ましい態様として、短絡指令回路3を備えるが、
この回路は、省略することもできる。
【0068】第5図に、本発明の第2実施例の構成を示
す。本実施例は、基本的には、前記第1実施例のもの
に、過電流検出器15と、論理和回路16とを備えて構
成される。他の構成は、前記第1実施例のものと同じで
ある。従って、同一構成要素については、重複を避ける
ため説明を繰り返さない。なお、第5図の実施例では、
前記第1図に示す同期変成器32およびゲート制御回路
31を、図面中に示していないが、不要であるのではな
く、図示を省略したにすぎない。以下の実施例について
も同様である。
【0069】前記過電流検出器15は、前記第14図に
示す過電流検出器10と同様の機能を有すると共に、さ
らに、本実施例では、ディジタル信号を出力する機能を
有する。
【0070】前記論理和回路16は、前記過電流検出器
の出力と、前記比較器14の出力との論理和をとり、そ
の出力を、前記ゲート阻止回路12と短絡指令回路13
とに入力する。
【0071】本実施例によれば、交流入力回路に過大な
電流が急激に流れる、交流側バス短絡事故などの後備保
護として過電流継電器15を用いることができるので、
信頼性を向上させる効果がある。
【0072】第6図に、本発明の第3実施例の構成を示
す。本実施例は、前記第1実施例の比較器14に代え
て、素子温度継電器17を備えたものである。他の構成
については、前記第1実施例のものと同じである。従っ
て、同一構成要素については、重複を避けるため、説明
を繰り返さない。
【0073】素子温度継電器17は、第7図に示すよう
に、比較器18と、オフディレイタイマ19と、立ち上
がり検出回路20と、条件付カウンタ21と、比較器2
2とを備えて構成される。
【0074】この素子温度継電器17への入力信号ΔI
2は、先の実施例で説明した比較器14の入力ΔI1とは
符号が反対となっている。この入力信号ΔI2は、前記
検出された交流入力電流値の絶対値と出力電流値との比
較のための偏差である。
【0075】素子温度継電器17は、出力電流値が交流
入力電流値の絶対値よりも大きい状態が発生した場合、
この状態によって上昇するサイリスタの素子温度の推定
値が設定限度を越えない間は、運転継続させ、該設定限
度を越えた時には、前記サイリスタ短絡スイッチ4を閉
路すると共に、ブリッジ回路3のサイリスタの点弧を停
止するよう指示するよう機能する。
【0076】前記カウンタ21は、オフディレイタイマ
19の出力信号ST2がレベル0になると、強制的に0
にリセットされるカウンタで、前記出力信号ST2がレ
ベル高の期間に、前記立ち上がり検出回路20のPL信
号の発生する回数STXを計数する。この計数値が、前
述したサイリスタの素子温度の推定値となる。
【0077】次に、本実施例の動作について、第8図を
も参照して説明する。第8図は第7図に示す素子温度継
電器の動作を示す波形図である。
【0078】比較器18は、偏差ΔI2が設定値K2を越
えると出力信号ST1がレベル高となる。この信号ST
1は、オフディレイタイマ19と立ち上り検出回路20
とに入力される。立ち上り検出回路20の出力信号PL
とタイマ19の出力信号ST2とは、条件付カウンタ2
1へ入力される。このカウンタ21において、出力信号
ST2がレベル高の期間に、PL信号の発生する回数S
TXが計数されて、結果が出力される。
【0079】信号STXが比較器22の設定回数以上と
なると、該比較器22は、サイリスタの素子温度の推定
値が設定限度を越えたと判定して、異常検出信号を発生
する。これが、継電器17の異常検出信号として出力さ
れる。
【0080】第8図において、時刻t1,t2,t3で、
カウンタ出力が1づつ上昇する。しかし、時刻t4
ら、比較器22の出力がレベル0のままなので、Td秒
後のt5には、カウンタがリセットされ、3相ブリッジ
回路3は、時刻t1以前と同じ状態となる。
【0081】本実施例によれば、数値演算なしで素子温
度継電器が構成できるので、装置が単純となり信頼性を
高める効果がある。
【0082】第9図に、素子温度継電器17の別の実施
例を示す。同図に示す素子温度継電器17は、比較器1
8と、オフディレイタイマ19と、条件付積分器23
と、比較器24とを備えて構成される。
【0083】条件付積分器23は、オフディレイタイマ
19の出力ST2がレベル高の時のみ、前記ΔI2の積
分演算を行ない、その積分演算結果を出力Tとして出力
する。ST2がレベル0の時は、出力Tは0にリセット
される。この積分演算結果が、前述したサイリスタの素
子温度の推定値となる。
【0084】第10図は、本実施例の素子温度継電器の
動作を示す波形図である。比較器18の出力ST1がレ
ベル高となる時刻t1,t2,t3で、積分器23のΔI2
についての積分出力Tは増大し、時刻t4でリセットさ
れる。比較器24の設定値が、例えば、T1であれば、
時刻t5で継電器が動作する。
【0085】本発明の実施例によれば、転流失敗の回数
だけでなく、電流レベルも考慮しているので、素子温度
の推定が正確となり、耐量設定の余裕を小さくする効果
がある。
【0086】第11図は素子温度継電器17のさらに他
の実施例を示す。本実施例は、サイリスタTY1〜TY
6の素子温度を各々演算により求める方式をとる例であ
る。素子のアーム電流を1つ1つ計測する例は、M.
L.Woodhouse氏らにより、IEE Conf.1981/205のp.1
58〜p.163において、“The Control of Thyristorsin
the English Terminal Cross Channel Valves ,Particu
larly during Forward Recovery"と題する論文の中で公
表されている。この論文では、サイリスタの各アーム電
流値をシャント抵抗によって計測し、サイリスタ素子の
冷却水温値と共にアナログ/ディジタル変換して、マイ
クロコンピュータに入力し、サイリスタの発生熱量、さ
らには、ジャンクション温度を演算して、温度計算結果
が設定値を越えると保護動作に入る方式が示されてい
る。
【0087】第11図の実施例では、アーム電流を交流
側CTで計れるIu,Iv,Iwから評価する方法を用いて
いる。すなわち、同図においては、アーム電流演算部2
5、発生損失演算部26、温度演算部27および比較器
28とを備えて構成される。
【0088】第12図に、第11図のアーム電流演算部
の詳細を示す。第12図では、各相ごとに、電流変成器
5により検出されるIu,Iv,Iwの値と符号によって、
素子の電流I1*,I2*,I3*,I4*,I5*およびI6*を
推定し、比較器18の出力STIがレベル高なら、TY
1〜TY6の全てのアーム電流計算値に一律ΔI2を加
算する構成としている。
【0089】第13図は第12図の計算フローの動作の
妥当性を評価するための波形図である。同図に示す例で
は、サイリスタTY5が、時刻t1からt2まで転流失敗
している。実際のアーム電流I2,I5と、Iw,t2とを比
較すると、 I2*=I2,I5*=I5 となることが判る。
【0090】一方、転流失敗に係らないI3,I6につい
ては、ΔI2分が誤差となり、 I3*≧I3,I6*≧I6 となる。
【0091】しかし、これらの誤差は、素子温度演算誤
差としては悲観的に見た場合の結果であり、機器保護の
面からの問題はない。
【0092】本発明の実施例によれば、転流失敗発生前
の温度も演算しているので、運転負荷条件によらず保護
レベルを設定できるので、さらに、裕度を減らす効果が
ある。
【0093】第21図に本発明の半導体電力変換システ
ムの第4実施例の構成を示す。同図に示す実施例は、2
つの3相ブリッジ回路3を直列に接続すると共に、それ
らに保護装置を各々設けて構成される。
【0094】この実施例では、2つの3相ブリッジ回路
3に各々設けられている保護装置は、前記第5図に示す
ものと同一の構成を有している。従って、各々保護装置
の構成および動作については、既に説明してあるので、
ここでは繰り返さない。
【0095】なお、本実施例においては、直流側出力電
流値Idcを検出する直流電流変成器6を、直列に接続さ
れる3相ブリッジ回路3について、1個配置して、検出
された電流値を、それぞれの保護装置の偏差検出回路1
4aに入力する構成となっている。勿論、直流電流変成
器6を保護装置対応にそれぞれ設けてもよい。
【0096】第22図に本発明の半導体電力変換システ
ムの第5実施例の構成を示す。同図に示す実施例は、2
つの3相ブリッジ回路3を直列に接続したものを、2組
逆並列に接続して構成される、いわゆる非循環電流方式
サイクロコンバータの一例である。
【0097】この実施例では、共通の交流入力に接続さ
れる2つの3相ブリッジ回路3毎に、保護装置が設けら
れている。これらの保護装置は、前記第5図に示すもの
と同一の構成を有している。従って、各々保護装置の構
成および動作については、既に説明してあるので、ここ
では繰り返さない。
【0098】なお、本実施例においては、直流側出力電
流値Idcを検出する直流電流変成器6を、逆並列に接続
される2組の3相ブリッジ回路3について、1個配置し
て、検出された電流値を、それぞれの保護装置の偏差検
出回路14aに入力する構成となっている。勿論、直流
電流変成器6を保護装置対応にそれぞれ設けてもよい。
【0099】また、本実施例においては、3相交流入力
電流値を検出する電流変成器5を、共通の交流入力に接
続される2つの3相ブリッジ回路3毎に、その共通交流
入力に1組配置して、検出された電流値を対応する保護
装置の偏差検出回路14aに入力する構成となってい
る。勿論、電流変成器5を3相ブリッジ回路3対応にそ
れぞれ設けてもよい。
【0100】さらに、保護装置自体を、各3相ブリッジ
回路3対応にそれぞれ設けてもよい。
【0101】前記第4および第5実施例によれば、直流
変流器、交流変流器の設置数を減少することができる。
【0102】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明は、これらの実施例に限定されるものではな
い。
【0103】例えば、入力電流検出回路7は、電流変成
器5により検出される交流入力電流を予め設定した周期
でサンプリングするサンプルホールド部と、サンプリン
グされた電流値をアナログ/ディジタル変換するA/D
変換部と、得られた各相についての電流値の絶対値を求
めると共に、それらのうちもっとも大きな値を検出する
高値検出部と、得られた高値を後段の回路に送出する信
号出力部と、これらを制御する制御部とを備えて構成す
ることができる。また、これらは、IC化して設けるこ
とができる。
【0104】これらの各機能は、相に対応して独立に設
けることもできるが、時分割処理により、共通の資源に
より処理する構成とすることもできる。
【0105】また、制御部その他の構成要素に、マイク
ロプロセッサを搭載して、ソフトウェアによりこれを制
御することによって、保護装置に汎用性を持たせること
もできる。例えば、演算および制御を行なうCPUと、
このCPUの動作を制御するプログラムを格納するプロ
グラムメモリ、CPUにより処理されるデータを記憶保
持するデータメモリと、外部との信号の入出力を処理す
るI/Oインタフェースとを備えて構成することができ
る。
【0106】さらに、他の構成要素についても、例え
ば、偏差検出回路14aおよび比較器14、素子温度継
電器17、ゲート阻止指令回路12、短絡指令回路13
等について、各々ディジタル回路、特に、高機能化され
たIC等により構成することができる。また、これら
を、入力電流検出回路7と同様に、マイクロコンピュー
タ等のデータ処理装置により構成することができる。
【0107】さらに、複数の回路要素について、共通の
データ処理装置を資源として、処理する構成としてもよ
い。例えば、マルチプロセッサシステムの適用が考えら
れる。
【0108】この他、前記保護装置は、同一の機能を発
揮できるならば、前記実施例に示される構成要素とは異
なる要素により構成することも可能である。例えば、第
1実施例の保護装置が有する機能と、第3実施例の保護
装置が有する機能とを合わせたものとしてもよい。
【0109】本発明は、誘導機、同期機等の制御、直流
送電、交流/直流(直流/交流)変換等に広く用いるこ
とができる。
【0110】応用の一例としては、例えば、可変速発電
電動装置を挙げることができる。この装置は、交流系統
に1次側が接続された発電電動機と、前記交流系統から
の電力を受けて前記発電電動機の2次側に2次電流を供
給する逆並列電力制御素子からなる電力変換システムと
を備えて構成される。これは、例えば、ポンプ水車など
を可変速運転しながら、有効電力出力や無効電力出力
を、交流系統側の急変時にも、安定に制御することに好
適なものである。本発明は、この装置の電力変換システ
ムに適用される。
【0111】
【発明の効果】本発明によれば、他励式電力変換装置に
おいて機器の故障と外部の変動による異常の区分を明確
にした検出ができるので、機器耐量内で運転を継続する
ことができて、運転信頼性を高める効果がある。
【0112】また、本発明によれば、外部事故で転流失
敗が発生し、素子の温度が上昇して停止せねばならない
場合にも、短絡スイッチでバイパスして再起動するの
で、運転信頼性を高める効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の第1実施例の構成を示す回路
図。
【図2】 図2は第1実施例の動作を示す波形図。
【図3】 図3は第1実施例の動作を示す波形図。
【図4】 図4は第1実施例の動作を示す波形図。
【図5】 図5は本発明の第2実施例の構成を示す回路
図。
【図6】 図6は本発明の第3実施例の構成を示す回路
図。
【図7】 図7は素子温度継電器の一実施例の構成を示
すブロック図。
【図8】 図8は図7に示す素子温度継電器の動作を示
す波形図。
【図9】 図9は素子温度継電器の一実施例の構成を示
すブロック図。
【図10】 図10は図9に示す素子温度継電器の動作
を示す波形図。
【図11】 図11は素子温度継電器のさらに他の実施
例を示すブロック図。
【図12】 図12は図11に示す素子温度継電器の演
算フローを示すフローチャート。
【図13】 図13は図12の計算フローの動作の妥当
性を評価するための波形図。
【図14】 図14は従来の半導体電力変換装置の構成
を示す回路図。
【図15】 図15は入力電流検出回路の一例を示す回
路図。
【図16】 図16は従来例の演算フローを示すフロー
チャート。
【図17】 図17は本発明の作用を示す説明図。
【図18】 図18は本発明の作用を示す説明図。
【図19】 図19は本発明の作用を示す説明図。
【図20】 図20は本発明の作用を示す説明図。
【図21】 図21は本発明の半導体電力変換システム
の第4実施例の構成を示す回路図。
【図22】 図22は本発明の半導体電力変換システム
の第5実施例の構成を示す回路図。
【符号の説明】
1…交流系統、2…変圧器、3…3相ブリッジ回路、4
…サイリスタ短絡スイッチ、5…交流電流変成器、6…
直流電流変成器、7…入力電流検出回路、12…ゲート阻
止指令回路、13…短絡指令回路、14…比較機、17
…素子温度継電器。
フロントページの続き (72)発明者 斉藤 啓自 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社日立製作所 日立工場内 (72)発明者 河合 忠雄 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所 国分工場内 (72)発明者 北 英三 大阪府大阪市北区中之島三丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 三橋 恵一 大阪府大阪市北区中之島三丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 大野 泰照 大阪府大阪市北区中之島三丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 中川 博人 大阪府大阪市北区中之島三丁目3番22号 関西電力株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−52699(JP,A) 特開 昭63−217921(JP,A) 特開 昭51−140150(JP,A) 実開 昭55−69894(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02H 3/28 H02H 7/12 H02H 7/125 H02P 9/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御可能な点弧機能と逆阻止特性を持つ
    半導体制御素子を相対応に有するブリッジ回路を備える
    半導体電力変換システムにおいて、 前記ブリッジ回路の交流入力電流値の絶対値と出力電流
    値とを求める手段と、 前記検出された交流入力電流値の絶対値と出力電流値と
    を比較して、いずれかの相について前者が後者よりも大
    きい時には、前記ブリッジ回路の運転の停止を指示する
    手段と を有することを特徴とする半導体電力変換システ
    ム。
  2. 【請求項2】 制御可能な点弧機能と逆阻止特性を持つ
    半導体制御素子を相対応に有するブリッジ回路を備える
    半導体電力変換システムにおいて、 前記ブリッジ回路の交流入力電流値の絶対値と出力電流
    値とを求める手段と、 前記求めた交流入力電流値の絶対値と出力電流値とを比
    較して、いずれの相についても出力電流値が交流入力電
    流値の絶対値よりも大きい特定の状態が発生したとき、
    当該発生時点を基点とする一定時間を設定する第1の手
    段と、 前記一定時間を設定した後、当該時間が経過するまでの
    間において、特定の状態の発生が予め定めた設定限度を
    越えるかを判定し、特定の状態の発生が前記設定限度を
    越えた時には、前記ブリッジ回路の運転を停止すべきこ
    とを示す信号を出力する第2の手段とを備えることを特
    徴とする半導体電力変換システム。
  3. 【請求項3】 制御可能な点弧機能と逆阻止特性を持つ
    半導体制御素子を相対応に有するブリッジ回路を備え、
    交流電流を直流電流に変換する半導体電力変換システム
    において、転流失敗時に運転を継続するか停止するかを
    判定する装置であって、 前記ブリッジ回路の各相の交流入力電流の絶対値と直流
    電流値との差分を取り込んで、いずれの相についても出
    力電流値が交流入力電流値の絶対値よりも大きい特定の
    状態が発生したかを判定する手段と、 前記特定の状態が発生したとき、当該発生時点を基点と
    する一定時間を設定する第1の手段と、 前記一定時間を設定した後、当該時間が経過するまでの
    間において、特定の状 態の発生が予め定めた設定限度を
    越えるかを判定し、特定の状態の発生が前記設定限度を
    越えた時、前記ブリッジ回路の運転を停止すべきことを
    示す信号を出力する第2の手段とを備えることを特徴と
    する運転継続判定装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の運転継続判定装置にお
    いて、 前記第2の手段は、 前記設定された一定時間が経過するまでに、特定の状態
    が発生する毎に発生回数を計数する手段と、 特定の状態の発生回数に関する設定限度を有し、前記計
    数する手段の計数値が前記設定限度の回数以上となった
    とき、特定の状態の発生が前記設定限度を越えたと判定
    して、前記ブリッジ回路の運転を停止すべきことを示す
    信号を出力する手段と、 前記一定時間経過後は、計数値をリセットする処理を行
    う手段とを有することを特徴とする運転継続判定装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の運転継続判定装置にお
    いて、 前記第2の手段は、 前記設定された一定時間が経過するまでに発生した特定
    の状態における前記出力電流値と前記交流入力電流の絶
    対値との偏差を積分する手段と、 特定の状態における前記出力電流値と前記交流入力電流
    の絶対値との偏差の積分値に関する設定限度を有し、前
    記積分する手段の積分値が前記設定限度の積分値以上と
    なったとき、前記設定限度を越えたと判定して、前記ブ
    リッジ回路の運転を停止すべきことを示す信号を出力す
    る手段と、 前記一定時間経過後は、積分値をリセットする処理を行
    う手段とを有することを特徴とする運転継続判定装置。
  6. 【請求項6】 制御可能な点弧機能と逆阻止特性を持つ
    半導体制御素子を相対応に有するブリッジ回路を備える
    半導体電力変換システムについてその運転を停止するか
    否かを判定する装置であって、 前記ブリッジ回路の交流入力電流の絶対値および出力電
    流をそれぞれ取り込み、それらの検出値に基づいて、予
    め定めた誤差の範囲内で、交流入力電流に相当 する出力
    電流が出力されているかを判定して、交流入力電流に相
    当する電流に足る出力電流が出力されていない場合、前
    記ブリッジ回路の運転を停止させる信号を出力する第1
    の判定手段と、 前記ブリッジ回路の交流入力電流の絶対値および出力電
    流をそれぞれ取り込み、それらの検出値に基づいて、予
    め定めた誤差の範囲内で、交流入力電流に相当する電流
    より大きい出力電流が出力されているかを判定して、交
    流入力電流に相当する電流より大きい出力電流が出力さ
    れている状態が発生する場合に、その状態の発生が設定
    限度を越えたとき、前記ブリッジ回路の運転を停止させ
    る信号を出力する第2の手段とを有することを特徴とす
    る半導体電力変換システムの運転停止判定装置。
  7. 【請求項7】 制御可能な点弧機能と逆阻止特性を持つ
    半導体制御素子を相対応に有するブリッジ回路を備える
    半導体電力変換システムについてその運転を停止するか
    否かを判定する装置であって、 前記ブリッジ回路の各相の交流入力電流絶対値における
    最大値Iac、および、前記ブリッジ回路の出力電流Idc
    をそれぞれ取り込む手段と、 前記交流入力電流Iacと前記出力電流Idcの偏差(Iac
    −Idc)を求める手段と、 前記偏差(Iac−Idc)の符号が正でその絶対値が設定
    値よりも大きくなったとき、前記ブリッジ回路の運転の
    停止を指示する信号を出力する第1の判定手段と、 前記偏差(Iac−Idc)の符号が負で、その絶対値が設
    定値よりも大きくなったとき、その状態の発生が設定限
    度を越えるまでは前記ブリッジの運転を継続させ、設定
    限度を越えた時には、前記ブリッジ回路の運転の停止を
    指示する信号を出力する第2の判定手段とを有すること
    を特徴とする半導体電力変換システムの運転停止判定装
    置。
  8. 【請求項8】 制御可能な点弧機能と逆阻止特性を持つ
    半導体制御素子を相対応に有するブリッジ回路を備える
    半導体電力変換システムについてその運転を停止するか
    否かを判定方法であって、 前記ブリッジ回路の交流入力電流の絶対値および出力電
    流をそれぞれ取り込み 取り込んだ検出値に基づいて、予め定めた誤差の範囲内
    で、交流入力電流に相当する出力電流が出力されている
    かを判定して、交流入力電流に相当する電流に足る出力
    電流が出力されていない場合、前記ブリッジ回路の運転
    を停止させる信号を出力し、 取り込んだ検出値に基づいて、予め定めた誤差の範囲内
    で、交流入力電流に相当する電流より大きい出力電流が
    出力されているかを判定して、交流入力電流に相当する
    電流より大きい出力電流が出力されている状態が発生す
    る場合に、その状態の発生が設定限度を越えた時には、
    前記ブリッジ回路の運転を停止させる信号を出力するこ
    とを特徴とする半導体電力変換システムの運転停止判定
    方法。
  9. 【請求項9】 制御可能な点弧機能と逆阻止特性を持つ
    半導体制御素子を相対応に有するブリッジ回路を備える
    半導体電力変換システムについてその運転を停止するか
    否かを判定する方法であって、 前記ブリッジ回路の各相の交流入力電流絶対値における
    最大値Iac、および、前記ブリッジ回路の出力電流Idc
    をそれぞれ取り込み、 前記交流入力電流Iacと前記出力電流Idcの偏差(Iac
    −Idc)を求め、 前記偏差(Iac−Idc)の符号が正でその絶対値が設定
    値よりも大きくなったとき、前記ブリッジ回路の運転の
    停止を指示する信号を出力し、 前記偏差(Iac−Idc)の符号が負で、その絶対値が設
    定値よりも大きくなったとき、その状態の発生が設定限
    度を越えるまでは前記ブリッジの運転を継続させ、設定
    限度を越えた時には、前記ブリッジ回路の運転の停止を
    指示する信号を出力することを特徴とする半導体電力変
    換システムの運転停止判定方法。
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