JP3132356U - 風味の消失を低減可能なコーヒーアイスブロック - Google Patents
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Abstract
【課題】コーヒーの賞味期限を延ばすのに有利となるとともに、コーヒー抽出液が保存過程において風味が消失する不具合の発生を低減できる風味の消失を低減可能なコーヒーアイスブロックの提供。
【解決手段】主に濃縮コーヒー抽出液を得るために、コーヒー抽出機でコーヒー粉に対して抽出工程を行い、その後、濃縮コーヒー抽出液を低温雰囲気中に置くことにより、濃縮コーヒー抽出液を凝固状態にまで急速冷却して、固体状態の濃縮コーヒーアイスブロックとする。
【選択図】図1A
【解決手段】主に濃縮コーヒー抽出液を得るために、コーヒー抽出機でコーヒー粉に対して抽出工程を行い、その後、濃縮コーヒー抽出液を低温雰囲気中に置くことにより、濃縮コーヒー抽出液を凝固状態にまで急速冷却して、固体状態の濃縮コーヒーアイスブロックとする。
【選択図】図1A
Description
本考案はコーヒーアイスブロックに関し、とりわけ濃縮コーヒー抽出液を凝固させることで、コーヒーの賞味期限を延ばす、風味の消失を低減可能なコーヒーアイスブロックに関する。
コーヒーが人類に発見されて一種の飲料として製造されるようになってから、コーヒーはそれがもつ独特の香りと覚醒効果により、徐々に世界の大半の人を魅了するようになった。最も身近なものが、街中で雨後の筍の如く出店されているコーヒーショップ(喫茶店)またはチェーンのカフェ、そしてスーパーマーケットの開放式陳列棚に陳列されている各種のコーヒー飲料およびインスタントコーヒーである。
従来のコーヒー市場においては、味と、利便性と、価格とを兼ね備えることは常に困難であった。コーヒーの愛飲者にとっては、一般的なコーヒーショップにてその場で淹れたコーヒーの方が品質において開放式陳列棚に陳列されているコーヒー飲料よりも明らかに優れている。主な原因は、一般的なコーヒーショップで用いられるコーヒーの生豆および焙煎の品質が一般的なコーヒー飲料を遥かに超えていることに加え、一般的なコーヒー飲料では保存期間中に、コーヒー内に含まれている揮発性物質の消失を効果的に防止することができないことに関係している。
しかしながら、一般的なコーヒーショップにて販売しているコーヒーの価格は、大部分の消費者が長期にわたって負担して行くこと受け入れるような価格ではないことが多い。コーヒーショップにおけるコーヒーの価格が高止まりしているのは、主に一軒のコーヒーショップを経営していく過程で、店舗の賃貸料およびコーヒー豆といったコストを一定的に支出する必要がある以外に、作られたコーヒーに一定の安定性と品質を持たせるためには、往々にして一人の経験のあるバリスタ(Barista)および一台の安定したコーヒー抽出機が必要となってくるからである。
従来のコーヒー市場においては、味と、利便性と、価格とを兼ね備えることは常に困難であった。コーヒーの愛飲者にとっては、一般的なコーヒーショップにてその場で淹れたコーヒーの方が品質において開放式陳列棚に陳列されているコーヒー飲料よりも明らかに優れている。主な原因は、一般的なコーヒーショップで用いられるコーヒーの生豆および焙煎の品質が一般的なコーヒー飲料を遥かに超えていることに加え、一般的なコーヒー飲料では保存期間中に、コーヒー内に含まれている揮発性物質の消失を効果的に防止することができないことに関係している。
しかしながら、一般的なコーヒーショップにて販売しているコーヒーの価格は、大部分の消費者が長期にわたって負担して行くこと受け入れるような価格ではないことが多い。コーヒーショップにおけるコーヒーの価格が高止まりしているのは、主に一軒のコーヒーショップを経営していく過程で、店舗の賃貸料およびコーヒー豆といったコストを一定的に支出する必要がある以外に、作られたコーヒーに一定の安定性と品質を持たせるためには、往々にして一人の経験のあるバリスタ(Barista)および一台の安定したコーヒー抽出機が必要となってくるからである。
業務用のエスプレッソコーヒー抽出機および対応するコーヒーグラインダーなどの設備一台に必要な投資コストは約数十万元ともなってしまい、これは往々にしてコーヒーショップ一軒の開店初期に必要で主な投資コストの一つともなる。一台の優れたエスプレッソメーカーを所有する以外に、更には相応しいバリスタがこの機械を操作して、品質に優れたコーヒーを淹れる必要がある。しかしながら、経験豊富なバリスタは確保が難しいばかりか、要求する給与も自然と一般的なアルバイトよりも高くなってしまう。上記したこれら付加的なコストの支出は、当然のこと最終的には消費者が平均的に分担することとなってしまい、これが一般的なコーヒーショップで販売されるコーヒーの価格が高めとなってしまう主な原因となっている。
上記のように、経験のあるバリスタを雇用することは当然のことコーヒーショップにおけるコストの支出を引き上げている。また、コーヒーショップ自身で経験のあるバリスタを育成するとなると、更に多くの時間と費用を投入しなければならず、これはコーヒーショップの経営者にとって更に予想外の支出となってしまうことが多い。したがって、一般的なコーヒーのチェーン店では、通常、訓練の足らないアルバイト数人でコーヒーを淹れて、コーヒーの固定コストの支出を抑えている。しかしコーヒーの抽出過程においては、経験の足らないアルバイトでは往々にして店内のコーヒー抽出機を十分に操作しきれず、しかも不適切な条件下でコーヒーの抽出を行うこととなり、淹れられたコーヒーの品質が低下するばかりか、消費者が相応の金銭を支払い美味しいコーヒーを味わいたいという期待に添えなくなってしまう。
上記のように、経験のあるバリスタを雇用することは当然のことコーヒーショップにおけるコストの支出を引き上げている。また、コーヒーショップ自身で経験のあるバリスタを育成するとなると、更に多くの時間と費用を投入しなければならず、これはコーヒーショップの経営者にとって更に予想外の支出となってしまうことが多い。したがって、一般的なコーヒーのチェーン店では、通常、訓練の足らないアルバイト数人でコーヒーを淹れて、コーヒーの固定コストの支出を抑えている。しかしコーヒーの抽出過程においては、経験の足らないアルバイトでは往々にして店内のコーヒー抽出機を十分に操作しきれず、しかも不適切な条件下でコーヒーの抽出を行うこととなり、淹れられたコーヒーの品質が低下するばかりか、消費者が相応の金銭を支払い美味しいコーヒーを味わいたいという期待に添えなくなってしまう。
このため、新規なコーヒーアイスブロックを如何に設計するかということは、コーヒーの風味の消失を減らして、その賞味期限を延ばすだけでなく、コーヒーの抽出効率の向上および製造コストの削減に有利となるものであり、これがすなわち本考案の考案重点である。
本考案の主な目的は、主に濃縮コーヒー抽出液を低温雰囲気中に置くとともに、濃縮コーヒー抽出液を濃縮コーヒーアイスブロックとして凝固させることにより、コーヒーの風味の消失を低減するのみならず、コーヒーの品質および抽出の利便性を効果的に向上できる、風味の消失を低減可能なコーヒーアイスブロックを提供するところにある。
本考案の第2の目的は、濃縮コーヒー抽出液の賞味期限を延ばすことで、当業者が短時間内で大量の濃縮コーヒーアイスブロックを製造し保存でき、コーヒーの製造コストを効果的に削減することができる、風味の消失を低減可能なコーヒーアイスブロックを提供するところにある。
本考案の第3の目的は、コーヒーショップにおいてコーヒーを淹れるにあたり、多くの設備を追加購入することなく、コーヒーショップにおけるコスト支出の低減に有利となる、風味の消失を低減可能なコーヒーアイスブロックを提供するところにある。
本考案の第4の目的は、このコーヒーの還元および製造方法が従来技術をよりも簡便とすることにより、コーヒーを淹れる効率を向上できる、風味の消失を低減可能なコーヒーアイスブロックを提供するところにある。
本考案の第5の目的は、濃縮コーヒー抽出液を急速冷却するとともに、濃縮コーヒー抽出液を適量にて分包し、更に冷凍方式で適量の濃縮コーヒーアイスブロックを製作し、その後続の使用における利便性を向上させるに有利となる、風味の消失を低減可能なコーヒーアイスブロックを提供するところにある。
したがって、本考案では、主に濃縮コーヒー抽出液を低温雰囲気中に置くことにより、濃縮コーヒー抽出液を固体状態の濃縮コーヒーアイスブロックとして凝固させた、風味の消失を低減可能なコーヒーアイスブロックを提供する。
本考案の主な目的は、主に濃縮コーヒー抽出液を低温雰囲気中に置くとともに、濃縮コーヒー抽出液を濃縮コーヒーアイスブロックとして凝固させることにより、コーヒーの風味の消失を低減するのみならず、コーヒーの品質および抽出の利便性を効果的に向上できる、風味の消失を低減可能なコーヒーアイスブロックを提供するところにある。
本考案の第2の目的は、濃縮コーヒー抽出液の賞味期限を延ばすことで、当業者が短時間内で大量の濃縮コーヒーアイスブロックを製造し保存でき、コーヒーの製造コストを効果的に削減することができる、風味の消失を低減可能なコーヒーアイスブロックを提供するところにある。
本考案の第3の目的は、コーヒーショップにおいてコーヒーを淹れるにあたり、多くの設備を追加購入することなく、コーヒーショップにおけるコスト支出の低減に有利となる、風味の消失を低減可能なコーヒーアイスブロックを提供するところにある。
本考案の第4の目的は、このコーヒーの還元および製造方法が従来技術をよりも簡便とすることにより、コーヒーを淹れる効率を向上できる、風味の消失を低減可能なコーヒーアイスブロックを提供するところにある。
本考案の第5の目的は、濃縮コーヒー抽出液を急速冷却するとともに、濃縮コーヒー抽出液を適量にて分包し、更に冷凍方式で適量の濃縮コーヒーアイスブロックを製作し、その後続の使用における利便性を向上させるに有利となる、風味の消失を低減可能なコーヒーアイスブロックを提供するところにある。
したがって、本考案では、主に濃縮コーヒー抽出液を低温雰囲気中に置くことにより、濃縮コーヒー抽出液を固体状態の濃縮コーヒーアイスブロックとして凝固させた、風味の消失を低減可能なコーヒーアイスブロックを提供する。
まず、本考案の好ましい実施例における製造方法のフローチャートを示す図1を参照されたい。図示するように、風味の消失を低減可能なコーヒー製造方法は、主に濃縮コーヒー抽出液を低温雰囲気中に置くことにより、この濃縮コーヒー抽出液を固体状態の濃縮コーヒーアイスブロックとして凝固させるものである。濃縮コーヒーアイスブロックを製造することにより、濃縮コーヒー抽出液の賞味期限を延ばすとともに、その風味の消失を低減するのに有利となる。
まず、工程11に示すように、一般的なコーヒーの製造工程のとおり、採集してなるコーヒーの生豆を、一般的に市場で見られるコーヒー豆(焙煎豆)として適宜に焙煎する。この工程は一般的にコーヒー豆からコーヒー抽出液を得る初期工程であって、焙煎の過程においては、焙煎の時間、火力および回数などの条件を変えることにより、焙煎されたコーヒー焙煎豆の風味を決定することができるのは当然のことである。この変更は焙煎者のニーズに応じて制御および調節を行われるものである。
一般的には産地および風味の特色が異なる複数種類のコーヒー豆をブレンドして、特殊な風味を持つコーヒー豆を調合することが多く、この方法はエスプレッソのコーヒー豆に応用されることがよくある。当然のこと、ブレンドの過程においては、各種のコーヒーの生豆を予めブレンドして焙煎しても、焙煎程度の異なる各種焙煎豆を適当な割合でブレンドしても、風味豊かなコーヒーを得る目的を達成できる。
コーヒーを淹れる過程において、コーヒーの生豆の品質および適当な焙煎は、後続するコーヒー抽出液の品質に影響する重要な工程である。言い換えれば、もし良好な生豆の品質および適当な焙煎がなければ、勢い良質なコーヒー抽出液を得ることはできないということになる。
さらに、工程13に示すように、焙煎が完了した焙煎豆をコーヒー粉として挽く。コーヒーの抽出過程において、コーヒー豆を熱湯で浸してコーヒー豆中の水溶性物質を抽出して、コーヒー抽出液の製造が完了する。この一工程において、コーヒーグラインダーでコーヒー豆をコーヒー粉になるまで挽いて、更にコーヒー粉を適当な温度の熱水で浸して、これによりコーヒー粉と熱水との接触面積を増やすとともに、コーヒー豆内にある水溶性物質の抽出に有利とさせる。
まず、工程11に示すように、一般的なコーヒーの製造工程のとおり、採集してなるコーヒーの生豆を、一般的に市場で見られるコーヒー豆(焙煎豆)として適宜に焙煎する。この工程は一般的にコーヒー豆からコーヒー抽出液を得る初期工程であって、焙煎の過程においては、焙煎の時間、火力および回数などの条件を変えることにより、焙煎されたコーヒー焙煎豆の風味を決定することができるのは当然のことである。この変更は焙煎者のニーズに応じて制御および調節を行われるものである。
一般的には産地および風味の特色が異なる複数種類のコーヒー豆をブレンドして、特殊な風味を持つコーヒー豆を調合することが多く、この方法はエスプレッソのコーヒー豆に応用されることがよくある。当然のこと、ブレンドの過程においては、各種のコーヒーの生豆を予めブレンドして焙煎しても、焙煎程度の異なる各種焙煎豆を適当な割合でブレンドしても、風味豊かなコーヒーを得る目的を達成できる。
コーヒーを淹れる過程において、コーヒーの生豆の品質および適当な焙煎は、後続するコーヒー抽出液の品質に影響する重要な工程である。言い換えれば、もし良好な生豆の品質および適当な焙煎がなければ、勢い良質なコーヒー抽出液を得ることはできないということになる。
さらに、工程13に示すように、焙煎が完了した焙煎豆をコーヒー粉として挽く。コーヒーの抽出過程において、コーヒー豆を熱湯で浸してコーヒー豆中の水溶性物質を抽出して、コーヒー抽出液の製造が完了する。この一工程において、コーヒーグラインダーでコーヒー豆をコーヒー粉になるまで挽いて、更にコーヒー粉を適当な温度の熱水で浸して、これによりコーヒー粉と熱水との接触面積を増やすとともに、コーヒー豆内にある水溶性物質の抽出に有利とさせる。
一般的によく見られるコーヒー抽出機について言えば、例えば、ろ過式、サイフォン式、ペーパードリップ式、モカポットまたはエスプレッソメーカーなどでは、同じ一回のコーヒー抽出工程において、各々のコーヒー粉末粒子については熱水との接触時間は同じであると見なすことができる。このとき、もし各々のコーヒー粉末粒子の大きさの差異が大きすぎると、同じ浸漬時間においてコーヒーの抽出程度に差異が生じて、コーヒー抽出液全体の品質に影響を及ぼす。したがって、この工程において、挽いたコーヒー粉の均一性を如何に向上させるかということはかなり重要であるので、このために街中のコーヒーショップでは、コーヒー豆の粒度を調整してコーヒー粉の均一程度を高めるために、相当な金額を支払いコーヒーグラインダーを購入する必要がある。
続いて、挽いた後のコーヒー粉を、濃縮コーヒー抽出液として熱水で抽出するが、本考案においては、図15に示すように、主にコーヒー粉をコーヒー抽出液として抽出して、コーヒー抽出液の使用範囲を広げている。
濃縮コーヒー抽出液の抽出過程には、例えば、コーヒー粉を熱水中に長時間浸漬して、濃縮コーヒー抽出液の濃度を高めるという具合に、かなり多くの異なる方式がある。当然のこと、エスプレッソメーカーで、エスプレッソ(Espresso)としての濃縮コーヒー抽出液を得てもよい。コーヒー粉を長時間浸漬して得られた濃縮コーヒー抽出液と比較して、エスプレッソメーカーで得られたエスプレッソコーヒーは飲用するに比較的良好な品質を備えている。これはなぜならば、コーヒー粉を熱水中に長時間浸漬すると、コーヒー粉が過度に抽出されてしまう不具合が発生するからであり、言い換えれば、コーヒー粉中の味を損ねる物質までもが抽出されるからである。一方、エスプレッソメーカーでは主に高圧の蒸気を用いて、細かなコーヒー粉に一定温度の熱水を素早く通過させて、コーヒー粉中から抽出する物質を取捨することを目指すものであって、確かに口当たりと風味の優れた濃縮コーヒー抽出液の製造に有利とはなるものの、比較してみるとエスプレッソメーカーおよび操作する人員に相当な資金を投資する必要がある。
最後に、工程17および図1Aに示すように、コーヒー抽出液機で抽出された濃縮コーヒー抽出液を、例えば0度以下の低温雰囲気中に置いて、この濃縮コーヒー抽出液を固体状態の濃縮コーヒーアイスブロックとして凝固させる。この濃縮コーヒー抽出液171を冷凍して濃縮コーヒーアイスブロック175に凝固させる過程は本考案の重点である。
また、濃縮コーヒー抽出液171を固体状態の濃縮コーヒーアイスブロック175に凝固させる過程において、濃縮コーヒーアイスブロック175の大きさは調整可能であって、例えば図1Aに示すように、適量の濃縮コーヒー抽出液171を分包して、その後分包済みの濃縮コーヒー抽出液171に冷凍作業を行い、例えば立方体、長方体、円柱体、多角体またはその他形状などの濃縮コーヒーアイスブロック175として適当な大きさおよび固体状態に凝固させることにより、濃縮コーヒーアイスブロック175の後続的な使用の利便性を高めるのに有利とすることができる。例えば、一杯150ccのカフェアメリカーノ(Cafe Americano)を淹れるには30ccの濃縮コーヒー抽出液171が必要な場合、予め濃縮コーヒー抽出液171を30ccの分量で分包し、更に冷凍工程を経てこれを一定大きさの濃縮コーヒーアイスブロック175とさせる。消費者は使用に際してこの一定大きさの濃縮コーヒーアイスブロック175に後続的な処理を行うだけで、一杯のカフェアメリカーノとして還元することができる。
コーヒーを淹れる過程においては、熱湯でコーヒー粉中の水溶性物質を溶かすとともに、コーヒー粉をろ過してコーヒー抽出液が得られる。ところでコーヒー抽出中にはかなりの割合の揮発性成分が含まれており、時間の経過とともにこの揮発性物質が空気中に発散されるとともに、コーヒー抽出液が本来持つ風味が失われてしまう。例えば、濃縮コーヒー抽出液を常温の雰囲気中に置くと、その中の揮発性物質が絶えず空気中に放出されて、約1時間後には、本来濃縮コーヒー抽出液内に含まれていた揮発性物質がほとんど消失してしまう。これもまた開放式陳列棚で販売されているコーヒー抽出液の風味が落ちる原因の一つであり、同時に、この特性がコーヒー抽出液を大量に製造して保存できない主な原因でもある。
続いて、挽いた後のコーヒー粉を、濃縮コーヒー抽出液として熱水で抽出するが、本考案においては、図15に示すように、主にコーヒー粉をコーヒー抽出液として抽出して、コーヒー抽出液の使用範囲を広げている。
濃縮コーヒー抽出液の抽出過程には、例えば、コーヒー粉を熱水中に長時間浸漬して、濃縮コーヒー抽出液の濃度を高めるという具合に、かなり多くの異なる方式がある。当然のこと、エスプレッソメーカーで、エスプレッソ(Espresso)としての濃縮コーヒー抽出液を得てもよい。コーヒー粉を長時間浸漬して得られた濃縮コーヒー抽出液と比較して、エスプレッソメーカーで得られたエスプレッソコーヒーは飲用するに比較的良好な品質を備えている。これはなぜならば、コーヒー粉を熱水中に長時間浸漬すると、コーヒー粉が過度に抽出されてしまう不具合が発生するからであり、言い換えれば、コーヒー粉中の味を損ねる物質までもが抽出されるからである。一方、エスプレッソメーカーでは主に高圧の蒸気を用いて、細かなコーヒー粉に一定温度の熱水を素早く通過させて、コーヒー粉中から抽出する物質を取捨することを目指すものであって、確かに口当たりと風味の優れた濃縮コーヒー抽出液の製造に有利とはなるものの、比較してみるとエスプレッソメーカーおよび操作する人員に相当な資金を投資する必要がある。
最後に、工程17および図1Aに示すように、コーヒー抽出液機で抽出された濃縮コーヒー抽出液を、例えば0度以下の低温雰囲気中に置いて、この濃縮コーヒー抽出液を固体状態の濃縮コーヒーアイスブロックとして凝固させる。この濃縮コーヒー抽出液171を冷凍して濃縮コーヒーアイスブロック175に凝固させる過程は本考案の重点である。
また、濃縮コーヒー抽出液171を固体状態の濃縮コーヒーアイスブロック175に凝固させる過程において、濃縮コーヒーアイスブロック175の大きさは調整可能であって、例えば図1Aに示すように、適量の濃縮コーヒー抽出液171を分包して、その後分包済みの濃縮コーヒー抽出液171に冷凍作業を行い、例えば立方体、長方体、円柱体、多角体またはその他形状などの濃縮コーヒーアイスブロック175として適当な大きさおよび固体状態に凝固させることにより、濃縮コーヒーアイスブロック175の後続的な使用の利便性を高めるのに有利とすることができる。例えば、一杯150ccのカフェアメリカーノ(Cafe Americano)を淹れるには30ccの濃縮コーヒー抽出液171が必要な場合、予め濃縮コーヒー抽出液171を30ccの分量で分包し、更に冷凍工程を経てこれを一定大きさの濃縮コーヒーアイスブロック175とさせる。消費者は使用に際してこの一定大きさの濃縮コーヒーアイスブロック175に後続的な処理を行うだけで、一杯のカフェアメリカーノとして還元することができる。
コーヒーを淹れる過程においては、熱湯でコーヒー粉中の水溶性物質を溶かすとともに、コーヒー粉をろ過してコーヒー抽出液が得られる。ところでコーヒー抽出中にはかなりの割合の揮発性成分が含まれており、時間の経過とともにこの揮発性物質が空気中に発散されるとともに、コーヒー抽出液が本来持つ風味が失われてしまう。例えば、濃縮コーヒー抽出液を常温の雰囲気中に置くと、その中の揮発性物質が絶えず空気中に放出されて、約1時間後には、本来濃縮コーヒー抽出液内に含まれていた揮発性物質がほとんど消失してしまう。これもまた開放式陳列棚で販売されているコーヒー抽出液の風味が落ちる原因の一つであり、同時に、この特性がコーヒー抽出液を大量に製造して保存できない主な原因でもある。
一般的には、揮発特性を持つ物質の、その揮発の速度はその置かれた温度の指数関係に比例するものであり、言い換えれば、温度が上昇すると同時にその揮発の速度も上がり、一方温度が下降すると同時にその揮発物質の揮発効率も下がる。本考案においてはこの物理特性を利用して、濃縮コーヒー抽出液を濃縮コーヒーアイスブロックとして冷凍するものであり、このうち濃縮コーヒー抽出液を急速冷却の処理方式で濃縮コーヒーアイスブロックに製造して、濃縮コーヒー抽出液中の揮発性物質の消失を効果的に低減することができる。
温度が降下すると同時に、濃縮コーヒー抽出液から揮発性物質が消失する速度を低減できるばかりでなく、濃縮コーヒー抽出液を固体状態の濃縮コーヒーアイスブロックに凝固させるに際して、濃縮コーヒー抽出液内における分子の活性程度およびその保存温度を低下させて、濃縮コーヒー抽出液の賞味期限を更に延長させることができる。しかも、適量の濃縮コーヒー抽出液で濃縮コーヒーアイスブロックを製造して、その後続の使用上における利便性を向上させることができる。
また、濃縮コーヒー抽出液の製造が完了した後、それ自身の温度は一般的に摂氏50度ないし摂氏70度の間であり、この温度範囲においては濃縮コーヒー抽出液内の揮発性物質が急速に空気中に発散されてしまう。このために、本考案では各種異なる冷却装置により、抽出済みの濃縮コーヒー抽出液を急速冷却し、濃縮コーヒー抽出液の風味を維持する目的を達成している。例えば、図2に示すように、この冷却装置は冷却槽20とすることができ、濃縮コーヒー抽出液をこの冷却槽20に導入して、濃縮コーヒー抽出液を急速冷却する目的を達成している。
この冷却槽20の主な構造は、タンク本体21内部に、低温の液体または気体とすることができる低温流体23を充填するものである。このタンク本体21の低温流体23内部に、熱伝導工程の実行に有利となるように、高い熱伝導係数の材質により製造された少なくとも一つの循環配管25が設けられている。稼働時においては、抽出済みの濃縮コーヒー抽出液171を循環配管25の入口251から注入するとともに、循環配管25に設けられている径路を流れて、循環配管25の出口253から流出するとともに、低温の濃縮コーヒー抽出液171となった後に、この低温の濃縮コーヒー抽出液171を冷凍して濃縮コーヒーアイスブロック175として凝固させる。このうち、循環配管25を経て流出する濃縮コーヒー抽出液の温度は、低温流体23の温度および循環配管25の長さにより調節できる。
濃縮コーヒー抽出液の賞味期限が長くなることにより、コーヒーを淹れる際の利便性が向上し、抽出の手間が省略され、何らかの装置(コーヒーグラインダまたはコーヒー抽出機)を追加することがない前提で、風味に優れた一杯のコーヒーを淹れるという目的を達成することができる。例えば、濃縮コーヒーアイスブロックは加熱手順を経て濃縮コーヒー抽出液またはエスプレッソ(Espresso)として還元することができ、また濃縮コーヒーアイスブロックに直接熱湯を注ぐことで、一般的なコーヒーショップで販売されているカフェアメリカーノ(Cafe Americano)とすることもでき、また当然のこと適量の牛乳を加えてカフェラテ(Cafe Latte)またはカプチーノ(Cappuccino)などを作ることもできる。また、後続する使用者が採用する還元手順の相違に応じて、各種異なるアレンジコーヒーを作る目的を達成できる。
温度が降下すると同時に、濃縮コーヒー抽出液から揮発性物質が消失する速度を低減できるばかりでなく、濃縮コーヒー抽出液を固体状態の濃縮コーヒーアイスブロックに凝固させるに際して、濃縮コーヒー抽出液内における分子の活性程度およびその保存温度を低下させて、濃縮コーヒー抽出液の賞味期限を更に延長させることができる。しかも、適量の濃縮コーヒー抽出液で濃縮コーヒーアイスブロックを製造して、その後続の使用上における利便性を向上させることができる。
また、濃縮コーヒー抽出液の製造が完了した後、それ自身の温度は一般的に摂氏50度ないし摂氏70度の間であり、この温度範囲においては濃縮コーヒー抽出液内の揮発性物質が急速に空気中に発散されてしまう。このために、本考案では各種異なる冷却装置により、抽出済みの濃縮コーヒー抽出液を急速冷却し、濃縮コーヒー抽出液の風味を維持する目的を達成している。例えば、図2に示すように、この冷却装置は冷却槽20とすることができ、濃縮コーヒー抽出液をこの冷却槽20に導入して、濃縮コーヒー抽出液を急速冷却する目的を達成している。
この冷却槽20の主な構造は、タンク本体21内部に、低温の液体または気体とすることができる低温流体23を充填するものである。このタンク本体21の低温流体23内部に、熱伝導工程の実行に有利となるように、高い熱伝導係数の材質により製造された少なくとも一つの循環配管25が設けられている。稼働時においては、抽出済みの濃縮コーヒー抽出液171を循環配管25の入口251から注入するとともに、循環配管25に設けられている径路を流れて、循環配管25の出口253から流出するとともに、低温の濃縮コーヒー抽出液171となった後に、この低温の濃縮コーヒー抽出液171を冷凍して濃縮コーヒーアイスブロック175として凝固させる。このうち、循環配管25を経て流出する濃縮コーヒー抽出液の温度は、低温流体23の温度および循環配管25の長さにより調節できる。
濃縮コーヒー抽出液の賞味期限が長くなることにより、コーヒーを淹れる際の利便性が向上し、抽出の手間が省略され、何らかの装置(コーヒーグラインダまたはコーヒー抽出機)を追加することがない前提で、風味に優れた一杯のコーヒーを淹れるという目的を達成することができる。例えば、濃縮コーヒーアイスブロックは加熱手順を経て濃縮コーヒー抽出液またはエスプレッソ(Espresso)として還元することができ、また濃縮コーヒーアイスブロックに直接熱湯を注ぐことで、一般的なコーヒーショップで販売されているカフェアメリカーノ(Cafe Americano)とすることもでき、また当然のこと適量の牛乳を加えてカフェラテ(Cafe Latte)またはカプチーノ(Cappuccino)などを作ることもできる。また、後続する使用者が採用する還元手順の相違に応じて、各種異なるアレンジコーヒーを作る目的を達成できる。
本考案の最大の特長点は、コストを削減し、コーヒーの品質を向上させるところにある。上記するように、コーヒーを淹れる過程においては、高価なコーヒー抽出機およびコーヒーグラインダを別途購入しなければならず、またこの機械を操作するための経験豊富なバリスタが必要となる。このうちでも、技術に優れたバリスタは特に得難く、現在のコーヒー市場について言えば、技術に優れたバリスタの数はすでにコーヒーショップの設置数に見合っていない。
ところが本考案の特色により、コーヒー抽出液の製造過程を前段階の中で完成するようにしており、つまりコーヒーの焙煎、豆挽き、およびコーヒー粉の製造を、濃縮コーヒーアイスブロックの製造工程と同じ場所で完了させるとともに、製造された濃縮コーヒーアイスブロックをチェーンのコーヒーショップまたは一般向けに販売することができる。このうち、濃縮コーヒー抽出液を大量に製造して保存する過程で、製造コストを大幅に削減するとともに、そして比較的多額のコストを機器の購入およびバリスタの雇用に投入することができ、濃縮コーヒー抽出液の品質の向上に有利となる。
濃縮コーヒー抽出液を濃縮コーヒーアイスブロックとして冷凍しても、コーヒーの風味はやはり時間の経過とともにある程度落ちていくことは言うまでもない。しかし、濃縮コーヒー抽出液の製造過程において、より多額のコストをコーヒー抽出機およびバリスタに投入するため、濃縮コーヒー抽出液の初期の品質は一般的なチェーンのコーヒーショップの品質よりも遥かに勝っている。確かに濃縮コーヒーアイスブロックの品質は時間の経過とともに低下していくものの、しかし一定の保存期間内においてはこの濃縮コーヒー抽出液の品質は一般的なチェーンのコーヒーショップの品質よりも優れていることが期待でき、当然のこと開放式陳列棚に陳列されているコーヒー飲料は言うに及ばない。ましてや、一般的なチェーンのコーヒーショップに比べて、本考案で製造された濃縮コーヒー抽出液は価格面で有利であり、しかも使用上における利便性を備えている。
上述したものは、本考案の好ましい実施例に過ぎず、本考案の実施の範囲を限定するためのものではなく、本考案の実用新案登録請求の範囲に記載する形状、構造、特徴および技術思想に基づいてなされる均等な変更および付加は、いずれでも本考案の実用新案登録請求の範囲内に含まれるものである。
ところが本考案の特色により、コーヒー抽出液の製造過程を前段階の中で完成するようにしており、つまりコーヒーの焙煎、豆挽き、およびコーヒー粉の製造を、濃縮コーヒーアイスブロックの製造工程と同じ場所で完了させるとともに、製造された濃縮コーヒーアイスブロックをチェーンのコーヒーショップまたは一般向けに販売することができる。このうち、濃縮コーヒー抽出液を大量に製造して保存する過程で、製造コストを大幅に削減するとともに、そして比較的多額のコストを機器の購入およびバリスタの雇用に投入することができ、濃縮コーヒー抽出液の品質の向上に有利となる。
濃縮コーヒー抽出液を濃縮コーヒーアイスブロックとして冷凍しても、コーヒーの風味はやはり時間の経過とともにある程度落ちていくことは言うまでもない。しかし、濃縮コーヒー抽出液の製造過程において、より多額のコストをコーヒー抽出機およびバリスタに投入するため、濃縮コーヒー抽出液の初期の品質は一般的なチェーンのコーヒーショップの品質よりも遥かに勝っている。確かに濃縮コーヒーアイスブロックの品質は時間の経過とともに低下していくものの、しかし一定の保存期間内においてはこの濃縮コーヒー抽出液の品質は一般的なチェーンのコーヒーショップの品質よりも優れていることが期待でき、当然のこと開放式陳列棚に陳列されているコーヒー飲料は言うに及ばない。ましてや、一般的なチェーンのコーヒーショップに比べて、本考案で製造された濃縮コーヒー抽出液は価格面で有利であり、しかも使用上における利便性を備えている。
上述したものは、本考案の好ましい実施例に過ぎず、本考案の実施の範囲を限定するためのものではなく、本考案の実用新案登録請求の範囲に記載する形状、構造、特徴および技術思想に基づいてなされる均等な変更および付加は、いずれでも本考案の実用新案登録請求の範囲内に含まれるものである。
171 濃縮コーヒー抽出液
175 濃縮コーヒーアイスブロック
20 冷却槽
21 タンク本体
23 低温流体
25 循環配管
251 入口
253 出口
175 濃縮コーヒーアイスブロック
20 冷却槽
21 タンク本体
23 低温流体
25 循環配管
251 入口
253 出口
Claims (4)
- 主に濃縮コーヒー抽出液を、0度以下に設定されている低温雰囲気中に置くことにより、前記濃縮コーヒー抽出液を、立方体、長方体、円柱体、多角体またはそれらの組み合わせのうちの一つから選ばれる固体状態の濃縮コーヒーアイスブロックとして凝固させる、ことを特徴とする風味の消失を低減可能なコーヒーアイスブロック。
- 前記コーヒー抽出液がエスプレッソメーカーにより得られる、ことを特徴とする請求項1に記載のコーヒーアイスブロック。
- 前記コーヒー抽出液がエスプレッソコーヒーである、ことを特徴とする請求項1に記載のコーヒーアイスブロック。
- 前記固体状態の濃縮コーヒーアイスブロックの大きさが調整可能である、ことを特徴とする請求項1に記載のコーヒーアイスブロック。
Applications Claiming Priority (1)
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TW95205046U TWM307372U (en) | 2006-03-27 | 2006-03-27 | Coffee ice cube capable of reducing the flavour loss |
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JP3132356U true JP3132356U (ja) | 2007-06-07 |
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Family Applications (1)
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JP2007001941U Expired - Fee Related JP3132356U (ja) | 2006-03-27 | 2007-03-23 | 風味の消失を低減可能なコーヒーアイスブロック |
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TW (1) | TWM307372U (ja) |
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2006
- 2006-03-27 TW TW95205046U patent/TWM307372U/zh not_active IP Right Cessation
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2007
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TWM307372U (en) | 2007-03-11 |
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