JP6465918B2 - 緑茶抽出用ティーバッグ - Google Patents

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本発明は、緑茶抽出飲料にクロレラを溶出させることにより、クロレラの香味要素を着香させて、原料として使用する緑茶葉の等級を超えた上質な緑茶抽出飲料を手軽に低コストで提供する緑茶抽出用ティーバッに関するものである。
煎茶等の緑茶抽出飲料は、日本人の生活にとって欠かすことのできない、わが国固有の飲料であり、古くから現在に至るまで、世代や性別の垣根を超えて広く親しまれている。多種多様な飲料が豊富に提供されている現在においても、緑茶抽出飲料の消費量は、他の飲料を抑えてコーヒー,コーヒー飲料に次いで第2位である。特に、近時は緑茶に含まれる茶カテキン等の有用成分が着目され、健康志向とも相俟って注目を集めている。
一方において、緑茶を飲用するためには、碾茶を粉末にした抹茶を除いて、緑茶葉に湯を注いで成分を抽出する必要がある。そのため、抽出具としての急須が必要であったり、抽出の時間やタイミングの判断が難しかったり、又抽出済の茶殻の始末等に手間を要する。勿論、急須等の抽出具や、抽出作業そのもの、或いは抽出の時間も緑茶の楽しみの一面ではあるものの、他面において、これらの飲用に際しての煩瑣な作業が、現在の社会環境や生活環境における緑茶飲料の楽しみや緑茶飲料の更なる普及を阻害している一因ともなっている。
そこで、緑茶抽出飲料と同じ茶葉の抽出飲料である紅茶抽出飲料を提供する手段として一般に普及していたティーバッグを使用して、所定量の緑茶葉をティーバッグ内に予め封入して提供するティーバッグ入り緑茶が提供されており、又抽出時に任意の緑茶葉を収納可能な茶パックも提供されている(特許文献1)。更に、緑茶抽出飲料の特徴である抽出に代えて、緑茶葉を粉末状にして湯に溶解させる粉末茶も提供されている(特許文献2)。加えて、近時は広く普及した自動販売機の存在と相俟って、より気軽に緑茶抽出飲料を飲用することができるペットボトルに抽出済の緑茶抽出飲料を封入したペットボトル緑茶飲料が全盛となっており、緑茶抽出飲料の消費量を増大させている。
実公平02−11330号公報 特開平07−67531号公報
前記したティーバッグ入り緑茶は、緑茶抽出飲料を気軽に楽しむことができ、しかも急須等の抽出具や、緑茶葉の計量も不要で、又茶殻の始末も簡単である等の多くのメリットを有している。緑茶抽出飲料の美味しさは専ら緑茶葉の品質に起因しているため、ティーバッグを使用して美味しい緑茶抽出飲料を楽しむためには、当然ながらティーバッグに収納する緑茶葉の品質を向上させる必要がある。しかしながら、ティーバッグ入り緑茶はティーバッグの素材と加工の手間を要するため、使用する緑茶葉の品質が同等であれば、通常の緑茶葉より高価となってしまい、気軽さというティーバッグの特徴を損なってしまう。一方、ティーバッグ素材や加工の手間を価格に反映させないとすれば、その分だけ使用する緑茶葉の品質を下げざるを得ない。
また、緑茶葉は製茶時の揉稔工程において針状に成形されており、ティーバッグという狭い空間内では茶葉が開いて成分を抽出するのに時間を要することとなり、急須内で緑茶葉を抽出する場合に比べて抽出条件が悪くなってしまう。そのため、ティーバッグ入り緑茶では、表面積を大きくするために緑茶葉を細かく粉砕していることも多く、最も味のよい一番茶が使用されることは殆どない。更に、抽出環境を改善するためティーバッグの形状をテトラ型やその他の形状に工夫することも行われている。
これらの事情が複雑に絡み合い、現状のティーバッグ入り緑茶は、多くの場合手軽で便利な反面、あまり品質が高くなく、緑茶の本来の美味しさに欠けるといった、ややもすれば低級品として認識されていることが多いのが実情である。
特許文献1に示す茶パックによれば、抽出時に任意の緑茶を収納可能ではあるものの、緑茶葉は茶パック内に密接して収納されているため、急須に比べて抽出条件が悪いことはティーバッグ入り緑茶と同様であり、更にティーバッグ入り緑茶の持つ便利さや手軽さも失われており、専ら茶殻の始末が容易であることに価値を有するものである。
特許文献2に示す粉末茶によれば、煎茶を粒度160〜200μの範囲になるまで微粉砕することによって、抽出の手間を省き、そのまま湯や水に溶解させて飲用に供することができるため、急須等の抽出具を必要としない。また、特許文献2には、高タンパク質で、かつ、アルカリ性食品である粒度100〜150μの範囲にあるクロレラ粉末を、粉末茶9:クロレラ1の割合で混入することによって、粉末茶の健康食品としての評価を上げることができると記載されている。
しかしながら、特許文献2に示す粉末茶は、クロレラ粉末入の粉末茶を湯や水に溶解させて飲用に供するものであり、緑茶葉を抽出した緑茶抽出飲料と比較すると、その飲用感やのどごしの味わいにおいて到底及ぶものではなく、緑茶葉や緑茶抽出飲料とは異なる緑茶飲料と認識されており、緑茶本来の美味しさを味わうことは困難である。例えば、抽出飲料であるレギュラーコーヒーと、湯や水に溶かして飲用する粉末や顆粒状のインスタントコーヒーとの関係と同様である。
また、ペットボトル緑茶飲料は何処でも開栓するだけで緑茶抽出飲料を飲用することができ、最も手軽で広く普及している。しかしながら、ペットボトル緑茶飲料は常温や冷たいものが主流であり、暖めた状態で提供されているものも存在するが、携行するには場所を取り、暖かい状態で携行することは難しく、所望の温度で、或いは抽出したての状態を味わうことはできない。
そこで、本発明者は抽出したての緑茶抽出飲料を手軽に楽しむことができ、急須等の抽出具を必要とすることがなく、緑茶葉の計量も不要であり、又抽出後の茶殻の始末も容易であるというティーバッグ入り緑茶の利点をそのままに、従来の品質が高くなく、美味しさに欠けるといったややもすれば低級品として認識されているティーバッグ入り緑茶の欠点を解消し、使用する茶葉の等級を超えた上質な緑茶抽出飲料を手軽に低コストで味わえる緑茶抽出用ティーバッを提供することを目的としている。
本発明者は、緑茶抽出飲料の飲用者の官能を最初に刺激するのは香りや色合いであり、中でも上質な緑茶抽出飲料に共通する独特の香りの影響が大きいことに着目した。そして、緑茶抽出用ティーバッグを使用して抽出した緑茶抽出飲料に、上質な緑茶葉から抽出した緑茶抽出飲料特有の香味要素を着香させるとともに、併せてまろやかさを付与することができれば、ティーバッグに収納する緑茶葉の等級を超えた緑茶抽出飲料を提供することが可能となるのではとの着想を得た。
この着想の下に、鋭意研究を進めた結果、使用する緑茶葉の等級を超えた上質な緑茶抽出飲料を手軽に低コストで提供する手段として本発明に想到した。即ち、本発明は、紙又は不織布等からなる坪量11.3g/m 〜14.3g/m フィルタ素材からなるティーバッグ本体に、フィルタ素材を通過不能な18メッシュ以下の粒径が主体となる粒径に粉砕した緑茶葉と、フィルタ素材から溶出可能な40μm以下の粒径が主体となる粒径に微粉砕したクロレラを緑茶葉の重量に対して1重量%〜3重量%の割合で封入してなり、所定温度の熱湯を注ぐことにより、緑茶葉から緑茶を抽出するとともに、クロレラをフィルタ素材から溶出させることを特徴とする緑茶抽出用ティーバッグを基本として提供する。
また、40μm以下の粒径が主体となる粒径に微粉砕したクロレラに代えて、20μm以下の粒径が主体となるように微粉砕したクロレラを使用する構成を提供する。
そして、クロレラを溶出することによって、クロレラの香味要素を緑茶抽出飲料に着香させる構成、クロレラの香味要素が、日光を遮って新芽を育成させた覆下栽培の緑茶葉が含有する青海苔様の香気である構成、前記香味要素は、苦渋味を含んでいない香味要素である構成を提供する。
更に、クロレラを溶出することによって、クロレラの有用成分を緑茶抽出飲料に付加する構成、及び緑茶葉として、二番茶,三番茶又は秋冬番茶から選択した一種又は複数を使用する構成を提供する。
以上記載した本発明によれば、フィルタ素材からなるティーバッグ本体内に、抽出材料としての緑茶葉と、溶出材料としてのクロレラを封入しているため、緑茶抽出用ティーバッグに熱湯を注ぐことによって、緑茶葉から緑茶抽出飲料が抽出されるとともに、クロレラが緑茶抽出飲料内に溶出する。その結果、クロレラの香味要素が緑茶抽出飲料に溶出するとともに、クロレラの有用成分が付加される。クロレラの香味要素は、日光を遮って新芽を育成させた覆下栽培の緑茶葉が含有する青海苔様の香気であるため、緑茶抽出飲料の飲用者の官能を最初に刺激する香りとして、使用する茶葉の等級を超えた上質な香りを提供することができる。また、クロレラの香味要素は苦渋味を含んでいないため、クロレラの有用成分と相俟って緑茶抽出飲料にまろやかな味わいを付与することができる。
また、使用する緑茶葉は、フィルタ素材を通過不能な粒径に粉砕しているためティーバッグ本体内においても抽出が容易であり、一方、クロレラはフィルタ素材から溶出可能な粒径に微粉砕しているためティーバッグ本体から溶出して、抽出した緑茶抽出飲料に香味要素としての香気を着香させることができる。この緑茶葉からの抽出とクロレラの溶出による香味要素という2つの作用が相俟って、従来のティーバッグ入り緑茶の常識を越えた美味しい緑茶抽出飲料を提供することができる。
よって、本発明によれば、抽出したての緑茶抽出飲料を手軽に楽しむことができ、急須等の抽出具を必要とすることがなく、緑茶葉の計量も不要で、又抽出後のティーバッグの始末も容易というティーバッグ入り緑茶の利点をそのままに、品質が高くなく、美味しさに欠けるといったややもすれば低級品として認識されているティーバッグ入り緑茶の欠点を解消し、使用する茶葉の等級を超えた上質な緑茶抽出飲料を手軽に低コストで味わうことが可能である。
本発明にかかる緑茶抽出用ティーバッグの製造工程を示す説明図。 本発明にかかる緑茶抽出飲料の概要を示す説明図。
以下図面に基づいて本発明にかかる緑茶抽出用ティーバッの実施形態を説明する。本発明の特徴の第1は、ティーバッグ本体内に抽出材料としての緑茶葉と溶出材料としてのクロレラの2つの材料を複合させて封入したことである。これにより、緑茶葉からの緑茶抽出飲料と溶出したクロレラからの香味要素や有用成分が相俟って複合化した味わいのある緑茶抽出飲料を提供する。特徴の第2はクロレラの栄養成分を緑茶抽出飲料に付加するという単なる栄養補助のためではなく、クロレラを緑茶抽出飲料の香りを向上させるための香味要素として利用することである。このクロレラを香味要素として利用することの発想及びそのための適当な添加量は本発明によって初めて提供されるものである。
本発明では、緑茶葉として煎茶の茶葉、具体的には春先に一番茶を茶摘みした後の2回目に茶摘みして公知の工程を経て製茶した二番茶や、3回目に茶摘みして製茶した三番茶、或いは安価で安定した調達が可能な秋冬番茶から選択した一種又は複数の茶葉を使用する。よって、本発明で使用する原料としての二番茶,三番茶や秋冬番茶は、揉稔等の所定の緑茶製造工程を経て製茶済のものである。この二番茶,三番茶や秋冬番茶を所定のメッシュサイズ、好ましくは18メッシュ以下の粒径が主体となるように、より好ましくは24メッシュ以下の粒径が主体となるように粉砕して使用する。粒径18メッシュ以下は粒径850μm以下に、粒径24メッシュ以下は粒径710μm以下に相当する。なお、主体というために、18メッシュ以下又は24メッシュ以下に粉砕した緑茶葉が緑茶葉の全量の大半を占めた状態をいう。
二番茶又は三番茶を使用するのは、全国の主要茶産地で生産され、春先の凍霜害のリスクもなく安定した生産量と品質を確保できることや、一番茶と比べて安価な原料調達が可能であることも理由である。本発明のより具体的な目的は、収納領域を有するティーバッグ本体を利用して、ティーバッグ本体から溶出可能な粒径のクロレラを添加することによって、二番茶又は三番茶の等級を超えた上質な緑茶抽出飲料を抽出することが可能な緑茶抽出用ティーバッグを提供するものである。
緑茶の普及品は路地で栽培される煎茶が主流であり、高品質茶である玉露,かぶせ茶,抹茶(碾茶)は日光を遮って新芽を育成させる覆下栽培で育てられている。これは、日光を遮ることによって、(1)ジメチルスルフィドの生成による青海苔様の香気の付加,(2)旨味成分であるアミノ酸(テアニン)の増加,(3)苦渋味成分であるカテキン類の低減を実現するためである。
本発明で使用するクロレラ(chlorella)はクロレラ属の淡水性単細胞緑藻類の総称であり、健康食品として広く利用されている。乾物としてのクロレラの主成分は、たんぱく質45%,脂質20%,糖質20%,灰分10%,その他ビタミン類やミネラル類である。このクロレラは前記した日光を遮って新芽を育成させる覆下栽培で育てられて高品質な緑茶葉に共通する香気である青海苔様の香気を有し、かつ、苦渋味を有していない。そこで、本発明では、クロレラの持つ香味要素(青海苔様の香気,苦渋味がないこと)を、ティーバッグ本体から緑茶抽出飲料に溶出させることによって利用する。併せて、クロレラが有するたんぱく質,ビタミンB2,鉄分等の有用成分を緑茶抽出飲料に溶出させて付加する。そのため、クロレラは、ティーバッグ本体のフィルタ素材から溶出可能とするとともに、香味要素を効率よく付加することのできる粒径、具体的には40μm以下の粒径が主体となるように、より好ましくは20μm以下の粒径が主体となるように微粉砕して使用する。なお、主体というために、40μm又は20μm以下に微粉砕したクロレラがクロレラの全量の大半を占めた状態をいう。
上述したように、本発明はティーバッグ本体内に、18メッシュ以下の粒径が主体となるように、より好ましくは24メッシュ以下の粒径が主体となるように粉砕した抽出材料としての緑茶葉と、40μm以下の粒径が主体となるように、より好ましくは20μm以下の粒径が主体となるように微粉砕した溶出材料としてのクロレラを同梱状態に封入したことが特徴である。
緑茶抽出飲料の飲用者の官能を最初に刺激するのは香りや色合いであり、中でも上質な緑茶抽出飲料に共通する独特の香りの影響が大きい。よって、クロレラを緑茶抽出飲料に溶出させることによって、クロレラの香味要素が緑茶抽出飲料に溶出するとともに、クロレラの有用成分が付加されることにより、使用する緑茶葉の等級を超えた上質な緑茶抽出飲料を緑茶抽出用ティーバッグによって提供することができる。クロレラの添加量は緑茶葉の重量に対して1重量%〜3重量%添加することが適当であり、一般的な覆下栽培の緑茶葉を急須で淹れた場合の香りやまろやかさを付与することが可能である。
使用するティーバッグ本体は、フィルタ素材からなり、原料繊維が多層に亘って絡合し粉砕した緑茶葉が通過不能で、かつ、微粉砕したクロレラが溶出可能とするのに最適な細孔(漉き目間隔)を有する。具体的には、紙又は不織布等からなる坪量11.3g/m〜14.3g/mのフィルタ素材を使用するのが適当である。また、前記した細孔の条件を具備していれば、素材に限定はなく、合成繊維や布からなるフィルタ素材であってもよい。また、その形状も一般的な一人用の角形に限らず、テトラ型,球型等任意の形態でよい。更に、一人用のみならず、複数人の使用に供する大型のものでもよい。一人用のティーバッグ本体の場合は、緑茶葉とクロレラを併せて2g前後が収納量の目安となる。更に、所定量の玄米を加えて、玄米茶とすることも可能である。
次に図1に基づいて本発明にかかる緑茶抽出用ティーバッグの製造工程の概要を説明する。原材料としての緑茶葉10として、二番茶11をティーバッグ本体40のフィルタ素材50を通過不能な粒径13として、18メッシュ以下の粒径M1にまで粉砕14を行う。なお、緑茶葉10として、三番茶12或いは二番茶11と三番茶12を混合したものを用いてもよい。なお、三番茶12,二番茶11に代えて、或いは三番茶12,二番茶11とともに秋冬番茶を使用してもよい。
粉砕14後の緑茶葉10の粒径の分布は表1に示す通りであり、全て18メッシュ以下の粒径に調整されている。ちなみに、緑茶葉の粒径の小さい一般的な粉茶の場合には、表1に示すように18メッシュを超える大きさの茶葉が16.8%程度含まれている。このように、緑茶葉を粉砕するのは、粉砕前の緑茶葉は、木茎や粗大で扁平な形状をした茶葉が含まれているため、粉砕によって粒径を整えて製品品質の安定化を図るとともに、ティーバッグ本体内で短時間で安定して抽出するためである。なお、表1のデータはサンプルを所定サイズの篩毎に計り取って、篩い分け後に、篩上の残量を計量したものである。
Figure 0006465918
他の原材料であるクロレラ20は、青海苔様の香気を有し、かつ、苦渋味がないという固有の香味要素21を有しており、ティーバッグ本体40のフィルタ素材50から溶出可能な粒径22が主体となるように、40μm以下の粒径が主体となり、より好ましくは20μm以下の粒径が主体となる粒径M2にまで微粉砕23を行う。なお、粒径M2は、ほぼ全てのクロレラが40μm又は20μm以下の粒径まで微粉砕されていればよい。そして、微粉砕23を行ったクロレラ20を緑茶葉10の重量に対して1重量%の添加量24で添加25を行う。なお、クロレラ20の添加量は1重量%〜3重量%の範囲で適宜選択すればよい。
微粉砕23後のクロレラ20の粒径の分布は表2に示す通りであり、96.3%(26.3%+70.0%)のクロレラ20が、即ち、ほぼ全てのクロレラが40μm以下の粒径に、更には70.0%のクロレラが20μm以下の粒径に調整されている。なお、微粉砕23を行う前のクロレラ20の粒径は表2に示す通り、40μmを超える大きさの粒径が87.5%(16.8%+14.7%+42.1%+13.9%)含まれており、緑茶葉10の抽出時間内に、ティーバッグ本体40のフィルタ素材50からスムースに溶出することが困難である。
Figure 0006465918
次に、緑茶葉10とクロレラ20を所定時間焙煎・混合30を行い、紙又は不織布等からなる坪量11.3g/m〜14.3g/mのフィルタ素材50からなる所定形状の一人用のティーバッグ本体40に緑茶葉10とクロレラ20を99:1の割合で2g封入し、緑茶抽出用ティーバッグ60を製造した。緑茶葉10とクロレラ20の配合割合は97〜99:3〜1の割合であればよい。なお、所定時間焙煎するのは風味付けのためであり、混合するだけでもよい。次いで、緑茶抽出用ティーバッグ60を個包装70を行い、更に所定量を化粧箱包装80をして出荷に備えた。
完成した緑茶抽出用ティーバッグ60を試験管ミキサーにて30秒振動させて、緑茶抽出用ティーバッグ60内の残量を計量した通過率を表3に示す。表3に示す通り、緑茶抽出用ティーバッグ60に収納された粉砕14後の緑茶葉10の通過率は僅かに1.4%であり、緑茶葉10がティーバッグ本体40から通過不能であることが判る。一方、緑茶抽出用ティーバッグ60内に収納された微粉砕23後のクロレラ20は97.1%がティーバッグ本体40を通過しており、所定温度の熱湯100に溶出することが判る。
Figure 0006465918
緑茶抽出用ティーバッグ60を使用した緑茶抽出飲料110の抽出方法及びその特徴を図2に基づいて説明する。緑茶抽出用ティーバッグ60を個包装70から取り出して、所定の湯飲90内に載置し、所定温度の熱湯100を注ぎ、所定時間を置くことにより、湯飲90内の熱湯100に緑茶抽出用ティーバッグ60内の緑茶葉10から緑茶抽出61が行われるとともに、クロレラ溶出62が行われる。その後は緑茶抽出用ティーバッグ60を取り出して緑茶抽出飲料110が完成する。クロレラ20が溶出した緑茶抽出飲料110は、青海苔様の香気を有するクロレラの香味要素の溶出26がされ、更にクロレラ20の有用成分の付加27もされている。よって、従来のティーバッグ入り緑茶の欠点を解消するとともに、原料として使用する茶葉の等級を超えた上質な緑茶抽出飲料110となる。
得られた緑茶抽出飲料110を二番茶から抽出した緑茶抽出飲料との官能検査を行ったところ、緑茶抽出飲料110の方が香りがよく、渋みが抑えられたまろやかな味わいと感じる人々が圧倒的であった。
以上記載した本発明によれば、フィルタ素材からなるティーバッグ本体内に、抽出材料としての緑茶葉と、溶出材料としてのクロレラを封入しているため、緑茶抽出用ティーバッグに熱湯を注ぐことによって、緑茶葉から緑茶抽出飲料が抽出されるとともに、クロレラが緑茶抽出飲料内に溶出する。その結果、クロレラの香味要素が緑茶抽出飲料に溶出するとともに、クロレラの有用成分が付加される。クロレラの香味要素は、日光を遮って新芽を育成させた覆下栽培の緑茶葉が含有する青海苔様の香気であるため、緑茶抽出飲料の飲用者の官能を最初に刺激する香りとして、使用する茶葉の等級を超えた上質な香りを提供することができる。また、クロレラの香味要素は苦渋味を含んでいないため、クロレラの有用成分と相俟って緑茶抽出飲料にまろやかな味わいを付与することができる。
また、使用する緑茶葉は、フィルタ素材を通過不能な粒径に粉砕しているため、ティーバッグ本体内においても抽出が容易であり、一方、クロレラはフィルタ素材から溶出可能な粒径に微粉砕しているため、ティーバッグ本体から溶出して、抽出した緑茶抽出飲料に香味要素としての香気を着香させることができる。この緑茶葉からの抽出とクロレラの溶出による香味要素という2つの作用が相俟って、従来のティーバッグ入り緑茶の常識を超えた美味しい緑茶抽出飲料を提供することができる。
よって、本発明によれば、抽出したての緑茶抽出飲料を手軽に楽しむことができ、急須等の抽出具を必要とすることがなく、緑茶葉の計量も不要で、又抽出後のティーバッグの始末も容易というティーバッグ入り緑茶の利点をそのままに、品質が高くなく、美味しさに欠けるといったややもすれば低級品として認識されているティーバッグ入り緑茶の欠点を解消し、使用する茶葉の等級を超えた上質な緑茶抽出飲料を手軽に低コストで味わうことが可能である。
10…緑茶葉
11…二番茶
12…三番茶
13…フィルタ素材を通過不能な粒径
14…粉砕
20…クロレラ
21…香味要素
22…フィルタ素材から溶出可能な粒径
23…微粉砕
24…1〜3重量%の添加量
25…添加
26…クロレラの香味要素の溶出
27…クロレラの有用成分の付加
30…焙煎・混合
40…ティーバッグ本体
50…フィルタ素材
60…緑茶抽出用ティーバッグ
61…緑茶抽出
62…クロレラ溶出
70…個包装
80…化粧箱包装
90…湯飲
100…熱湯
110…緑茶抽出飲料
M1…18メッシュ以下の粒径
M2…40μm又は20μm以下の粒径

Claims (7)

  1. 紙又は不織布等からなる坪量11.3g/m 〜14.3g/m フィルタ素材からなるティーバッグ本体に、フィルタ素材を通過不能な18メッシュ以下の粒径が主体となる粒径に粉砕した緑茶葉と、フィルタ素材から溶出可能な40μm以下の粒径が主体となる粒径に微粉砕したクロレラを緑茶葉の重量に対して1重量%〜3重量%の割合で封入してなり、
    所定温度の熱湯を注ぐことにより、緑茶葉から緑茶を抽出するとともに、クロレラをフィルタ素材から溶出させることを特徴とする緑茶抽出用ティーバッグ。
  2. 40μm以下の粒径が主体となる粒径に微粉砕したクロレラに代えて、20μm以下の粒径が主体となるように微粉砕したクロレラを使用する請求項1記載の緑茶抽出用ティーバッグ。
  3. クロレラを溶出することによって、クロレラの香味要素を緑茶抽出飲料に着香させる請求項1又は記載の緑茶抽出用ティーバッグ。
  4. クロレラの香味要素が、日光を遮って新芽を育成させた覆下栽培の緑茶葉が含有する青海苔様の香気である請求項記載の緑茶抽出用ティーバッグ。
  5. 前記香味要素は、苦渋味を含んでいない香味要素である請求項又は記載の緑茶抽出用ティーバッグ。
  6. クロレラを溶出することによって、クロレラの有用成分を緑茶抽出飲料に付加する請求項1,2,3,4又は記載の緑茶抽出用ティーバッグ。
  7. 緑茶葉として、二番茶,三番茶又は秋冬番茶から選択した一種又は複数を使用する請求項1,2,3,4,5又は記載の緑茶抽出用ティーバッグ。
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