JP3132117B2 - 環状部材を備えた円盤組立体及びその溶接方法 - Google Patents

環状部材を備えた円盤組立体及びその溶接方法

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JP3132117B2 JP04015467A JP1546792A JP3132117B2 JP 3132117 B2 JP3132117 B2 JP 3132117B2 JP 04015467 A JP04015467 A JP 04015467A JP 1546792 A JP1546792 A JP 1546792A JP 3132117 B2 JP3132117 B2 JP 3132117B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明はトルクコンバータ装置に
使用される円盤組立体に関するものである。
【0003】
【従来技術】本発明に係る従来技術としては(1)特開
平1−98962号の公報及び(2)特公平2−517
12号の公報がある 前記(1)に示すものは、トルクコンバータ装置に用い
るドライブプレートとリングギヤよりなる円盤組立体に
於て、プレートとリングギヤとの固締は溶接或はリベッ
ト加締が行われている。
【0004】又前記(2)に示すものは、ドライブプレ
ートのリングギアとプレートとの溶接方法に於て、中炭
素鋼材のギアと軟鋼板よりなるプレートとをステンレス
溶接ワイヤを用いて炭素ガスアーク溶接を行い、次いで
タングステン・イナート・ガス溶接材のアーク溶接にて
後熱をする溶接方法である。。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし前記(2)に示
す方法は、安定した組織が得られ実用上効果があるが、
溶接棒としてステンレスワイヤを使用するためにコスト
アップとなり、又後熱用のトーチを増設する必要があ
り、設備の大型化を招くという問題点がある。
【0006】本発明は環状部材を備えた円盤組立体に於
て、溶接部の割れを防止し、溶接部の急冷を抑え、溶接
部の衝撃強度を向上させる製法を技術的課題とするもの
である。
【0007】
【発明の構成】
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の技術的手段は次のとおりである。
【0009】円盤部材の外周部に環状部材が固着された
円盤組立体に於て、前記円盤部材の外周フランジ部が前
記環状部材の側面部に当接され、適宜の位置で前記両者
を電極間に挟み溶接電流を流し、溶接部を溶接した後、
前記溶接電流より低い電流を断続的に繰り返し追加し、
溶接部の冷却を遅らせるようにして電気抵抗溶接されて
おり、高中炭素鋼材からなる前記環状部材の溶接部の硬
度がHv500以下のソルバイト組織を呈していること
を特徴とする円盤組立体、更に前記薄板部材と高中炭素
鋼材よりなる環状部材を溶接してなる部材に於て、電極
の間に前記両者を挟み溶接電流を流し、溶接部を溶接し
た後、前記溶接電流より低い電流を断続的に繰り返し追
加し、溶接部の冷却を遅らせるようにして前記溶接部の
硬度がHv500以下のソルバイト組織を呈するように
した円盤組立体の溶接方法である。
【0010】
【作用】溶接部の溶接に於て、溶接後、溶接電流より低
テンパー電流を断続的に繰り返し追加し後熱を行って
いるので、溶接部の冷却を遅らせることができ、溶接部
の硬度がHv500以下のソルバイト組織にすることが
できる。これにより溶接部のワレの発生をなくすことが
できる。又、円盤部材の外周フランジ部を環状部材の側
面部に当接して電気抵抗溶接しているので、円盤組立体
のそりの発生をなくすことができる。
【0011】
【実施例】以下実施例について説明する。
【0012】図1〜2に於て、1は環状部材(リングギ
ヤ)2と円筒体(プレート)3よりなる環状円盤組立体
(ドライブプレート)で円筒体3は圧延軟鋼板より、プ
レス成形して作られている。
【0013】円筒部材3の円筒部3Aには環状部材2の
円筒面2Aが嵌合され、円筒部3Aから外方に延びた鍔
部3Cには後側面2Cが当接している。
【0014】環状部材2はその外周部に歯車部2Dが形
成されている。
【0015】前記環状部材2の材質としては、中高炭素
鋼(S35〜S50)が使用されている。そして円盤部
材3と環状部材2とはスポット溶接にて固着されてい
る。
【0016】このような円盤組立体は自動車用自動変速
機Mのドライブプレートとして図5に示す様に用いられ
ている。
【0017】図5に示すドライブプレート1は内周部で
エンジンのクランク軸に固締され、外周部でトルトコン
バータに固締されている。
【0018】リングギヤ2にはエンジンスタート時にス
タータモータ(図示なし)からの動力を伝えるピニオン
が適宜飛び込み噛み合う構造である。
【0019】次に前記リングギヤ2とプレート3との溶
接方法について説明する。
【0020】先ずプレート3の円筒部3Aにリングギヤ
2を嵌合させ、溶接治具にて両者の側面(2Bと3C)
にて挟持し、図3に示すように上電極20と下電極22
とで圧接した状態で電流を流し、接合部2Cと3Cとを
溶かし圧着して溶接を行う。
【0021】然し通常のスポット溶接を行った場合、環
状部材に高中炭素鋼材(S35〜S50材)を使用する
と溶接部が急冷(冷却速度200℃/秒以上)される
と、組織がマルテンサイトとなり、その溶接部の硬度も
Hv500を越えることになり、この場合溶接割れ或い
は溶接後の遅れ破壊を来すことになる。
【0022】これを防止する為には溶接部の急冷をさ
け、冷却速度を遅くするために、溶接後、溶接電流より
低いテンパー電流を断続的に繰り返し追加する後熱を行
う。この後熱はスポット溶接に引き続き行うもので、冷
却速度を遅くするためのものである。溶接電流より低い
テンパー電流を流すだけでは最適な冷却速度にすること
ができない。しかし、テンパー電流を断続的に繰り返し
追加することにより、冷却速度を任意に制御することが
できるので、冷却速度を遅くすることができ溶接部を硬
度Hv500以下のソルバイト組織にすることができ
る。これにより溶接部の機械的強度の低下を抑えること
ができる。又冷却速度を遅くすることができることによ
り、溶接部のワレの発生をなくすことができる。
【0023】図3に於て環状部材として用いたリングギ
ヤ2はA=9mm、B=17mmの断面で内径D=237m
m、外周にはモジュール2.5の歯車を切ったもので、
材質としてはS48C材を使用した。外周の歯面には高
周波焼入が施されている。
【0024】円盤部材としては、板厚t=2.3のSH
Pをプレス成形したプレートでC=11mmである。
【0025】図3に示す上電極20の先端部の径はψ7
mmとして、図4に示す如く電流値を制御し、19.5K
Aで溶接した後、電極をそのまま保持した状態で15.
6KA(溶接電流より70〜80%)のテンパーの電流
を繰り返し印加し、後熱を加えたもので、ナゲットのd
=9mmとなり、表1に示す様な硬度分布の良好な溶接が
得られた。表1にはNo.1〜No.6までの試料のデ
ータを示し、いづれも硬度はHv500以下で、割れ等
の発生はなかった。
【0026】本溶接方法をトルコンバータ装置に使用す
る場合、エンジンの出力トルク、或いは最高回転等を考
慮して溶接部強度を適宜確保するため、溶接点数を3,
6,8,12・・・等と設定する。
【0027】生産ラインとしてこの溶接工程を設定する
場合は多点同時(例えば2点或いは3点)溶接を採用す
るのが良い。
【0028】又溶接方法としてスポット溶接を例に説明
したが、電極抵抗による局部加熱を利用した溶接方法で
あれば、別のプロジェクション溶接でも良い。
【0029】
【表1】
【0030】前記溶接条件について実施の場合に溶接に
よるプレート歪の発生がなく、ワレの発生もない。
【0031】
【効果】本発明は次の効果を有する。
【0032】(1)溶接後、溶接電流より低いテンパー
電流を断続的に繰り返し追加する後熱を行っているの
で、最適な冷却速度で冷却でき、溶接後の急冷を防止で
きる。この結果、溶接部を硬度Hv500以下のソルバ
イト組織にすることができる。又溶接部の割れを防止で
きる。
【0033】(2)溶接部が硬度Hv500以下のソル
バイト組織になっているので、機械的衝撃強度の低下を
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の円盤組立体の正面図である。
【図2】図1のA〜A断面図である。
【図3】(a)は円盤組立体の溶接状態の説明図であ
り、(b)は溶接後の拡大図である
【図4】溶接時の電流制御の一例を示す特性図である。
【図5】トルクコンバータ装置に取付けられたドライブ
プレートを示す。
【符号の説明】
1 円盤組立体(ドライブプレート) 2 環状部材(リングギヤ) 3 円盤部材(プレート)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 11/11 B23K 11/00 B23K 11/24 F16H 55/17

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円盤部材の外周部に環状部材が固着され
    た円盤組立体に於て、前記円盤部材の外周フランジ部が
    前記環状部材の側面部に当接され、適宜の位置で前記両
    者を電極間に挟み溶接電流を流し、溶接部を溶接した
    後、前記溶接電流より低い電流を断続的に繰り返し追加
    し、溶接部の冷却を遅らせるようにして電気抵抗溶接さ
    れており、高中炭素鋼材からなる前記環状部材の溶接部
    の硬度がHv500以下のソルバイト組織を呈している
    ことを特徴とする円盤組立体。
  2. 【請求項2】 薄板部材と高中炭素鋼材よりなる環状部
    材を溶接してなる円盤組立体に於て、電極の間に前記両
    者を挟み溶接電流を流し、溶接部を溶接した後、前記溶
    接電流より低い電流を断続的に繰り返し追加し、溶接部
    の冷却を遅らせるようにして前記溶接部の硬度がHv5
    00以下のソルバイト組織を呈するようにした円盤組立
    体の溶接方法。
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