JP3131676U - 運搬物、荷崩れ防止具、及びコーナーパッド展開板 - Google Patents

運搬物、荷崩れ防止具、及びコーナーパッド展開板 Download PDF

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栄二 桑原
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Abstract

【課題】積載台上に積載された各種の運搬物の運搬、保管の際の荷くずれを防止し、着脱作業も容易で繰り返し使用でき、不使用時にコンパクトに保管、携帯できる荷崩れ防止具を提供する。
【解決手段】積層台上に荷物が複数段積層された積層物の荷崩れ防止具であって、積層物の周側面を巻回する帯状シート本体と、当該帯状シート本体の長手方向の両端部にそれぞれ取り付けられた該両端部を連結する締め付けベルトからなり、前記帯状シート本体が透視性を有するメッシュ状のシートから形成されており、締め付けベルトにはワンタッチ式バックルを構成する雄部材と雌部材がそれぞれ取外し自在に、かつ少なくとも締め付けベルトのいずれかがベルト長さが調節可能に取り付けられている、荷崩れ防止具。
【選択図】図4

Description

本考案は、荷役用パレット、台車、カーゴ等に荷物が複数段積層された積層物の荷崩れを防止するための、積層物の周囲に巻回する荷崩れ防止具、積層物の四周側面のコーナーに配置されたコーナーパッドに沿って荷崩れ防止具が巻回されている、運搬物、及び前記コーナーパッドに使用するコーナーパッド展開板に関するものである。
各種食品、製造物その他を梱包した段ボール箱、ケース等の運搬物は、これらをまとめて運搬、保管するため、荷役用のパレット、台車、カーゴの積載台上に段積み状に積層して積載台毎に移動することで、輸送車両荷台への積み降ろし、倉庫内での保管等がされている。
これらの移動、積み降ろしに際し、積載台上に荷物が複数段積載された積層物の荷くずれを防止するため、従来は、主に積載された積層物の周囲を透明な荷崩れ防止用の塩化ビニール樹脂製のストレッチフィルムを用いて卷回するか、あるいは紐状のポリプロピレン製バンドで固定する方法が採用されていた。
一方、下記特許文献1には、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂等の合成樹脂製シートカバーを用いて、シートカバーの端部に保形材と取っ手とを備えた牽引手段を付設し、またシートカバー端部における外側部分に該取っ手を外出させる切欠開口したスリットを形成させて、脱着作業が容易で、繰り返し使用ができ、またコンパクトに保管できる、運搬用荷崩れ防止装置が開示されている。
下記特許文献2には、帯状シートの基端と先端との間を結束する締め付けベルトならびにアジャスター部材に、該アジャスター部材を覆うカバーシートの面ファスナーの保持力を付設した荷崩れ防止具が開示されている。
また、下記特許文献3には、帯状シートの基端側内面に分岐形成される仮保持用差し込み片を設けた、一人作業で巻回し可能な荷崩れ防止具が開示されている。
特開平7−149364号公報 特開2001−122266号公報 特開2001−122265号公報
上述した従来の塩化ビニール樹脂製のストレッチフィルムを荷物の卷回固定に用いた場合、積層物の周囲を何度も巡りながらの卷回固定は極めて煩雑な作業であり、積層物を取り出すとき、シート自体が切断されるために再度の使用は不可能となるから、通常これがそのまま廃棄、焼却されている。ところが、これを焼却すると有毒ガス、悪臭の発生による周囲の環境汚染のおそれがあるばかりでなく、コスト的な問題も生ずる。
一方、シュリンク包装を行う場合には、大型の包装装置が必要となり、一時的に荷くずれが防止されれば済むような場合には無駄であり、しかも、上記のストレッチフィルムによる卷回固定と同様に、運搬物中から必要な一部のサンプルを抜き出す場合であっても、全体を破断しなければならず、一部でも破断した場合には、破断後の荷くずれを防止するための修復も極めて困難なものである。
特許文献1に記載の運搬物用荷くずれ防止装置では、シートを巻回しして面ファスナーにより両端を保持しているが、面ファスナーは一般に保持力が十分でなく、特に繰り返し使用によりごみ等が付着すると保持力は徐々に低下していき、使用上不都合を生ずる。また使用するシートカバーとして、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂系の合成樹脂製の所定肉厚のシート生地である帆布生地等が開示されているが透視性がないために、シートで覆われた部分におけるダンボール等の積層物に記載されている文字、図名等の表示は確認することができない。
特許文献2に記載の荷崩れ防止具は、上記特許文献1の場合と同様に帯状シートは透視性を有しないために、帯状シートでカバーされる部分の文字、図名等の確認が不可能である。また、帯状シートはバックルと面ファスナーにより両端を保持する態様が示されているが、アジャスターを構成するバックル又はタングが破損した場合には、荷崩れ防止具の使用がその後不可能になる。更に、特許文献2に開示された荷崩れ防止具の態様では、1組のアジャスターの使用に限られるのでもっぱら細幅の帯状シートの使用に限定され、積層段数が多い運搬物の場合には荷くずれの防止が十分でないという問題点がある。
特許文献3に記載に開示の荷崩れ防止具の態様では、上記特許文献1の場合と同様に、帯状シートでカバーされる部分の文字、図等の確認が不可能であり、シート両端が面ファスナーで保持されているが、面ファスナーでは保持力が十分でない。
そこで、本考案は、荷物が複数段積層された積層物の四周側面のコーナーに配置されたコーナーパッドに沿って荷崩れ防止具を巻回し積載台上に積載された各種の積層物を連結固定して運搬、倉庫内での保管をする際の積層物の損傷や荷くずれを防止した運搬物を提供することを目的とする。
また、積載台上に積載された各種の積層物を連結固定して運搬、倉庫内での保管をする際の荷くずれを防止着脱作業も容易であり繰り返し使用可能で不使用時にはコンパクトに保管、携帯でき、かつ透視性を有する、荷崩れ防止具を提供することを目的とする。
更に、上記運搬物に好適に使用されるコーナーパッド展開板を提供することを目的とする。
本考案は上記課題に着目し、運搬物構造、荷崩れ防止具などについて鋭意検討した結果、荷役用パレット上等の積層物の周側面を巻回する帯状シートとして、透視性を有するメッシュ状のシート材料を用い、かつ帯状シートの両端部に付設される締め付けベルトには、それぞれワンタッチ式バックルの雌部材と雄部材が取外し自在となるように取り付けることなどにより上記課題が解決できることを見出し、本考案を完成させるに至った。
すなわち、本考案の第1の態様(運搬物(O)の態様)は、(1)荷物が複数段積層された積層物(M)の四周側面のコーナーに配置されたコーナーパッド(H)に沿って荷崩れ防止具(P)が巻回されている、運搬物(O)であって、
前記荷崩れ防止具(P)が積層物(M)の四周側面を巻回している帯状シート本体(A)と、当該帯状シート本体(A)の長手方向の両端部(A1、A2)にそれぞれ取り付けられた該両端部(A1、A2)を連結している締め付けベルト(B1、B2)からなり、
前記帯状シート本体(A)が透視性を有するメッシュ状のシートから形成されており、
締め付けベルト(B1、B2)にはワンタッチ式バックルを構成する雌部材(D1)と雄部材(D2)がそれぞれ取外し自在に、かつ少なくとも締め付けベルト(B1、B2)のいずれかのベルト長さが調節可能に取り付けられており、
前記コーナーパッド(H)が、曲げ弾性率が900〜3500kg/cm、密度0.06〜0.3g/cm及び厚み1〜7mmのポリオレフィン系樹脂矩形発泡板を二分するように長手方向に形成された折曲げ部にて折り曲げられて形成された、直交する二面形状であって、かつ
(i)該コーナーパッド(H)のいずれか一方の面の中間部近傍及び/もしくは下部近傍に切り込み部(I)、又は一方の面の中間部近傍と他方の面の下部近傍にそれぞれ切り込み部(I)を設けることにより挿入片(Q)を形成し、該挿入片(Q)が内側に90度折り曲げられて積層物(M)の荷物の間の水平部に差し込まれている、並びに/又は
(ii)コーナーパッド(H)の長手方向に形成された折曲げ部の上部に、長手方向と直交する方向の片面の幅と同じ長さの直線状切り込み部(J)と、該切り込み部(J)により形成される内側に折り曲げ可能な2つの正方形状部のそれぞれの中心点近傍間を外側に向かって円弧状の切り込み部(K)を設けて、該2つの正方形状部をそれぞれ内側に折り曲げると共に、該円弧状の切り込み部(K)を咬み合わせることにより形成される、前記直交する二面形状の上部に平面部を有するコーナーパッド(H)が、積層物(M)コーナーの上部水平面の一部を覆うように配置されている、
運搬物(O)を提供するものである。
本考案の第2の態様(荷崩れ防止具の態様)は、(2)積層台(N)上に荷物が複数段積層された積層物(M)の周側面に沿って巻回される荷崩れ防止具であって、
積層物(M)の周側面を巻回する帯状シート本体(A)と、当該帯状シート本体(A)の長手方向の両端部(A1、A2)にそれぞれ取り付けられた該両端部(A1、A2)を連結する締め付けベルト(B1、B2)からなり、
前記帯状シート本体(A)が透視性を有するメッシュ状のシートから形成されており、
締め付けベルト(B1、B2)にはワンタッチ式バックルを構成する雌部材(D1)と雄部材(D2)がそれぞれ取外し自在に、かつ少なくとも締め付けベルト(B1、B2)のいずれかのベルト長さが調節可能に取り付けられている、荷崩れ防止具を提供するものである。
本願考案の上記第2の態様である「荷崩れ防止具(P)」においては更に下記(3)ないし(7)に記載の態様とすることができる。
(3)前記帯状シート本体(A)の両端部(A1、A2)がそれぞれ該シートを折り返し重ね合わせて接合された構造で、その重ね合わせ部の内部に芯材が挿入されており、かつ帯状シート本体(A)の長手方向に直交する方向の両側端部近傍にそれぞれ該シートを折り返し重ね合わせ部(A3、A4)が設けられた構造である。
(4)前記帯状シート本体(A)の長手方向に直交する方向の両端部近傍にはそれぞれ帯状シート本体(A)から分岐状に、帯状シート本体(A)よりも上部に積層された積層物(M)中の荷物を固定するためのベルト又は紐の係止用小ベルト(E1)、及び帯状シート本体(A)を積層台(N)に係着するためのベルト又は紐の係止用小ベルト(E2)が付設されている。
(5)前記帯状シート本体(A)がポリエステル繊維もしくはポリアミド繊維により形成されており、又はポリエステル繊維もしくはポリアミド繊維により形成されていてかつ防災加工及び/もしくは耐磨耗加工されている。
(6)前記帯状シート本体(A)が長手方向に2つの構成部材に分割されていて、2以上のベルト状伸縮性弾性材料(C)により互いに連結されている。
(7)前記帯状シート本体(A)に付設された係止用小ベルト(E1)と係止用小ベルト(E2)との取り付け位置が帯状シート本体(A)の長手方向に直交する方向の両側端部のそれぞれ相対する位置近傍である。
本考案の第3の態様(コーナーパッド展開板(L)の態様)は、(8)荷物が複数段積層された積層物(M)の四周側面のコーナー配置用のコーナーパッド展開板(L)であって、曲げ弾性率が900〜3500kg/cm、密度0.06〜0.3g/cm及び厚み1〜7mmのポリオレフィン系樹脂矩形発泡板を二分して2面形状が形成されるように長手方向に折曲げ部が折り曲げ可能に形成され、
かつ該コーナーパッド展開板(L)のいずれか一方の面の中間部近傍及び/もしくは下部近傍に切り込み部(I)、又は一方の面の中間部近傍と他方の面の下部近傍にそれぞれ切り込み部(I)を設けることにより挿入片(Q)が形成されていることを特徴とする、
コーナーパッド展開板(L)、を提供するものである。
本願考案の上記第3の態様である「コーナーパッド展開板(L)」においては更に下記(9)に記載の態様とすることができる。
(9)前記コーナーパッド展開板(L)の長手方向に形成された折曲げ部の上部に、長手方向と直交する方向の片面の幅と同じ長さの直線状切り込み部(J)と、該切り込み部(J)により形成される内側に折り曲げ可能な2つの正方形状部のそれぞれの中心点近傍間を外側に向かって円弧状の切り込み部(K)が形成されている。
本考案の荷崩れ防止具を使用すると、ストレッチフィルムを水平方向の周囲全体を巻回すような作業は不要であるので、巻回の作業能率が向上できる。一度使用した荷崩れ防止具は、再使用が可能であるので産業廃棄物として廃棄または焼却処理することによる環境問題とコストアップを改善できる。
帯状シート本体(A)の材料が透視性を有するメッシュ状のシートから形成されているので、帯状シートでカバーされた部分の積層物(M)に表示された文字、図名等の視認が容易に可能である。
帯状シート本体(A)の両端部(A1、A2)は、締め付けベルト(B1、B2)に取り付けられたワンタッチ式バックルで連結されるので、面ファスナーを使用する場合と比較して、保持力が低いという問題点を解消でき、またワンタッチ式バックルの雌部材(D1)と雄部材(D2)は取外し自在に取り付けられているので、これらの一部が破損しても、破損したワンタッチ式バックル部品は容易に入手できて取り替え可能である。
また、荷崩れ防止具を積層物(M)に巻き回しする際に、積層物(M)のコーナー部にコーナーパット(H)を使用すると、積層物(M)を部分的に強く閉めても積層物(M)の損傷を防ぐことができる。
更に、コーナーパット(H)には、積層物(M)の中間部または下部のコーナーに配置できるように、いずれか一方の面の中間部近傍及び/もしくは下部近傍に切り込み部(I)、又は一方の面の中間部近傍と他方の面の下部近傍にそれぞれ切り込み部(I)を設けられており、及び/又は積層物(M)の上部のコーナーに配置できるように、その上部に、上記した直線状切り込み部(J)と円弧状の切り込み部(K)を設けて、直線状切り込み部(J)により形成される2つの正方形状部を内側に折り曲げると共に該円弧状の切り込み部(K)を咬み合わせることにより形成される、前記直交する二面形状の上部に平面部が設けられているので、種々の荷崩れ防止具に対応可能である。
以下、本考案の構成について詳述する。
〔1〕荷崩れ防止具の態様
本考案の態様の1つである、荷崩れ防止具は、積層台(N)上に荷物が複数段積層された積層物(M)の周側面に沿って巻回される荷崩れ防止具であって、
積層物(M)の周側面を巻回する帯状シート本体(A)と、当該帯状シート本体(A)の長手方向の両端部(A1、A2)にそれぞれ取り付けられた該両端部(A1、A2)を連結する締め付けベルト(B1、B2)からなり、
前記帯状シート本体(A)が透視性を有するメッシュ状のシートから形成されており、
締め付けベルト(B1、B2)にはワンタッチ式バックルを構成する雌部材(D1)と雄部材(D2)がそれぞれ取外し自在に、かつ少なくとも締め付けベルト(B1、B2)のいずれかのベルト長さが調節可能に取り付けられている、ことを特徴とする。
本考案の荷崩れ防止具の態様の具体例を図1、2に示す。
図1は、積層台(N)21上に荷物が複数段積層された積層物(M)20の周側面に沿って巻回されている荷崩れ防止具の概念図の例である。
図2は、荷崩れ防止具の例を示す。図2において、締め付けベルト(B1、B2)5、6にはワンタッチ式バックルを構成する雌部材(D1)9と雄部材(D2)10がそれぞれ取外し自在に、かつ締め付けベルト(B2)6のベルト長さが調節可能に取り付けられている荷崩れ防止具の例である。
(1)帯状シート本体(A)
以下に、帯状シート本体(A)について図1、2、3を用いて説明する。
(イ)帯状シート本体(A)の形状
帯状シート本体(A)1は、図1に示すように積層台(N)21上の積層物(M)20の周側面を巻回する帯状シートで、図2に示すようにその両側には2つの端部(A1、A2)2が設けられている。
該端部(A1、A2)2には、締め付けベルトベルト(B1)5と締め付けベルトベルト(B2)6がそれぞれ取り付けられている。更に締め付けベルト(B1)5にはワンタッチ式の雌部材(D1)9が取り付けられており、締め付けベルトベルト(B2)6にはワンタッチ式の雄部材(D2)10が取り付けられている。
帯状シート本体(A)の長手方向の長さは、特に限定されるものではないが、実用的には積層台寸法に対応する、3600〜4200mm、4000〜4600mm、又は4400〜5000mm程度の長さが好ましい。尚、上記長さは、両端部(A1、A2)中の締め付けベルト(B1、B2)に対向する部分も含む、シートが積層物(M)の周側面四面を巻回しさせる長さである。尚、締め付けベルト(B1、B2)に対向する部分については積層物(M)の保護のために帯状シートで覆われているのが望ましいが、積層物(M)の崩れ防止のみを目的にする場合には、締め付けベルト(B1、B2)と対向する部分には前記シートで囲まれていなくともよい。
また、帯状シート本体(A)の長手方向に直交する方向の幅は、特に制限されるものではないが実用的には、好ましくは150〜600mm、より好ましくは300〜500mm程度である。
(ロ)帯状シート本体(A)の材料
帯状シート本体(A)は、透視性を有するメッシュ状のシートから形成される。
前記メッシュ状のシートは使用目的から適度の引張強さを有しているものが好適に使用できる。
また、帯状シート本体(A)の材料は、合成繊維製が好ましく、合成繊維の中でも実用的な観点からポリエステル繊維、ポリアミド繊維等が好ましい。
更に、帯状シート本体(A)は、防災加工及び/又は耐磨耗加工されていることが好ましい。このような防災加工の例としては織布の表面に塩化ビニール系樹脂等の吹き付けコーティングが挙げられ、耐磨耗加工の例としては織布の表面にウレタン系樹脂、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂等のコーティングが挙げられる。
好ましい帯状シート用の材料の具体例としては、防炎加工されたポリエステル繊維製で、メッシュ密度(縦/横):19/20(本/2.54cm)、引張強さ(JIS L 1096 Aに基づく)(縦/横):784/784(N/3cm)、伸び(JIS A 8952に基づく)(縦/横):38/44(mm/mm)が挙げられる。
尚、係止用小ベルト(E1、E2)を取り付けるための機械的強度、使用上都合のよい剛性を付与する等の目的のために帯状シート本体(A)の長手方向に直交する方向の両側端部近傍に3〜10cm程度の幅の折り返し重ね合わせ部(A3、A4)を設けることが望ましく、例えば、図2〜4中においては、折り返し重ね合わせ部(A3、A4)3を示すが、該折り返し重ね合わせ部(A3、A4)は、例えば縫着により接合できる。
(ハ)端部(A1、A2)
端部(A1、A2)は、図2に示すように帯状シート本体(A)1の長手方向の両側に位置していて、それぞれ該端部を連結する締め付けベルト(B1、B2)が取り付けられる部分である。端部(A1、A2)への締め付けベルト(B1、B2)5、6の取り付けは、例えば縫着により行うことができる。
端部(A1、A2)2は適度の機械的強度と剛性を付与するために、帯状シート本体(A)1の両端部(A1、A2)2がそれぞれ折り返して重ね合わせて接合された構造で、かつその重ね合わせ内部に芯材が挿入されるのが好ましい。
前記芯材としては、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂を用いた、粗目のメッシュ状シート又は発泡シートを使用することができる。
また、これらの芯材は、帯状シート本体(A)と同様に防炎加工するのが好ましい。
尚、両端部(A1、A2)の長手方向の長さは特に制限されるものではないが、10〜30cmが好ましく、15〜25cmがより好ましい。
(ニ)中間部にベルト状伸縮性弾性材料(C)を含む帯状シート本体(A)
前記帯状シート本体(A)は、図3に示すように長手方向に2つの構成部材に分割して、2以上のベルト状伸縮性弾性材料(C)7により互いに連結させることができる。帯状シート本体(A)中間部にベルト状伸縮性弾性材料(C)を使用すると、より適度な締め付け力を維持できる。このようなベルト状伸縮性弾性材料(C)としては、(i)ポリウレタン繊維をポリエステル繊維、ポリアミド繊維、又はポリプロピレン繊維と混紡した織布、(ii)合成ゴム、天然ゴム等の繊維をポリエステル繊維又はポリアミド繊維と混紡した織布、及び(iii)ゴム等が挙げられる。
尚、このようなベルト状伸縮性弾性材料(C)は、2以上の、例えば好ましくは2〜6本、より好ましくは2〜4本のベルト形状として接続されており、これらのベルトの形状は、帯状シート本体(A)のサイズにもよるが、その幅は、例えば好ましくは5〜15cm、より好ましくは8〜12cmで、その長さは、縫着部も含めると、例えば、好ましくは5〜25cm、より好ましくは8〜20cm程度である。このようなベルト形状とすることにより、積層物表面の視認性をある程度確保することができる。
ベルト状伸縮性弾性材料(C)の帯状シート本体への取り付けは、例えば縫着により行うことができ、縫着部(図3において縫着部(G)14の例を示す。)の長手方向の長さは例えば8〜20cm程度にすることができる。
(ホ)帯状シート本体(A)の特徴
帯状シート本体(A)を上記した態様とすることにより、積層物(M)を巻回しするのが容易となり、積層物(M)を外部から視認可能となる。また、帯状シート本体(A)にメッシュ状のシートを使用すると縫製加工性に優れるばかりでなく、汚れが付着しづらく、更に通気性をも有する。帯状シート本体(A)が通気性を有していると野菜、果物等の鮮度低下を抑制するので、積層物(M)内部に野菜、果物等を充填して保管又は運送するのに適している。
更に、帯状シート本体(A)が防炎加工されている場合には防炎性が付与され、耐磨耗加工されている場合には耐磨耗性が付与されることになる。また、帯状シート本体(A)の中間部にベルト状伸縮性弾性材料(C)が使用される場合にはより適度な締め付け力を維持できる。
(2)締め付けベルト(B1、B2)
締め付けベルト(B1、B2)(B1とB2を併せてBということがある。)について図2を用いて説明する。
締め付けベルト(B1、B2)5、6は、それぞれ帯状シート本体(A)の両端部(A1、A2)2に取り付けられており、更に締め付けベルト(B1、B2)5、6にはワンタッチ式バックルを構成する雌部材(D1)9と雄部材(D2)10がそれぞれ取外し自在に、かつ少なくとも締め付けベルト(B1、B2)5、6のいずれかがベルト長さが調節可能に取り付けられている。締め付けベルト(B1、B2)5、6をこのような構成とすることにより、積層台(N)上の積層物(M)の周側面に沿って、本考案の荷崩れ防止具の巻回しと締め付け作業を容易に行うことができる。更に、ワンタッチ式バックルを構成する雌部材(D1)9と雄部材(D2)10のいずれかが破損した場合には、破損した部品のみを交換して使用を継続することが可能になる。
上記した締め付けベルト(B1、B2)5、6からワンタッチ式バックルを構成する雌部材(D1)9と雄部材(D2)10の取外し自在な構成は公知の方法を採用することができる。
この場合、ワンタッチ式バックルを構成する雌部材(D1)と雄部材(D2)のいずれか一方が抜け止め用クリップを介して締め付けベルト(B1又はB2)が取り付けられ、他方がテープ通し部に長さが調節可能に締め付けベルト(B1又はB2)に挿通留め付けられているのが好ましく、ワンタッチ式バックルを構成する雌部材(D1)に抜け止め用クリップを介して締め付けベルト(B1)が取り付けられ、雄部材(D2)側にテープ通し部に長さが調節可能に締め付けベルト(B2)に挿通留め付けられるのがより好ましい。
締め付けベルト(B1、B2)は、機械的強度、軽量性等の点からそれぞれ合成繊維製のベルトが好ましく、これらは例えば縫着により帯状シート本体(A)に取り付けることができる。締め付けベルト(B1、B2)の長さは特に限定されるものではないが、実用上締め付けベルト(B1)は、積層物(M)のサイズにもよるが、例えば10〜30cm、又はより実用的な面から15〜25cm程度とすることができ、締め付けベルト(B2)は、積層物(M)のサイズにもよるが、例えば30〜70cm、又はより実用的な面から40〜60cm程度とすることができる。
締め付けベルト(B1、B2)の両端の連結にワンタッチ式バックルを使用すると必要な連結力を維持でき、かつ嵌脱が容易になる。尚、ワンタッチ式バックルの仕様に特に制限はなく、公知のものが使用できる。機械的強度と軽量性を考慮すると樹脂製のバックルが好ましく、市販品が使用可能である。特に市販の汎用品を使用すると、雌部材(D1)又は雄部材(D2)のいずれかが破損した場合には破損した部品のみを交換を容易して、継続して使用が可能となる。
(3)係止用小ベルト(E1、E2)
係止用小ベルト(E1、E2)について、図4、5、6を用いて説明する。
図4に示すように、前記帯状シート本体(A)1の長手方向に直交する方向の両端部近傍にはそれぞれ帯状シート本体(A)から分岐状に、帯状シート本体(A)1よりも上部に積層された積層物(M)20中の荷物を固定するためのベルト又は紐(F)13の係止用小ベルト(E1)11、及び帯状シート本体(A)1を積層台(N)に係着するためのベルト又は紐(F)13の係止用小ベルト(E2)12を付設することができる。
帯状シート本体(A)1にこのような係止用小ベルト(E1、E2)11、12を付設すると、係止用小ベルト(E1)11により、帯状シート本体(A)1の上部に位置する積層物を安定的に固定でき、また係止用小ベルト(E2)12により積層物(M)の全体を積層台(N)に直接固定することができる。更に、帯状シート本体(A)を積層物(M)の周側面に沿って巻き回しする際に、上下方向の高さを任意に選択しても、積層台(N)上の積層物(M)をより安定的に固定することが可能となる。
上記係止用小ベルト(E1、E2)としては、例えば、掛止用小ベルト、挿通用小ベルト等が例示できる。尚、係止用小ベルト(E1、E2)は、前記締め付けベルト(B)と同様に合成繊維製の帯状細幅ベルトが好ましく、前記した帯状シート本体(A)の長手方向に直交する方向の両側端部近傍に設けられた3〜10cm程度の幅の折り返し重ね合わせた接合部に7〜10cm幅のベルトの両端を例えば係止用の開口部が形成されるように縫合により取り付けられるのが望ましい。
前記帯状シート本体(A)に付設された係止用小ベルト(E1)と係止用小ベルト(E2)との取り付け位置が帯状シート本体(A)の長手方向と直交する方向のそれぞれ相対する位置の近傍とすることが好ましい。これにより、積層物(M)の周側面で帯状シート本体(A)が上下方向にずれるのを防止して、安定的に固定することができる。
前記帯状シート本体(A)に付設された係止用小ベルト(E1)と係止用小ベルト(E2)は、図5に示すように、積層物(M)に巻回された場合に該積層物(M)の周側面四面のうちの相対する二面となる位置にそれぞれ2〜4対取り付けることが可能である。
また、前記帯状シート本体(A)に付設された係止用小ベルト(E1)と係止用小ベルト(E2)は、図6に示すように、積層物(M)に巻回された場合に該積層物(M)の周側面四面となる各面の位置にそれぞれ2〜4対取り付けることが可能である。
このように係止用小ベルト(E1、E2)をそれぞれ相対する位置に複数取り付け、ベルト又は紐(F)により固定することにより、帯状シート本体(A)の取り付け位置を一層安定させ、係止用小ベルト(E1、E2)の取り付けによる帯状シート本体(A)の上又は下方向へのずれをより確実に防止できる。
(4)積層台(N)上の積層物(M)への荷崩れ防止具の取付方法
本考案の荷崩れ防止具を積層台(N)上の積層物(M)に巻き回しする作業は、例えば、帯状シート本体(A)の端部を積層物(M)の荷物の間に挿入して仮止めした後にそのまま巻き回しして締め付けベルト(B1、B2)に取り付けられたワンタッチ式バックル(D)をロックした後に、挿通留め付けられている締め付けベルト(B1又はB2)により長さ調節して固定される。
また、係止用小ベルト(E1、E2)を使用する場合には、上記荷崩れ防止具を積層台(N)上の積層物(M)に巻き回しした後、ベルト又は紐(F)を帯状シート本体(A)よりも上部に積層された積層物(M)中の荷物上を回してその両端を係止用小ベルト(E1)で係着し、一方、積層台(N)と係止用小ベルト(E2)間をベルト又は紐(F)により係着する。
尚、使用するベルト又は紐(F)は、伸縮自在な材料、又は伸縮しない材料で、締め付けベルト(B1、B2)と同様な長さ調節可能なもの等を使用してもよい。これらのベルト又は紐(F)による係止方法としては、ベルト又は紐の先端にフックを付設して係止用小ベルト(E1、E2)に掛止してもよく、またベルト又は紐を係止用小ベルト(E1、E2)を挿通して締結してもよい。
係止用小ベルト(E2)とベルト又は紐(F)間の係止には上記フックの付設、又は挿通して締結してもよい。ベルト又は紐(F)と積層台(N)間の係止には上記フックの付設、又は積層台(N)にベルト又は紐(F)が挿通可能な部位を設けて挿通による締結を行ってもよい。
〔II〕運搬物の態様
本考案の態様の1つである、運搬物(O)は、荷物が複数段積層された積層物(M)の四周側面のコーナーに配置されたコーナーパッド(H)に沿って荷崩れ防止具(P)が巻回されている、運搬物(O)であって、
前記荷崩れ防止具(P)が積層物(M)の四周側面を巻回している帯状シート本体(A)と、当該帯状シート本体(A)の長手方向の両端部(A1、A2)にそれぞれ取り付けられた該両端部(A1、A2)を連結している締め付けベルト(B1、B2)からなり、
前記帯状シート本体(A)が透視性を有するメッシュ状のシートから形成されており、
締め付けベルト(B1、B2)にはワンタッチ式バックルを構成する雌部材(D1)と雄部材(D2)がそれぞれ取外し自在に、かつ少なくとも締め付けベルト(B1、B2)のいずれかのベルト長さが調節可能に取り付けられており、
前記コーナーパッド(H)が、曲げ弾性率が900〜3500kg/cm、密度0.06〜0.3g/cm及び厚み1〜7mmのポリオレフィン系樹脂矩形発泡板を二分するように長手方向に形成された折曲げ部にて折り曲げられて形成された、直交する二面形状であって、かつ
(i)該コーナーパッド(H)のいずれか一方の面の中間部近傍及び/もしくは下部近傍に切り込み部(I)、又は一方の面の中間部近傍と他方の面の下部近傍にそれぞれ切り込み部(I)を設けることにより挿入片(Q)を形成し、該挿入片(Q)が内側に90度折り曲げられて積層物(M)の荷物の間の水平部に差し込まれている、並びに/又は
(ii)コーナーパッド(H)の長手方向に形成された折曲げ部の上部に、長手方向と直交する方向の片面の幅と同じ長さの直線状切り込み部(J)と、該切り込み部(J)により形成される内側に折り曲げ可能な2つの正方形状部のそれぞれの中心点近傍間を外側に向かって円弧状の切り込み部(K)を設けて、該2つの正方形状部をそれぞれ内側に折り曲げると共に、該円弧状の切り込み部(K)を咬み合わせることにより形成される、前記直交する二面形状の上部に平面部を有するコーナーパッド(H)が、積層物(M)コーナーの上部水平面の一部を覆うように配置されている、
ことを特徴とする。
本考案の運搬物の態様の具体例を図7、8、9に示す。
図7は、コーナーパッド(H)を平面に展開した場合のコーナーパッド展開板(L)の平面図であり、図8は、図7に示すコーナーパッド展開板(L)の切り込み部(I)16を設けることにより形成される挿入片(Q)24を内側に折り曲げ、更に切り込み部(J)17により形成された2つの正方形状部をそれぞれ内側に折り曲げると共に、円弧状の切り込み部(K)18を咬み合わせることにより形成される、直交する二面形状の上部に平面部を有するコーナーパッド(H)の説明図である。
図9は、積層台(N)21上に荷物が複数段積層された積層物(M)20の四周側面のコーナーに配置されたコーナーパッド(H)15に沿って荷崩れ防止具(P)23が巻回されている、運搬物(O)22の概念図の例である。
(1)荷崩れ防止具(P)
本考案の運搬物の態様における荷崩れ防止具(P)は、上記荷崩れ防止具の態様に記載したと同様である。
(2)コーナーパッド(H)
本考案の運搬物の態様において、荷崩れ防止具(P)23を積層物(M)20に巻き回しする際に、積層物(M)20のコーナー部にコーナーパット(H)15を使用すると、積層物(M)20を部分的に強く閉めても積層物(M)20の損傷を防ぐことができる。
上記コーナーパット(H)は、直交する二面形状で、曲げ弾性率が900〜3500kg/cm、密度0.06〜0.3g/cm及び厚み1〜7mmの屈曲性と柔軟性を有するポリオレフィン系樹脂発泡板からなる。
前記コーナーパッド(H)は、曲げ弾性率が900〜3500kg/cmであることが好ましい。曲げ弾性率が前記900kg/cm2 未満では剛性が不充分であり、また3500kg/cm2 を超えると硬すぎるために割れや欠けが生じるおそれがある。コーナーパッド(H)のより好ましい曲げ弾性率は1200〜3000kg/cm2である。なお、本考案において曲げ弾性率の測定は、JIS K7203に準拠し、サンプルサイズ25mm×150mm×厚み、加圧くさび及び支持台の半径5mm、スパン50mm、加圧速度10mm/min.の条件で求められたサンプルの長手方向、幅方向の曲げ弾性率の平均値として求められる。
前記コーナーパッド(H)は、密度が0.06〜0.3g/cmで、厚みが1〜7mmであることが好ましい。コーナーパッド(H)の密度が0.06g/cm3 未満では剛性が不充分となり、0.3g/cm3 を超えると軽量性、加工性が低下する。また厚みが1mm未満であると剛性が不充分となり、7mmを超えると軽量性、加工性が低下する。
前記コーナーパットは、下記(i)及び/又は(ii)の態様とすることができる。
(i)該コーナーパッド(H)のいずれか一方の面の中間部近傍及び/もしくは下部近傍に切り込み部(I)、又は一方の面の中間部近傍と他方の面の下部近傍にそれぞれ切り込み部(I)を設けることにより挿入片(Q)を形成し、該挿入片(Q)が内側に90度折り曲げられて積層物(M)の荷物の間の水平部に差し込まれている。
(ii)コーナーパッド(H)の長手方向に形成された折曲げ部の上部に、片面の長手方向と直交する幅と同じ長さの直線状切り込み部(J)と、該切り込み部(J)により形成される内側に折り曲げ可能な2つの正方形状部のそれぞれの中心点近傍間を外側に向かって円弧状の切り込み部(K)を設けて、該2つの正方形状部をそれぞれ内側に折り曲げると共に、該円弧状の切り込み部(K)を咬み合わせることにより形成される、前記直交する二面形状の上部に平面部を有するコーナーパッド(H)が、積層物(M)コーナーの上部水平面の一部を覆うように配置されている。
図7、8及び図10〜12に上記コーナーパッドの例を示す。
図7は、コーナーパッド(H)の例を平面に展開した場合のコーナーパッド展開板(L)の一例を示す図である。図7において、コーナーパッド(H)のいずれか一方の面の中間部近傍及び/もしくは下部近傍に切り込み部(I)16、又は一方の面の中間部近傍と他方の面の下部近傍にそれぞれ切り込み部(I)16が設けられているので、折り曲げることにより積層物(M)の荷物の間の水平部に差し込み可能な挿入片(Q)が形成されている。このような挿入片(Q)の形状として、図7に示す先端部が楕円形状の舌状とすることができる。
また、図7において、前記コーナーパッド展開板(L)の長手方向に形成された折曲げ部の上部に、長手方向と直交する方向の片面の幅と同じ長さの直線状切り込み部(J)17と、該切り込み部(J)により形成される内側に折り曲げ可能な2つの正方形状部のそれぞれの中心点近傍間を外側に向かって円弧状の切り込み部(K)18が形成されている。
図8は、前記したように、図7に示すコーナーパッド展開板(L)の切り込み部(I)16を内側に折り曲げ、更に切り込み部(J)17により形成された2つの正方形をそれぞれ内側に折り曲げると共に、円弧状の切り込み部(K)18を咬み合わせることにより形成される、直交する二面形状の上部に平面部を有するコーナーパッド(H)の説明図である。
図8に示す例において、上部の切り込み部(J)と(K)を利用した折り曲げ構造は積層物(M)の上部4隅をそれぞれ覆うようにコーナーに配置する際に使用する。この場合、他の切り込み部(I)は、不使用の場合には折り曲げせずにそれぞれ平面部の一部を形成することになる。
また、一方の面の中間部近傍又は他方の面の下部近傍の挿入片(Q)を内側方向に90度折り曲げて積層物(M)の荷物の間の水平部に差し込む場合には、同様に使用しない他の切り込み部(I)は折り曲げせずにそれぞれ平面部の一部を形成することになる。
〔3〕コーナーパッド展開板の態様
本考案の態様の1つであるコーナーパッド展開板(L)について、その具体例は図7、8、9、10、及び11-1〜14に示された通りであり、また、考案の構成と効果も上記運搬物の態様に記載した通りである。
尚、図9は、積層台(N)上に荷物が複数段積層された積層物(M)の四周側面のコーナーに配置されたコーナーパッド(H)(図11-10に示す展開図のコーナーパッド、すなわち2つの切り込み部(I)16が内側に折り曲げられたコーナーパッド)に沿って荷崩れ防止具(P)が巻回されている、運搬物(O)の概念図の例である。
図10は、積層台(N)上に荷物が複数段積層された積層物(M)の四周側面の上部コーナーに配置されたコーナーパッド(H)(図7に示す、切り込み部(J)17により形成された2つの正方形状部をそれぞれ内側に折り曲げると共に、円弧状の切り込み部(K)18を咬み合わせることにより形成される、直交する二面形状の上部に平面部を有するコーナーパッド)に沿って荷崩れ防止具(P)が巻回されている、運搬物(O)の概念図の例である。
コーナーパッド(H)(荷崩れ防止用保護部材ともいう)の1つの具体例をより詳細に図11-1〜14に示す。
図11-1は、コーナーパッドの正面図である。
図11-2は、コーナーパッドの背面図である。
図11-3は、コーナーパッドの右側面図である。
図11-4は、コーナーパッドの左側面図である。
図11-5は、コーナーパッドの平面図である。
図11-6は、コーナーパッドの底面図である。
図11-7は、上記図11-1に示す正面図におけるA−A断面図である。
図11-8は、上記図11-1に示す正面図におけるB−B断面図であり
図11-9は、上記図11-1に示す正面図におけるC−C断面図である。
図11-10は、コーナーパッドの参考斜視図1である。
図11-11は、コーナーパッドの参考斜視図2である。
図11-12は、コーナーパッドの使用状態を示す参考斜視図1である。
図11-13は、図11-12における荷崩れ防止具が巻回しされる前のコーナーパッドの使用状態を示す、部分的拡大図である。
図11-14は、コーナーパッドの使用状態を示す参考斜視図2である。
積層台(N)上の積層物(M)の周側面に沿って荷崩れ防止具を巻回した例を示す概念図である。 荷崩れ防止具の1例を示す平面図である。 帯状シート本体(A)中間部がベルト状伸縮性弾性材料(C)により連結された1例を示す部分平面図である。 荷崩れ防止具に係止用小ベルト(E1、E2)が付設された1例を示す平面図である。 積層台(N)上の積層物(M)の周側面に沿って、係止用小ベルト(E1、E2)が付設された荷崩れ防止具を巻回した例を示す概念図である。 積層台(N)上の積層物(M)の周側面に沿って、係止用小ベルト(E1、E2)が付設された荷崩れ防止具を巻回した例を示す概念図である。 コーナーパッド展開板(L)の例を示す平面図である。 図7に示すコーナーパッド展開板(L)の切り込み部(I、J、K)を折り曲げた例を示す概念図である。 積層台(N)上に荷物が複数段積層された積層物(M)の四周側面のコーナーに配置されたコーナーパッド(H)に沿って荷崩れ防止具(P)が巻回されている、運搬物(O)の概念図の例である。 積層台(N)上に荷物が複数段積層された積層物(M)の四周側面の上部コーナーに配置されたコーナーパッド(H)に沿って荷崩れ防止具(P)が巻回されている、運搬物(O)の概念図の例である。 コーナーパッドの正面図である。 コーナーパッドの背面図である。 コーナーパッドの右側面図である。 コーナーパッドの左側面図である。 コーナーパッドの平面図である。 コーナーパッドの底面図である。 上記図11-1に示す正面図におけるA−A断面図である。 上記図11-1に示す正面図におけるB−B断面図であり 上記図11-1に示す正面図におけるC−C断面図である。 コーナーパッドの参考斜視図1である。 コーナーパッドの参考斜視図2である。 コーナーパッドの使用状態を示す参考斜視図1である。 図11-12における荷崩れ防止具が巻回しされる前のコーナーパッドの使用状態を示す、部分的拡大図である。 コーナーパッドの使用状態を示す参考斜視図2である。
符号の説明
1 帯状シート本体(A)
2 帯状シート本体の端部(A1、A2)
3 折り返し重ね合わせ部(A3、A4)
4 締め付けベルト(B)
5 締め付けベルト(B1)
6 締め付けベルト(B2)
7 ベルト状伸縮性弾性材料(C)
8 ワンタッチ式バックル(D)
9 ワンタッチ式バックルの雌部材(D1)
10 ワンタッチ式バックルの雄部材(D2)
11 係止用小ベルト(E1)
12 係止用小ベルト(E2)
13 固定用ベルト又は紐(F)
14 縫着部(G)
15 コーナーパッド(H)
16 切り込み部(I)
17 切り込み部(J)
18 切り込み部(K)
19 コーナーパッド展開板(L)
20 積層物(M)
21 積層台(N)
22 運搬物(O)
23 荷崩れ防止具(P)
24 挿入片(Q)

Claims (9)

  1. 荷物が複数段積層された積層物(M)の四周側面のコーナーに配置されたコーナーパッド(H)に沿って荷崩れ防止具(P)が巻回されている、運搬物(O)であって、
    前記荷崩れ防止具(P)が積層物(M)の四周側面を巻回している帯状シート本体(A)と、当該帯状シート本体(A)の長手方向の両端部(A1、A2)にそれぞれ取り付けられた該両端部(A1、A2)を連結している締め付けベルト(B1、B2)からなり、
    前記帯状シート本体(A)が透視性を有するメッシュ状のシートから形成されており、
    締め付けベルト(B1、B2)にはワンタッチ式バックルを構成する雌部材(D1)と雄部材(D2)がそれぞれ取外し自在に、かつ少なくとも締め付けベルト(B1、B2)のいずれかのベルト長さが調節可能に取り付けられており、
    前記コーナーパッド(H)が、曲げ弾性率が900〜3500kg/cm、密度0.06〜0.3g/cm及び厚み1〜7mmのポリオレフィン系樹脂矩形発泡板を二分するように長手方向に形成された折曲げ部にて折り曲げられて形成された、直交する二面形状であって、かつ
    (i)該コーナーパッド(H)のいずれか一方の面の中間部近傍及び/もしくは下部近傍に切り込み部(I)、又は一方の面の中間部近傍と他方の面の下部近傍にそれぞれ切り込み部(I)を設けることにより挿入片(Q)を形成し、該挿入片(Q)が内側に90度折り曲げられて積層物(M)の荷物の間の水平部に差し込まれている、並びに/又は
    (ii)コーナーパッド(H)の長手方向に形成された折曲げ部の上部に、長手方向と直交する方向の片面の幅と同じ長さの直線状切り込み部(J)と、該切り込み部(J)により形成される内側に折り曲げ可能な2つの正方形状部のそれぞれの中心点近傍間を外側に向かって円弧状の切り込み部(K)を設けて、該2つの正方形状部をそれぞれ内側に折り曲げると共に、該円弧状の切り込み部(K)を咬み合わせることにより形成される、前記直交する二面形状の上部に平面部を有するコーナーパッド(H)が、積層物(M)コーナーの上部水平面の一部を覆うように配置されている、
    運搬物(O)。
  2. 積層台(N)上に荷物が複数段積層された積層物(M)の周側面に沿って巻回される荷崩れ防止具(P)であって、
    積層物(M)の周側面を巻回する帯状シート本体(A)と、当該帯状シート本体(A)の長手方向の両端部(A1、A2)にそれぞれ取り付けられた該両端部(A1、A2)を連結する締め付けベルト(B1、B2)からなり、
    前記帯状シート本体(A)が透視性を有するメッシュ状のシートから形成されており、
    締め付けベルト(B1、B2)にはワンタッチ式バックルを構成する雌部材(D1)と雄部材(D2)がそれぞれ取外し自在に、かつ少なくとも締め付けベルト(B1、B2)のいずれかのベルト長さが調節可能に取り付けられている、荷崩れ防止具。
  3. 前記帯状シート本体(A)の両端部(A1、A2)がそれぞれ該シートを折り返し重ね合わせて接合された構造で、その重ね合わせ部の内部に芯材が挿入されており、かつ帯状シート本体(A)の長手方向に直交する方向の両側端部近傍にそれぞれ該シートを折り返し重ね合わせ部(A3、A4)が設けられた、請求項2に記載の荷崩れ防止具。
  4. 前記帯状シート本体(A)の長手方向に直交する方向の両端部近傍にはそれぞれ帯状シート本体(A)から分岐状に、帯状シート本体(A)よりも上部に積層された積層物(M)中の荷物を固定するためのベルト又は紐の係止用小ベルト(E1)、及び帯状シート本体(A)を積層台(N)に係着するためのベルト又は紐の係止用小ベルト(E2)が付設されている、請求項2又は3に記載の荷崩れ防止具。
  5. 前記帯状シート本体(A)がポリエステル繊維もしくはポリアミド繊維により形成されており、又はポリエステル繊維もしくはポリアミド繊維により形成されていてかつ防災加工及び/もしくは耐磨耗加工されている、請求項2ないし4のいずれか1項に記載の荷崩れ防止具。
  6. 前記帯状シート本体(A)が長手方向に2つの構成部材に分割されていて、2以上のベルト状伸縮性弾性材料(C)により互いに連結されている、請求項2ないし5のいずれか1項に記載の荷崩れ防止具。
  7. 前記帯状シート本体(A)に付設された係止用小ベルト(E1)と係止用小ベルト(E2)との取り付け位置が帯状シート本体(A)の長手方向に直交する方向の両側端部のそれぞれ相対する位置近傍である、請求項2ないし6のいずれか1項に記載の荷崩れ防止具。
  8. 荷物が複数段積層された積層物(M)の四周側面のコーナー配置用のコーナーパッド展開板(L)であって、曲げ弾性率が900〜3500kg/cm、密度0.06〜0.3g/cm及び厚み1〜7mmのポリオレフィン系樹脂矩形発泡板を二分して2面形状が形成されるように長手方向に折曲げ部が折り曲げ可能に形成され、
    かつ該コーナーパッド展開板(L)のいずれか一方の面の中間部近傍及び/もしくは下部近傍に切り込み部(I)、又は一方の面の中間部近傍と他方の面の下部近傍にそれぞれ切り込み部(I)を設けることにより挿入片(Q)が形成されていることを特徴とする、
    コーナーパッド展開板(L)。
  9. 前記コーナーパッド展開板(L)の長手方向に形成された折曲げ部の上部に、長手方向と直交する方向の片面の幅と同じ長さの直線状切り込み部(J)と、該切り込み部(J)により形成される内側に折り曲げ可能な2つの正方形状部のそれぞれの中心点近傍間を外側に向かって円弧状の切り込み部(K)が形成されていることを特徴とする、
    請求項8に記載のコーナーパッド展開板(L)。
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