JP2004142811A - 荷くずれ防止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】カート上に段積み状に積載した各種の積載物の周囲側面、上部、下部それぞれを結束固定してカートからの荷くずれを未然に防止する。
【解決手段】左右に保護柵Qを配し、前後を開放して積載物Cを段積み状に積載するカートPの保護柵Q周囲もしくはカートPに積載した積載物C周囲を巻回する長さを有し、端部相互を牽引して引き締めた状態で互いに連結固定する固定手段2を備えた複数のシートカバー1A,1B,…を形成する。シートカバー1A,1B,…は、カートPの保護柵Q周囲もしくはカートPに積載した積載物C周囲で複数段状で巻回配置し、下段側に配したシートカバー1Aの外側面に配した面ファスナー11Aと上段側に配したシートカバー1Bの内側面に配した面ファスナー11Bとを相互に止着して上下で一体状にする止着手段11を設ける。最上段のシートカバー1B、最下段のシートカバー1Aそれぞれの前後面を補助止着ベルト12で連結する。
【選択図】 図1
【解決手段】左右に保護柵Qを配し、前後を開放して積載物Cを段積み状に積載するカートPの保護柵Q周囲もしくはカートPに積載した積載物C周囲を巻回する長さを有し、端部相互を牽引して引き締めた状態で互いに連結固定する固定手段2を備えた複数のシートカバー1A,1B,…を形成する。シートカバー1A,1B,…は、カートPの保護柵Q周囲もしくはカートPに積載した積載物C周囲で複数段状で巻回配置し、下段側に配したシートカバー1Aの外側面に配した面ファスナー11Aと上段側に配したシートカバー1Bの内側面に配した面ファスナー11Bとを相互に止着して上下で一体状にする止着手段11を設ける。最上段のシートカバー1B、最下段のシートカバー1Aそれぞれの前後面を補助止着ベルト12で連結する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばお米・小麦粉・パン粉等の商品を封入した袋物、またはこれらの各種商品を収容した折り畳み可能なプラスチック製の箱・段ボール箱、さらにはネステイングタイプの樹脂容器等である各種の積載物を積載して運搬でき、またその儘で陳列できるように、左右側面に保護柵を配し、前後面を開放して成るカートに上記の各種の積載物を積載したときの荷くずれを防止するようにした荷くずれ防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種の食品、製造物、生産品その他を梱包した袋物、またはこれらの各種商品を収容した折り畳み可能なプラスチック製の箱・段ボール箱、さらにはネステイングタイプの樹脂容器等の各種の積載物は、これらを纏めて運搬したり倉庫内に保管したりし、さらに店頭販売先にてその儘で陳列できるようにするため、左右側面に保護柵を配し、前後面を開放して成るカートに積載物を積載している。このようなカートであると前後面が開放されていることで荷くずれが生じやすいために、段積み状に積載された積載物の荷くずれを防止すべく、従来では紐材またはベルト材等によって、段積みされた積載物の周囲を巻回固定するか、あるいはカートの保護柵と共に運搬物の周囲を巻回固定するかしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来のように紐材またはベルト材等によって、カート上に段積みされた積載物の周囲を巻回固定するか、あるいはカートの保護柵と共に運搬物の周囲を巻回固定するかしていただけであると、紐材またはベルト材等で巻回固定されている以外の積載物は露出した状態のままである。このため紐材またはベルト材等で巻回固定されていない例えば上段部分もしくは下段部分のズレを防止することができないものとなり、これによって積載物の運搬・保管または陳列に際し、カート上に段積みされた積載物の転倒が避けられないものとなる。また、このような積載物のズレを防止するために紐材またはベルト材等を積載物の高さに対応して側面周囲のほぼ全体に巻回使用したとしても紐材またはベルト材相互間は開放された状態であるため、ズレ防止の根本的な解決策にはならない等の問題点を有していた。
【0004】
また特許第2605221号に示されたように、積載物の周囲を巻回した後のベルト本体相互を重ね合わせて積載物に装着するに際し、ベルト本体の端部相互を重ねるとき、内側の端部に連結した把手を外側の端部に開口した横長スリットから外出させて、互いに引き締めるようにして固定する荷崩れ防止装置のものもある。しかしながら、これは上記したようなカート上の積載物の周囲を巻回するのみで、カートの上部あるいは下部にある積載物を確実に支持するには不十分な点があった。
【0005】
そこで、本発明は、叙上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、カート上に縦長段積み状に積載された積載物の上段部分から下段部分にわたっての当該積載物のズレを防止することにより、カートに積載物を積載したときの荷くずれを防止するようにした荷くずれ防止装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、本発明にあっては、 左右側面に保護柵Qを配し且つ前後面を開放し、積載物Cを段積み状に積載可能としたカートPの保護柵Q周囲、もしくはカートPに積載されている積載物C周囲を巻回するに足りる長さを有し、端部相互が牽引されて引き締められた状態で互いに連結固定する固定手段2を介して保護柵Q周囲もしくは積載物C周囲に固定保持可能にした少なくとも2つのシートカバー1A,1B,…を備え、カートPの保護柵Q周囲、もしくはカートPに積載されている積載物C周囲でシートカバー1A,1B,…を複数段状に巻回配置させると共に、下段側に配したシートカバー1Aの外側面に配した面ファスナー11Aと上段側に配したシートカバー1Bの内側面に配した面ファスナー11Bとを相互に止着して上下で一体状にする止着手段11を備えて成るものである。
固定手段2は、カートPの保護柵Q周囲もしくはカートPに積載されている積載物C周囲を巻回した後にシートカバー1A,1B,…の端部相互を重ね合わせた状態とし、内側に位置させたシートカバー1A,1B,…の端部に連結してある把手3を外出させるべく外側に位置させたシートカバー1A,1B,…の端部にシートカバー1A自体の長さ方向に沿って開口形成したスリット5と、シートカバー1A,1B,…の端部それぞれに連結してある把手3を共に反対方向に牽引して保護柵Q周囲もしくは積載物C周囲を締め付けて貼着固定すべくシートカバー1Aの内外側面に配置形成した雄雌の面ファスナー4とを備えて成るものとできる。
最上段に配置したシートカバー1B,…には、例えば相互に交差させて、前後面で積載物C上面に沿って止着すべく前後面で跨がせた複数本の補助止着ベルト12Aを備えた構成とすることができる。
最下段に配置したシートカバー1Aには、前後面でカートP底面に沿って掛け渡す複数本の補助止着ベルト12Bを備えた構成とすることができる。
【0007】
本発明に係る荷くずれ防止装置にあって、シートカバー1A,1B,…は、カートP上に段積みされた積載物Cの高さに応じて複数で使用され、それぞれのシートカバー1A,1B,…は固定手段2により水平方向に巻回配置され、止着手段11により下段側に配したシートカバー1Aの外側面に配した面ファスナー11Aと上段側に配したシートカバー1Bの内側面に配した面ファスナー11Bとを相互に止着して上下で一体状にすることで当該カートPと共に積載物Cをその側面周囲の上段部分から下段部分にわたって隙間なく結束させる。
また固定手段2は、カートPの保護柵Qと共に積載物C周囲を巻回した後にシートカバー1Aの端部相互を重ね合わせるとき、外側に位置させたシートカバー1A,1B,…の端部にシートカバー1A,1B,…自体の長さ方向に沿って開口形成したスリット5内から、内側に位置させたシートカバー1A,1B,…の端部に連結してある把手3を外出させ、それぞれの把手3を共に反対方向に牽引してカートP周囲を締め付け、シートカバー1A,1B,…の内外側面に配置形成してある雄雌の面ファスナー4によって貼着固定させる。
最上段に配置したシートカバー1Bの前後面で跨がせた補助止着ベルト12Aは、最上段に配置したシートカバー1B上側で例えば相互に交差させて止着させることにより、カートP上側に露出している積載物Cを固定保持させる。
最下段に配置したシートカバー1Aの前後面で配した補助止着ベルト12Bは、前後面でカートP底面に沿って掛け渡すことにより、カートP下部に積載露出している積載物Cを固定保持させる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態を説明するに、図において示される符号1A,1Bは所定幅員の帯状に形成した2枚のシートカバーであり、図1に示すように、下面側の四隅にキャスターを付設し、左右側面に背丈高さ程度の縦長梯子状の保護柵Qを配し、前後面を開放して成るカートP上に段積み状に積載された各種の積載物Cを当該カートPの保護柵Qと共に水平方向で巻回装着するに足りる長さと幅員とを備えている。尚、本実施の形態においては、カートPに対して2枚のシートカバー1A,1Bを使用しているが、これに限らず、カートPの高さの程度に応じて3枚もしくは3枚以上のシートカバー1A,1B,…を使用しても良いことは勿論である。また、本実施の形態におけるシートカバー1A,1Bは、積載物Cを当該カートPの保護柵Qと共に水平方向で巻回装着するものとしているが、保護柵Qを巻き込まずに積載物C周囲に直接巻回させても良い。
【0009】
そして、このシートカバー1A,1Bは、積載物Cを積載したカートPを略水平方向で巻回装着する場合には、カートPの上下方向で必要があれば複数段に跨がって掛け渡される上下方向の幅員と、カートPの周囲を水平方向で囲繞するに足りる長さとを備えたものとなっており(図3参照)、その形成素材は例えばポリエステル繊維をポール・グラスファイバーと共に織成したものであり、外部からの衝撃、破断力その他に対しては容易には破断されない程度の強靱性を備えたものとしてある。また、シートカバー1A,1Bには、エアーキャップまたはウレタン等の緩衝材を内装させるか、あるいはシートカバー1A,1B自体を二重構造にしてこれら緩衝材を挟み込む構造とすることで積載物Cの保護機能を強化させることもできる。
【0010】
また、このシートカバー1A,1Bは、積載物Cを積載したカートPの周側面部を巻回装着した後のシートカバー1A,1B自体の端部相互が牽引されてしっかりと引き締められた状態で互いに連結固定することができる固定手段2を有している。図示例における固定手段2は、カートPの保護柵Qと共に積載物C周囲を巻回した後にシートカバー1A,1Bの端部相互を重ね合わせるとき、外側に位置させたシートカバー1の一端部にシートカバー1A,1B自体の長さ方向に沿って開口形成したスリット5内から、内側に位置させたシートカバー1A,1Bの他端部に連結してある把手3を外出させ、この把手3を前記の一端部に連結してある把手3と共に反対方向に牽引してカートP周囲を締め付け、シートカバー1A,1Bの内外側面に配置形成してある雄雌の面ファスナー4によって貼着固定することで、シートカバー1A,1BがカートPの保護柵Qと共に積載物C周囲を巻回したものとなって積載物Pの荷くずれを防止するようにしてある。
【0011】
面ファスナー4は、シートカバー1A,1Bの例えば長さ方向の縁部に沿って配置されるものであり、雄雌面のいずれか一方が長く形成されることで、長く開穿されたスリット5と共にカートP周囲の長さに対しての装着調整が可能となるようにしてある。また、シートカバー1A,1Bの端部それぞれには、端部を把手3にて牽引するときの端部における保形性を維持するように、端縁部内に端部に直交させて細帯板、丸棒の如き保形芯材6を内装してある。尚、この保形芯材6は、必要に応じてシートカバー1A,1Bの端部それぞれに内装されたものであり、シートカバー1A,1B自体が補強性のある材質から形成されているものであればこれを除外しても良い。
【0012】
尚、この固定手段2は、図示例に限らず、図示を省略したが例えばシートカバー1A,1Bの一端部に連結した帯状の連結紐を、他端部に連結したいわゆるD環と称される帯通し環に挿通して折り返し状に反転させ、連結紐に配置形成してある雄雌の面ファスナーによって貼着接合するようにしたりするものであっても良い。また、シートカバー1A,1Bのいずれか一方の端部に連結したリング状のゴムバンドの如き弾性部材を他方の端部に配したフック、ボタン等に係合するものとしたり、端部相互をボタン、フック等によって直接的に係合固定するものとしたりしても良く、いずれにしてもカートPを巻回したシートカバー1A,1Bを積載物Cに装着した状態で固定できればその固定手段2構造は特に限定されるものではない。
【0013】
また、カートPに巻回装着された複数のシートカバー1A,1B同士をカートP周囲で複数段状にしてしかも相互間に隙間を生じさせることなくしっかりと固定保持するために、図5に示すように、下段側に配したシートカバー1Aの外側面に配した面ファスナー11Aと上段側に配したシートカバー1Bの内側面に配した面ファスナー11Bとを相互に止着して上下で一体状にする構成による止着手段11を備えている。
【0014】
この止着手段11における雌雄の面ファスナー11A,11Bそれぞれは、上下方向で配されるシートカバー1A,1Bそれぞれで互いに上下方向で合致する部位に配設形成してある。また、図示のようにシートカバー1A,1Bの表側である外側面に配される面ファスナー11Aは、カートP、積載物C等に巻回したときのシートカバー1A,1Bの上下に沿ってその幅員とほぼ同じ長さで形成され、シートカバー1A,1Bの裏側である内側面に配される面ファスナー1Bはシートカバー1A,1Bの上下縁部位置でのみ形成されている。
【0015】
すなわち具体的なシートカバー1A,1Bの止着手段11の構成としては、図3、図4に示すように、シートカバー1A,1Bの外側面の例えば左右対称位置に長さ方向に対して直角となるようにそれぞれ平行な各2本の面ファスナー11Aが延設され、内側面では縁端部のみに面ファスナー11Bを付設してある。そしてカートP周囲にシートカバー1A,1Bが巻回装着された際には、一方の2本の面ファスナー11Aに対して他方の2本の面ファスナー11Bがそれぞれ反対側に対向位置するようにシートカバー1A,1Bの各2本の面ファスナー11A,11B相互の離間長さを設定してある。
【0016】
シートカバー1A,1B同士の止着に際し、シートカバー1Bの長手方向に沿った下端側縁部を下段側のシートカバー1Aの長手方向に沿った上端側縁部に覆うように被せておいてから、止着手段11によって、下段側に配したシートカバー1Aの外側面に配した面ファスナー11Aと上段側に配したシートカバー1Bの内側面に配した面ファスナー11Bとを相互に止着して上下で一体状にするものとしてある(図5参照)。
【0017】
最上段に配置したシートカバー1Bには、例えば相互に交差させて止着すべく前後面で跨がせた複数本の補助止着ベルト12Aを備えると共に、最下段に配置したシートカバー1Aには、前後面でカートP底面に沿って掛け渡すべく、場合によっては互いに交差させるようにした複数本の補助止着ベルト12Bを備えている。これら補助止着ベルト12A,12Bの止着は、当該補助止着ベルト12A,12Bの端部一側面に設けた面ファスナー12Cをシートカバー1B、1Aの外側面に配した面ファスナー11Aそれぞれに貼着させることで固定されるものとしてある。
【0018】
また、図3に示すように、シートカバ−1A,1Bのほぼ中央位置と一方の把手3の近傍位置とには略正方形状の仮止め用の面ファスナー13が設けられており、不使用時において、シートカバー1A,1Bを例えば四つ折り状にした後に面ファスナー13にて仮止めし、図4に示すように、前記把手3等にてカートPの保護柵Qの一端側に係架することでカートPと共に一括して保管できるようにしてある。
【0019】
次に、本発明装置の使用の一例を説明するに、図1に示すように、保形芯材6が内設されていることで剛性化されているシートカバー1Aのいずれか一方の端部のスリット5を備えている側の端部側をカートP一端側の保護柵Qに位置する積載された積載物C相互間に挿入して、あるいは保護柵Qに巻回して仮止めしておく。そしてシートカバー1Aの他端側を積載物Cが積載されているカートPの保護柵Q周囲に巻回し、他方の端部側を前記の一方の端部側へ引き締めるように牽引した後にシートカバー1Aの端部相互を重ね合わせ、固定手段2により連結固定する。この固定手段2は、外側に位置させたシートカバー1Aの一端部にシートカバー1A自体の長さ方向に沿って開口形成したスリット5内から、内側に位置させたシートカバー1Aの他端部に連結してある把手3を外出し、それぞれの把手3を共に反対方向に牽引してカートP周囲を締め付け、シートカバー1Aの内外側面に配置形成してある雄雌の面ファスナー4によって貼着固定することで両端部相互をしっかりと密着固定する。
【0020】
次に、下段側のシートカバー1Aに対して上段側にシートカバー1Bを上記と同様にして固定する。そして、カートPに巻回固定されている下段側のシートカバー1Aに対して上段側のシートカバー1Bを連結保持するには、シートカバー1Bの長手方向に沿った下端側縁部を下段側のシートカバー1Aの長手方向に沿った上端側縁部に覆うように被せておいてから、止着手段11によって、下段側に配したシートカバー1Aの外側面に配した面ファスナー11Aと上段側に配したシートカバー1Bの内側面に配した面ファスナー11Bとを相互に止着して上下で一体状にする(図5参照)。このようにしてカートP周囲において下段側のシートカバー1Aに対し上段側のシートカバー1Bを適度な張力を発生した状態で固定させて相互を一体化する。
【0021】
また、最上段に配置したシートカバー1Bにおいては前後面で跨がせた2本の補助止着ベルト12Aを例えば交差させて、補助止着ベルト12Aの両端部一側面に設けた面ファスナー12Cをシートカバー1Bの外側面に配した面ファスナー11Bに貼着させることで相互に固定する。また、最下段に配置したシートカバー1Aにおいては同じく前後面でカートP底面に沿って掛け渡した補助止着ベルト12Bを必要に応じて交差させて、補助止着ベルト12Bの両端部一側面に設けた面ファスナー12Cをシートカバー1Aの外側面に配した面ファスナー11Aに貼着させることで固定する。
【0022】
尚、不使用時においては、図2に示すように、シートカバ−1A,1Bを四つ折り状にした後にシートカバー1A,1Bのほぼ中央位置と、一方の把手3の近傍位置とに配した仮止め用の面ファスナー13にて仮止めし、前記把手3等にてカートPの保護柵Qの一端側に掛架することでカートPと共に一括して保管される。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、カートP上に縦長段積み状に積載された積載物Cの上段部分から下段部分にわたって積載物C全体を覆うことになり、当該積載物Cのズレを防止することにより、カートPに積載物Cを積載したときの荷くずれを未然に防止することができる。また、積載物Cを取り出したり、販売場所で陳列したりするときにはシートカバー1A,1B,…を、固定手段2、止着手段11それぞれの解除によってカートPから簡単に取り外すことができる。そればかりでなく、不要時はシートカバー1をコンパクトに折り畳んだ後、例えばカートPの保護柵Qに係架することでカートPと共に一括して保管でき、また簡単に携帯できることで、荷積み、荷下ろし、運搬作業に際し、迅速に使用できるものである。
【0024】
更には、カートPと共に積載物Cを複数のシートカバー1A,1B,…によって巻回固定し且つ補助止着ベルト12によってカートPの保護柵Qと共に積載物Cの上部および下部を固定することで、例えばスーパーマーケット、大規模小売店等での各種の品出し、オフィス等での書類の移動、工場内での荷物の移動、宅配業者の納品等にも簡単に利用できるものである。
【0025】
すなわちこれは本発明において、 左右側面に保護柵Qを配し且つ前後面を開放し、積載物Cを段積み状に積載可能としたカートPの保護柵Q周囲、もしくはカートPに積載されている積載物C周囲を巻回するに足りる長さを有し、端部相互が牽引されて引き締められた状態で互いに連結固定する固定手段2を介して保護柵Q周囲もしくは積載物C周囲に固定保持可能にした少なくとも2つのシートカバー1A,1B,…を備え、カートPの保護柵Q周囲、もしくはカートPに積載されている積載物C周囲でシートカバー1A,1B,…を複数段状に巻回配置させると共に、下段側に配したシートカバー1Aの外側面に配した面ファスナー11Aと上段側に配したシートカバー1Bの内側面に配した面ファスナー11Bとを相互に止着して上下で一体状にする止着手段11を備えて成るからであり、これによって、カートP上で段積み状に積載された各種の積載物Cの側面周囲、またはカートPの保護柵Q周囲にしっかりと結束して荷くずれを容易、確実に防止できるものだからである。
【0026】
固定手段2は、カートPの保護柵Q周囲もしくはカートPに積載されている積載物C周囲を巻回した後にシートカバー1Aの端部相互を重ね合わせた状態とし、内側に位置させたシートカバー1Aの端部に連結してある把手3を外出させるべく外側に位置させたシートカバー1Aの一端部にシートカバー1A自体の長さ方向に沿って開口形成したスリット5と、シートカバー1A,1B,…の端部それぞれに連結してある把手3を共に反対方向に牽引して保護柵Q周囲もしくは積載物C周囲を締め付けて貼着固定すべくシートカバー1Aの内外側面に配置形成した雄雌の面ファスナー4とを備えて成るので、カートP上で段積み状に積載された各種の積載物Cの側面周囲、またはカートPの保護柵Q周囲に容易に且つ迅速に装着でき、カートP、積載物Cを共に結束することができる。
【0027】
最上段に配置したシートカバー1Bには、前後面で積載物C上面に沿って止着すべく前後面で跨がせた複数本の補助止着ベルト12Aを備えているので、カートP上側に露出している積載物Cをしっかりと固定保持でき、移動中においても積載物Cを落下させるようなこともないのである。
【0028】
最下段に配置したシートカバー1Aには、前後面でカートP底面に沿って掛け渡す複数本の補助止着ベルト12Bを備えているので、カートP底部に露出している積載物Cをしっかりと固定保持させておくことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるカート周囲にシートカバーを固定する場合の作業手順を示す一部の拡大図を含む斜視図である。
【図2】シートカバーの不使用時の保管例を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態における展開正面図である。
【図4】同じく展開背面図である。
【図5】装着後のシートカバー同士の止着状態を示す図1におけるX−X線矢視の要部断面図である。
【符号の説明】
C…積載物 P…カート
Q…保護柵
1A,1B…シートカバー 2…固定手段
3…把手 4…面ファスナー
5…スリット 6…保形芯材
11…止着手段 11A,11B…面ファスナー
12A,12B…補助止着ベルト 13…仮止め用の面ファスナー
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばお米・小麦粉・パン粉等の商品を封入した袋物、またはこれらの各種商品を収容した折り畳み可能なプラスチック製の箱・段ボール箱、さらにはネステイングタイプの樹脂容器等である各種の積載物を積載して運搬でき、またその儘で陳列できるように、左右側面に保護柵を配し、前後面を開放して成るカートに上記の各種の積載物を積載したときの荷くずれを防止するようにした荷くずれ防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種の食品、製造物、生産品その他を梱包した袋物、またはこれらの各種商品を収容した折り畳み可能なプラスチック製の箱・段ボール箱、さらにはネステイングタイプの樹脂容器等の各種の積載物は、これらを纏めて運搬したり倉庫内に保管したりし、さらに店頭販売先にてその儘で陳列できるようにするため、左右側面に保護柵を配し、前後面を開放して成るカートに積載物を積載している。このようなカートであると前後面が開放されていることで荷くずれが生じやすいために、段積み状に積載された積載物の荷くずれを防止すべく、従来では紐材またはベルト材等によって、段積みされた積載物の周囲を巻回固定するか、あるいはカートの保護柵と共に運搬物の周囲を巻回固定するかしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来のように紐材またはベルト材等によって、カート上に段積みされた積載物の周囲を巻回固定するか、あるいはカートの保護柵と共に運搬物の周囲を巻回固定するかしていただけであると、紐材またはベルト材等で巻回固定されている以外の積載物は露出した状態のままである。このため紐材またはベルト材等で巻回固定されていない例えば上段部分もしくは下段部分のズレを防止することができないものとなり、これによって積載物の運搬・保管または陳列に際し、カート上に段積みされた積載物の転倒が避けられないものとなる。また、このような積載物のズレを防止するために紐材またはベルト材等を積載物の高さに対応して側面周囲のほぼ全体に巻回使用したとしても紐材またはベルト材相互間は開放された状態であるため、ズレ防止の根本的な解決策にはならない等の問題点を有していた。
【0004】
また特許第2605221号に示されたように、積載物の周囲を巻回した後のベルト本体相互を重ね合わせて積載物に装着するに際し、ベルト本体の端部相互を重ねるとき、内側の端部に連結した把手を外側の端部に開口した横長スリットから外出させて、互いに引き締めるようにして固定する荷崩れ防止装置のものもある。しかしながら、これは上記したようなカート上の積載物の周囲を巻回するのみで、カートの上部あるいは下部にある積載物を確実に支持するには不十分な点があった。
【0005】
そこで、本発明は、叙上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、カート上に縦長段積み状に積載された積載物の上段部分から下段部分にわたっての当該積載物のズレを防止することにより、カートに積載物を積載したときの荷くずれを防止するようにした荷くずれ防止装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、本発明にあっては、 左右側面に保護柵Qを配し且つ前後面を開放し、積載物Cを段積み状に積載可能としたカートPの保護柵Q周囲、もしくはカートPに積載されている積載物C周囲を巻回するに足りる長さを有し、端部相互が牽引されて引き締められた状態で互いに連結固定する固定手段2を介して保護柵Q周囲もしくは積載物C周囲に固定保持可能にした少なくとも2つのシートカバー1A,1B,…を備え、カートPの保護柵Q周囲、もしくはカートPに積載されている積載物C周囲でシートカバー1A,1B,…を複数段状に巻回配置させると共に、下段側に配したシートカバー1Aの外側面に配した面ファスナー11Aと上段側に配したシートカバー1Bの内側面に配した面ファスナー11Bとを相互に止着して上下で一体状にする止着手段11を備えて成るものである。
固定手段2は、カートPの保護柵Q周囲もしくはカートPに積載されている積載物C周囲を巻回した後にシートカバー1A,1B,…の端部相互を重ね合わせた状態とし、内側に位置させたシートカバー1A,1B,…の端部に連結してある把手3を外出させるべく外側に位置させたシートカバー1A,1B,…の端部にシートカバー1A自体の長さ方向に沿って開口形成したスリット5と、シートカバー1A,1B,…の端部それぞれに連結してある把手3を共に反対方向に牽引して保護柵Q周囲もしくは積載物C周囲を締め付けて貼着固定すべくシートカバー1Aの内外側面に配置形成した雄雌の面ファスナー4とを備えて成るものとできる。
最上段に配置したシートカバー1B,…には、例えば相互に交差させて、前後面で積載物C上面に沿って止着すべく前後面で跨がせた複数本の補助止着ベルト12Aを備えた構成とすることができる。
最下段に配置したシートカバー1Aには、前後面でカートP底面に沿って掛け渡す複数本の補助止着ベルト12Bを備えた構成とすることができる。
【0007】
本発明に係る荷くずれ防止装置にあって、シートカバー1A,1B,…は、カートP上に段積みされた積載物Cの高さに応じて複数で使用され、それぞれのシートカバー1A,1B,…は固定手段2により水平方向に巻回配置され、止着手段11により下段側に配したシートカバー1Aの外側面に配した面ファスナー11Aと上段側に配したシートカバー1Bの内側面に配した面ファスナー11Bとを相互に止着して上下で一体状にすることで当該カートPと共に積載物Cをその側面周囲の上段部分から下段部分にわたって隙間なく結束させる。
また固定手段2は、カートPの保護柵Qと共に積載物C周囲を巻回した後にシートカバー1Aの端部相互を重ね合わせるとき、外側に位置させたシートカバー1A,1B,…の端部にシートカバー1A,1B,…自体の長さ方向に沿って開口形成したスリット5内から、内側に位置させたシートカバー1A,1B,…の端部に連結してある把手3を外出させ、それぞれの把手3を共に反対方向に牽引してカートP周囲を締め付け、シートカバー1A,1B,…の内外側面に配置形成してある雄雌の面ファスナー4によって貼着固定させる。
最上段に配置したシートカバー1Bの前後面で跨がせた補助止着ベルト12Aは、最上段に配置したシートカバー1B上側で例えば相互に交差させて止着させることにより、カートP上側に露出している積載物Cを固定保持させる。
最下段に配置したシートカバー1Aの前後面で配した補助止着ベルト12Bは、前後面でカートP底面に沿って掛け渡すことにより、カートP下部に積載露出している積載物Cを固定保持させる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態を説明するに、図において示される符号1A,1Bは所定幅員の帯状に形成した2枚のシートカバーであり、図1に示すように、下面側の四隅にキャスターを付設し、左右側面に背丈高さ程度の縦長梯子状の保護柵Qを配し、前後面を開放して成るカートP上に段積み状に積載された各種の積載物Cを当該カートPの保護柵Qと共に水平方向で巻回装着するに足りる長さと幅員とを備えている。尚、本実施の形態においては、カートPに対して2枚のシートカバー1A,1Bを使用しているが、これに限らず、カートPの高さの程度に応じて3枚もしくは3枚以上のシートカバー1A,1B,…を使用しても良いことは勿論である。また、本実施の形態におけるシートカバー1A,1Bは、積載物Cを当該カートPの保護柵Qと共に水平方向で巻回装着するものとしているが、保護柵Qを巻き込まずに積載物C周囲に直接巻回させても良い。
【0009】
そして、このシートカバー1A,1Bは、積載物Cを積載したカートPを略水平方向で巻回装着する場合には、カートPの上下方向で必要があれば複数段に跨がって掛け渡される上下方向の幅員と、カートPの周囲を水平方向で囲繞するに足りる長さとを備えたものとなっており(図3参照)、その形成素材は例えばポリエステル繊維をポール・グラスファイバーと共に織成したものであり、外部からの衝撃、破断力その他に対しては容易には破断されない程度の強靱性を備えたものとしてある。また、シートカバー1A,1Bには、エアーキャップまたはウレタン等の緩衝材を内装させるか、あるいはシートカバー1A,1B自体を二重構造にしてこれら緩衝材を挟み込む構造とすることで積載物Cの保護機能を強化させることもできる。
【0010】
また、このシートカバー1A,1Bは、積載物Cを積載したカートPの周側面部を巻回装着した後のシートカバー1A,1B自体の端部相互が牽引されてしっかりと引き締められた状態で互いに連結固定することができる固定手段2を有している。図示例における固定手段2は、カートPの保護柵Qと共に積載物C周囲を巻回した後にシートカバー1A,1Bの端部相互を重ね合わせるとき、外側に位置させたシートカバー1の一端部にシートカバー1A,1B自体の長さ方向に沿って開口形成したスリット5内から、内側に位置させたシートカバー1A,1Bの他端部に連結してある把手3を外出させ、この把手3を前記の一端部に連結してある把手3と共に反対方向に牽引してカートP周囲を締め付け、シートカバー1A,1Bの内外側面に配置形成してある雄雌の面ファスナー4によって貼着固定することで、シートカバー1A,1BがカートPの保護柵Qと共に積載物C周囲を巻回したものとなって積載物Pの荷くずれを防止するようにしてある。
【0011】
面ファスナー4は、シートカバー1A,1Bの例えば長さ方向の縁部に沿って配置されるものであり、雄雌面のいずれか一方が長く形成されることで、長く開穿されたスリット5と共にカートP周囲の長さに対しての装着調整が可能となるようにしてある。また、シートカバー1A,1Bの端部それぞれには、端部を把手3にて牽引するときの端部における保形性を維持するように、端縁部内に端部に直交させて細帯板、丸棒の如き保形芯材6を内装してある。尚、この保形芯材6は、必要に応じてシートカバー1A,1Bの端部それぞれに内装されたものであり、シートカバー1A,1B自体が補強性のある材質から形成されているものであればこれを除外しても良い。
【0012】
尚、この固定手段2は、図示例に限らず、図示を省略したが例えばシートカバー1A,1Bの一端部に連結した帯状の連結紐を、他端部に連結したいわゆるD環と称される帯通し環に挿通して折り返し状に反転させ、連結紐に配置形成してある雄雌の面ファスナーによって貼着接合するようにしたりするものであっても良い。また、シートカバー1A,1Bのいずれか一方の端部に連結したリング状のゴムバンドの如き弾性部材を他方の端部に配したフック、ボタン等に係合するものとしたり、端部相互をボタン、フック等によって直接的に係合固定するものとしたりしても良く、いずれにしてもカートPを巻回したシートカバー1A,1Bを積載物Cに装着した状態で固定できればその固定手段2構造は特に限定されるものではない。
【0013】
また、カートPに巻回装着された複数のシートカバー1A,1B同士をカートP周囲で複数段状にしてしかも相互間に隙間を生じさせることなくしっかりと固定保持するために、図5に示すように、下段側に配したシートカバー1Aの外側面に配した面ファスナー11Aと上段側に配したシートカバー1Bの内側面に配した面ファスナー11Bとを相互に止着して上下で一体状にする構成による止着手段11を備えている。
【0014】
この止着手段11における雌雄の面ファスナー11A,11Bそれぞれは、上下方向で配されるシートカバー1A,1Bそれぞれで互いに上下方向で合致する部位に配設形成してある。また、図示のようにシートカバー1A,1Bの表側である外側面に配される面ファスナー11Aは、カートP、積載物C等に巻回したときのシートカバー1A,1Bの上下に沿ってその幅員とほぼ同じ長さで形成され、シートカバー1A,1Bの裏側である内側面に配される面ファスナー1Bはシートカバー1A,1Bの上下縁部位置でのみ形成されている。
【0015】
すなわち具体的なシートカバー1A,1Bの止着手段11の構成としては、図3、図4に示すように、シートカバー1A,1Bの外側面の例えば左右対称位置に長さ方向に対して直角となるようにそれぞれ平行な各2本の面ファスナー11Aが延設され、内側面では縁端部のみに面ファスナー11Bを付設してある。そしてカートP周囲にシートカバー1A,1Bが巻回装着された際には、一方の2本の面ファスナー11Aに対して他方の2本の面ファスナー11Bがそれぞれ反対側に対向位置するようにシートカバー1A,1Bの各2本の面ファスナー11A,11B相互の離間長さを設定してある。
【0016】
シートカバー1A,1B同士の止着に際し、シートカバー1Bの長手方向に沿った下端側縁部を下段側のシートカバー1Aの長手方向に沿った上端側縁部に覆うように被せておいてから、止着手段11によって、下段側に配したシートカバー1Aの外側面に配した面ファスナー11Aと上段側に配したシートカバー1Bの内側面に配した面ファスナー11Bとを相互に止着して上下で一体状にするものとしてある(図5参照)。
【0017】
最上段に配置したシートカバー1Bには、例えば相互に交差させて止着すべく前後面で跨がせた複数本の補助止着ベルト12Aを備えると共に、最下段に配置したシートカバー1Aには、前後面でカートP底面に沿って掛け渡すべく、場合によっては互いに交差させるようにした複数本の補助止着ベルト12Bを備えている。これら補助止着ベルト12A,12Bの止着は、当該補助止着ベルト12A,12Bの端部一側面に設けた面ファスナー12Cをシートカバー1B、1Aの外側面に配した面ファスナー11Aそれぞれに貼着させることで固定されるものとしてある。
【0018】
また、図3に示すように、シートカバ−1A,1Bのほぼ中央位置と一方の把手3の近傍位置とには略正方形状の仮止め用の面ファスナー13が設けられており、不使用時において、シートカバー1A,1Bを例えば四つ折り状にした後に面ファスナー13にて仮止めし、図4に示すように、前記把手3等にてカートPの保護柵Qの一端側に係架することでカートPと共に一括して保管できるようにしてある。
【0019】
次に、本発明装置の使用の一例を説明するに、図1に示すように、保形芯材6が内設されていることで剛性化されているシートカバー1Aのいずれか一方の端部のスリット5を備えている側の端部側をカートP一端側の保護柵Qに位置する積載された積載物C相互間に挿入して、あるいは保護柵Qに巻回して仮止めしておく。そしてシートカバー1Aの他端側を積載物Cが積載されているカートPの保護柵Q周囲に巻回し、他方の端部側を前記の一方の端部側へ引き締めるように牽引した後にシートカバー1Aの端部相互を重ね合わせ、固定手段2により連結固定する。この固定手段2は、外側に位置させたシートカバー1Aの一端部にシートカバー1A自体の長さ方向に沿って開口形成したスリット5内から、内側に位置させたシートカバー1Aの他端部に連結してある把手3を外出し、それぞれの把手3を共に反対方向に牽引してカートP周囲を締め付け、シートカバー1Aの内外側面に配置形成してある雄雌の面ファスナー4によって貼着固定することで両端部相互をしっかりと密着固定する。
【0020】
次に、下段側のシートカバー1Aに対して上段側にシートカバー1Bを上記と同様にして固定する。そして、カートPに巻回固定されている下段側のシートカバー1Aに対して上段側のシートカバー1Bを連結保持するには、シートカバー1Bの長手方向に沿った下端側縁部を下段側のシートカバー1Aの長手方向に沿った上端側縁部に覆うように被せておいてから、止着手段11によって、下段側に配したシートカバー1Aの外側面に配した面ファスナー11Aと上段側に配したシートカバー1Bの内側面に配した面ファスナー11Bとを相互に止着して上下で一体状にする(図5参照)。このようにしてカートP周囲において下段側のシートカバー1Aに対し上段側のシートカバー1Bを適度な張力を発生した状態で固定させて相互を一体化する。
【0021】
また、最上段に配置したシートカバー1Bにおいては前後面で跨がせた2本の補助止着ベルト12Aを例えば交差させて、補助止着ベルト12Aの両端部一側面に設けた面ファスナー12Cをシートカバー1Bの外側面に配した面ファスナー11Bに貼着させることで相互に固定する。また、最下段に配置したシートカバー1Aにおいては同じく前後面でカートP底面に沿って掛け渡した補助止着ベルト12Bを必要に応じて交差させて、補助止着ベルト12Bの両端部一側面に設けた面ファスナー12Cをシートカバー1Aの外側面に配した面ファスナー11Aに貼着させることで固定する。
【0022】
尚、不使用時においては、図2に示すように、シートカバ−1A,1Bを四つ折り状にした後にシートカバー1A,1Bのほぼ中央位置と、一方の把手3の近傍位置とに配した仮止め用の面ファスナー13にて仮止めし、前記把手3等にてカートPの保護柵Qの一端側に掛架することでカートPと共に一括して保管される。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、カートP上に縦長段積み状に積載された積載物Cの上段部分から下段部分にわたって積載物C全体を覆うことになり、当該積載物Cのズレを防止することにより、カートPに積載物Cを積載したときの荷くずれを未然に防止することができる。また、積載物Cを取り出したり、販売場所で陳列したりするときにはシートカバー1A,1B,…を、固定手段2、止着手段11それぞれの解除によってカートPから簡単に取り外すことができる。そればかりでなく、不要時はシートカバー1をコンパクトに折り畳んだ後、例えばカートPの保護柵Qに係架することでカートPと共に一括して保管でき、また簡単に携帯できることで、荷積み、荷下ろし、運搬作業に際し、迅速に使用できるものである。
【0024】
更には、カートPと共に積載物Cを複数のシートカバー1A,1B,…によって巻回固定し且つ補助止着ベルト12によってカートPの保護柵Qと共に積載物Cの上部および下部を固定することで、例えばスーパーマーケット、大規模小売店等での各種の品出し、オフィス等での書類の移動、工場内での荷物の移動、宅配業者の納品等にも簡単に利用できるものである。
【0025】
すなわちこれは本発明において、 左右側面に保護柵Qを配し且つ前後面を開放し、積載物Cを段積み状に積載可能としたカートPの保護柵Q周囲、もしくはカートPに積載されている積載物C周囲を巻回するに足りる長さを有し、端部相互が牽引されて引き締められた状態で互いに連結固定する固定手段2を介して保護柵Q周囲もしくは積載物C周囲に固定保持可能にした少なくとも2つのシートカバー1A,1B,…を備え、カートPの保護柵Q周囲、もしくはカートPに積載されている積載物C周囲でシートカバー1A,1B,…を複数段状に巻回配置させると共に、下段側に配したシートカバー1Aの外側面に配した面ファスナー11Aと上段側に配したシートカバー1Bの内側面に配した面ファスナー11Bとを相互に止着して上下で一体状にする止着手段11を備えて成るからであり、これによって、カートP上で段積み状に積載された各種の積載物Cの側面周囲、またはカートPの保護柵Q周囲にしっかりと結束して荷くずれを容易、確実に防止できるものだからである。
【0026】
固定手段2は、カートPの保護柵Q周囲もしくはカートPに積載されている積載物C周囲を巻回した後にシートカバー1Aの端部相互を重ね合わせた状態とし、内側に位置させたシートカバー1Aの端部に連結してある把手3を外出させるべく外側に位置させたシートカバー1Aの一端部にシートカバー1A自体の長さ方向に沿って開口形成したスリット5と、シートカバー1A,1B,…の端部それぞれに連結してある把手3を共に反対方向に牽引して保護柵Q周囲もしくは積載物C周囲を締め付けて貼着固定すべくシートカバー1Aの内外側面に配置形成した雄雌の面ファスナー4とを備えて成るので、カートP上で段積み状に積載された各種の積載物Cの側面周囲、またはカートPの保護柵Q周囲に容易に且つ迅速に装着でき、カートP、積載物Cを共に結束することができる。
【0027】
最上段に配置したシートカバー1Bには、前後面で積載物C上面に沿って止着すべく前後面で跨がせた複数本の補助止着ベルト12Aを備えているので、カートP上側に露出している積載物Cをしっかりと固定保持でき、移動中においても積載物Cを落下させるようなこともないのである。
【0028】
最下段に配置したシートカバー1Aには、前後面でカートP底面に沿って掛け渡す複数本の補助止着ベルト12Bを備えているので、カートP底部に露出している積載物Cをしっかりと固定保持させておくことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるカート周囲にシートカバーを固定する場合の作業手順を示す一部の拡大図を含む斜視図である。
【図2】シートカバーの不使用時の保管例を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態における展開正面図である。
【図4】同じく展開背面図である。
【図5】装着後のシートカバー同士の止着状態を示す図1におけるX−X線矢視の要部断面図である。
【符号の説明】
C…積載物 P…カート
Q…保護柵
1A,1B…シートカバー 2…固定手段
3…把手 4…面ファスナー
5…スリット 6…保形芯材
11…止着手段 11A,11B…面ファスナー
12A,12B…補助止着ベルト 13…仮止め用の面ファスナー
Claims (4)
- 左右側面に保護柵を配し且つ前後面を開放し、積載物を段積み状に積載可能としたカートの保護柵周囲、もしくはカートに積載されている積載物周囲を巻回するに足りる長さを有し、端部相互が牽引されて引き締められた状態で互いに連結固定する固定手段を介して保護柵周囲もしくは積載物周囲に固定保持可能にした少なくとも2つのシートカバーを備え、カートの保護柵周囲、もしくはカートに積載されている積載物周囲でシートカバーを複数段状に巻回配置させると共に、下段側に配したシートカバーの外側面に配した面ファスナーと上段側に配したシートカバーの内側面に配した面ファスナーとを相互に止着して上下で一体状にする止着手段を備えて成ることを特徴とする荷くずれ防止装置。
- 固定手段は、カートの保護柵周囲もしくはカートに積載されている積載物周囲を巻回した後にシートカバーの端部相互を重ね合わせた状態とし、内側に位置させたシートカバーの端部に連結してある把手を外出させるべく外側に位置させたシートカバーの端部にシートカバー自体の長さ方向に沿って開口形成したスリットと、シートカバーの端部それぞれに連結してある把手を共に反対方向に牽引して保護柵周囲もしくは積載物周囲を締め付けて貼着固定すべくシートカバーの内外側面に配置形成した雄雌の面ファスナーとを備えている請求項1記載の荷くずれ防止装置。
- 最上段に配置したシートカバーには、前後面で積載物上面に沿って止着すべく前後面で跨がせた複数本の補助止着ベルトを備えた請求項1または2記載の荷くずれ防止装置。
- 最下段に配置したシートカバーには、前後面でカート底面に沿って掛け渡す複数本の補助止着ベルトを備えた請求項1乃至3のいずれか記載の荷くずれ防止装置。
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-
2002
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