JP3131185B2 - 自動現像装置 - Google Patents

自動現像装置

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JP3131185B2
JP3131185B2 JP10072480A JP7248098A JP3131185B2 JP 3131185 B2 JP3131185 B2 JP 3131185B2 JP 10072480 A JP10072480 A JP 10072480A JP 7248098 A JP7248098 A JP 7248098A JP 3131185 B2 JP3131185 B2 JP 3131185B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リーダーを接合した写
真フィルムであっても、リーダーを接合しない写真フィ
ルムであっても、良好に現像処理できる自動現像装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の写真フィルム(以下、単にフィル
ムと略称する)1は、図15に示すような円筒状パトロ
ーネ2内にロール状に巻回され、その一端を引くことに
よりパトローネ2の周面からほぼ接線方向に帯状に引き
出し得るように構成されている。そして、フィルム1は
パトローネ2内において巻芯に巻き付けられているの
で、図示のように引き出した状態では巻ぐせがついてお
り、いわゆるカールした形状になる。
【0003】一方、フィルム1を現像する現像装置にあ
っては、フィルム1を一連の処理液中に順次浸漬しなが
ら搬送する。フィルムの浸漬と搬送を行うには、例えば
図16に示すように、駆動系3により矢印方向に回転駆
動される引き出しローラ4とニップローラ5とによりフ
ィルム1を挟持して引き出し、図示を省略した現像槽に
搬送する。しかし、フィルム1がカールしていると、往
々にしてフィルム1の先端が図16に実線で示したよう
に引き出しローラ4とニップローラ5との間に挟持され
ず、引き出しローラ4に接触して引き出し及び搬送不能
になってしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】フィルム1の先端がカ
ールした状態でパトローネ2を現像装置に自動供給する
と、図16に示すようにフィルム1の先端が引き出しロ
ーラ4から外れ、フィルム搬送不能になったりジャムが
発生する。
【0005】前記事故を未然に防止するためには、フィ
ルム1のカールを矯正すればよい。そして、矯正方法と
しては、引き出したフィルム1をカールした方向とは反
対方向に一旦曲げたり、カールしていないリーダーを貼
付して先導する等の対策が考えられる。しかし、曲げ作
業はフィルム1が感光しないように暗室で行わねばなら
ず、矯正機構を現像装置内に設けることは装置が複雑に
なる等の多大の困難を伴う。また、リーダーの貼付は手
作業で行わねばならず、リーダーの準備が必要である上
に手間がかかり、作業効率がよくない。
【0006】フィルム1の先端にリーダーを貼付した状
態でフィルム1を現像装置へ自動供給する方法は提案さ
れているが(特公平3−12305号、同3−1230
6号公報参照)、リーダーを用いずにフィルム1を自動
供給して処理する装置は未だなかった。したがって、リ
ーダーを接合しないフィルムを処理できる現像装置が望
まれている。しかも、リーダーを接合しないで処理でき
るフィルムであっても、フィルム搬送手段との接触部で
あるパーフォレーション等が損傷していると、フィルム
搬送時に障害が起こることがある。これを防止するに
は、フィルムにリーダーを接合して、リーダーを搬送し
てフィルムを先導することが好ましい。
【0007】本発明は前記実情に鑑みてなされたもので
あり、リーダーを接合したフィルムであっても、リーダ
ーを接合しないフィルムであっても、所望のフィルムの
現像処理を確実かつ迅速に行うように構成した自動現像
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る前記目的
は、下記構成により達成される。 (1) 先端にリーダーを接合されないリーダーレス写
真フィルムの現像処理部と、先端にリーダーを接合され
たリーダー付き写真フィルムの現像処理部とを併設した
ことを特徴とする自動現像装置。 (2) 前記リーダーレス写真フィルムの前記現像処理
部と、前記リーダー付き写真フィルムの前記現像処理部
とは、仕切板により仕切られて画成され、両現像処理部
間を処理液が流通可能であることを特徴とする前記
(1)に記載の自動現像装置。
【0009】
【作用】リーダーレスフィルムは、パトローネから引き
出されて各処理理内へ順次搬送されて処理液中に浸漬さ
れて処理される。リーダーレスフィルムは先端がわずか
にカールしているので、フィルムが搬送路からはずれな
いようにガイド部材等によりフィルムを適正に案内する
必要がある。リーダーレスフィルムを搬送するには、ニ
ップローラ、スプロケット、ベルト、チェーン等を用い
て、フィルムを挟持したりパーフォレーションを係止し
てフィルムを移動させることによる。また、このような
搬送手段と併せて、搬送路をスリット状に形成すること
によりリーダーレスフィルムを確実に搬送することがで
きる。
【0010】しかし、処理前のリーダーレスフィルムが
濡れていたり、パーフォレーションが損傷していたりす
ると、フィルムを確実に搬送できないこともある。この
ようなときは、従来のようにフィルムの先端にリーダー
を貼付して、リーダーを先導してフィルムを搬送するの
がよい。そのために、本発明においては、自動現像装置
に、前記リーダーレスフィルムの処理部と、リーダー付
きフィルムの処理部とが併設されている。ここでいう併
設とは、いずれのフィルムでも処理できるという意味で
あり、必ずしも2種類の処理部に限らず、1つの処理部
でいずれのフィルムでも処理できる構成であってもよ
い。
【0011】これに対し、2種類の処理ラインを併設し
た場合、各処理ラインの処理タンクは共通であってもよ
い。また、各処理ラインの搬送手段を備えた搬送ラック
が共通であってもよい。また、前記搬送ラックの駆動系
の一部が共通であってもよい。更に、各処理ラインにそ
れぞれ処理タンク、搬送ラックを有していてもよい。こ
の場合、一方の処理ラインのタンクと他方の処理ライン
のタンクとの仕切壁を開口可能に構成し、必要に応じて
この仕切壁の一部を開口して両ラインの同種の処理液を
混合し、処理液機能を均一にしてもよい。
【0012】リーダーレスフィルムとリーダー付きフィ
ルムの各処理部を併設することにより、一つの自動現像
装置で135サイズ、110サイズ、ブローニーサイズ
等の各フィルムの処理を行うことができる。例えば、一
方の処理部で135サイズのリーダーレスフィルムを処
理し、他方の処理部でリーダーを貼付したブローニーサ
イズのフィルムを処理することができる。
【0013】
【実施態様】以下、本発明の実施態様を説明する。な
お、図1〜図3は本発明の実施態様に用いるフィルム用
カートリッジの一例を示すものであり、図4〜図6はフ
ィルム用カートリッジを用いた実施態様の要部を示す構
成図である。実施態様の説明にあたっては、フィルム用
カートリッジについて先ず説明し、次に自動現像装置に
ついて説明する。
【0014】フィルム用カートリッジ(以下、単にカー
トリッジと略称する)11の外観から説明すると、基本
的には長方体であり、線aで示した位置から2つ割りに
して長手方向に開き得るように構成されている。そし
て、上側面12の両端部から張り出すようにして一対の
ガイド部13が設けられ、更に前記上側面12と直交す
る前側面14の両端部にも前記一対のガイド部13と対
向するように一対のガイド部15が設けられている。ま
た、上側面12であって、一対のガイド部13の反対側
端部には一対のガイド用突起16が設けられている。な
お、ガイド用突起16の作用については後に説明する
が、カートリッジ11を自動現像装置に供給する際のガ
イドになる。
【0015】次に、カートリッジ11の内部構造につい
て説明すると、図2及び図3に示すように両端部が閉塞
されたほぼ円筒状の収納部21が形成されている。カー
トリッジ11は、ヒンジ22を中心に図2及び図3に示
すよう開閉し得るように構成され、開いた状態では図2
に示すように収納部21の半分が露呈し、パトローネ2
を容易に収納し得るようになる。また、図2から明かな
ように一対のガイド部13の下側面には段差部13aが
形成され、一対のガイド部15の上側面にも段差部15
aが形成されている。そして、カートリッジ11を図1
に示したように閉じた場合は、段差部13a、15aに
よってフィルム1の両側端をガイドするための、フィル
ム導出部としてのスリットが形成される。
【0016】前記構造のカートリッジ11にパトローネ
2を収納する場合は、ヒンジ22を中心にしてカートリ
ッジ11を開き、収納部21にフィルム1の先端を引き
出した状態のパトローネ2を収納する。そして、引き出
したフィルム1をガイド部15aにはめ合わせ、カート
リッジ11を閉じる。この結果、フィルム1の両側端
は、図1に示すように段差部13a、15aで形成され
るスリットにより位置決めされ、矢印X方向に引き出し
得るようになる。なお、フィルム1の前端は一般に舌片
形状となる段差が形成されているが、カートリッジ11
への装填前あるいは装填後に図示のように前端を直線状
に切断する。
【0017】パトローネ2の外観形状はほぼ円筒状であ
るが、フィルム引き出し部2aの外側面は一部平板にな
っている。また、収納部21の一部壁面21aも図3に
示すように一部平板状に形成され、この一部壁面21a
がスリットに延長するように、換言すればフィルム1を
引き出すためのフィルム導出部に延長するように形成さ
れている。そして、収納部21にパトローネ2を収納す
る際は、フィルム引き出し部2aを収納部21の平板状
に形成された一部壁面21aに対向するように位置決め
し、引き出されたフィルム1が一部壁面21aからスリ
ットを介して直線状に引き出されるようにする。
【0018】この結果、図15で示したようなフィルム
1のカールが矯正されてパトローネ2が保持される。更
に収納部21内におけるパトローネ2の回転が防止さ
れ、フィルム1を円滑に引き出し得るようになり、容易
に自動供給することができるようになる。
【0019】次に、前記カートリッジ11を適用した自
動現像装置について説明する。図4はオートローディン
グ装置の模式的構造図、図5はカートリッジのガイド作
用を示すホルダーの要部の横断面図、図6は自動現像装
置の構成図である。先ず、オートローディング装置31
の全体構造について説明すると、カートリッジ11を積
み重ね状態で保持するホルダー32、カートリッジ11
の滑落を防止すると共に後述する自動現像装置100に
カートリッジ11を1個ずつ供給する送出し制御機構3
3、所望のカートリッジ11を優先して現像する優先処
理ゲート34、自動現像装置100内への遮光とカート
リッジ11の順次送り込みを行うシャッター機構35、
フィルム1の引出機構36、フィルム1の切断機構3
7、フィルム1を後述する現像槽等に供給する搬送ロー
ラ38、更にフィルム1を引き出した後のカートリッジ
11を回収する回収機構39、回収ポケット部40等に
より構成されている。
【0020】ホルダー32の横断面形状は、図5に示す
ようにカートリッジ11の形状に合わせた角形形状であ
り、上壁面にカートリッジ11のガイド用突起16をガ
イドする2条のガイド溝41が形成されている。そし
て、ホルダー32は所望個数のカートリッジ11を保持
し、且つガイド溝41によりガイドしつつ滑落させ得る
ように筒体に形成され、自動現像装置100のハンジン
グ101に斜めに取り付けられている。ホルダー32に
カートリッジ11を挿入する際は、カートリッジ11の
前面側、即ちフィルム1を引き出した方向を前にして2
条のガイド溝41によりガイド用突起16をガイドしつ
つ挿入する。なお、ガイド溝41は、カートリッジ11
の誤挿入、換言すれば前後を逆にした挿入を防止するた
め、一方に偏倚した状態で形成されている。従って、カ
ートリッジ11を逆向きに挿入しようとした場合、ガイ
ド用突起16がガイド溝41に嵌合せず、誤挿入防止が
行われる。
【0021】送出し制御機構33は、複数のカートリッ
ジ11が同時に自動現像装置100内に供給されないよ
うに、シャッター機構35との間に1個ずつ供給して待
機させるためのものである。なお、ストッパー33の駆
動は、プランジャー、ソレノイド等を利用して行うこと
ができる。また、優先処理ゲート34は、ホルダー32
の一部を図4に想像線で示すように開閉し得るように構
成したものである。そして、ホルダー32に挿入したカ
ートリッジ11に優先して現像処理を行いたいフィルム
があるとき、優先処理ゲート34を開き、送出し制御機
構33とシャッター機構35との間に優先処理したいカ
ートリッジを落し込むように構成されている。
【0022】シャッター機構35は、自動現像装置10
0内への光の入射を防止すると共に、送出し制御機構3
3により係止を解除されたカートリッジ11、換言すれ
ば待機状態にあるカートリッジ11を自動現像装置10
0内に送り込むものである。シャッター機構35は、カ
ートリッジ11を自動現像装置100内に送り込む際に
開状態に制御され、通常は閉じられている。シャッター
機構35が開かれたとき、待機状態にあったカートリッ
ジ11が搬送路42を滑落してフィルム引き出し位置に
位置決めされる。
【0023】フィルム引き出し機構36は、引き出しロ
ーラ44、ニップローラ43からなり、フィルム1を上
下から挟持して引き出すものである。なお、引き出しロ
ーラ44はモータ等の駆動機構46により矢印方向に回
転駆動される。一対のローラ43、44の軸方向長さ
は、カートリッジ11に設けられた一対のガイド部1
3、15によって形成される凹部にはまり込むように設
定されている。
【0024】カートリッジ11がフィルム引き出し位置
に位置決めされ、且つフィルム1が一対のガイド部1
3、15の端面まで引き出されていれば、フィルム1の
端部はカールしておらず平面的である。したがって、一
対のローラ43、44によってフィルム1を容易かつ確
実に挟持することができ、更にローラ43、44を回転
させることによりフィルム1を直線状に引き出すことが
できる。また、フィルム1の先端部がカールしていない
ので、カートリッジ11を滑落等により自動的に供給す
ることが極めて容易になる。引き出されたフィルム1
は、ガイド部47を介して搬送ローラ38により搬送さ
れ、後述する現像槽等に供給される。
【0025】回収機構39は、搬送路42の底部の一部
45を想像線で示すように開き、フィルム1を引き出し
た後のカートリッジ11を回収するためのものである。
底部の一部45の開閉は、プランジャー・ソレノイド4
6を含む駆動機構により行われる。回収機構39を構成
する底部の一部45が開かれると、カートリッジ11が
ポケット部40に落下し、ハウジング外から掴んで取り
出し得るようになる。なお、パトローネ2からフィルム
の先端部を引き出すためのベロ出し装置81がオートロ
ーディング装置31のホルダー32の近傍に設けられて
いる。通常、フィルム1はパトローネ2内にすべて巻き
込まれていることが多いが、パトローネ2の装填に先立
ちフィルム1の先端をパトローネ2から出しておく必要
がある。ベロ出し装置81については後述するが、例え
ば富士写真フィルム製FAE500を用いることができ
る。
【0026】次に、図6を参照して搬送ローラ38によ
って供給されるフィルム1の現像処理について説明す
る。ハウジング101内には、左方から右方に向かって
現像槽105、漂白槽106、定着槽107、3個の水
洗槽108、乾燥部109が順に設置されている。な
お、現像槽105から水洗槽108に至る各槽には、現
像槽105内の一部に示したように搬送ローラが設けら
れているのであるが、図示を省略した。また、ハウジン
グ101の左上方には、既述のオートローディング装置
31が設けられている。なお、オートローディング装置
31については既に説明したので、図6には模式的に図
示した。
【0027】前記のように引き出されたフィルム1は、
現像槽105内に設けた搬送ローラ111、反転ローラ
112により搬送されつつ現像液に浸漬される。現像液
に浸漬されたフィルム1は、図示を省略した搬送ローラ
及び反転ローラ112により漂白槽106に搬送されて
浸漬され、漂白処理が施された後に定着槽107に搬送
される。そして、定着液に浸漬されたフィルム1は水洗
槽108に搬送され、3槽の水洗槽108内に浸漬され
て水洗されたフィルム1が乾燥部109に搬送される。
各槽においてフィルム1は各処理液に浸漬されるが、フ
ィルム1の搬送路はスリット状に形成されており、搬送
ローラ111及び反転ローラ112によりフィルム1は
スリット内を搬送される。乾燥部109は、フィルム1
の搬送経路に矢印で示すように温風を吹き出すように構
成されたものであり、温風により乾燥したフィルム1
は、自動現像装置100から排出されるか、又は図示を
省略したプリント装置に供給される。
【0028】このように、カートリッジ11から引き出
されたフィルム1は、現像槽105以下の各槽を順次搬
送されるのである。しかも、1個のカートリッジ11の
フィルム1について所定の処理が行われると、オートロ
ーディング装置31が前記のように作用し、次のカート
リッジ11のフィルム1が自動的に供給される。従っ
て、リーダーを貼付して先導する構成でなくても自動供
給が可能となり、現像処理作業が簡単になる。
【0029】前記実施態様はカートリッジ11を用いて
オートローディングを行うように構成した自動現像装置
に関するものであるが、以下に説明するように、前記カ
ートリッジ11を用いることなくフィルム1のオートロ
ーディグと自動現像処理を行うことができる。
【0030】次に、本発明の第2実施態様として、カー
トリッジ11を用いずにオートローディングを行うよう
に構成した自動現像装置の一例を説明する。なお、図7
はオートローディング装置51の構成図、図8は送り出
し機構53の構成を示す斜視図、図9(a)(b)
(c)は送り出し機構53の作用を示す側面図、図10
はホルダー52に巻回されたフィルム1の引き出し機構
56の構成を示す側面図である。また、本実施態様の説
明にあたって、前記第1実施態様と同一の作用をなす部
材については同一の符号を付すとともに、説明を適宜援
用する。
【0031】先ず、オートローディング装置51の構成
について説明する。上面が開口された言わば滑り台状の
ホルダー52、該ホルダー52内に滑落可能に堆積した
パトローネ2のうちの最下位のパトローネ2から順次自
動現像装置100に送り出すとともに、次のパトローネ
2の送り出しを停止する送り出し機構53、パトローネ
2の送り出し時に開口状態になり、送り出し終了後に装
置100内への光入射を遮光するシャッター機構54、
送り出されたパトローネ2をフィルム1の引き出し位置
に向けて回動自在に支持する供給用支持部55、フィル
ム1の引き出しを行う引き出し機構56、フィルム1の
エンド検出に基づいてパトローネ2を排出する排出機構
57等により構成されている。
【0032】次に、各部材の構造等を説明すると、ホル
ダー52は、前記実施態様で説明したホルダー32と同
様に装置100に斜めに取り付けられるものであるが、
その形状は前記ホルダー32に比較して大幅に簡略化さ
れている。即ち、ホルダー52は長手状に形成された箱
体の上面を開口にした形状であり、例えて言えば滑り台
のような形状になっている。その横方向の内幅はパトロ
ーネ2の全長Lよりやや大に設定され、上方へ延びる長
さは堆積させたいパトローネ2の数により適宜設定され
る。そして、ホルダー52へのパトローネ2の堆積は、
図7に明示したようにフィルム引き出し部2aが下側
で、しかもフィルム1の先端部がホルダー1の底部に沿
って上方に向くように行われる。従ってパトローネ2が
複数堆積後、或いは1個が収容させられた場合であって
も、パトローネ2は自重により下方に、換言すれば装置
100側に向けて滑落可能になる。
【0033】図8に示すように、送り出し機構53は、
回動軸61に所定角度をもって一体に回動する第1の支
持部材62と第2の支持部材63とにより構成されてい
る。第1の支持部材62は一端が回動軸61に固定され
た「く」字形状の一対の回動部材62aと、各回動部材
62aの他端、換言すれば先端に橋渡しするように固定
した支持板62bとにより構成されたものであり、各回
動部材62aの長さは回動軸61の取り付け位置とパト
ローネ2を待機状態に支持する位置に合わせて設定され
る。なお、回動軸61は装置100の所定位置に図示を
省略したモータ等の駆動手段により、往復回動自在に取
り付けられている。また、支持板62bは一対の回動部
材62aの下側に固定され、支持板62bと、一対の回
動部材62aの先端部とにより「コ」字状の枠体が形成
されるようになっている。そして、図7に示すようにパ
トローネ2を下支えする際は、パトローネ2の筒状部と
両端部とが前記「コ」字状の枠体により三方から支持さ
れるようになっている。
【0034】第2の支持部材(ストッパー)63は、一
端が回動軸61に固定された一対の回動部材63aと、
各回動部材63aの他端、換言すれば先端に橋渡しする
ように固定した支持板63bとにより構成されている。
そして、前者の回動部材62aは「く」字状に形成され
ているが、後者の回動部材63aは直線状に形成され、
それぞれの先端に固定した支持板62b、63bが所定
間隔をもって、同一方向を向くようになっている。この
作用については、パトローネ2の送り出しとともに後述
する。
【0035】シャッター機構54は、パトローネ2を装
置100内に送り出す際に開口状態になり、送り出し時
以外ではパトローネ2の通過位置を閉塞するように構成
されている。この開閉動作は送り出し機構53の制御に
対応して行われる。
【0036】供給用支持部55の全体は、ホルダー52
から送り出されたパトローネ2を支持し得るように大略
舟型に形成され、その一端にはパトローネ2を回動自在
に位置決めし得るように筒状部に合わせて支持片64が
形成されている。また、供給用支持部55の他端、即ち
図7の左側には図中左右方向にわずかに移動可能に、し
かも想像線で示すように回動し得るように支持するため
の長手状のガイド孔65と支持軸66とが設けられ、そ
の下部には係止用突起67が設けられている。係止用突
起67は、後述する排出機構57に連動して供給用支持
部55全体を実線の位置から想像線で示すように回動す
べく設けられたものであり、後述する排出機構57の一
端に係止している。
【0037】一方、フィルム引き出し機構56は、供給
用支持部55の右端外に設けられたスプロケット68と
パトローネ2の軸心とほぼ同一軸心で回動するニップロ
ーラ69等により構成されている。このフィルム引き出
し機構56の構造は、図7及び図10を同時に参照する
ことで容易に理解できる。即ち、スプロケット68は装
置100の所定位置に回転自在に取り付けられ、両端部
には図示を省略しているがフィルム1の両側部に形成さ
れたパーフォレーション(フィルム送り孔)1aに噛合
する突起が形成されている。ニップローラ69は、供給
用支持部55の一端に回動自在に取り付けられた回動部
材69aとモータMにより回動付勢される回動部材69
bの先端部にローラ69cを回動自在に取り付けたもの
である。
【0038】そして、フィルム1の現像を行う以前の待
機状態、言い換えればパトローネ2が供給用支持部55
上に供給される以前の状態では、ニップローラ69は図
7に実線で示した位置に位置決めされている。この状態
でパトローネ2が供給用支持部55上に供給されると、
ホルダー52上にあるときフィルム1の先端が上方を向
くように堆積されているので、供給用支持部55上に落
下した時点ではフィルム引出部2aが上方を向くように
なり、その先端から引き出されているフィルム1の先端
部がローラ69cの回動軌跡を横切る位置に位置決めさ
れる。
【0039】この状態をフィルム引き出し機構56側か
ら見ると、図10に示すようにフィルム1の陰にローラ
69cが存在するようになる。この状態でローラ69
c、換言すればニップローラ69を実線で示す位置から
想像線で示す位置に回動させると、ローラ69cにより
フィルム1の先端が図7で時計回転方向に押され、先端
部がスプロケット68に押しつけられる。従って、スプ
ロケット68を回動させることにより、フィルム1がパ
トローネ2から引き出される。ところで、パトローネ2
は供給用支持部55上に位置決めされているものの、言
わば載置された状態であって固定されていない。従っ
て、フィルム1の引き出しが行われると、パトローネ2
全体も図7で時計回転方向に回転するとともに引きずら
れるようになるが、供給用支持部55の右端に形成した
垂直壁部55aがストッパーとして作用し、パトローネ
2全体の引き出し防止が行われる。
【0040】一方、排出機構57は左右方向に移動自在
に設けた移動部材71、この移動部材71を常に左方に
付勢する引張バネ72、供給用支持部55の位置を検出
するスイッチ73等により構成されている。移動部材7
1には左右方向に長手状のガイド孔72aが形成され、
ガイド孔72aには所定間隔をもって2本のガイドピン
72bが挿通している。従って、移動部材71は回動す
ることなく左右方向に移動するようになる。そして、移
動部材71の一端に供給用支持部55の下部に形成され
た係止用突起67が係止している。フィルム1の引き出
しが行われている間、パトローネ2により供給用支持部
55全体が図7で右方に引かれるが、この状態では引き
バネ72とのバランスにより移動部材71がスイッチ7
3を押すことはなく、供給用支持部55は図7に実線で
示す状態を維持し、フィルム1の引き出しが継続して行
われる。
【0041】次に、オートローディング装置51による
パトローネ2の送り出しから排出までの一連の動作を説
明する。現像処理を開始する以前では、送り出し機構5
3は図7及び図9(a)に示すように位置決めされ、第
1の支持部材62によりホルダー52の最下端が閉塞さ
れる。そして、現像処理対象となる所望個数のパトロー
ネ2は、第1の支持部材62により滑落防止に支持さ
れ、ホルダー52の傾斜に沿って堆積、言い換えれば斜
めに積み重ねられる。この際、フィルム引出部2aが下
側でフィルム1の先端が上方に向くようにして、ホルダ
ー1に沿って斜めに積み重ねる。この積み重ね作業、言
い換えればパトローネ2のセット作業は、ホルダー52
の上部が開口されているので、極めて簡単に行われる。
【0042】パトローネ2のセットが終了した後、装置
100を始動させることにより送り出し機構53が反時
計回転方向に駆動され、第1の支持部材62に支えられ
ていた最下位のパトローネ2が図9(b)に示すように
第1の支持部材62の回動により滑落を始める。これと
同時にストッパー63が最下位のパトローネ2とそのす
ぐ上位にあるパトローネ2との間に割り込むようにな
り、上位のパトローネ2の滑落を防止する。ストッパー
63の幅は、図8に示すように第1の支持部材62の幅
に対し小幅になっているので、上位のパトローネ2の筒
部を下支えして滑落を防止するようになる。
【0043】送り出し機構53が動作してパトローネ2
が滑落を開始すると、これに同期してシャッター機構5
4が駆動され、ホルダー52と供給用支持部55との間
にパトローネ2を滑落させる搬送路を一時的に形成す
る。従って、最下位のパトローネ2は、シャッター機構
54に当たることなく供給用支持部55上に半ば落下す
るようにして送り出されることになる。この際、フィル
ム1の先端が引出部2aから露呈しているものの、画像
形成部分ではないので問題はない。また、最下位のパト
ローネ2が送り出されている間、その上位のパトローネ
2は図9(c)に示すようにストッパー63により下支
えされているので、2個のパトローネ2が同時に滑落す
ることはなく、パトローネ2を一個ずつ確実に装置10
0内に送り出すことができる。
【0044】最下位のパトローネ2の送り出しが終了す
ると、送り出し機構53は時計回転方向に駆動され、新
たに最下位になったパトローネ2をストッパー63に代
えて支持部材62により滑落防止に支持するようにな
る。この動作を図9を援用して説明すれば、図9(c)
の状態から図9(b)の状態に移行し、更に図9(a)
の状態に移行することになり、新たに最下位になったパ
トローネ2が支持部材62により支持されるとともに、
その上に複数のパトローネ2が堆積するようになる。但
し、送り出し機構53が復動した状態では、パトローネ
2の数が1個だけ減少している。
【0045】このようにして1個のパトローネ2の送り
出しが行われると、送り出し機構53の復動に対応して
シャッター機構54も復動し、ホルダー52の下部を完
全に遮蔽して装置100内への遮光を行う。従って、供
給用支持部55上に送り出したパトローネ2からフィル
ム1を引き出しても露光されないようになる。
【0046】次に、フィルム1の引き出し動作を説明す
ると、供給用支持部55上にパトローネ2が送り出され
位置決めされた状態では、フィルム引き出し機構56を
構成するローラ69cは、既述のように図7に実線で示
す位置に位置決めされている。そして、送り出し機構5
3やシャッター機構54の復動に同期して、引き出し機
構56が駆動され、ローラ69cが実線で示す位置から
想像線で示す位置に回動付勢される。この結果、フィル
ム1の先端がローラ69cにより時計回転方向に押さ
れ、次いでスプロケット68に当て付けられる。スプロ
ケット68の回転により、フィルム1が引出部2aから
連続的に引き出され、図6を参照して説明した現像槽1
05に浸漬処理されるようになる。現像処理以降の処理
は、既述のとおりである。
【0047】フィルム1の引き出しと処理が行われてい
る間、フィルム1はフィルム引き出し機構56により引
かれ続けるのであるから、パトローネ2の引出部2aが
引き出し機構56側に向かうとともに、パトローネ2自
体も緩く引かれる。この結果、供給用支持部55全体も
引き出し機構55方向、換言すれば図7で右方に引かれ
るようになる。しかし、係止用突起67が移動部材71
の一端に係止し、移動部材71はバネ72の作用により
により左方に引かれているので、供給用支持部55はフ
ィルム1により引かれる力とバネ72により引かれる力
とのバランスにより、引き出し機構56側に移動しない
ようになる。また、移動部材71もバランス状態になっ
て左方向に移動せず、このため移動部材71に近接して
設けたスイッチ73はオフになっている。
【0048】一方、フィルム1の引き出しが終了する
と、フィルム1の繰り出しが無いのであるから巻芯が強
く引かれ、これと同時にパトローネ2自体も強く引かれ
る。この結果、パトローネ2を引く力が垂直壁部55a
に強くかかり、供給用支持部55全体が図7中の右方に
強く引かれるようになる。従って、係止用突起67によ
り移動部材71もバネ72に抗して右方に移動し、スイ
ッチ73を押してオン状態に駆動する。
【0049】スイッチ73がオン状態になると、図示を
省略した制御回路によりカッター58を駆動してフィル
ム1の切断を行うとともに、ニップローラ69を反時計
回転方向に回動させ、スプロケット68にニップされて
いたフィルム1の先端をニップ解除にする。更に、モー
タ等の駆動手段を動作させて支点ピン66を中心に供給
用支持部55全体を時計回転方向に回転させる。この結
果、パトローネ2は引き出し機構56から離れ、しかも
供給用支持部55が時計回転方向に回動するのであるか
ら、両者一体になって図7に実線で示す位置から想像線
で示す位置に回動する。次いで、供給用支持部55から
パトローネ2を外して排出する動作が行われるのである
が、その排出動作は下記のような構成により行うことが
できる。
【0050】即ち、供給用支持部55が時計回転方向に
回動する時点では、スプロケット2は供給用支持部55
上に単に載置された状態である。従って、供給用支持部
55を想像線で示した位置から更に回動させ、例えば9
0°以上回動させればパトローネ2は自重により供給用
支持部55から回収ポケット部40に落下する。しか
し、パトローネ2は垂直壁部55aや支持片64により
位置決めされているのであるから、落ちにくいこともあ
り、また90°以上回動させるには広いスペースが必要
になる。そこで、供給用支持部55のパトローネ2を載
置している位置の下部に挿通孔55bを形成するととも
に、この挿通孔55bの回動軌跡上に挿通孔55b内を
挿通する突起55cを設ける。この構成によれば、供給
用支持部55が例えば想像線に示す位置より更に回動し
た時、突起55cが挿通孔55bを挿通し、その先端で
パトローネ2を弾き出すようになる。従って、パトロー
ネ2は単なる落下ではなく、突起55cにより弾き出さ
れるので、排出がより一層確実に行われる。
【0051】一方、供給用支持部55が回動すると係止
用突起67も回動するので、移動部材71を右方向に一
時的に押していた力が解除され、移動部材71はバネ7
2の引っ張り力とガイド孔72a、ガイドピン72bの
ガイド作用により左方に移動する。従って、スイッチ7
3はオフになり、制御回路が動作して供給用支持部55
を想像線の位置から実線で示す位置に復動させる。この
復動により、係止用突起67は再び移動部材71の一端
に係止し、移動部材71をバネ72に抗して右方に押す
が、この時点では初期状態、即ちパトローネ2を供給用
支持部55にセットする以前の待機状態に復帰するだけ
であり、スイッチ73がオンに切り換えられることはな
い。このようにして、オートローディング装置51全体
が元の状態に復動し、次のパトローネ2の送り出しに備
えるようになる。
【0052】このようにしてパトローネ2のオートロー
ディングが行われるのであるが、オートローディング中
に優先的に処理したいフィルム1があった場合、極めて
簡単に優先処理を行うことができる。即ち、本実施態様
におけるホルダー52は上部が開口状態になっている。
従って、或るフィルム1を優先処理する場合はホルダー
52に堆積しているN個のパトローネ2を手指により押
し上げ、最下位の位置に優先処理したいフィルム1のパ
トローネ2をセットすればよい。この作業は、ホルダー
1の上部全体が開口に形成されているので、N個のパト
ローネ2をホルダー1に沿わせて押し上げ、最下位に優
先処理するパトローネ2を割り込ませるだけでよく、容
易に行うことができる。
【0053】なお、本実施態様では、フィルム引き出し
機構56にスプロケット68を適用しているが、これに
限定されずニップローラ、歯付きベルト、チェーン等に
代えてもよい。更に、ニップローラ69や供給用支持部
55の駆動源としては、モータに限定されずプランジャ
ー・ソレノイド等に代えてもよい。
【0054】なお、オートローディングはフィルム1を
引き出した状態のパトローネ2をホルダー52にセット
することが前提になっている。しかし、フィルム1がパ
トローネ2内に完全に入り込み、先端部がパトローネ2
外に出ていないことがある。このような場合、次に説明
するようなフィルム先端処理装置を用いてフィルム1を
引き出してからホルダー52にセットする。
【0055】次に、図11を参照してフィルム先端処理
装置(ベロ出し装置)について説明する。なお、図11
はパトローネ2からフィルム1を引き出すベロ出し装置
81の模式的構成図であり、ベロ出し装置81は、ベロ
出し後のパトローネ2をすぐオートローディング装置5
1に装填し易いように、オートローディング装置51の
近傍に備えられている。テープロール82に剥離紙付き
の粘着テープ83がロール状に巻回され、該テープ83
はニップローラ84を介して送りローラ85により押入
板86まで剥離紙付きで搬送される。剥離紙87は押入
板86の先端で反転して搬送されるが、粘着テープ83
は押入板86に沿って更に直進することができる。粘着
テープ83は送りローラ85により往復駆動されること
ができる。パトローネ2は押入板86が引出口2a内に
入り込むように装着されると、装置側でこれを自動検知
してベロ出し操作が始まる。
【0056】パトローネ2が押入板86に装着される
と、送りローラ85が回転して粘着テープ83をパトロ
ーネ2内に送り込む。このとき、送りローラ85は粘着
テープ83が引出口2aに対して数回入出するように、
粘着テープ83を往復駆動する。ほとんどの場合、数回
の往復動により粘着テープ83の先端がフィルム1のベ
ロ部、言い換えれば先端部に接着し、ベロ部は粘着テー
プ83と共にパトローネ2外に引き出される。この状態
では、ベロ部の先端に粘着テープ83が貼付しているの
で、これを切断する必要がある。押入板86の近傍に
は、カッター88が配置されており、このカッター88
により粘着テープ83を切断することができる。
【0057】また、パトローネ2からフィルム1のベロ
部を出しても、これをそのまま処理装置に装填して処理
することはできず、ベロ部をフィルム1から切断して、
フィルム1の先端縁を幅方向と平行な直線にする必要が
ある。そこで、テープ切断用のカッター88でフィルム
1も上記のように切断して用いるとよい。しかし、先端
縁が直線状というだけでも不十分なこともある。例え
ば、前記回動機構によりパトローネ2を回動させてフィ
ルム1の先端部をスプロケット68に挟持する位置まで
移動させるには、パトローネ2から出ている長さにも許
容範囲(例えば10mm〜30mm程度)があり、この
範囲内の長さでないと、確実なセッティングができない
ことがある。
【0058】そこで、カッター88はパトローネ2から
出たフィルム1の所定長の部分を切断するように作動す
ることが好ましく、例えば図中のカッター88より下方
にパトローネ2の位置規制部を設け、パトローネ2の移
動を制限した状態でフィルム1を切断するとよい。パト
ローネ2の位置規制部とカッター88の間隔を適当な値
に設定しておけば、フィルム1がパトローネ2から所定
長さ出るようにフィルム1を切断することができる。そ
して、フィルム切断後に、ベロ部に貼付された粘着テー
プ83をカッター88で切断することにより、引き続き
ベロ出し作業を行うことができる。なお、上記のように
テープ切断用のカッター88をフィルム先端処理用に兼
用してもよいが、上記と同様に機能するフィルム先端処
理用のカッターを別に近傍に設けてもよい。
【0059】次に、図12〜図14を参照して自動現像
装置の各処理槽について説明する。なお、図6に示した
各部材と共通のものには同一の符号を付してある。現像
槽105、漂白槽106、定着槽107、3個の水洗槽
108は、仕切板121によってリーダーレスフィルム
を処理する処理系Xと、リーダーを貼付したフィルムを
処理する処理系Yとに仕切られている。なお、図12に
おいては、図示の便宜のため搬送ローラ111、112
等の図示を省略した。また、図示を省略しているが、現
像槽105には図6を参照して説明した場合と同様にフ
ィルムが搬送される。以下、仕切り構造の各例を説明す
るが、各処理槽の仕切り構造は共通でよいので、代表例
として現像槽105について説明する。
【0060】先ず、図13を参照して仕切り構造の第1
例を説明する。現像槽105は縦方向に仕切板121に
より仕切られているが、処理系Xの幅が処理系Yの幅よ
り小に区分されている。これはリーダーの幅がフィルム
の幅よりも広く、従ってリーダーレスフィルム処理系X
がフィルムの幅に合わせて設定されるのに対し、リーダ
ーを貼付したフィルムの処理系Yがリーダーを搬送させ
るに足る幅を必要とすることに起因する。搬送ラックは
模式的に図示した搬送ローラ112、一対の側板122
等により構成され、搬送ローラ112は一対の側板12
2に回転自在に取り付けられている。そして、回転軸1
23に取り付けた例えば歯車124によって搬送ローラ
112に回転力が伝達されるようになっている。なお、
搬送ラックは処理系Yにも設けられているのであるが、
同一構成でよいので図示及び説明を省略する。
【0061】現像槽105の左側には、槽内の現像液を
還流させるためのタンク125が設けられ、槽内からオ
ーバーフロした現像液を貯留するようになっている。タ
ンク125の下端に形成された排出口126にはパイプ
127が接続され、パイプ127には現像液を加熱する
ためのヒーター128、温度計129が設けられてい
る。ヒーター128は現像液を所望温度に加熱して現像
処理速度を高めるためのものであり、温度計は現像液の
温度を監視するためのものである。ポンプ131は現像
液を処理系X、Yに還流させるためのものであるが、処
理系Yへの還流経路にはバルブ132が設けられてい
る。このバルブ132は、仕切板121に設けた仕切り
蓋133に関連して下記のように作用する。
【0062】即ち、本実施態様に示す処理槽の構造で
は、バルブ132を開き、且つ仕切り蓋133を開けて
ポンプ131を駆動することにより、現像液が処理系
X、Yのいずれについても供給され、更に還流すること
になる。従って、処理系X、Yを用いて、リーダーレス
フィルムとリーダーを貼付したフィルムの現像処理を同
時に行うことができる。しかし、リーダーレスフィルム
についてのみ現像処理を行いたい場合がある。このよう
な場合、バルブ132を閉じ更に仕切り蓋133を閉じ
る。このようにすれば、処理系Yへの現像液の供給と停
止が行われ、処理系Xについてのみ現像液の供給と還流
が行われる。従って、処理系X、Yの2つの処理系が設
けられているにもかかわらず、リーダーレスフィルムに
ついてのみ現像処理を行うことができる。なお、処理系
X、Yにおける搬送ローラ112の駆動を別にして、処
理系Yの不使用時に搬送ラックの駆動を停止し、エネル
ギー低減を図るようにしてもよい。
【0063】なお、図14に示すように仕切板121を
除去するとともに、タンク125を処理系Y側に設け、
更に側板122のうちの中側にあるものを処理系Yの搬
送ラックとして援用するように構成してもよい。この構
成によれば、処理系X、Yの処理槽が共通になり、搬送
ラックの一部が共通に使用され、搬送ローラも共通の駆
動源により駆動される。従って、構造が簡略化されるう
えに、処理系X、Yについて同時に現像処理を行いこと
ができ、更にいずれか一方の処理系についてのみ現像処
理を行うことができる。また、処理系Xについてはフィ
ルム搬送路がスリット状であることが好ましいが、搬送
ローラ112をチェーン135により駆動し、処理系Y
については歯付きベルト136によりフィルムを搬送す
るように構成してもよい。更に、搬送ローラ112と歯
付きベルト136の駆動源を別にしてもよい。
【0064】リーダーレスフィルムの処理系Xとリーダ
ー付きフィルムの処理系Yとを併設することにより、2
種のフィルム処理を同時に行うことができる。処理系X
では主に135サイズのフィルムの処理を行えるような
スリット状の搬送路及び搬送手段を備え、処理系Yでは
135サイズはもちろん110サイズ、ブローニーサイ
ズも処理できるような、従来と同じ搬送ローラ群を備え
ている。本来処理系Xで処理できる135サイズのフィ
ルムであってもパーフォレーションが損傷していたり濡
れていたりすると、処理系Xでは搬送不良になることも
あるが、この場合、処理系Yで処理できるので搬送不良
の問題は解消できる。
【0065】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係る自
動現像装置は、リーダーを接合したフィルム及びリーダ
ーを接合しないフィルムの両方を同じ装置で現像処理で
きる。また、リーダーを接合しなくても処理できるフィ
ルムであっても、パーフォレーションの損傷等により搬
送に障害が起こり得るような場合でも、リーダーを接合
すれば処理することができるようになる。したがって、
パーフォレーションが損傷したようなフィルムでも搬送
不良を起こさずに処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施態様に好ましく用いられるフィルム
用カートリッジの斜視図である。
【図2】フィルム用カートリッジを開いた状態の斜視図
である。
【図3】フィルム用カートリッジの断面図である。
【図4】オートローディング装置の第1例を示す構成図
である。
【図5】ホルダーの横断面図である。
【図6】自動現像装置の構成図である。
【図7】オートローディング装置の第2例を示す構成図
である。
【図8】送り出し機構の斜視図である。
【図9】(a)(b)(c)は送り出し機構の動作を示
す側面図である。
【図10】供給用支持部の構造を示す一側面図である。
【図11】フィルム先端処理装置の構成を示す模式的構
成図である。
【図12】本発明の一実施態様である処理槽の構成例を
示す要部の斜視図である。
【図13】処理槽の構成例を示す縦断面である。
【図14】処理槽の他の構成例を示す縦断面図である。
【図15】従来のフィルムの引き出し状況を示す斜視図
である。
【図16】従来のフィルム搬送を説明する説明図であ
る。
【符号の説明】
1 フィルム 2 パトローネ 11 フィルム用カートリッジ 13、15 ガイド部 13a、15a 段差部 16 ガイド用突起 21 収納部 22 ヒンジ 31、51 オートローディング装置 32、52 ホルダー 33 ストッパー 34 優先処理ゲート 35、54 シャッター機構 36 フィルム引出機構 37 切断機構 38 搬送ローラ 39 回収機構 40 回収ポケット 41 ガイド溝 53 送り出し機構 55 供給用支持部 56 フィルム引き出し機構 57 排出機構 58 カッター 81 フィルム先端処理装置 83 粘着テープ 86 押入板 88 カッター 100 自動現像装置 105 現像槽 106 漂白槽 107 定着槽 108 水洗槽 109 乾燥部 112 搬送ローラ 121 仕切板 122 側板 125 タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03D 13/00 G03D 3/13

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端にリーダーを接合されないリーダー
    レス写真フィルムの現像処理部と、先端にリーダーを接
    合されたリーダー付き写真フィルムの現像処理部とを併
    設したことを特徴とする自動現像装置。
  2. 【請求項2】 前記リーダーレス写真フィルムの前記現
    像処理部と、前記リーダー付き写真フィルムの前記現像
    処理部とは、仕切板により仕切られて画成され、両現像
    処理部間を処理液が流通可能であることを特徴とする請
    求項1に記載の自動現像装置。
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