JP3129982B2 - 自動止水機能付き給湯装置 - Google Patents

自動止水機能付き給湯装置

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JP3129982B2
JP3129982B2 JP09023515A JP2351597A JP3129982B2 JP 3129982 B2 JP3129982 B2 JP 3129982B2 JP 09023515 A JP09023515 A JP 09023515A JP 2351597 A JP2351597 A JP 2351597A JP 3129982 B2 JP3129982 B2 JP 3129982B2
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美矢子 岩熊
真 佐野
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株式会社ハーマン
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給水路より供給さ
れる水を加熱して給湯路を介して出湯する給湯手段と、
前記給水路または前記給湯路に設けられた給湯流量計測
手段と、前記給水路または前記給湯路に設けられた止水
手段と、前記給湯流量計測手段からの計測情報と外部か
らの指令入力に基づいて前記給湯手段が目標温度の湯を
目標給湯総量だけ出湯して給湯を自動止水可能なよう
に、前記給湯手段の給湯燃焼動作及び前記止水手段の止
水動作を制御する給湯制御手段とを備え、前記給湯路を
下流側で2系統以上に分岐してある自動止水機能付き給
湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の給湯装置は、給湯制御手
段が、外部からの指令入力により複数の目標温度を設定
することができず、例えば浴槽用給湯として使用した後
に台所用給湯として使用する場合に、目標温度を一々設
定し直さないと、台所用給湯に敵した温度にならず、各
給湯に適した目標温度を選択して簡便に給湯を行うこと
ができなかった。
【0003】かかる問題を解消すべく、例えば特開昭6
2−142952号公報には、給湯側を2系統以上の経
路に分岐し、その各々の経路に水量を制御する機構を設
け、さらにその中の1経路以上に閉止機能を設けた給湯
装置において、複数の目標温度を設定できるような構成
が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、給湯路
を下流側で2系統以上に分岐してある自動止水機能付き
給湯装置において、単に複数の目標温度を設定できるよ
うにしただけでは、例えば自動止水機能が働いて設定温
度が高温に切り換わった時に、その事実を知らない別経
路での使用者に対して、不慮に高温で給湯が行われる場
合が生じるため、大変危険であった。そして、特に上記
の特開昭62−142952号公報に記載の第1図の給
湯装置のように、一部の経路だけに止水機能が設けられ
ている場合、残りの経路でこのような危険が生じる可能
性が高かった。
【0005】本発明は、かかる点に着目してなされたも
のであり、その目的は、複数の目標温度の設定を可能に
しつつ、自動止水機能の作動後に温度変化による危険の
少ない自動止水機能付き給湯装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明の特徴構成は、給水路より供給される水を加熱
して給湯路を介して出湯する給湯手段と、前記給水路ま
たは前記給湯路に設けられた給湯流量計測手段と、前記
給水路または前記給湯路に設けられた止水手段と、前記
給湯流量計測手段からの計測情報と外部からの指令入力
に基づいて前記給湯手段が目標温度の湯を目標給湯総量
だけ出湯して給湯を自動止水可能なように、前記給湯手
段の給湯燃焼動作及び前記止水手段の止水動作を制御す
る給湯制御手段とを備え、前記給湯路を下流側で2系統
以上に分岐してある自動止水機能付き給湯装置におい
て、前記給湯路を、前記止水手段よりも下流側において
2系統以上に分岐し、前記給湯制御手段が、複数の目標
温度の設定を許容しつつ、選択によりその目標温度のい
ずれかにて給湯を可能にすると共に、前記自動止水時に
はその給湯前の設定目標温度を自動選択するようにし、
かつその自動止水後に前記止水手段の解除操作を行わな
いと再度給湯が行えないよう制御する点にある。
【0007】上構成において、分岐した前記給湯路の
少なくとも1つが、浴槽用の給湯路であることが、後述
の作用効果の点から好ましい。
【0008】また、前記給湯手段が、前記給水路より供
給される水を前記給湯路に混合給水して、混合後の温度
を調整できるように構成してあることが、後述の作用効
果の点から好ましい。
【0009】〔作用効果〕 そして、本発明の上記特徴構成によれば、前記給湯制御
手段が、複数の目標温度の設定を許容しつつ、選択によ
りその目標温度のいずれかにて給湯を可能にする制御を
行うため、複数の目標温度の設定しておけば、任意の
目標温度を選択して給湯でき、一々温度設定する手間が
省ける。また、前記自動止水時にはその給湯前の設定目
標温度を自動選択するように制御するため、自動止水後
に一々目標設定温度を元に戻すような選択操作を行う手
間が省ける。更に、前記給湯制御手段が、その自動止水
後に前記止水手段の解除操作を行わないと再度給湯が行
えないよう制御するため、自動止水が行われて給湯温度
が変化した状態で、再び給湯されることがなく、また、
使用者等が解除操作を行う際に、給湯温度が変化するこ
とを知ることができ、前述の給湯温度の変化による危険
を回避することができる。その結果、複数の目標温度の
設定を可能にしつつ、自動止水機能の作動後に温度変化
による危険の少ない自動止水機能付き給湯装置を提供す
ることができた。
【0010】また、分岐した前記給湯路の少なくとも1
つが、浴槽用の給湯路である場合、浴槽に給湯する際に
自動止水を行うことができるので大変便利であり、ま
た、浴槽用の給湯経路は他の給湯経路と設定温度が異な
ることが多いので、複数の目標温度の設定がより有効に
なる。また、温度変化による危険回避の要求が高くなる
ため、より効果の顕著な実施形態となる。
【0011】前記給湯手段が、前記給水路より供給され
る水を前記給湯路に混合給水して、混合後の温度を調整
できるように構成してある場合、加熱後の給湯路の湯の
温度に関わらず水を混合給水して、混合後の温度を調整
できるため、混合前の加熱を有利な条件等にて行うこと
ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、給水路1から
給水される水が熱交換器13で加熱され給湯路2を介し
て出湯する給湯手段3を備え、前記給湯手段3は前記熱
交換器13がバーナ14の燃焼により加熱されるように
構成され、前記バーナ14は点火手段15と火炎検知器
16を備え、前記バーナ14の燃焼は、ガス供給路17
からの燃料供給と燃焼ファン18からの燃焼用空気の供
給を受けて、燃焼制御手段5が前記燃料供給並びに燃焼
用空気の供給を適切に制御することで実行される。ま
た、前記ガス供給路17には給湯ガス電磁弁23、ガス
流量調整弁24、元ガス電磁弁25が設けられている。
【0013】また、前記給水路1には、給水量を計測す
る給湯流量計測手段4である水量センサ4と給水温度を
計測する給水サーミスタ19が設けられ、更に、前記給
湯路2には、給湯温度を計測する給湯サーミスタ20
と、電気的に作動する止水機能付き水量調整弁8が設け
られている。また、前記燃焼制御手段5に複数の目標温
度の設定や選択を指示したり、また、前記燃焼制御手段
5からの燃焼状況に関する情報を表示するリモコン操作
部26が本発明装置とは別体で設けられている。
【0014】リモコン操作部26は単数又は複数設けら
れ、複数設ける場合には、例えば図2に示すように表示
部と複数の指令操作部で構成される。図2(イ)に示す
のは台所リモコンであり、表示部26a、設定調節スイ
ッチ26b、湯はりコールスイッチ26c、設定切替ス
イッチ26d、及び運転スイッチ26eから構成されて
いる。表示部26aは湯はり量、給湯温度、燃焼表示、
湯はり表示、優先表示等を表示する。設定調節スイッチ
26bは給湯の温度や湯はり量を上下に変化させるた
め、湯はりコールスイッチ26cは湯はり操作の発停を
行うため、設定切替スイッチ26dは設定のモード(給
湯温度、湯はり量、湯はり温度)を切替えるため、運転
スイッチ26eは器具の運転を開始させるために、それ
ぞれ設けられている。図2(ロ)に示すのは浴室リモコ
ンであり、表示部26h、温度調節スイッチ26i、優
先スイッチ26j、及び運転スイッチ26kから構成さ
れている。表示部26hは給湯温度、燃焼表示、優先表
示等を表示する。温度調節スイッチ26iは給湯の温度
を上下に変化させるため、優先スイッチ26jは温度を
優先して変えるため、運転スイッチ26eは器具の運転
を開始させるために、それぞれ設けられている。即ち、
これらのリモコン操作部26によって、複数の目標温度
の設定を許容しつつ、選択によりその目標温度のいずれ
かにて給湯を可能にするように構成されている。
【0015】図1に示すように、前記給湯路2は、止水
機能付き水量調整弁8より下流側において2系統以上に
分岐しており、分岐した各給湯路はそれぞれ給湯分岐路
6、7に相当し、その出湯口に給湯栓21、22が設け
られている。そして、前記給湯分岐路6は専ら風呂浴槽
27の給湯用に使用し、他方の前記給湯分岐路7は風呂
以外の給湯に使用する。なお図1では、前記給湯分岐路
6には、給湯流量計測手段を設けていないが、給湯分岐
路6、7の両方で同時使用されると、一方での給湯流量
を計測することができないので、水量センサを少なくと
も一方の給湯分岐路に設けて、給湯流量を計測したり、
また水量センサ4からの計測情報を加味して差分から他
方の給湯分岐路の給湯流量を計算してもよい。
【0016】以下、本発明装置の自動止水機能を用いて
前記風呂浴槽27に給湯(湯張り)する場合の各部の動
作について説明する。この動作の詳細は、図3のフロー
チャートに示されているので、概略について説明する。
先ず、リモコン操作部26のうち台所リモコンにより、
運転スイッチ26eを入れ、設定切替スイッチ26dに
より湯はり温度を選択し、設定調節スイッチ26bによ
り所望の目標温度(好ましくは37〜48℃)を設定す
る。次に、設定切替スイッチ26dにより湯はり量を選
択し、設定調節スイッチ26bにより所望の湯はり量
(好ましくは10〜630L)を設定する。湯はりコー
ルスイッチ26cが入ると、前述のような制御の基で湯
はりのための給湯が行われ、設定した積算流量に達する
まで給湯を継続する。なお、湯はりには給湯栓21を開
いておく必要があり、水は前記給水路1、前記熱交換器
13、前記給湯路2、前記給湯分岐路6を経て前記風呂
浴槽27へと流れる。
【0017】この時、前記給湯手段3が他方の前記給湯
分岐路7を経由して風呂以外の給湯作動中でなければ、
前記水量センサ4が水の流れを検知して、前記燃焼制御
手段5はその検知出力を受けて、前記燃焼ファン18を
回転させ、前記点火手段15を始動させ、スパークが始
まると同時に、前記燃焼制御手段5は前記給湯ガス電磁
弁23、前記元ガス電磁弁25を開弁する。燃料ガスは
前記ガス流量調整弁24で設定される点火時の所定ガス
量が前記バーナ14に供給され、前記バーナ14への点
火が完了すると、前記火炎検知器16が火炎を検知し
て、スパークが停止する。尚、前記給湯手段3が既に給
湯作動中であれば、上記点火動作は行われない。燃焼制
御手段5は水量センサ4と前記給水サーミスタ19によ
り給水量と給水温を検出して設定湯温から必要ガス量を
演算し、前記ガス流量調整弁24の開度と前記燃焼ファ
ン18の回転数を設定する。その後、前記給湯サーミス
タ20により設定湯温になるように前記ガス流量調整弁
24の開度と前記燃焼ファン18の回転数を制御しなが
ら連続燃焼に入る。また、設定湯温が極めて高温の場合
において、前記燃焼制御手段5が給水量を制限すること
で対応する必要がある場合は、給湯路2に設けられてい
る止水機能付き水量調整弁8の開度を調整して前記給水
量の制御を行うことができる。
【0018】積算流量に達すると、ブザーにて一定時間
だけ報知し、止水機能付き水量調整弁8を全閉し、湯は
りコール表示を行い、水量調整弁8からの水漏れをチェ
ックして漏れのないことを確認して、給湯を停止する。
その後、給湯栓21を使用者が閉じ、湯はりコールスイ
ッチ26cを切ることにより、解除操作がなされ、給湯
栓21の閉状態が確認されると、湯はりコール表示を消
灯し、給湯状態へのリセットが行われる。このリセット
によって、湯はり温度から給湯温度に表示が切り換わ
り、その給湯温度での給湯が可能になる。即ち、前記自
動止水時にはその給湯前の設定目標温度を自動選択する
ようにし、かつその自動止水後に前記止水手段の解除操
作を行わないと再度給湯が行えないように制御されてい
る。そして、上記のような解除操作を使用者が行うこと
により、給湯される湯の温度が変化することを知ること
ができ、給湯温度の変化による危険を回避することがで
きる。なお、水量調整弁8からの漏れがある場合、故障
表示をすると共に、ブザーにて一定時間だけ報知し、運
転の停止を行う。
【0019】一方、通常の給湯運転を行う場合には、台
所リモコンの設定切替スイッチ26dにより給湯温度を
選択し、設定調節スイッチ26bにより所望の目標温度
を設定することができる。また、浴室リモコンの優先ス
イッチ26jを押した後、温度調節スイッチ26iによ
り所望の目標温度を設定することができる。そして、給
湯の燃焼制御等については上記の場合と同様である。
【0020】なお、本発明装置の自動止水機能を用いる
ことで、前記給湯分岐路7を経由して前記風呂浴槽27
以外へ所定の目標温度の湯を目標給湯総量だけ出湯して
自動的に止水する自動止水給湯も可能である。この機能
により、例えば洗面器一杯分の給湯や、指定量の湯を洗
濯機に給湯すること等が簡単にできるようになる。
【0021】(別実施形態)以下に他の実施形態を説明
する。
【0022】(1)先の実施形態では、給湯手段にて給
水路より供給される水を加熱して給湯路を介して出湯す
る際、加熱後の湯に給水路から混合給水されない構造に
構成している例を示したが、給湯手段が、給水路より供
給される水を前記給湯路に混合給水して、混合後の温度
を調整できるように構成してもよい。その場合、給湯栓
を混合栓として構成してもよく、また、更に上流の給湯
路や加熱の直後に混合給水を行うよう構成してもよい。
上記の構成によると、加熱後の給湯路の湯の温度に関わ
らず水を混合給水して、混合後の温度を調整できるた
め、混合前の加熱を有利な条件等にて行うことができ
る。また、給湯栓を混合栓として構成する場合、特に給
湯中に湯の温度を簡便に変化させることができ、使用者
にとって便利である。
【0023】(2)先の実施形態では、目標温度の設定
が2種類行える例を示したが、更に複数の目標温度を設
定できるように構成してもよい。
【0024】(3)先の実施形態では、前記給湯路2に
は前記給湯サーミスタ20より下流側において2系統に
分岐した前記給湯分岐路6、7が接続されているが、分
岐の系統数は2系統に限らず3系統以上であっても構わ
ない。
【0025】(4)先の実施形態では、給湯手段がガス
の燃焼熱を利用して加熱を行うものの例を示したが、電
気等、その他のエネルギーを用いて加熱できるように構
成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動止水機能付き給湯装置の一実施形態を示す
構成図
【図2】給湯装置のリモコン操作部を示す図であり、
(イ)は台所リモコン、(ロ)は浴室リモコンの図
【図3】給湯装置の湯はり時の制御フローチャートを示
す図
【符号の説明】
1 給水路 2 給湯路 3 給湯手段 4 給湯流量計測手段 5 給湯制御手段 8 止水手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−142952(JP,A) 特開 平5−126398(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24H 1/00 602

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給水路より供給される水を加熱して給湯
    路を介して出湯する給湯手段と、前記給水路または前記
    給湯路に設けられた給湯流量計測手段と、前記給水路ま
    たは前記給湯路に設けられた止水手段と、前記給湯流量
    計測手段からの計測情報と外部からの指令入力に基づい
    て前記給湯手段が目標温度の湯を目標給湯総量だけ出湯
    して給湯を自動止水可能なように、前記給湯手段の給湯
    燃焼動作及び前記止水手段の止水動作を制御する給湯制
    御手段とを備え、前記給湯路を下流側で2系統以上に分
    岐してある自動止水機能付き給湯装置であって、前記給湯路を、前記止水手段よりも下流側において2系
    統以上に分岐し、 前記給湯制御手段が、複数の目標温度の設定を許容しつ
    つ、選択によりその目標温度のいずれかにて給湯を可能
    にすると共に、前記自動止水時にはその給湯前の設定目
    標温度を自動選択するようにし、かつその自動止水後に
    前記止水手段の解除操作を行わないと再度給湯が行えな
    いよう制御する自動止水機能付き給湯装置。
  2. 【請求項2】 分岐した前記給湯路の少なくとも1つ
    が、浴槽用の給湯路である請求項1記載の自動止水機能
    付き給湯装置。
  3. 【請求項3】 前記給湯手段が、前記給水路より供給さ
    れる水を前記給湯路に混合給水して、混合後の温度を調
    整できるように構成してある請求項1又は2記載の自動
    止水機能付き給湯装置。
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