JP3129713B1 - 移動型支持構造体を備えた介護リフト - Google Patents

移動型支持構造体を備えた介護リフト

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JP3129713B1 JP11236343A JP23634399A JP3129713B1 JP 3129713 B1 JP3129713 B1 JP 3129713B1 JP 11236343 A JP11236343 A JP 11236343A JP 23634399 A JP23634399 A JP 23634399A JP 3129713 B1 JP3129713 B1 JP 3129713B1
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Abstract

【要約】 【課題】 患者等を持ち上げ下げする機構部を、ベッド
傍らに配置した支持構造体によって移動させるようにし
た介護リフトにおいて、支持構造体を、使用の際の妨げ
にならないようにする。 【解決手段】 移動型支持構造体12の支柱13a、1
3bのうち、一方の支柱13aを、ベッド11長手方向
のボード15外側に配置するようにした床据置型基台1
6に装着する一方、他方の支柱13bを、移動可能な台
車17上に装着するようにする。また、前記走行レール
14に、老人等を吊り上げ下げすると共に、走行レール
14に沿って移動可能な吊上げ下げ機構部18を懸装装
着し、この吊上げ下げ機構部18によって老人等を吊り
上げた状態で、移動可能な台車17上に支持した支柱1
3bを、ベッド11傍らまで移動させて、ベッド11傍
らの車椅子等に老人等をもたらすようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、重病患者、老人等
が、介護者等の手助けによってベッドから浴室やトイレ
等、他の場所に移動したり、車椅子に乗り移ったりする
際に、患者等を持ち上げ下げする機構部を、ベッド傍ら
に配置した支持構造体によって移動させるようにした介
護リフトにおいて、支持構造体を、使用の際の妨げにな
らないように構成した、移動型支持構造体を備えた介護
リフトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自力で歩行が困難な老人や重傷病
者に対して、ベッドと車椅子との間、またトイレや浴室
などへ、介護者が容易に移動させることができるように
した、介護用リフトが種々、商品化されている。かかる
介護用リフトにおいては、例えば老人等を吊り上げた状
態で床面を走行させて移動させることのできる走行型
や、走行用レールを梁状に構築して、レールに沿って吊
上げ下げ機構部を移動させるようにした、アーチ型、櫓
型のものがある。このうち、図6に示す介護リフト1で
は、室内に配備されたベッド2を跨ぐようにアーチ型の
支持構造体3を設け、この支持構造体3における一対の
柱4間に梁状に掛け渡した走行レール5に、老人を吊上
げ下げすると共に、走行レール5に沿って走行移動させ
て、傍らの車椅子6等に移乗させるようにした吊上げ下
げ機構部7を備える構成としている。かかる介護リフト
1を用いれば、非力な介護者であっても、難なく老人を
移動させることができ、大変な重労働から開放すること
ができるという、大きなメリットをもたらしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、介護リ
フト1において、ベッド2を配備した部屋によって、支
持構造体3の形状、寸法が問題となる場合がある。すな
わち、部屋の大きさに応じて走行レール5を切断した
り、場合によっては、柱4を切断して走行レール5の高
さを調節したり、さらには、支持構造体3を配置したた
めに、部屋の出入り口の妨げとなってしまう場合もあ
る。本発明は、かかる不都合をなくすために、提案され
たものであって、重病患者、老人等が、介護者等の手助
けによってベッドから浴室やトイレ等、他の場所に移動
したり、車椅子に乗り移ったりする際に、患者等を持ち
上げ下げする機構部を、ベッド傍らに配置した支持構造
体によって移動させるようにした介護リフトにおいて、
支持構造体を、使用の際の妨げにならないように構成し
た、移動型支持構造体を備えた介護リフトを提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ために、本発明は、重病患者、老人等を持ち上げ下げし
て、ベッドと他の付帯設備との間で移載できるようにし
た介護リフトにおいて、ベッドをベッド長手方向に亘っ
て跨ぐように配置する移動型支持構造体を有し、この移
動型支持構造体は、一対の支柱とこれら支柱間に掛け渡
し連結した走行レールとを有し、前記一対の支柱を、そ
れぞれベッド長手方向の両端面外側の床面に配置するよ
うにした床据置型基台上と、移動可能な台車上とに、ベ
ッド設置の室内天井の高さに走行レールの位置高さを適
合させるための高さ調節手段を介して支持すると共に、
前記走行レールを、前記床据置型基台側に装着した支柱
に対して回動可能に連結し、前記走行レールに、老人等
を吊り上げ下げすると共に、走行レールに沿って移動可
能な吊上げ下げ機構部を設けた。 前述の構成において、
床据置型基台に装着した支柱を部屋内壁面に固定具を介
して固定するようにし、この固定具は、壁面側に固定し
た壁側固定腕と、支柱側に装着する支柱側腕とを有し
て、この支柱側腕を壁側固定腕に対して長手方向に進退
調節可能に重合すると共にこの重合箇所を固定する固定
手段を設けた。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる移動型支持
構造体を備えた介護リフトについて、一つの実施の形態
を示し、添付の図面に基づいて以下説明する。図1に介
護リフト10を示し、この介護リフト10は、重病患
者、老人等を持ち上げ下げして、ベッドと他の付帯設備
(車椅子を初めとして、ストレッチャー、ポータブル便
器等)との間で移載する際の手助けとなるようにしたも
のであり、ベッド11を跨ぐように配置する移動型支持
構造体12を有している。この移動型支持構造体12
は、二つの支柱13a、13bとこれら支柱13a、1
3b頂部間に掛け渡し装着した走行レール14とを有し
ている。これら支柱13a、13bのうち、一方の支柱
13aは、ベッド11長手方向のボード15外側に配置
するようにした床据置型基台16に装着され、他方の支
柱13bは、移動可能な台車17上に装着するようにし
ている。また、前記走行レール14には、老人等を吊り
上げ下げすると共に、走行レール14に沿って移動可能
な吊上げ下げ機構部18を懸装装着している。そしてこ
の吊上げ下げ機構部18によって老人等を吊り上げた状
態で、移動可能な台車17上に支持した支柱13bを、
ベッド11傍らまで移動させて、ベッド11傍らの車椅
子等(図示省略)に老人等をもたらすようにしている。
【0006】前記移動型支持構造体12において、支柱
13a、13bを支持する床据置型基台16、台車17
には、それぞれ高さ調節手段19、20が設けられてい
る。これら高さ調節手段19、20は、支柱13a、1
3bをそれぞれ床据置型基台16、台車17に取り付け
る際、床据置型基台16、台車17に突設した、支柱1
3a、13b内径に比較して小な外径の受け軸16a、
17aを支柱13a、13b下端側に差し入れて支持す
るようにしているが、前記受け軸16a、17aに等間
隔に列設された複数の高さ調節穴hを有している。一
方、前記支柱13a、13b下端側に高さ調節用ボルト
Bが設けられ、床据置型基台16、台車17に突設した
受け軸16a、17aを支柱13a、13b下端側に差
し入れて支柱13a、13bを支持する際、支柱13
a、13b下端側の高さ調節用ボルトBを受け軸16
a、17a側の高さ調節穴hに選択的に差し入れて支柱
13a、13bの支持高さを調節する構成である。また
前記台車17側に装着した支柱13bには、支柱13b
を横方向に押して台車17によって床面を移動させるた
めの移動用グリップ21が支柱13b中間に取り付けら
れている。なお、前記床据置型基台16は、ベッド幅方
向に指向するように載置されるコ型形状の台枠によって
構成され、受け軸16aが中間に一体的に立設されてい
る。一方、前記台車17には、一対のロック機構付きキ
ャスタ17b、17bが取り付けられている。
【0007】次に、移動型支持構造体12において、二
つの支柱13a、13b間に掛け渡される走行レール1
4は、両端が支柱13a、13bの頂点に回動自在に軸
止めされている。また、走行レール14は、図示は省略
しているが、ベッド11の床部側に対向する下面側に、
前記吊上げ下げ機構部18を懸装装着して、走行レール
14に沿って案内移動させるためのガイド溝が形成され
ている。
【0008】そして前記吊上げ下げ機構部18は、走行
レール14におけるガイド溝に移動自在に載置した例え
ばローラを介して懸装されており、筐体22内に電動式
巻き上げ機構を内蔵している。電動式巻き上げ機構は、
モータと、減速機とブレーキ、クラッチ等の機構部、所
定長さの帯状体23を巻き上げ下げするための巻き上げ
ドラムを有し、前記帯状体23の先端をベッド11に向
けて垂下して、この帯状体23先端に老人等を吊り上げ
下げするためのハンガー24を取り付けている。ハンガ
ー24は、弓形形状の腕部25を有し、この腕部25の
両端にフック部材26を設けている。また、前記筐体2
2には、モータへの電力供給を行うコントローラが内蔵
されており、このコントローラへは、ケーブル27を介
して垂下した手元スイッチ28によって操作指令を供給
するようにしている。
【0009】以上のような移動型支持構造体を備えた介
護リフト2において、移動型支持構造体12は、ベッド
11長手方向に、すなわちボード5間に、跨ぐように配
置されるので、ベッド11側面が空き、ベッド以外の備
品、すなわち車椅子、ポータブル便器等の置き場所を確
保することができ、その他治療行為、介護者の行き来に
も支障が生ずることはない。また、移動型支持構造体1
2を配置する際、床据置型基台16、台車17の受け軸
16a、17aを支柱13a、13b下端側に差し入れ
て、支柱13a、13b下端側の高さ調節用ボルトBを
受け軸16a、17a側の高さ調節穴hに選択的に係合
することで、支柱13a、13bの高さを調節すること
ができるので、ベッド11が配備される部屋の天井の高
さに合わせることができる。
【0010】老人等をベッド11床部から持ち上げて、
ベッド11傍らの車椅子や、ポータブル便器等に移乗さ
せるには、介護者は吊上げ下げ機構部18を老人の真上
に移動させる。次いで、筐体22から垂下する帯状体2
3先端のハンガー24を引き下ろして、ハンガー24の
腕部25両端のフック部材26に老人の身体の下に敷い
た吊上げ用のシート(図示省略)を引っ掛け、手元スイ
ッチ28によって吊上げ下げ機構部18を作動するべく
操作指令を出し、前記帯状体23を巻き上げることで老
人を床部から吊り上げることができる。なお、この場
合、老人の足が床部からわずかに離れるぐらいの高さに
持ち上げるようにすれば、老人の重みでバランスを崩す
ようなことはなく、老人に無用な不安感を与えるような
こともない。
【0011】かかる状態で介護者は、台車17側に装着
した支柱13bの移動用グリップ21を把持し、台車1
7のキャスタ17b、17bのロックを外し、支柱13
bを横方向に押すようにする。すると、移動型支持構造
体12は、床据置型基台16に支持した支柱13aと走
行レール14との取り付け箇所を中心として回転移動
し、ベッド11側方へ台車17側の支柱13bをもたら
すことができる(図2参照)。このようにして、ハンガ
ー24の腕部25両端のフック部材26を介して吊り下
げた老人を、ベッド11傍らの車椅子Cの直上にもたら
すことができる。
【0012】そして介護者は片手で、吊り上げた老人を
車椅子の上の位置からずれないようにコントロールしな
がら、もう一方の手で手元スイッチ28を操作して吊上
げ下げ機構部18を作動し、ハンガー24を吊る帯状体
23を降ろして、老人を前記車椅子Cに移乗させること
ができるのである。
【0013】本発明にかかる移動型支持構造体を備えた
介護リフトは、以下のように構成することもできる。な
お、前述の介護リフト2と同様の構成要素には、同符号
を付して説明は省略する。すなわち、図3に示す介護リ
フト30では、移動型支持構造体12の二つの支柱13
a、13bのうち、床据置型基台16に支持した方の支
柱13aを、室内の壁面31に、固定具32によって固
定保持するようにしている。この固定具32は、図4、
図5に示すように壁面31側に固定した壁側固定腕32
aと、支柱13a側に嵌入する支柱側腕32bとを有し
ている。壁側固定腕32aと支柱側腕32bとには、そ
れぞれスリット33、34が形成されており、これらス
リット33、34を重ねた状態で蝶ねじ35を挿通して
連結固定するようにしている。また、支柱側腕32bに
は、支柱13aを挿通するための保持リング部材36が
一体的に設けられている。
【0014】以上のような固定具32を用いれば、移動
型支持構造体12の一層の安定化を図ることができる。
ベッド11を配備する際、室内の壁面31から一定の距
離をおいて配備するような必要はなく、ベッド11の配
備の位置に応じて固定具32の壁側固定腕32aと支柱
側腕32bとの連結固定箇所をずらし、蝶ねじ35によ
って固定することで対応することができる。
【0015】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、支持構造
体を移動型とすることで、省スペースで設置使用するこ
とができる。また、設置は部屋のレイアウトからの影響
が少なく、レール、支柱の切断等の必要はない。さらに
設置場所の天井高さに応じて、一定ピッチで高さ調節が
可能であり、天井が低い部屋でも設置が可能となる。
【0016】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる移動型支持構造体を備えた介護
リフトの一つの実施形態を示す外観斜視説明図である。
【図2】図1に示す介護リフトの、平面説明図である。
【図3】本発明にかかる移動型支持構造体を備えた介護
リフトの別の実施形態を示す外観斜視説明図である。
【図4】図3に示す介護リフトにおける支柱を固定する
固定具の一例を示した、側面図である。
【図5】図4に示す固定具の斜視説明図である。
【図6】現行における介護リフトの一例を示した外観斜
視図である。
【符号の説明】
10、30 介護リフト 11 ベッド 12 移動型支持構造体 13a、13b 支柱 14 走行レール 15 ボード 16 床据置型基台 17 台車 16a,17a 受け軸 18 吊上げ下げ機構部 19、20 高さ調節手段 21 移動用グリップ 22 筐体 23 帯状体 24 ハンガー 25 腕部 26 フック部材 27 ケーブル 28 手元スイッチ 31 壁面 32 固定具 32a 壁側固定腕 32b 支柱側腕 33、34 ねじシャフト 35 蝶ねじ 36 保持リング部材

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重病患者、老人等を持ち上げ下げし
    て、ベッドと他の付帯設備との間で移載できるようにし
    た介護リフトにおいて、ベッドをベッド長手方向に亘っ
    て跨ぐように配置する移動型支持構造体を有し、この移
    動型支持構造体は、一対の支柱とこれら支柱間に掛け渡
    し連結した走行レールとを有し、前記一対の支柱を、そ
    れぞれベッド長手方向の両端面外側の床面に配置するよ
    うにした床据置型基台上と、移動可能な台車上とに、ベ
    ッド設置の室内天井の高さに走行レールの位置高さを適
    合させるための高さ調節手段を介して支持すると共に、
    前記走行レールを、前記床据置型基台側に装着した支柱
    に対して回動可能に連結し、前記走行レールに、老人等
    を吊り上げ下げすると共に、走行レールに沿って移動可
    能な吊上げ下げ機構部を設けたことを特徴とする移動型
    支持構造体を備えた介護リフト。
  2. 【請求項2】 前記床据置型基台に装着した支柱を部
    屋内壁面に固定具を介して固定するようにし、この固定
    具は、壁面側に固定した壁側固定腕と、支柱側に装着す
    る支柱側腕とを有して、この支柱側腕を壁側固定腕に対
    して長手方向に進退調節可能に重合すると共にこの重合
    箇所を固定する固定手段を設けたことを特徴とする請求
    項1記載の移動型支持構造体を備えた介護リフト。
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