JP3128292B2 - 石炭液化用触媒の製造方法 - Google Patents

石炭液化用触媒の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、触媒を用いて行なう石
炭の液化反応に関する。詳しくは、硫酸第一鉄塩を含有
する粉体と粉末硫黄を共存させ、流動床炉を用いて焼成
反応して得られる生成物を触媒として使用する石炭の液
化方法である。
【0002】
【従来の技術】石炭液化は、石炭を粉砕して加熱し、必
要に応じて水素を加えてガスおよび固形物を含む液化物
を得る方法は長年研究され、多くの技術が知られてい
る。近年、燃料油資源等の問題や化学原料の提供、化学
品多様化、またエネルギ−多様化の中で直接的に石油代
替物を供給できる利点があるところから、石炭液化の技
術開発は必要不可欠である。
【0003】現に技術の開発は非常に盛んであり、多く
の新しい技術が開発されつつある。しかし、合成原油の
製造の製造方式と液化収率等に見られる経済性や良質の
燃料油やガソリンあるいは化学原料油を効率よく得るた
めには、まだ多くの問題点がある。例えば、高価な触媒
や装置の腐食または公害上望ましくない触媒の添加が必
要であったり、反応中に炭化物が生成したりすることで
ある。
【0004】石炭液化反応は非常に複雑であり、大別す
ると石炭の熱分解、生成したフリ−ラジカルの水素化、
芳香族環の開裂等を伴う水素化分解および水素化の三段
階にわかれる。従って、これらの反応をうまく調節する
には、石炭反応器中の反応条件、特にそのうち触媒の選
択は液化油の品質を決めるための重要な因子の一つであ
るのは勿論のこと石炭液化プロセスにおいて選択的な水
素化と水素化分解には触媒の寄与が最も大きいと言え
る。このためその化学種や物理的形状を変えた多種の触
媒が添加方法も含めて開発されてきた。
【0005】従来公知である石炭液化の触媒は非常に多
いが、中でも代表的なものに塩化亜鉛、塩化スズ、塩化
アルミ、塩化ニッケル、塩化鉄等の例が多く、これらは
金属ハロゲン化触媒に属する。硫化物では硫化鉄,硫化
スズ、硫化モリブデン、硫化鉛、硫化銅、硫化亜鉛、硫
化ニッケル、酸化物では酸化ニッケル、シリカ、アルミ
ナ、酸化鉄、酸化コバルト、酸化モリブデン、酸化チタ
ン、酸化タングステン、酸化バナジウム等があり、また
それらの混合物や赤泥、鉱石等の使用が知られている。
【0006】以上の触媒を大別すると三系統にわけられ
る。第一系統はハロゲン化物系、特に塩化物系で石炭液
化反応に優れた触媒効果を示す。なかでも高濃度で用い
る溶融塩法は軽質油の生成に富み、発生ガス量が少な
く、高い石炭液化率が得られるが、装置材質上おおきな
制約を受けることは勿論のこと、共存する塩化水素ガス
による腐食等の問題がある。第二系統は石油系触媒であ
ってにCo、Mo、Ni、W等の遷移金属の酸化物又
は硫化物に見られるように重質油の水素化に効果的であ
るが、被毒を受けやすく苛酷な条件下で使用されるため
に触媒活性の低下は著しく、触媒寿命が短いと言う欠点
がある。
【0007】これらの触媒は一般に高価であるためH−
Coalプロセス、二次水添、アップグレ−ディング等
に見られる沸騰床の如く反応器内で劣化触媒抜出し、再
生、供給システムからなる工夫、あるいはDow法の如
く、触媒を非常に低濃度で使い、かつ大半を再使用循環
するプロセスや独創的なエマルジョン触媒等の開発が行
なわれているが最適乳化法、乳化剤の選定など多くの問
題がある。即ち、いずれもまだ完成の域に達していな
い。 第三系統は鉄系触媒である。これは安価で使い捨
て触媒として用いられる場合が多い。なかでも水酸化
鉄、赤泥、鉄鉱石、硫酸鉄等が代表的である。通常これ
らの触媒は、石炭と溶媒からなるスラリ−中へ懸濁させ
て使用するが、触媒上への灰分付着による劣化は避けら
れない。従って活性維持のため微細で表面積を大きくす
ることが要求され、また分散性を上げる所策、あるいは
使用量を多くする等の工夫が要る。
【0008】これらの鉄化合物は硫黄が共存すると活性
が飛躍的に増大する。従って硫黄含有量の少ない石炭に
おいては硫黄を添加して使用することも提案されてい
る。また天然の黄鉄鉱(FeS2:パイライト)の触媒
活性なども良く知られており、一方合成パイライトの試
作方法も種々検討されてきた 従来このような触媒は、鉄イオンを含有する硫酸塩水溶
液に硫化ナトリウム水溶液を室温あるいはそれ以下の温
度で反応せしめ、その生成スラリ−をろ過あるいは遠心
分離することにより、水中に溶解残存しているNa+
Fe2+,SO4 2-を除去脱塩した後、残スラリ−に硫黄
粉末を添加し、約80℃で2〜3日間反応せしめ、生成
スラリ−を冷却し、ろ過あるいは遠心分離を行なった
後、塩酸で未反応硫化鉄を洗浄除去し、二硫化炭素等で
残硫黄を除去した後の物質を、石炭液化用触媒として用
いるものであった。(例えば米国、サンディア・ナショ
ナルラボラトリ−・エネルギ−レポ−ト80−2793
号。以後,米国80−2793号と称する)。
【0009】パイライトあるいは鉄の硫化物が石炭液化
反応に対して特に高活性であることは前述したようによ
く知られた事実であるが、これらを合成しようとする
と、米国80−2793号の場合に見られるように不利
な点が多い。例えば以下の如くである。 (1) 第一段反応後の沈降性が悪く、固液の分離が困難。
多くの時間と労力を要する。
【0010】(2) 第一段反応後の硫化物は変性し易く、
最終製品の触媒活性が安定しにくい。 (3) 第一段反応後、均一な粒子として分散させるのが難
しいので第二段反応も沈降性が変動し易く、反応後の固
液分離性が悪い。 以上、総体的にみてかなり製造上の変動が大きく、ト−
タルの触媒コストが高くなる。一方、天然の黄鉄鉱では
その活性に限界がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、鉱滓を利用
する、活性の安定した、かつ高活性で製造の容易な石炭
液化用触媒の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上の問
題点を解決するため、鋭意研究を進めた結果、鉱滓から
回収した硫酸鉄に硫黄を反応させて、微粉の硫化鉄を合
成する方法を見出し、本発明をなすに至った。即ち、本
発明は、鉱滓を硫酸処理して得られる硫酸第一鉄塩の水
溶液に、尿素を加え、次いで再結晶して得られる硫酸第
一鉄ニ水塩を、硫黄を共存させ、250℃以上、100
0℃以下の温度で流動床炉を用いて焼成反応することを
特徴とする石炭液化用触媒の製造方法である。
【0013】使用する硫酸第一鉄二水塩は鉱滓から回収
した硫酸第一鉄塩水溶液に尿素を鉄に対し、モル比で
0.2加え90℃で保持し、次いで64℃で再結晶また
は乾燥して得られる二水塩を用いことができる。使用
する硫黄は粉末硫黄または硫黄を含有するガスから回収
した硫黄である。以下、本発明方法を詳しく説明する。
本発明において、鉱滓とは主として製鉄工場から排出さ
れる有価金属を回収した後の鉄主成分の物質を言い、鉱
滓を処理するH2SO4は触媒製造の際に発生するSO2
とO2、H2Oの反応により合成したものを使用できる。
【0014】また鉄分を含有した種々のダスト類や赤
泥、鉄鉱石の粉砕品等はもちろん本発明の原料として使
用できるのは言うまでもない。粉末硫黄とは工業試薬の
他、触媒製造の際に発生するSO2と石炭粉末との還元
反応によって得られるものおよび石炭液化プラントから
排出されるH2Sとのクラウス反応によって得られるも
のをいう。
【0015】粉末とは、流動性を示す粉であればよい
が、粒径は100μm以下であることが望ましい。焼成
温度は200℃未満では反応速度が遅く、1000℃を
越えると粒子間の燒結が進みやすくなるので、250〜
1000℃以下が必要である。さらには、600℃を越
えるとパイライト型のFeS2よりもピロウタイトのF
1-XSが増し、かつ経済的にも、粒子間の燒結反応を
抑制するためにも600℃以下がさらに望ましい。また
下限の温度は、反応速度を上げ、かつ硫化鉄の収率を増
すためには300℃以上が必要である。焼成反応炉とし
ては、プッシャー炉、マッフル炉等原料を静置した状態
で焼成する炉を用いると粒子間の燒結反応が進み、微粉
の硫化鉄が得られない。原料粒子の粒径が小さければ小
さいほど、粒子の表面活性が高いので、粒径成長を起こ
しやすいが、流動焼成炉を用いるとこれらの粒子間の燒
結反応が抑制され、微粉の硫化鉄が得られる。原料に適
した焼成条件の設定と流動の際のアトリッション効果に
より、さらに微粉化した触媒を得ることが可能である。
【0016】本発明は鉱滓から回収した硫酸鉄を原料と
して流動焼成により製造した微粉の硫化鉄に特色があ
り、合成パイライト、天然の鉄の硫化物である黄鉄鉱、
白鉄鉱、磁硫鉄鉱などと比較した場合、微少量の添加量
にもかかわらず、実施例にも示すように、石炭の液化反
応にかかわる触媒の活性は、本発明による調製触媒の方
が著しく高い。
【0017】ちなみに天然の黄鉄鉱の200メッシュ以
下の粉砕物の表面積は0.1〜5m 2/g、本発明の合
成パイライトは10〜100m2/g程度である。また
本発明の触媒による石炭液化反応は、一般の鉄化合物を
触媒とする時と異なり、硫黄を別途添加する必要はな
い。以上のように微粉化した触媒により、効率よく石炭
液化を行なうのが本発明の特徴であって、単に鉄化合物
と硫黄を反応系に触媒として供給する方法に比較して、
格段に優れた石炭の液化性能を示す。
【0018】本発明に言う石炭とは、無煙炭、瀝青炭、
亜瀝青炭、褐炭、泥炭等を言うが、瀝青炭、亜瀝青炭、
褐炭がより好ましい。石炭の加熱は300℃以上900
℃以下で行なわれる。温度が低いと液化速度が遅く、温
度が高いと炭化物やガスが増大するので、通常400℃
以上500℃以下が好ましい。 液化時の水素は、予
め、十分水添した媒体油を用いれば特に必要ないが、通
常は純度の高いものが良い。反応時の水素の圧力は、1
0kg/cm2以上で良いが、好ましくは100〜30
0kg/cm2が適当である。液化反応は石炭種、石炭
の構造、混合するスラリ−化媒体油等によって適当な圧
力を決める。
【0019】本発明に言う液化反応の場合、媒体油の添
加の有無は問わないが、一般的には石炭に対して100
〜400Wt%添加する。使用する媒体油は石炭の液化
油又は液化油を水添した油が好ましいが、クレオソ−ト
油、アントラセン油、石油溜分等を単独で用いてもこれ
らの混合油であってもかまわない。媒体油の沸点は15
0〜600℃程度がよい。
【0020】液化反応の際の触媒量(Fe)は無水無灰
炭(DAF)ベ−スで0.1〜10Wt%のいずれでも
よいが、望ましくは0.1〜3Wt%でよく、液化性
能、コスト面からすれば0.5〜2Wt%がもっとも好
ましい。反応は、回分式又は流通式のいずれを問わな
い。なお、詳細は実施例に示したが、本発明の触媒を用
いて液化反応を行なうと、常圧で沸点300℃以下の軽
質油分の取得量が増大し、アスファルテンおよびプレア
スファルテンは減少する。ガスの発生はほとんど増える
ことはない。
【0021】以上のように、微少量の触媒を高分散化し
た石炭スラリ−を水素ガスと共に反応器に送り液化反応
を行なうのが本発明の特徴であつて、単に鉄化合物と硫
黄を反応系に触媒として供給する方法に比較して、格段
に優れた石炭の液化性能を示す。
【0022】
【実施例】
【0023】
【実施例1及び比較例1〜3】鉱滓から回収した硫酸第
一鉄塩の水溶液を64℃で再結晶して得られた硫酸第一
鉄塩の二水塩を粉砕分級(平均粒径15μm)し、20
kgと粉末硫黄(平均粒径20μm)12kgをよく混
合した。次いで、内径300mmφの耐火レンガ内張り
炉の外周をLPGバ−ナ−で加熱し、内部のベット温度
が500℃に達したところで、原料をフィ−ドノズルよ
り連続的に炉内に投入し、7時間の連続運転を行なっ
た。運転の経時と共に、オ−バ−フロ−配管または頂部
サイクロンより取り出した触媒をA触媒とした。X線回
折による分析の結果、取得したものはFeS2であっ
た。
【0024】以上のようにして調製した触媒を用いて、
石炭液化反応実験を行なった。このA触媒を用いた石炭
液化反応実験を実施例1とする。20kg/日の連続式
反応装置を使用した。運転条件は以下の通りである。 (1)石炭:太平洋炭(100メッシュパス) (2)媒体油:脱晶アントラセン油 (3)スラリ−濃度:40Wt% (4)触媒濃度:DAFベース鉄重量として2Wt% (5)反応圧力:170kg/cm2 (6)反応温度:450℃ なお比較例として前記の米国80−2793号に示され
る製造方法に従い取得した触媒(以下B触媒という)、
鉱物パイライト、電解鉄粉+硫黄を用いて石炭液化反応
実験を行い、それぞれ比較例1、2、3とする。使用し
た触媒量は実施例1と同様にDAFベースで鉄重量とし
て2Wt%使用した。
【0025】図1の横軸は、ヘキサン可溶分油の全油に
対する重量分率であって、水添度合いを示す尺度と考え
ることができる。ここで全油とは、ヘキサン可溶分油と
アスファルテンおよびプレアスファルテンの総重量を言
う。また、縦軸は生成軽質油の仕込み無水無灰炭に対す
る重量分率を示し、水素化分解の度合いを示す尺度と見
なされる。ここで言う軽質油とは、ヘキサン等の炭素数
5以上の物質であって、かつ常圧の沸点300℃以下の
ものをいう。この図は液化が軽質化の方向に進と右上が
りとなり、結果的に触媒活性の尺度となり得る。
【0026】図1において1、2、3および4はそれぞ
れ下記の触媒を用いた反応結果を示すものである。1.
本発明による調製触媒(A触媒)−実施例1,2.従来
方法による調製触媒(B触媒)−比較例1,3.鉱物パ
イライト−比較例2,4.電解鉄粉+硫黄−比較例3、
上記3.の鉱物パイライトとは、岡山県柵原鉱山産出の
パイライトを200メッシュ以下に粉砕したものであ
る。
【0027】図1で明白なことは、1の本発明による調
製触媒が他の触媒と比較して、水添度合いおよび水素化
分解度合いのいずれも著しく高く、優れた活性を示して
いることである。しかも、4の場合は無触媒に近く高沸
点のオイル成分が多くなっている。
【0028】
【実施例2及び比較例4〜5】鉱滓から回収した硫酸第
一鉄塩の水溶液に尿素を鉄に対してモル比で0.2を加
え、90℃で60分保持した。次いで、64℃で再結晶
し固液分離性に富んだ硫酸第一鉄塩の二水塩を得、解砕
分級(平均粒径8μm)したもの20gと粉末硫黄(平
均粒径20μm)12gをよく混合した。次いで、内径
50mmφの透明石英管製の回分流動反応床炉に仕込
み、N2ガスで流動させた。外周から電気炉で加熱し、
内部のベット温度が500℃に達した後30分間滞留さ
せた。その後、室温まで冷却して取り出した触媒をA触
媒とした。X線回折による分析の結果、取得したものは
FeS2であった。
【0029】実施例1と同様、触媒の性能評価を行なっ
た。触媒量はFeとしてDAFベ−スで1Wt%とし
た。他の代表的な鉄系化合物触媒との石炭液化反応結果
を比較したのが表1および図2である。 図2は、0.
5リットルのオ−トクレ−ブで活性の評価を行なった結
果である。石炭としてはイリノイ炭を用い、水素仕込圧
80kg/cm2(反応温度での圧力は125kg/c
2)、反応時間30分、反応温度460℃で液化反応
を行なった。
【0030】なお比較例として電解鉄粉+S、B触媒を
用いて石炭液化反応実験を行い、それぞれ比較例4、5
とした。用いた触媒量は、Feとして DAFベ−スで
1Wt%使用した。溶媒には脱晶アントラセン油を用
い、無水無灰炭に対し重量にして2倍量を加えた。
【0031】
【表1】
【0032】この結果から本発明の触媒は、460℃で
はA触媒の液化性能は触媒量が少なくとも従来のB触媒
よりも優れており、有機ガスの発生量はそれほど、大き
くない。NオイルおよびF−1オイル等の軽質油の生成
量が増し、アスファルテンおよびプレアスファルテンが
減少するという理想的な触媒活性を本調製触媒が示して
いることが分る。
【0033】
【発明の効果】本発明で用いる触媒は、(1)鉱滓やダ
ストや鉄鉱石類の安価な原料を利用し得る、(2)回収
硫酸鉄の尿素処理の後、64℃で再結晶すると固液分離
性に富んだ硫酸第一鉄の二水塩を容易に得ることができ
る、(3)高活性な硫化鉄触媒を製造し得る、(4)焼
成時における粒径成長を抑制し得る、(5)実質的な製
造は焼成工程だけでよく、シンプルである、(6)触媒
製造プラント、石炭液化プラントからの副生品を原料に
し得る、(7)以上の事実から製造コストは非常に安価
となり、経済的に有利である等の活性の安定した、かつ
高活性な触媒であり、該触媒を用いる本発明の石炭液化
反応は有機ガスの発生量はそれほど大きくなく、軽質油
の生成量が増すという有用性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における本発明による触媒と比較例1
〜3の石炭液化反応の結果を示したグラフ図である。
【図2】石炭液化生成物組成について本発明による触媒
を用いた実施例2と比較例4〜5との比較を図示したグ
ラフ図である。
【符号の説明】
1.本発明による調製触媒(A触媒)−実施例1 2.従来方法による調製触媒(B触媒)−比較例1 3.鉱物パイライト−比較例2 4.電解鉄+硫黄−比較例3 A.アスファルテンおよびプレアスファルテンであって
ヘキサン不溶分でかつTHF可溶分 BG.副ガス .bp220〜300℃のオイル H.bp300℃以上でかつヘキサン可溶分 N.bp220℃以下のオイル OG.有機ガス S.有機物でかつTHF不溶物(未反応炭) H2O.水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10G 1/06 B01J 27/043 C10G 1/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉱滓を硫酸処理して得られる硫酸第一鉄
    塩の水溶液に、尿素を加え、次いで再結晶して得られる
    硫酸第一鉄ニ水塩を、硫黄を共存させ、250℃以上、
    1000℃以下の温度で流動床炉を用いて焼成反応する
    ことを特徴とする石炭液化用触媒の製造方法。
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