JP3128210B2 - ポリウレタンレンズ - Google Patents

ポリウレタンレンズ

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JP3128210B2
JP3128210B2 JP09136692A JP13669297A JP3128210B2 JP 3128210 B2 JP3128210 B2 JP 3128210B2 JP 09136692 A JP09136692 A JP 09136692A JP 13669297 A JP13669297 A JP 13669297A JP 3128210 B2 JP3128210 B2 JP 3128210B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリウレタンレンズに関
する。
【0002】
【従来の技術】ポリイソシアネート化合物とポリチオー
ル化合物を反応させて得られるポリウレタンレンズの製
造において、例えば架橋度を上げるために2官能のチオ
ール基を有するポリチオール化合物とともにペンタエリ
スリトールテトラキス(メルカプトアセテート)、ペン
タエリスリトールテトラキス(メルカプトプロピオネー
ト)などの4官能のポリチオール化合物を用いているこ
とは特開昭63−130614号公報などによって知ら
れている。またポリチオール化合物のポリイソシアネー
ト化合物との反応速度はポリチオール化合物ごとに異な
るということも知られている。このような2種以上のポ
リチオール化合物を用いて光学歪のないポリウレタンレ
ンズを製造する方法としてはポリイソシアネート化合物
との反応速度が大きいポリチオール化合物に重合条件を
合せて、初期重合温度を低温にして、重合温度を時間を
かけて徐々に上昇させて重合する方法が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらポリイソ
シアネート化合物との反応速度が大きいポリチオール化
合物に重合条件を合せて初期重合温度を低温にし、重合
温度を時間をかけて徐々に上昇させて重合する方法は重
合時間が長くなり製造上効率が悪くなるという問題があ
る。また例えばポリイソシアネート化合物との反応速度
が大きいポリチオール化合物として知られるペンタエリ
スリトールテトラキス(メルカプトアセテート)(以
下、PETMAと記す)を用いて中心厚、周縁厚が大き
いレンズを作製する場合には、PETMAの量が多くな
ると、ポリイソシアネート化合物との反応による反応熱
が高くなり、重合熱の熱制御だけでは光学歪及び脈理の
発生のないポリウレタンレンズを得るのは困難である。
【0004】本発明は上述した課題を解決するためにな
されたもので、その目的は、重合時間を短くして、中心
厚、周縁厚が大きいプラスチックレンズを製造する場合
においても光学歪及び脈理が生じないポリウレタンレン
ズを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
本発明のポリウレタンレンズは、下記工程(A)、
(B)および(C)を実施することにより得られること
を特徴とする。
【0006】工程(A):(i)1種のポリチオール化
合物を、基準となるポリイソシアネート化合物であるm
−キシリレンジイソシアネートと、−NCO基/−SH
基の混合比が1.0となるように混合し、20℃におけ
る混合終了直後の混合物の粘度値と、混合後2時間後の
混合物の粘度値を測定し、粘度の変化量を求める操作、
(ii)種々のポリチオール化合物について前記(i)と
同様にして粘度の変化量を求める操作、および(iii)
測定された任意の2種のポリチオール化合物における粘
度の変化量を比較し、その差が100cps以上のとき、
標準ポリイソシアネート化合物との反応速度が異なる2
種のポリチオール化合物として選定する操作を行うこと
により、ポリイソシアネート化合物との反応速度が異な
る2種以上のポリチオール化合物を選択する工程; 工程(B):工程(A)で選択された2種以上のポリチ
オール化合物を、ポリイソシアネート化合物および式
(I) (R1c−Sn−X4-c (I) (式中 R1はメチル基、エチル基、プロピル基又はブ
チル基であり、Xはフッ素原子、塩素原子又は臭素原子
であり、cは1〜3の整数である)で示されるアルキル
錫ハライド化合物との混合物に添加する工程;および 工程(C):工程(B)で得られた混合物を複数個のレ
ンズ成形型に注入し、混合物注入レンズ成形型を同一の
重合炉で加熱して混合物を反応させることにより、複数
個の透明ポリウレタンレンズを得る工程。
【0007】
【発明の実施の態様】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0008】本発明のポリウレタンレンズは工程
(A)、(B)および(C)を実施することにより得ら
れるものである。先ず工程(A)を説明する。
【0009】工程(A)は、ポリイソシアネート化合物
との反応速度が異なる2種のポリチオール化合物を選択
する工程であり、この工程は下記操作(i)、(ii)お
よび(iii)を行うことにより実施される。
【0010】(i)1種のポリチオール化合物を、基準
となるポリイソシアネート化合物であるm−キシリレン
ジイソシアネートと、−NCO基/−SH基の混合比が
1.0となるように混合し、20℃における混合終了直
後の混合物の粘度値と、混合後2時間後の混合物の粘度
値を測定し、粘度の変化量を求める操作、(ii)種々の
ポリチオール化合物について前記(i)と同様にして粘
度の変化量を求める操作、および(iii)測定された任
意の2種のポリチオール化合物における粘度の変化量を
比較し、その差が100cps以上のとき、標準ポリイソ
シアネート化合物との反応速度が異なる2種のポリチオ
ール化合物として選定する操作。
【0011】このようにしてポリイソシアネート化合物
との反応速度が異なる2種以上のポリチオール化合物が
選定されるが、2種以上のポリチオール化合物の組み合
せとしては、例えば以下のものが挙げられる。
【0012】(イ)ポリイソシアネート化合物との反応
速度が大きいことが知られている特開昭60−1990
16号公報に開示されたポリチオール化合物(S1
と、ポリイソシアネート化合物との反応速度が比較的穏
やかなことが知られている特開昭63−46213号公
報に開示されたポリチオール化合物(S2)との組み合
せ。
【0013】化合物(S1)としては、エチレングリコ
ールビス(メルカプトアセテート)、トリメチロールプ
ロパントリス−(メルカプトアセテート)、ペンタエリ
スリトールテトラキス−(メルカプトアセテート)が挙
げられる。
【0014】また化合物(S2)としては、ペンタエリ
スリトールテトラキス(メルカプトプロピオネート)、
トリメチロールプロパントリス(メルカプトプロピオネ
ート)、トリメチロールエタントリス(メルカプトプロ
ピオネート)、ジクロロネオペンチルグリコールビス
(メルカプトプロピオネート)、ジブロモネオペンチル
グリコールビス(メルカプトプロピオネート)が挙げら
れる。
【0015】(ロ)ポリイソシアネート化合物との反応
速度が大きい、式(II) (R2a−C(CH2OCOCH2SH)b (II) (式中、R2はメチル基、エチル基を表し、aは0〜1
の整数、bは3〜4の整数を表し、a+b=4であ
る。)または式(III)
【化2】 で示されるポリチオール化合物(S3)と、ポリイソシ
アネート化合物との反応速度が比較的穏やかな特開平3
−236386号公報に開示されているポリチオール化
合物(S4)との組み合せ。
【0016】化合物(S3)のうち式(II)で表される
化合物としては、例えばトリメチロールプロパントリス
−(メルカプトアセテート)、トリメチロールエタント
リス−(メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトー
ルテトラキス−(メルカプトアセテート)等が挙げられ
る。
【0017】また式(III)で表わされる化合物(S3
は、ジペンタエリスリトールヘキサキス−(メルカプト
アセテート)である。
【0018】化合物(S4)としてはジメルカプトメチ
ルジチアン等が挙げられる。
【0019】本発明において、ポリイソシアネート化合
物との反応速度が異なる2種以上のポリチオール化合物
間の添加割合は特に限定されない。ポリイソシアネート
化合物との反応速度が大きいと知られている前述した式
(II)、式(III)のポリチオール化合物を全量の20
モル%以上添加することも可能である。
【0020】次に工程(B)について説明する。工程
(B)は、工程(A)で選定された2種以上のポリチオ
ール化合物を、ポリイソシアネート化合物および式
(I) (R1c−Sn−X4-c (I) (式中 R1はメチル基、エチル基、プロピル基又はブ
チル基であり、Xはフッ素原子、塩素原子又は臭素原子
であり、cは1〜3の整数である)で示されるアルキル
錫ハライド化合物との混合物に添加する工程である。
【0021】工程(B)で用いられるポリイソシアネー
ト化合物は特に限定されるものでなく、特開昭60−1
99016号公報、特開昭57−136601号公報、
特開昭63−46213号公報、特開平1−30220
2号公報などに開示されたポリイソシアネート化合物を
適宜用いることができる。
【0022】ポリイソシアネート化合物の具体例とし
て、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘ
キサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シ
クロヘキサンジイソシアネート、ビス(イソシアネート
メチル)ビシクロヘプタン、キシリレンジイソシアネー
ト、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、リジン
エステルトリイソシアネート、トリス(イソシアネート
メチル)シクロヘキサン、メシチレントリイソシアネー
ト、ビシクロヘプタントリイソシアネート、ヘキサメチ
レントリイソシアネート等のポリイソシアネート化合物
及びそれらの化合物のアロファネート変性体、ビュレッ
ト変性体、イソシアヌレート変性体、ポリオール又はポ
リチオールとのアダクト変性体が挙げられ、単独で用い
てもよいし、必要に応じて2種以上の混合物としてもよ
い。その他公知のイソシアネート化合物を用いることが
できるが、主成分となるイソシアネート化合物は2官能
以上のものでなければならない。公知の芳香環を分子内
にもつ脂肪族イソシアネート化合物にCl又はBr等の
ハロゲン原子を導入してもよい。特に好ましいポリイソ
シアネート化合物としては、ビス(イソシアネートメチ
ル)シクロヘキサン、ビス(イソシアネートメチル)ビ
シクロヘプタン、キシリレンジイソシアネート、メシチ
レントリイソシアネート等が挙げられる。
【0023】工程(B)で用いられるアルキル錫ハライ
ド化合物は、式(I) (R1c−Sn−X4-c (I) (式中 R1はメチル基、エチル基、プロピル基又はブ
チル基であり、Xはフッ素原子、塩素原子又は臭素原子
であり、cは1〜3の整数である)で表わされる化合物
である。
【0024】この工程(B)においては、ポリイソシア
ネート化合物に式(I)で示されるアルキル錫ハライド
化合物を添加して得た混合物にポリチオール化合物を添
加することを要する。その理由は、ポリイソシアネート
化合物とポリチオール化合物との混合後に一般式(I)
のアルキル錫ハライド化合物を添加すると、中心厚、周
縁厚が大きいポリウレタンレンズを製造した場合、光学
歪が生じるのに対し、ポリチオール化合物と混合する前
のポリイソシアネート化合物にアルキル錫ハライド化合
物を添加することにより、アルキル錫ハライド化合物が
容易に溶解し、中心厚、周縁厚の大きいプラスチックレ
ンズを製造するために使用モノマー量が多くなる場合で
も光学歪及び脈理が極めて少ないレンズが得られる。ま
た精密な温度制御を必要とせず重合時間の短縮が可能
で、一つの重合炉に数百枚から数千枚のレンズを重合す
ることが可能となるという顕著な効果が得られるからで
ある。
【0025】式(I)のアルキル錫ハライド化合物とし
ては、例えばモノメチル錫トリクロリド、ジメチル錫ジ
クロリド、トリメチル錫クロリド、ジブチル錫ジクロリ
ド、トリブチル錫クロリド、トリブチル錫フロリド、ジ
メチル錫ジブロミド等が挙げられる。使用量は、用いる
モノマーの種類や重合温度にも左右されるが、一般には
モノマー混合物中に10〜10000ppm、好ましく
は50〜8000ppmの範囲になるように添加する。
10〜10000ppmの範囲を外れると重合速度の調
整がむずかしくなり、光学歪や脈理が多くなり光学用途
に適さない。アルキル錫ハライド化合物の添加は0℃〜
室温の如く比較的低温で行なうのが好ましい。
【0026】本発明によれば、前述した式(I)のアル
キル錫ハライド化合物の添加により前述の効果が奏せら
れるのであり、このアルキル錫ハライド化合物の代り
に、従来、ポリウレタンレンズの製造分野において、触
媒として同等的に取扱われているジブチル錫ジラウレー
トなどのハロゲン非含有錫化合物を用いても本発明の効
果を達成することはできない。
【0027】なお、2種以上のポリチオール化合物のう
ち、ポリイソシアネート化合物との反応速度が低いポリ
チオール化合物にもアルキル錫ハライド化合物を添加す
ることもできる。
【0028】屈折率や加工性等、レンズとして好ましい
物性を得るために、ポリイソシアネート化合物とポリチ
オール化合物の混合比は、−NCO基/−SH基モル比
が0.9〜1.2、特に好ましくは0.95〜1.10
の比率の範囲が好ましい。
【0029】また、耐候性を改良するため紫外線吸収
剤、酸化防止剤などの添加剤を必要に応じて加えてもよ
い。
【0030】次に本発明の工程(C)について説明す
る。この工程(C)は、工程(B)で得られた混合物を
複数個のレンズ成形型に注入し、混合物注入レンズ成形
型を同一の重合炉で加熱して混合物を反応させることに
より、複数個のポリウレタンレンズを得る工程である。
【0031】レンズ成形型としてはガラス製または金属
製のモールドと樹脂製のガスケットを組み合わせた成形
型を用いるのが望ましい。モールドと成形レンズとの離
型性を良くするため、モールドを離型剤処理したり、モ
ノマーに離型剤を添加してもよい。反応時間、反応温度
は、使用するモノマーの種類にもよるが、一般に3〜9
6時間、0〜130℃である。
【0032】重合炉は、数多くの成形型を収納できるも
のが好ましく、ポリウレタンレンズを量産するという本
発明の目的を好ましく達成するためには、数百個から数
千個の成形型を収納できる重合炉を用いるのが好まし
い。
【0033】以上工程(A)、(B)および(C)を順
次説明してきたが、本発明によれば、光学歪や脈理の極
めてすくないポリウレタンレンズを精密な温度制御を必
要とせずに短い重合時間で、同一の重合炉で数多く量産
することができる。
【0034】
【実施例】以下実施例により本発明を更に説明する。
【0035】実施例1 工程(A) ペンタエリスリトールテトラキス−(メルカプトアセテ
ート)(以下PETMAと記す)を、基準となるポリイ
ソシアネート化合物であるm−キシリレンジイソシアネ
ート(以下XDIと記す)と、−NCO基/−SH基の
混合比が1.0になるように混合し、20℃における混
合終了直後の混合物の粘度値及び混合後2時間後の混合
物の粘度値を測定し、それぞれ45cps及び450cpsで
あること、従って粘度の変化量(ΔV1)が415cpsで
あることを確認した。
【0036】ジメルカプトメチルジチアン(以下DMM
Dと記す)についてもPETMAの場合と同様にして混
合直後および混合後2時間後の混合物の粘度値を測定
し、12cpsおよび13cpsであること、従って粘度の変
化量(ΔV2)が1cpsであることを確認した。
【0037】従って(ΔV1)と(ΔV2)との差は41
4cpsであり、100cps以上であることから、PETM
AとDMMDはXDIとの反応速度が異なると判定さ
れ、ポリイソシアネート化合物との反応速度が異なる2
種のポリチオール化合物として選定された。
【0038】工程(B) XDI94重量部に15℃の室温でジメチル錫ジクロリ
ド(以下DMTDClと記す)0.01重量部を混合撹
拌して混合物を得た。
【0039】この混合液にPETMA54重量部および
DMMD53重量部、ジブトキシエチルアシッドフォス
フェート及びブトキシエチルアシッドフォスフェートの
混合物0.10重量部を添加して十分混合した。
【0040】工程(C) 次に混合物を5mmHg下で脱気した後、ガラス型とポ
リウレタン製ガスケットよりなる、200個の成形型中
にそれぞれ注入し、次いで単一の重合炉に入れた。混合
物注入成形型をしばらく放置して、120℃まで12時
間かけて昇温し、120℃にて3時間加熱した後、成形
型を重合炉から取り出し、成形型からレンズを取り出し
た。なお成形型は、上型曲率600mm、下型曲率12
0mmのガラス型を用い、レンズの中心厚が5mm、径
が75mmになるようにしたものである。なお本実施例
では一つの重合炉で200枚のレンズを製造した。得ら
れたレンズの評価結果を表1及び表2に示す。
【0041】表1,表2に示すように本実施例で得られ
たすべてのポリウレタンレンズはくもりがなく、脈理、
光学歪がないものであった。
【0042】評価基準、評価方法は次に示す通りであ
る。
【0043】屈折率・アッベ数: アタゴ社製アッベ屈
折率計2Tを用いて20℃にて測定した。 透明性: 得られたレンズを暗所にて蛍光灯下で目視観
察し、レンズの曇り及び不透明物質の析出がないものを
(○)とし、明らかにあるものを(×)とした。 耐熱性: リガク社製TMA装置により測定した。加圧
ピンは径0.5mmのものを使用し、TMA(ペネトレ
ーション法)により昇温速度10℃/min、加重10
gの条件で、得られたチャートピーク温度により評価し
た。 耐候性: サンシャインカーボンア−クランプを装備し
たウェザーメーターにレンズをセットし200時間経過
したところで、試験前との色相を比較した。評価基準
は、ほとんど変化なしを(○)とし、わずかに黄変を
(△)、黄変を(×)とした。なお(△)の評価はわず
かに黄変しているものの実用上何ら支障のないものをい
う。 光学歪: ストレインスコープによる目視観察を行なっ
た。歪みが無いものを(○)とし、歪みが多いものを
(×)とした。 脈理: シュリーレン法による目視観察を行なった。脈
理がほとんどないものを(○)とし、脈理が多いものを
(×)とした。
【0044】実施例2〜11 表1、表2に示すようにポリイソシアネート化合物とポ
リチオール化合物の組成を変えた以外はすべて実施例1
と同様に行い、ポリウレタンレンズを得た。2種のポリ
チオール化合物の粘度変化量ΔV1とΔV2との差(|Δ
1−ΔV2|)は表1,2に示すように、いずれも10
0cps以上であった。表1,表2に示すように、得られ
たすべてのポリウレタンレンズはくもり、脈理、光学歪
が生じないものであった。
【0045】比較例1〜4 表3に示すように前述した一般式(I)のアルキル錫ハ
ライド化合物の代りにジブチル錫ラウレートを用いた以
外はすべて実施例1と同様にしてポリウレタンレンズを
作製した。表3に示すように得られたポリウレタンレン
ズは光学歪、脈理が大きく生じた。
【0046】比較例5 XDI、PETMA、DMMDを均一混合した後に、D
MTDClを加えた以外はすべて実施例1と同様にして
プラスチックレンズを作製した。表3に示すように、本
比較例で得られたポリウレタンレンズは光学歪、脈理が
多く見られた。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、中心厚、周縁厚が大き
くても光学歪み、脈理の発生が極めて少ないポリウレタ
ンレンズが提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 1/04 C08G 18/24 C08G 18/38

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記工程(A)、(B)および(C)を
    実施することにより得られることを特徴とするポリウレ
    タンレンズ。 工程(A):(i)1種のポリチオール化合物を、基準
    となるポリイソシアネート化合物であるm−キシリレン
    ジイソシアネートと、−NCO基/−SH基の混合比が
    1.0となるように混合し、20℃における混合終了直
    後の混合物の粘度値と、混合後2時間後の混合物の粘度
    値を測定し、粘度の変化量を求める操作、(ii)種々の
    ポリチオール化合物について前記(i)と同様にして粘
    度の変化量を求める操作、および(iii)測定された任
    意の2種のポリチオール化合物における粘度の変化量を
    比較し、その差が100cps以上のとき、標準ポリイソ
    シアネート化合物との反応速度が異なる2種のポリチオ
    ール化合物として選定する操作を行うことにより、ポリ
    イソシアネート化合物との反応速度が異なる2種以上の
    ポリチオール化合物を選択する工程; 工程(B):工程(A)で選択された2種以上のポリチ
    オール化合物を、ポリイソシアネート化合物および式
    (I) (R1c−Sn−X4-c (I) (式中 R1はメチル基、エチル基、プロピル基又はブ
    チル基であり、Xはフッ素原子、塩素原子又は臭素原子
    であり、cは1〜3の整数である)で示されるアルキル
    錫ハライド化合物との混合物に添加する工程;および 工程(C):工程(B)で得られた混合物を加熱して混
    合物を反応させることにより、ポリウレタンレンズを得
    る工程。
  2. 【請求項2】 前記2種以上のポリチオール化合物のう
    ち、1種のポリチオール化合物は、下記の式(II)また
    は式(III)で表わされるポリチオール化合物であり、
    他のポリチオール化合物は、ポリイソシアネート化合物
    との反応速度が式(II)または式(III)で表わされる
    前記ポリチオール化合物と異なるポリチオール化合物で
    あることを特徴とする請求項1記載のポリウレタンレン
    ズ。 式(II) (R2a−C(CH2OCOCH2SH)b (II) (式中、R2はメチル基、エチル基を表し、aは0〜1
    の整数、bは3〜4の整数を表し、a+b=4であ
    る。) 式(III) 【化1】
  3. 【請求項3】 2種以上のポリチオール化合物のうち、
    ポリイソシアネート化合物との反応速度が低いポリチオ
    ール化合物にもアルキル錫ハライド化合物を添加するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のポリウレタンレンズ。
  4. 【請求項4】 ポリチオール化合物として2,5−ジメ
    ルカプトメチル−1,4−ジチアンとペンタエリスりト
    ールテトラキス(チオグリコレート)を用い、ポリイソ
    シアネート化合物として1,3−ビス(イソシアナート
    メチル)シクロヘキサンを用いることを特徴とする請求
    項1に記載のポリウレタンレンズ。
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