JP3128042B2 - 石英ガラスルツボの製造方法 - Google Patents

石英ガラスルツボの製造方法

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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/09Other methods of shaping glass by fusing powdered glass in a shaping mould
    • C03B19/095Other methods of shaping glass by fusing powdered glass in a shaping mould by centrifuging, e.g. arc discharge in rotating mould

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は石英ガラスルツボの製
造方法に関し、特に、シリコン単結晶の引上げに用いら
れる石英ガラスルツボの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの基板の材料となるシリ
コン単結晶は、一般にCZ法(チョクラルスキー法)に
より製造されている。CZ法は、ルツボ内に多結晶シリ
コン原料を装填し、ルツボを周囲から加熱して多結晶シ
リコン原料を溶融し、上方から吊り下げた種結晶をシリ
コン融液に浸して引き上げることにより、シリコン単結
晶インゴットを製造する方法である。CZ法では、一般
に石英ガラス製のルツボが用いられる。
【0003】石英ガラスルツボの製造方法としては、粉
砕・精製した石英粉を回転可能な中空型に供給し、遠心
力を利用して石英粉を層状に成形し、アーク等の熱源を
用いて石英粉の層を内面側から加熱・溶融することによ
って、石英ガラスルツボを得る方法が一般的である。
【0004】この方法で製造された石英ガラスルツボ
は、一般に気泡を多く含み半透明である。石英ガラスル
ツボ内の気泡は、シリコン単結晶引上げ時にルツボ内面
がシリコン融液に浸食されて開泡状態となることが多
い。
【0005】気泡が開泡すると、気泡中の不純物ガスが
シリコン融液中に混入してシリコン単結晶に転移が生
じ、歩留まりが低下する。また、気泡が開泡すると、石
英ガラスルツボの内側に面荒れが生じ、単結晶引上げ時
にシリコン融液の湯面が融液量の減少に伴ってスムーズ
に低下できなくなり、一層歩留まりが低下してしまう。
【0006】また、面荒れによりルツボ内面に生じた微
細な突起は石英ガラスの結晶化の核となり易く、斑点状
のクリストバライトの形成が促進される。クリストバラ
イトがルツボから離脱してシリコン融液に落ち込むと、
引き上げる単結晶に悪影響を与えることになる。
【0007】このような気泡に起因する石英ガラスルツ
ボの欠点を解消する目的で、特公平4ー22861号の
石英るつぼの製造方法が提案されている。
【0008】さて、CZ法で引き上げたシリコン単結晶
は、半導体デバイスの材料として用いられる。シリコン
単結晶をスライスすることによって、シリコン基板が得
られる。シリコン基板を用いて構成した半導体デバイス
においては、基板に含まれる金属不純物が素子特性に大
きな影響を与えることが知られている。
【0009】シリコン単結晶引上げ時に、石英ガラスル
ツボがシリコン融液に浸食されルツボ中の金属不純物が
シリコン融液に溶け込むと、金属不純物がそのままシリ
コン基板に残留してしまう。このため、シリコン基板に
含まれる金属不純物を低減するためには、石英ガラスル
ツボ中に含まれる金属不純物を減らすことが肝要であ
る。
【0010】ところで、天然原料の石英精製粉から作ら
れた従来の石英ガラスルツボにおける、全体的なアルカ
リ金属含有量は0.1ppm以下であり、Al(アルミ
ニウム)含有量も7〜8ppm程度と低水準である。
【0011】しかしながら、前記Al含有量は石英ガラ
スルツボ全体の平均値である。局部的に見ると、Al含
有量はルツボの内側表面で最も高く、層の内部に行くに
従って急激に減少するのが一般的である。ルツボ内側表
面のAl含有量は、150〜1000ppmに達する場
合もある。従って、石英ガラスルツボの内側表面がシリ
コン融液に浸食されると、平均含有量からは予測できな
い多量のAlがシリコン単結晶中に取り込まれる。
【0012】特開昭63ー166791号公報に記載さ
れた石英ガラスルツボの製造方法は、このような不純物
を減少することに主眼を置いている。この方法は、Si
2(二酸化ケイ素)原料を通常のアーク溶接法により
ルツボ形状とし、その後で内側表面をHF(フッ化水
素)水溶液で30μm以上エッチングするものである。
HF水溶液による処理は、例えば50%のHF水溶液を
用いて30分以上行われる。この方法によれば、石英ガ
ラスルツボの内側表面のAl濃度を10ppm以下に抑
えることが可能である。
【0013】このようなエッチング処理を施した石英ガ
ラスルツボを使用すれば、その内側表面が溶融シリコン
によって浸食されても、シリコン単結晶中に取り込まれ
るAlを減少させることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
4ー22861号の方法で製造された石英るつぼの内側
の透明石英ガラス層は、不純物を多く含む恐れがあっ
た。これは、透明石英ガラス層の原料が粉末であり、例
え、合成によるものであったとしても、当初は高純度の
シリコン化合物を出発物質とし、複数の工程を経るうち
に粉末に不純物が混入してしまうからである。また、二
酸化珪素粉末がルツボ溶融装置の粉末供給部分と接触す
るため、その摩耗等により不純物が混入する恐れもあっ
た。このため、石英るつぼ中の不純物濃度を十分に低く
抑えることができなかった。
【0015】さらに、特公平4ー22861号の方法で
は、原料の二酸化珪素がルツボ溶融装置の上部から自由
落下によって供給されるので、透明石英ガラス層は側壁
部が肉薄となる傾向があり、均一な肉厚の透明層を得る
ことが困難であった。
【0016】また、一般に原料粉末供給用のノズルは高
純度と耐熱性を備えた石英ガラスで構成される。しか
し、ノズル先端は溶融処理時に高温となるので失透しや
すく、耐用寿命が短かった。さらに、ノズルの失透部分
が剥離して溶融中のルツボ内に落下した場合には、やは
り歩留まり低下の原因となっていた。
【0017】他方、特開昭63ー166791号公報に
記載された方法においては、汚染されたルツボ内側表面
層をエッチングするため、30分以上の時間が必要であ
る。さらに、30μm以上のエッチングによってルツボ
内側表面が荒れるので、内側表面に不純物が付着し易く
なってしまう。このため、シリコン単結晶引上げ時に不
純物が付着し、引上げたシリコン単結晶に転移が生じる
恐れもあった。
【0018】また、ルツボ内側表面の荒れにより、シリ
コン単結晶引上げ時にシリコン融液による石英ガラスル
ツボの溶損量が増大し、シリコン単結晶中の酸素濃度が
過度に大きくなってしまう問題もあった。
【0019】このような従来技術の問題点に鑑み、本発
明は、シリコン単結晶中に取り込まれる金属不純物を減
少させることができ、しかも内側表面の荒れの原因とな
るエッチングの必要がなく、さらにシリコン単結晶引上
げ時のシリコン融液による石英ガラスルツボの溶損量を
低減してシリコン単結晶中の酸素濃度の過度の増大を防
止できるシリコン単結晶引上げ用石英ガラスルツボの製
造方法を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、結晶質石英及
び又は非結晶質石英ガラスから成る微細粒子を回転可能
な中空型に供給してその内側に微細粒子成型層を形成
し、この層を内面側から加熱して部分的に溶融させ、内
層を半融焼結状態にすると共に層の残部を粒子状態のま
ま固定し、しかる後に冷却を行い、最後に石英ガラスル
ツボを中空型から取り出す石英ガラスルツボの製造方法
において、加熱処理開始後の所定の段階で、微細粒子成
型層の内側にガス状及び/又は液状の高純度シリコン化
合物を供給することを特徴とする石英ガラスルツボの製
造方法を要旨としている。
【0021】
【作用】本発明の石英ガラスルツボの製造方法では、加
熱処理開始後の所定の段階で、微細粒子成型層の内側に
ガス状及び/又は液状の高純度シリコン化合物が供給さ
れるので、シリコン化合物は供給部材からの汚染がほと
んどない状態で供給される。
【0022】また、供給されるシリコン化合物が高純度
なので、分解して生成する合成シリカも高純度となり、
従って、加熱(溶融)処理時にルツボ内面が清浄に保た
れ、溶融処理で製造された石英ガラスルツボの内層も高
純度となる。
【0023】さらに、供給される高純度シリコン化合物
は、供給部材のノズル先端を気化熱によって冷却するた
め、石英ガラス製のノズルを使用しても失透しにくく、
長い耐用寿命が得られる。
【0024】また、高温中でシリコン化合物が分解して
生成する二酸化珪素は超微粒状となる。これは質量が小
さいのでルツボの加熱(溶融)処理時に均一に分散さ
れ、従って、高純度で均一な肉厚の合成石英ガラス層が
形成される。
【0025】この製造方法において、請求項3に記載の
ように減圧下で高純度シリコン化合物の供給を行う場合
には、高純度シリコン化合物が分解して生成する合成シ
リカ微粒子によって、成形体の石英原料粒子間の隙間が
層の内部から内側表面に向かって徐々に充填される。こ
のため、成形体の内層部分の充填密度が増大して、加熱
(溶融)処理で得られる石英ガラスルツボの内層部分に
気泡が残存しにくくなり、透明な層が確実に得られる。
【0026】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明の石英ガラスルツボの製造方法を
実施するための石英ガラスルツボの製造装置を示す概念
図である。
【0027】石英ガラスルツボの製造装置10は、ルツ
ボ回転装置11、シリコン化合物供給装置13、真空装
置及び加熱手段(共に図示せず)を備えている。
【0028】ルツボ回転装置11はベース14と中空型
15から成り、軸芯回りに回転可能な構成になっている
(矢印a)。中空型15は、内層部分がルツボ型に成形
されていて、内層部分と外層部分の間にキャビティー1
6が形成されている。キャビティー16はベース14を
経て真空装置に接続され、排気可能(矢印b)になって
いる。中空型15は耐火性の材料で形成されている。中
空型15の内層部分は通気性があり、外層部材は気密に
構成されている。
【0029】ルツボ回転装置11の上方には、加熱手段
となるアーク放電装置又は高周波プラズマ放電装置の電
極12が、上下移動可能に設定されている。
【0030】ルツボ回転装置段11の側方には、シリコ
ン化合物供給装置13が配置されている。シリコン化合
物供給装置13は、貯蔵容器17、加圧用配管18、供
給管19、エア供給管20を備えている。
【0031】加圧用配管18から貯蔵容器17内にエア
や不活性ガスを供給し(矢印c)、貯蔵容器17内の圧
力を高めて、液体シリコン化合物を供給管19から排出
する。
【0032】供給管19の先端部の外側にはエア供給管
20が配置されていて、エア流(矢印d方向に供給され
る)の作用で液体シリコン化合物を霧状化する構成にな
っている。供給管19の先端部とエア供給管20は移動
可能であり、所望の位置にシリコン化合物を供給でき
る。
【0033】図1の状態は、高純度石英粉が中空型15
内に供給され高純度石英粉の成形層21が形成された状
態を示している。
【0034】実施例1 図1に示した製造装置を用いて、以下に述べる方法で石
英ガラスルツボを製造した。
【0035】先ず、中空型15を回転させると共に真空
ポンプを作動させながら、粒径が50〜300μmの高
純度石英粉を供給して、中空型15の内側に厚さ約50
mmの成形層21を形成した。
【0036】次に、加熱手段を作動させて加熱(溶融)
処理を開始した。加熱温度は約2000〜2300℃と
し、加熱・溶融処理は20分間継続した。中空型15は
引続き回転させると共に、真空ポンプによる吸引も引続
き行った。
【0037】加熱・溶融処理の開始と同時に、0.2l
/minの流量でシリコン化合物原料のメチルシリケー
ト(Si(OCH3 4 )を、供給管19から成形層2
1の内側に供給した。一方、エア供給管20からは、5
0l/minの流量でエアを供給し、メチルシリケート
を霧状化した。メチルシリケート及びエアの供給は、5
分間だけ継続して行った。
【0038】霧状になったメチルシリケートは、高温下
で空気中の酸素と反応して二酸化珪素の超微粉末が生成
された。この超微粉末は吸引されて成形層21内の石英
粒子の間隙に充填された。加熱によって成形層21の表
面に透明なガラス層が形成されると、供給された二酸化
珪素の超微粉末は、ガラス層に堆積し、透明なガラス層
がさらに厚く形成された。なお、透明ガラス層の厚さ
は、メチルシリケートの供給時間及び供給量によって調
整可能であった。
【0039】このようにして製造した石英ガラスルツボ
の内側表面の汚染状況を以下の手順で調べた。
【0040】先ず、石英ガラスルツボから全肉厚にわた
るブロック状の試料を切り出し、試料を粉砕して金属元
素の濃度を測定した。この濃度は、全肉厚の平均の濃度
に相当する。その結果を表1のT欄に示した。
【0041】次に、この石英ガラスルツボ内に50%H
F水溶液を入れて15分間保持し、その内側表面をエッ
チング処理し、回収したHF水溶液中に溶解していたS
iO2 の量及び金属元素の濃度を測定した。そして、S
iO2 量から石英ガラスの厚みを換算し、その厚みの石
英ガラスに含まれる金属元素の濃度を求めた。この濃度
は、ルツボの内側表面から16μmまでの層における平
均の濃度である。その結果を表1のS1欄に示した。
【0042】さらに、同じ石英ガラスルツボ内に50%
HF水溶液を再び入れて15分間保持し、同様の操作に
よって表1のS2欄に示す結果を得た。この濃度は、当
初のルツボの内側表面から16〜34μmの層における
平均の濃度である。
【0043】
【表1】 従来例1 一方、従来例1として、メチルシリケートを供給しない
点以外は実施例1と同じ条件で石英ガラスルツボを製造
した。同様にして、全肉厚における金属元素の濃度及び
ルツボの内側の所定の層における金属元素の濃度を測定
して、結果を表1のT,S1,S2の欄に示した。
【0044】表1における実施例1のS1,S2の欄か
ら明らかなように、実施例1においては、ルツボ内側表
面の不純物含有量は極めて少なく、エッチングの必要は
全くなかった。
【0045】これに対して、メチルシリケートを供給し
なかった従来例1では、ルツボの内側表面に高濃度の金
属不純物層が存在することが確認された。従って、従来
例1では、エッチング処理が必要不可欠である。
【0046】従来例2 メチルシリケートの代わりに二酸化珪素粉末を供給し、
それ以外は実施例1と同様の条件で石英ガラスルツボを
製造した。
【0047】そして、得られた石英ガラスルツボにおけ
る透明層の肉厚のバラツキを調べて、結果を表2に示し
た。肉厚の測定位置を図2に示した。
【0048】実施例1においても、同様に透明層の肉厚
のバラツキを調べて、結果を表2に示した。
【0049】表2から明らかなように、実施例1におけ
る透明層の肉厚のバラツキは従来例2と比較して著しく
小さかった。
【0050】実施例2 実施例1と同様にして高純度石英粉の成形層を形成し、
加熱(溶融)処理を5分間継続した後で、シリコン化合
物原料のメチルシリケート(Si(OCH3 4 )を5
分間だけ供給した。供給条件は実施例と同じにし、加熱
も継続して行った。
【0051】実施例2では、高純度石英粉の成形層に対
する加熱(溶融)処理終了後にメチルシリケートを供給
したので、次のようにして透明ガラス層が形成された。
すなわち、霧状のメチルシリケートと酸素が反応して生
成された二酸化珪素の超微粉末は、加熱・溶融によって
成形層21の表面に形成された透明なガラス層の内面側
に堆積し、透明なガラス層がさらに厚く形成された。な
お、透明ガラス層の厚さは、メチルシリケートの供給時
間及び供給量によって調整可能であった。
【0052】このようにして製造した石英ガラスルツボ
に含まれる金属不純物を実施例1と同様の手順で調べ、
結果を表1に示した。
【0053】表1における実施例2のS1,S2の欄か
ら明らかなように、実施例2においても、メチルシリケ
ートを供給しなかった従来例1と比較して、ルツボ内側
表面の不純物含有量は極めて少なく、エッチングの必要
は全くなかった。
【0054】さらに、実施例2で得られた石英ガラスル
ツボにおける透明層の肉厚のバラツキを調べて表2に示
した。
【0055】表2から明らかなように、実施例2におい
ても透明層の肉厚のバラツキは従来例2と比較して著し
く小さかった。
【0056】
【発明の効果】本願発明の石英ガラスルツボの製造方法
によれば、加熱処理開始後の所定の段階で、微細粒子成
型層の内側にガス状及び/又は液状の高純度シリコン化
合物が供給されるため、石英ガラスルツボ内側表面の不
純物含有量を大幅に低減することができ、しかも内側の
透明層の肉厚のバラツキを小さくできる。
【0057】従って、本願発明の製法で造った石英ガラ
スルツボを用いてシリコン単結晶を引き上げれば、高品
質のシリコン単結晶を製造することが可能である。そし
て、高品質のシリコン単結晶を材料として、良好な素子
特性を持つ半導体デバイスを製造することができる。
【0058】請求項3に記載の石英ガラスルツボの製造
方法によれば、減圧下で高純度シリコン化合物の供給が
行われるので、高純度シリコン化合物が分解して生成す
る合成シリカ微粒子によって、成形体の石英原料粒子間
の隙間が内側表面に向かって徐々に充填される。このた
め、成形体の内層部分の充填密度が増大して、加熱(溶
融)処理で得られる石英ガラスルツボの内層部分に気泡
が残存しにくくなり、透明な層を確実に得ることができ
る。
【0059】なお、本発明は前述の実施例に限定されな
い。例えば、ガス状及び/又は液状高純度シリコン化合
物の供給は、得られたルツボを取出す前の任意の時期に
行えば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の石英ガラスルツボの製造方法を実施す
るための装置の一例を示す概念図。
【図2】実施例1,2及び従来例2における、石英ガラ
スルツボの透明層のサンプリング箇所を示す図。
【符号の説明】
10 石英ガラスルツボの製造装置 11 ルツボ回転装置 12 電極 13 液体シリコン化合物供給装置 14 ベース 15 中空型 16 キャビティー 17 貯蔵容器 18 加圧用配管 19 供給管 20 エア供給管 21 成型層 22 透明層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 間宮 弘和 山形県西置賜郡小国町大字小国町378番 地 東芝セラミックス株式会社 小国製 造所内 (72)発明者 遠藤 幸一 山形県西置賜郡小国町大字小国町378番 地 東芝セラミックス株式会社 小国製 造所内 (72)発明者 青木 優 山形県西置賜郡小国町大字小国町378番 地 東芝セラミックス株式会社 小国製 造所内 (56)参考文献 特開 平1−239082(JP,A) 特開 平4−21587(JP,A) 特開 平5−238758(JP,A) 特開 平3−252387(JP,A) 特開 平1−148718(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03B 20/00 C03B 8/04 C30B 15/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶質石英及び又は非結晶質石英ガラス
    から成る微細粒子を回転可能な中空型に供給してその内
    側に微細粒子成型層を形成し、この層を内面側から加熱
    して部分的に溶融させ、内層の比較的薄い部分を半融焼
    結状態にすると共に層の残部を粒子状態のまま固定し、
    しかる後に冷却を行い、最後に石英ガラスルツボを中空
    型から取り出す石英ガラスルツボの製造方法において、
    加熱処理開始後の所定の段階で、微細粒子成型層の内側
    にガス状及び/又は液状の高純度シリコン化合物を供給
    することを特徴とする石英ガラスルツボの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の石英ガラスルツボの製
    造方法において、冷却処理の直前に高純度シリコン化合
    物の供給を行うことを特徴とする石英ガラスルツボの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の石英ガラスルツボの製
    造方法において、高純度シリコン化合物の供給を減圧下
    で行うことを特徴とする石英ガラスルツボの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の石
    英ガラスルツボの製造方法において、微細粒子成型層の
    加熱・溶融処理を減圧下で開始することを特徴とする石
    英ガラスルツボの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の石
    英ガラスルツボの製造方法において、メチルシリケー
    ト、エチルシリケート及び四塩化珪素の内の1つ又は複
    数を高純度シリコン化合物として用いることを特徴とす
    る石英ガラスルツボの製造方法。
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