JP3127833U - 射出成形金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゲート部が薄肉の樹脂製品を射出成形する際、係る製品のゲート部にゲート残りが形成されず、且つゲート部の反対側にディンプルを設けることなく、確実に薄肉の樹脂製品を成形できる射出成形金型を提供する。
【解決手段】一端の細径側がキャビティCに連通するほぼ円錐形のゲート6を有するキャビティ入子3と、キャビティ入子3に設けられ且つゲート6の太径側に連通する凹部4に挿入されるゲートノズル10と、ゲートノズル10の軸芯に沿って進退可能に配置され、ゲート6内に進入可能な先細の先端部22を有するバルブステム20と、を含み、バルブステム20の先端部22は、ゲート6の内周面に接触可能なほぼ円錐形を呈し、その周面25における軸方向の中間に円周方向に沿ったリング溝24を有すると共に、リング溝24とステム本体21との間に軸方向に沿った複数の凹溝26を有している、射出成形金型1。
【選択図】 図2

Description

本考案は、少なくともゲート部が薄肉の樹脂製品を射出成形するのに好適な射出成形金型に関する。
ホットランナー方式の射出成形において、ヒータを外周面に巻き付けたゲートノズルの中空部には、溶けた樹脂が圧送されると共に、係る樹脂をゲートからキャビティに充填した後では、上記中空部を軸芯に沿って貫通するバルブステムが前進して、上記ゲートを閉鎖する。
上記バルブステムの先端部が円柱形のストレート形で且つゲートも円柱形の場合、ゲート部が薄肉の樹脂製品には、円柱状のゲート残り(バリ)が生じる。また、バルブステムの先端部がほぼ円錐形で且つゲートも相似形のほぼ円錐形の場合、ゲート部が薄肉の樹脂製品には、王冠状のゲート残り(バリ)が生じる。
前記ゲート残りを防ぐため、キャビティに樹脂を充填した後、前記バルブステムの先端面付近のみをキャビティ中に押し込むことで、樹脂製品のゲート部の反対側に円弧状に突出するディンプルを形成する方法も行われている。しかし、係るディンプルを形成するため、キャビティの一方を構成するキャビティコアの表面に凹みを設ける必要がある。また、薄肉の樹脂製品では、係る製品の機能上または美観上から、上記ディンプルを形成できない場合もある。
特開平10−235683号公報(第1〜5頁、図1,2)
更に、前記ゲート残りを防ぐため、バルブピン(バルブステム)におけるキャビティに露出する先端部分に樹脂付着防止用のコーティングを施した射出成形金型装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかながら、上記特許文献1の射出成形金型装置では、一定の頻度でバルブピンに樹脂付着防止用コーティングを施すことが必要なため、相応の工数を必要とし、射出条件によっては、ゲート残りの発生を抑制しにくくなる。このため、薄肉の樹脂製品を射出成形する場合には、特に不向きであった。
本考案は、少なくともゲート部が薄肉の樹脂製品を射出成形する際、係る樹脂製品のゲート部にゲート残りが形成されず、且つゲート部の反対側にディンプルを設けることなく、確実に薄肉の樹脂製品を成形できる射出成形金型を提供する、ことを課題とする。
本考案は、前記課題を解決するため、キャビティに連通するゲートと、係るゲートを開閉するバルブステムの先端部とを互いに相似形のほぼ円錐形とすると共に、ゲートを閉鎖した際に、ゲートとバルブステムの先端部との間に残留している溶けた樹脂を確実にゲートノズル側に環流させる、ことに着想して成されたものである。
即ち、本考案の第1の射出成形金型(請求項1)は、一端の細径側がキャビティに連通するほぼ円錐形のゲートを有するキャビティ入子、または前記同様のゲートを先端に有するゲートノズルと、上記キャビティ入子に設けられ且つ上記ゲートの太径側に連通する凹部に挿入されるゲートノズル、または前記凹部に挿入され且つゲートの細径側をキャビティに臨ませる上記ゲートノズルと、係るゲートノズルの軸芯に沿って進退(進行・退行)可能に配置され、上記ゲート内に進入可能な先細の先端部を有するバルブステムと、を含み、係るバルブステムの先端部は、上記ゲートの内周面に接触可能なほぼ円錐形を呈し、係るほぼ円錐形の周面における軸方向の中間に円周方向に沿ったリング溝を有すると共に、係るリング溝とステム本体との間に軸方向に沿った複数の凹溝または複数の平坦面を有している、ことを特徴とする。
一方、本考案の第2の射出成形金型(請求項2)は、一端の細径側がキャビティに連通するほぼ円錐形のゲートを有するキャビティ入子、または前記同様のゲートを先端に有するゲートノズルと、上記キャビティ入子に設けられ且つ上記ゲートの太径側に連通する凹部に挿入されるゲートノズル、または前記凹部に挿入され且つゲートの細径側をキャビティに臨ませた上記ゲートノズルと、係るゲートノズルの軸芯に沿って進退(進行・退行)可能に配置され、上記ゲート内に進入可能な先細の先端部を有するバルブステムと、を含み、係るバルブステムの先端部は、上記ゲートの内周面に接触可能なほぼ円錐形を呈し、係るほぼ円錐形の周面における軸方向の中間に円周方向に沿ったリング溝を有すると共に、上記キャビティ入子または上記ゲートノズルは、そのゲートの内周面に一端が上記リング溝に連通する複数の凹溝を有している、ことを特徴とする。
尚、第1の射出成形金型におけるバルブステムの先端部に設ける複数の凹溝または複数の平坦面は、少なくとも一対を、望ましくは3個または4個以上を互いに対称に配置される。
また、前記平坦面は、リング溝の底面とほぼ同じ深さで且つほぼ円錐形の周面を、バルブステムのほぼ軸方向に沿って面取り状に切除したものである。
更に、第2射出成形金型におけるキャビティ入子またはゲートノズルのゲートに設ける複数の凹溝も、少なくとも一対を、望ましくは3個または4個以上を互いに対称に配置する。
また、本考案において、樹脂製品のゲート部とは、前記ゲートに最接近する当該樹脂製品の一部分を指すものである。
前記第1の射出成形金型によれば、ゲートノズル内からゲートを介してキャビティ内に溶けた樹脂を充填した後にバルブステムを前進させ、その先端部をゲート内に進入させると、バルブステムの先端部とゲートの内側に位置していた樹脂は、一旦リング溝に押し出された後、先端部の後端側に設けた複数の前記凹溝または複数の平坦面を介して、ゲートノズル内の樹脂流路に環流される。このため、例えば、ゲート部の厚さが約0.15mm程度の薄肉の樹脂製品であっても、そのゲート部にゲート残り(バリ)が形成されず、これを切除するための後加工も不要となる。しかも、バルブステムの軸方向に沿った圧力がゲートの内周面に加わっても、樹脂が残留していないため、ゲートの内径が拡張したり、ゲートの付近にクラックを生じず、常に高い精度の射出成形が行うことが可能となる。加えて、バルブステムの先端部に、切削加工などにより、前記リング溝、凹溝、あるいは平坦面を形成するので、精度良く低コストで製作することが可能となる。
前記第2の射出成形金型によれば、ゲートノズル内からゲートを介してキャビティ内に溶けた樹脂を充填した後にバルブステムを前進させ、その先端部をゲート内に進入させると、バルブステムの先端部とゲートの内側に残留していた樹脂は、一旦リング溝に押し出された後、キャビティ入子またはゲートノズルのゲートの内周面に設けた複数の前記凹溝を介して、ゲートノズル内の樹脂流路に環流される。このため、例えば、ゲート部の厚さが約0.15mm程度の薄肉の樹脂製品であっても、そのゲート部にゲート残り(バリ)が形成されず、これを除去するための後加工も不要となる。
しかも、バルブステムの軸方向に沿った圧力が、ゲートの内周面に加わっても、樹脂が残留していないため、ゲートの内径が拡張したり、ゲートの付近にクラックを生じず、常に高い精度の射出成形が行うことが可能となる。
付言すれば、前記バルブステムの先端面は、ゲートを介してキャビティに溶けた樹脂を充填した後にバルブステムを前進する際に、キャビティの内に僅かに突出するように設定されている前記第1,第2の射出成形金型とすることも可能である。また、前記第1,第2の射出成形金型には、複数のキャビティ、同数のゲートノズルおよびバルブステムを併有する多数個取りタイプの形態も含まれる。
以下において、本考案を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本考案における第1の射出成形金型1の主要部を示す概略図である。
射出成形金型1は、図1に示すように、キャビティCを形成するコア入子2およびキャビティ入子3と、係るキャビティ入子3に設けた凹部4内に挿入されるゲートノズル10と、係るゲートノズル10の軸芯方向に沿って進行・退行(以下、進退と称する)するバルブステム20と、を備えている。
キャビティ入子3の凹部4は、大小二つの内径を有する全体がほぼ円柱形を呈し、その底面5の中心部には、一端の細径側がキャビティCに連通するほぼ円錐形のゲート(射出孔)6における他端の太径側が開口している。
尚、キャビティ入子3とコア入子2とは、型開きした際に、互いに離間するように設置されている。また、ゲート6は、例えば、全体がほぼ円筒形などを呈するキャビティCの底面おける中心部に一端の細径側が開口している。
図1に示すように、ゲートノズル10は、ほぼ円筒形で内部に樹脂流路12を内設するノズル本体11と、その先端側に嵌合したノズルチップ13と、その先端側を囲むほぼ円錐形のノズルキャップ16と、ノズル本体11の外周面に巻き付けたバンドヒータ9と、を備えている。上記樹脂流路12には、図1中の矢印で示すように、溶けた樹脂Jが軸方向に沿って圧送される。
尚、ノズル本体11の基端側は、図示しないマニホールドおよびマニホールドプレートに支持されており、係るマニホールド中を送給される溶けた樹脂Jが前記樹脂流路12に圧送される。
また、バルブステム20は、細長い金属棒からなり、ゲートノズル10内を、軸芯方向に沿って進退可能とされている。このため、バルブステム20の円柱形のステム本体21の基端側は、上記マニホールドを貫通して、当該マニホールドの反対側に位置するエアーシリンダのピストン(図示せず)に連結されている。
図1に示すように、バルブステム20のキャビティC側には、ゲート6内に進入可能な先細でほぼ円錐形の先端部22が設けられている。このため、係る先端部22を含むバルブステム20は、ゲートノズル10のノズルチップ13先端の貫通孔14とノズルキャップ16先端の貫通孔15とを貫通可能とされている。
バルブステム20の先端部22は、図2の部分拡大図と図3に示すように、前記ゲート6の内周面に面接触が可能なほぼ相似形の円錐形を呈し、係る円錐形の周面25の軸方向における中間には、円周方向に沿った浅いリング溝24が形成されている。係るリング溝24とステム本体21との間には、当該バルブステム20の軸方向に沿った四つ(複数)の凹溝26が互いに対称に形成されている。
尚、先端部22の先端面23の外径は、ゲート6の細径側の内径と同じか、これよりも若干小径とされている。尚また、図3は、図2中の矢印Xの矢視に沿った端面図である。
次に、前記のような射出成形金型1の使用方法について、以下に説明する。
図4の部分拡大断面図に示すように、予め型締めされ且つキャビティCを形成したコア入子2およびキャビティ入子3のゲート6に対し、ゲートノズル10のノズルキャップ16の先端面を、予めキャビティ入子3の凹部4の底面5に接触させた状態とする。この際、ゲートノズル10の軸芯付近のバルブステム20は、後退しているため、ゲート6が開放されており、係るゲート6を樹脂Jが通過可能である。尚、上記キャビティCの厚みは、約0.15mm程度まで可能である。
次いで、図5に示すように、バルブステム20を前進させ、その先端部22の先端面23およびリング溝24の先端側が、ゲート6内に隙間を介して同軸心で進入した位置で停止させる。この際、リング溝24の後端側とこれに隣接するステム本体21とは、ノズルチップ13の貫通孔14を貫通し、係る貫通孔14の内周面との間に隙間を形成している。
係る状態で、図4、5中の矢印で示すように、前記マニホールドから送給された溶けた樹脂Jは、前記ノズル本体11の樹脂流路12内を圧送され、ノズルチップ13の貫通孔14とステム本体21との隙間、ゲート6とリング溝24および周面25との隙間を経て、ゲート6の細径側からキャビティC内に充填される。
そして、図6に示すように、キャビティC内に樹脂Jが充填されると、前記エアシリンダを駆動してバルブステム20のみを前進させて、先端面23を含む先端部22の一部をキャビティC内に進入させる。係る先端部22がキャビティC内に進入する距離は、10数μm乃至数10μmに設定することが可能である。
この際、図6に示すように、バルブステム20における先端面23に隣接するほぼ円錐形の周面25は、ゲート6におけるキャビティC寄りの内周面に密着する。このため、その直前までゲート6付近に位置していた樹脂Jは、キャビティC内かリング溝24内に押し出される。更に、リング溝24内に押し出された樹脂Jは、四つの凹溝26を通過し、ステム本体21とノズルチップ13の貫通孔14との隙間を経て、ノズル本体11内の樹脂流路12に溶けて溜まっている大容量の樹脂Jと合流(環流)して一体化する。この結果、ゲート6付近の樹脂製品には、従来のような王冠状のゲート残り(バリ)が発生しない。
同時に、先端部22のうち、先端面23に隣接するほぼ円錐形の周面25と、リング溝24とステム本体21との間に位置する後端側の周面25は、四つの凹溝26の部分を除いて、ゲート6の内周面に密着している。このため、前記エアーシリンダのステム本体21を介した圧力は、ゲート6におけるキャビティC寄りの内周面と上記他端寄りの内周面とに支持されるので、ゲート6におけるキャビティC寄りの細径側の内径が拡径したり、その付近に微細なクラックを生じることがない。従って、以上のような第1の射出成形金型1によれば、形状・厚みおよび寸法精度に優れた樹脂製品を、精度良く確実に射出成形することができる。
図7,図8は、異なる形態の先端部22aを有するバルブステム20aを示す前記図2,3と同様な部分側面図および端面図である。
先端部22aは、前記同様の周面25およびリング溝24を有すると共に、リング溝24とステム本体21との間に、リング溝24の底面とほぼ同じ深さで且つ軸方向に沿って傾斜した四つ(複数)の平坦面28を有している。係る平坦面28は、円柱形の金属膨棒における先端面23側にほぼ円錐形の周面25とリング溝24とを切削加工した後、当該リング溝24とステム本体21との間をほぼ軸方に沿って面取り状に切削加工することによって、容易に製作できる。
以上のような先端部22aを有するバルブステム20aを第1の射出成形金型1に用いても、前記先端部22を有するバルブステム20と同様な作用が得られ、且つ同様な効果を奏することができる。
図9は、異なる形態の第1の射出成形金型1aを示す概略図である。
係る射出成形金型1aは、図9に示すように、キャビティ入子3aおよびゲートノズ10aを備えている。キャビティ入子3aの凹部4は、その底面5がキャビティC付近に位置し、係る底面5の中心部に開口する通し孔7を介して、キャビティCと連通している。一方、ゲートノズ10aは、ノズル本体11の先端側に細長いノズルチップ13aを嵌装しており、係るノズルチップ13aの円錐形部17における先端側の内側には、樹脂流路12に連通する前記同様のゲート6が形成されている。また、円錐形部17における先端側の外側には、キャビティ入子3aの通し孔7に密接する円盤形状のフランジ18が形成されている。
図9に示すように、ゲートノズル10aの軸芯方向に沿って、前記バルブステム20(20a)を進退可能に配置し、その先端部22(22a)を、キャビティ入子3aのゲート6に接触可能とすることで、前記同様の作用および効果が得られる。
図10は、本考案における第2の射出成形金型1bを示す前記図6と同様な断面図である。第2の射出成形金型1bも、前記同様のキャビティCを形成するコア入子2およびキャビティ入子3bと、係るキャビティ入子3bに設けた凹部4内に組み込まれたゲートノズル10bと、係るゲートノズル10bの軸芯方向に沿って進退するバルブステム20bと、を備えている。
第2の射出成形金型1bが第1の射出成形金型1,1aと相違するのは、そのキャビティ入子3bが、図10に示すように、その凹部4の底面5と、ゲート6の内周面における凹部4側の開口部寄りとの間に、軸方向に沿った四つ(複数)の凹溝8を有していることである。また、バルブステム20bは、その先端部22bに前記同様のリング溝24を有しているが、前記複数の凹溝26を有していない点でバルブステム20,20aと相違している。
前記同様に、型締めしてキャビティCを形成したコア入子2およびキャビティ入子3bのゲート6に対し、予めゲートノズル10bにおけるノズルキャップ16の先端面をキャビティ入子3bの凹部4の底面5に接触させた状態で、バルブステム20bを前進させ、前記同様の位置で停止させる。その結果、前記図5と同様に、バルブステム20bの先端部22bは、その先端面23とリング溝24の先端側が、ゲート6内に隙間を介して同軸心で進入する。同時に、リング溝24の後端側とこれに隣接するステム本体21とは、ノズルチップ13の貫通孔14を貫通し、その内周面との間に隙間を形成する。
係る状態で、前記同様に、前記マニホールドから送給された溶けた樹脂Jを、前記ノズル本体11の樹脂流路12内に圧送し、ノズルチップ13の貫通孔14とステム本体21およびリング溝24との隙間、ゲート6とリング溝24および先端部22bとの隙間、ゲート6の細径側を経て、キャビティC内に充填する。
そして、図10に示すように、キャビティC内に樹脂Jが充填されると、前記エアシリンダを駆動してバルブステム20bのみを前進させて、先端面23を含む先端部22bの一部をキャビティC内に進入させる。
この際、図10に示すように、バルブステム20bにおける先端面23に隣接するほぼ円錐形の周面25は、ゲート6におけるキャビティC寄りの内周面に密着する。このため、その直前までゲート6付近に位置していた樹脂Jは、キャビティC内かリング溝24内に押し出される。更に、リング溝24内に押し出された樹脂Jは、ゲート6側の四つの凹溝8を通過し、ステム本体21とノズルチップ13の貫通孔14との隙間を経て、ノズル本体11内の樹脂流路12に残留している溶けた樹脂Jに合流(環流)して一体化する。この結果、ゲート6付近の樹脂製品には、王冠状のゲート残り(バリ)が生じない。
同時に、先端部22bのうち、先端面23に隣接するほぼ円錐形の周面25と、リング溝24とステム本体21との間位置する後端側の周面25は、四つの凹溝8の部分を除いたゲート6の内周面に密着している。このため、ステム本体21を介した前記圧力は、ゲート6におけるキャビティC寄りの内周面とステム本体21寄りの内周面とに支持されるので、ゲート6におけるキャビティC寄りの細径側の内径が拡径せず、その付近に微細なクラックを生じることがない。
従って、以上のような第2の射出成形金型1bによっても、形状および寸法精度に優れた樹脂製品を、精度良く確実に射出成形することができる。
尚、前記図9に示したキャビティ入子3aおよびゲートノズル10aを用い、係るゲートノズル10aの先端のゲート6の内周面に、前記図10に示した形態と同様な複数の凹溝8を設けた射出成形金型としても、第2の前記射出成形金型1bと同様の作用・効果が得られる。
本考案は、前記各形態に限定されるものではない。
例えば、前記バルブステム20,20aの先端部22,22aに設ける凹溝26や平坦面28、あるいは、前記キャビティ入子3bやゲートノズル10aのゲート6の内周面に設ける凹溝8は、径方向のほぼ対称な位置に一対(二つ)としたり、四つまたはそれ以上の複数個を形成しても良い。
また、一つのマニホールドに対し、複数のゲートノズル、同数のバルブステム、キャビティ入子における同数の凹部、同数のキャビティを併設することで、一回の成形で複数の樹脂製品を同時に多数個取りすることも可能である。
更に、キャビティの形状には、ほぼ円錐形や円盤状の形態も含められる。
本考案における第1の射出成形金型の主要部を示す概略図。 上記射出成形金型に用いるバルブステムの先端部を示す部分拡大図。 図2中の矢印Xの矢視に沿った端面図。 上記射出成形金型の部分拡大断面図。 上記射出成形金型の使用状態を示す部分拡大断面図。 図5に続く上記射出成形金型の使用状態を示す部分拡大断面図。 異なる形態のバルブステムの先端部を示す部分側面図。 上記バルブステムの先端部を示す端面図。 異なる形態の第1の射出成形金型の主要部を示す概略図。 第2の射出成形金型の主要部および使用状態を示す部分拡大断面図。
符号の説明
1,1a,1b…………射出成形金型
3,3a,3b…………キャビティ入子
4…………………………凹部
6…………………………ゲート
8…………………………凹溝
10,10a,10b…ゲートノズル
20,20a,20b…バルブステム
21………………………ステム本体
22,22a,20b…先端部
24………………………リング溝
25………………………周面
26………………………凹溝
28………………………平坦面
C…………………………キャビティ

Claims (2)

  1. 一端の細径側がキャビティ(C)に連通するほぼ円錐形のゲート(6)を有するキャビティ入子(3)、または上記同様のゲート(6)を先端に有するゲートノズル(10a)と、
    上記キャビティ入子(3)に設けられ且つ上記ゲート(6)の太径側に連通する凹部(4)に挿入されるゲートノズル(10)、または前記凹部(4)に挿入され且つゲート(6)の細径側をキャビティ(C)に臨ませる上記ゲートノズル(10a)と、
    上記ゲートノズル(10,10a)の軸芯に沿って進退可能に配置され、上記ゲート(6)内に進入可能な先細の先端部(22,22a)を有するバルブステム(20,20a)と、を含み、
    上記バルブステム(20,20a)の先端部(22,22a)は、上記ゲート(6)の内周面に接触可能なほぼ円錐形を呈し、係るほぼ円錐形の周面(25)における軸方向の中間に円周方向に沿ったリング溝(24)を有すると共に、係るリング溝(24)とステム本体(21)との間に軸方向に沿った複数の凹溝(26)または複数の平坦面(28)を有している、
    ことを特徴とする射出成形金型(1,1a)。
  2. 一端の細径側がキャビティ(C)に連通するほぼ円錐形のゲート(6)を有するキャビティ入子(3a)、または上記同様のゲート(6)を先端に有するゲートノズル(10a)と、
    上記キャビティ入子(3a)に設けられ且つ上記ゲート(6)の太径側に連通する凹部(4)に挿入されるゲートノズル(10)、または前記凹部(4)に挿入され且つゲート(6)の細径側をキャビティ(C)に臨ませる上記ゲートノズル(10a)と、
    上記ゲートノズル(10,10a)の軸芯に沿って進退可能に配置され、上記ゲート(6)内に進入可能な先細の先端部(22b)を有するバルブステム(20b)と、を含み、
    上記バルブステム(20b)の先端部(22b)は、上記ゲート(6)の内周面に接触可能なほぼ円錐形を呈し、係るほぼ円錐形の周面(25)における軸方向の中間に円周方向に沿ったリング溝(24)を有すると共に、
    上記キャビティ入子(3a)またはゲートノズル(10a)は、そのゲート(6)の内周面に一端が上記リング溝(24)に連通する複数の凹溝(8)を有している、
    ことを特徴とする射出成形金型(1b)。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114555324A (zh) * 2019-10-09 2022-05-27 东洋制罐株式会社 注塑成型系统

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