JP3127732B2 - トリミング方法及びその装置 - Google Patents

トリミング方法及びその装置

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JP3127732B2 JP06252348A JP25234894A JP3127732B2 JP 3127732 B2 JP3127732 B2 JP 3127732B2 JP 06252348 A JP06252348 A JP 06252348A JP 25234894 A JP25234894 A JP 25234894A JP 3127732 B2 JP3127732 B2 JP 3127732B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シャフト状のワークを
トリミングダイの内部にセットし、そのワークをポンチ
により押圧して軸方向に移動させながら、前記ワークの
周囲に形成されたバリを切除するトリミング方法及びそ
の装置に関する。
【0002】
【従来の技術】これに関する従来のトリミング方法及び
その装置を図8〜図10に基づいて説明する。従来のト
リミング装置2は、筒状のワークWの周囲に形成された
鍔状のバリRを切除した後、そのワークWをしごき加工
する装置であり、金型4と、その金型4にワークWを押
し込むためのポンチ6とから構成されている。前記金型
4は、図8に示されるように、筒状のダイケース4cを
備えており、そのダイケース4cの内側に上から順番に
トリミングダイ4t、第1しごきダイス4x、第2しご
きダイス4y及び第3しごきダイス4zが同軸に位置決
めされて圧入により固定されている。
【0003】前記トリミングダイ4tは筒形をしてお
り、その内径はワークWの外径よりも若干大きく設定さ
れている。このため、前記ワークWがトリミングダイ4
tに収納されると、両者W,4tの間には、図9(A)
に示されるように、所定のクリアランスαが確保され
る。また、トリミングダイ4tの上面には、ワークWの
バリRを切除するための切刃4sがリング状に形成され
ている。また、第1しごきダイス4x、第2しごきダイ
ス4y及び第3しごきダイス4zも同様に筒形をしてお
り、各々のダイス4x,4y,4zの軸方向中央位置に
はワークWの外周面をしごくためのランド(図示されて
いない)が形成されている。
【0004】前記トリミング装置2を使用してワークW
のトリミング加工及びしごき加工を実施するには、先
ず、ワークWをトリミングダイ4tの内部に収納する。
前述のように、トリミングダイ4tの内径はワークWの
外径よりも若干大きく設定されているため、ワークWは
スムーズにトリミングダイ4tの内部に収納されて、そ
の先端(下端)が第1しごきダイス4xのランドに当接
する位置で保持される。この状態で、前記ワークWとト
リミングダイ4tとはほぼ同軸に位置決めされるととも
に、両者W,4tの間には所定のクリアランスαが確保
される。次に、前記ポンチ6が下降してワークWが金型
4に押し込まれると、図9に示されるように、ワークW
の先端部がしごき加工されるとともに、ワークWの鍔状
のバリRがトリミングダイ4tの切刃4sに当接する。
さらに、この状態からポンチ6が下降してワークWが金
型4に押し込まれると、ワークWの先端部でしごき加工
が継続して行われるとともに、図10に示されるよう
に、ワークWのバリRが切刃4sによって切除される。
そして、引き続きワークWが前記ポンチ6によって金型
4に押し込まれることにより、ワークWの外周面全体に
ついてしごき加工が行われる。そして、しごき加工が終
了するとワークWは金型4の下側から外部に排出され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たトリミング装置2では、ワークWがトリミングダイ4
tの内部に収納された状態で、両者W,4tの間には所
定のクリアランスαが設けられている。そして、クリア
ランスαが設けられた状態のまま、前記ワークWはポン
チ6により押し下げられてバリRの切除が行われる。こ
のため、バリRの切除が行われた部分に、図10(A)
に示されるように、クリアランスαに起因した段差Tが
リング状に残ることになる。このため、しごき加工を行
う際に、前記段差Tの部分が内部に埋め込まれてワーク
Wの表面に疵が発生するという問題がある。上記した問
題を解決するために、トリミングダイ4tの内径をワー
クWの外径とほぼ等しくして、両者W,4tの間のクリ
アランスαを零にする方法も考えられる。しかしなが
ら、クリアランスαを零にすると、ワークWをトリミン
グダイ4tに挿入するのが難しくなり、挿入時にトリミ
ングダイ4tの切刃4sでワークWの表面に疵を付けて
しまうという問題がある。本発明の技術的課題は、ワー
クをトリミングダイにセットする際には両者間に所定の
クリアランスを確保し、ワークからバリを切除する際に
は両者間のクリアランスを零にできるようにすることに
より、ワークからバリを確実に切除できるようにして、
トリミング性能を向上させようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用、効果】
〔課題を解決するための請求項1に係る手段〕上記した
課題は、以下の特徴を有するトリミング方法によって解
決される。即ち、請求項1に係るトリミング方法は、シ
ャフト状のワークをトリミングダイにセットし、そのワ
ークをポンチにより押圧して軸方向に移動させながら、
前記ワークの周囲に形成されたバリを切除するトリミン
グ方法において、周方向において複数に分割されている
トリミングダイの各々のダイ片を等しい寸法だけ半径方
向外側に移動させ、ワークと前記トリミングダイとの間
に所定のクリアランスが生じる状態で、前記ワークをそ
のトリミングダイにセットする工程と、前記工程の後、
前記トリミングダイの各々のダイ片を半径方向内側に移
動させて、各々のダイ片を互いに連続させ、前記トリミ
ングダイとワークとの間のクリアランスをほぼ零にする
工程と、を有している。 〔請求項1に記載された発明の作用〕本発明によると、
ワークをトリミングダイにセットする際には両者間のク
リアランスが所定値なるように、各々のダイ片は等しい
寸法だけ半径方向外側に動かされる。このため、ワーク
をトリミングダイにスムーズにセットできるようにな
り、ワークの外周面に疵が付くことはない。さらに、ワ
ークからバリを切除する際には各々のダイ片は等しい寸
法だけ半径方向内側に互いに連続する位置まで動かされ
て、ワークとトリミングダイ間のクリアランスはほぼ零
になる。このために、バリを基の部分から確実に切除で
きるようになり、従来のように、バリの切除が行われた
部分にリング状の突条が残るようなことがなくなる。 〔請求項1に記載された発明の効果〕本発明によると、
ワークの外周面のバリが確実に切除できるようになるた
め、後工程でしごき加工等を行う場合にもワークの表面
に疵が発生することはない。
【0007】〔課題を解決するための請求項2に係る手
段〕このトリミング装置は、シャフト状のワークをトリ
ミングダイにセットし、そのワークをポンチにより押圧
して軸方向に移動させながら、前記ワークの周囲に形成
されたバリを切除するトリミング装置において、周方向
において複数に分割されているトリミングダイと、前記
トリミングダイを構成する各々のダイ片を等しい寸法だ
け半径方向に移動させるダイ片移動機構と、を有してい
る。 〔請求項2に記載された発明の作用〕本発明によると、
トリミングダイは周方向において複数に分割されてお
り、そのトリミングダイを構成する各々のダイ片は、ダ
イ片移動機構により半径方向に等しい寸法だけ動かされ
るようになっている。したがって、ダイ片移動機構によ
って各々のダイ片の位置を調整することによって、ワー
クをトリミングダイにセットするときに両者間のクリア
ランスを所定の値にし、また、ワークからバリを切除す
るときに前記クリアランスを零にすることが可能にな
る。したがって、本発明により請求項1の発明を実施す
ることができるようになる。 〔請求項2に記載された発明の効果〕本発明によると、
請求項1の発明と同様の効果を得ることができる。
【0008】〔課題を解決するための請求項3に係る手
段〕このトリミング装置は、請求項2に記載されたトリ
ミング装置において、前記ダイ片移動機構は、各々のダ
イ片に形成されたテーパー面と、筒状部材の内壁に形成
されて、前記ダイ片のテーパー面に面接触した状態で各
々のダイ片を支持するリング状テーパー面と、前記ダイ
片のテーパー面が前記筒状部材のリング状テーパー面に
面接触している状態で、各々のダイ片を前記筒状部材の
軸方向に一定距離だけ相対変位させる変位部材と、を備
えている。 〔請求項3に記載された発明の作用〕本発明によると、
各々のダイ片は、そのテーパー面が筒状部材の内壁に形
成されたリング状テーパー面に面接触した状態で、前記
筒状部材に支持されている。このため、前記変位部材に
よって各々のダイ片を筒状部材に対して軸方向に一定距
離だけ相対変位させることにより、各々のダイ片はテー
パー面の作用によって一定寸法だけ半径方向に動かされ
る。したがって、ワークをトリミングダイにセットする
ときや、あるいは、前記ワークからバリを切除するとき
に、前記変位部材を動作させることによってワークとト
リミングダイ間のクリアランスを調整することができる
ようになる。このように、テーパー面の作用によって各
ダイ片の軸方向の動きを半径方向の動きに変える構造で
あるため、構造が簡単になり、また、複数のダイ片を同
時に等しい寸法だけ半径方向に移動させることができる
ようになる。 〔請求項3に記載された発明の効果〕本発明によると、
テーパー面の作用によって各々のダイ片の軸方向の動き
を半径方向の動きに変える構造であるため、構造が簡単
で信頼性が高く、また、設備費も高額にならない。
【0009】〔課題を解決するための請求項4に係る手
段〕このトリミング装置は、請求項3に記載されたトリ
ミング装置において、前記変位部材は、前記筒状部材の
内部に摺動できる状態で収納されて、前記トリミングダ
イを通過したワークをしごき加工するためのしごきダイ
スと、前記しごきダイスと各々のダイ片とを連結する連
結部材と、しごき加工中に、前記しごきダイスが軸方向
に一定距離だけ変位した時にそのしごきダイスの動きを
止めるストッパーと、を備えている。 〔請求項4に記載された発明の作用〕本発明によると、
しごきダイスと各々のダイ片とは連結部材によって連結
されている。このため、しごきダイスがしごき加工中の
摩擦力によりワークと一体化し、そのワークによって軸
方向に押し動かされると、各々のダイ片も筒状部材の軸
方向に動かされる。即ち、各々のダイ片はしごき加工力
によって筒状部材の軸方向に動かされる。このため、ダ
イ片を軸方向に移動させるための特別な駆動源、例え
ば、油圧シリンダ等が必要無くなる。また、ストッパー
を適正位置に位置決めすることにより、しごきダイスの
軸方向の変位量を一定値に保持できるようになり、各々
のダイ片の半径方向の移動量も一定に保ことができるよ
うになる。 〔請求項4に記載された発明の効果〕本発明によると、
しごき加工力によって各々のダイ片を半径方向に移動さ
せるために、ダイ片を移動させるための特別な駆動源、
例えば、油圧シリンダ等が必要無くなり、設備コストが
低減する。
【0010】
【実施例】以下、図1〜図7に基づいて、本発明の一実
施例に係るトリミング方法及びその装置の説明を行う。
ここで、図1は、本実施例に係るトリミング装置の縦断
面図、図2は、図1のII部詳細図、図3は、図1のIII-
III 矢視図である。また、図4〜図7は本実施例に係る
トリミング装置でトリミング加工、しごき加工を実施し
ている状態を表す縦断面図、平面図等である。本実施例
に係るトリミング装置10は、筒状のワークWの周囲に
形成された鍔状のバリRを切除した後、そのワークWを
しごき加工するための装置であり、図1に示されるよう
に、金型20と、その金型20にワークWを押し込むた
めのポンチ16とから構成されている。
【0011】さらに、前記金型20は、略円筒形のダイ
ケース22と、そのダイケース22の内部に縦方向に収
納されたトリミングダイ26、しごきダイス24とから
構成されており、ベース40の上の所定位置に位置決め
されている。前記トリミングダイ26は、トリミング加
工を行うための略逆円錐台形の型であり、中央には筒状
のワークWを通すための開孔26hが形成されている。
さらに、その開孔26hの周囲にはバリRを切除するた
めの切刃26sがリング状に設けられている。また、前
記トリミングダイ26は、図3に示されるように、円周
方向において四分割されており、その分割された平面扇
形の各ダイ片26pがスプリング26xを介して互いに
連結されるようになっている。ここで、前記スプリング
26xは、各々のダイ片26pを互いに離す方向に付勢
されている。
【0012】前記トリミングダイ26は、その下部側面
に形成された円錐面26t(以後、テーパー面26tと
いう)を、前記ダイケース22の上部内壁面にリング状
に形成されたテーパー面22t(以下、リング状テーパ
ー面22tという)に面接触させた状態で、そのダイケ
ース22の上部に収納されている。この構造により、各
々のダイ片26pを後記する方法で一定距離だけ下方に
変位させることにより、両テーパー面26t,22tの
作用によって、それらのダイ片26pはスプリング26
xのバネ力に抗して互いに接触するまで半径方向内側に
移動する。これによって、トリミングダイ26の中央に
形成された開孔26hの内径が減少して、ワークWの外
径にほぼ等しくなる。逆に、各々のダイ片26pを上方
に変位させることによって、各々のダイ片26pはスプ
リング26xのバネ力によって互いに離され、両テーパ
ー面22t,26tの作用によって各々のダイ片26p
は半径方向外側に移動する。これによって、トリミング
ダイ26の中央に形成された開孔26hの内径が増加し
て、ワークWの外径より所定寸法だけ大きくなる。
【0013】また、前記トリミングダイ26の各々のダ
イ片26pにはボルト孔26kが形成されており、それ
らのボルト孔26kに前記ダイ片26pをしごきダイス
24に連結させるためのボルト28が通されるようにな
っている。ここで、前記ボルト孔26kの径は前記ボル
ト28の外径よりも十分大きく設定されているために、
ダイ片26pの半径方向の移動が前記ボルト28によっ
て妨げられることはない。
【0014】前記ダイケース22には、リング状テーパ
ー面22tの下に連続して小径孔22sが形成されてお
り、この小径孔22sの下に段差22dを介して大径孔
22bが形成されている。そして、前記ダイケース22
の小径孔22s及び大径孔22bの位置に、前記しごき
ダイス24が軸方向に摺動できる状態で収納されてい
る。即ち、前記ダイケース22が本発明の筒状部材に相
当する。前記しごきダイス24は、ワークWのしごき加
工を行うための略円筒形の型であり、ケース部25とこ
のケース部25の内側に位置決めされている第1しごき
ダイス32、第2しごきダイス34及び第3しごきダイ
ス36とから構成されている。
【0015】さらに、前記ケース部25は、その上部に
小径の連結部25sが形成されており、その連結部25
sの下に段差25dを介して大径のダイス収納部25b
が形成されている。そして、前記ケース部25の連結部
25sがダイケース22の小径孔22sに、また、ダイ
ス収納部25bがダイケース22の大径孔22bに収納
されるようになっており、段差25dがダイケース22
の段差22dに当接するまで、前記ケース部25はダイ
ケース22内を上昇できるようになっている。また、前
記ケース部25の下端面には溝25zがリング状に形成
されており、この溝25zにリング状のウレタンバネ2
9が収納されている。これによって、金型20がベース
40の上に位置決めされると、前記ウレタンバネ29は
ケース部25とベース40との間に挟まれて押し縮めら
れ、前記ケース部25はウレタンバネ29のバネ力によ
って常に上限位置まで押し上げられる。また、前記ウレ
タンバネ29のバネ力以上の外力が前記ケース部25に
下向きに加わると、そのケース部25は下端面がベース
40に当接する位置まで下降する。即ち、前記しごきダ
イス24は、ダイケース22内を段差22dからベース
40間で上下動できるようになっている。したがって、
前記ベース40が本発明のストッパーに相当する。
【0016】さらに、前記ケース部25の連結部25s
には、中央にワークWを通すためのワーク孔25xが形
成されており、そのワーク孔25xの周囲四箇所に雌ね
じ孔25wが形成されている。そして、前記雌ねじ孔2
5wに、前記トリミングダイ26のダイ片26pをその
連結部25sに連結させるためのボルト28が螺合され
るようになっている。これによって、前記ダイ片26p
はしごきダイス24に連動してダイケース22内を上下
動できるようになる。ここで、前記しごきダイス24が
上限位置からベース40に当接する位置(下限位置)ま
で下降する距離は、前記トリミングダイ26の各々のダ
イ片26pが半径方向内側に互いに接する位置まで移動
できるような距離に設定されている。また、前記ケース
部25のダイス収納部25bには、連結部25sのワー
ク孔25xと同軸にダイス収納孔25yが形成されてお
り、このダイス収納孔25yに第1しごきダイス32、
第2しごきダイス34及び第3しごきダイス36が上か
ら順番に同軸に圧入固定されている。前記第1しごきダ
イス32、第2しごきダイス34及び第3しごきダイス
36は筒形をしており、各々のダイス32,34,36
の軸方向中央位置にはワークWの外周面をしごくための
ランド32r,34r,36rが形成されている。ここ
で、各々のダイス32,34,36の中心線は、前記金
型20がベース40の上の所定位置に位置決めされた状
態で、ベース40のワーク排出口42の中心線と一致す
るようになっている。
【0017】次に、本実施例に係るトリミング装置10
を使用してワークWのトリミング加工及びしごき加工の
方法を説明する。ここで、ワークWが金型20にセット
される前は、しごきダイス24はウレタンバネ29のバ
ネ力によって上限位置、即ち、段差25dがダイケース
22の段差22dに当接する位置まで上昇している。し
たがって、しごきダイス24の上に位置するトリミング
ダイ26も上限位置まで押し上げられ、図3に示される
ように、各々のダイ片26pはスプリング26xのバネ
力によって互いに離されて、トリミングダイ26の開孔
26hはワークWの外径よりも所定寸法だけ大きい状態
に保持される。そして、この状態で、図1に示されるよ
うに、ワークWが金型20にセットされる。このとき、
前述のように、トリミングダイ26の開孔26hはワー
クWの外径よりも大きいために、ワークWはスムーズに
トリミングダイ26の開孔26hを通されて、その先端
(下端)が第1しごきダイス32のランド32rに当接
する位置で保持される。これによって、前記ワークWと
トリミングダイ26とはほぼ同軸に位置決めされるとと
もに、図2に示されるように、両者W,26の間には所
定のクリアランスβが確保される。
【0018】次に、前記ポンチ16が下降してワークW
が金型20に押し込まれると、しごきダイス24はしご
き加工時の摩擦力によってワークWと一体化し、ウレタ
ンバネ29のバネ力に抗してワークWと共に下降する。
そして、図4に示されるように、しごきダイス24の下
端面がベース40に当接した状態で、しごきダイス24
の下降が停止し、ワークWは引き続き下降しながらしご
きダイス24の内部に押し込まれてしごき加工が行われ
る。このように、しごきダイス24が上限位置から下限
位置まで一定距離だけ下降することによって、前記しご
きダイス24にボルト28で連結されている各々のダイ
片26pが一定距離だけ下降し、テーパー面26t,2
2tの作用によって、各ダイ片26pがスプリング26
xのバネ力に抗して互いに接触する位置まで半径方法内
側に移動する。この結果、トリミングダイ26に形成さ
れた開孔26hの内径が減少してワークWの外径にほぼ
等しくなり、図5、図6に示されるように、前記ワーク
Wとトリミングダイ26との間のクリアランスがほぼ零
となる。
【0019】この状態から、さらに、前記ポンチ16が
下降してワークWが金型20に押し込まれると、ワーク
Wのしごき加工が継続して行われるとともに、ワークW
の鍔状のバリRがトリミングダイ26の切刃26sに当
接して、図7に示されるように、バリRが基の部分から
確実に切除される。このため、バリの切除が行われた部
分に突条がリング状に残るようなことがなくなる。そし
て、引き続きワークWが前記ポンチ16によって金型2
0に押し込まれることにより、ワークWの外周面全体が
しごき加工される。前述のように、ワークWのバリRが
基の部分から確実に切除されるために、しごき加工時に
バリRの残りがワークWに埋め込まれることがなくなり
ワークWの表面に疵が発生することはない。このように
して、しごき加工が終了すると、ワークWは金型20の
下側からベース40のワーク排出口42に排出される。
そして、ワークWの排出が完了するとポンチ16が上昇
する。これによって、前述のように、しごきダイス24
及びトリミングダイ26はウレタンバネ29のバネ力に
よって上限位置まで押し上げられ、さらに、トリミング
ダイ26の各ダイ片26pはスプリング26xのバネ力
によって互いに離され、開孔26hはワークWの外径よ
りも所定寸法だけ内径が増加した状態に保持される。
【0020】このように、本実施例によると、ワークW
をトリミングダイ26にセットする際には両者間のクリ
アランスが所定値βなるように、各々のダイ片26pは
等しい寸法だけ半径方向外側に動かされる。このため、
ワークWをトリミングダイ26にスムーズにセットでき
るようになり、ワークWの外周面に疵が付くことはな
い。一方、ワークWからバリRを切除する際には各々の
ダイ片26pは等しい寸法だけ半径方向内側に動かされ
て、ワークWとトリミングダイ26間のクリアランスは
ほぼ零になる。このために、バリRを基の部分から確実
に切除できるようになり、従来のように、バリRが切除
された部分にリング状の突条が残るようなことがなくな
る。したがって、しごき加工等を行う場合にもワークの
表面に疵が発生することはない。
【0021】また、しごきダイス24の上下方向の動き
をテーパー面26t,22tの作用によって各ダイ片2
6pの半径方向の動きに変える構造であるため、構造が
簡単であり、容易に複数のダイ片26pを同時に等しい
寸法だけ半径方向に移動させることができるようにな
る。さらに、ダイ片26pを移動させるための特別な駆
動源、例えば、油圧シリンダ等が必要無くなるために、
設備コストが低減する。なお、本実施例においては、し
ごきダイス24の上下方向の動きを利用して、ダイ片2
6pを移動させる方法を採用しているが、これに限定さ
れるわけではなく、油圧シリンダやモータ等でダイ片2
6pを上下方向に動かすことも可能である。また、テー
パー面26t,22tを使用せずに、レール等によって
複数のダイ片26pを直接的に半径方向に移動させる方
法でも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るトリミング装置の縦断
面図である。
【図2】図1のII部詳細図である。
【図3】図1のIII-III 矢視図である。
【図4】本発明の一実施例に係るトリミング装置でトリ
ミング加工、しごき加工を実施している状態を表す縦断
面図である。
【図5】図4のV 部詳細図である。
【図6】図4のVI-VI 矢視図である。
【図7】本発明の一実施例に係るトリミング装置でトリ
ミング加工を実施している状態を表す詳細断面図であ
る。
【図8】従来のトリミング装置の縦断面図である。
【図9】従来のトリミング装置でトリミング加工、しご
き加工を実施している状態を表す縦断面図である。
【図10】従来のトリミング装置でトリミング加工、し
ごき加工を実施している状態を表す縦断面図である。
【符号の説明】
W ワーク R バリ 16 ポンチ 22 ダイケース(筒状部材) 22t リング状テーパー面(ダイ片移動機構) 22d 段差(ストッパー) 24 しごきダイス(ダイ片移動機構) 26 トリミングダイ 26p ダイ片 26t テーパー面(ダイ片移動機構) 28 ボルト(連結部材) 40 ベース(ストッパー)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 28/00 B21D 28/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャフト状のワークをトリミングダイに
    セットし、そのワークをポンチにより押圧して軸方向に
    移動させながら、前記ワークの周囲に形成されたバリを
    切除するトリミング方法において、 周方向において複数に分割されているトリミングダイの
    各々のダイ片を等しい寸法だけ半径方向外側に移動さ
    せ、ワークと前記トリミングダイとの間に所定のクリア
    ランスが生じる状態で、前記ワークをそのトリミングダ
    イにセットする工程と、 前記工程の後、前記トリミングダイの各々のダイ片を半
    径方向内側に移動させて、各々のダイ片を互いに連続さ
    せ、前記トリミングダイとワークとの間のクリアランス
    をほぼ零にする工程と、を有することを特徴とするトリ
    ミング方法。
  2. 【請求項2】 シャフト状のワークをトリミングダイに
    セットし、そのワークをポンチにより押圧して軸方向に
    移動させながら、前記ワークの周囲に形成されたバリを
    切除するトリミング装置において、 周方向において複数に分割されているトリミングダイ
    と、 前記トリミングダイを構成する各々のダイ片を等しい寸
    法だけ半径方向に移動させるダイ片移動機構と、を有す
    ることを特徴とするトリミング装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載されたトリミング装置に
    おいて、 前記ダイ片移動機構は、 各々のダイ片に形成されたテーパー面と、 筒状部材の内壁に形成されて、前記ダイ片のテーパー面
    に面接触した状態で各々のダイ片を支持するリング状テ
    ーパー面と、 前記ダイ片のテーパー面が前記筒状部材のリング状テー
    パー面に面接触している状態で、各々のダイ片を前記筒
    状部材の軸方向に一定距離だけ相対変位させる変位部材
    と、 を備えていることを特徴とするトリミング装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載されたトリミング装置に
    おいて、 前記変位部材は、 前記筒状部材の内部に摺動できる状態で収納されて、前
    記トリミングダイを通過したワークをしごき加工するた
    めのしごきダイスと、 前記しごきダイスと各々のダイ片とを連結する連結部材
    と、 しごき加工中に、前記しごきダイスが軸方向に一定距離
    だけ変位した時にそのしごきダイスの動きを止めるスト
    ッパーと、を備えていることを特徴とするトリミング装
    置。
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