JP3128749B2 - 打抜き加工用プレス金型 - Google Patents

打抜き加工用プレス金型

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JP3128749B2
JP3128749B2 JP07214066A JP21406695A JP3128749B2 JP 3128749 B2 JP3128749 B2 JP 3128749B2 JP 07214066 A JP07214066 A JP 07214066A JP 21406695 A JP21406695 A JP 21406695A JP 3128749 B2 JP3128749 B2 JP 3128749B2
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和徳 妹尾
利雄 湯原
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ボッシュ ブレーキ システム株式会社
株式会社泰成工業所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は打抜き加工用のプレ
ス金型に関し、特に、エキゾーストブレーキに用いられ
るバルブプレート等のように、その両面に対し外周面が
傾斜した形状を有するプレートを剪断により成形する打
抜き加工用のプレス金型に関するものである。
【0002】エキゾーストブレーキは、エンジンの排気
管内に回転可能に配置したバルブプレートを回転させる
ことにより排気管内の排気通路の開閉を行なうようにな
っており、上記バルブプレートは、排気管の軸線に対し
て傾斜した状態でその排気ガス通路を閉じるようになっ
ている。従って、上記バルブプレートは、実開平3−5
947、実開平3−25831等に示すように、円形の
プレートの外周面が、このプレートの両面に対して傾斜
した形状を有している。
【0003】
【従来の技術】図4は、上記エキゾーストブレーキのバ
ルブプレートのように両面に対して傾斜した外周面を有
するプレートを打抜き加工により成形する従来の装置を
示すもので、この図により、従来のパンチ金型の構成お
よび打抜き加工方法について説明する。下型102は、
ダイホルダ104上にダイスペーサ106を介して固定
されたダイ108と、このダイ108の円形の孔108
a内に昇降可能に嵌合されたノックアウト110とを備
えている。ダイ108は、鉛直方向に対して、上述のバ
ルブプレートの両面と外周面とのなす角度に一致する傾
斜を有する刃先部108cが、孔108aの上端面の全
周に渡って設けられている。従って、この傾斜した刃先
部108cの上方に位置する部分108ca(図の右
側)は鈍角であり、下方に位置する部分108cbは鋭
角になっている。
【0004】また、上記ノックアウト110は、上端の
ワーク112を支持する面110aが、上記ダイ108
の刃先部108cの傾斜と等しい角度の傾斜を有してい
る。このノックアウト110は、底部側に固定されたロ
ッド114を介して図示しないエアシリンダに接続され
ており、エアシリンダに供給される弱いエア圧によって
常時上方に付勢されている。ノックアウト110の外周
には大径のストッパ部110bが設けられ、ダイ108
の下面に当たることにより上昇限を規制されており、こ
の最も上昇した位置で、上記ワーク支持面110aがダ
イ108の刃先部108cと同一の平面内に位置するよ
うになっている。
【0005】一方、上型115は、機械に連結されて上
下動するパンチホルダ116に固定されたパンチ118
と、このパンチ118の外周に嵌合され、ガイド120
を介して相対的に上下動可能なストリッパ122とを備
えている。パンチ118は、上記ダイ108の刃先部1
08cおよびノックアウト110のワーク支持面110
aの傾斜と一致する傾斜の加工面118aを有してお
り、この加工面118aの外周側の全周に渡って刃先部
118bが設けられている。この刃先部118bは、上
方に位置する部分118ba(図4の右側)が鈍角であ
り、下方に位置する部分118bb(図4の左側)が鋭
角になっている。パンチ118の外径は、ダイ108の
孔108aの内径よりも僅かに小さくなっており、下降
してワーク112を打抜く際に、ダイ108内に挿入さ
れると、ダイ108の孔108aの内周面との間に僅か
なクリアランスが形成される。
【0006】また、パンチ118の外周に嵌合されてい
るストリッパ122は、パンチ118の傾斜した加工面
118aに対し、パンチ118の刃先部118bの鈍角
部118ba(図の右側)の外側に位置する部分と、鋭
角部118bb(図の左側)の外側に位置する部分とが
ともに同一の傾斜面上にある。また、上記鈍角部118
ba側に位置する部分には、ダイ108およびノックア
ウト110上に配置されたワーク112に干渉しないよ
うに大径の凹部122bが形成されている。このストリ
ッパ122の内面に形成された凹部122bの上方の段
部122cによって、打抜き加工の終了後パンチ118
が上昇する際に、パンチ118の外周に嵌着しているス
クラップを掻き落すようになっている。なお、この従来
の装置では、打抜き加工を行なう際にパンチ118とダ
イ108とが芯ずれをおこすことを防止するために、パ
ンチホルダ116の昇降はガイドポスト130によって
案内されるようになっている。
【0007】上記構成に係る従来の打抜き装置により、
エキゾーストブレーキのバルブプレートのような傾斜し
た切り口を有するプレートを剪断加工する場合は、先
ず、上昇端にあるノックアウト110とダイ108との
上に、円形のプレート状のワーク112を配置する。こ
のワーク112は、プレートの両面と外周面とのなす角
度が直角の一般的な円形プレートである。ワーク112
は、中央部付近に小孔110dが形成されており、ノッ
クアウト110の支持面110a上に埋込まれた固定用
ピン113により位置決めされる。ワーク112はノッ
クアウト110のワーク支持面110aの表面積よりも
大きい面積を有しており、ワーク支持面110a上に固
定された状態で全周が周囲のダイ108側にはみ出して
いる(図4の2点鎖線を参照)。この状態でパンチホル
ダ116とともにパンチ118を下降させる。パンチ1
18が下降してワーク112に当たり、このワーク11
2をダイ108内に押込みつつ、パンチ118の刃先部
118bとダイ108の刃先部108cとによってワー
ク112の外周を剪断し所望の形状を得る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成では、
パンチ118およびダイ108の刃先部118b,10
8cが傾斜しているため、パンチ118が下降してワー
ク112を剪断する際に、パンチ118に対しては図の
矢印A方向の、そしてダイ108およびノックアウト1
10に対しては矢印B方向の分力が発生する。その結
果、パンチ118とダイ108との間で芯ずれを起こ
し、剪断加工中に両者118,108間のクリアランス
が変化してしまうため、切り口面の精度にばらつきを生
ずるという問題があった。また、より大きい分力の発生
により、クリアランス以上の芯ずれを起こした場合に
は、パンチ118の鋭角部118bbがダイ108の鋭
角部108cbに衝突し、カジリや破損の原因となると
いう問題があった。特に、高精度な切断面を得るために
は、ダイ108とパンチ118との間のクリアランスは
できるだけ小さいことが好ましいが、クリアランスを小
さくすると、ダイ108およびパンチ118を破損する
おそれが大きくなるという問題がある。なお、上記従来
の装置の構成では、ダイ108とパンチ118との芯ず
れの発生を防止するために、ガイドポスト130によっ
て案内しつつパンチ118を昇降させるようにしている
が、ガイドポスト130を設けても芯ずれを完全に防止
することは不可能であり、しかも、別にガイドポスト1
30を設けることにより、装置全体が大型化し、コスト
高でもある。
【0009】本発明は上記欠点を除くためになされたも
ので、パンチをダイによって直接案内しつつ下降させて
剪断加工を行なうようにして、パンチとダイとの芯ずれ
の発生を防止することにより、ワークの品質を向上さ
せ、また、パンチおよびダイの破損を防止し、しかも、
別体のガイド機構を設ける必要のない打抜き加工用プレ
ス金型を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る打抜き加工
用プレス金型は、内周に刃先部を有するダイと、上端に
傾斜したワーク支持面を有し、上記ダイ内に昇降可能に
嵌合されたノックアウトと、上記ノックアウトの傾斜と
一致する傾斜の加工面の外周側に刃先部が形成され、下
降した際に、ノックアウト上に支持されたワークを、上
記ダイの刃先部に押付けて剪断するパンチとを備えてお
り、特に、上記パンチの傾斜した加工面の上部寄りに刃
先部を形成するとともに、この加工面の下部側が、上記
刃先部による剪断を開始する前にダイ内に進入可能に構
成し、上記パンチを下降させて、先ず、その傾斜の下部
側をダイ内に挿入した後、パンチの刃先部と上記ダイの
刃先部とにより剪断加工を行なうようにしたものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について説明する。図1は本発明に係る打抜き
加工用プレス金型の実施の形態の一例を示す縦断面図で
あり、この装置の下型(全体として符号2で示す)は、
ダイホルダ4上に配置されたダイスペーサ6を介して固
定されたダイ8と、このダイ8の内部の孔8a内に昇降
自在に嵌合されたノックアウト10とを備えている。ノ
ックアウト10の上面(ワーク支持面)10aは、エキ
ゾーストブレーキのバルブプレート等に用いられる外周
面が側面に対して傾斜したプレートの、側面と外面との
なす角度と等しい傾斜を有している。このノックアウト
10のワーク支持面10a上には、複数の固定ピン13
が埋込まれており、この支持面10a上に載せられたワ
ーク12が移動しないように固定して支持する。
【0012】一方、上記ダイ8の上面8bは水平になっ
ており、ノックアウト10が嵌合している内部孔8aの
上端縁のうち、ノックアウト10の上部側が位置してい
る半周(図1の右側)に渡って、半円弧状の刃先部8c
が設けられている。ノックアウト10は、上記従来の装
置と同様に、底部に固定されたロッド14を介して図示
しないエアシリンダに連結されており、このシリンダ内
に導入される弱いエア圧力によって常時上方へ付勢さ
れ、下部外周に形成された大径のストッパ部10bがダ
イ8の下面8dに当たって停止している。ノックアウト
10は、このように停止している状態では、少なくとも
図の右側半分はダイ8の上面8bよりも上方へ突出して
いる。
【0013】上記装置の上型15は、図示しない駆動手
段に連結されて上下動するパンチホルダ16に固定され
たパンチ18と、このパンチ18の外周に嵌合され、ロ
ッド20に案内されてパンチ18に対し相対的に昇降可
能なストリッパ22とを備えている。パンチ18は、上
記ノックアウト10の外周面の形状とほぼ一致する外
形、すなわち、ダイ8の孔8aの内周面の形状とほぼ一
致する外形を有しており、下降時には、ワーク12を支
持しているノックアウト10を押し下げつつダイ8の孔
8aの内部に嵌入するようになっている。パンチの下側
加工面18aは、上記ノックアウト10のワーク支持面
10aと同一の傾斜を有しており、この加工面18aの
上方側に位置している部分(図の右側)約半周が、上記
ダイ8の刃先部8cとともにワーク12の剪断を行なう
刃先部18bを構成している。従って、パンチ18の刃
先部18bは鈍角になっており、鋭角の部分18e(図
の左側)では剪断加工を行なわないようになっている。
パンチ18の加工面18aの中央部寄りには、ノックア
ウト10上にワーク12を固定する固定ピン13の先端
との干渉を避けるための穴18cが形成されている。
【0014】パンチ18の外周側に嵌合されているスト
リッパ22は、下面22aがダイ8の上面8bと同様に
水平面になっており、下降した際には、上記ダイ8の上
面8bに当接する。このストリッパ22は、パンチ18
の刃先部18bが設けられている部分の周囲に、凹部2
2bが形成されており、打抜き加工をした際に切離され
るスクラップ12aを収容するようになっている。ま
た、この凹部22bの上方の段部22cは、剪断加工終
了後にパンチ18が上昇する際に、ワーク12から切離
されてパンチ18の外面に付着しているスクラップ12
aを掻き落とすようになっている。
【0015】図2は、上記打抜き加工用プレス金型の各
構成部品の具体的な形状の一例を示すもので、ダイ8の
内部孔8aは、図の右半分8aaが小径の半円弧状で、
左半分8abが大径の半円弧状をしている。小径部8a
a側が大径部8ab側よりもやや長く、この小径部8a
a側の上端縁が上記刃先部8cを構成している。
【0016】ダイ8の内部孔8a内に昇降可能に嵌合し
ているノックアウト10は、このダイ8の内部孔8aの
内面の形状と一致する外面形状10cを有しており、図
の右半分10caが小径の円弧状で、左半分10cbが
大径の円弧状になっている。このため、ワーク打抜き加
工時にノックアウト10の回転が規制される。ノックア
ウト10のワーク支持面10aは、上述のように、ノッ
クアウト10の昇降する鉛直方向に対して、ワーク12
の表面と切断された後の外周面とがなす角度に一致する
傾斜を有している。このノックアウト10のワーク支持
面10a内には、2個の固定ピン取付け孔10dが設け
られており、これら孔10d内に取付けた固定ピン13
によって、加工されるワーク12の移動および回転を規
制するようになっている。
【0017】この装置によって加工されるワーク12
は、全体として円形をしており、その両面12bと外周
面12cとは直角になっている。このワーク12には、
上記ノックアウト10に取付けられた2本の固定ピン1
3の先端が挿入される2個の貫通穴12dが形成されて
いる。なお、この貫通穴12dは、エキゾーストブレー
キの回転軸に固定するために予め設けられている孔を利
用することができる(上記実開平3−5947号、実開
平3−25831号等を参照)。円形のワーク12の半
径は、上記ノックアウト10の小径部10caの半径よ
りも大きく、また、ノックアウト10の大径部10cb
の半径よりも小さくなっており、このワーク12を、ノ
ックアウト10のワーク支持面10a上に載せて2本の
固定ピン13によって固定すると、ノックアウト10の
小径部10caからは外側へはみ出し、大径部10cb
では、外面よりも内側に位置するようになっている。
【0018】上方のパンチ18は、上記ノックアウト1
0の外面の形状10cおよびダイ8の内面8aの形状と
一致する外周面の形状18dを有している。すなわち、
図の右側の半周をやや越える長さの小径の円弧状部18
daと、図の左側の半円よりもやや短かい大径の円弧状
部18dbとから成っている。このパンチ18の加工面
18aは、上記ノックアウト10のワーク支持面10a
と同一の傾斜を有しており、上記小径の円弧状部18d
aがその傾斜の上部側に位置している。この小径の円弧
状部18daの下端外周が、上記ダイ8の刃先部8cと
ともにワーク12の剪断加工を行なう刃先部18bを構
成している。従って、パンチ18の刃先部18bは傾斜
の上部側すなわち鈍角部であり、傾斜の下側の鋭角部1
8eは、剪断加工をしないガイド部を構成している。
【0019】また、パンチ18の外周に嵌合されて相対
的に昇降可能なストリッパ22は、下面22aがダイ8
の上面8bと同じ水平面になっており、その中心部に
は、上記パンチ18の大径側の部分18dbの半径と一
致する半径の円形の孔22dが形成されている。従っ
て、ストリッパ22の内面は、パンチ18の外周面18
dの小径部18daに対して間隙(図1の凹部22bを
構成)を有している。
【0020】以上の構成に係る打抜き加工用のプレス金
型を用いた剪断工程について説明する。下型2のダイ8
の上方に突出しているノックアウト10のワーク支持面
10a上にワーク12をのせ、ワーク12の貫通穴12
d内に固定ピン13の頭部を挿通して固定する。この状
態では、ワーク12のノックアウト10の小径部10c
a側に重なる部分はこの小径の部分10caからはみ出
し、大径部10cb側に重なる部分は大径の部分10c
bの内部側に位置している。ここで、パンチ18および
ストリッパ22を備えた上型15を下降させる。下降し
てきたパンチ18の加工面18aは、上記ノックアウト
10およびこのノックアウト10上に固定されているワ
ーク12の傾斜と一致する傾斜を有しているので、ほぼ
全面がワーク12の表面に密着し、下降に伴って、ワー
ク12およびノックアウト10を押し下げる。この時点
では、ワーク12はダイ8に押し付けられる前であり、
ノックアウト10はエアシリンダのエアを排出しつつ下
降していくので、パンチに対し横方向の分力はほとんど
作用しない。
【0021】このように大きな分力が発生しない状態で
下降している間に、パンチ18の下側の鋭角部(ガイド
部)18eがダイ8の上面8bの高さに達する。する
と、パンチ8の大径部18db側の鋭角部18eは、そ
のままダイ8の孔8aの大径部8ab側に入り込む(図
3参照)。その後は、パンチ18の大径の部分18db
はダイ8の大径側の孔8abの内面に案内されて下降し
ていく。パンチ18の下降によって、ノックアウト10
とともに押し下げられたワーク12の、ノックアウト1
0の小径部10ca上から外周側にはみ出している部分
が、ダイ8の刃先部8cに押し当てられる。この時点か
ら剪断が開始され、パンチ18の小径部18da側の先
端の刃先部18bとダイ8の内部孔8aの小径部8aa
側の上端に形成された刃先部8cとによって打抜き加工
が行なわれる。
【0022】打抜き加工中は、パンチ18に対して図の
左側へ向けて作用する分力(図1の矢印C参照)が発生
するが、パンチ18の図の左側の大径部18dbは、ダ
イ8の孔8aの大径部8abの内面によってガイドされ
ているので、剪断を行なっている間もパンチ18とダイ
8との間で芯ずれを起すおそれがなく、ダイ8とパンチ
18との間のクリアランスが変化して切断面の品質が低
下することがない。また、パンチ18の鋭角部18e
が、下降中の芯ずれによりダイ8に衝突するおそれがな
いので、従来の金型のように刃先部の破損やカジリを起
すことがない。また、別にガイド機構を設ける必要がな
いので、装置全体をコンパクトにすることができ、低コ
ストでもある。
【0023】なお、本装置を構成するパンチ18、ダイ
8、ノックアウト10等の形状は上記図2に示すものに
限らず、その他の構成とすることができる。いずれにし
ても、剪断が開始する以前に、加工面18aが傾斜して
いるパンチ18の下部側をダイ8の孔8a内に挿入して
しまうことにより、芯ずれを起す方向の分力が発生して
も、パンチ18とダイ8とが横方向へ相対移動すること
を阻止しうるものであれば良い。従って、ダイの上面
が、上記のように水平のものに限らず、例えば、鉛直方
向に対し、パンチの加工面の傾斜よりも小さい傾斜を有
するように構成し、パンチとダイの刃先面により剪断が
開始する前に、パンチの下部側がダイの孔内に進入する
ようにしても良い。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、内周
に刃先部を有するダイと、上部に傾斜したワーク支持面
を有し、上記ダイ内に昇降可能に嵌合されたノックアウ
トと、上記ノックアウトのワーク支持面の傾斜と一致す
る傾斜の加工面の外周側に刃先部を有し、ノックアウト
上に支持されたワークを、上記ダイの刃先部とともに剪
断するパンチとを備えた打抜き加工用プレス金型におい
て、上記パンチの傾斜した加工面の上部側に刃先部を形
成するとともに、この加工面の下部側が、上記刃先部に
よる剪断を開始する前にダイ内に進入可能に構成し、こ
のパンチを下降させてその傾斜の下部側をダイ内に挿入
した後、パンチの刃先部と上記ダイの刃先部により剪断
加工を行なわせるようにしたことにより、パンチが下降
してダイとともにワークの剪断を開始した時点では、パ
ンチがダイの内面でガイドされているので、剪断時に発
生する横方向の分力が作用してもパンチとダイとが軸線
からずれてしまうことがなくなる。従って、切断された
面の精度が向上する。また、パンチとダイとが芯ずれが
原因で衝突してしまうことがないので、これらが破損す
るおそれがない。さらに、別のガイド機構を設ける必要
がなく、全体をコンパクト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る打抜き加工用プレス
金型の縦断面図である。
【図2】 上記打抜き加工用プレス金型の各部を分離し
て示す斜視図である。
【図3】 上記打抜き加工用プレス金型により剪断加工
を行なう工程を示す図であり、剪断開始直前の状態を示
す。
【図4】 従来の上記打抜き加工用プレス金型を示す縦
断面図である。
【符号の説明】
8 ダイ 8c ダイの刃先部 10 ノックアウト 10a ワーク支持面 12 ワーク 18 パンチ 18a パンチの加工面 18b パンチの刃先部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 28/14 B21D 28/00 B21D 43/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周に刃先部を有するダイと、上端に傾
    斜したワーク支持面を有し、上記ダイ内に昇降可能に嵌
    合されたノックアウトと、上記ノックアウトのワーク支
    持面の傾斜と一致する傾きの加工面の外周側に刃先部を
    有し、ノックアウト上に支持されたワークを、上記ダイ
    の刃先部とともに剪断するパンチとを備えた打抜き加工
    用プレス金型において、上記パンチの傾斜した加工面の
    上部側に刃先部を形成するとともに、このパンチの下部
    側が、上記刃先部による剪断を開始する前にダイ内に進
    入可能に構成したことを特徴とする打抜き加工用プレス
    金型。
  2. 【請求項2】 上記ダイの上面が水平面であることを特
    徴とする請求項1に記載の打抜き加工用プレス金型。
  3. 【請求項3】 上記ダイの上面が、鉛直方向に対し、上
    記パンチの加工面の傾斜よりも小さい傾斜を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の打抜き加工用プレス金
    型。
  4. 【請求項4】 パンチの傾斜した加工面の上部側ほぼ半
    周に渡って刃先部が設けられ、ダイはこのパンチの刃先
    部に対応するほぼ半周に渡る刃先部を有し、これら両刃
    先部により、1回の工程でワーク半周の打抜き加工を行
    なうことを特徴とする請求項1または2に記載の打抜き
    加工用プレス金型。
  5. 【請求項5】 ワークはノックアウトのワーク支持面上
    に、複数の固定ピンを介して固定されることを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれかに記載の打抜き加工用プ
    レス金型。
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