JP3126802B2 - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法

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JP3126802B2
JP3126802B2 JP9312292A JP9312292A JP3126802B2 JP 3126802 B2 JP3126802 B2 JP 3126802B2 JP 9312292 A JP9312292 A JP 9312292A JP 9312292 A JP9312292 A JP 9312292A JP 3126802 B2 JP3126802 B2 JP 3126802B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラーフィルタの製造方
法に係り、特に、例えば液晶ディスプレイ等のフラット
ディスプレイ、CCD等のイメージャー、あるいはカラ
ーセンサ等に用いられるカラーフィルタを高精度で、か
つ効率よく得ることのできるカラーフィルタの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、カラービデオカメラの撮像管に
は、複数色の微細なストライプが透明基板上に形成され
たカラーフィルタが装着されている。
【0003】また、液晶ディスプレイ(LCD)におい
ても、近年のカラー化の要請に対応するために、アクテ
ィブマトリックス方式および単純マトリックス方式のい
ずれの方式においてもカラーフィルタが用いられてい
る。例えば、薄膜トランジスタ(TFT)を用いたアク
ティブマトリックス方式の液晶ディスプレイでは、カラ
ーフィルタは赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色が
用いられ、R,G,Bのそれぞれの画素に対応する電極
をオン、オフさせることで液晶がシャッタとして作動し
R,G,Bのそれぞれの画素を光が透過してカラー表示
が行われる。そして、色混合は2色以上の画素に対応す
る液晶シャッタを開き混色して別の色に見せる加色混合
の原理により網膜上で視覚的に行われる。
【0004】上述のようにして用いられるカラーフィル
タは、従来、染色法、分散法等の手段を用いて製造され
ていた。ここで、染色法によるカラーフィルタの製造
は、例えば次のようにして行われている。
【0005】すなわち、ゼラチン、カゼイン、ポリビニ
ルアルコール等の親水性樹脂に重クロム酸塩等の感光剤
を添加した塗布液を、スピンコート塗布法等により透明
ガラス基板上に塗布し、次いで、所定パターンのマスク
を用いて露光・現像を行い、その後、染料により染色し
て第一着色層を形成する。その後、この第一着色層上に
二度染め防止のために防染層を設けてから第二着色層お
よび第三着色層をそれぞれ第一着色層の形成と同様にし
て形成する。これにより、透明ガラス基板上にR,G,
Bの各着色層を備えたカラーフィルタを得ることができ
る。
【0006】また、分散法を用いたカラーフィルタの製
造は、例えば次のようにして行われている。すなわち、
透明感光性樹脂に有機顔料、無機顔料等の着色剤を分散
した感光液を透明ガラス基板上に塗布して感光性樹脂層
を形成する。次に、この感光性樹脂層上に所定形状の開
口パターンを有するマスクを載置し、露光・現像を行い
第一着色層を形成する。同様にして第二着色層、第三着
色層を形成してR,G,Bの各着色層を備えたカラーフ
ィルタを得ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、染色法
においては、色調が豊富で解像性に優れるカラーフィル
タが得られる反面、染色の際に既に着色された部分が二
度染めされないように防染対策を施す必要がある等の点
から工程が煩雑であり製造コストが高くなるという問題
があった。また、着色剤に染料を用いているため耐熱
性、耐薬品性、耐光性等が劣るという問題もあった。
【0008】また、分散法においては、耐熱性、耐光性
の高い微細なパターンを形成することが可能である反
面、色変えの度にフォトリソグラフィー工程の処理を行
う必要があり、工程が煩雑で製造コスト低減が困難であ
るという問題があった。
【0009】このような背景から、低コスト化と量産化
を同時に可能にするとともに、大画面化も可能なカラー
フィルタの製造方法として印刷法が提案されている。従
来より提案されている印刷法としては、平版オフセット
印刷、凹版オフセット印刷等のオフセット方式、スクリ
ーン印刷方式、フレキソ印刷方式等がある。
【0010】しかしながら、印刷法においては、画素の
太りや細り、ピンホールの発生等により印刷形状が悪化
し、特に微細パターンの再現が困難であるという問題が
あった。また、特に細線の厚みが充分にとれないため、
例えばブラックマトリックスのように遮光性の要求され
る着色パターンを備えるカラーフィルタの製造には適さ
ないものであった。したがって、高品位のブラックマト
リックスを備えるカラーフィルタを製造する場合には、
コストのかかるクロム蒸着法等によりブラックマトリッ
クスを形成する必要があった。さらに、従来の印刷法に
おいては、ブランケットからガラス基板にインキを転移
させる際に、インキの一部分のみが転移するためインキ
層内での分裂が生じて、印刷後のインキ表面が平滑にな
らないという問題があった。さらにまた、プロセスが不
安定なため連続して印刷を続けた場合、印刷膜厚が変化
したり、印刷形状が悪化するという問題もあった。
【0011】本発明は上述のような事情に鑑みてなされ
たものであり、液晶ディスプレイ等のフラットディスプ
レイ、CCD等のイメージャー、あるいはカラーセンサ
等に用いられる高解像度のカラーフィルタを効率よく得
ることのできるカラーフィルタの製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は複数色の着色パターンからなる着色
層を備えるカラーフィルタの製造方法において、露光に
より粘着性を発現する感光性物質を透明基板上に塗布し
て感光性層を形成した後、所定のパターンを有するフォ
トマスクを介して前記感光性層を露光し露光部分に着色
粉末物質を複数回付着させて着色パターンを形成する工
程を必要色数分繰り返して着色層を形成し、前記露光部
分に着色粉末物質を複数回付着させて着色パターンを形
成する際に、2回目以降の着色粉末物質の付着に用いる
着色粉末物質の平均粒子径が、1回目の着色粉末物質の
付着に用いる着色粉末物質の平均粒子径よりも小さくし
構成とした。
【0013】
【作用】透明基板上に形成された感光性層は、所定のパ
ターンを有するフォトマスクを介して露光されて露光部
分に粘着性が発現され、この露光部分に着色粉末物質を
付着させて着色パターンが形成され、これを繰り返すこ
とにより必要とする複数色の着色パターンからなる着色
層を備えるカラーフィルタが得られ、上記の露光部分へ
の着色粉末物質の付着が複数回行われることにより、ピ
ンホール等のない極めて均一な着色層が形成され、解像
度の高いカラーフィルタの製造が可能になるとともに、
カラーフィルタの工程の簡略化がなされ製造コストの低
減が可能である。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は、本発明により製造されたカラーフ
ィルタを用いたアクティブマトリックス方式による液晶
ディスプレイ(LCD)の一例を示す斜視図であり、図
2は同じく概略断面図である。図1および図2におい
て、LCD1はカラーフィルタ10と透明ガラス基板2
0とをシール材30を介して対向させ、その間に捩れネ
マティック(TN)液晶からなる厚さ約5〜10μm程
度の液晶層40を形成し、さらに、カラーフィルタ10
と透明ガラス基板20の外側に偏光板50,51が配設
されて構成されている。
【0015】図3はカラーフィルタ10の拡大部分断面
図であり、カラーフィルタ10は透明基板12と、この
透明基板12上に形成されたブラックマトリックス14
と、着色層16と、ブラックマトリックス14と着色層
16を覆うように設けられた保護層18と透明共通電極
19とを備えている。このカラーフィルタ10は透明共
通電極19が液晶層40側に位置するように配設されて
いる。そして、着色層16は赤色パターン16R、緑色
パターン16G、青色パターン16Bからなり、各着色
パターンの配列は図1に示されるようにモザイク配列と
なっている。尚、着色パターンの配列はこれに限定され
るものではなく、三角配列、ストライプ配列等としても
よい。
【0016】また、透明ガラス基板20上には表示電極
22が各着色パターン16R、16G、16Bに対応す
るように設けられ、各表示電極22は薄膜トランジスタ
(TFT)24を有している。また、各表示電極22間
にはブラックマトリックス14に対応するように走査線
(ゲート電極母線)26aとデータ線26bが配設され
ている。
【0017】このようなLCD1では、各着色パターン
16R、16G、16Bが画素を構成し、偏光板51側
から照明光を照射した状態で各画素に対応する表示電極
をオン、オフさせることで液晶層40がシャッタとして
作動し、着色パターン16R、16G、16Bのそれぞ
れの画素を光が透過してカラー表示が行われる。
【0018】カラーフィルタ10の透明基板12として
は、石英ガラス、パイレックスガラス、合成石英板等の
可撓性のないリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、
光学用樹脂板等の可撓性を有するフレキシブル材等を用
いることができる。このなかで、特にコーニング社製7
059ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり寸法安定
性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガ
ラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスであ
るため、アクティブマトリックス方式によるLCD用の
カラーフィルタに適している。
【0019】ここで、本発明によるカラーフィルタ製造
の一例を図4および図5を参照して説明する。先ず透明
基板12上に感光性物質を塗布して厚さ0.5〜5μm
程度の感光性層13を形成する(図4(A))。次に、
ブラックマトリックス用のフォトマスクを介して感光性
層13を露光し露光部分13aに粘着性を発現させる
(図4(B))。そして、感光性層13上に隠蔽粉末物
質を散布して1回目の隠蔽粉末物質付着を行い(図4
(C))、露光部分13aに隠蔽粉末物質を付着させる
とともに余分な隠蔽粉末物質を吹き飛ばす。その後、感
光性層13上に再度隠蔽粉末物質を散布して2回目の隠
蔽粉末物質付着を行い(図4(D))、余分な隠蔽粉末
物質を吹き飛ばしてブラックマトリックス14を形成す
る(図4(E))。このように、隠蔽粉末物質付着を複
数回行うことにより露光部分への隠蔽粉末物質の付着が
確実に行われることになる。
【0020】次に、赤色パターン用のフォトマスクを介
して感光性層13を露光し露光部分13bに粘着性を発
現させる(図5(A))。そして、感光性層13上に赤
色粉末物質を散布して1回目の赤色粉末物質付着を行い
(図5(B))、露光部分13bに赤色粉末物質を付着
させるとともに余分な赤色粉末物質を吹き飛ばす。その
後、感光性層13上に再度赤色粉末物質を散布して2回
目の赤色粉末物質付着を行い(図5(C))、余分な赤
色粉末物質を吹き飛ばしてして赤色パターン16Rを形
成する(図5(D))。同様に、緑色パターン用のフォ
トマスクを介して露光し、2回の緑色粉末物質付着を行
って緑色パターン16Gを形成し(図5(E))、さら
に青色パターン用のフォトマスクを介して露光し、2回
の青色粉末物質付着を行って青色パターン16Bを形成
する(図5(F))。
【0021】上述の実施例ではブラックマトリックス1
4の形成および着色層16の形成とも2回の粉末物質付
着により行われているが、粉末物質付着は3回以上とし
てもよい。また、着色層16を形成してからブラックマ
トリックス14の形成を行ってもよい。
【0022】また、上述のようなブラックマトリックス
14の形成に用いる隠蔽粉末物質の平均粒子径及び、着
色層16の形成に用いる着色粉末物質の平均粒径は、3
0μm以下、好ましくは10μm以下であり、更に好ま
しくは1回目の隠蔽粉末物質付着に用いる隠蔽粉末物質
の平均粒子径は2〜10μm程度、2回目の隠蔽粉末物
質付着に用いる隠蔽粉末物質の平均粒子径は2μm以下
である。このように、2回目以降の付着に用いる着色粉
末物質および隠蔽粉末物質の平均粒子径を、1回目の付
着に用いる着色粉末物質および隠蔽粉末物質の平均粒子
径よりも小さくすることにより、1回目の付着で粉末物
質が付着しなかった露光部分の微小領域にも2回目以降
の付着により粉末物質が付着し、ピンホールのない着色
層およびブラックマトリックスの形成が可能となる。ま
た、上記の例では1回目の付着と2回目の付着の間に着
色粉末物質等を吹き飛ばす操作を行っているが、最終の
付着が行われた後にのみ吹き飛ばし操作を行ってもよ
い。
【0023】なお、ブラックマトリックス14の形成を
前述したような従来の方法により行ってもよく、あるい
はブラックマトリックス14の形成を行わなくてもよ
い。露光により粘着性を発現する感光性物質としては、
下記に示されるような1,4−ジヒドロピリジン化合物
を用いることができる。
【0024】1,4−ジヒドロピリジン化合物 :
2,6−ジメチル−4−(2′−ニトロフェニル)−
1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸ジメ
チルエステル; 2,6−ジメチル−4−(2′−ニト
ロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジ
カルボン酸ジエチルエステル; 2,6−ジメチル−4
−(2′−ニトロ−4′,5′−ジメトキシフェニル)
−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸ジ
エチルエステル; 2,6−ジメチル−4−(2′−ニ
トロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−
ジカルボン酸ジイソプロピルエステル; 2,6−ジメ
チル−4−(2′−ニトロフェニル)−1,4−ジヒド
ロピリジン−3,5−ジカルボン酸ジ(β−エトキシエ
チル)エステル; 2,6−ジメチル−4−(2′−ニ
トロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−
ジカルボン酸3−メチル−5−エチルエステル; 2,
6−ジメチル−4−(2′−ニトロフェニル)−1,4
−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸3−イソプ
ロピル−5−メチルエステル; 2,6−ジメチル−4
−(2′−ニトロフェニル)−3−アセト−1,4−ジ
ヒドロピリジン−5−カルボン酸エチルエステル;
2,6−ジメチル−4−(2′−ニトロフェニル)−
3,5−ジアセト−1,4−ジヒドロピリジンおよび
2,6−ジメチル−4−(2′−ニトロフェニル)−
3,5−ジシアノ−1,4−ジヒドロピリジン。
【0025】このような1,4−ジヒドロピリジン化合
物は、例えば1モルの脂肪族または芳香族アルデヒド、
1モルのアンモニアおよび2モルのβ−ケトカルボン酸
エステル、β−ケトカルボン酸ニトリルあるいはβ−ジ
ケトンとから、Hantzsch合成の方法に従って製造するこ
とができる。
【0026】また、感光性物質としては、上記に示され
るような1,4−ジヒドロピリジン化合物の他に、例え
ば下記の化学式で示されるようなDDMA等の各種の感
光性ジアゾニウム塩を使用することができる。
【0027】
【化1】 但し、感光性物質として感光性ジアゾニウム塩を用いた
場合、露光領域への隠蔽粉末物質あるいは着色粉末物質
の均一分布は、露光および粉末物質散布が定量の水分の
存在下に行われる場合にのみ実現可能である。このた
め、室内の湿度および室内で空気のさらされる時間を確
定し、かつ制御するための高価な装置が必要となる。
【0028】上述の感光性物質は、単独で用いて感光性
層13を形成してもよく、あるいはバインダーと混合し
て使用してもよい。バインダーとの混合割合は、バイン
ダー1重量部に対して0.2〜9重量部程度が好まし
い。使用するバインダーとしては、ポリアクリル酸エス
テルおよび/またはポリメタクリル酸エステル、アクリ
ル酸および/またはメタクリル酸もしくは他のアクリル
モノマーおよび/またはビニルモノマー類の共重合体;
マレイン酸無水物、マレイン酸および/またはそのス
チレン、もしくは他のビニルモノマーのジ−もしくはセ
ミエステル類の共重合体; ポリ塩化ビニル、その塩素
化処理生成物、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレ
ン等の塩素含有ビニルポリマー、または共重合体; ポ
リスチレンおよびマレイン酸等とのスチレン共重合体、
ポリエチレンおよびマレイン酸等とのエチレン共重合
体; ブタジエン、クロロプレン等に基づく合成ゴムお
よびそれらのスチレン、アクリロニトリル等との共重合
体; 高分子量のポリエチレンオキサイドまたはポリエ
ピクロルヒドリンのようなポリエーテルが挙げられる。
【0029】また、感光性物質には増感剤、安定化剤等
を含有することができる。上述のような感光性物質を透
明基板12上に塗布するには、スピンコート法等の公知
の方法を用いることができる。また、感光性層13の露
光に用いる光源としては、超高圧水銀灯、キセノンラン
プ、蛍光灯等が挙げられる。露光における照射量は50
〜300mJ/cm2 程度が好ましい。
【0030】隠蔽粉末物質および着色粉末物質は、酸化
チタン(TiO2 )、SiO2 、ガラス粉末、カーボン
ブラック、グラファイト、銅ーフタロシアニン類、アゾ
染料、アルミニウム、銅、鉄等の金属粉末あるいは金属
酸化物をバインダーを用いて微細粒子としたものを使用
することができる。
【0031】バインダーとしては、ポリスチレンホモポ
リマー、水素添加スチレン樹脂、スチレン−イソブチレ
ン共重合体、スチレン・ブタジエン共重合体、ABS
(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン三元共重合
体)、ASAまたはAAS(アクリロニトリル・スチレ
ン・アクリル酸エステル三元共重合体)、ASまたはS
AN(スチレン・アクリロニトリル共重合体)、AAS
(アクリロニトリル・アクリルゴム・スチレン三元共重
合体)、ACS(アクリロニトリル・塩素化ポリエチレ
ン・スチレン三元共重合体)、AES(アクリロニトリ
ル・EVA・スチレン三元共重合体)、スチレン・Pク
ロロスチレン共重合体、スチレン・プロピレン共重合
体、スチレン・ブタジエン架橋ポリマー、スチレン・ア
リルアルコール共重合体、スチレン・ブタジエンゴムエ
マルジョン、スチレン・マレイン酸エステル共重合体、
スチレン・イソブチレン共重合体(自己架橋型)、スチ
レン・無水マイレン酸共重合体、スチレン・3−N,N
ジエチルアミノアクリル酸プロピル共重合体等のポリス
チレン系樹脂; ポリメチルメタアクリレート、エチル
メタアクリレート、n−ブチルメタアクリレート、グリ
シジルメタアクリレート、含フッ素アクリレート、メチ
レン・メタアクリレート/ブチルメタアクリレート共重
合体、アクリル酸エチル/アクリル酸共重合体等のアク
リル系樹脂; スチレン・アクリル共重合体、スチレン
・ジエチルアミノ・エチルメタアクリレート共重合体、
スチレン・ブタジエン・アクリル酸エステル共重合体、
スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・ブタジエン
・塩素化パラフィン共重合体、スチレン・メチルメタア
クリレート共重合体、スチレン・メチルメタアクリレー
ト共重合体/スチレンブチルメタアクリレートのブレン
ド、スチレン・n−ブチルメタアクリレート、スチレン
・ジエチルアミノ・エチルメタアクリレート、スチレン
・メチルメタアクリレート・n−ブチルアクリレート
(75:5:20)、スチレン・メチルメタアクリレー
ト・ブチルアクリレート−N−(エトキシメチル)アク
リルアミド、スチレン・グリシジルメタアクリレート、
スチレン・ジメチルアミノ・エチルメタアクリレート、
スチレン・ブタジエン・ジメチル・アミノエチルメタア
クリレート(60:26:4)、スチレン・アクリル酸
エステル・マレイン酸エステル(三元共重合体)、スチ
レン・メタアクリル酸メチル・アクリル酸2−エチルヘ
キシル共重合体、スチレン・n−ブチルアクリレート・
エチルグリコールメタアクリレート、スチレン・n−ブ
チルメタアクリレート・アクリル酸共重合体(59:4
0:1)、スチレン・n−ブチルメタアクリレート・無
水マレイン酸樹脂、スチレン・ブチルアクリレート・イ
ソブチルマレイン酸ハーフエステル・ジビニルベンゼン
共重合体、スチレン・n−ブチルアクリレート−4−ヘ
キサフルオロブチルメタアクリレート共重合体、スチレ
ン・ブタジエン・アクリレート共重合体(59:36:
5)のエマルジョン等のスチレン・(メタ)アクリル酸
エステル共重合体等を使用することができる。
【0032】また、バインダーには湿潤剤、帯電防止剤
等の添加剤を加えてもよい。尚、隠蔽粉末物質は、バイ
ンダーを用いることなく、金属、カーボンブラック、グ
ラファイト等の粉末を直接使用してもよい。この場合、
金属粉末は平均粒径1μm以下、カーボンブラック粉
末、グラファイト粉末は平均粒径3μm以下が好まし
い。
【0033】また、ブラックマトリックス14および着
色層16の形成後に加熱処理(150℃以上、好ましく
は250℃以上)を施してもよい。このような加熱処理
により、感光性層13の感光性物質が昇華除去されると
ともに、ブラックマトリックス14および着色層16の
表面平滑性が向上する。特に、透明基板12の全面に感
光性層13を設けてブラックマトリックス14および着
色層16を形成する場合、得られるカラーフィルタの周
縁部にも感光性層13が存在することとなり、このた
め、この部分から剥離が生じる恐れがある。このような
場合、上記のような加熱処理により感光性層13の感光
性物質を昇華除去することは極めて有効である。
【0034】カラーフィルタ10のブラックマトリック
ス14と着色層16を覆うように設けられる保護層18
は、カラーフィルタ10の表面平滑化、信頼性の向上、
および液晶層40への汚染防止等を目的とするものであ
り、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹
脂等の透明樹脂、あるいは二酸化ケイ素等の透明無機化
合物等を用いて形成することができる。保護層の厚さは
0.2〜50μm程度が好ましい。
【0035】透明共通電極19としては、酸化インジウ
ムスズ(ITO)膜を用いることができる。ITO膜は
蒸着法、スパッタ法等の公知の方法により形成すること
ができ、厚さは200〜2000Å程度が好ましい。
【0036】次に、実験例を示して本発明を更に詳細に
説明する。 (実験例1)まず、2−ブタノン200cm3 中に、2,
6−ジメチル−4−(2′−ニトロフェニル)−1,4
−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸のジメチル
エステル7.5gと、2,6−ジメチル−4−(2′−
ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5
−ジカルボン酸のジメチルエステル7.5gとを溶解し
て、露光により粘着性を発現する感光性物質を調製し
た。そして、透明基板としてコーニング社製7059ガ
ラス(厚さ=1.1mm)を用い、スピンコート法(回
転数=500r.p.m.)により上記の感光性物質を透明基
板上に塗布して感光性層(厚さ=1.5μm)を形成し
た。
【0037】次に、感光性層に対してブラックマトリッ
クス用のフォトマスクを介して紫外線露光を行った。露
光用の光源は超高圧水銀灯を用い、照射量は365nm
の波長において200mJ/cm2 とした。このような紫
外線露光により、感光性層のうち紫外線が照射された領
域には粘着性が発現していることが確認された。
【0038】次に、感光性層の全面に黒色トナー(積水
化成品工業製、MB−15ブラックSHC−3(試供
品)、平均粒子径=14.2μm)を散布し、圧縮空気
により非粘着性部分の黒色トナーを吹き飛ばした。その
後、上記の黒色トナーを再度感光性層の全面に散布し、
同様に圧縮空気により非粘着性部分の黒色トナーを吹き
飛ばした。これによって、上記の紫外線露光により粘着
性が発現している領域にのみ黒色トナーが付着してブラ
ックマトリックスパターンが形成された。尚、この工程
において圧縮空気により吹き飛ばされた(除去された)
黒色トナーは、回収して再度使用することができる。
【0039】次に、黒色トナーが付着している感光性層
に対して赤色パターン用のフォトマスクを介して所定位
置に紫外線露光を行った。紫外線露光条件は上記の露光
と同一とした。そして、黒色トナーの場合と同様に赤色
トナー(積水化成品工業製MB−8レッド50(試供
品)、平均粒子径=8.7μm)を散布し、圧縮空気に
より非粘着性部分の赤色トナーを吹き飛ばした。その
後、上記の赤色トナーを再度感光性層の全面に散布し、
同様に圧縮空気により非粘着性部分の赤色トナーを吹き
飛ばして赤色パターンを形成した。
【0040】次に、黒色トナーおよび赤色トナーが付着
している感光性層に対して、赤色パターンと同様にして
緑色パターン用のフォトマスクを介して所定位置に紫外
線露光を行い、緑色トナー(積水化成品工業製MB−8
グリーンHC(試供品)、平均粒子径=8.1μm)を
用いて2回の緑色トナー付着を行って緑色パターンを形
成した。
【0041】さらに、黒色トナー、赤色トナーおよび緑
色トナーが付着している感光性層に対して、赤色パター
ンと同様にして青色パターン用のフォトマスクを介して
所定位置に紫外線露光を行い、青色トナー(積水化成品
工業製MB−8ブルーHC(試供品)、平均粒子径=
8.9μm)を用いて2回の青色トナー付着を行って青
色パターンを形成した。これにより、赤(R)、緑
(G)、青(B)の着色パターンを有する着色層が形成
された。
【0042】次に、このような着色層を覆うように保護
層を形成した。この保護層は日本合成ゴム社製オプトマ
ーSSを用いてスピンコート法により形成され、厚さは
約25μmであった。さらに、この保護層上にスパッタ
法により厚さ約220Åの透明共通電極(ITO膜)を
形成してカラーフィルタを得た。 (実験例2)ブラックマトリックス形成および着色層形
成における2回目のトナー付着に使用した黒色トナーお
よび赤、緑、青の各着色トナーを下記のトナーとした他
は実験例1と同様にしてカラーフィルタを得た。
【0043】・黒色トナー:平均粒子径=1μm ・赤色トナー:平均粒子径=1μm ・緑色トナー:平均粒子径=1μm ・青色トナー:平均粒子径=1μm (実験例3)実験例1と同様にしてブラックマトリック
スと赤(R)、緑(G)、青(B)の着色パターンを有
する着色層を形成した後、270℃で30分間の加熱処
理を施し、その後、実験例1と同様にして保護層と透明
共通電極(ITO膜)とを形成してカラーフィルタを得
た。 (比較実験例1)ブラックマトリックス形成および着色
層形成におけるトナー付着を1回のみとした他は実験例
1と同様にしてカラーフィルタを得た。このカラーフィ
ルターのブラックマトリックス及び着色層を顕微鏡によ
り観察したところ、微小なピンホールが多数認められ
た。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば露
光により粘着性を発現する感光性物質を透明基板上に塗
布して感光性層を形成した後、所定のパターンを有する
フォトマスクを介して感光性層を露光し露光部分に着色
粉末物質を複数回付着させて着色パターンを形成する工
程を必要色数分繰り返して着色層を形成することによ
り、ピンホール等のない極めて均一な着色層が形成さ
れ、高い解像度のカラーフィルタの製造が可能になると
ともに、カラーフィルタの工程の簡略化がなされ製造コ
ストの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により製造されたカラーフィルタを用い
たアクティブマトリックス方式による液晶ディスプレイ
の一例を示す斜視図である。
【図2】図1に示される液晶ディスプレイの概略断面図
である。
【図3】図1に示される液晶ディスプレイに用いられて
いるカラーフィルタの拡大部分断面図である。
【図4】本発明によるカラーフィルタの製造方法を説明
するための工程図である。
【図5】本発明によるカラーフィルタの製造方法を説明
するための工程図である。
【符号の説明】
10 カラーフィルタ 12 透明基板 13 感光性層 14 ブラックマトリックス 16 着色層 16R,16G,16B 着色パターン

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数色の着色パターンからなる着色層を
    備えるカラーフィルタの製造方法において、 露光により粘着性を発現する感光性物質を透明基板上に
    塗布して感光性層を形成した後、所定のパターンを有す
    るフォトマスクを介して前記感光性層を露光し露光部分
    に着色粉末物質を複数回付着させて着色パターンを形成
    する工程を必要色数分繰り返して着色層を形成し、 前記露光部分に着色粉末物質を複数回付着させて着色パ
    ターンを形成する際に、2回目以降の着色粉末物質の付
    着に用いる着色粉末物質の平均粒子径が、1回目の着色
    粉末物質の付着に用いる着色粉末物質の平均粒子径より
    も小さい ことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
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