JPH05288919A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法

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JPH05288919A
JPH05288919A JP9311692A JP9311692A JPH05288919A JP H05288919 A JPH05288919 A JP H05288919A JP 9311692 A JP9311692 A JP 9311692A JP 9311692 A JP9311692 A JP 9311692A JP H05288919 A JPH05288919 A JP H05288919A
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Japan
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colored
color filter
pattern
black matrix
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JP9311692A
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Inventor
Hiroyuki Kusukawa
宏之 楠川
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶ディスプレイ等のフラットディスプレ
イ、CCD等のイメージャー、あるいはカラーセンサ等
に用いられる高解像度のカラーフィルタを効率よく得る
ことのできるカラーフィルタの製造方法を提供すること
を目的とする。 【構成】 複数色の着色パターンからなる着色層とブラ
ックマトリックスとを備えるカラーフィルタの製造方法
において、露光により粘着性を発現する感光性物質を透
明基板上に塗布して感光性層を形成した後、ブラックマ
トリックス用パターンで前記感光性層を露光し露光部分
に隠蔽粉末物質を付着させてブラックマトリックスを形
成し、所定のパターンで前記感光性層を露光し露光部分
に前記隠蔽粉末物質の平均粒子径以上の平均粒子径を有
する着色粉末物質を付着させて着色パターンを形成する
工程を必要色数分繰り返して着色層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラーフィルタの製造方
法に係り、特に、例えば液晶ディスプレイ等のフラット
ディスプレイ、CCD等のイメージャー、あるいはカラ
ーセンサ等に用いられるカラーフィルタを高精度で、か
つ効率よく得ることのできるカラーフィルタの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、カラービデオカメラの撮像管に
は、複数色の微細なストライプが透明基板上に形成され
たカラーフィルタが装着されている。
【0003】また、液晶ディスプレイ(LCD)におい
ても、近年のカラー化の要請に対応するために、アクテ
ィブマトリックス方式および単純マトリックス方式のい
ずれの方式においてもカラーフィルタが用いられてい
る。例えば、薄膜トランジスタ(TFT)を用いたアク
ティブマトリックス方式の液晶ディスプレイでは、カラ
ーフィルタは赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色が
用いられ、R,G,Bのそれぞれの画素に対応する電極
をオン、オフさせることで液晶がシャッタとして作動し
R,G,Bのそれぞれの画素を光が透過してカラー表示
が行われる。そして、色混合は2色以上の画素に対応す
る液晶シャッタを開き混色して別の色に見せる加色混合
の原理により網膜上で視覚的に行われる。
【0004】上述のようにして用いられるカラーフィル
タは、従来、染色法、分散法等の手段を用いて製造され
ていた。ここで、染色法によるカラーフィルタの製造
は、例えば次のようにして行われている。
【0005】すなわち、ゼラチン、カゼイン、ポリビニ
ルアルコール等の親水性樹脂に重クロム酸塩等の感光剤
を添加した塗布液を、スピンコート塗布法等により透明
ガラス基板上に塗布し、次いで、所定パターンのマスク
を用いて露光・現像を行い、その後、染料により染色し
て第一着色層を形成する。その後、この第一着色層上に
二度染め防止のために防染層を設けてから第二着色層お
よび第三着色層をそれぞれ第一着色層の形成と同様にし
て形成する。これにより、透明ガラス基板上にR,G,
Bの各着色層を備えたカラーフィルタを得ることができ
る。
【0006】また、分散法を用いたカラーフィルタの製
造は、例えば次のようにして行われている。すなわち、
透明感光性樹脂に有機顔料、無機顔料等の着色剤を分散
した感光液を透明ガラス基板上に塗布して感光性樹脂層
を形成する。次に、この感光性樹脂層上に所定形状の開
口パターンを有するマスクを載置し、露光・現像を行い
第一着色層を形成する。同様にして第二着色層、第三着
色層を形成してR,G,Bの各着色層を備えたカラーフ
ィルタを得ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、染色法
においては、色調が豊富で解像性に優れるカラーフィル
タが得られる反面、染色の際に既に着色された部分が二
度染めされないように防染対策を施す必要がある等の点
から工程が煩雑であり製造コストが高くなるという問題
があった。また、着色剤に染料を用いているため耐熱
性、耐薬品性、耐光性等が劣るという問題もあった。
【0008】また、分散法においては、耐熱性、耐光性
の高い微細なパターンを形成することが可能である反
面、色変えの度にフォトリソグラフィー工程の処理を行
う必要があり、工程が煩雑で製造コスト低減が困難であ
るという問題があった。
【0009】このような背景から、低コスト化と量産化
を同時に可能にするとともに、大画面化も可能なカラー
フィルタの製造方法として印刷法が提案されている。従
来より提案されている印刷法としては、平版オフセット
印刷、凹版オフセット印刷等のオフセット方式、スクリ
ーン印刷方式、フレキソ印刷方式等がある。
【0010】しかしながら、印刷法においては、画素の
太りや細り、ピンホールの発生等により印刷形状が悪化
し、特に微細パターンの再現が困難であるという問題が
あった。また、特に細線の厚みが充分にとれないため、
例えばブラックマトリックスのように遮光性の要求され
る着色パターンを備えるカラーフィルタの製造には適さ
ないものであった。したがって、高品位のブラックマト
リックスを備えるカラーフィルタを製造する場合には、
コストのかかるクロム蒸着法等によりブラックマトリッ
クスを形成する必要があった。さらに、従来の印刷法に
おいては、ブランケットからガラス基板にインキを転移
させる際に、インキの一部分のみが転移するためインキ
層内での分裂が生じて、印刷後のインキ表面が平滑にな
らないという問題があった。さらにまた、プロセスが不
安定なため連続して印刷を続けた場合、印刷膜厚が変化
したり、印刷形状が悪化するという問題もあった。
【0011】本発明は上述のような事情に鑑みてなされ
たものであり、液晶ディスプレイ等のフラットディスプ
レイ、CCD等のイメージャー、あるいはカラーセンサ
等に用いられる高解像度のカラーフィルタを効率よく得
ることのできるカラーフィルタの製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は複数色の着色パターンからなる着色
層とブラックマトリックスとを備えるカラーフィルタの
製造方法において、露光により粘着性を発現する感光性
物質を透明基板上に塗布して感光性層を形成した後、ブ
ラックマトリックス用パターンで前記感光性層を露光し
露光部分に隠蔽粉末物質を付着させてブラックマトリッ
クスを形成し、所定のパターンで前記感光性層を露光し
露光部分に着色粉末物質を付着させて着色パターンを形
成する工程を必要色数分繰り返して着色層を形成する際
に、前記隠蔽粉末物質の平均粒子径を、前記着色粉末物
質の平均粒子径以下とするような構成とした。
【0013】
【作用】透明基板上に形成された感光性層は、ブラック
マトリックス用パターンで露光されて露光部分に粘着性
が発現され、この露光部分に平均粒子径の小さい隠蔽粉
末物質を付着させてブラックマトリックスが形成され、
また上記感光性層は、所定のパターンで露光されて露光
部分に粘着性が発現され、この露光部分に隠蔽粉末物質
の平均粒子径以上の平均粒子径を有する着色粉末物質を
付着させて着色パターンが形成され、これを繰り返すこ
とにより必要とする複数色の着色パターンからなる着色
層を備えるカラーフィルタが得られる。これにより、高
い解像度のブラックマトリックスを備えるカラーフィル
タの製造が可能になるとともに、カラーフィルタの工程
の簡略化がなされ製造コストの低減が可能である。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は、本発明により製造されたカラーフ
ィルタを用いたアクティブマトリックス方式による液晶
ディスプレイ(LCD)の一例を示す斜視図であり、図
2は同じく概略断面図である。図1および図2におい
て、LCD1はカラーフィルタ10と透明ガラス基板2
0とをシール部材30を介して対向させ、その間に捩れ
ネマティック(TN)液晶からなる厚さ約5〜10μm
程度の液晶層40を形成し、さらに、カラーフィルタ1
0と透明ガラス基板20の外側に偏光板50,51が配
設されて構成されている。
【0015】図3はカラーフィルタ10の拡大部分断面
図であり、カラーフィルタ10は透明基板12と、この
透明基板12上に形成されたブラックマトリックス14
と、着色層16と、ブラックマトリックス14と着色層
16を覆うように設けられた保護層18と透明共通電極
19とを備えている。このカラーフィルタ10は透明共
通電極19が液晶層40側に位置するように配設されて
いる。そして、着色層16は赤色パターン16R、緑色
パターン16G、青色パターン16Bからなり、各着色
パターンの配列は図1に示されるようにモザイク配列と
なっている。尚、着色パターンの配列はこれに限定され
るものではなく、三角配列、ストライプ配列等としても
よい。
【0016】また、透明ガラス基板20上には表示電極
22が各着色パターン16R、16G、16Bに対応す
るように設けられ、各表示電極22は薄膜トランジスタ
(TFT)24を有している。また、各表示電極22間
にはブラックマトリックス14に対応するように走査線
(ゲート電極母線)26aとデータ線26bが配設され
ている。
【0017】このようなLCD1では、各着色パターン
16R、16G、16Bが画素を構成し、偏光板51側
から照明光を照射した状態で各画素に対応する表示電極
をオン、オフさせることで液晶層40がシャッタとして
作動し、着色パターン16R、16G、16Bのそれぞ
れの画素を光が透過してカラー表示が行われる。
【0018】カラーフィルタ10の透明基板12として
は、石英ガラス、パイレックスガラス、合成石英板等の
可撓性のないリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、
光学用樹脂板等の可撓性を有するフレキシブル材等を用
いることができる。このなかで、特にコーニング社製7
059ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり寸法安定
性および高温加熱処理における作業性に優れ、又、ガラ
ス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスである
ためアクティブマトリックス方式によるLCD用のカラ
ーフィルタに適している。
【0019】本発明では、露光により粘着性を発現する
感光性物質を用いて透明基板12上にブラックマトリッ
クス14と着色層16を形成する。ここで、本発明によ
るカラーフィルタ製造の一例を図4および図5を参照し
て説明する。先ず透明基板12上に感光性物質を塗布し
て厚さ0.5〜5μm程度の感光性層13を形成する
(図4(A))。次に、ブラックマトリックス用のフォ
トマスクを介して感光性層13を露光し露光部分13a
に粘着性を発現させる(図4(B))。そして、感光性
層13上に隠蔽粉末物質を散布し(図4(C))、露光
部分13aに隠蔽粉末物質を付着させるとともに余分な
隠蔽粉末物質を吹き飛ばしてブラックマトリックス14
を形成する(図4(D))。このようなブラックマトリ
ックス14の形成に用いる隠蔽粉末物質の平均粒子径は
2μm以下であり、後述する着色粉末物質の平均粒子径
以下である。このように平均粒子径が極めて小さい隠蔽
粉末物質を用いることにより、隠蔽粉末物質が均一な厚
さで露光部分13aに付着し、かつ付着した隠蔽粉末物
質により形成される露光部分13aと非露光部分との境
界が明瞭なものとなり、形成されたブラックマトリック
ス14はシャープで高い解像度を示す。
【0020】次に、赤色パターン用のフォトマスクを介
して感光性層13を露光し露光部分13bに粘着性を発
現させる(図5(A))。そして、感光性層13上に赤
色粉末物質を散布し(図5(B))、露光部分13bに
赤色粉末物質を付着させるとともに余分な赤色粉末物質
を吹き飛ばして赤色パターン16Rを形成する(図5
(C))。同様に、緑色パターン用のフォトマスクを介
して露光し、緑色粉末物質を付着させて緑色パターン1
6Gを形成し(図5(D))、青色パターン用のフォト
マスクを介して露光し、青色粉末物質を付着させて青色
パターン16Bを形成する(図5(E))。
【0021】使用する赤色粉末物質等の着色粉末物質の
平均粒子径は、30μm以下もしくは10μm以下であ
り上述の隠蔽粉末物質の平均粒子径以上である。露光に
より粘着性を発現する感光性物質としては、下記に示さ
れるような1,4−ジヒドロピリジン化合物を用いるこ
とができる。
【0022】1,4−ジヒドロピリジン化合物 :
2,6−ジメチル−4−(2′−ニトロフェニル)−
1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸ジメ
チルエステル; 2,6−ジメチル−4−(2′−ニト
ロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジ
カルボン酸ジエチルエステル; 2,6−ジメチル−4
−(2′−ニトロ−4′,5′−ジメトキシフェニル)
−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸ジ
エチルエステル; 2,6−ジメチル−4−(2′−ニ
トロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−
ジカルボン酸ジイソプロピルエステル; 2,6−ジメ
チル−4−(2′−ニトロフェニル)−1,4−ジヒド
ロピリジン−3,5−ジカルボン酸ジ(β−エトキシエ
チル)エステル; 2,6−ジメチル−4−(2′−ニ
トロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−
ジカルボン酸3−メチル−5−エチルエステル; 2,
6−ジメチル−4−(2′−ニトロフェニル)−1,4
−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸3−イソプ
ロピル−5−メチルエステル; 2,6−ジメチル−4
−(2′−ニトロフェニル)−3−アセト−1,4−ジ
ヒドロピリジン−5−カルボン酸エチルエステル;
2,6−ジメチル−4−(2′−ニトロフェニル)−
3,5−ジアセト−1,4−ジヒドロピリジンおよび
2,6−ジメチル−4−(2′−ニトロフェニル)−
3,5−ジシアノ−1,4−ジヒドロピリジン。
【0023】このような1,4−ジヒドロピリジン化合
物は、例えば1モルの脂肪族または芳香族アルデヒド、
1モルのアンモニアおよび2モルのβ−ケトカルボン酸
エステル、β−ケトカルボン酸ニトリルあるいはβ−ジ
ケトンとから、Hantzsch合成の方法に従って製造するこ
とができる。
【0024】上述の感光性物質は、単独で用いて感光性
層13を形成してもよく、あるいはバインダーと混合し
て使用してもよい。バインダーとの混合割合は、バイン
ダー1重量部に対して0.2〜9重量部程度が好まし
い。使用するバインダーとしては、ポリアクリル酸エス
テルおよび/またはポリメタクリル酸エステル、アクリ
ル酸および/またはメタクリル酸もしくは他のアクリル
モノマーおよび/またはビニルモノマー類の共重合体;
マレイン酸無水物、マレイン酸および/またはそのス
チレン、もしくは他のビニルモノマーのジ−もしくはセ
ミエステル類の共重合体; ポリ塩化ビニル、その塩素
化処理生成物、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレ
ン等の塩素含有ビニルポリマー、または共重合体; ポ
リスチレンおよびマレイン酸等とのスチレン共重合体、
ポリエチレンおよびマレイン酸等とのエチレン共重合
体; ブタジエン、クロロプレン等に基づく合成ゴムお
よびそれらのスチレン、アクリロニトリル等との共重合
体; 高分子量のポリエチレンオキサイドまたはポリエ
ピクロルヒドリンのようなポリエーテルが挙げられる。
【0025】また、感光性物質には増感剤、安定化剤等
を含有することができる。上述のような感光性物質を透
明基板12上に塗布するには、スピンコート法等の公知
の方法を用いることができる。また、感光性層13の露
光に用いる光源としては、超高圧水銀灯、キセノンラン
プ、蛍光灯等が挙げられる。露光における照射量は50
〜300mJ/cm2 程度が好ましい。
【0026】隠蔽粉末物質および着色粉末物質は、酸化
チタン(TiO2 )、SiO2 、ガラス粉末、カーボン
ブラック、グラファイト、銅ーフタロシアニン類、アゾ
染料、アルミニウム、銅、鉄等の金属粉末あるいは金属
酸化物を、バインダーを用いて微細粒子としたものを使
用することができる。そして、平均粒子径は上述したよ
うに隠蔽粉末物質では2μm以下、着色粉末物質では3
0μm以下、好ましくは10μm以下である。尚、バイ
ンダーには湿潤剤、帯電防止剤等の添加剤を加えてもよ
い。
【0027】また、露光部分への隠蔽粉末物質、各着色
粉末物質の付着は、上述のように1回の付着操作のみと
してもよく、あるいは複数回繰り返してもよい。さら
に、ブラックマトリックス14および着色層16の形成
後に150゜C以上、好ましくは250゜C以上の加熱
処理を施してもよい。このような加熱処理により、感光
性層13が昇華除去されるとともに、ブラックマトリッ
クス14および着色層16の表面平滑性が向上する。
【0028】カラーフィルタ10のブラックマトリック
ス14と着色層16を覆うように設けられる保護層18
は、カラーフィルタ10の表面平滑化を目的とするもの
であり、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド
系樹脂等の透明樹脂、あるいは二酸化ケイ素等の透明無
機化合物等を用いて形成することができる。保護層の厚
さは0.2〜50μm程度が好ましい。
【0029】透明共通電極19としては、酸化インジウ
ムスズ(ITO)膜を用いることができる。ITO膜は
蒸着法、スパッタ法等の公知の方法により形成すること
ができ、厚さは200〜2000Å程度が好ましい。
【0030】次に、実験例を示して本発明を更に詳細に
説明する。 (実験例1)まず、2−ブタノン200cm3 中に、2,
6−ジメチル−4−(2′−ニトロフェニル)−1,4
−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸のジメチル
エステル7.5gと、2,6−ジメチル−4−(2′−
ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5
−ジカルボン酸のジエチルエステル7.5gとを溶解し
て、露光により粘着性を発現する感光性物質を調製し
た。そして、透明基板としてコーニング社製7059ガ
ラス(厚さ=1.1μm)を用い、スピンコート法(回
転数=500r.p.m.)により上記の感光性物質を塗布
し、透明基板上に感光性層(厚さ=1.5μm)を形成
した。
【0031】次に、感光性層に対してブラックマトリッ
クス用のフォトマスクを介して紫外線露光を行った。露
光用の光源は超高圧水銀灯を用い、照射量は365nm
の波長において200mJ/cm2 とした。このような紫
外線露光により、感光性層のうち紫外線が照射された領
域には粘着性が発現していることが確認された。
【0032】次に、感光性層の全面に黒色トナー(平均
粒子径=1μm)をふりかけ、その後、圧縮空気により
黒色トナーを吹き飛ばした。これによって、上記の紫外
線露光により粘着性が発現している領域にのみ黒色トナ
ーが付着してブラックマトリックスパターンが形成され
た。尚、この工程において圧縮空気により吹き飛ばされ
た(除去された)黒色トナーは、回収して再度使用する
ことができる。この時の解像力は、ライン&スペースで
5μmであった。
【0033】次に、黒色トナーが付着している感光性層
に対して赤色パターン用のフォトマスクを介して所定位
置に紫外線露光を行った。紫外線露光条件は上記の露光
と同一とした。そして、黒色トナーの場合と同様に赤色
トナー(積水化成品工業社製MB−8レッド50(試供
品)、平均粒子径=8.7μm)を用いて赤色パターン
を形成した。
【0034】次に、黒色トナーおよび赤色トナーが付着
している感光性層に対して、赤色パターンと同様にして
緑色パターン用のフォトマスクを介して所定位置に紫外
線露光を行い、緑色トナー(積水化成品工業社製MB−
8グリーンHC(試供品)、平均粒子径=8.1μm)
を用いて緑色パターンを形成した。
【0035】さらに、黒色トナー、赤色トナーおよび緑
色トナーが付着している感光性層に対して、赤色パター
ンと同様にして青色パターン用のフォトマスクを介して
所定位置に紫外線露光を行い、青色トナー(積水化成品
工業社製MB−8ブルーHC(試供品)、平均粒子径=
8.9μm)を用いて青色パターンを形成した。これに
より、赤(R)、緑(G)、青(B)の着色パターンを
有する着色層が形成された。
【0036】次に、このような着色層を覆うように保護
層を形成した。この保護層は日本合成ゴム社製オプトマ
ーSSを用いてスピンコート法により形成され、厚さは
約25μmであった。さらに、この保護層上にスパッタ
リング法により厚さ約220Åの透明共通電極(ITO
膜)を形成してカラーフィルタを得た。
【0037】このようなカラーフィルタのブラックマト
リックスはアクティブマトリックス方式によるLCDに
対して充分な解像力を有していた。 (実験例2)実験例1と同様にしてブラックマトリック
スと赤(R)、緑(G)、青(B)の着色パターンを有
する着色層を形成した後、270℃で30分間の加熱処
理を施し、その後、実験例1と同様にして保護層と透明
共通電極(ITO膜)とを形成してカラーフィルタを得
た。このカラーフィルタでは、感光性物質は昇華除去さ
れており、またブラックマトリックスと着色層の表面平
滑性は上記実験例1にて得られたカラーフィルタに比べ
てより向上したものであった。 (比較実験例1)平均粒子径が10μmの黒色トナーを
使用した他は実験例1と同様にしてカラーフィルタを得
た。
【0038】このようなカラーフィルタのブラックマト
リックスの解像力は、ライン&スペースで20μmであ
り、アクティブマトリックス方式によるLCDには不充
分であった。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば露
光により粘着性を発現する感光性物質を透明基板上に塗
布して感光性層を形成した後、ブラックマトリックス用
パターンで前記感光性層を露光し露光部分に隠蔽粉末物
質を付着させてブラックマトリックスを形成し、所定の
パターンで前記感光性層を露光し露光部分に着色粉末物
質を付着させて着色パターンを形成する工程を必要色数
分繰り返して着色層を形成する際に、前記隠蔽粉末物質
の平均粒子径を、前記着色粉末物質の平均粒子径以下と
するとにより、隠蔽粉末物質が均一な厚さで露光部分に
付着し、かつ付着した隠蔽粉末物質により形成される露
光部分と非露光部分との境界が明瞭なものとなり、高い
解像度のブラックマトリックスを備えるカラーフィルタ
の製造が可能になるとともに、カラーフィルタの工程の
簡略化がなされ製造コストの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により製造されたカラーフィルタを用い
たアクティブマトリックス方式による液晶ディスプレイ
の一例を示す斜視図である。
【図2】図1に示される液晶ディスプレイの概略断面図
である。
【図3】図1に示される液晶ディスプレイに用いられて
いるカラーフィルタの拡大部分断面図である。
【図4】本発明によるカラーフィルタの製造方法を説明
するための工程図である。
【図5】本発明によるカラーフィルタの製造方法を説明
するための工程図である。
【符号の説明】 1…カラーフィルタ 12…透明基板 13…感光性層 14…ブラックマトリックス 16…着色層 16R,16G,16B…着色パターン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数色の着色パターンからなる着色層と
    ブラックマトリックスとを備えるカラーフィルタの製造
    方法において、 露光により粘着性を発現する感光性物質を透明基板上に
    塗布して感光性層を形成した後、ブラックマトリックス
    用パターンで前記感光性層を露光し露光部分に隠蔽粉末
    物質を付着させてブラックマトリックスを形成し、所定
    のパターンで前記感光性層を露光し露光部分に着色粉末
    物質を付着させて着色パターンを形成する工程を必要色
    数分繰り返して着色層を形成する際に、前記隠蔽粉末物
    質の平均粒子径を、前記着色粉末物質の平均粒子径以下
    とすることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
JP9311692A 1992-04-13 1992-04-13 カラーフィルタの製造方法 Pending JPH05288919A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109599032A (zh) * 2018-12-28 2019-04-09 厦门天马微电子有限公司 一种柔性显示面板及柔性显示装置

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