JP3125962B2 - 大豆蛋白と乳類蛋白との融合方法、およびその方法により製造した豆腐状食品 - Google Patents

大豆蛋白と乳類蛋白との融合方法、およびその方法により製造した豆腐状食品

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、通常状態では均質な融合体
となり難い大豆蛋白と乳類蛋白とを、安定した融合液に
することを特徴とする大豆蛋白と乳類蛋白との新規な融
合方法と、その融合方法を利用して製造した豆腐状食品
とに関するものであり、大豆蛋白および乳類蛋白個々が
有する食品としての有効性を合体させて栄養価の高い食
品素材を製造し得るようにすると共に、その製造方法を
利用して、身近な豆腐状食品とすることにより、栄養価
があって摂取し易い状態の食品を実現しようとするもの
である。
【0002】
【従来技術】蛋白質は、炭水化物、脂肪と共に食物の三
栄養素を構成し、他の栄養素と違って、単に体内で燃焼
してエネルギーを作り出すだけではなく、筋肉や蔵器は
勿論のこと、皮膚や髮の毛、爪等といった人体細胞の基
礎を形成する重要な役目を担う栄養素であり、この蛋白
質は、決して他の栄養素から作り出されることがないた
め、蛋白質そのものは、人体細胞組織を正常に機能させ
るために毎日繰り返される新陳代謝を維持していく必要
から、少なくとも毎日大人一人当り約70ないし80グ
ラム程度を必要とするといわれている。
【0003】栄養学的に分類すると、この蛋白質は、動
物性蛋白質と植物性蛋白質との2種類に分類され、一般
的に前者は必須アミノ酸を多く含むという理由から後者
よりも栄養価が高いといわれ、しかも吸収され易さの点
においても秀れる反面、後者には、食物として不消化物
である繊維質と共に存在していて、その繊維質が胃腸を
通過する過程でそれら臓器を刺激してその運動を活発化
させ、結果としてそれら栄養素の吸収を良くしていく補
助的機能を備えているという独自の特徴を有していて、
同じ蛋白質とはいえども互いに異なる性質、作用を発揮
する部分が兼ね備えられている。
【0004】一方、蛋白質の構造は極めて複雑多岐に及
び、その出所、起源によって当然違った構造を形成する
だけではなく、同じ出所、起源のものでも部位によって
もその種類を異にするといわれる程に複雑なものである
上、それら種類の異なる蛋白質は、同一のもので必要量
を摂取するよりは、異種のものを合わせて摂取するよう
にした場合の方が、栄養価の点で両者の平均値よりも高
くなることが知られている上、例えば、大人一人一日当
り必要カロリー数2300カロリーを、動物性蛋白質の
代表格である牛乳だけで済ませようとすると、約4キロ
グラム、即ち、市販のビン入り牛乳であれば約20本余
りを必要とすることになるが、この中に含まれる蛋白質
の量は120グラムにも達し、蛋白質最適摂取量といわ
れている70ないし80グラムに比較して多すぎ、腎臓
疾患や発育不全、高血圧症等といった、蛋白質の取り過
ぎによる弊害を招き兼ねず、他方、例えば、我が国の主
食である米だけで同じく2300カロリーを賄おうとす
れば、約660グラムを必要とするが、それで摂取でき
る蛋白質の量は高々45グラムで、今度は蛋白質最適摂
取量として少なすぎ、栄養不良や発育不全の外、病原菌
に対する抵抗力が失われてしまうという問題を生じる事
例等から、栄養学的に見ても、動物性蛋白質を全蛋白質
摂取量の約1/3程度になるように組み合わせて摂取す
るのが最も理想的な蛋白質の摂取方法であるとされてい
る。
【0005】このような見地からすると、我が国の最も
伝統的で理想的な蛋白源とされてきた豆腐も、蛋白質の
効率的な摂取方法、および栄養学的な理想的な食物の組
合せの両面から検討してみると、有利な蛋白源であるこ
とに違いはないとしても、必ずしも理想的な食物になっ
ているということにはならず、更に改良の余地の残る食
品であることが判る。加えて、豆腐やコンニャク、油揚
等を取り扱う業界では、他の食品業界で盛んに機能性食
品の開発、研究が進められる中で、その流れに乗れる新
しい食品の目途が全く立たない状況下に置かれたまま
で、時流にあった新商品が模索され続けている事情も勘
案すると、上記した知見は、この業界にとって極めて重
要な意味合いを有していることになる。
【0006】そこで、以上のような知見に基づき、伝統
的な豆腐の製造過程において単純に異質の蛋白質であっ
て、動物性蛋白質として最も身近な牛乳を混入、融合し
ようと試みてみると、所謂蛋白質の構造の違いに起因す
るのか、牛乳に含まれる脂肪微粒子が災いするのかし
て、両者を混合して成る呉汁を加熱する段階で、それら
混合物は、牛乳部分が上方に分離されるか、両者が分散
状態で混在してしまうといった状況を呈し、凡そ均質で
安定した融合液等とは見做せない状態の混練物となって
しまい、到底所期の目的に合致した食品への通過点にな
らないことが判明する。
【0007】この発明は、こうした試験、研究を繰り返
し継続してきた結果、遂にここにきて、植物性蛋白質の
大豆粉砕液と動物性蛋白質の乳類とを混合して、均質且
つ安定した融合液を作り出すことに成功すると共に、そ
の製造方法を利用した豆腐状食品の実現化を果たし得た
ものであり、以下では、その構成を詳細に説示しようと
するものである。
【0008】この発明の大豆蛋白と乳類蛋白との融合方
法は、基本的には、対呉汁比で0.01重量百分率以上の割
合でサイクロデキストリンを混入、攪拌した呉汁に対
し、対呉汁比で10〜60重量百分率の割合となる如く
して乳類を混合、攪拌した上、70〜80℃前後の温度
にまで煮込むことにより、大豆蛋白と乳類蛋白とを分離
させることなく安定した融合液とする融合方法を、その
構成の要旨とするものである。
【0009】上記構成は、大豆を水と共にすりつぶして
なる呉汁に対し、対呉汁比で10〜60重量百分率の割
合の乳類を混合するに際し、同じく対呉汁比で0.01重量
百分率以上の割合となるサイクロデキストリンを混入、
攪拌して70〜80℃前後の温度にまで煮込むことによ
り、大豆蛋白と乳類蛋白とを分離させることなく安定し
た融合液とすることを特徴とする大豆蛋白と乳類蛋白と
の融合方法として、その基本的構成を示すこともでき
る。
【0010】呉汁は、それを使用して豆腐状食品を製造
しようとする場合、水に浸漬して膨潤化した大豆重量に
対し、略 1.5〜2倍程度(所謂もめん豆腐状とするか、
絹ごし豆腐状とするか、それらでも固めのものとするか
どうか、あるいは後述の乳類の混合比を多くするかどう
か等の因子でその比率は増減する)の水を加え、グライ
ンダーで充分にすりつぶして得られるものであるが、そ
れが、所謂豆乳等の液体のままで利用される場合であれ
ば、必ずしもその範囲に限定されるものではなく、更に
加水量は1〜4倍程度の範囲、あるいはそれ以上の範囲
のものとして製造されることも当然あり得る。
【0011】乳類は、動物性蛋白質を多量に含む液体あ
るいはゼリー状体、粉状体等を総称するものであり、上
記した呉汁に対して混合可能な動物性蛋白質全てが包含
されるものであり、例えば牛乳類で例示すれば、生乳、
普通牛乳、加工乳、脱脂乳、乳飲料等の飲用牛乳(市
乳)の外、乳製品等でも呉汁に混入できるものであれば
全てが含まれることになる。なお、それら乳類では、選
択される対象によって水分量が異なるため、融合液をど
のような状態のものとするかによって、上記した呉汁形
成時の加水量が加減されると共に、混入するこの乳類の
対呉汁比についても、10〜60重量百分率の割合の範
囲で最適な範囲が選択されなければならない。
【0012】サイクロデキストリンは、この発明の融合
方法で欠くことができない物質であり、本来単独の呉汁
と乳類とを混合、撹拌しただけでは分離するか分散状と
なってしまう混合液を、均質で安定した融合液に実現す
るための特別の機能を果たすものであり、澱粉に微生物
由来のCGTaseを作用させてできるブドウ糖が環状
に結合してなるオリゴ糖であり、ブドウ糖6個が環状結
合したα−サイクロデキストリン、ブドウ糖7個が環状
結合したβ−サイクロデキストリン、ブドウ糖8個が環
状結合したγ−サイクロデキストリンが既に知られてお
り、それらは適宜選択使用が可能である。
【0013】その混入割合は、対呉汁比で0.01重量百分
率以上の割合、特に融合液を利用して豆腐状食品を製造
する目的のある場合には、その比率は0.01〜0.04重量百
分率の範囲内、更に有利には 0.017〜0.036 重量百分率
の範囲内、最適には 0.025重量百分率程度とするのが望
ましく、0.04重量百分率以上の混入をしても特に融合効
果に変化が見られないことを実証している。
【0014】このようにして呉汁に夫々の割合で乳類と
サイクロデキストリンとが混合、撹拌されて得られる混
合液は、液常温から急激に加熱処理して70〜80℃前
後の温度にまで、最適には78〜81℃位まで煮込んで
しまい、その後、180〜210秒程度の間熟成すれ
ば、表面にユバを張らすこともなく安定した融合液を得
ることができる。以上のようにしてなるこの発明の融合
方法には、次のような関連した発明が包含されている。
【0015】
【関連する発明1】大豆を水と共にすりつぶしてなる呉
汁に対し、対呉汁比で0.01重量百分率以上の割合のサイ
クロデキストリンおよび 0.1重量百分率以上の割合の酒
精と、同じく対呉汁比で10〜60重量百分率の割合と
なる如くした乳類とを混合、攪拌した上、70〜80℃
前後の温度にまで煮込むことにより、大豆蛋白と乳類蛋
白とを分離させることなく安定した融合液とすることを
特徴とする大豆蛋白と乳類蛋白との融合方法とする発明
がそれである。
【0016】更に、上記した構成のこの発明の融合方法
は、次のような構成としても表現可能である。即ち、大
豆を水と共にすりつぶしてなる呉汁に対し、対呉汁比で
10〜60重量百分率の割合の乳類を混合するに際し、
同じく対呉汁比で0.01重量百分率以上の割合のサイクロ
デキストリンおよび 0.1重量百分率以上の割合の酒精を
混入、攪拌して70〜80℃前後の温度にまで煮込むこ
とにより、大豆蛋白と乳類蛋白とを分離させることなく
安定した融合液とすることを特徴とする大豆蛋白と乳類
蛋白との融合方法とするものである。
【0017】酒精、所謂エチルアルコールは、例えばア
ルコール度数で55度程度の市販の食品添加用のものが
採用され、融合液の風味と甘さとをより一層引き立たせ
ると共に、ある程度の防腐効果を期待して添加するもの
であり、その混入割合は、対呉汁比で 0.1重量百分率以
上の割合、最適には0.25重量百分率程度の割合となるよ
うにして混入されるものである。なお、これらサイクロ
デキストリンおよび酒精の混入タイミングは、大豆を水
と共にすりつぶして呉汁を製造する段階の、水に添加し
てしまう方法と、呉汁製造後、乳類を添加する際の乳類
と共に混入する方法、あるいはまた、その乳類に混入し
た上、呉汁に混入する方法等、特にタイミングに制限は
ない。
【0018】
【関連する発明2】以上のようにして実現されるこの発
明の大豆蛋白と乳類蛋白との融合方法を利用して製造さ
れる豆腐状食品も、この発明に包含される。即ち、重量
換算で 1.5〜2倍前後の割合の水を加えて粉砕してなる
呉汁に対し、10〜60重量百分率の割合となる乳類を
混合するに際し、対呉汁比で0.01重量百分率以上の割合
のサイクロデキストリンおよび 0.1重量百分率以上の割
合の酒精を合わせて混入、攪拌した上、70〜80℃前
後の温度まで加熱して大豆蛋白と乳類蛋白とを分離させ
ることなく安定した融合液にすると共に、先の呉汁に対
する割合で0.03〜0.04重量百分率前後となる凝固剤を混
入して固まらせて成る、請求項1ないし4記載の大豆蛋
白と乳類蛋白との融合方法を利用して製造してなる豆腐
状食品である。
【0019】凝固剤としては、塩化マグネシウム(所謂
にがり)、硫酸カルシウム(所謂すまし粉)、あるいは
それらを併用したもの、あるいはまた、絹ごし豆腐状食
品とする場合であれば、その他にグルコノデルタラクト
ンを併用したものが採用されるもので、上記した融合方
法によって得られた融合液を、もめん豆腐状の食品とす
る場合であれば、内側にさらし布を添設した成形タンク
内に、また絹ごし豆腐状のものでは、単なる成形タンク
内へ移し、直ぐに凝固剤が、先の呉汁に対する割合で0.
03〜0.04重量百分率前後、最適には0.33重量百分率前後
となるような割合で混入、撹拌され、上から重しを掛け
て、あるいはそのまま放置状としておき、最後に脱型し
て水槽内に移し、水中で凝固剤抜きをすれば、外見上で
は所謂従前までの豆腐と殆ど変わらない豆腐状食品が実
現される。以下ではその構成を具体的な実施例によって
詳細に説明し、この発明の技術的思想理解の一助に供す
るものである。
【0020】
【実施例1】先ず、この発明の大豆蛋白と乳類蛋白との
融合方法によって、最も一般的なもめん豆腐状の食品が
実現されるまでを説明することにする。普通の大豆かフ
レーク大豆を原料とし、それら6〜6.5 キログラムに対
し、水9〜12キログラムを加えて粉砕機で充分すり潰
し、呉汁を形成する。一方、生牛乳10キログラムに対
し、サイクロデキストリン15グラム、酒精150グラ
ムを予め混入、撹拌してしまった上、これら生牛乳を先
の呉汁の中に投入してよく撹拌した後、煮釜内で約7分
間程度の間に78〜81℃程度の温度に達するよう、2
〜4キログラム/平方糎圧の加熱蒸気を吹き込んで急激
に煮込んでしまう。この間の煮込み工程で、大豆蛋白と
牛乳蛋白とは、何等の分離、分散現象も惹起することな
く、均質で安定した融合液を実現する。
【0021】その後、同釜内で3分程度、蒸気で緩やか
な加熱を継続して熟成させた後、絞り機に移して十分絞
ることにより、呉汁から滓を分離する一方、絞られた液
をさらし布の内貼りされた成形タンクに手早く移して、
塩化マグネシウム50グラム、および硫酸カルシウム1
50グラムからなる凝固剤200グラムを添加し、全体
が固まってきたところで重しを掛けて脱水した後、脱型
して水中に浮かせて所謂「にがり」分を抜けば、この発
明の豆腐状食品が完成される。凝固剤である塩化マグネ
シウム50グラム、および硫酸カルシウム150グラム
は、200グラム全てを硫酸カルシウムに置き換えても
同様の製造が可能である。
【0022】
【実施例2】次に、最近特に消費者に好まれている豆腐
状の食品の製造工程を説明することにする。原料として
は、同じく普通の大豆かフレーク大豆を使用し、それら
6.5〜7キログラムに対し、水12〜14キログラムを
加えて粉砕機で充分すり潰し、呉汁を形成する。一方、
生牛乳8キログラムに対しは、上記実施例1の場合と同
様、サイクロデキストリン15グラム、酒精150グラ
ムを予め混入、撹拌してしまった上、これら生牛乳を先
の呉汁の中に投入してよく撹拌した後、煮釜内で約7分
間程度の間に78〜81℃程度の温度に達するよう、2
〜4キログラム/平方糎圧の加熱蒸気を吹き込んで急激
に煮込んでしまうと、この場合の大豆蛋白と牛乳蛋白と
も、何等の分離、分散現象も惹起することなく、所望す
るとおりの均質で安定した融合液を実現する。
【0023】その後、同釜内で3分程度、蒸気で緩やか
な加熱を継続して熟成させるところまでは、上記実施例
1と同様である。その後、この絹ごし豆腐状の食品を得
るためには、先の実施例1のように絞り機に移すことな
く滓分を浮游させたまま、さらし布等が全く内貼りされ
ていない成形タンクに手早く移し、グルコノデルタラク
トン70グラム、塩化マグネシウム90グラム、および
硫酸カルシウム40グラムからなる凝固剤200グラム
を添加し、全体が固まめて脱型し、水中に浮かせて所謂
「にがり」分を抜けば、所望する絹ごし豆腐状食品が完
成される。
【0024】
【作用効果】以上のとおりの構成からなるこの発明の大
豆蛋白と乳類蛋白との融合方法では、それまで夫々が独
立した蛋白質食品としてだけでしか存在することができ
ず、したがって、効率的な組み合わせで蛋白質を摂取し
ようとすれば、消費者が食事段階で意識的に組み合わせ
て食するようにするしか方法がなく、それらが煩わしか
ったり、その都度別々に買い求めなければ組み合わせた
摂取すらできないという不都合を生じてしまっていた
が、この発明の融合方法によって、本来、均質で安定し
た融合液とすることのできなかった大豆蛋白と乳類蛋白
といった植物性蛋白質と動物性蛋白質とを、予め渾然一
体に融合させてしまった液体として提供できるものとし
たことから、それらの不都合を完全に払拭できるという
特徴を発揮できることになる。
【0025】即ち、これら液体を適宜味付けした液状の
豆乳として、あるいは、それを何か他の食品に添加する
等して全く違った形態の加工食品、例えば惣菜やお菓
子、アイスクリーム、調味料等として利用することを可
能にするものである。特に、この発明が包含する上記融
合方法によって得られる融合物を利用して製造した豆腐
状食品は、我々日本人に最も馴染み深い形態の食品であ
って、頻繁に食卓に載せることができるものであること
から、無意識の中に極めて効率的な組み合わせで蛋白質
の摂取が可能になるという特筆すべき効果を奏するもの
となる。
【0026】しかも、その融合方法は、従前までの豆腐
の製造方法の中で、単に水加減を所定の如く調整した
上、1工程煮込み工程の前に、所定の混入割合の乳類と
サイクロデキストリン、あるいは乳類とサイクロデキス
トリンおよび酒精との組み合わせからなるものを、特に
混入タイミングを同時のものに限定されるという煩わし
さもなく混合、撹拌してしまうだけで、他の工程を一切
変更することなく実現し得るものであり、上記のような
特別な効果のある融合液、あるいはそれを利用して製造
した豆腐状食品その他の食品が確実に実現されることか
ら、この発明の奏する効果は、消費者は固よりのこと、
この業界にとってみても、正に革命的な意義をもたらす
ものとして高い評価がなされるものと予想される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23J 3/00 - 3/16 A23L 1/20 A23C 9/152 - 9/154

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大豆を水と共にすりつぶしてなる呉汁に
    対し、対呉汁比で0.01重量百分率以上の割合としたサイ
    クロデキストリン、および、同じく対呉汁比で10〜6
    0重量百分率の割合となる如くした乳類を混合、攪拌す
    ると共に、70〜80℃前後の温度にまで煮込むことに
    より、大豆蛋白と乳類蛋白とを分離させることなく安定
    した融合液とすることを特徴とする大豆蛋白と乳類蛋白
    との融合方法。
  2. 【請求項2】 大豆を水と共にすりつぶしてなる呉汁に
    対し、対呉汁比で10〜60重量百分率の割合の乳類を
    混合するに際し、同じく対呉汁比で0.01重量百分率以上
    の割合となるサイクロデキストリンを混入、攪拌して7
    0〜80℃前後の温度にまで煮込むことにより、大豆蛋
    白と乳類蛋白とを分離させることなく安定した融合液と
    することを特徴とする大豆蛋白と乳類蛋白との融合方
    法。
  3. 【請求項3】 大豆を水と共にすりつぶしてなる呉汁に
    対し、対呉汁比で0.01重量百分率以上の割合のサイクロ
    デキストリンおよび 0.1重量百分率以上の割合の酒精
    と、同じく対呉汁比で10〜60重量百分率の割合とな
    る如くした乳類とを混合、攪拌した上、70〜80℃前
    後の温度にまで煮込むことにより、大豆蛋白と乳類蛋白
    とを分離させることなく安定した融合液とすることを特
    徴とする大豆蛋白と乳類蛋白との融合方法。
  4. 【請求項4】 大豆を水と共にすりつぶしてなる呉汁に
    対し、対呉汁比で10〜60重量百分率の割合の乳類を
    混合するに際し、同じく対呉汁比で0.01重量百分率以上
    の割合のサイクロデキストリンおよび 0.1重量百分率以
    上の割合の酒精を混入、攪拌して70〜80℃前後の温
    度にまで煮込むことにより、大豆蛋白と乳類蛋白とを分
    離させることなく安定した融合液とすることを特徴とす
    る大豆蛋白と乳類蛋白との融合方法。
  5. 【請求項5】 重量換算で 1.5〜2倍前後の割合の水を
    加えて粉砕してなる呉汁に対し、10〜60重量百分率
    の割合となる乳類を混合するに際し、対呉汁比で0.01重
    量百分率以上の割合のサイクロデキストリンおよび 0.1
    重量百分率以上の割合の酒精を合わせて混入、攪拌した
    上、70〜80℃前後の温度にまで加熱して大豆蛋白と
    乳類蛋白とを分離させることなく安定した融合液にする
    と共に、先の呉汁に対する割合で0.03〜0.04重量百分率
    前後となる凝固剤を混入して固まらせて成る、請求項1
    ないし4記載の大豆蛋白と乳類蛋白との融合方法を利用
    して製造してなる豆腐状食品。
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