JP2004518440A - 高度に可溶性の高分子量ダイズタンパク質 - Google Patents

高度に可溶性の高分子量ダイズタンパク質 Download PDF

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Abstract

高分子量のダイズタンパク質。本発明の高分子量のダイズタンパク質は、望ましい風味と、高い水溶性および乳化特性ならびに低い沈降性および粘性のような機能的特性を有する。タンパク質の製造方法ではダイズ粉を使用し、タンパク質の構造を変性させるアルコール水溶液を用いることなくその低分子量のタンパク質を高分子量のタンパク質へと凝集させる。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、高分子量のダイズタンパク質に関する。高分子量のダイズタンパクは、望ましい風味および機能的特性、例えば、高い水溶性および乳化および低い沈降および粘度等を有する。
【背景技術】
【0002】
ダイズタンパク質の利点はよく立証されている。コレステロールは、工業世界全体にわたる消費者の主要な関心事である。植物製品がコレステロールを含まないことは周知である。数十年にわたって、栄養学的研究は、食物にダイズタンパク質を配合することにより、危険にさらされているヒトの血清コレステロール値が実際に低減されることを示してきた。コレステロールが高いほど、ダイズタンパク質はより効果的にコレステロール値を低減する.
【0003】
ダイズは、全ての穀物およびマメ科植物の中でタンパク質含量が最も高い。特に、他のマメ科植物が20−30%、および穀物が約8−15%のタンパク質を含むのに対し、ダイズは約40%のタンパク質を含む。ダイズはまた、約20%の油および主に炭水化物である残存乾燥物(35%)を含む。ダイズは、湿潤基準(そのまま)で、約35%のタンパク質、17%の油、31%の炭水化物および4.4%の灰分を含む。
【0004】
ダイズ中には、蓄積タンパク質および脂質体の両方がダイズの利用可能な肉(子葉と呼ばれる)に含まれる。複合炭水化物(または食物繊維)もまた子葉の細胞壁に含まれる。細胞の外層(種皮と呼ばれる)は、ダイズ総重量の約8%を占める。生の外皮を除いたダイズは、品種にもよるが、ほぼ18%の油、15%の可溶性炭水化物、15%の不溶性炭水化物、14%の水分および灰分、ならびに38%のタンパク質を含む。
【0005】
加工に際しては、ダイズは色および大きさにより慎重に選別される。次いで、ダイズを清浄化し、適当な状態に調整し(外皮の除去がより容易になるように)、粉砕し、外皮を除去し、ロールによりフレーク状に成形する。フレークを、油を除去する溶媒浴に供する。溶媒を除去し、フレークを乾燥し、全てのダイズタンパク質製品の基礎となる脱脂されたダイズフレークを作製する。多数の製品が市場に出回っているにもかかわらず、存在するダイズタンパク質は粉、単離物および濃縮物の3種類のみである。
【0006】
ダイズ粉は、ダイズタンパク質の最も単純な形態であり、ほぼ50%のタンパク質含量を有する。脱脂されたフレークを単純に粉砕およびふるい分けすれば、ダイズ粉が得られる。この単純な加工により、ダイズ粉にはダイズの多くの特徴が残される。ダイズ粉の実質的に全てのタンパク質は天然の形態であり、図4に示すように、約800,000未満の分子量を有する。また、加工しないことにより、ダイズ粉は品質の観点からその価値が高まる。
【0007】
ダイズ粉およびグリットは、未だに広範に製造されており、強い風味プロフィールが問題を引き起こさない焼き製品、スナック食品およびペット用食品の用途に最もよく用いられる。加工ダイズ粉は、肉製品の食感を模倣または増強するための初期の試みであった。加工によってダイズ粉の組成は変わらず、風味プロフィールはかすかに低減するだけである。これらの主な用途は、安価な肉製品またはペット用食品である。
【0008】
単離物は、標準的な化学的単離により製造され、タンパク質を可溶化により脱脂されたフレークから取り出し(pH7−10でのアルカリ抽出)、分離し、次いで等電的沈殿を行う。結果として、単離物は、水分を含まない基準で90%がタンパク質である。単離物は高い割合の可溶性タンパク質および低い風味プロフィールを含み得る。これらは食物繊維を含まず、しばしばナトリウム含量が高いので、これらの用途は限られる場合がある。単離加工は比較的複雑であり、遠心分離加工により多くのダイズタンパク質が失われるので、単離物のコストは高い。これらの主な用途は、乳児食および牛乳代替物のような乳製品代替物である。
【0009】
ダイズ濃縮物は、少なくとも60%のタンパク質、代表的には約70%のタンパク質を有する。加工食品、獣肉、鶏肉、魚、穀物および乳製品系において、ダイズ濃縮物および加工濃縮物の無数の用途が開発されている。
【0010】
ダイズタンパク質濃縮物は、可溶性炭水化物材料を脱脂されたダイズ穀物から除去することにより製造される。水性アルコール抽出(60−80%エタノール)または酸浸出(等電pH4.5)は、炭水化物除去のための最も一般的な手段である。しかしながら、アルコール水溶液抽出および酸浸出の両方において、実質的に全てのタンパク質が可溶性になる。タンパク質の溶解性は、酸が浸出した製品において、中和により回復することができる。
【0011】
Howardらの米国特許第4,234,620号は、アルコール水溶液で抽出したダイズタンパク質濃縮物から水溶性植物タンパク質凝集体を製造する方法を記載する。Howardらの方法を用いて製造された製品の可溶性タンパク質の分子量プロフィールを、図3に示す。未変性の市販のダイズ4(図4)の分子量プロフィールから考えると、Howardらの製品における可溶性タンパク質のかなりの量が高分子量凝集物に転化していることが理解できる。
【0012】
Howardらは、多くとも72の窒素溶解指数(NSI)を有するダイズ製品を記載する。Howardらはまた、多くとも約50重量%の可溶性タンパク質、または100万を超える分子量を有する少なくとも約36%の総タンパク質を含む高NSIダイズタンパク質を記載する。さらに、Howardらは、タンパク質の実質的部分が1,000〜380,000の分子量範囲を有するダイズタンパク質凝集体を記載する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、高度に可溶性でありかつ高分子量である植物タンパク質凝集体を含む植物材料組成物であって、タンパク質の構造がアルコール水溶液のような有機溶媒によって変性されていない、組成物を包含する。より詳細には、本方法は、ダイズ粉を出発材料として用いて、ダイズ粉の低分子量タンパク質を、タンパク質の構造を変性させるアルコール水溶液のような有機溶媒を用いることなく高分子量のタンパク質に凝集させる。
【0014】
本発明の目的は、高度に可溶性であり、高分子量の植物材料凝集物をタンパク質の構造を変性させるアルコールまたはその他の有機溶媒を用いることなく、ダイズ粉から製造することである。
【0015】
本発明のさらなる目的は、約4分の3重量%の可溶性タンパク質を含むか、あるいは少なくとも約64重量%の総タンパク質を含み、800,000を超える分子量を有する、高NSIダイズタンパク質凝集物を製造することである。
【0016】
本発明のさらなる目的は、約85より大きい窒素溶解指数(NSI)を有するダイズタンパク質を製造することである。
【0017】
本発明のさらなる目的は、1,000〜380,000の分子量範囲のタンパク質を実質的に含まないので、製品が主に高分子量タンパク質凝集体を含み、残りは実質的に未変性の天然タンパク質ではない、ダイズタンパク質製品を製造することである。
【0018】
本発明のさらなる目的は、沈降の程度が低くかつ粘度が低いダイズタンパク質を製造することである。
【0019】
別の実施態様では、本発明は、a)ヘキサンで脱脂されたダイズ材料を提供する工程;b)材料のpHを調整する工程;c)当該材料を、効果的な温度で、効果的な時間にわたって加熱する工程;d)当該材料から繊維を除去する工程;e)材料を加熱処理する工程;およびf)当該材料を乾燥する工程、を包含するタンパク質製品の製造方法を考慮する。
【課題を解決するための手段】
【0020】
それらの1つの形態では、本発明は、高度に可溶性でありかつ高分子量の植物タンパク質凝集物を含む植物材料組成物であって、当該タンパク質の構造が有機溶媒によって変性されていない、組成物を提供する。
【0021】
それらの別の形態では、本発明は、約800,000を超える分子量を有するタンパク質を約5重量%未満含むダイズ材料から製造されるダイズタンパク質製品であって、当該材料中のタンパク質の構造が溶媒で変性されていない製品、および製品の総乾燥物中少なくとも約55重量%がタンパク質であり、窒素溶解指数(NSI)が少なくとも約85であり、かつ製品中の少なくとも約65重量%のタンパク質の分子量が約800,000を超える、製品を提供する。
【0022】
それらの別の形態では、本発明は、実質的に脱脂された材料と共にダイズ材料を水中でスラリー化する工程;当該材料のpHを調整する工程;当該材料から繊維を除去する工程;および当該材料を加熱する工程、を包含する、ダイズ材料からダイズタンパク質製品を製造する方法を提供する。
【0023】
それらの別の形態では、本発明は、ダイズ材料を、実質的に脱脂された材料と共に水中でスラリー化する工程;当該材料のpHを調整する工程;当該材料から繊維を除去する工程;および当該材料を加熱する工程、を包含する方法により製造されたダイズタンパク質製品を含む、液体飲料もしくは乾燥飲料、食品または栄養学的製品を提供する。
【0024】
それらの別の形態では、本発明は、高度に可溶性でありかつ高分子量の植物タンパク質凝集物を含む植物材料組成物であって、約85より大きい窒素溶解指数(NSI)を有する、組成物を提供する。
【0025】
それらの別の形態では、本発明は、高度に可溶性でありかつ高分子量の植物タンパク質凝集物を含む植物材料組成物であって、約75重量%のタンパク質凝集体が380,000を超える分子量を有する、組成物を提供する。
【0026】
それらのさらに別の形態では、本発明は、高度に可溶性でありかつ高分子量の植物タンパク質凝集物を含む植物材料組成物であって、少なくとも約65重量%の上記タンパク質凝集体が約800,000を超える分子量を有する、組成物を提供する。
【0027】
以下の本発明の実施態様の説明を添付の図面と共に参照することにより、本発明の上述および他の特徴、ならびに本発明の利点および達成方法がより明らかになり、また、発明自体が一層よく理解されよう。
【0028】
本明細書の例示は、本発明の好ましい実施態様を説明するものであり、このような説明は、いかなる方法でも本発明の範囲を限定して解釈されるものではない。
【0029】
本発明に従って製造された植物材料組成物は、高度に可溶性であり高分子量の植物タンパク質凝集体を含み、当該タンパク質の構造は、アルコール水溶液のような有機溶媒によって変性されていない。
【0030】
タンパク質製品を製造するための本方法は、以下を包含する:a)ヘキサンで脱脂されたダイズ材料を提供する工程;b)材料のpHを調整する工程;c)当該材料を、効果的な温度で、効果的な時間にわたって加熱する工程;d)当該材料から繊維を除去する工程;e)材料を加熱処理する工程;およびf)当該材料を乾燥する工程。次いで、当該製品は、液体飲料もしくは乾燥飲料、食品または栄養学的製品に用いることができる。
【0031】
本方法はまた、一般的に以下を包含する:1)全ダイズの外皮を除去する工程;2)外皮を除去したダイズをフレークに加工する工程;3)ダイズ油を、フレークに加工したダイズからヘキサン(溶媒)を用いて抽出する工程;4)脱脂されたダイズフレークを、高温加熱もトースト(toast)も行うことなく溶媒除去して、「ホワイト」フレークを得る工程;5)当該フレークを粉砕してダイズ粉を製造する工程;および6)ダイズ粉およびそのタンパク質から繊維を除去する工程。上記工程1〜4は、一般に、ダイズの抽出工程と呼ばれる。上記工程1〜5の一般的手順はよく理解されている。Konwinskiの米国特許第5,097,017号およびPassの米国特許第3,897,574号を参照のこと。(両者は本発明の譲受人に譲渡され、それらの開示は参照として本明細書中に明確に援用される;「ダイズからの油の抽出」、J.Am.Oil Chem.Soc.,58,157(1981)および「ダイズからの溶媒抽出」、J.Am.Oil Chem.Soc.,55,754(1978)。
【0032】
上述の第一の項目は、外皮除去工程である。外皮除去工程は、全ダイズからダイズ外皮を除去する工程である。ダイズは、外皮除去工程の前に慎重に清浄されて外部物質を除去されるので、製品は色体(color bodies)により汚染されない。ダイズはまた、外皮除去工程の前に、約6〜8個の小片に砕かれる。
【0033】
外皮は、代表的には、全ダイズ重量の約8%を占める。外皮除去されたダイズは、約10%が水、40%がタンパク質、20%が脂肪であり、残りは主に炭水化物、繊維および鉱物である。
【0034】
上述の第2の工程は、フレーク化工程である。ダイズは、水分および温度を調整することによりフレーク化の前に処理して、ダイズ小片を十分に可塑化する。処理されたダイズ小片はフレーク化ロールを通過して、約0.25〜0.30mmの厚みを有するフレークを形成する。
【0035】
上述の第3の工程は、フレークからのダイズ油の除去である。ダイズフレークは、ヘキサンと接触させることにより脱脂されダイズ油を除去する。ダイズ油は、マーガリン、ショートニングおよび他の食品製品に用いられ、また、乳化剤として多くの用途を有するレシチンの良好な供給源である。
【0036】
上述の第4の工程は、上記ヘキサンで脱脂されたダイズフレークをトーストすることなく溶媒除去(ヘキサンを除去)して、ホワイトフレークを得る工程である。これは、フレークをトーストして動物用飼料に用いる従来のダイズ油ヘキサンプロセスとは異なる。
【0037】
上述の第5の工程は、ホワイトフレークを粉砕してダイズ粉を製造する。本発明において出発物質として使用し得るダイズ粉は、市販品を容易に入手することができる。市販のダイズ粉は、代表的には、少なくとも50%(52.5%)のタンパク質(NX6.25);約30−40%(34.6%)の炭水化物;約5−10%(6%)の水分;約5−10%(6%)の灰分;約2−3%(2.5%)の粗繊維および約1%(0.9%)未満の脂肪(エーテル抽出物)を含むであろう。
【0038】
ダイズ粉は、90のタンパク質分散度指数(PDI)を有し得、ここで、ダイズ粉は80メッシュである。PDIは、米国油脂協会(American Oil Chemist’s Society(AOCS))の方法、Ba10−65によって測定される。90PDIは、熱処理を施されていない、酵素的に活性なダイズ粉であろう。80メッシュとは、95%を超えるダイズ粉が、No.80メッシュの米国標準のふるいを通過することを意味する。
【0039】
本発明の次の工程は、材料から繊維を除去する工程および当該材料のタンパク質を凝集させる工程を含む。好ましくは、まず、出発材料を水を用いてスラリー化する。本発明の好ましい実施態様では、水を予備加熱する。適切な温度は50℃であり、スラリーは約10〜20%が固体である。
【0040】
通常は、出発材料をスラリー化するための幾分かの攪拌または混合を提供することも必要である。混合を行うための1つの手段は、プロペラ型攪拌機である。
【0041】
記載すべき次の工程は、繊維を除去して、製品中における総乾燥物中のタンパク質が少なくとも50−60%、より好ましくは約70%の生成収率を有するタンパク質66%を達成する工程である。繊維を除去するための1つの手段は、水酸化ナトリウムを用いて、スラリーのpHを約7〜7.5、最も好ましくは約7.4に調整する工程;少なくとも32.2℃で少なくとも30分加熱する工程;およびスラリーを分離してケーキとリカーとを形成する工程を包含する。
【0042】
分離は、例えばデカンテーション遠心分離機を用いる遠心分離のような多くの物理的分離手段を用いて行うことができる。
【0043】
繊維除去製品は、熱処理される。熱処理の1つの方法は、ジェットクッキングであり、これは好ましくは少なくとも約110℃およびそれ以上の温度で行われてもよいし、または100℃および150℃の間の温度で行われてもよい。さらに別の実施態様では、スラリーは、スチームジャケット形ケトル中に保持され得る。熱処理は、タンパク質凝集物の形成を誘導するために行われ、また、製品のサルモネラ菌陰性および許容可能な微生物プロフィールを試験するために行われる。さらに他の実施態様では、繊維を除去した製品を限外濾過により濃縮して、タンパク質レベルをより高く(例えば、総乾燥物の約80%に)することができる。
【0044】
上記製品は多くの用途を有する。例えば、牛乳代替物として、および飲料混合物、および飲料(例えば、チョコレート、バニラおよびパイナップル飲料等);乳製品(例えば、フルーツヨーグルト等);栄養および健康製品(例えば、プロテインバー等);全筋肉注射剤(whole muscle meat injection);すり身製品;乳化肉;穀物製品(例えば、朝食シリアル等);ベーカリー製品(例えば、ブルーベリーマフィン等)中で、ならびに他の液体飲料もしくは乾燥飲料、食品または栄養学的製品中で用いることができる。
【0045】
ケーキを必要に応じて乾燥させ、繊維高含有副生成物を形成する。副生成物は、約20〜25%のタンパク質を有するであろう。
【0046】
乾燥製品は、市販のレシチンまたは他の食品グレード界面活性剤(例えば、モノ−ジグリセリド)でコーティングして、水分散性を改善しかつ製品の塊を低減してもよい。このようなコーティング添加は、約0.5%の範囲であってもよく、かつ、リカーおよびコーティング材料を共スプレー乾燥によって行われてもよい。
【0047】
方法および標準
1.NSI法は、米国油脂協会の方法Ba11−65である。
2.PDI法は、米国油脂協会の方法Ba10−65である。
3.溶解度指数:米国乳製品研究所(American Dairy Product Institute)の報告書916、「分析方法を含む乾燥牛乳についての標準グレード」(Standard Grades For Dry Milks Including Methods of Analysis)に記載されている。
4.分子量法:分子量プロフィールは、サイズ排除カラム(Bio−Sil SEC−400、カタログ番号125−0064、Bio−Rad Laboratories,3300 Regatta Blvd.,Richmond,CA,94804)を用いて、高速液体クロマトグラフィーシステム上で測定された。移動層および抽出物緩衝液は、0.4M NaC1、0.1Mトリス(ヒドロキシメチルアミノエタン)および0.02%NaN、pH7.60を含んでいた。サンプル試験の条件は次のとおりである:サンプルインジェクション20μl;フローレート0.3ml/分、アイソクラチック。溶出は、UV−Vis検出器(Shimadzu SPDlOAvp/lOAVvp)により、292λでモニタリングした。カラムを校正し、各試験の標準曲線を、既知の分子量のタンパク質を用いて構成し、それによりサンプルタンパク質の分子量の評価を可能にした(P.Andrews(1965)Biochem.,J.,96,595−606「広範囲にわたる分子量に関連するタンパク質のゲル濾過挙動」を参照のこと)。ゲル濾過標準キットに含まれる標準タンパク質(カタログ番号151−1901、Bio−Rad Laboratories)は、サイログロブリン(ウシ)、ガンマグロブリン(ウシ)、オボアルブミン(ニワトリ)、ミオグロビン(ウマ)およびビタミンB12であった。
【0048】
比較のため、タンパク質分子量標準曲線を用いて分子量ゾーンを選択した。これらのゾーンは以下の通りである:>8×10;<8×10>1350;および<1350。これらのゾーンを、Shimadzuクロマトグラフィーソフトウェア(Class−VP v 5.032)を用いてピーク面積として積分した。1350未満のゾーンに存在するピークは、主に可溶性ダイズの糖から構成される非タンパク質ピークと考えられた。タンパク質ピーク(1350を超えるピーク)の面積のみを用いて、特定のゾーンに存在する総タンパク質の百分率を計算した。
【0049】
クロマトグラフィー用のサンプルを、以下の方法により調製した:10gのサンプルを、室温下、抽出緩衝液中で1時間にわたって抽出した。まず、サンプルを、穏やかな攪拌を用いてスパチュラで分散させた。サンプル添加の前に少量のPam粘着防止製品を容器に噴霧しておくことにより、いくらかのサンプルの分散を補助した。分散後、サンプルをマグネチックスターラーで9分間攪拌し、その後、10N NaOHを用いてpHを7.6に調整した。マグネチックスターラーでの攪拌を50分間続けた。サンプルを12,000×gで、10℃にて30分間遠心分離し、上清のアリコートをサイズ排斥カラムに注入した。
【0050】
5.粘度方法:450gの水を、50gのタンパク質製品を含む800mlビーカーに計り取った。混合物を、攪拌装置を備えたBiomixer Blender(Biospecの製品,Box 722,Bartlesville,OK,74005,Fisher Scientificカタログ番号11−504204)を用いて、速度IIで15秒間混合した。ビーカーの側壁をスパチュラで下向きに擦り、混合されなかった材料を再懸濁させた。混合を15秒以上続けた。内容物を10分間静置し、その後、泡状層を吸引により除去した。粘度は、Brookfield粘度計(Model LVT)を用いて、スピンドル数1で60rpmにて測定した。それぞれ60秒の回転にて取得した2つの読み取り値の平均を用いて、コンバージョンチャートからセンチポアズを算出した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
本発明のこれらおよび他の局面は、1つまたはそれ以上の以下の実施例を参照することにより、より容易に理解されよう。
【実施例1】
【0052】
タンパク質分散度指数(PDI)が86であるダイズ粉(22.7 kg)を、32.2℃にて水(235.4kg)に分散させ、水酸化ナトリウムを用いてpHを7.5に調整した。懸濁物を32.2℃にて30分にわたって攪拌し、次いでデカンテーション遠心分離機を用いて6000rpmおよび差動スクリュー速度6rpmにて遠心分離した。不溶性の遠心分離ケーキを捨て、上清を115℃にて保持時間15秒でジェットクッカーを通過させることにより熱処理した。次いで、懸濁物をジャケット付き容器中で140°Fまで冷却し、塩酸を用いてpHを7.4に調整した。次いで、懸濁物を噴霧乾燥した。噴霧乾燥した生成物は、59.0%のタンパク質、1.5%の粗繊維、0.2%の脂肪、8.0%の灰分および3%の水分を含んでいた。
【0053】
上述の方法および標準で論じたように測定した生成物の分子量プロフィールを図1に示す。図中、生成物中約75%のタンパク質が800,000を超える分子量を有する。
【実施例2】
【0054】
タンパク質分散度指数(PDI)が86であるダイズ粉(22.7kg)を、60℃にて水(235.4kg)に分散させ、水酸化ナトリウムを用いてpHを7.5に調整した。懸濁物を60℃にて30分にわたって攪拌し、次いでデカンテーション遠心分離機を用いて遠心分離した。不溶性の遠心分離ケーキを捨て、上清を121℃にて、保持時間15秒でジェットクッカーを通過させることにより熱処理した。次いで、懸濁物をジャケット付き容器中で48.9℃まで冷却し、塩酸を用いてpHを7.0に調整した。次いで、懸濁物を、分子量カットオフ(MWCO)が10,000のらせん状に巻かれた膜を用いて限外濾過し、供給側体積の約75%を透過水として除去した。膜からの残留物を、93.3℃にて、保持時間15秒でジェットクッカーを通過させることにより熱処理した。次いで、残留物をジャケット付き容器中で60℃まで冷却し、噴霧乾燥した。
【0055】
残留物は、以下の組成を有した。
タンパク質(乾燥基準) (%) 79.79
水分 (%) 1.23
灰分 (そのまま) (%) 6.87
粗繊維(そのまま) (%) 0.8
窒素溶解指数 (NSI) 96.99
【実施例3】
【0056】
実施例1の方法で作製した生成物;ジェットクッキングすることなく、実施例1の方法で作製した生成物;実施例2の方法で作製した生成物;高度にPDI脱脂されたダイズフレーク(Central Soya Company)のサンプル;および市販のダイズタンパク質単離物(SUPRO 500 E、Protein Technologies、Incorporated)を、それぞれ、上述の分子量法により抽出した。次いで、抽出可能な(可溶性)材料のアリコートを、上述のサイズ排斥クロマトグラフィーに供した。得られた分子量プロフィール、タンパク質溶解度プロフィールおよび溶解度指数プロフィールを、以下の表に示す。
【0057】
【表1】
Figure 2004518440
【0058】
上述の方法および標準で論じたように測定した、ジェットクッキングを行わない実施例1の生成物の分子量プロフィールを、図6に示す。図中、生成物中の約92%のタンパク質が800,000未満の分子量を有する。
【0059】
上述の方法および標準で論じたように測定した市販のダイズタンパク質単離物の分子量プロフィールを、図5に示す。ここで、製品中約85%のタンパク質が800,000未満の分子量を有する。
【実施例4】
【0060】
実施例1の方法で作製した試験生成物の粘度を、市販のダイズタンパク質濃縮物、ならびに2つの市販のダイズタンパク質単離物(一方は粘度が高く他方は粘度が低い)の粘度と比較した。試験生成物、濃縮物および低粘度の単離物については、上述の粘度法を用いた。高粘度の単離物については、Brookfield Model RVT粘度計を用いる類似の方法を用いた。結果を以下の表に示す。
【0061】
【表2】
Figure 2004518440
【実施例5】
【0062】
炭水化物プロフィールが酵素で変性された、図2に図示する分子量プロフィールを有する生成物は、以下のように作製された。
【0063】
タンパク質分散度指数(PDI)が86であるダイズ粉(22.7kg)を、60℃にて水(235.4kg)に分散させ、塩酸を用いてpHを6.0に調整した。α−ガラクトシダーゼ酵素(VALIDASE AGS25濃縮物、Valley Reasearch,Inc.、SouthBend、IN)(22.7g)を分散物に添加し、次いでこれを2時間にわたって攪拌した。次いで、水酸化ナトリウムを用いて、懸濁物のpHを7.0に調整し、次いでデカンテーション遠心分離機を用いて6000rpmおよび差動スクリュー速度6rpmにて遠心分離した。不溶性の遠心分離ケーキを捨て、上清を115℃にて、保持時間15秒でジェットクッカーを通過させることにより熱処理した。次いで、分散物を噴霧乾燥した。噴霧乾燥した生成物は、58.5%のタンパク質、1.5%の粗繊維、0.2%の脂肪、8.5%の灰分および4%の水分を含んでいた。
【実施例6】
【0064】
以下の表に示すように、実施例2の生成物を用いて、0.5%脂肪および3.0%脂肪(植物油)を含むベジタリアン用肉類似物を作製した。
【0065】
【表3】
Figure 2004518440
【0066】
イヌリン全量(18.1g)を水(420.5g)と混合することにより、プレゲルを形成した。次いで、油を除く他の成分を、残りの水と共に、0℃、真空下、Stephan cutter mixer、Model UMC5 Electronic中で2400rpmにて90秒間攪拌した。次いで、イヌリンプレミックスおよび油を添加し、さらに90秒間混合した。混合物をフランクフルト枠に入れ、連結し、次いで燻製液P24型(1部の燻製液を10部の水と混合したもの)に浸漬した。次いで、混合物をALKAR燻製室内で、以下のスケジュールにより熱加工した:乾式バルブ(73.9℃)、湿式バルブ(55.5℃)で8分;乾式バルブ(82.2℃)、湿式バルブ(70.6℃)で10分;乾式バルブ(87.8℃)、湿式バルブ(82.2℃)で10分;乾式バルブ(93.3℃)、湿式バルブ(93.3℃〜内温87.8℃)で11分;乾式バルブ(68.3℃)、湿式バルブ(51.2℃)でコールドシャワー30分。
【0067】
実施例2記載のタンパク質生成物を用いた調理前混合物は、半液体状の粘度を有し、混合が容易で、ポンプで吸引可能でかつフランクフルト枠に容易に充填できた。高粘度のダイズタンパク質を用いた調理前混合物は、粘度が高く、フランクフルト枠に充填するのが難しかった。実施例2記載のタンパク質生成物を用いて作製した最終製品は、従来のフランクフルトに非常に似た、堅かったが弾力のある食感および口当たりおよび風味を有した。ダイズタンパク質単離物を用いて作製した製品は、堅かったが、従来のフランクフルトの弾力のある口当たりおよび食感を有しなかった。
【実施例7】
【0068】
以下の表に示す成分を含む豆乳飲料を、実施例2の生成物およびダイズタンパク質単離物(SUPRO 760,Protein Technologies,Inc.,St.Louis,MO)を用いて製造した。
【0069】
【表4】
Figure 2004518440
【0070】
100%の水を65.6℃に加熱し、全ての成分を添加するまで、攪拌しながら65.6℃に維持した。タンパク質生成物を攪拌しながら添加し、溶解するまで攪拌および混合した。ショ糖、カルボキシメチルセルロースおよびカラゲナンをドライブレンドし、次いでタンパク質スラリーに添加し、溶解するまで混合した。炭酸カルシウムおよび塩化ナトリウムを添加し分散させた。次いで、ダイズ油を添加し、次いで香料およびビタミンプレミックスを添加した。必要に応じてHClまたはNaOHを用い、系のpHを6.80〜7.00に調整した。次いで、生成物を、超高温短時間加工機を用いて、143℃にて10秒間にわたって加工した。次いで、生成物を二工程ホモジナイザー中で2000/500psiでホモジナイズし、冷却し、清潔な瓶に入れ、冷蔵庫で保存した。
【0071】
実施例2の生成物を用いて作製した製品は、滑らかでさっぱりした口当たりを有し、ダイズの味がない淡白な風味を有し、また、数週間にわたって冷蔵庫に保管しても分離または層形成の事実を示さなかった。ダイズタンパク質単離物から作製した製品は、最初は分離を示さなかったが、1週間の保存後、油層が表面にかすかに現れた。ダイズ単離製品の風味および口当たりは良好であると判断されたが、苦く、渋く、かつ金属質の風味が検出され、これらの風味は1週間の保存後により顕著になった。試食パネラーにより、ダイズ単離製品は粘度が高いと判断された。
【実施例8】
【0072】
以下の表に示す成分を含む液状コーヒー用クリーム(coffee whitener)を、実施例2の生成物を用いて調製した。
【0073】
【表5】
Figure 2004518440
【0074】
まず、レシチンを油中に分散し、次いで、リン酸二カリウムを水に溶解した。次いで、タンパク質生成物を攪拌しながら水中に分散し、次いで、コーンシロップ固体、ショ糖およびレシチン−油混合物を添加した。次いで、混合物を71℃に加熱し、この温度で30分保持し、次いで63℃に冷却した。次いで、混合物を二工程ホモジナイザー中、2000/500psiにてホモジナイズし、その後4℃に急冷し、この温度で保存した。
【0075】
生成物を顕微鏡検査および遠心分離下での耐分離性により評価した。実施例2の生成物は、直径10ミクロン未満の球形の脂肪小滴が均一に分散しており、当該小滴は1週間の冷蔵庫内での保存でも2000rpmで10分間の遠心分離下でも分離しなかったという点で、良好な界面活性特性を有した。
【0076】
本発明を、好ましい実施態様を有すると説明してきたが、、本発明は、本開示の思想および範囲内で、さらに改変することができる。従って、本願は、本発明の一般的原理を用いた本発明のいかなる改変、使用または応用をも包含することを意図する。さらに、本願は、本発明が関与しかつ添付の特許請求の範囲内の、技術的に公知のまたは慣用的な実施の範囲内における本開示からの逸脱も包含することを意図する。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の1つの実施態様に従って作製した生成物の分子量プロフィールを図示する。当該実施態様では、約75%のタンパク質が800,000を超える分子量を有するように、ダイズ粉およびタンパク質凝集体から繊維を除去して高分子量のタンパク質凝集物を有するダイズタンパク質濃縮物を作製する。
【図2】本発明の炭水化物プロフィールが酵素により変性された、本発明の別の実施態様に従って作製した生成物の分子量プロフィールを図示する。
【図3】Howardら(米国特許第4,234,620号)の方法に従って作製した市販のダイズタンパク質濃縮物の分子量プロフィールを図示する。
【図4】その中のほぼ全てのタンパク質が800,000未満の分子量を有する市販のダイズ粉の分子量プロフィールを図示する。
【図5】約85%のタンパク質が800,000未満の分子量を有する市販のダイズ粉の分子量プロフィールを図示する。
【図6】図1に示す製品と同じであるがジェットクッキングを行わない本発明の別の実施態様に従って作製した製品の分子量プロフィールを図示する。当該実施態様では、生成物中の約92%のタンパク質が800,000未満の分子量を有する。

Claims (9)

  1. 高度に可溶性でありかつ高分子量の植物タンパク質凝集物を含む植物材料組成物であって、当該タンパク質の構造が有機溶媒によって変性されていないことを特徴とする、組成物。
  2. 約85より大きい窒素溶解指数(NSI)を有する請求項1記載の組成物。
  3. 約75重量%の上記タンパク質凝集体が380,000を超える分子量を有する請求項1または2記載の組成物。
  4. 少なくとも約65重量%の上記タンパク質凝集体が約800,000を超える分子量を有する請求項1、2または3記載の組成物。
  5. 上記植物材料がダイズである請求項1記載の組成物。
  6. 上記組成物が約1mL未満の溶解度指数を有する請求項1記載の組成物。
  7. 上記組成物が、21℃、10%固体で約6−40センチポアズの粘度を有する請求項1記載の組成物。
  8. 請求項1記載の組成物を含む液体飲料もしくは乾燥飲料、食品または栄養学的製品。
  9. ダイズ材料を、実質的に脱脂された材料と共に水中でスラリー化する工程;
    当該材料のpHを調整する工程;
    当該材料から繊維を除去する工程;および
    当該材料を加熱する工程、を包含する方法により製造される請求項1記載の組成物。
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