JP3125621B2 - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法

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JP3125621B2 JP10444595A JP10444595A JP3125621B2 JP 3125621 B2 JP3125621 B2 JP 3125621B2 JP 10444595 A JP10444595 A JP 10444595A JP 10444595 A JP10444595 A JP 10444595A JP 3125621 B2 JP3125621 B2 JP 3125621B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラズマディスプレイや
液晶ディスプレイなどの各種表示装置や固体撮像素子に
設けられ、反射率低減、色合成あるいは色分解などのた
めに用いられるカラーフィルタ及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、カラー液晶ディスプレイでは、
カラー表示を行うためのカラーフィルタが必要である。
このため、公知の文献記載のように(一例として、谷
他、テレビジョン学会技術報告IDY94−112(1
994))、染色法や顔料分散法等の方法で作成された
カラーフィルタが用いられている。これは有機染料や有
機顔料を用いて樹脂層を着色してカラーフィルタとする
ものである。また、プラズマディスプレイにおいても、
画像を表示した際のコントラスト向上のためにカラーフ
ィルタを用いることが提案されている(和邇、日経エレ
クトロニクス、1993年11月8日号(No.59
4)pp.215等)。このように、いくつかのディス
プレイデバイスではカラー表示や画質向上のためにカラ
ーフィルタが不可欠である。
【0003】ところで、プラズマディスプレイの場合、
その作製プロセスには約600℃で焼成するプロセスが
含まれている。もし、液晶ディスプレイ用カラーフィル
タをプラズマディスプレイ用カラーフィルタに流用する
と、これを構成する材料には有機材料が含まれているた
め、プラズマディスプレイ作製プロセスにおいて燃焼あ
るいは分解等の反応が起こり、カラーフィルタとしての
特性が得られない。
【0004】この問題の解決方法として、低融点ガラス
中に無機顔料を分散させたものをカラーフィルタとして
用いることが提案されている(坂井他、テレビジョン学
会技術報告E D993 IPD113−8(198
6)等)。これは、低融点ガラス及び無機顔料を適当な
バインダ樹脂および溶剤と練り合わせたペーストを、こ
れを所定の基板にスクリーン印刷等の方法でパターニン
グし、しかるのち焼成することによりバインダ樹脂及び
溶剤を除去し、低融点ガラス中に無機顔料が分散したフ
ィルタを得るものである。この場合、このカラーフィル
タは全て無機材料により構成されているため、プラズマ
ディスプレイ作製にかかわる高温プロセスに耐えること
が可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プラズマデ
ィスプレイの構造上、このカラーフィルタ上には電極や
誘電体が形成される。このため、その断線やピンホール
を防ぐことが肝要であり、そのためにはフィルタ層によ
る基板上の凹凸が小さくできるだけ平坦であることが望
ましい。
【0006】しかしながら、上記方法によるものである
と、図5に示すように、基板上10上に顔料12を含有
する低融点ガラス11が所定位置のみに形成するもので
あるので、この低融点ガラス11の形成されているとこ
ろと、形成されていないところとでは、低融点ガラス1
1の厚み分だけ凹凸が生ずることになる。この凹凸の深
さHは10μm程度に及ぶこともあり、この凹凸が、そ
の上に形成される電極の断線や誘電体のピンホールの原
因になることがあった。
【0007】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたもので、上面の凹凸を減少したカラーフィル
タ及びその製造方法を提供するものである。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【課題を解決するための手段】 請求項記載のカラーフ
ィルタの製造方法は、顔料を含有した色素媒体を基板上
の所定位置に形成し、焼成して色素媒体を除去した後
に、残存した顔料からなる色素部を覆うように、低融点
ガラス又は透明な無機酸化物からなるオーバーコート材
を含有するオーバーコート媒体を基板上に積層し、焼成
してオーバーコート媒体を除去して上面の平坦なオーバ
ーコート層を形成することを特徴とするものである。
【0013】請求項記載の発明は、オーバーコート層
の積層にブレードコートを用いることを特徴とする請求
記載のカラーフィルタの製造方法である。
【0014】請求項記載のカラーフィルタの製造方法
は、顔料を含有した色素媒体を基板上の所定位置に形成
し、さらに、低融点ガラス又は透明な無機酸化物からな
るオーバーコート材を含有するオーバーコート媒体を積
層した後に、焼成して色素媒体およびオーバーコート媒
体を除去し、顔料からなる色素部とこれを覆うオーバー
コート材からなるオーバーコート層を基板上に形成する
ことを特徴とするものである。
【0015】請求項記載の発明は、オーバーコート媒
体が有機バインダであることを特徴とする請求項記載
のカラーフィルタの製造方法である。
【0016】請求項記載の発明は、色素部の形成方法
に、印刷法、フォトリソグラフィー法、電子写真法ある
いは電着法のいずれかを用いることを特徴とする請求項
記載のカラーフィルタの製造方法である。
【0017】請求項記載の発明は、オーバーコート層
の形成方法として液相法または気相法によるコーティン
グ法を用いることを特徴とする請求項記載のカラーフ
ィルタの製造方法である。
【0018】
【作用】以下に、本発明を詳説する。本発明のカラーフ
ィルタは、図1に示されるように、基板10と、所定位
置にパターニングされて配置された色素部12と、これ
を覆うオーバーコート層13を有して構成される。基板
は、一般のカラーフィルタに使用されるものが適用で
き、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス等からなる
ガラス板などがある。この基板上の所定位置に配置され
る色素部12は主として顔料が適用されるが、中でも、
無機顔料が好ましい。無機顔料としては、例えば赤色顔
料としてはFe23、緑色顔料としてはTiO2−Co
O−NiO−ZnO、青色顔料としてはCoO−Al2
3等を用いることができるが、これらに限定されたも
のではない。また、用途によっては他の色の顔料を用い
られる。
【0019】オーバーコート層13を構成するオーバー
コート材としては、透明な材質が適用され、低融点ガラ
スや無機酸化物が好ましい。低融点ガラスとしてはホウ
ケイ酸鉛ガラス等を用いることができるがこれに限定さ
れたものではない。また、透明な無機酸化物としてはS
iO2や、SiO2とTiO2の複合酸化物等を用いるこ
とができるがこれらに限定されたものではない。このオ
ーバーコート13は、図1に示すように、各色素部12
の上部は勿論のこと、各色素部間にも形成され、その上
面は平坦とされる。
【0020】このカラーフィルタであると、色素部を覆
うオーバーコート層の上面が平坦に形成されているの
で、その上部に凹凸がなく、その上に形成される電極の
断線や誘電体のピンホールの発生を抑制することができ
る。
【0021】このカラーフィルタは次のようにして製造
できる。まず、基板上の所定の位置に色素部を形成し、
その後、その色素部を含めて基板上にオーバーコート層
を積層し、その上面を平坦にする。基板上への色素部の
形成には、種々の方法が適用できるが、なかでも、印刷
法、フォトリソグラフィー法、電子写真法あるいは電着
法のいずれかを利用することが望ましい。印刷法の場
合、スクリーン印刷法や平版オフセット印刷法等を用い
ることができるがこれらに限定されたものではない。
【0022】また、フォトリソグラフィー法では顔料を
適当な感光性樹脂と混練したペーストを基板上に塗布
し、これを所定のフォトマスクを用い露光し、しかるの
ち現像してパターニングする方法や、顔料を基板上に塗
布した後、この顔料上に感光性樹脂を塗布、これを所定
のフォトマスクを用いて露光し、しかるのち現像および
エッチングを行い、これをパターニングする方法、ある
いは光粘着性を有する樹脂を基板上に塗布し、所定のフ
ォトマスクを用い露光し、顔料を付着させる部分のみ粘
着性をもたせ、しかるのち顔料を噴霧し、顔料を粘着層
上に固着させることによりパターニングする方法等を用
いることができるがこれらに限定されたものではない。
また、電子写真法では顔料を公知の樹脂を用いトナー化
し、これをあらかじめ潜像を形成したセレン感光体に付
着させた後、基板に転写することによりパターニングす
ることができるがこの限りではない。
【0023】また、電着法では顔料をアルキド樹脂等と
水中で分散して電着塗料を作製し、これに予めパターニ
ングされたITO膜等の透明導電膜が設けられた基板を
浸積して通電することにより透明導電膜上にパターニン
グすることができるがこの限りではない。
【0024】オーバーコート層の形成には、液相法また
は気相法によるコーティング法が好適である。液相法に
よるものは、金属アルコキシドをスクリーン印刷法やデ
ィップコーティング法、スピンコーティング法により塗
布し、しかるのちこれを焼成する方法等が考えられるが
これらに限定されたものではない。また、気相法による
オーバーコート層形成方法としては、蒸着法やスパッタ
リング法等が考えられるがこれらに限定されたものでは
ない。
【0025】基板上に先に形成されている各色素部間へ
のオーバーコート材が入り込みにくかったり、上面が平
坦となりにくい場合には、ドクターブレードを用いたブ
レードコートを利用すれば良い。
【0026】請求項記載のカラーフィルタの製造方法
は、上記製造方法において、色素部を形成するのに、顔
料を含有した色素媒体を用い、オーバーコート層を形成
するのに、低融点ガラスまたは無機酸化物を含有したオ
ーバーコート媒体を用いたことに特徴がある。すなわ
ち、所定の顔料を一旦、媒体中に分散させ、その色素媒
体を上記任意の形成方法により所定位置に配置し、その
後、これを焼成して媒体を除去し、残存する顔料のみを
基板上に形成するのである。この色素媒体としては、焼
成により除去されるものであることが必要で、例えば、
エチルセルロース、アクリル樹脂等が適用される。同様
に、オーバーコート層を形成する際にも、オーバーコー
ト材を一旦、媒体中に分散させ、そのオーバーコート媒
体を上記任意の形成方法により積層し、その後、これを
焼成して媒体を除去し、残存するオーバーコート材のみ
を基板上に形成するのである。このオーバーコート媒体
としては、焼成により除去されるものであることが必要
で、例えば、エチルセルロース、アクリル樹脂等の有機
バインダなどが適用される。
【0027】請求項記載の発明は、顔料を含有した色
素媒体を基板上の所定位置に形成し、続いて、オーバー
コート材を含有するオーバーコート媒体を形成した後
に、焼成して色素媒体およびオーバーコート媒体を共に
除去し、顔料からなる色素部とこれを覆うオーバーコー
ト層を基板上に形成するものである。即ち、請求項
載の発明と異なり、1度の焼成で色素媒体およびオーバ
ーコート媒体を除去するもので、焼成によって除去され
ない顔料およびオーバーコート材だけが残存し、そのオ
ーバーコート材は顔料上は勿論のこと基板上に、上面が
平坦な層を形成するこの場合の色素媒体およびオーバー
コート媒体にも上記各媒体を適用することができる。こ
の製造方法であると、焼成工程が少ないので、製造工程
が簡略化され、製造時間の短縮や製造コストの削減を図
ることが可能となる。
【0028】
【実施例】以下に本発明を実施例をもって説明するが、
本発明がそれらに限定解釈されるものでないことは勿論
のことである。また、以下の記載では、色素部として青
色の色素部を適用して説明するが、必ずしも青色である
必要はなく、また、カラーフィルタであるためには、通
常、3色(青色、赤色、緑色)の色素部がそれぞれ所定
位置に配置されることは周知のことである。
【0029】<実施例1>まず、青色顔料(アサヒ化成
(株)製、:「アサヒスーパーブルーCR」)5部を媒
体であるエチルセルロース(関東化学(株)製)のα−
テルピネオール(関東化学(株)製)5重量%溶液50
部に加え、これを三本ロールミルで練り合わせたペース
トを調製した。そして、図2に示すように、この青色顔
料ペースト14をガラス基板10上に、300メッシュ
のスクリーン印刷版を用いて幅100μm、長さ4mm
のパターンに印刷した。
【0030】次に、これを空気中、580℃で10分間
焼成し、青色顔料ペースト中のエチルセルロース及びα
−テルピネオールを蒸発または燃焼して除去し、図3に
示すように、ガラス基板10上に顔料12のみ残るよう
にした。
【0031】また、ホウケイ酸鉛ガラス(日本電気硝子
(株)製:「GA−9」)の75部をエチルセルロース
(関東化学(株)製)の2−(2−エトキシエトキシ)
エタノール(関東化学(株)製)10重量%溶液25部
に加え、これを三本ロールミルで練り合わせてガラスペ
ーストを調製した。図4に示すように、上記製造した顔
料12が所定位置に残されたガラス基板10上に、この
ガラスペースト15を300メッシュのスクリーン印刷
版を用いて、ベタのパターンを印刷し、オーバーコート
材15を形成した。
【0032】そして、これを空気中、580℃で10分
間焼成することにより、ガラスペースト中のエチルセル
ロース及び2−(2−エトキシエトキシ)エタノールを
蒸発または燃焼して除去し、図1に示すように、ガラス
基板10上に低融点ガラスによるオーバーコート層13
が形成され、これにより顔料12がガラス基板10上に
固着されたカラーフィルタが製造された。
【0033】このカラーフィルタは、その上面の凹凸が
約1μmの平坦性に優れるものであった。なお、このカ
ラーフィルタの分光透過率の測定結果を図6に示す。
【0034】<実施例2>青色顔料(アサヒ化成(株)
製:「アサヒスーパーブルーCR」)15部に、感光性
樹脂としてヒドロキシプロピルセルロース(和光純薬
(株)製)30部およびジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート(東亜合成化学(株)製:「アロニックス
M−400」)30部を加え、これに溶剤として2−
(2−エトキシエトキシ)エタノール(関東化学(株)
製)90部を添加し、これらを三本ロールミルで練り合
わせた後、反応開始剤としてベンジルジメチルケタール
(東亜合成化学(株):「アロニックスC−101」)
5部を加えて感光性青色顔料ペーストを調製した。
【0035】ガラス基板に上記調製した感光性青色顔料
ペーストを300メッシュのスクリーン印刷版を用いて
基板全面に塗布し、しかるのち所定のフォトマスクを用
い高圧水銀灯を用い露光し、水で現像することにより幅
100μm、長さ4mmのパターンを得た。
【0036】そして、ガラス基板を空気中、580℃で
10分間焼成することにより、青色顔料ペースト中の感
光性樹脂及び溶剤、反応開始剤を蒸発または燃焼して除
去してガラス基板上に顔料のみ残存させた。
【0037】その後、実施例1と同様に、オーバーコー
ト層を形成して図1に示すようなカラーフィルタを得
た。基板上の凹凸および分光透過率の測定結果は、実施
例1と同様であった。
【0038】<実施例3>青色顔料(アサヒ化成(株)
製:「アサヒスーパーブルーCR」)10部に、スチレ
ン−n−ブチルメタアクリレート共重合体(三洋化成
(株)製:「ハイマーSBM−73」)90部を加熱し
ながら混練し、冷却後ハンマーミルで粗砕したのちジェ
ットミルを用い粉砕し、しかるのち分級して得た平均粒
径10μmの着色粒子にポリトリフルオロエチル−α−
クロロアクリレート(東レ(株)製)をスプレードライ
法により付着させ、これを熱可塑性粒子の球状化装置に
より熱風処理することによりトナー化した。
【0039】このトナー化した顔料を、あらかじめ定法
に従い、所定のパターンの潜像を形成したセレン感光体
に付着させ、この付着したトナー化した顔料を100℃
に加熱したガラス基板に転写し、しかる後、580℃で
10分間焼成して樹脂分を除去し、ガラス基板上に顔料
のみ残るようにして幅100μm、長さ4mmの顔料に
よるパターンを得た。
【0040】その後、この顔料が配置された基板に、実
施例1と同様にオーバーコート層を形成してカラーフィ
ルタを得た。基板上の凹凸および分光透過率の測定結果
は実施例1と同様であった。
【0041】<実施例4>まず、青色顔料(アサヒ化成
(株)製:「アサヒスーパーブルーCR」)15部を水
性アルキド樹脂ワニス(大日本インキ化学工業(株)
製:「ウォーターゾールS140C」)40部および水
45部と混合し、分散させた電着塗料を作製した。
【0042】予め定法に従い、所定のパターンの透明導
電膜が形成されたガラス基板をこの電着塗料中に浸積
し、60Vで60秒間通電して電極上に電着塗料を付着
させ、前記ガラス基板を580℃で10分間焼成して樹
脂分を除去し、図3に示すようにガラス基板10上に顔
料12のみ残るようにして幅100μm、長さ4mmの
顔料によるパターンを得た。
【0043】この顔料12が形成された基板に、実施例
1と同様にオーバーコート層を形成してカラーフィルタ
を得た。基板上の凹凸および分光透過率の測定結果は実
施例1と同様であった。
【0044】<実施例5>まず、実施例1と同様の方法
で、ガラス基板10上に顔料12のみを形成した。オー
バーコート材として、ゾル−ゲル法によるシリカコート
剤(日本曹達(株)製:「アトロンNSi 310」)
10部をエチルセルロース(関東化学(株)製)のα−
テルピネオール(関東化学(株)製)5重量%溶液50
部に加え、十分混合して調製した。これを300メッシ
ュのスクリーン印刷版を用いて、ベタのパターンで、上
記基板上に印刷した。
【0045】そして、ガラス基板を空気中、580℃で
10分間焼成することにより、ガラス基板上に低融点ガ
ラスによるオーバーコート層を形成し、顔料がガラス基
板上に固着したカラーフィルタを得た。基板上の凹凸お
よび分光透過率の測定結果は実施例1と同様であった。
【0046】<実施例6>実施例1と同様の方法で、ガ
ラス基板上に顔料のみを形成した後、定法に従い蒸着装
置を用い、SiO2をガラス基板上に製膜してオーバー
コート層を積層し、顔料がガラス基板上に固着したカラ
ーフィルタを得た。基板上の凹凸および分光透過率の測
定結果は実施例1と同様であった。
【0047】<実施例7>実施例1と同様の方法で、ガ
ラス基板10上に青色顔料ペースト14を印刷した後、
オーバーコート材15として実施例1記載のガラスペー
ストを積層して印刷した。その後、580℃で10分間
焼成することにより、青色顔料ペースト10中の樹脂及
び溶剤及びオーバーコート材15中の樹脂及び溶剤を除
去し、ガラス基板10上にパターニングされた顔料12
および低融点ガラスによるオーバーコート層13を形成
し、これにより顔料12をガラス基板10に固着してカ
ラーフィルタを得た。分光透過率の測定結果および基板
上の凹凸は実施例1と同様であった。
【0048】<比較例>低融点鉛ガラス(日本電気硝子
(株)製:「GA−9」)75部をエチルセルロース
(関東化学(株)製)の2−(2−エトキシエトキシ)
エタノール(関東化学(株)製)10重量%溶液25部
に加え、これを三本ロールミルで練り合わせたペースト
26部に対し、青色顔料(アサヒ化成(株)製:「アサ
ヒスーパーブルーCR」)1部を加え、これを三本ロー
ルミルで練り合わせてペーストを調製した。このペース
トをガラス基板上に、300メッシュのスクリーン印刷
版を用いて印刷し、幅100μm、長さ4mmのパター
ンを得た。
【0049】次にこれを空気中、580℃で10分間焼
成することにより、低融点ガラス中に顔料が分散したカ
ラーフィルタを得た。このカラーフィルタの上面には深
さが約10μmの凹凸があった。また、分光透過率の測
定結果を図7に示す。図7に示す測定結果と図6に示す
測定結果から、実施例1〜7のカラーフィルタと比較例
のカラーフィルタとでは同様の分光透過率を示すもので
あることがわかる。
【0050】
【発明の効果】本発明のカラーフィルタおよびそのカラ
ーフィルタを製造し得る本発明の製造方法によれば、上
面に生じる凹凸を減少させることができる。このため、
後工程で形成される電極や誘電体層の断線やピンホール
が発生しにくくなるため、ディスプレイとしての信頼性
を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルタの断面図である。
【図2】本発明のカラーフィルタの製造例での顔料ペー
スト塗布工程後を示す断面図である。
【図3】本発明のカラーフィルタの製造例での顔料ペー
スト焼成工程後を示す断面図である。
【図4】本発明のカラーフィルタの製造例でのオーバー
コート材塗布工程後を示す断面図である。
【図5】カラーフィルタの従来例を示す断面図である。
【図6】本実施例のカラーフィルタの分光透過率測定結
果を示すグラフである。
【図7】比較例のカラーフィルタの分光透過率測定結果
を示すグラフである。
【符号の説明】
10 ガラス基板 11 低融点ガラス 12 色素部 13 オーバーコート層 14 顔料ペースト 15 オーバーコート材
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/20 101 G02F 1/1335 505 H01J 29/18 H01J 29/28 H01J 29/32 5C036 EH07

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料を含有した色素媒体を基板上の所定
    位置に形成し、焼成して色素媒体を除去した後に、残存
    した顔料からなる色素部を覆うように、低融点ガラス又
    は透明な無機酸化物からなるオーバーコート材を含有す
    るオーバーコート媒体を基板上に積層し、焼成してオー
    バーコート媒体を除去して上面の平坦なオーバーコート
    層を形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記オーバーコート層の積層にブレード
    コートを用いることを特徴とする請求項記載のカラー
    フィルタの製造方法。
  3. 【請求項3】 顔料を含有した色素媒体を基板上の所定
    位置に形成し、さらに、低融点ガラス又は透明な無機酸
    化物からなるオーバーコート材を含有するオーバーコー
    ト媒体を積層した後に、焼成して色素媒体およびオーバ
    ーコート媒体を除去し、顔料からなる色素部とこれを覆
    うオーバーコート材からなるオーバーコート層を基板上
    に形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記オーバーコート媒体が有機バインダ
    であることを特徴とする請求項記載のカラーフィルタ
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 色素部の形成方法に、印刷法、フォトリ
    ソグラフィー法、電子写真法あるいは電着法のいずれか
    を用いることを特徴とする請求項記載のカラーフィル
    タの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記オーバーコート層の形成方法として
    液相法または気相法によるコーティング法を用いること
    を特徴とする請求項記載のカラーフィルタの製造方
    法。
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