JP2000214319A - 耐熱性カラ―フィルタ及びその製造方法 - Google Patents

耐熱性カラ―フィルタ及びその製造方法

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JP2000214319A JP1187299A JP1187299A JP2000214319A JP 2000214319 A JP2000214319 A JP 2000214319A JP 1187299 A JP1187299 A JP 1187299A JP 1187299 A JP1187299 A JP 1187299A JP 2000214319 A JP2000214319 A JP 2000214319A
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茂 平山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数色の着色パターン層12間の層厚が略等し
い層厚を有する平坦性に優れた耐熱性カラーフィルタ、
及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】複数色の着色パターン層12の中の層厚の
低い着色パターン層の上部又は下部に、複数色の着色パ
ターン層間の層厚を略等しくする透明無機顔料を用いた
透明パターン層12Tが設けられていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にプラズマディ
スプレイパネルや電界放射型ディスプレイなどに使用さ
れる耐熱性カラーフィルタ及びその製造方法に関する。
さらに詳しくは、耐熱性カラーフィルタの各着色パター
ン層間で層厚差の少ない平坦性に優れた耐熱性カラーフ
ィルタ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、プラズマディスプレイパネルの
概念をその断面で示す説明図である。図4に示すよう
に、プラズマディスプレイパネルは、一般に、前面基板
(50)と、この前面基板に対向して配置された背面基
板(60)と、前面基板と背面基板とを間隔を隔てて保
持する隔壁(64)と、これ等前面基板、背面基板並び
に隔壁により囲まれた放電空間(40)などで構成され
ている。
【0003】図5は、このようなプラズマディスプレイ
パネルの一例の構造を説明する断面の斜視図である。そ
して、この図5に示す例はプラズマディスプレイパネル
の色の純度を向上させ、コントラスト比を向上させるた
めのカラーフィルタを備えた交流放電形のプラズマディ
スプレイパネルである。
【0004】図5に示すように、前面基板(50)は、
前面ガラス基板(51)と、この前面ガラス基板(5
1)の片面上に順次設けられたブラックマトリックス層
(53)、着色パターン層(52)、第一放電電極(5
5)、誘電体層(56)、保護層(57)などで構成さ
れている。この着色パターン層(52)は、赤色の着色
パターン層(52R)、緑色の着色パターン層(52
G)、青色の着色パターン層(52B)からなりストラ
イプ状のものである。
【0005】尚、本願においては、前面基板(50)の
内の、前面ガラス基板(51)と、この前面ガラス基板
(51)の片面上に順次設けられたブラックマトリック
ス層(53)、着色パターン層(52)をもってカラー
フィルタと称している。
【0006】他方、背面基板(60)は、背面ガラス基
板(61)と、この背面ガラス基板(61)の片面上に
順次設けられた第二放電電極(62)、誘電体層(6
3)、隔壁(64)、蛍光体層(65)などで構成され
ている。前面基板(50)の第一放電電極(55)と背
面基板(60)の第二放電電極(62)は、共にストラ
イプ状のものであり、互いに相対して直角に交叉する状
態に配置されている。そして、この交叉する領域近傍が
各々画素部となるものである。
【0007】背面基板(60)の誘電体層(63)上の
隔壁(64)は、第二放電電極(62)に隣接するよう
に形成されており、この隔壁(64)は画素部での放電
時に隣接画素部への影響を断ち、光のクロストークを防
ぐためのものである。蛍光体層(65)は、赤色用の蛍
光体層(65R)、緑色用の蛍光体層(65G)、青色
用の蛍光体層(65B)からなりストライプ状のもので
ある。各色用の蛍光体層(65R、65G、65B)の
上方には各色に対応した着色パターン層(52)、すな
わち、赤色の着色パターン層(52R)、緑色の着色パ
ターン層(52G)、青色の着色パターン層(52B)
が位置するように配置されている。
【0008】蛍光体層(65)は、第二放電電極(6
2)上の誘電体層(63)、及び隔壁(64)の壁面を
被覆するように設けられ、蛍光体層(65)は各隣接す
る隔壁(64)毎に、赤色用の蛍光体層(65R)、緑
色用の蛍光体層(65G)、青色用の蛍光体層(65
B)が配置されている。そして、前面基板(50)と背
面基板(60)の空間に希ガスを主成分とする混合ガス
が封入されている。
【0009】このプラズマディスプレイパネルを表示す
る際には、第一放電電極(55)と第二放電電極(6
2)間で放電させ、放電により励起された希ガスを主成
分とする混合ガスから発生する紫外線により蛍光体層
(65)から可視光を発光させているものである。
【0010】このようなプラズマディスプレイパネルに
おいて、上記赤色用の蛍光体層(65R)、緑色用の蛍
光体層(65G)、青色用の蛍光体層(65B)の上方
に、各色用の蛍光体層に対応して配置された各々の赤色
の着色パターン層(52R)、緑色の着色パターン層
(52G)、青色の着色パターン層(52B)は、主
に、観察側からプラズマディスプレイパネルに入射する
白色の外光の内、当該の色を透過させ、当該以外の色を
吸収するために、下方の蛍光体層からの外光(白色)の
反射がなくなり、表示画面の色の純度を向上させるもの
であり、また、コントラスト比を向上させるものであ
る。また、上記ブラックマトリックス層(53)は、画
素以外の部分を遮光し同様な効果をもたらすものであ
る。
【0011】このプラズマディスプレイパネルをパネル
として組み立てる際には、前面基板(50)と背面基板
(60)を低融点ガラスを含むガラスペーストを介して
重ね合わせ、ガラスペーストを焼成して固定するため、
着色パターン層(52)、及びブラックマトリックス層
(53)を構成する材料にはこの焼成工程により変色や
変形が生じないような耐熱性が要求されている。
【0012】プラズマディスプレイパネルに用いる耐熱
性カラーフィルタとしては、一般的に広く知られている
顔料分散法、スクリーン印刷法などによって形成された
耐熱性カラーフィルタを使用することができるが、顔料
分散法によって形成する場合には、例えば、顔料を分散
させた感光性樹脂を透明基板上に塗布して、フォトリソ
グラフィ法によって所望の着色パターン層を形成し、形
成した着色パターン層を焼成し、顔料のみの着色パター
ン層とし、これを固着して耐熱性を有する着色パターン
層を得ている。
【0013】しかし、このようにして得られた耐熱性を
有する着色パターン層は、赤色の着色パターン層、緑色
の着色パターン層、青色の着色パターン層の各々がその
層厚を異にしているものである。これは、着色顔料の着
色力が高い着色顔料においてはその量を少なくし、着色
力が低い着色顔料においてはその量を多くし、各々を所
望する着色を有する着色パターン層としているためであ
る。
【0014】そして、このような着色パターン層間に層
厚差がある耐熱性カラーフィルタをプラズマディスプレ
イパネルに用いると、層厚差がある着色パターン層(5
2)上に形成された第一放電電極(55)と背面基板
(60)の第二放電電極(62)との間の放電電極間距
離に、各着色パターン層間の層厚差に相当する距離差が
生じ、均一な放電ができないといった問題が発生するこ
とになる。
【0015】また一方、図5に示すカラーフィルタ(5
4)上、すなわち、着色パターン層(52)、及びブラ
ックマトリックス層(53)上に第一放電電極(55)
をフォトリソグラフィ法によって形成する際に、例え
ば、ドライフィルムをフォトレジストとして用いると、
ドライフィルムの圧着工程で着色パターン層(52)の
層厚差の凹凸によるドライフィルムの密着不良が生じ、
ウェットエッチング工程で、ドライフィルムの密着不良
部分からエッチング液が浸透し第一放電電極(55)に
断線などの欠陥が生じるといった問題がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題を解決すべくなされたものであり、透明基板上
に、複数色の着色パターン層、ブラックマトリックス層
を具備する耐熱性カラーフィルタであって、複数色の着
色パターン層間の層厚が略等しい層厚を有する平坦性に
優れた耐熱性カラーフィルタを提供することを課題とす
るものである。また、その製造方法を提供することを課
題とするものである。
【0017】
【課題を解決する手段】本発明は、透明基板上に、複数
色の着色パターン層、ブラックマトリックス層を具備す
る耐熱性カラーフィルタであって、該複数色の着色パタ
ーン層の中の層厚の低い着色パターン層の上部又は下部
に、該複数色の着色パターン層間の層厚を略等しくする
透明無機顔料を用いた透明パターン層が設けられている
ことを特徴とする耐熱性カラーフィルタである。
【0018】また、本発明は、上記発明による耐熱性カ
ラーフィルタにおいて、前記透明無機顔料が平均粒径
0.1μm以下の沈降性硫酸バリウムであることを特徴
とする耐熱性カラーフィルタである。
【0019】また、本発明は、透明基板上に、複数色の
着色パターン層、ブラックマトリックス層を具備する耐
熱性カラーフィルタの製造方法において、(1)透明基
板上にブラックマトリックス層を形成し、(2)該透明
基板上に、所望する複数色の着色パターン層形成用の無
機顔料を含有する着色組成物を用いて、所望する複数色
の着色パターン層を順次に形成し、(3)該複数色の着
色パターン層の中の層厚の低い着色パターン層の上部
に、該複数色の着色パターン層間の層厚を略等しくする
透明無機顔料を用いた透明パターン層を形成し、(4)
上記(3)を必要とする回数繰り返し行い、(5)上記
複数色の着色パターン層及び透明パターン層を焼成し
て、複数色の無機顔料の着色パターン層及び透明無機顔
料の透明パターン層とし、(6)該透明基板上の全面
に、低融点ガラスを塗布、焼成し、該複数色の無機顔料
の着色パターン層及び透明無機顔料の透明パターン層を
透明基板上に固着させ、耐熱性カラーフィルタを製造す
ることを特徴とする耐熱性カラーフィルタの製造方法で
ある。
【0020】また、本発明は、透明基板上に、複数色の
着色パターン層、ブラックマトリックス層を具備する耐
熱性カラーフィルタの製造方法において、(1)透明基
板上にブラックマトリックス層を形成し、(2)該透明
基板上に形成する所望する複数色の着色パターン層の中
の層厚の低い着色パターン層の下部に、該所望する複数
色の着色パターン層間の層厚を略等しくする透明無機顔
料を用いた透明パターン層を形成し、(3)上記(2)
を必要とする回数繰り返し行い、(4)該透明基板上
に、所望する複数色の着色パターン層形成用の無機顔料
を含有する着色組成物を用いて、所望する複数色の着色
パターン層を順次に形成する際に、上記(2)にて形成
した透明パターン層の上部には該当する着色パターン層
を形成し、上記(3)にて形成した透明パターン層の上
部には各々該当する着色パターン層を形成して所望する
複数色の着色パターン層を順次に形成し、(5)上記複
数色の着色パターン層及び透明パターン層を焼成して、
複数色の無機顔料の着色パターン層及び透明無機顔料の
透明パターン層とし、(6)該透明基板上の全面に、低
融点ガラスを塗布、焼成し、該複数色の無機顔料の着色
パターン層及び透明無機顔料の透明パターン層を透明基
板上に固着させ、耐熱性カラーフィルタを製造すること
を特徴とする耐熱性カラーフィルタの製造方法である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につき説
明する。図1は、本発明による耐熱性カラーフィルタの
一実施例の断面図である。図1に示すように、耐熱性カ
ラーフィルタは、前面ガラス基板(11)上にブラック
マトリックス層(13BK)、着色パターン層(1
2)、オーバーコート層(17)などが形成されたもの
である。
【0022】着色パターン層(12)は、青色の着色パ
ターン層(12B)、緑色の着色パターン層(12
G)、赤色の着色パターン層(12R)、及び透明パタ
ーン層(12T)などで構成され,赤色の着色パターン
層(12R)は、他の着色パターン層(12B、12
G)に比べ層厚が低いために、その上部に透明パターン
層(12T)が設けられており、合計の層厚が他の着色
パターン層の層厚に略等しくなっている。
【0023】また、図2は、本発明による耐熱性カラー
フィルタの他の例の断面図である。図2に示すように、
この例における耐熱性カラーフィルタの着色パターン層
(22)は、青色の着色パターン層(22B)、緑色の
着色パターン層(22G)、赤色の着色パターン層(2
2R)、及び透明パターン層(22T)などで構成さ
れ,赤色の着色パターン層(22R)は、他の着色パタ
ーン層(22B、22G)に比べ層厚が低いために、そ
の下部に透明パターン層(22T)が設けられており、
合計の層厚が他の着色パターン層の層厚に略等しくなっ
ている。
【0024】このように、本発明による耐熱性カラーフ
ィルタは、複数色の着色パターン層間の層厚が略等しい
層厚を有する平坦性に優れた耐熱性カラーフィルタであ
る。また、図1及び図2に示す例は、いずれも赤色の着
色パターン層(12R、22R)の層厚が低いために、
透明パターン層(12T、22T)が設けられている
が、他色の着色パターン層も層厚が低い場合には、同様
にして、層厚を略等しくするために対応した透明パター
ン層を設けることになる。
【0025】本発明において用いる着色パターン層形成
用の着色組成物及び透明パターン層形成用の透明組成物
は、バインダー樹脂、溶剤、顔料を主成分とするもので
ある。
【0026】バインダー樹脂としては、焼成により、そ
の構成する有機物が分解、除去されることが重要であ
る。特に、酸素導入量の限られた雰囲気中において分
解、除去されることが必要であり、焼成後に炭素質等が
残留するのは好ましいものではない。 従って、例え
ば、アクリル酸アルキル、ポリアクリル酸又はメタクリ
ル酸アルキル、ポリメタクリル酸アルキル、又はその各
種共重合体のようなアクリル系共重合体や水酸基の一部
または全部が炭素数1乃至3の炭化水素残基でエーテル
化されたセルロース化合物などをバインダー樹脂として
用いるのが好適である。
【0027】溶剤としては、不活性液体の有機溶媒が使
用でき、沸点は100〜350℃の範囲であることが好
ましい。シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトンのようなケトン類、α又はβテルピ
ノールのようなテルペン、又はケロセン、ジブチルフタ
レート、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセ
テート、ヘキサメチレン、グリコール、及び高沸点のア
ルコール及びアルコールエステルのような他の溶剤との
混合物が好適である。これらの溶剤は、各種コート方式
において所望の粘度及び揮発性要件を得るために、適宜
の選択して使用することになる。
【0028】着色パターン層用の顔料としては、本発明
においては無機顔料が好ましく、例えば、赤色顔料とし
てはFe2 3 、緑色顔料としてはTiO2 −CoO−
NiO−ZnO、青色顔料としてはCoO−Al2 3
等が使用可能である。ブラックマトリクス層用の無機顔
料としては、FeCr2 4 ,CuMnO4をはじめと
するFe,Cr,Mn等の複合酸化物が好ましく、他の
金属材料及び無機顔料を混合して用いることができる。
【0029】また、透明パターン層用の透明無機顔料と
しては、可視光領域の400〜700nmの全波長領域
において透過率が80%以上、好ましくは95%以上の
ものを用いる。この透明無機顔料として、沈降性硫酸バ
リウム(BaSO4 )等が使用可能である。
【0030】また、一般に、顔料は粒径が大きいほど、
光散乱が大きくなり透過率が低下するものである。従っ
て、透明無機顔料に求められる特性としては、着色がな
いことに加え、光散乱による透過率の低下を抑えること
が重要である。そこで、透明無機顔料として沈降性硫酸
バリウム(BaSO4 )を用いた場合、その透過率を9
5%以上に達成させるためには、平均粒径0.1μm以
下であることが好ましいものとなる。
【0031】また、必要に応じて分散剤を配合させても
よい。この分散剤としては、界面活性剤、顔料の中間体
等が使用可能である。また、着色組成物及び透明組成物
の組成の割合は特に限定されるものではないが、バイン
ダー樹脂100重量%に対する顔料の添加量は50〜4
00重量%程度であり、分散剤は顔料100重量%に対
し1〜10重量%程度である。また、カラーフィルタの
分光調整のため、任意の顔料を複数混ぜ合わせて調整し
てもよい。
【0032】前面ガラス基板としては、透明で寸法安定
性が良く、着色パターン層や透明パターン層などを形成
する際の熱に耐えられるもので、且つ、表面平坦性に優
れたものが好ましい。通常はガラス基板が用いられる。
【0033】そして、この前面ガラス基板への着色組成
物及び透明組成物の塗布は、例えば、スピンナー、或い
はシルクスクリーンによって行うことができる。塗布時
に組成物中に含まれる不揮発成分やその量は、目的とす
る層厚やコーターの種類により適宜選択すれば良く、乾
燥後の層厚は1〜10μm、特に3〜5μmが好ましい
ものである。
【0034】
【実施例】<実施例1>図3は、本発明による耐熱性カ
ラーフィルタの製造工程を断面で示す説明図である。先
ず、青色顔料として大日精化工業(株)製「TMブルー
3450」、バインダー樹脂としてエチルセルロース
(関東化学(株)製)、及びα−テルピネオール(関東
化学(株)社製)を所定の比率で混合し、ロールミルで
分散して青色の着色組成物を調整した。
【0035】次に、縦200mm×幅150μmの開口
部とブラックマトリクス層として縦200mm×幅10
μmのCr膜遮光部が形成された透明ガラス基板上に、
この青色の着色組成物を用いて、縦200mm×幅15
0μmの開口部を480μmピッチに設けたポリエステ
ル300メッシュのスクリーン版にて印刷を行い、膜厚
5μmのストライ状青色の着色パターン層を形成した
後、90℃−20分間熱風式オーブンにて乾燥させた。
(図3(イ))。
【0036】同様にして、緑色顔料として日本電工
(株)社製「ND−801」を用いて、所定の配合比に
て混合した緑色の着色組成物を用いて、所定の位置に同
様に印刷をした後、90℃−20分間熱風式オーブンに
て乾燥し、膜厚5μmの緑色の着色パターン層を形成し
た。(図3(ロ))。
【0037】同様にして、赤色顔料としてBASF社製
「シコトランスレッドL−2817」を用いて、所定の
配合比にて混合した赤色の着色組成物を用いて、所定の
位置に同様に印刷をした後、90℃−20分間熱風式オ
ーブンにて乾燥し、膜厚2μmの赤色の着色パターン層
を形成した。(図3(ハ))。
【0038】さらに、透明顔料「BarifineBf
−1」(堺化学工業(株)社製)を用いて、所定の配合
比にて混合した透明組成物を用いて、赤色の着色パター
ン層上に完全に一致した状態に積層されるように印刷を
した後、90℃−20分間熱風式オーブンにて乾燥し、
膜厚3μmの透明パターン層を形成した。(図3
(ニ))。
【0039】上記の工程を経て着色パターン層及び透明
パターン層が形成された透明ガラス基板を4℃/分の昇
温速度で大気雰囲気下で加熱し、温度450℃で2時間
焼成した後、連続して550℃までさらに加熱し、温度
550℃で30分間焼成した後、4℃/分の降温速度で
室温程度まで基板を冷却した。そして、着色パターン層
及び透明パターン層中のバインダー樹脂を分解、除去さ
せて、無機顔料の着色パターン層及び透明無機顔料の透
明パターン層とした。得られたものは、所望の分光特性
を満たすものであり、赤、緑、青色パターン層の層厚は
3.5±0.2μmとなり、各着色パターン層間の層厚
差は軽減された平坦性に優れたカラーフィルタが形成で
きた。
【0040】次に、無機顔料の着色パターン層及び透明
無機顔料の透明パターン層が形成された透明ガラス基板
上に低融点ガラス等からなる透明なオーバーコート材を
300メッシュのスクリーン印刷版を用いて塗布した。
なお、オーバーコート材は低融点ガラスペースト(奥野
製薬工業(株)製;「ELD−350」)を用いた。
【0041】オーバーコート材を塗布した透明ガラス基
板を再び、4℃/分の昇温速度で大気雰囲気下で加熱
し、温度450℃で2時間焼成した後、連続して550
℃までさらに加熱し、温度550℃で30分間焼成した
後、4℃/分の降温速度で室温程度まで基板を冷却し
た。
【0042】この処理により、透明ガラス基板上に低融
点ガラスによるオーバーコート層が形成され、これによ
り上記無機顔料は透明ガラス基板上に固着された。な
お、オーバーコート材中に含まれた溶剤、及び樹脂分は
この工程で蒸発または燃焼され完全に分解除去された。
最終的に形成された耐熱性カラーフィルタを図3(ホ)
に示す。
【0043】<実施例2>実施例1と同一の着色組成
物、透明組成物を用いて、青色の着色パターン層、緑色
の着色パターン層、及び透明パターン層を形成した後、
透明パターン層上に完全に一致した状態で赤色の着色パ
ターン層を積層して形成した。
【0044】実施例1と同一の焼成処理にて、赤色、緑
色、青色の着色パターン層の膜厚は3.5±0.2μm
となり平坦性に優れたカラーフィルタが形成できた。次
に、実施例1と同様にオーバーコート層を形成し、図2
に示すような耐熱性カラーフィルタを得た。
【0045】<比較例1>実施例1と同一の材料、工程
にて、透明パターン層を形成しない各種カラーフィルタ
を作製した。実施例1と同一の分光特性となるように各
着色パターン層の層厚を設定すると、青色の着色パター
ン層の膜厚は3.5μm、緑色の着色パターン層の膜厚
は3.6μm、赤色の着色パターン層の膜厚は1.0μ
mとなり、青色及び緑色と赤色の着色パターン層間の層
厚差は約2.5μmとなった。
【0046】また、各着色パターン層の層厚を一様に
3.5μmとした場合、赤色の着色パターン層のピーク
透過率(最大透過率、波長600nm)は40%とな
り、また逆に、各着色パターン層の層厚を一様に1.0
μmとした場合、緑色、青色の着色パターン層のボトム
透過率(最小透過率)は60〜70%となり、所望の分
光特性を満たすカラーフィルタは得られなかった。
【0047】
【発明の効果】本発明は、透明基板上に、複数色の着色
パターン層、ブラックマトリックス層を具備する耐熱性
カラーフィルタであって、複数色の着色パターン層の中
の層厚の低い着色パターン層の上部又は下部に、複数色
の着色パターン層間の層厚を略等しくする透明無機顔料
を用いた透明パターン層が設けられているので、複数色
の着色パターン層間の層厚が略等しい層厚を有する平坦
性に優れた耐熱性カラーフィルタとなる。
【0048】従って、本発明による耐熱性カラーフィル
タをプラズマディスプレイパネルに用いた際には、均一
な放電ができるものとなり、また、カラーフィルタの着
色パターン層、及びブラックマトリックス層上に第一放
電電極をフォトリソグラフィ法によって形成する際に、
エッチング液が浸透し第一放電電極に断線などの欠陥が
生じるといった問題が解消する。
【0049】また、本発明は、透明基板上に、複数色の
着色パターン層、ブラックマトリックス層を具備する耐
熱性カラーフィルタを製造する際に、透明基板上にブラ
ックマトリックス層を形成し、透明基板上に、所望する
複数色の着色パターン層形成用の無機顔料を含有する着
色組成物を用いて、所望する複数色の着色パターン層を
順次に形成し、複数色の着色パターン層の中の層厚の低
い着色パターン層の上部に、複数色の着色パターン層間
の層厚を略等しくする透明無機顔料を用いた透明パター
ン層を形成し、この工程を必要とする回数繰り返し行
い、上記複数色の着色パターン層及び透明パターン層を
焼成して、複数色の無機顔料の着色パターン層及び透明
無機顔料の透明パターン層とし、透明基板上の全面に、
低融点ガラスを塗布、焼成し、複数色の無機顔料の着色
パターン層及び透明無機顔料の透明パターン層を透明基
板上に固着させ、耐熱性カラーフィルタを製造するの
で、複数色の着色パターン層間の層厚が略等しい層厚を
有する平坦性に優れた耐熱性カラーフィルタを製造する
方法となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による耐熱性カラーフィルタの一実施例
の断面図である。
【図2】本発明による耐熱性カラーフィルタの他の例の
断面図である。
【図3】本発明による耐熱性カラーフィルタの製造工程
を断面で示す説明図である。
【図4】プラズマディスプレイパネルの概念をその断面
で示す説明図である。
【図5】プラズマディスプレイパネルの一例の構造を説
明する断面の斜視図である。
【符号の説明】
11、21、51‥‥前面ガラス基板 12、22、52‥‥着色パターン層 12R、22R、52R‥‥赤色の着色パターン層 12G、22G、52G‥‥緑色の着色パターン層 12B、22B、52B‥‥青色の着色パターン層 12T、22T‥‥透明パターン層 13BK、23BK、53‥‥ブラックマトリックス層 17、27‥‥オーバーコート層 40‥‥放電空間 50‥‥前面基板 55‥‥第一放電電極 56、63‥‥誘電体層 57‥‥保護層 60‥‥背面基板 61‥‥背面ガラス基板 62‥‥第二放電電極 64‥‥隔壁 65‥‥蛍光体層 65R‥‥赤色用の蛍光体層 65G‥‥緑色用の蛍光体層 65B‥‥青色用の蛍光体層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/66 101 H04N 5/66 101A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に、複数色の着色パターン層、
    ブラックマトリックス層を具備する耐熱性カラーフィル
    タであって、該複数色の着色パターン層の中の層厚の低
    い着色パターン層の上部又は下部に、該複数色の着色パ
    ターン層間の層厚を略等しくする透明無機顔料を用いた
    透明パターン層が設けられていることを特徴とする耐熱
    性カラーフィルタ。
  2. 【請求項2】前記透明無機顔料が平均粒径0.1μm以
    下の沈降性硫酸バリウムであることを特徴とする請求項
    1記載の耐熱性カラーフィルタ。
  3. 【請求項3】透明基板上に、複数色の着色パターン層、
    ブラックマトリックス層を具備する耐熱性カラーフィル
    タの製造方法において、(1)透明基板上にブラックマ
    トリックス層を形成し、(2)該透明基板上に、所望す
    る複数色の着色パターン層形成用の無機顔料を含有する
    着色組成物を用いて、所望する複数色の着色パターン層
    を順次に形成し、(3)該複数色の着色パターン層の中
    の層厚の低い着色パターン層の上部に、該複数色の着色
    パターン層間の層厚を略等しくする透明無機顔料を用い
    た透明パターン層を形成し、(4)上記(3)を必要と
    する回数繰り返し行い、(5)上記複数色の着色パター
    ン層及び透明パターン層を焼成して、複数色の無機顔料
    の着色パターン層及び透明無機顔料の透明パターン層と
    し、(6)該透明基板上の全面に、低融点ガラスを塗
    布、焼成し、該複数色の無機顔料の着色パターン層及び
    透明無機顔料の透明パターン層を透明基板上に固着さ
    せ、耐熱性カラーフィルタを製造することを特徴とする
    耐熱性カラーフィルタの製造方法。
  4. 【請求項4】透明基板上に、複数色の着色パターン層、
    ブラックマトリックス層を具備する耐熱性カラーフィル
    タの製造方法において、(1)透明基板上にブラックマ
    トリックス層を形成し、(2)該透明基板上に形成する
    所望する複数色の着色パターン層の中の層厚の低い着色
    パターン層の下部に、該所望する複数色の着色パターン
    層間の層厚を略等しくする透明無機顔料を用いた透明パ
    ターン層を形成し、(3)上記(2)を必要とする回数
    繰り返し行い、(4)該透明基板上に、所望する複数色
    の着色パターン層形成用の無機顔料を含有する着色組成
    物を用いて、所望する複数色の着色パターン層を順次に
    形成する際に、上記(2)にて形成した透明パターン層
    の上部には該当する着色パターン層を形成し、上記
    (3)にて形成した透明パターン層の上部には各々該当
    する着色パターン層を形成して所望する複数色の着色パ
    ターン層を順次に形成し、(5)上記複数色の着色パタ
    ーン層及び透明パターン層を焼成して、複数色の無機顔
    料の着色パターン層及び透明無機顔料の透明パターン層
    とし、(6)該透明基板上の全面に、低融点ガラスを塗
    布、焼成し、該複数色の無機顔料の着色パターン層及び
    透明無機顔料の透明パターン層を透明基板上に固着さ
    せ、耐熱性カラーフィルタを製造することを特徴とする
    耐熱性カラーフィルタの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102955289A (zh) * 2012-11-23 2013-03-06 京东方科技集团股份有限公司 一种彩膜基板及其制作方法、显示面板、显示装置
CN110137223A (zh) * 2019-04-29 2019-08-16 信利半导体有限公司 一种全彩oled显示器

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