JP3125619B2 - ワイヤーハーネス検査支援装置 - Google Patents

ワイヤーハーネス検査支援装置

Info

Publication number
JP3125619B2
JP3125619B2 JP07075814A JP7581495A JP3125619B2 JP 3125619 B2 JP3125619 B2 JP 3125619B2 JP 07075814 A JP07075814 A JP 07075814A JP 7581495 A JP7581495 A JP 7581495A JP 3125619 B2 JP3125619 B2 JP 3125619B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inspection
wire harness
instruction
support device
production line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07075814A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08271570A (ja
Inventor
勝司 南出
慶範 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP07075814A priority Critical patent/JP3125619B2/ja
Publication of JPH08271570A publication Critical patent/JPH08271570A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3125619B2 publication Critical patent/JP3125619B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生産ライン中の検査工
程において、作業者に具体的な検査の内容を音声で指示
する検査支援装置に関する。特に、一つの生産ラインで
多品種のワイヤーハーネスの外観検査を行なう場合に好
適な検査支援装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車等における電装品の配線
に用いられているワイヤーハーネスは、多数の電線、端
子、コネクタ等から構成されている。このワイヤーハー
ネスは、通常、布線板または組立図板と称される図板上
で最終形態に組み立てられる。図板上での組立は、コン
ベアによって移動される複数の図板を有する生産ライン
において行なわれる。この生産ラインの最後に、完成し
たワイヤーハーネスの外観に対する検査工程が行なわれ
ている。
【0003】この検査工程で行なう検査内容は検査指示
書に記載されており、作業者はこの検査指示書を見なが
ら、そこに記載された指示内容に従って検査を行なって
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
検査の方法では、作業者は、検査指示書を見ながら作業
をすることになるので、作業に時間がかかる。そのた
め、迅速、且つ正確な作業を行なうには、作業に慣れる
必要があった。また、生産ライン上で同じ品番のワイヤ
ーハーネスばかりが組み立てられている場合は検査もし
やすいが、構成が少し変更された異なる品番のワイヤー
ハーネスが、同一の生産ライン上で混成生産されること
も少なくない。その場合、たとえ慣れた作業者といえど
も、品番の変更に伴い変更になった検査内容を見逃すこ
とも想定される。
【0005】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課
題を解決し、複数品番のワイヤーハーネスを混成生産す
る場合でも、また慣れていない作業者でも、ワイヤーハ
ーネスの検査を迅速、且つ正確に行なえるワイヤーハー
ネス検査支援装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に係るワイヤーハーネス検査支援装置は、
ワイヤーハーネスの生産ラインにおける検査工程におい
て、検査内容について指示を作業者に与える検査支援装
置であって、検査項目別に複数の指示内容及び各指示内
容に対応する作業時間が記憶された第1記憶手段と、検
査すべき複数のワイヤーハーネスにそれぞれ対応した検
査項目及び検査順序が記憶された第2記憶手段と、一時
記憶用の第3記憶手段と、検査すべきワイヤーハーネス
を特定する検査準備信号の入力に応じて、第2記憶手段
から検査すべきワイヤーハーネスの検査項目及び検査順
序を読み出し、その検査項目の指示内容及び作業時間を
第1記憶手段から読み出して、第2記憶手段に記憶され
た検査順序で第3記憶手段に記憶させる制御手段と、検
査開始信号の入力に応答して、第3記憶手段に記憶され
ている指示内容を、それに対応して記憶されている時間
間隔で読み出し、指示内容を音声信号に変換する手段
と、変換された音声信号を作業者に出力する手段とを備
えたことを特徴とするものである。
【0007】また、請求項2に係るワイヤーハーネス検
査支援装置は、請求項1記載のワイヤーハーネス検査支
援装置において、検査すべきワイヤーハーネスの品番に
応じた検査準備信号を出力する検査準備手段をさらに備
え、上記の第2記憶手段は、上記の品番にそれぞれ対応
した検査項目及び検査順序が記憶されていることを特徴
とするものである。
【0008】また、請求項3に係るワイヤーハーネス検
査支援装置は、請求項2に記載のワイヤーハーネス検査
支援装置において、上記の検査準備手段は、生産ライン
上を移動するワイヤーハーネスに添付されたその品番に
対応するバーコード符号を読み取ることのできるバーコ
ードリーダを含むことを特徴とするものである。
【0009】また、請求項4に係るワイヤーハーネス検
査支援装置は、請求項1乃至3の何れかに記載のワイヤ
ーハーネス検査支援装置において、生産ライン上のワイ
ヤーハーネスの移動に応じて検査開始信号を出力する検
査開始手段をさらに含むことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】上記請求項1に係る発明のワイヤーハーネス検
査支援装置によれば、検査準備信号の入力に応じて、検
査すべきワイヤーハーネスを特定し、それに対応した検
査項目別の指示内容を、それに対応した時間間隔で音声
で作業者に指示することができる。作業者は音声で指示
されるので、指示を受けながら検査をすることができる
結果、迅速に作業をすることができる。
【0011】また、指示内容が検査順序に従って必要な
作業時間に合わせて指示されるので、作業者はその指示
に従って検査すれば、所定の時間内に漏れのない検査を
することができる。また、検査準備信号によって特定し
たワイヤーハーネスに対応した検査項目を指示すること
ができるので、異なる検査項目を検査すべき複数のワイ
ヤーハーネスを生産する場合でも、それぞれのワイヤー
ハーネスに対応して指示内容を変更することができる。
作業者は変更された指示内容に従って作業することによ
って、変更された検査内容を見逃すことなく確実に検査
することができる。
【0012】上記請求項2に係る発明の構成によれば、
請求項1記載の作用に加えて、検査準備手段により、ワ
イヤーハーネスの品番を判別できるので、生産ライン上
のワイヤーハーネスの品番に応じて指示内容を変更でき
る。上記請求項3に係る発明の構成によれば、請求項2
に記載の作用に加えて、バーコードリーダにより、生産
ライン上のワイヤーハーネスの品番を、その移動ととも
に読み取ることができるので、生産ライン上のワイヤー
ハーネスの品番の変更と同時に指示内容を変更すること
ができる結果、より確実に品番の変更に対応できる。
【0013】上記請求項4に係る発明の構成によれば、
請求項1乃至3の何れかに記載の作用に加えて、検査開
始手段により生産ライン上のワイヤーハーネスの移動に
応じて、例えば所定位置に到着したときに音声で指示す
ることができるので、生産ラインの流れに応じて適切に
指示することができる。
【0014】
【実施例】以下実施例を添付図面を参照しながら詳細に
説明する。このワイヤーハーネス検査支援装置は、ワイ
ヤーハーネスを生産する生産ラインにおいて用いられて
いる。まず、この生産ラインの一例を説明する。図1
は、本発明の一実施例のワイヤーハーネス検査支援装置
及びその用いられている生産ラインの概要構成図であ
る。図1において、参照符号1は、生産ラインであり、
複数、例えば3本の生産ライン1が示されている。各生
産ライン1は、それぞれ同様に構成されているので、1
つの生産ライン1を例にとって説明する。
【0015】生産ライン1は、ベルト等の移動体を有す
る無端状に設置されたコンベア2と、コンベア2の移動
体に連結されている図板3〜8とを備えている。各図板
3〜8は、コンベア2の運転に伴い移動体とともに、コ
ンベア2に沿ってゆっくりと矢印C方向に移動する。一
つの図板に注目すると、その図板が生産ライン1のある
所定位置から別の所定位置、例えば図1の図板3の示さ
れている位置から図板8の示されている位置に至る間
に、その図板上で、ワイヤーハーネスが流れ作業で組み
立てられ、検査される。またある時点に注目すると、例
えば、図1の図板3上では、組立工程の最初の部分、例
えばその図板上にワイヤーハーネスの部分組立品を載置
する作業等が行なわれ、また、図1の図板8上では、完
成したワイヤーハーネスの外観検査である検査工程が行
なわれる。このワイヤーハーネス検査支援装置は、上記
の図板8上で行なわれる検査を支援する。
【0016】このワイヤーハーネス検査支援装置には、
図板上のワイヤーハーネスの品番を識別するための読取
手段としてバーコードリーダ13と、ワイヤーハーネス
の検査工程への接近を検知し検査開始信号を出力する検
知手段としてスイッチ12と、検査開始信号を受けて所
定のタイミングでワイヤーハーネスの品番に応じた検査
内容の情報を指示信号として出力し始める中央制御装置
14と、上記の指示信号を音声信号に変換する音声合成
装置11(図2参照)と、音声合成装置11によって変
換された音声信号を音声で作業者に伝える出力手段とし
てスピーカ10とが備えられている。
【0017】上記のバーコードリーダ13は、コンベア
2によって移動する図板の経路に沿った位置であって、
検査工程より上流に、例えば、図1の図板7の示されて
いる位置の近傍に設けられている。バーコードリーダ1
3は、光電センサによってその読取位置の明暗を検知す
る。生産ライン1上の各図板3〜8には、そこに載置さ
れているワイヤーハーネスに対応したバーコード符号
(品番毎に異なる)が、その縞模様が縦縞となるように
して図板の所定位置に添付されている。図板3〜8の移
動とともに、上記のバーコード符号がバーコードリーダ
13の読取位置を通過する。そのとき読取位置の明暗
は、バーコード符号の縞模様によって変化し、この変化
の時間間隔からバーコード符号を読み取る。このように
して、バーコードリーダ13は、各図板上のワイヤーハ
ーネスの品番を、検査工程の作業に先立って生産ライン
1の流れに合わせて検出し、検出された品番に応じた品
番データを検査準備信号として中央制御装置14に出力
する。なお、バーコードリーダ13は、上記の構成、位
置に限られず、作業前に品番を検出できればよい。
【0018】上記のスイッチ12は、検査工程の直前の
コンベア2の近傍に設けられている、例えば近接センサ
からなり、ワイヤーハーネスの載置された図板の接近を
検知することによって、ワイヤーハーネスの検査開始の
タイミングを検知することができる。スピーカ10は、
検査工程の作業者の近傍に設けられている。
【0019】上記の中央制御装置14は、複数の生産ラ
イン1に接続されており、各生産ライン1をそれぞれ管
理する。次に、この中央制御装置14を図2に示すブロ
ック図を参照して説明する。中央制御装置14には、制
御中枢としてのCPU15と、CPU15に接続された
記憶手段としての第1メモリ16、第2メモリ17、ワ
ークレジスタ18とが備えられている。
【0020】第1メモリ16、第2メモリ17には、検
査工程に関する具体的な情報が記憶されている。すなわ
ち、第1メモリ16には、ワイヤーハーネスの品番N
1,N2,…毎に検査すべき内容が記憶されている。例
えば、品番N1に対しては、項目WA,WB,WC,W
D…の検査が順に行なわれ、品番N2に対しては、項目
WA,WD…の検査が順に行なわれる旨が記憶されてい
る。また、第2メモリ17には、上記の各項目WA,W
B…毎に、その指示内容MA,MB…、およびその各項
目を検査するのに要する作業時間として標準検査時間T
A,TB…が記憶されている。この標準検査時間とは、
その時間内にその検査内容を完了することを期待される
時間である。
【0021】CPU15は、バーコードリーダ13から
の品番データを表す信号が入力されると、第1メモリ1
6からその品番に対応する検査の内容を読み出し、その
内容に対応する指示内容と作業時間を第2メモリ17か
ら読み出し、ワークレジスタ18に記憶する。ワークレ
ジスタ18には、上記の音声合成装置11に出力される
順序に従って、指示内容及び作業時間が、各音声合成装
置11毎に予め定められた領域に分けて記憶される。C
PU15は、スイッチ12からの検査開始信号等に基づ
いて、ワークレジスタ18に記憶されている指示内容を
設定時間の間隔で音声合成装置11に送出する。
【0022】なお、上記の第2メモリ17には、具体的
に表1に一部を示す内容が記憶されている。例えば、項
目WAに対応して、上記の指示内容MAとして4つの指
示言葉と、標準検査時間TAとして各指示言葉に対応し
て時間TA1 〜TA4 が記憶されている。
【0023】
【表1】
【0024】次に、このワイヤーハーネス検査支援装置
の動作の概要を、図3に示すフローチャートに従って説
明する。まず、この生産ライン1上のワイヤーハーネス
を載せた図板(例えばAとする)がバーコードリーダ1
3の近傍を通過すると、上記のようにしてバーコードリ
ーダ13が品番の読み込みを行なう。その度毎に、その
品番データはCPU15に送られる。CPU15は、そ
の品番データの入力があると(ステップS1)、品番に
対応した検査内容に関係する項目がその順序に従って第
1メモリ16から読み出される。その順序に従って、読
み出された項目に対応する指示内容及び作業時間が、第
2メモリ17から読み出されワークレジスタ18に記憶
される(ステップS2)。
【0025】ワイヤーハーネスを載せた図板Aが生産ラ
イン1上をさらに移動し、スイッチ12に接近すると、
スイッチ12から検査開始信号がCPU15に到達する
(ステップS3)。検査開始信号の到達により、CPU
15は、ワークレジスタ18から最初の項目に対応する
指示内容及び作業時間を一対で読み出し、読み出した指
示内容を音声合成装置11に送出する(ステップS
4)。音声合成装置11により、送出された指示内容は
音声変換され、スピーカ10から音声として出力される
(ステップS5)。ステップS4で一対で読み出された
作業時間の経過後(ステップS6)、CPU15は、次
の項目に対応して上記ステップS4の処理を実行し、ワ
ークレジスタ18に記憶された最後の項目まで、上記の
ステップS4〜6の処理を繰り返す(ステップS7)。
【0026】上記の図板Aに続く生産ライン1上の次の
図板(例えばBとする)に対しても、同様に実行され
る。次の図板B上のワイヤーハーネスの品番が、上記の
図板Aと同じときは、上記のステップS2は省略されて
も構わない。また、次の図板B上のワイヤーハーネスの
品番が上記の図板Aと異なると、その品番に合わせて指
示内容が変更される。
【0027】次に、このワイヤーハーネス検査支援装置
を用いた検査作業の様子を説明するが、それに先立ち、
理解を容易にするために、まず、具体例となる品番N1
のワイヤーハーネス20(図4参照)及びその外観検査
の内容について、この検査の基準となる検査指示書19
を具体的に示して、それを参照しながら説明する。図4
は、ワイヤーハーネス20の外観検査の概要を示す検査
指示書19の一部である。図5〜8は、上記の外観検査
の詳細を示す検査指示書19の一部である。図4に示す
検査指示書19には、ワイヤーハーネス20の全体図
と、上記の項目に対応した検査すべき各部分を指し示す
矢印付き四角枠30によって、検査内容の要点、及びそ
の検査内容の詳細の示されている検査指示書19の該当
頁とが記載されている(図4には一部のみ示す)。ま
た、全体について行なわれる検査内容が示されている。
図5〜9に示す検査指示書19には、ワイヤーハーネス
20の要部を示す図と、必要不可欠な検査内容とが記載
されている。また、各検査指示書19には、適用される
ワイヤーハーネスの品番がそれぞれ記載されている。
【0028】図4を参照して、ワイヤーハーネス20
は、複数の電線が束ねられて構成されている。その途中
の複数箇所からは電線が分岐し、ワイヤーハーネス20
の両端及び分岐した先端には、それぞれコネクタが取付
けられている。また、所定位置には、所定のクランプ、
グロメット、コルゲートチューブ、識別テープ等が取り
付けられている。
【0029】上記の外観検査は、図4の検査指示書19
の上記の矢印付き四角枠30によって指し示された各部
分について主に行なわれ、その内容は上記の各項目に対
応している。なお、図4には、ワイヤーハーネス20の
部分20A,20Bに対応する矢印付き四角枠30にの
み具体的内容を示して、他の矢印付き四角枠30には対
応する項目の符号のみを示した。部分20Aでは、ワイ
ヤーハーネス20の端部のコネクタ21(ECU部)へ
のカバー22の取り付けが検査される(項目WA)。部
分20Bでは、クランプ23の取り付けが検査される
(項目WB)。部分20Cでは、ダイオードの固定が検
査される(項目WC)。部分20Dでは、品番マーク2
5が検査される(項目WD)。以下、項目の内容のみ示
す。項目WEは、グロメット26の検査。項目WF、項
目WJ及び項目WLは、それぞれ所定の識別テープの検
査。項目WGは、位置決めテープの検査。項目WHは、
アース端子根元のチューブの固定の検査。項目WIは、
コネクタの端子の挿入方向の検査。項目WLは、樹脂棒
33の取付けの検査である。
【0030】上記の部分20A〜20Dの検査について
より詳細に説明する。図5を参照して、部分20Aの検
査では、作業者はカバー22が確実にロックされた状態
で取り付けてあることを検査する。図6を参照して、部
分20Bの検査では、作業者はクランプ23(部品番号
6810─1072)が確実に取り付けられているこ
と、及びクランプ23のつば部に固定用の黒の粘着テー
プ(図6ではVT−Bと表記)がかけられていないこと
を検査する。
【0031】部分20Cの検査では、作業者はダイオー
ド24がクランプ23の突起部と反対側に黒の粘着テー
プで固定されていることを検査する。図7を参照して、
部分20Dの検査では、作業者は品番マーク25の識別
記号、品番、設計変更符号、及び合格印が指定されたも
の(その一部は品番に対応して検査指示書19に記載)
であることを検査する。
【0032】従来は、作業者が上記の各検査指示書19
を見ながら検査を行なっていた。また、検査指示書19
に記載されていない事項は、作業に先立って作業者に適
宜説明されていた。そして、作業に当たって、作業者
は、この検査指示書19をその都度参照しながら、ま
た、必要に応じて、より詳細の示された該当頁を探しな
がら、作業を行なっていた。その結果、「発明が解決し
ようとする課題」の欄で説明したような不具合が生じて
いた。
【0033】一方、本発明のワイヤーハーネス検査支援
装置を用いた場合は、以下で説明するように、必要不可
欠な事項がその都度作業者に順に指示されるので、作業
者は指示されたことを実行するだけでよい。その結果、
作業に習熟していない作業者でも、検査指示書19を参
照したりせずとも、漏れなく検査を遂行できる。また、
指示内容は音声で指示されるので、作業者は作業しなが
ら説明を受けられ、迅速に、且つ決められた時間に従っ
て作業ができる。
【0034】次に、このワイヤーハーネス検査支援装置
を用いた上記の検査作業の様子を具体的に説明する。ワ
イヤーハーネス20が図板に乗って検査工程に到達する
と、自動的にスピーカ10から検査の指示内容の音声が
流れ始める。この指示内容は、ワイヤーハーネス20の
端部となる部分20Aから始まり、順次、検査する部分
はワイヤーハーネス20に沿って移動してゆくことが予
め設定され、このことは作業者に説明されている。な
お、ワイヤーハーネス20の端部となる部分20Aから
検査を始めることのような全体的な事項も、以下の指示
内容のように、このワイヤーハーネス検査支援装置を用
いて指示されてもよい。
【0035】まず、作業者は、到着したワイヤーハーネ
ス20の部分20Aを見つける。また、このワイヤーハ
ーネス検査支援装置は、品番N1のワイヤーハーネス2
0の部分20Aに対応した項目WAの指示内容MAを音
声で順に指示し始める。指示内容MAは、以下に示す4
つの指示言葉からなり、それぞれの指示言葉が順に所定
の間合いを取って指示される。このとき、作業者は指示
どおりに実行してゆくだけでよい。以下、このワイヤー
ハーネス検査支援装置からの指示言葉を「」付けで、そ
れに応じた作業者の動作を()付けで具体的に示す。
【0036】「端部の2連コネクタにカバーが取り付け
られていますか。」(作業者は、この説明を聞きなが
ら、ワイヤーハーネス20の端部の2連コネクタ21に
カバー22があることを目視で検査する。)この指示に
対応した作業時間TA1 が経過すると、次の指示言葉が
指示される。 「カバーは2か所でロックされていますか。」(さらに
作業者は、そのカバー22のロック状態を2か所で目視
で検査する。)作業時間TA2 の経過後、次の指示がな
される。
【0037】「カバーを手に持って左右に動かして下さ
い。カバーは外れませんか。」(作業者は、そのカバー
22を持って左右に動かし、カバー22が外れないこと
を検査する。)作業時間TA3 の経過後、次の指示がな
される。 「カバーに、傷、割れ、成形不良等の変形はありません
か。」(作業者は、そのカバー22を周囲から観察し、
傷、割れ、成形不良等の変形を探し、変形のないことを
検査する。)作業時間TA4 の経過後に、次の項目に対
応した内容が指示される。
【0038】上記の検査の途中で、もしも異常が発見さ
れれば、所定の処置、例えば、カバー22がロックされ
ていなければロックする等の処置を講じる。また、前の
指示言葉とその次の指示言葉の間合いは、前の指示言葉
に対する動作が略完了するように設定されている。上記
の指示内容MAの指示言葉の開始から、項目WAに対応
する標準検査時間TA(TA1 〜TA4 の和となる)の
経過後に、次の検査部分である、部分20Bに対応した
項目WBの指示内容MBの指示が開始される。
【0039】このように、それぞれの部分に応じた指示
内容が、標準検査時間を開けて指示され始めるので、こ
の音声で指示される内容に従って検査することで、慣れ
ていない作業者でも、慣れた作業者と同様に標準検査時
間内に所定の検査内容を完了させることができる。以
下、同様に、部分20Bに対応した指示内容MBの指示
言葉を「」付けで具体的に示す。
【0040】「コルゲート上にクランプが取り付けられ
ていますか。」 「クランプは基準品と同一ですか。」 「クランプの両端は、黒の粘着テープで固定されていま
すか。」 「粘着テープは、クランプの鍔部にかかっていないこ
と。」 「クランプを引っ張っても外れないですか。」 「クランプを引っ張ったときに、コルゲートが外れない
ですか。」 上記のクランプを引っ張ることによりクランプの取付け
状態を確認する指示は、検査指示書19に記載されてい
ない。このような作業者によって検査方法が異なること
も想定される事項や、検査結果に対する合否の基準を指
示内容に含めて指示することにより、作業者によって検
査の結果にばらつきの生じない正確な検査をすることが
できる。
【0041】以下、同様に、部分20Cに対応した指示
内容MCを示す。 「ダイオードは取り付けられていますか」 「ダイオードは、クランプの突起部と反対側に、黒の粘
着テープで固定されていますか。」 以下、同様に、部分20Dに対応した指示内容MDを示
す。
【0042】 「品番マークに汚れ、破れはありませんか」 「識別記号は、かたかなの『ア』ですか。」 「品番は『1234─5678』ですか。」 「設計変更符号は『X−01』ですか。」 「合格印はありますか。」 このように、上記の品番等の様に覚えにくいものや、設
計変更符号の様に変更の起こりうるものを、音声で確実
に指示できるので、確実に検査することができる。
【0043】また、上記の品番マークの汚れ、破れの確
認のように、全般的な検査内容として指示されて、詳細
に検査指示書19に示されない内容を、その都度、音声
で指示できるので、もれなく確実に検査することができ
る。次に、この生産ライン1上のワイヤーハーネスの品
番が変更される場合を説明する。
【0044】上記の外観検査の内容は、品番によって異
なる。例えば、品番N2,品番N3のワイヤーハーネス
(図示せず)では、上記の品番N1のワイヤーハーネス
20の外観検査で行なわれた部分20Aの検査は行なわ
れるが、部分20B及び20Cの検査は行なわれない。
また、上記の部分20Dの検査はこの生産ライン1を流
される全品番についてそれぞれの内容で行なわれる。と
いった具合である。
【0045】従来は、作業者が品番の変更を確認し、そ
の変更になった品番にあわせて、検査内容を検査指示書
19を見ながら変更していたので、上述した不具合が生
じていた。また、作業者は、それぞれの部分の検査内容
に加えて、品番間の検査内容の違いも確実に理解する必
要があった。一方、このワイヤーハーネス検査支援装置
では、例えば生産ライン1を流されるワイヤーハーネス
の品番が品番N1から品番N2に変わると、その品番の
変更はバーコードリーダ13によって自動的に検知され
る。そして、変更された品番N2に対応した検査の指示
内容が、自動的にスピーカ10から指示される。その指
示に同じように従って、作業者は作業を続ければよい。
よって、作業者は品番による検査内容の違いに精通して
いなくても確実な検査ができる。
【0046】このように、生産ラインに流されるワイヤ
ーハーネスの品番が変更される場合や、検査内容が変更
される場合に、これらの変更される時に合わせて、検査
の指示内容を変更することも可能であり、作業者は変更
された指示を聞きながら作業できるので、作業者は変更
された検査内容を見逃すことなく確実に実行できる。よ
って、本発明では確実に検査することができる。
【0047】また、本発明を生産ラインに限らずオフラ
インでの作業に適用することもできるが、本発明は作業
時間に合わせてその内容を指示できるので、所定時間内
に完了させることが求められる作業、例えば流れ作業を
行なう生産ラインでの作業で、より一層大きな効果が得
られる。なお、本発明の実施例においては、スピーカ1
0が設けられたが、これには限定されない。例えば、イ
アホンでもよい。特に、複数の作業者が近くで作業する
生産ラインでは、作業者毎に指示を確実に与えることが
でき好ましい。
【0048】その他、本発明の要旨を変更しない範囲で
種々の設計変更を施すことが可能である。
【0049】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、作業者は
音声で指示を受けながら検査をすることができるので、
迅速に作業をすることができる。また、指示内容がその
作業時間に合わせて指示されるので、作業者はその指示
に従うことで、所定の時間内に漏れのない検査をするこ
とができる。また、複数のワイヤーハーネスを生産する
場合に、それぞれのワイヤーハーネスに応じてその指示
内容を変更することができるので、作業者は変更された
指示内容に従うことで、変更された検査内容を見逃すこ
となく確実に検査することができる。
【0050】請求項2に係る発明によれば、請求項1に
係る発明の効果に加えて、ワイヤーハーネスの品番を判
別できるので、生産ライン上のワイヤーハーネスの品番
に応じて指示内容を変更できる。請求項3に係る発明に
よれば、請求項2に係る発明の効果に加えて、生産ライ
ン上のワイヤーハーネスの移動に合わせてその品番を読
み取ることによって、生産ライン上のワイヤーハーネス
の品番の変更と同時に指示内容を変更することができる
ので、より確実に品番の変更に対応することができる。
【0051】請求項4に係る発明によれば、請求項1乃
至3の何れかに係る発明の効果に加えて、生産ライン上
のワイヤーハーネスの移動に応じて音声で指示できるの
で、生産ラインの流れに応じて適切に指示することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るワイヤーハーネス検査
支援装置及びその用いられている生産ラインの概略構成
図である。
【図2】上記のワイヤーハーネス検査支援装置の主要部
の1つの生産ラインについてのブロック図である。
【図3】上記のワイヤーハーネス検査支援装置の動作の
概要を示すフローチャートである。
【図4】ワイヤーハーネスの外観検査の概要を示す検査
指示書の一部である。
【図5】ワイヤーハーネスの外観検査の詳細を示す検査
指示書の一部である。
【図6】ワイヤーハーネスの外観検査の詳細を示す別の
検査指示書の一部である。
【図7】ワイヤーハーネスの外観検査の詳細を示すさら
に別の検査指示書の一部である。
【符号の説明】
1 生産ライン 3〜8 図板 10 スピーカ(出力する手段) 11 音声合成装置 12 スイッチ(検査開始手段) 13 バーコードリーダ(検査準備手段) 14 中央制御装置 16 第1メモリ(第1記憶手段) 17 第2メモリ(第2記憶手段) 18 ワークレジスタ(第3記憶手段) 20 ワイヤーハーネス ステップS2 制御手段 11,ステップS4〜7 音声信号に変換する手段 MA,MB,… 指示内容 N1,N2,… 品番 TA,TB,… 作業時間 WA,WB,… 項目
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 13/00 H01B 13/012

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワイヤーハーネスの生産ラインにおける検
    査工程において、検査内容について指示を作業者に与え
    る検査支援装置であって、 検査項目別に複数の指示内容及び各指示内容に対応する
    作業時間が記憶された第1記憶手段と、 検査すべき複数のワイヤーハーネスにそれぞれ対応した
    検査項目及び検査順序が記憶された第2記憶手段と、 一時記憶用の第3記憶手段と、 検査すべきワイヤーハーネスを特定する検査準備信号の
    入力に応じて、第2記憶手段から検査すべきワイヤーハ
    ーネスの検査項目及び検査順序を読み出し、その検査項
    目の指示内容及び作業時間を第1記憶手段から読み出し
    て、第2記憶手段に記憶された検査順序で第3記憶手段
    に記憶させる制御手段と、 検査開始信号の入力に応答して、第3記憶手段に記憶さ
    れている指示内容を、それに対応して記憶されている時
    間間隔で読み出し、指示内容を音声信号に変換する手段
    と、 変換された音声信号を作業者に出力する手段とを備えた
    ことを特徴とするワイヤーハーネス検査支援装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のワイヤーハーネス検査支援
    装置において、 検査すべきワイヤーハーネスの品番に応じた検査準備信
    号を出力する検査準備手段をさらに備え、 上記の第2記憶手段には、上記の品番にそれぞれ対応し
    た検査項目及び検査順序が記憶されていることを特徴と
    するワイヤーハーネス検査支援装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のワイヤーハーネス検査支
    援装置において、 上記の検査準備手段は、生産ライン上を移動するワイヤ
    ーハーネスに添付されたその品番に対応するバーコード
    符号を読み取ることのできるバーコードリーダを含むこ
    とを特徴とするワイヤーハーネス検査支援装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3の何れかに記載のワイヤー
    ハーネス検査支援装置において、 生産ライン上のワイヤーハーネスの移動に応じて検査開
    始信号を出力する検査開始手段をさらに含むことを特徴
    とするワイヤーハーネス検査支援装置。
JP07075814A 1995-03-31 1995-03-31 ワイヤーハーネス検査支援装置 Expired - Fee Related JP3125619B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07075814A JP3125619B2 (ja) 1995-03-31 1995-03-31 ワイヤーハーネス検査支援装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07075814A JP3125619B2 (ja) 1995-03-31 1995-03-31 ワイヤーハーネス検査支援装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08271570A JPH08271570A (ja) 1996-10-18
JP3125619B2 true JP3125619B2 (ja) 2001-01-22

Family

ID=13587032

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07075814A Expired - Fee Related JP3125619B2 (ja) 1995-03-31 1995-03-31 ワイヤーハーネス検査支援装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3125619B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000164050A (ja) 1998-11-27 2000-06-16 Sumitomo Wiring Syst Ltd ワイヤーハーネスの組立作業支援システム
JP2002014133A (ja) * 2000-06-29 2002-01-18 Yazaki Corp 多品番切替装置
JP4959155B2 (ja) * 2005-07-07 2012-06-20 矢崎総業株式会社 外観検査誘導システム
JP2007241755A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Yazaki Corp 製造工程におけるネットワークシステム
CN113281349A (zh) * 2020-02-20 2021-08-20 株式会社理光 线束的生产和自动检查装置及生产和自动检查方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08271570A (ja) 1996-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7507113B2 (en) Wire harness assembly assist program
ES2045395T3 (es) Procedimiento y dispositivo de diagnostico de los defectos en las cajas electricas o electronicas montadas en un vehiculo automovil.
US6844496B2 (en) Wire harness mounting method, wire harness mounting portion structure, wire harness mounting type vehicle component, wire harness mounting type vehicle component module, and method of assembling and inspecting wire harness
JPS62198739A (ja) 電線処理装置
JP3125619B2 (ja) ワイヤーハーネス検査支援装置
CN215952936U (zh) 摄像头检验工装
JPH0737448A (ja) ワイヤーハーネスの検査図板及びこの図板における外観検査方法
JPH08138462A (ja) ワイヤハーネスの製造方法
JPH0251050A (ja) 位置ずれ補正方法
JP3222598B2 (ja) 狭小部品実装プリント配線基板ユニット検査システム
JPH09182242A (ja) ワイヤハーネス分岐部用ピース
US4429274A (en) Wire locator device having a diode matrix board with light pair indicators
CN109283369A (zh) 一种在线检测电控工装及其制作方法和工作方法
CN220772961U (zh) 一种产品外观检查装置及系统
JP3424789B2 (ja) ワイヤハーネスの製造方法
JPH08241779A (ja) 端子付電線の自動製造装置
JPH0642165Y2 (ja) 多芯線端拘束部の検査装置
JP4959155B2 (ja) 外観検査誘導システム
JP2002329429A (ja) ワイヤーハーネス布線ボード及びワイヤーハーネス外装検査方法
JPH10144148A (ja) 機器の電線束
JPH0514942U (ja) ハーネスチエツカ
JPH1118229A (ja) 組電線ユニットシートタイプの製造方法
JP4019452B2 (ja) 圧接ジョイントコネクタの取付方法
JPH01227077A (ja) 配線方法および配線検査装置
JPS61161404A (ja) 端子圧着電線の端子圧着部検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees