JP3125422U - 容器の開閉器 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性が高く、便利に使用でき、迅速に液体を流出させることができる容器の開閉器を提供する。
【解決手段】蓋本体1の上面にはスパナー2が回転可能に連接されている。スパナー2の表面から離れた位置に設けられた下端面には第1台面と該第1台面よりも該スパナー2の表面から遠い位置に設けられた第2台面とが備えられ、第1及び第2台面は滑らかにつながっている。蓋本体1の内部にはプランジャーとスプリングとが備えられている。プランジャーの先端がスパナー2の下端の第1台面に当接すると、プランジャーの底部と蓋本体1のシール・リングとは密接する。プランジャーの先端がスパナー2の下端の第2台面に当接すると、プランジャーの底部と蓋本体1のシール・リングとの間に間隙が形成される。
【選択図】図1

Description

本考案は日用品の分野に属し、さらに具体的には、液体の容器に用いる開閉器に関するものである。
開閉器は多くの容器に付属している部品であり、その主な機能は容器内部からの液体の流出を制御することである。この分野に利用される密封技術は、現在ではかなり成熟しているが、技術の進歩に伴って、開閉器に対する要求はさらに高くなってきている。すなわち、優れた密封性を有することが要求されるとともに、液体を容易に注入できることが要求されている。それと同時に、液体が流出する通路を独立して形成し、その通路の衛生面を確保することが要求されている。これらの要求を満たすために、二重蓋を用いることが知られている。二重蓋では、大きな蓋の上に容器の内部と外部とを連通する別の小さな蓋が設けられ、液体が容器から流出するのを防止するために、大きな蓋と小さな蓋とにそれぞれ密封手段が採用されている。このような二重蓋は、液体を注入する必要がある場合は、大きな蓋を開け、液体を排出する必要がある場合は、小さな蓋を開けて使用される。
従来の二重蓋では、小さな蓋が大きな蓋にねじで締め付けられているのが一般的である。しかしながら、小さな蓋を頻繁に開閉する必要がある場合、このようなねじによる締結方法は不便である。その他、小さな蓋を押さえつけたり押し抜いたりすることによって、液体が流出する通路を形成する方法もあるが、使用者の指が通路と直接に接触するため、衛生的ではない。一方、小さな蓋は使用後に外蓋をかぶせると、使用者は小さな蓋を閉じたかどうかを忘れることがある。このような場合、実際に使う時に液体が漏れ出るため、使用者には不都合である。
本考案の目的は、蓋の使用における信頼性が低く、不便となっていた問題点を解決し、液体の流出を迅速にコントロールできる容器の開閉器を提供することにある。
本考案の容器の開閉器は、蓋本体と外蓋とからなり、外蓋と蓋本体とは間隙でマッチングする。蓋本体の上面には1つのスパナーが回転可能に連接されている。スパナーの表面から離れた位置に設けられた下端面には、第1台面と該第1台面よりも該スパナーの表面から遠い位置に設けられた第2台面が備えられ、第1及び第2台面は滑らかにつながっている。蓋本体の内部にはプランジャーとスプリングとが備えられている。プランジャーの先端はボール・ヘッド状であり、スパナーの下端面に当接している。プランジャーの中間部は連接柱であり、プランジャーの底部の形状は蓋本体の断面と一致し、且つ蓋本体のシール・リングとマッチングしている。連接柱の外側には1つのスプリングが配置されており、スプリングの下端は蓋本体に対して固定されている。連接柱の上部には1つのプランジャー係止部材が固定されており、スプリングの上端はこのプランジャー係止部材に当接している。プランジャーの先端がスパナーの下端の第1台面に当接すると、プランジャーの底部と蓋本体のシール・リングとは密接する。プランジャーの先端がスパナーの下端の第2台面に当接すると、プランジャーの底部と蓋本体のシール・リングの間に間隙が形成される。
また、蓋本体の上面を露出させるスパナーの尾部は略扇形状を有し、該スパナーの回動軸は蓋本体の円心から偏っている。スパナーが回動軸を中心に回動し、スパナーの下端の第2台面がプランジャーの先端に当接すると、略扇形状の尾部が蓋本体の上面外縁から外へ突出する。
更に、プランジャー係止部材はスプリングの上端を収容するカップ状に形成されてもよい。スパナーの端面には操作用の凹部が設けられている。また、スパナーの下端面の第2台面には凹部が設けられており、この凹部はプランジャーの先端とマッチングする。
本考案のスパナーは2つの操作位置を有し、それぞれスパナーの下端面における第1台面と第2台面とに対応している。開閉器を開ける必要がある場合は、第2台面をプランジャーの先端に当接させるようスパナーを回し、プランジャーをスプリングの弾性力に抗して下方へ移動させることにより、プランジャーの底部と蓋本体のシール・リングとの間に間隙が生じ、液体がこの間隙を介して流出可能となる。開閉器を閉じる必要がある場合は、スパナーを逆方向へ回し、スプリングの弾性力によってプランジャーを上方へ移動させる。これによって、プランジャーの先端がスパナーの下端の第1台面に当接し、プランジャーの底部とシール・リングとが密接する。そして、液体が流出することがないようにスプリングの弾性力によりプランジャーの底部がシール・リングに緊密に押圧される。スパナーの下端面の第2台面には凹部が設けられており、開閉器が開いている状態において、開閉器が自動的に閉じないように、プランジャーの先端がその凹部に係合される。この開状態及び閉状態の2つの状態の切り替えは全てスパナーにより制御される。そのスパナーの操作は指1本で可能であり、且つ、回す角度も僅かであるため、非常に便利である。また、指の接触する位置に液体が流れることはないため、更に衛生度が向上する。
スパナーの回動軸は蓋本体の円心から偏った位置に設置されている。このため、回動軸が支点となって、蓋本体の円心にあるプランジャーのボール・ヘッドを制御することができる。一方、開閉器を開ける方向にスパナーが回動すると、必ずスパナーの尾部の一部分が蓋本体の上面外縁から外へ突出する。このため、使用者が開閉器を開けた後、スパナーのリセット(閉操作)を忘れた場合には、スパナーの尾部は蓋本体の外へ突出して、外蓋を被せることができなくなる。よって、蓋の閉め忘れによる液体の漏れを防止でき、大幅に信頼性を向上できる。
使用者はスパナーの端面における操作用の凹部に指を入れてスパナーを操作することができ、本考案の開閉器を容易に使うことができる。
図1〜図4に従って本考案の一実施形態を説明する。図1に示すように、本実施形態の開閉器は蓋本体1と外蓋(図示せず)を備えている。蓋本体1の上面には、略扇形のスパナー2が回転可能に連結されている。スパナー2は回動軸21を有し、該回動軸21は蓋本体1の円心から偏っている。スパナー2の上端面には2つの凹部26が設けられており、使用者はその凹部26内に指を入れてスパナー2を容易に操作することができる。開閉器が閉じた状態においては、図1に示すように、スパナー2全体は蓋本体1の上面外縁から外へ突出しておらず、外蓋を蓋本体1に都合よく被せることができる。開閉器が開いた状態においては、図2に示すように、スパナー2の尾部は蓋本体1の上面外縁から外へ突出し、外蓋を蓋本体1に被せることができなくなる。
図3と図4に従って説明する。図3は開閉器が閉じた状態における開閉器の断面図、すなわち、図1の縦断面図である。図4はスパナー2及びその下端に設けられた台面32を示している。説明を容易にするために、図4においてはスパナー2を逆さまで示しており、スパナー2の下端の台面32が上を向くように示している。スパナー2の表面から離れた位置に設けられた下端面3は、該スパナー2の表面に比較的近い位置に設けられた第1台面31と、第1台面31よりも該スパナー2の表面から遠い位置に設けられた第2台面32とを備え、両台面31,32は曲面33を介して滑らかにつながっている。第2台面32には凹部34が設けられている。図3に示すように、蓋本体1の内部にはプランジャー4とスプリング6が備えられている。プランジャー4は、その上端のボール・ヘッド41と、中間連接柱42と、底部のプラグ43とからなり、中間連接柱42の上部にはプランジャー係止部材44が設けられている。中間連接柱42の外側にはスプリング6が配置されている。スプリング6の下端は蓋本体1に対して固定されており、その上端はプランジャー係止部材44内に収容されている。蓋本体1はプランジャー4の底部のプラグ43とマッチングするシール・リング5を有している。
本実施形態の開閉器を閉じる方向にスパナー2を回すと、スプリング6はプランジャー4を上方へ突き上げ、プランジャー4のボール・ヘッド41がスパナー2の下端の第1台面31に当接することにより、プランジャー4の底部のプラグ43はシール・リング5と密接するようになる。そして、容器内の液体が外部に流出することがないように、スプリング6の弾性力によってプラグ43がシール・リング5に緊密に押圧される。この場合、スパナー2の尾部はすべて蓋本体1の上面外縁より内方にあるので、外蓋を蓋本体1に容易に被せることができる。
本実施形態の開閉器を開ける方向にスパナー2を回すと、該スパナー2の下端における滑らかな曲面33を介して、第2台面32にプランジャー4のボール・ヘッド41が当接し、そのボール・ヘッド41が凹部34に係合するようになる。更にはプランジャー係止部材44も下方に移動し、スプリング6を下方に強く押圧する。また、プランジャー4の底部のプラグ43も下方に移動し、容器内の液体がプラグ43とシール・リング5との間の間隙から流出可能となるようにシール・リング5から離間される。この場合、スパナー2の尾部は蓋本体1の上面外縁から外へ突出しているため、外蓋を蓋本体1に被せることができなくなる。
本考案による開閉器の閉じた状態を示す説明図である。 本考案による開閉器の開いた状態を示す説明図である。 図1の開閉器の縦断面図である。 図1のスパナーを示す説明図である。
符号の説明
1:蓋本体、2:スパナー、3:下端面、4:プランジャー、5:シール・リング、6:スプリング、21:回動軸、26:凹部、34:凹部、31:第1台面、32:第2台面、41:ボール・ヘッド、42:中間連接柱(連接柱)、44:プランジャー係止部材。

Claims (5)

  1. 蓋本体と外蓋とを備え、前記外蓋と前記蓋本体とは間隙でマッチングする容器の開閉器において、
    前記蓋本体の上面には1つのスパナーが回転可能に連結されており、該スパナーの表面から離れた位置に設けられた下端面は第1台面と該第1台面よりも該スパナーの表面から遠い位置に設けられた第2台面とを備え、該第1及び第2台面は滑らかにつながっており、
    前記蓋本体の内部にはプランジャーとスプリングとが備えられており、前記プランジャーの先端はボール・ヘッド状であり、且つ前記スパナーの下端面に当接しており、前記プランジャーの中間部は連接柱であり、前記プランジャーの底部の形状は前記蓋本体の断面と一致し、且つ前記蓋本体のシール・リングとマッチングし、
    前記連接柱の外側には1つのスプリングが配置されており、該スプリングの下端は前記蓋本体に対して固定されており、前記連接柱の上部には1つのプランジャー係止部材が固定されており、前記スプリングの上端は前記プランジャー係止部材に当接し、
    前記プランジャーの先端が前記スパナーの下端の前記第1台面に当接すると、前記プランジャーの底部と前記蓋本体のシール・リングとは密接し、前記プランジャーの先端が前記スパナーの下端の前記第2台面に当接すると、前記プランジャーの底部と前記蓋本体のシール・リングとの間に間隙が形成されることを特徴とする容器の開閉器。
  2. 前記蓋本体の上面を露出させる前記スパナーの尾部は略扇形状を有し、前記スパナーの回動軸は前記蓋本体の円心から偏っており、前記スパナーが前記回動軸を中心に回動し、前記スパナーの下端の前記第2台面が前記プランジャーの先端に当接すると、前記略扇形状の前記尾部が前記蓋本体の上面外縁から外へ突出することを特徴とする請求項1に記載の容器の開閉器。
  3. 前記プランジャー係止部材は前記スプリングの上端を収容するカップ状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の容器の開閉器。
  4. 前記スパナーの下端面の前記第2台面には、前記プランジャーの先端とマッチングする凹部が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器の開閉器。
  5. 前記スパナーの端面には、操作用の凹部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の容器の開閉器。
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