JP3125258B2 - 成形性のあるプリプレグシート及びその成形品 - Google Patents

成形性のあるプリプレグシート及びその成形品

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽量でしかも成形性、
断熱性、吸音性に優れ、その上成形後においては曲げ強
度が大きくて剛性があり、しかも高温での寸法安定性の
良い化粧板を作るのに最適な、軽量で柔軟性に富んだプ
リプレグシートで、建築内外装材、家具用素材、自動車
用内装材等の用途に適した成形用プリプレグシートに関
する。
【0002】
【従来の技術】自動車用内装材等の成形用プリプレグシ
ートとして、各種熱可塑性樹脂発泡体及び不織布、フェ
ルトなどの補強基材に粉末状フェノール樹脂を散布する
か、又は溶液状フェノール樹脂を含浸したプリプレグシ
ートが使用されている。しかし従来法の熱可塑性樹脂発
泡体は、軽量性、成形性の点で優れているが、熱可塑性
である為に曲げ強度に劣っており、又高温での寸法安定
性にも大きな問題がある。
【0003】この曲げ強度及び寸法安定性を改良する為
に、粉末状熱硬化性フェノール樹脂をフェルト等の補強
基材上に散布し、熱処理を行ってシート化する方法(特
開昭62-148217 号)や、溶液状フェノール樹脂を補強基
材に含浸した後、熱処理してシート化する方法(特開平
2-284932号)等がある。しかしこの方法は、熱硬化性樹
脂単体の使用である上、半硬化状に熱処理をして使用す
る為、柔軟性に欠け、金型への馴染みが悪く、樹脂脱落
等が発生して成形時の作業性が悪いものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの問
題点を解消して、軽量、高曲げ強度の成形品が得られる
成形性の優れた、樹脂脱落の無い、柔軟性のあるプリプ
レグを提供することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】熱可塑性樹脂と熱硬化性
樹脂及び両樹脂を溶解又は均一に混合する溶剤及び硬化
剤、発泡剤、着色剤等からなる組成物を補強基材に塗工
することにより、樹脂脱落の無い柔軟性のある成形性を
有するプリプレグシートを製造する。更に詳しくは、熱
硬化性樹脂の硬化反応温度よりも低温で成膜性を有する
熱可塑性樹脂と、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂を溶解
又は均一に混合する溶剤及び硬化剤、発泡剤、着色剤等
からなる組成物を補強基材に塗工し、上記硬化反応温度
より低く、しかも皮膜成形温度より高い温度で処理し、
溶剤を乾燥飛散させてシート化する。
【0006】本発明に使用する熱硬化性樹脂としては、
ノボラック型もしくはレゾール型、又はノボラック型及
びレゾール型混合フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポ
キシ樹脂等が挙げられ、最終の成形品の品質、特に軽量
性、剛性、難燃性、コスト等の観点より、発泡剤を含有
した発泡性フェノール樹脂が最適である。
【0007】熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、ウ
レタン樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。樹脂の
物性としては、100%モジュラスが10Kgf/cm2
上、400Kgf/cm2 以下で抗張力、伸度の大きい樹脂が
好ましく、更に100%モジュラスが20Kgf/cm2
上、350Kgf/cm2 以下の樹脂であれば、熱硬化性樹脂
との相溶性も良く、又このプリプレグシートからの最終
成形品の物性値、特に曲げ強度が大きいものが得られ、
成形用のプリプレグとして、より好ましい。
【0008】100%モジュラスが10Kgf/cm2 以下で
あると成膜性はあるが、皮膜表面に粘着性が残り、プリ
プレグを巻き上げる時に接着してしまい、作業上取扱い
が困難である上、皮膜物性が劣る点でも取扱いが難し
い。又、最終成形品の曲げ強度も低く、剛性に欠け、品
質も劣る。又100%モジュラスが400Kgf/cm2 以上
であると、溶剤組成も高沸点系になり、硬化反応温度以
下の温度での成膜性に劣り、シート化することが困難に
なる。又、熱硬化性樹脂との相溶性も低下して、配合組
成物が凝集する傾向があり、安定した塗布が難しい。
【0009】溶剤としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂
両方を溶解もしくは相溶性があり、沸点が低い気化性の
極性有機溶剤、例えばアセトン、メチルエチルケトン等
のケトン類、メチルアルコール、エチルアルコール等の
低級アルコール類、エーテル類、エステル類等が使用可
能であるが、カルボン酸類は硬化剤、発泡剤に悪影響あ
るものは使用できない。
【0010】補強基材としては特に限定するものでは無
く、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維、或いはナイロ
ン、ポリエステル、ビニロン等の有機繊維からなる不織
布等のシート状ウェブであり、成形時の伸びに追従する
ものであれば良い。
【0011】該組成物の補強基材への塗工は、常法によ
り行うことができ、例えば補強基材を組成物中に浸漬後
マングルロールで絞る方法や、或いはドクターナイフで
基材に直接塗布する方法、或いは離型紙上に数百μmの
スリットを取りって塗布し、その後補強基材を一部含浸
させて貼り合わせる方法(インダイレクト法)等でシー
ト化することができる。
【0012】又、塗工時の組成物中の溶剤を飛散させた
めの乾燥温度は、熱硬化性樹脂の硬化反応温度より低
く、熱可塑性樹脂の成膜温度より高い温度で行うが、8
0°C〜120°Cで乾燥するように組成を選択するこ
とが好ましい。
【0013】本発明の組成物は、熱可塑性樹脂と熱硬化
性樹脂の混合溶液であり、シート作成時はその組成物内
の溶剤を飛散させるのに充分な温度で、且つ熱硬化性樹
脂の硬化反応温度以下で溶剤を飛散させ、熱可塑性樹脂
の皮膜形成能で皮膜層を作る。こうして得られたシート
(プリプレグ)は、熱可塑性樹脂の皮膜は形成されてい
るが、熱硬化性樹脂の硬化反応は殆ど進行していない状
態である為、柔軟性に富み、成形加工時に複雑な形状の
金型にも良く馴染んで、深絞りを施すことも容易であ
り、成形作業性が非常に良好である。
【0014】又成形加工時の金型温度の加熱により、熱
硬化性樹脂が溶融して補強基材の繊維内部まで浸透した
後、硬化するので繊維間の結合が強まり、曲げ強度が大
きく高温での寸法安定性の良い成形品が得られる。特
に、発泡性フェノール樹脂は、発泡力により溶融された
発泡フェノール樹脂が繊維内部まで充分に浸透して繊維
間の空隙を充分に埋めた後硬化するので繊維間の結合力
が特に大きく、しかも密度が0.05〜0.4g/cm3
軽量で大きい曲げ強度が得られる。
【0015】
【実施例1】1液ウレタン樹脂(クリスボン5516s 、大
日本インキ株100 %モジュラス 30kg/cm2 ) 60重量
部と、メチルエチルケトン85重量部を予め混合、溶解
しておき、攪拌機で攪拌しながら粉末状フェノール樹脂
(ショウノールNFP-009 昭和高分子株)100重量部を
添加して充分に溶解したそせいぶつを調整する。この組
成物を離型紙上に0.35mmのスリットで塗布して後、
50°C の温度で3分間予備乾燥し、補強基材としてガ
ラス繊維のチョップドストランドマット(繊維長50m
m、直径10μm,50本の繊維集合体、重量135g/m2
)を積層した後、90°C の空気循環式乾燥炉の中で
約4分間放置して溶剤を蒸発させ、放冷後離型紙を剥
離、除去し、ロール状に巻き上げることができる柔軟な
シートを得た。このシート状プリプレグは、表面粘着性
が少なく、且つフェノール樹脂の脱落も無いものであ
り、又フェノール樹脂の硬化は殆ど進んでおらず、成形
性に優れた柔軟なシートである。
【0016】この得られたシート状プリプレグを複合化
した後、間隙3mmの金型内で190°C で60秒間加熱
・圧縮成形した処、取り扱いやすく、フェノール樹脂は
充分に発泡、硬化しており、厚さ3mm, 重量550g/m
2 で、曲げ強度が60Kgf/cm2 の成形品が得られた。
又、加熱・圧縮成形時に該プリプレグの金型からの剥離
性を向上させる為に、複合化したプリプレグの両面にポ
リエステル繊維よりなる目付け40g/m2の不織布を積層
して成形することもある。更に上記不織布の代わりに、
用途に適した加飾性のある耐熱性シートを積層すること
もできる。
【0017】
【実施例2】1液ウレタン樹脂(レザミンME-3103LP,大
日精化株,100%モジュラス約190kg/cm2 )30重量部
と、メチルエチルケトン75重量部、粉末状フェノール
樹脂(ショウノールNFP-007 昭和高分子株)を100重
量部を実施例1と同様にして調整し、補強基材も実施例
1と同じチョップドストランドマットを積層して後、1
00°Cの空気循環式乾燥炉の中で約4分間放置して溶
剤を蒸発させ、放冷後離型紙を剥離、除去し、ロール状
に巻き上げることができる柔軟なシートを得た。得られ
たシート状プリプレグは、表面粘着性が少なく、且つフ
ェノール樹脂の脱落も無いものであり、又フェノール樹
脂の硬化は殆ど進んでおらず、成形性に優れた柔軟なシ
ートである。
【0018】得られたシート状プリプレグを複合化した
後、間隙3mmの金型内で190°Cで60秒間加熱・圧
縮成形した処、取り扱いやすく、フェノール樹脂は充分
に発泡硬化しており、厚さ3mm, 重量650g/m2 で、
曲げ強度が130Kgf/cm2 の成形品が得られた。
【0019】
【比較例1】 2液型アクリル樹脂(クリスコートP-1130 100H %モジュラス8Kg/cm2)30 部 イソシアネート(クリスボンNX) 1.5 部 メチルエチルケトン 75 部 粉末状フェノール樹脂(昭和高分子株) 100 部 上記組成物を実施例1と同様の方法で製造し実施例1と
同様の成形品を得た。得られたシートの厚さ3mm, 重量
650g/m2で、曲げ強度は、28Kgf/cm2 であった。
【0020】
【発明の効果】本発明によるプリプレグシートは、その
製造工程に於いて柔軟性がある為に非常に取り扱い易
く、成形後は軽量で、然も優れた曲げ強度を有するもの
である。又、溶剤の飛散のみで皮膜形成能を持つ熱可塑
性樹脂を使用してのシート製造であり、柔軟性に富んだ
プリプレグができる。この柔軟性を活かして、複雑な形
状に成形する金型に対しても馴染み易く、しかも樹脂の
脱落が殆ど無い、成形性に優れたプリプレグを得ること
が出来たものである。更に、本発明を応用して、その熱
硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の配合比率を変えることによ
り、柔軟性の程度を代えたり、任意の剛性を持たせた成
形品を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B29K 61:04 105:04 105:08 B29L 9:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/00 - 5/24 B29B 11/16,15/10 B29C 43/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノボラック型もしくはレゾール型、または
    ノボラック型及びレゾール型混合フェノール樹脂、メラ
    ミン樹脂、エポキシ樹脂から選ばれる熱硬化性樹脂と該
    熱硬化性樹脂の硬化反応温度よりも低い温度で成膜性を
    有する熱可塑性樹脂との混合物及び、硬化剤、発泡剤の
    添加物を、該熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂を溶解ま
    たは、均一に混合する溶剤中に添加してなる樹脂組成物
    を補強基材に塗工した柔軟性ある成形性を有するプリプ
    レグシート。
  2. 【請求項2】100%モジュラスが10kgf/cm
    以上、400kgf/cm以下である熱可塑性樹脂を
    使用することを特徴とする請求項1に記載の柔軟性のあ
    る成形性を有するプリプレグシート。
  3. 【請求項3】熱硬化性樹脂として、発泡剤を含む発泡性
    フェノール樹脂であることを特徴とする請求項1に記載
    の柔軟性のある成形性を有するプリプレグシート。
  4. 【請求項4】請求項1、3に記載の柔軟性のある成形性
    を有するプリプレグシートを成形することによって、熱
    硬化性樹脂を硬化して得られる曲げ強さ30kgf/c
    〜400kgf/cmの成形品
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