JP3124229B2 - Phsを利用したwllシステムにおける無線基地局、その運用方法およびインタフェース変換装置 - Google Patents

Phsを利用したwllシステムにおける無線基地局、その運用方法およびインタフェース変換装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PHSを利用した
WLLシステム、特にそのWLLシステムにおける無線
基地局およびその運用方法に関する。WLL(Wire
less Local Loop)システムは、アクセ
ス系システムにおいて現在最も注目されているものであ
り、加入者交換機(Local Exchange)と
各加入者との間を、途中に無線区間を介在させて、接続
するための1つの接続手段として位置付けることができ
る。
【0002】このWLLシステムを構築する第1の手法
としては、携帯電話機のためのセルラー(Cellul
ar)ネットワークをベースとして構成するものがあ
る。またそのWLLシステムを構築する第2の手法とし
ては、PHS(Personal Handy−pho
ne System)ネットワークを介在させて構成す
るものがある。
【0003】上記の第1の手法および第2の手法には一
長一短があり、加入者(携帯電話機)の移動性という観
点からすると第1の手法が優れている。一方、既存の公
衆交換ネットワーク(PSTN:Public Swi
tched Telephone Network)と
の親和性および整合性という観点からすると、第2の手
法が優れている(第1の手法によるセルラーネットワー
クは、PSTNに対して全く独立に別個のものとして存
在する)。また、回線品質が非常に高いという点からし
ても第2の手法が優れている。
【0004】本発明は上記の第2の手法に基づいて構築
されたWLLシステム、すなわちPHSネットワークを
組み入れた、PHS利用のWLLシステムについて述べ
るものである。
【0005】
【従来の技術】図67は本発明の前提とするWLLシス
テムの基本構成図である。本図において、1がWLLシ
ステムの全体を表す。このWLLシステム1は、前述し
た既存の公衆交換ネットワークPSTNと容易に合体し
て、広義PSTN1′を形成する。なお、PSTN内に
は既述の加入者交換機LEが含まれる。
【0006】WLLシステム1の主たる構成要素は、無
線基地局(BTS:Base Tranceiver
Station)3である。この無線基地局(BTS)
3は、一方において第1インタフェース(INF)を介
し、基地局制御装置(BSC:Base Statio
n Controller)5に接続する。このBSC
5はさらに第2インタフェース(INF)を介し、公衆
交換ネットワークPSTNとの間で伝送情報のやりとり
をする。
【0007】また上記無線基地局3は、他方において無
線区間6を介し、加入者SUB(subscribe
r)に接続する。前述のとおり本発明はPHS利用のW
LLシステム1を前提としているから、この加入者SU
Bには、PHS端末からなる加入者装置2が設けられ
る。このように加入者SUBは、PHS端末2を用いて
公衆交換ネットワークPSTNと接続するため、上記無
線基地局(BTS)3内には、PHSネットワークに対
応したセルステーション(CS:Cell Stati
on)4を導入しなければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図67に示した、PH
S利用のWLLシステム1を実現することは技術的に可
能である。しかし広義PSTN1′の一部として、その
WLLシステム1が多数の加入者SUBに利用されるた
めには、単に技術的に実現可能であるだけでは不十分で
あり、さらに実用的なシステムであることが要求され
る。
【0009】しかしながらそのような実用的なWLLシ
ステムを実現するためにはいくつかの課題を解決しなけ
ればならない。特に下記の6つの課題は特に重要であ
る。 1)無線基地局(BTS)3が具備すべき送受信アンテ
ナ7の本数を極力減らし、該BTS3の小形化と効率化
を図ること。 2)従来のPHSネットワークで本来的な問題であっ
た、1無線基地局当りのサービスエリアが小さいことお
よび他の無線基地局から干渉を受け易いこと、という問
題点を解消すること。
【0010】3)PHSネットワークはPSTNに対し
て親和性および整合性が良いという本来的な既述の特質
を十分に活かすことのできる構成とすること。 4)既存のPHSネットワークは高価なISDNの存在
を必要とするので、そのISDNの機能を安価に実現で
きること。 5)トラフィックの多いセルでは、無線基地局(BT
S)3内に複数のセルステーション(CS)4を備える
ことが不可欠となるが、このような場合には、セルステ
ーション(CS)4の数が多くなればなる程、BTS3
内での障害の発生確率が高くなるので、そのような障害
による加入者へのサービス低下を最小限に抑えなければ
ならないこと。
【0011】6)上記5)の課題に関連し、上記障害の
発生を極力抑えて伝送品質が高く、かつ、信頼性の高い
無線基地局(BTS)3を実現すること。したがって本
発明は、上記6つの課題のいくつかを解決することので
きる、PHSを利用したWLLシステム、特にこのWL
Lシステムにおける無線基地局(BTS)その運用方
およびインタフェース変換装置を提供することを目的
とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の基本構成
を示す図である。本図は、図67に示したWLLシステ
ム1内の中核をなす無線基地局(BTS)3を具体的に
示す図であり、図67内のセルステーション(CS)4
は複数、例えば4つのセルステーションCS1,CS
2,CS3およびCS4から構成される。各セルステー
ション(CS1〜CS4)は、複数のPHS端末よりな
る加入者装置2を収容する。好ましくは、多重/分離部
(MUX/DMUX)20を介して、これら加入者装置
2を収容する。
【0013】また図1において、図67に示した送受信
アンテナ7は、ハイブリッドセクション10を介して、
セルステーション(CS)4に接続する。ハイブリッド
セクション10は、図示するとおり、電力合成器(ハイ
ブリッドHよりなる)11と、電力分配器(ハイブリッ
ドHよりなる)12と、TDDスイッチ(TDD・S
W)13と、SDスイッチ(SD・SW)14とからな
る。さらに詳しくは、ハイブリッドセクション10は次
のように構成される。すなわち、複数のセルステーショ
ン(CS1〜CS4)4と、スペースダイバーシチ(S
D)構成の2本の送受信アンテナ7との間に配置され、
かつ、該複数のセルステーション4からの各送信電力を
合成して2本の送受信アンテナ7のうちの一方に供給す
る複数段の電力合成器11と、その2本の送受信アンテ
ナ7のうちの一方から受信した受信電力を複数のセルス
テーション4に分配する複数段の電力分配器12と、各
送信電力を2本の送受信アンテナ7のうちの一方に向け
て合成するSDスイッチ14と、上述した一方の送受信
アンテナ7をTDD(TimeDivision Du
plex)方式のもとで送信用と受信用とに交互に切り
換えるTDDスイッチ13とから構成される。
【0014】図2は本発明の無線基地局が有すべき機能
の一例を表す図である。ただし図1に示す構成は、図2
における上半分に相当する。この図2は、無線基地局
(BTS)3が8台のセルステーション(CS1〜CS
8)を保有する例を示している。なお、セルステーショ
ンCSの台数は、当該BTS3が収容する加入者装置2
の台数に鑑みて定めることができる。
【0015】かかる図2に示す構成の無線基地局(BT
S)3においては、8台のセルステーション(CS1〜
CS8)4を設けるので、送受信アンテナ7の本数は1
6(=2×8)本となる。また、各セルステーション
は、現在のPHSの規格(ISDNに準拠)に基づい
て、通話チャネル(Bチャネル)2つと制御チャネル
(Dチャネル)1つのセット(2B+D)を2セット必
要とし、多数本のメタルケーブルを布設しなければなら
ない。
【0016】かくして図2に示す構成の無線基地局(B
TS)3は、16本の送受信アンテナ7を林立させなけ
ればならず、当該BTS3を搭載する鉄塔の大形化と、
大形化した鉄塔に起因するシャドウロスが問題となる。
この問題は、既述した1)の課題に対応している。そこ
で、図1に表した本発明の基本構成に基づいて、図2に
示す無線基地局(BTS)3を構成し直すと、図3のよ
うになる。
【0017】図3は図1の基本構成に即して構成し直し
た無線基地局の一構成例を示す図である。本図に示す無
線基地局(BTS)3は、第1無線基地局(BTS1)
21と、ほぼ同様の構成の第2無線基地局(BTS2)
22とからなる。第1および第2無線基地局21および
22は、図示するとおり、それぞれ複数のセルステーシ
ョン(CS)、例えば4台のCS(CS1〜CS4)4
を1まとめにして1システムとし、全体として2システ
ムを形成する。なお、BTS1および2において、CS
1はマスターCSを示し、他はスレーブCSであり、こ
れらはCS間通信で結ばれる。
【0018】第1無線基地局(BTS1)21には多重
/分離部(MUX/DMUX)20が設けられるが、第
2無線基地局(BTS2)22にはそれが設けられな
い。ただし、既述のハイブリッドセクション(図1の1
0)は、第1および第2無線基地局21および22の双
方に、それぞれハイブリッドセクション10として設け
られる。
【0019】前述したように、各無線基地局3に収容さ
れる加入者装置2の分布密度が小であったり、あるいは
トラフィックが小さいときは、第1無線基地局(BTS
1)21のみをもって、無線基地局3とすることができ
る。かくして、第1無線基地局(BTS1)において、
CS1にはB1,B2およびB3の3つのBチャネルお
よびDチャネルを割り当て、同様に、CS2はB4,B
5,B6およびB7の4つのBチャネルを、CS3には
B8,B9,B10およびB11の4つのBチャネル
を、CS4にはB12,B13,B14およびB15の
4つのBチャネルをそれぞれ割り当てれば、全体として
(15B+D)チャネルを形成できる。第2無線基地局
(BTS2)22についても全く同様に、全体として
(15B+D)チャネルを収容することができる。
【0020】そして多重/分離部(MUX/DMUX)
20の多重部分により2Mbpsの伝送容量にしてPS
TN側とインタフェースすれば、PSTNとWLLシス
テムとの親和性および整合性はきわめて良好になる。こ
れは既述の3)および4)の課題に対応する。
【0021】
【発明の実施の形態】図4は本発明に係る第1実施例を
示す図(その1)、図5は本発明に係る第1実施例を示
す図(その2)である。なお、全図を通じて同様の構成
要素には同一の参照番号または記号を付して下す。図4
および図5は全体として無線基地局(BTS)3を表す
が、前述の多重/分離部(MUX/DMUX)20につ
いては記載を省略している。
【0022】4台のセルステーション(CS1〜CS
4)4は、その各々が有すべき制御チャネル(Dチャネ
ル:16kbps CONT)を共用する。このとき、
セルステーションCS1はマスターCSとなり、残るセ
ルステーションCS2〜CS4はスレーブCSとして機
能させる。そして、これら4台のセルステーションが収
容する通話チャネル(Bチャネル)の数を15チャネル
まで増加させるように、セルステーションCS1〜CS
4の間の制御情報のやりとりは、各マイクロプロセッサ
(MPU)31を介し、図示するCS間通信によって行
うようにする。
【0023】各セルステーション(CS)の送信系に
は、図4に示すとおり、まず多重/分離部(MUX/D
MUX)(図3の20)からの64kbps音声または
データ(DATA)を32kbpsの音声またはデータ
に変換するADPCMコーデック(CODEC)32が
置かれる。そしてさらにTDMA(Time Divi
sion Multiple Access)制御部3
3において、1つの制御チャネル(Dチャネル)と例え
ば3つの音声/データチャネル(Bチャネル)に多重化
したのち、変調器(MOD)34にて例えばQPSK変
調する。さらに、送信増幅器(TX.RF)35におい
て無線送信に必要な所要周波数に変換(アップコンバー
ト)し、かつ、増幅してCS送信端T11より、本発明
の特徴の1つをなすハイブリッドセクション10(図
5)に入力する。
【0024】一方、各セルステーション(CS)4の受
信系について見ると、そのハイブリッドセクション10
を介して得た受信信号をまず受信増幅器(RX・RF)
36で受けて、ここでCS内の処理に最適な所要周波数
に変換(ダウンコンバート)し、かつ、増幅した後復調
器(DEM)37で元のディジタル音声/データ信号に
再生する。
【0025】図5の右端に示すとおり、送受信アンテナ
7はスペースダイバーシチ(SD)構成となっており、
上記受信系の構成要素(36および37)は2系統にな
っている。このため、SD(スペースダイバーシチ)選
択部38は、一対の送受信アンテナ7の双方より得た一
対の受信信号のち、受信レベルの高い方の再生復調デー
タを選択する。この選択された復調データは、TDMA
制御部33に供給される。また、受信レベルの高い方を
選択した選択情報はMPU31にも通知される。
【0026】上記の復調データを受けたTDMA制御部
33は、この復調データより、制御チャネル(Dチャネ
ル)の信号と、音声/データに係る通話チャネル(Bチ
ャネル)の信号とに分離した後、ADPCMコーデック
32において、64kbpsのデータに変換して、上記
多重/分離手段20に送る。次に図5に示すハイブリッ
ドセクション10について見ると、図1に示した電力合
成器11は、複数段の電力合成器(図では、複数段のハ
イブリッド(H1〜H6)、例えば3dB方向性結合器よ
り構成している)として実現されている。
【0027】最終段のハイブリッドH5またはH6から
の合成送信電力はそれぞれ、例えばハイパワーアンプか
らなる共通送信増幅器41(COMP・AMP1および
COMP・AMP2)に入力される。図1に示したTD
Dスイッチ(TDD.SW)13は、TDDスイッチS
5およびS6として示され、各共通送信増幅器41の出
力は、一対の送受信アンテナ7(ANT1,ANT2)
に入力される。
【0028】アンテナ7のうち、ANT1側の経路を選
択するか、ANT2側の経路を選択するかは、図1に示
したSDスイッチ14により定まる。このSDスイッチ
14は、図5においてSDスイッチS1〜S4として実
現され、これらSDスイッチS1〜S4内の各スイッチ
経路に応じて、アンテナANT1側かアンテナANT2
側かが定まる。ここに、その各スイッチ経路は、各CS
(CS1〜CS2)内のSD選択部38における既述の
選択情報(アンテナANT1およびANT2のうち、い
ずれのアンテナからの受信レベルが高かったか)に基づ
き、決定される。
【0029】ANT1系が選択されたときは、スイッチ
S1およびS2により、CS1およびCS2からの各送
信電力がハイブリッドH1で合成され、スイッチS3お
よびS4により、CS3およびCS4からの各送信電力
がハイブリッドH2で合成され、さらにこれらの合成電
力がさらに合成されてハイブリッドH5より出力され
る。
【0030】ANT2系が選択されたときは、スイッチ
S1,S2,S3およびS4は上記の経路とは反対側の
経路を設定するように、各SD選択部38により指令さ
れ、こんどは、CS1およびCS2と、CS3およびC
S4との各合成電力がハイブリッドH3およびH6で累
積的に合成される。以上は無線基地局3での送信動作で
あるが、受信動作の場合は、TDDスイッチ13(スイ
ッチS5およびS6)は、アンテナANT1およびAN
T2からの受信信号を、それぞれ低雑音増幅器42(L
NA1,LNA2)に導くように、設定される。このよ
うにTDDスイッチ13(S5,S6)を設定するの
は、TDMA制御部33の制御のもとでTDD方式に則
り行われる(後述の図6参照)。
【0031】低雑音増幅器42(LNA1,LNA2)
からの受信信号は、図1に示した電力分配器12を介し
て、各セルステーション(CS1〜CS4)4に分配さ
れる。アンテナANT1からの受信信号は、上記電力分
配器12を構成する複数段のハイブリッド(H7〜H1
2)のうち、ハイブリッドH11,H7およびH9を介
してCS1〜CS4に分配され、逆に、アンテナANT
2からの受信信号は、ハイブリッドH12,H8および
H10を介してCS1〜CS4に分配される。
【0032】かくして分配された受信信号は、図4に示
す、各CS(CS1〜CS4)内の一対の受信増幅器
(RX・RF)36に入力される。図6は、図4および
図5における各部の信号のタイミングチャートである。
同図の左端にCS1〜CS4として示す各欄は、各セル
ステーション(CS1〜CS4)に対して、TDMA動
作を行わせるためのチャネル割当てを表し、また同時
に、TDD動作が行われている様子を表している。
【0033】また、S5,S6として示す欄は、図5に
示したTDDスイッチS5およびS6が、TDDの動作
タイミングを規定し、いわゆるピンポン伝送が実行され
る様子を示す。さらにまた、S1〜S4として示す欄
は、スペースダイバーシチ(SD)動作が行われている
様子を一例をもって示し、常に受信感度が良好なアンテ
ナ系が選択されている様子を示している。
【0034】図6のCS1〜CS4の欄を再び参照する
と、セルステーションCS1は、送信(TX)タイミン
グにおける4タイムスロットのうち、第1タイムスロッ
トを第1チャネルCH1(CH1TX)として割り当て
られる。他のセルステーションCS2,CS3およびC
S4は、送信(TX)タイミングにおける残りの3タイ
ムスロットのうち、第2、第3および第4タイムスロッ
トをそれぞれ第2、第3および第4チャネルCH2T
X,CH3TXおよびCH4TXとして割り当てられ
る。
【0035】一方、セルステーションCS1は、受信
(RX)タイミングにおける4タイムスロットのうち、
第1タイムスロットを第1チャネルCH1(CH1R
X)として割り当てられる、他のセルステーションCS
2〜CS4についても、同様に第2、第3および第4チ
ャネルCH2RX,CH3RXおよびCH4RXが割り
当てられる。
【0036】このようなチャネル割当てを実現するに
は、セルステーションCS1〜CS4が相互に完全に同
期していることを要する。この同期は、CS1〜CS4
について、マスターCS(CS1)4が代表して行う。
すなわち3台のスレーブCS(CS2〜CS4)4は、
図4に示したスレーブ間通信によって、マスターCS
(CS1)4に従属同期する。
【0037】このようにすると、送受信アンテナ7と各
加入者装置2との間の無線区間6(図67)でのCS1
〜CS4の制御用の無線チャネルを、代表としてマスタ
ーCS1にのみ割り当てておけばよく、空間利用効率は
きわめて良くなる。図6において、CS1の欄でハッチ
ングを施したチャネル(CH1TX,CH1RX)が、
CS1〜CS4に共通の制御チャネル(Dチャネル)を
CS1が代表して使用するチャネルである。このハッチ
ングを施したチャネル以外は全て通話チャネル(Bチャ
ネル)である。
【0038】図7は図4および図5に示す第1実施例の
第1の変形例を示す図(その1)であり、図8は図4お
よび図5に示す第1実施例の第1の変形例を示す図(そ
の2)ある。図7および図8に示す構成は、図4および
図5に示す構成要素から、共通送信増幅器(COM・A
MP1,COM・AMP2)41を削除し、さらに低雑
音増幅器(LNA1,LNA2 )42を削除したもので
ある。
【0039】この結果、図7および図8の構成は、図4
および図5に示す第1実施例に比べて、ハードウェアコ
ストを低減することができる。このような第1の変形例
は、各加入者SUBと無線基地局3との間の無線区間6
が小さく、サービスエリア(伝搬距離)をあまり大きく
する必要がない場合に好適である。図9は図4および図
5に示す第1実施例の第2の変形例を示す図(その1)
であり、図10は図4および図5に示す第1実施例の第
2の変形例を示す図(その2)である。
【0040】図9および図10に示す構成は、図4およ
び図5に示す構成要素から、スペースダイバーシチ(S
D)機能を除去したものであり、このためにSDスイッ
チ14が排除されている。したがって送受信アンテナ7
は2本(ANT1,ANT2)であったものが1本にな
っている。この結果、第1実施例に比べてハードウェア
コストを低減することができる。このような第2の変形
例は、各加入者SUBと無線基地局3との間の伝搬空間
(無線区間6)が見通し内にあり、いわゆるマルチパス
フェージングが発生し難い地域において適用するのが好
ましい。またこのような条件の地域では、第1の変形例
のように共通送信増幅器41および低雑音増幅器42を
も削除することができる場合が多く、ハードウェアコス
トの一層の低減が可能である。
【0041】結局、この第2の変形例による無線基地局
3は、各々が複数のPHS端末よりなる加入者装置2
を収容する、複数のセルステーション4と、これらセ
ルステーションと単一の送受信アンテナ7との間に配置
され、かつ、これらのセルステーションからの各送信電
力を合成して送受信アンテナ7に供給する複数段の電力
合成器11と、その送受信アンテナ7から受信した受信
電力をこれらのセルステーションに分配する複数段の電
力分配器12と、この送受信アンテナ7をTDD方式の
もとで送信用と受信用とに交互に切り替えるTDDスイ
ッチ13(S6のみ)とからなるハイブリッドセクショ
ン10と、によって構成される。
【0042】ここで再び、図4および図5に示した第1
実施例を参照する。図4に示すような、4台のセルステ
ーション(CS1〜CS4)からの送信電力を合成する
ハイブリッドセクション10(図5)の場合、スペース
ダイバーシチ(SD)動作を考慮した回路構成にする
と、電力合成器11を構成するハイブリッド(H)が、
信号の流れに沿って2個必要である(例えば、H1→H
5、またはH3→H6)。したがってデッドロスがない
としても6dBの損失が発生する。
【0043】一方、スペースダイバーシチ(SD)動作
を考慮しない単一系動作の場合は(図9および図10参
照)は、ハイブリッド(H)が信号の流れに沿って2個
必要であり、デッドロスがないとしても6dBの損失が発
生する。電力合成器(ハイブリッド)11の機能は、前
述のとおり送信系(TX)の場合は2つの送信入力電力
を1つに合成するためのものであり、また、受信系(R
X)の場合は、1つの受信入力電力を2つに分配するた
めのものである。
【0044】上述した損失は、送信系の場合は、送受信
アンテナ7から放出される送信電力の低減となり、一
方、受信系の場合は、ノイズフィギュアの劣化につなが
る。これらの問題を解決するために、第1実施例では、
ハイブリッドH5とアンテナ7との間に共通送信増幅器
41を挿入している。ところがハイブリッドH5とアン
テナ7との間に共通送信増幅器14を挿入すると、4台
のセルステーション(CS1〜CS4)の各送信電力を
1つの増幅器41で共通に増幅することになり、すなわ
ち4つの信号が1つの増幅器41に入力されることにな
り、増幅器の非線型から生ずる混変調歪が問題となりや
すい。そこで複数の信号が入力された場合でも、混変調
歪のレベルを一定以下に抑圧することが必要となり、い
わゆるバックオフを大きくとらなければならい。この結
果、飽和電力の大きな増幅器41を用いなければならな
いことになる。なお、ここに言うバックオフとは、出力
飽和レベルから動作点までのレベル差のことである。し
かしながら、そのように大きな飽和電力得るというこ
とは、消費電力を大きくするという問題を生じさせる。
【0045】さらにまた放熱構造が大きくなったり、必
要な電源が大型化する等コストアップや装置の大型化に
つながるという問題も生じさせる。以下述べる第2実施
例は、上記の問題点に鑑み、4台のセルステーションの
間で、送受タイムスロットの同期がとれていることに着
目し(図6参照)、共通送信増幅器41のバイアスを調
整するバイアス可変手段(51)を導入することによっ
て、消費電力の低減を可能としたものである。
【0046】図11は第2実施例のもとでの各部の信号
のタイミングチャートである。なお、本図は前述の図6
に相当する。ただし、図11のSDスイッチS1〜S4
の切換えパターンは、図6とは異なる例が示されてい
る。図11における送信タイムスロット(4タイムスロ
ット)において、ハッチングを施した各タイムスロット
のチャネル(CH)は、使用中すなわち有意義情報を送
信中のチャネルを示している。ただし、一例である。な
お、マスターCS(CS1)のCH1TXとCH1RX
は、送信時および受信時の全CS(CS1〜CS4)に
共用の制御チャネル(Dチャネル)であり、それ以外は
全て通話チャネル(Bチャネル)であることは、図6に
おいて説明したとおりである。
【0047】また、図11のSDスイッチS4の欄にお
いて、第1〜第3タイムスロットを×印で示したのは、
その直前のS4の切換え状態を、この第1〜第3タイム
スロットの間保持していることを表す。図12は本発明
に係る第2実施例を示す図(その1)、図13は本発明
に係る第2実施例を示す図(その2)である。なお、図
12および図13の基本構成は、図4および図5と全く
同じであるが、バイアス可変手段51が理解し易いよう
にするために、図の表し方を変えている。また、電力分
配器12を省略している。またこの例では、図11の送
信タイムスロットの一番目のタイムスロットのときの
(SD)スイッチ14の動作方向を表している。
【0048】第2実施例の考え方は、共通送信増幅器4
1のみならず、共通受信増幅器(図5の低雑音増幅器L
NAに同じ)42にも適用できるが、以下の説明は、前
者の増幅器41を例にとって行う。セルステーションC
S1〜CS4の受信タイムスロット情報(各CSがどの
タイムスロットを使用しているか、さらに、ANT1と
ANT2のうちのどちらのアンテナ7を使用している
か)について集中管理しているマイクロプロセッサ(M
PU)31からの制御信号(図中のA,B)が、D/A
変換器52のいずれか一方をとおり、対応するDC/D
Cコンバータ(DCコンバータ)53の出力電圧可変端
子Vに入力され、共通送信増幅器(COM.AMP1ま
たはCOM.AMP2)41の一方(FETよりなる)
に可変のドレイン電圧が印加される。
【0049】図14は各送信タイムスロット毎の各セル
ステーションにおける利用加入者数の一例を表す図であ
る。本図の左側は、各セルステーション(CS1〜CS
4)について、加入者(SUB)によって各タイムスロ
ット(TS1〜TS4)が利用される状況を、アンテナ
ANT1側とアンテナANT2側に区分しており、一
方、図14の右側は、各タイムスロット(TS1〜TS
4)の信号を、目的とするアンテナへ切り換えるための
SDスイッチ14を介して、COM.AMP1あるいは
COM.AMP2に入力される状況を統計的に表してい
る。
【0050】本図の例では、 COM.AMP1のT1は1人分、 COM.AMP2のT1は2人分、 T2は0人分、 T2は0人分、 T3は1人分、 T3は3人分、 T4は0人分、 T4は4人分、 の各送信信号を、共通送信増幅器(COM.AMP1,
COM.AMP2)41で増幅しなければならないこと
が分かる。
【0051】図15は共通送信増幅器(COM.AM
P)の入力電力対出力電力特性を示す図である。各タイ
ムスロット(TS1〜TS4)の利用状況にあわせて、
バックオフが一定となるようにドレイン電圧(図13の
ドレインDCin参照))を与えることになる。もっと
も、FET(共通送信増幅器)に対し細かくバイアスを
調整するのであれば、5通りの異なるバイアスを該FE
Tのドレインに与えることになる。つまり、図15の4
つのモードA,B,CおよびDに加えて、CS1〜CS
4を通して、全く利用していないタイムスロットについ
ては、そのドレイン電圧を0Vとして、ゲート電圧のみ
を与えるようにする(モードE)。
【0052】図16は、図15の4つのモードA〜Dに
おけるドレイン電圧を、図14の例に即して表した図で
ある。図17はFETの電圧(Vds)対電流(Ids)特
性を示す図である。本図に表すとおり、FETのドレイ
ン電圧を変化させたとき、静特性のフラットな領域での
利得はほとんど変化することなく、飽和電力のみが変化
する。したがって、このフラット領域を使用して、低消
費電力化を図ることができる。
【0053】結局、上記第2実施例を要約すると、この
第2実施例のもとでの無線基地局3は、複数のセルステ
ーション4が各タイムスロット毎にそれぞれ個別に割り
当てられた各チャネルを占有するTDMA方式で動作す
ると共に、複数段の電力合成器11の出力側にこれら複
数のセルステーションに対し共通に設けられる共通送信
増幅器41と、複数段の電力分配器12の入力側にこれ
ら複数のセルステーションに対し共通に設けられる共通
受信増幅器42とを備えていて、ここにおいて該無線基
地局3はさらに、共通送信増幅器41の増幅器に対し
て、各タイムスロット毎に、使用中のチャネル(CH1
〜CH4)の数に比例したレベルのバイアスを与えるバ
イアス可変手段51を含むものである。
【0054】ここで再び、図4および図5に示した第1
実施例を参照する。この第1実施例での無線基地局3に
おける、送受信アンテナ7からの送信出力は一定になる
ことが望まれる。なぜなら、無線通信の場合、他の無線
基地局との干渉をさけるためにその送信出力は規定の範
囲内に保たなければならないからである。すなわち第1
実施例のごとく、複数の(4つの)セルステーション
(CS1〜CS4)4からの出力をハイブリッドセクシ
ョン10にて合成して送信する場合、アンテナ7への入
力端において、各CSからのそれぞれの出力レベルがそ
れ単独で一定となるようにする必要がある。
【0055】第1実施例(図4および図5)に基づく無
線基地局3での多重合成における送信出力の制御は、各
セルステーション(CS)の出力端すなわち送信増幅器
35の出力での送信レベルが一定となるように自動制御
を行うのみである。すなわち該増幅器35がALC(A
utomatic Level Control)を実
行するのみである。この結果、電力合成器11を通過し
た後の合成後の出力レベル補正が全くなされてないこと
になる。そうすると、経年変化によって電力合成器11
を通過した後の通過損失に変化が生じても、その変化に
対して何ら補償がなされないことから、上記送信レベル
が規格を外れるおそれがあるという問題が生ずる。第3
実施例はこの問題に対処可能とするものである。
【0056】この第3実施例のポイントは、複数のセル
ステーション(CS)4毎に複数の送信増幅器35を備
えた無線基地局3において、該無線基地局はさらに、送
受信アンテナ7の入力端に最も近い点において送信電力
を検出してその検出結果に比例した送信利得を各送信増
幅器35に与えるための送信利得可変手段(61)を含
むことにある。
【0057】図18は本発明に係る第3実施例を示す図
(その1)、図19は本発明に係る第3実施例を示す図
(その2)である。これらの図において、本実施例の特
徴は上記の送信利得可変手段61にある。この手段61
を実現するには種々の手法が考えられるが、本図の例で
は、この手段61を構成要素62〜67により実現して
いる。62は送信出力検波器(DET1,DET2),
63はゲートスイッチ(GS1,GS2),64はサン
プルホールド回路、65は利得制御電圧出力回路、66
は1/2切換器、67はマイクロプロセッサ(MPU)
である。
【0058】複数のセルステーション(CS1〜CS
4)4からの出力を合成して1本の送受信アンテナ7か
ら送信した場合、そのアンテナ7の入力端にもっとも近
い点に送信出力検波回路62を設ける。そして各CS4
のTDMA・CONT端子からのバーストタイミング情
報を基に、マイクロプロセッサ(MPU)67からゲー
トスイッチ63とサンプルホールド回路64とを制御し
て各チャネル間の同期をとりながら送信出力を検出す
る。その検出結果と基準電圧refとの差を利得制御電
圧出力回路(DC.AMP)65で求めて送信増幅器3
5にフィードバックさせ、各CSで送信利得を調整する
ことにより、アンテナ7の入力端での出力を一定となる
ようにしている。
【0059】図20は送信出力の測定タイミングを示す
タイミングチャートであり、本図も参照しながら、図1
8および図19に示す第3実施例を説明する。なお、図
20の見方は、図6および図11における見方と同じで
ある。各セルステーション(CS)での送信信号バース
トは、呼量によって増減する。このため、合成後の点
(H5の出力)で単に検波しただけでは、目的とする利
得制御はできない。そこで、図20に示す通り、受信信
号バースト時に、各CS4から1バーストずつタイムス
ロットを順次ずらしながら、送信波を送出して、合成端
で電力合成器11の出力端(H5またはH6)での出力
レベルを測定する。
【0060】図18および図19も参照すると、ハイブ
リッドセクション10内のハイブリッド(H5,H6)
の各出力端に、上記の検波回路62(DET1,DET
2)とゲートスイッチ(GS1,GS2)63とを設
け、各ゲートスイッチ63からの検波出力をサンプルホ
ールド回路64にて各CSで保持する。マイクロプロセ
ッサ(MPU)67は各CS4からのバーストタイミン
グ情報によりゲートスイッチ63とサンプルホールド回
路64を制御する。つまり、各タイムスロット毎に順次
送信出力をサンプル(検波)し、その検波電力を各タイ
ムスロット対応にすなわち各CS対応にサンプルホール
ド回路64に、引き続く送信信号バーストタイミングの
終了迄ホールド(保持)する。
【0061】図20において、CS1からの送信出力の
みを測定するための測定バーストT11が出力される。
このときSDスイッチ(S1)14をアンテナ7のAN
T1側に切換えておく。かくして電力合成器11のハイ
ブリッドH5から測定用送信波が送出される。この送信
波は検波器62(DET1)にて直流検波電圧に変換さ
れ、ゲートスイッチ63(GS1)でCS1からの測定
バーストとして選択される。この直流検波電圧は、ホー
ルド電圧としてサンプルホールド回路64にて、次の測
定バーストT12を出力するとき迄ホールドされる。な
お、上記のホールド電圧はCS1へ戻され、直流増幅器
(DC.AMP)からなる利得制御電圧出力回路65に
おいて基準電圧(ref)と比較され、送信増幅器(T
X.RF)35の利得を制御する。この制御は、アンテ
ナ7の入力端において規定出力が得られるように行われ
る。なお、本図ではそのTX.RF内に他図では記載を
省略したミキサ(MIX)も表示している。周波数変換
用のミキサであり、セルステーションCSは、CS1〜
CS4相互で異なる周波数(f1〜f4)を次の測定バ
ースト(T12)では、SDスイッチ14(S1)をA
NT2側へ切換えて電力合成器14のハイブリッドH6
からCS1の測定用送信波を得る。さらに送信出力検波
器62(DET2)にて直流電圧に変換し、前述と同様
にゲートスイッチ63(GS2)にてCS1からの測定
バーストとして選択する。選択したCS1用のANT2
系の直流検波電圧は、サンプルホールド回路64で次の
測定バースト(T13)迄ホールドされる。以下、SD
スイッチS1の動作は1バースト毎にANT1側とAN
T2側とに交互に切換えて行う。このため、サンプルホ
ールド回路64内には、ANT1またはANT2側に切
換える1/2切換器66が設けられる。
【0062】CS2〜CS4はCS1と同様に送信出力
が制御を行う。上述したCS1についての動作と同様の
動作は、CS1→CS2→CS3→CS4のように順次
行われる。CS1〜CS4の送信出力測定バースト(T
11〜T42)の供給を、受信フレームで行うことは、
図20から明らかである。また、送信信号バースト時の
SDスイッチ(S1〜S4)14は、各CSの受信系で
検出した受信レベルに応じてANT1またはANT2の
いずれか一方を選択する。
【0063】結局、上述した第3実施例の具体例によれ
ば、無線基地局3は、複数のセルステーション4が各タ
イムスロット毎にそれぞれ個別に割り当てられた各チャ
ネルを占有するTDMA方式で動作すると共に、TDD
方式のもとで、これら複数のセルステーション4は全体
に送信フレームと受信フレームの各周期を交互に繰り返
して動作し、ここにおいて、上記の送信利得可変手段6
1は、その受信フレームの各周期においてセルステーシ
ョン4の各々(CS1〜CS4)の送信増幅器35より
各タイムスロット毎に順次一定の送信出力測定用バース
トを出力せしめて各送信増幅器35毎の前測定検出結果
に応じた送信利得をそれぞれ得、その送信利得を引き続
く送信フレームの周期の終了まで各送信増幅器35に与
えるようにしている。再び図4および図5に示した第1
実施例を参照する。この第1実施例での無線装置3にお
ける送信出力の多重合成後における送信出力制御は、各
CSの出力端での送信レベルが一定となるように自動制
御を行うのみである。この結果、上記第3実施例でも述
べたように合成後の出力レベル補正が全くなされていな
いことになる。そうすると、経年変化によって共通送信
増幅器41の利得変化に対して補償がなされないことか
ら、アンテナ7からの送信レベルが規格を外れるおそれ
がある、という問題が生ずる。第4実施例はこの問題に
対処可能とするものである。
【0064】この第4実施例のポイントは、複数段の電
力合成器11の出力側に複数のセルステーション4に対
し共通に設けられる共通送信増幅器41を備えた無線基
地局3において、該無線基地局はさらに、共通送信増幅
器41の入力端での入力レベルが複数のセルステーショ
ン4のいずれについても同一レベルになるようにした状
態のもとで送受信アンテナ7の入力端における送信出力
レベルが所定の一定値に維持されるように該共通送信増
幅器41の送信利得を調整する送信利得調整手段71を
含むことにある。
【0065】図21は本発明に係る第4実施例を示す図
(その1)、図22は本発明に係る第4実施例を示す図
(その2)である。これらの図において、本実施例の特
徴は上記の送信利得調整手段71にある。この手段71
を実現するには種々の手法が考えられるが、本図の例で
はこの手段71を構成要素72〜78により実現してい
る。72は入力側送信出力検波器(DET3,DET
4),73はゲートスイッチ(GS4,GS5),74
は出力側送信出力検波器(DET5,DET6),75
はサンプルホールド回路(SH2,SH3),76はD
Cオフセット制御部(CONT1,CONT2),77
はサンプルホールド回路(SH4),78はマイクロプ
ロセッサ(MPU)である。
【0066】複数のセルステーション(CS1〜CS
4)4からの出力を合成して1本の送受信アンテナ7か
ら送信した場合、その合成端(ハイブリッドH5または
H6の出力)にもっとも近い点に入力側送信出力検波器
72(DET3,DET4)を設ける。そして各CS4
からのバーストタイミング情報を基に、マイクロプロセ
ッサ(MPU)78からゲートスイッチ73(GS4,
GS5)とサンプルホールド回路77を制御して各チャ
ネル間の同期をとりながら送信出力を検出する。その検
出結果と基準電圧refとの差を利得制御電圧出力回路
65で求めて送信増幅器35にフィードバックさせ、各
CS4での送信利得を可変し、上記の合成端(H5また
はH6)で一定にしておく。さらに、アンテナ7の入力
端には出力側送信出力検波器74(DET5,DET
6)を設け、各CS4からの上記バーストタイミング情
報を基に、MPU78による制御のもとで各バーストタ
イミング毎にDCオフセット制御部76(CONT1,
CONT2)からのDCオフセット電圧と検波器74か
らの直流検波電圧とをサンプルホールド回路75(SH
2,SH3)にてサンプルホールドして、共通送信増幅
器41からの送信出力が一定となるように制御する。
【0067】送信波の合成端(H5,H6)における出
力レベルの制御は上述した第3実施例と同様である。こ
の第4実施例は、送信波合成端(H5,H6)における
送信出力を所定レベルまで増幅する前述の共通送信増幅
器41(COM.AMP1,2)に加えてアンテナ7の
入力端の出力を検波する出力側送信出力検波器74(D
ET5,DET6)を設け、その検波電圧をMPU78
の指令によって、サンプルホールド回路(SH2,SH
3)にてサンプルホールドして、共通送信増幅器41
(COM.AMP1,COM.AMP2)の利得を制御
し、送信出力レベルを一定とする。
【0068】各CSからの送信信号バーストは、呼量に
よって増減し、合成後の点での送信制御が複雑となる
が、前述した第2実施例による方法で共通送信増幅器4
1の入力側レベルが、4台のCS(CS1〜CS4)の
各々について全て同じとなるように制御した状態で(上
述)、アンテナ7の入力端レベルが一定となるように該
増幅器(COM.AMP)の利得を制御する。
【0069】すなわち、送信信号バースト期間(図20
参照)の各タイムスロット(4タイムスロット)毎に、
アンテナ7の入力端での送信出力レベルを検波して、サ
ンプルホールド回路75へ直流検波電圧を印加する。一
方、各CS4のTDMA.CONT端子からのバースト
タイミング情報から、各CSの送信波の数をMPU78
にて判定して、DCオフセット制御部76を介し、DC
オフセット電圧をサンプルホールド回路75に与える。
【0070】サンプルホールド回路75は、上記直流検
波電圧と上記DCオフセット電圧との差に比例した電圧
を共通送信増幅器41に印加してその利得を制御して、
アンテナ7の入力端にて送信出力レベルを一定にする。
なお、共通送信増幅器41の利得制御は、アンテナ7の
ANT1側とANT2側で独立に行う。
【0071】結局、上述した第4実施例の具体例によれ
ば、無線基地局3は、複数のセルステーション4が各タ
イムスロット毎にそれぞれ個別に割り当てられた各チャ
ネルを占有するTDMA方式で動作すると共に、TDD
方式のもとで、これら複数のセルステーション4は全体
に送信フレームと受信フレームの各周期を交互に繰り返
して動作し、ここにおいて、上記の送信利得調整手段7
1は、各送信フレームの周期において、各タイムスロッ
ト毎に、送受信アンテナ7の入力端における送信出力の
レベルから、チャネルを使用する送信波の数に応じたオ
フセットを差し引いた差電圧と所定の基準電圧ref′
との誤差電圧を、共通送信増幅器41に帰還して送信利
得を調整するようにしている。
【0072】次に本発明に基づく第5実施例について説
明する。PHSは基本的には移動通信に使用される方法
であるため、加入者装置(移動端末)の位置は固定され
ずに動き回ることを前提としている。そのために、無線
基地局および加入者装置(移動端末)共に無指向性アン
テナが使用されていた。なお、無線基地局で指向性アン
テナを使用し一つの無線ゾーンを複数の扇形ゾーンに分
割する方式が使用されることがあるが、この場合無線ゾ
ーンの分割は固定的に行われており、基本的な考え方は
無指向性アンテナの場合と変わらない。
【0073】WLLシステムは低コストで通信インフラ
を整備することを意図としたシステムであるため、比較
的加入者(SUB)の密度が小さい場合でもシステムコ
ストを安くする必要がある。特にインフラ系のコスト削
減のためには無線基地局数の削減と各無線基地局の低コ
スト化が必要である。無線基地局数の削減のためには無
線ゾーンを大きくする必要があるが、そのために送信電
力を大きくすることは、ハードウェアコストの増大を招
く。またPHSの場合、加入者装置2の送信電力は規格
により制限されている。(規格RCR STD−28参
照)。
【0074】一方、一つの無線ゾーンを複数の扇形ゾー
ンに分割する方式を使用する場合があるが、各扇形ゾー
ンでは指向性アンテナを使用するために送信電力および
干渉共に改善される。しかし無線ゾーン当たりの総電力
および無線装置数は扇形ゾーンの数だけ増大するので、
結局、無線基地局のコストは下がらない。無線ゾーンを
大ゾーン化するために所要送信電力が大きくなるのは、
無線基地局および/加入者装置でそれぞれ無指向性アン
テナを使用するために不必要な方向にまでも電波を放出
するからであり、このために送信電力が無駄になる。
【0075】またアンテナが無指向性の場合にはこのよ
うな不必要な電波の放射が隣接する他の無線基地局に対
する干渉となるために、周波数繰り返し数を大きくしな
ければならない。すなわち、ある無線ゾーンで使用する
周波数と同じ周波数はより遠くの無線ゾーンでなければ
使用できない。この結果、周波数利用効率が悪化し、1
無線ゾーン当たりの収容可能な加入者(SUB)数が少
なくなるから、無線ゾーンを大きくできず、逆に基地局
の数を増やさざるを得なくなる。一つの無線ゾーンを複
数の扇形ゾーンに分割する方式では、この問題は軽減さ
れるが、十分効果的とはいえない。
【0076】第5実施例は上記の諸問題に対処するもの
であり、既述した2)の課題に相当する。そしてその課
題を解決するために基本的には次のような無線基地局3
を提供する。すなわち、無線基地局3と、該無線基地局
3の周囲に点在し、かつ、該無線基地局3に収容され各
々がPHS端末を有する多数の加入者装置2とからなる
PHSを利用したWLLシステム1における無線基地局
であって、送受信波が、これら多数の加入者装置2の無
線基地局に対する分布に応じた可変の指向性を有する可
変指向性送受信アンテナ手段81を具備するようにした
ものである。
【0077】WLLシステム1内の無線基地局3および
/または加入者装置2が、指向性のアンテナを使用する
ことにより、不要な電波放射を減少させ、伝送距離の増
大と干渉の低減を実現しつつ無線ゾーンを大ゾーン化す
るものであり、これによりインフラコストを低減させ
る。結局、WLLシステム1では加入者装置2の位置が
固定であり、基地局3に対してどの加入者SUBがどの
方向にいるかをインフラ側で把握できることを利用し、
加入者に方向付けた指向性を持つアンテナを無線基地局
で使用することにより、不要な電波放射を減少させ、伝
送距離の増大と干渉の低減を同時に実現する。
【0078】同様に、加入者装置2に対する基地局3の
方向も固定されることに着目し、加入者装置2で基地局
3に方向付けた指向性アンテナを使用することにより、
干渉を低減すると共に周波数利用効率の改善を図ること
ができる。図23は本発明に係る第5実施例による機能
を図解的に表す図である。図中、7は無線基地局3の送
受信アンテナ、8は加入者SUBにおける加入者装置2
の送受信アンテナである。
【0079】図23のように加入者装置2の分布にばら
つきがある場合、基地局3に適当な指向性のアンテナ7
を使用することにより送信電力の効率を向上し、さら
に、特に加入者密度が小である方向への放射電力を減少
させることにより、この方向への干渉を減少できる。干
渉電力が減少することによって、この方向にある他の基
地局(図示せず)による無線ゾーンで同じ無線周波数を
利用し易くなり、周波数利用効率が改善される。PHS
では各基地局が自律的に、干渉の少ない周波数を選択し
て使用する、ダイナミックチャネルアサイン(DCA)
を使用しているため、その改善効果は大きい。
【0080】図24は第5実施例を特徴づける可変指向
性送受信アンテナ手段の一例を示す図である。可変指向
性送受信アンテナ手段81は、給電位相制御部としての
アンテナスイッチセクション82と2極送受信アンテナ
7とからなる。ここに給電位相制御部(以下、アンテナ
スイッチセクション)82は、λ/8遅延線83と、3
λ/8遅延線84と、パターンスイッチS1〜S7と、
図示する所要の配線とからなり、ハイブリッドセクショ
ン10との間の送信波Tおよび受信波Rの授受を行う。
【0081】パターンスイッチS1〜S7は、各CS4
内のMPU31から、スイッチパターン制御信号を受け
て、指定された接点位置をとり、図25に図解する各種
の指向性パターンを形成する。図25の(A)〜(E)
は各種の指向性パターンとそのときのスイッチパターン
を表す図である。給電の経路中にλ/8の遅延を与える
か、3λ/8の遅延を与えるか、あるいは遅延を与えな
いかに応じて、指向性のパターンを例えば(A)〜
(E)のように得ることができる。なお、指向性を任意
に得ること自体は、他の周知技術でも実現できる。
【0082】各加入者装置2の位置が固定であり無線基
地局3に対してどの加入者がどの方向にいるかを把握で
きることに着目し、特定の方向にある加入者装置群をグ
ループ分けし、各グループ毎に特定のTDMAタイムス
ロットを割り当てるようにする。図26は第5実施例の
もとでの加入者装置群のグループ分けの一例を示す図で
あり、図27は図26におけるグループ分けのもとでの
タイムスロットの割振りを示す図である。これら図26
および図27を参照にすると、グループ1に属する各加
入者装置2にはタイムスロット1、グループ2に属する
各加入者装置2にはタイムスロット2を割り振るように
する。したがってタイムスロット1では図25の(E)
のスイッチパターン3を採用し、タイムスロット2では
図25の(C)のスイッチパターン2を採用する。かく
のごとく、TDMAタイムスロット毎にアンテナ指向性
を切り換えて各グループ内の加入者装置群との通信を行
う。なお各加入者装置グループに属する加入者装置数は
バランス良くなるべく同数とするのが望ましいため、加
入者装置の地理的分布によってはスイッチパターン−1
および4(図の(A)および(B)のパターン)を使用
して平均化することも可能である。
【0083】また、加入者装置群対応のグループと、T
DMAタイムスロットとの対応関係は固定的なものであ
る必要は無く、その時点で発呼している加入者の地理的
分布により適応的に変更することもできる。さらに、各
無線ゾーンの基地局同士でタイミング同期をとり、近く
の無線ゾーン同士では互いに直交する指向性を使用する
ことにより無線ゾーン間の干渉を減少させることがで
き、これによってチャネル容量を増大できる効果が得ら
れる。
【0084】図28は図26に示した指向性パターンの
他の例を示す図である。図26においては、各TDMA
タイムスロットは全て指向性ありとしていたが、Dチャ
ネルによる制御情報の送信および受信タイムスロットで
は、アンテナはむしろ無指向性の方が望ましい場合があ
る。このときは、ダイバーシチアンテナ(一組のアンテ
ナ対)を利用して、特定のタイムスロットでの無指向性
化を実現することができる。
【0085】図29は無指向性のパターンも含む場合の
タイムスロットの割り振りを示す図であり、図中の“制
御”と記したタイムスロットがDチャネルに割り当てら
れ、無指向性モード(図28)となる。図30は図29
のパターンにも対応できる可変指向性アンテナ手段の一
例を示す図である。本図に示すように、アンテナスイッ
チセクション−1および−2を備え、送信側は両方同時
に給電する。受信側はアンテナ利得が異なる通常のダイ
バーシチ受信を行う。本図中、アンテナスイッチセクシ
ョン−1および−2とそれぞれの送受信アンテナ7の組
で、それぞれ第1および第2の可変指向性送受信アンテ
ナユニット85および86を構成し、これらユニット8
5および86は互いに直交配置される。ここに、各アン
テナスイッチセクションのスイッチパターンの組み合わ
せにより、図31〜33に示すような、合成した指向性
パターンが得られる。
【0086】図31は図28に示す無指向性モードに相
当する合成パターン図、図32は図28に示すグループ
1に対応する合成パターン図、図33は図28に示すグ
ループ2に対応する合成パターン図である。図34は他
の無指向性パターンの実現例を説明するための図であ
る。この実現例はアンテナ指向性を順次切り換えること
で疑似的に無指向性化を実現するものである。PHSで
はDチャネルの制御情報は数フレームに一度送信され
る。そこで、第1のフレームの制御情報用タイムスロッ
トでは図34の〔1〕の指向性とし、第2のフレーム
(必ずしも第1のフレームの直後のフレームとは限らな
い)の制御用タイムスロットでは同図の〔2〕の指向性
で先のフレームと同じ制御情報を送信する。第3のフレ
ームでは同様に〔3〕の指向性で同じ制御情報を送信す
る。以下これを繰り返すことで同一の制御情報を全方向
に送信でき、疑似的な無指向性化を実現できる。
【0087】結局、上記第5実施例の具体例によれば、
無線基地局3は複数のセルステーション4を含んでな
り、かつ、これら複数のセルステーション4が各タイム
スロット毎にそれぞれ個別に割り当てられた各チャネル
を占有するTDMA方式で動作するような無線基地局で
あって、ここにおいて可変指向性送受信アンテナ手段8
1は、多数の加入者装置2を無線基地局3から見た方向
別に複数にグループ分けしたとき、同一のグループに属
する各加入者装置2に対しては全て同一のタイムスロッ
トを割り振っておいて、各タイムスロット毎にそれぞれ
対応する上記の方向に指向性を持たせるようにしてい
る。
【0088】また可変指向性送受信アンテナ手段81
は、2極アンテナ7と、該2極アンテナ7への各給電位
相の位相差を各タイムスロット毎に切り換える給電位相
制御部82とを有してなるようにする。さらにまた可変
指向性送受信アンテナ手段81は、第1の可変指向性送
受信アンテナユニット85と、この第1の可変指向性送
受信アンテナユニット85に対して直交に配置された第
2の可変指向性送受信アンテナユニット86とからなる
ようにする。
【0089】そして可変指向性送受信アンテナ手段81
は、無線基地局3と各加入者装置2との間で制御情報の
授受を行う特定のタイムスロット毎に上記の指向性を無
指向性にするようにする。上述した指向性パターンにつ
いてさらに詳細な検討例を付記しておく。その説明のた
めに図35〜図39を参照する。
【0090】図35はアンテナの放射パターンの一例を
示す図、図36は給電位相差が0のときにアンテナ間隔
を変化させたときの各種放射パターン図、図37はアン
テナ間隔を第1の固定値にしたときに給電位相差を変化
させたときの各種放射パターン図、図38はアンテナ間
隔を第2の固定値にしたときに給電位相差を変化させた
ときの各種放射パターン図、図39はアンテナ間隔を第
3の固定値にしたときに給電位相差を変化させたときの
各種放射パターン図である。
【0091】なお、各々の図の左上の数値は、アンテナ
間隔:d(左側)と給電位相差〔単位:λ〕(右側)を
表す。図35では、アンテナ間隔:d=λ/2(0.
5)、給電位相差=λ/8(0.125)の場合を示
す。図35〜39を考察すると、下記とが判明す
る。 アンテナ間隔:dがλ/2(0.5)以外の場合、制
御可能な指向性は得られない。そして、d<λ/2では
楕円形のパターンとなり、d>λ/2では多数のビーム
が形成されて、給電位相差を変えても全体の放射パター
ンはあまり変化しない。 d=λ/2の場合には、給電位相差に対して連続的に
放射パターンが変化する。
【0092】以上のことから、アンテナ間隔はd=λ/
2(固定)が最適であり、給電位相差については、図2
4の具体例に示すとおり、0,λ/8および3λ/8の
遅延線(83,84)を用いるのが好ましい。次に第6
実施例について説明する。通常のPHSネットワークで
はPHS端末のアンテナ8は無指向性であるため、後述
の図40に示すように、周波数繰り返し数を大きくせね
ばならず、チャネル容量を大きくできなかった。
【0093】図40は一般のPHSネットワークにおけ
る希望波対干渉波を説明するための図であり、図41は
本発明の第6実施例により希望波対干渉波が改善される
ことを説明するための図である。WLLシステムではP
HS端末が固定であることを利用し、指向性アンテナを
使用することにより図40のようにセル間干渉を低減し
て周波数繰り返し数を小さくすることができる。従来、
加入者装置2のアンテナ8が無指向性の場合、7セル繰
り返しが必要とされており、図40のように、無線基地
局BTS1とBTS2が同じ無線周波数を使用する場
合、
【0094】
【数1】
【0095】であるから、希望波と干渉波の電力の比:
CIR(CARRIER TO INTERFEREN
CE RATIO)は(ただし長区間平均値)、
【0096】
【数2】
【0097】α:距離減衰指数(α=3.5) となる。これに対し、加入者装置2で指向性アンテナを
使用する場合、図41のように3セル繰り返しとして
も、L1=1,L2=2、であるから、希望波と干渉波
の電力の比CIRは、CIR=10.5[dB]となる。
ここでアンテナ8のF/B比を10[dB]とすれば、C
IR=20.5[dB]となり、7セル繰り返しのときと
同等のCIRとなる。すなわち、同等のCIRのもと
で、周波数繰り返し数を約半分にできる。したがってチ
ャネル容量を約2倍に増大できる。
【0098】結局、上記第6実施例は、PHSを利用し
たWLLシステム1において該WLLシステム1内の無
線基地局3に収容される加入者装置2であって、該加入
者装置2に具備される送受信アンテナ8が、該無線基地
局3に方向付けられた指向性を有することを特徴として
いる。以上述べた説明は、無線基地局3の構成のうち主
として加入者側に関連する部分についてなされたので、
ここで該無線基地局3の構成のうち、加入者交換機(図
67のLE)を含む公衆交換ネットワークPSTN側に
関連する部分について述べる。当該部分は、図1におけ
る多重/分離部(MUX/DMUX)20および図3に
示す多重/分離部(MUX/DMUX)20およびこれ
に関連する部分である。この関連する部分とは、上記多
重/分離部20そのものおよびその周辺部分と、さらに
は、該多重/分離部20から先の上記PSTN側に位置
する部分、例えば好ましくは図67に示す基地局制御装
置(BSC)5内に形成されるべき部分である。この後
者のBSC5内に形成されるべき部分については第7実
施例として後に詳しく説明するので、ここでは前者の部
分、すなわち、多重/分離部20とその周辺部分につい
て、既述の図3を参照しながら、整理しておく。
【0099】図3において述べた事項を整理すると、本
発明に係る好ましい無線基地局3の態様は次のとおりで
ある。すなわち、該無線基地局3は、まずPHSを利用
したWLLシステム1における無線基地局3である。そ
してこの無線基地局3は、第1無線基地局21と第2無
線基地局22とを合体して構成される。そして、これら
2つの基地局21および22は以下のように構成され
る。
【0100】第1無線基地局21は、各々が複数の加
入者装置2を収容する4台のセルステーション(CS1
〜CS4)4と、各セルステーション4と加入者交換機
LEとの間で送受信されるディジタル情報の多重および
分離を行う多重/分離部20とを含んで構成される。 第2無線基地局22は、各々が複数の加入者装置2を
収容する4台のセルステーション(CS1〜CS4)4
を有していて、かつ、第1無線基地局21内の多重/分
離部(MUX/DMUX)20を共用して各セルステー
ション4と加入者交換機LEとの間でディジタル情報を
送受信するように構成される。
【0101】さらに詳しくは、第1無線基地局21にお
いて、上述した4台のセルステーション(CS1〜CS
4)4のうちの1台は、通話用のBチャネル信号に加え
て制御用のDチャネル信号も取り扱うマスターセルステ
ーション(図4のCS1)であって、他の3台のセルス
テーション(図4のCS2〜CS4)は該マスターセル
ステーション(CS1)とプロセッサ間通信によって制
御用のDチャネル信号を送受信するスレーブセルステー
ションである。なお、上記のプロセッサ間通信は、図4
において、各CS内のマイクロプロセッサ(MPU)3
1の間で、主としてDチャネル号をやりとりするため
の通信であり、本図中に“CS間通信”と表されてい
る。
【0102】また第2無線基地局22においても、4台
のセルステーション(CS1〜CS4)4のうちの1台
は、通話用のBチャネル信号に加えて制御用のDチャネ
ル信号も取り扱うマスターセルステーション(CS1)
であって、他の3台のセルステーション(CS2〜CS
3)はこのマスターセルステーション(CS1)と上記
のプロセッサ間通信によって制御用のDチャネル信号を
送受信するスレーブセルステーションである。
【0103】上述した第1および第2無線基地局21お
よび22における上述した構成部分よりもさらに公衆交
換ネットワークPSTN側に配置されるべき構成要素、
好ましくは図67の基地局制御装置(BSC)5内に設
けられるべき、構成要素について、第7実施例として次
に説明する。本発明が意図するセルステーションCSの
構成を、本発明による改良を加えることなく、単純に実
現したとすると、図2に示したような構成になる。しか
しこの図2による構成では、多数本のメタルケーブルを
布設したりまた多数本のアンテナ7を林立させなければ
ならない、という既述の問題が生じてしまう。
【0104】そこでこの問題を解決するため、前述した
ように無線基地局3を、4台のセルステーション(CS
1〜CS4)をひとまとめにしてさらにそれを2つ重ね
た(BTS1+BTS2)構成とする(図3参照)。こ
こで、第1無線基地局(BTS1)(21)は、既存網
(公衆交換ネットワークPSTN)からの回線と、各セ
ルステーションCSとをつなぐ多重/分離部(MUX/
DMUX)を備え、BTS1への送信ディジタルデータ
とBTS2(22)への送信ディジタルデータとの振り
分けを行っている。
【0105】このように無線基地局3を構成することに
より、1セルステーションCS当り、既存のU′インタ
フェース回線すなわち(2B+D)×2(図2)の機能
を果すときに、このCSを8CS分に拡張して、2Mb
psのPCM回線1本で、8×(2B+D)×2の容量
をカバーすることができる。すなわち、 (2B+D)×2×4CS×2=32B+8D,D=16kbpsを =32B+2d,d=64kbpsとしたもの であり、このうち無線区間6では、4CS構成で1制御
(D)チャネルであり、8CSで2制御(D)チャネル
が使用されるので、使用可能な通話(B)チャネルは3
2B−2B=30Bチャネルとなる。これを2M回線
(上述した2MbpsのPCM回線)の32TS(30
ch/1制御チャネル/1同期チャネル)で実現したも
のである(TSはタイムスロットであり、1TSは1チ
ャネル(ch)に相当)。これを図42に示す。
【0106】図42は公衆交換ネットワーク(PST
N)と無線基地局(BTS)との間の伝送情報のチャネ
ル(ch)構成を示す図である。本図中、制御chはD
チャネルである。なお、本図の構成はこれまでの図に表
した構成と左右逆になっており、左側を加入者(SU
B)側、右側を公衆交換ネットワーク(PSTN)側と
した。これは、次に説明する図43の構成と整合させる
ためである。
【0107】図43は本発明に係る第7実施例を示す図
である。この第7実施例による、PHSを利用したWL
Lシステム1における無線基地局3は、既存の公衆交換
ネットワークPSTNで用いられるプロトコルと、WL
Lシステム1で用いられるプロトコルとを相互変換する
インタフェース変換装置91を介して、この公衆交換ネ
ットワークPSTNに接続することを特徴とするもので
ある。このインタフェース変換装置91は、好ましくは
基地局制御装置(BSC)内に配置される。
【0108】図43の構成を詳しく説明する前に、図4
4を参照する。図44は現状のPHSネットワークの構
成を説明するための図である。本図において、各部の構
成は次のとおりである。 ISM:Iインタフェースモジュールであり、D70交
換機に付加しISDNサービスを提供するモジュールで
ある。
【0109】ISMA:ISMAアダプターであり、P
HSサービスにおいてCSとISMを接続するための装
置である。 SLT:加入者終端装置である。 OCU:局内回線終端装置である。 AUR:移動保証機能部である。
【0110】DSU:メタリックディジタル加入者線の
終端装置である。 HLR:ホーム・ロケーション・レジスタであり、課金
情報などを収容しているデータベースである。 PBX/LAN:集線・交換処理を行う装置である。 また、S,T,U,U′およびVはそれぞれ参照点であ
り、S,TはISDNインタフェース、U,U′,Vは
伝送路インタフェースである。
【0111】図44において、PHSは、ISMAおよ
びISMを通して加入者交換機LE(D70)に接続
し、公衆交換ネットワークPSTNに対しアクセスを行
っている。WLLシステムとしてPHSを導入する場
合、PSTNと接続できることが第1条件であるが、現
状のPHSネットワークでは、高価なISDNネットワ
ークの存在を前提としており、WLLシステム1を例え
ば発展途上国等に導入することは事実上困難である。
【0112】また、現状のPHSネットワークは、CS
毎にU′インタフェース回線を収容しているが、WLL
システムとしてのトラヒック条件を考慮すると、U′イ
ンタフェース×2回線では充分でなく、無線基地局は複
数のセルステーションCSを収容する必要がある。そこ
で、既存のPSTNに、PHSネットワークによるWL
Lシステムを広義PSTNとして導入するためには、
U′インタフェースに代わる一般的な(既存の)インタ
フェースを収容することが必要になる。ただし、PHS
ネットワーク自体が規格RCR−STD28を前提とし
ているため、ISDNのプロトコルは処理しなければな
らない。
【0113】上述の背景のもとで、既述した3)および
4)の課題に対処すべく導入したのが、上述した図43
に示すインタフェース交換装置91であり、既存ネット
ワークPSTNのプロトコルとPHSがベースとするI
SDNのプロトコルとの間の相互変換(処理)を行うよ
うにしている。既存ネットワークのプロトコルとは、例
えばITU−Tで標準化されたV5.2インタフェース
等である。
【0114】図43に示すインタフェース変換装置91
は、基本的には次の構成要素からなる。 WLLシステム1側に接続する第1入出力部92。 公衆交換ネットワークPSTN側に接続する第2入出
力部93。 第1入出力部92と、第2入出力部93の間に介挿さ
れるスイッチ部94。
【0115】スイッチ部94を介して得た、WLLシ
ステム1側からのディジタル信号および公衆交換ネット
ワークPSTN側からの各レイヤ2(一例として再送制
御等)のディジタル信号をそれぞれ終端するレイヤ2終
端部95。 レイヤ2終端部95にて得たレイヤ3のメッセージ
(発呼や着呼等)を処理して再びレイヤ2のディジタル
データに変換しスイッチ部94を介してそれぞれ相手方
となる公衆交換ネットワークPSTN側およびWLLシ
ステム1側に送出するCPU96。
【0116】なお、CPU96は各加入者毎の情報を保
持する加入者データベースと協働する。さらに好ましく
は、このインタフェース変換装置91は、該インタフェ
ース変換装置91自体と無線基地局3の監視および制御
ならびに各加入者情報(加入者データベース98に保
持)の管理および保守を少なくとも行う保守・運用部9
7を含んで構成される。この保守・運用部97は一般の
OMC−R部でよい。OMC−Rは、Operatio
n and Maintenance Control
ler(Radio)である。
【0117】さらに具体的には、上記インタフェース変
換装置91は、図43に示すとおり、加入者回線側に複
数の無線基地局(BTS)3を収容し、既存ネットワー
クまたはBTSからのディジタル情報(V5.2と2
M)を入出力する第1および第2入出力部92,93、
そのディジタル情報のL2(レイヤ2)を終端するL2
終端部(V5.2用とISDN用とを内蔵)95,L3
(レイヤ3)を処理するCPU96,CPU96で処理
した制御情報に従ってディジタル情報を相手先回線にス
イッチングするスイッチ部94、このインタフェース変
換装置91とBTS3の監視/制御および加入者情報の
保守/管理等を行う保守・運用部(OMC−R)97か
ら構成される。
【0118】第7実施例の補足説明として、上記インタ
フェース変換装置91を、基地局制御装置(BSC)5
内に配置した場合の呼処理の一例を図45に示す。図4
5はインタフェース変換装置を有する基地局制御装置に
よる呼処理の一例を示すシーケンス図である。 (A)PSTNからの発呼におけるBSC5における処
理は次のとおりである。 (1)LEからの発呼メッセージを受信する。このとき
ALLOCATIONによりV5.2インタフェース上
のタイムスロットTSを割り当てる。一例としてV5.
2における2M16回線中の14番目のTS30(LE
NO.14−TS30)を割り当てる。 (2)BSC5により、発呼先加入者を収容しているB
TS3を検索する。このときBSC5内の加入者データ
ベース98を使用する。 (3)WLLシステム1における通信回線の確立要求を
受信する。ESTABLISHとはBSC5より加入者
側回線のタイムスロット(TS)確立要求である。一例
としてBSC−BTS間の2MのPCM16回線中、1
6番目のTS10(BTS NO.16−TS10)を
割り当てる。 (4)割り当てられた2M回線の制御ch(Dチャネ
ル)に発呼情報を送出する。SET UPとは加入者
(SUB)に対する呼設定のことであり、着信加入者番
号を送信する。 (5)着呼側からの応答(WLLシステム1内加入者端
末(PHS)2のOFFHOOK)を受信する。CON
N(CONNECTION)は、着信側からの応答通知
である。 (6)LEに対して着信側からの応答(OFF HOO
K)を通知する。SIGNALはV5.2インタフェー
ス上のOFF HOOK通知である。 (7)LE側のNO.14−TS30とBTS3側のN
O.16−TS10との間のスイッチングを設定(両者
を接続)して、両者間での通信が開始される。 (B)PSTNからの切断時におけるBSC5での処理
は次のとおりである。 (8)V5.2インタフェース上に割り当てられたTS
(LE NO.14−TS30)の開放要求を受信す
る。DEALLOCATIONはALLOCATION
で確立したTSの開放である。 (9)WLL1内加入者端末(2)に、通信を終了した
ので呼の切断を要求する。DISC(DISCONNE
CTION)は、呼切断の要求である。 (10)呼開放要求(WLL1内加入者端末(2)のO
N HOOK)を受信する。REL(RELEASE)
は、チャネル開放および呼番号開放の要求である。 (11)LE側にWLL1内加入者端末(2)のON
HOOKを通知する。 (12)WLL1内の通信タイムスロット(BTS N
O.16−TS10)の開放要求を受信する。DISC
ONNECTはESTABLISHで確立したTSの開
放であり、割り当てられていたTSを開放する。
【0119】再び前述の多重/分離部(MUX/DMU
X)20に着目し、これについてさらに詳しく第8実施
例として、考察する。本発明の前提となる図2の無線基
地局(BTS)3において、各セルステーションCS4
は、ISDN基本インタフェースである(2B+D)×
2の回線を収容する構成であり、合計で8CS分(電話
30回線分)の容量を確保するためには、ISDN基本
インタフェース×16回線が必要となり、効率が悪い。
そこで電話30回線分のインタフェースとしてただ単に
2Mbpsの回線を採用し、全く新規の構成によりBT
Sを実現することによって、回線容量を確保すること自
体は可能である。しかしながら全く新規にBTSを設計
することは現状の資産を全く活用しないデメリットも多
い。そのため、2Mbpsの回線を収容するとともに、
現状のCS機能のほとんど(ディジタル網インタフェー
ス以外)を利用することを前提とした構成を採ることが
望まれる。
【0120】図46は本発明に係る第8実施例を示す図
であり、図4および図5等に相当する。前述したのと同
様の構成要素には同一の参照番号を付して示す。ただ
し、例えば図3のハイブリッド(hybrid)セクシ
ョン10にはHYBの文字を記した。また、図4の送信
増幅器35および受信増幅器36をまとめてRF部3
5,36と記した。さらに、図4のSD選択部38とそ
の周辺部分で構成されるものを品質管理部38として示
した。
【0121】図46においてまず注目すべき点は、多重
/分離部(MUX/DMUX)20が、多重/分離器1
01とDチャネル(ch)アクセス制御部102とで構
成されることである。さらに、他図には記載しなかった
LAPD(Link Access Procedur
e on the D−channel)、すなわちD
チャネル用リンク・アクセス手順の処理部である、LA
PD処理部(LAPD)103や、LAPB(Link
Access Procedure Balance
d)、すなわちリンク・アクセス手順の処理部である、
LAPB処理部(LAPB)104が記載されたことで
ある。
【0122】本図に示すように、現状のCSにおける前
述したディジタル網インタフェース部を排除し、Dch
アクセス制御部102を含む多重/分離部(MUX/D
MUX)20を用いた構成とする。MUX/DMUX2
0では、PSTN側例えば基地局制御装置(BSC)5
からの2Mインタフェース(30B+D)を引き込み、
多重/分離器101にて、[3B×1系チャネル+4B
×3チャネル]×2系統とD×1チャネル系統に分離し
た後、Bチャネルの各系統を無線基地局(BTS1)2
1内の各CSおびBTS2(22)内の各CSにそれ
ぞれ接続するとともに、D×1チャネル系統をDchア
クセス制御部102経由でBTS1(21)内のマスタ
ーCS1(4)とBTS2(22)内のマスターCS1
(4)とに接続する。
【0123】すなわち逆方向、(BTS1/2内各CS
→BSC5方向)のディジタル情報についても、同様に
処理する。また、Dchアクセス制御部102では、後
述の方法により、BSC(5)側のDチャネル信号(6
4kbps)を、BTS1およびBTS2内の各マスタ
ーCS1側Dチャネル信号(各16kbps)に分離す
る。
【0124】図47の(A)は2Mインタフェースにお
ける1フレームの信号フォーマット例、(B)は典型的
な2B+Dインタフェースでの信号フォーマットを示す
図である。(A)の信号フォーマットは図46の左上の
2Mインタフェース上に現れ、(B)の信号フォーマッ
トは図2の左端に示す2B+Dのフォーマットである。
この2B+Dのフォーマットは周知なので説明を省略す
る。ただし、(B)の右端に示すDSUはDigita
l Service Unit(ディジタル回線終端装
、TEはTerminal Equipment
(端末装置)である。
【0125】図47の(A)を参照すると、1フレーム
(125μs)は、32タイムスロット(TS0〜TS
31)からなり、その先頭のTS0はフレーム制御用の
データを載せ、中央のTS16にはDチャネルのデータ
を載せ、残りの30タイムスロット(TS1〜TS1
5,TS17〜TS31)には、音声やデータを含む1
5+15のBチャネルのデータを載せる。
【0126】要約すると、この第8実施例では、多重/
分離部20は、公衆交換ネットワークPSTN側、例え
ばBSC5からのディジタル多重信号を分離しまたはこ
の公衆交換ネットワーク側へのディジタル多重信号に多
重化する多重/分離器101およびこれに接続するDチ
ャネルアクセス制御部102とを含んで構成される。そ
して、多重/分離器101では、30Bチャネル(通話
チャネル)と1Dチャネル(制御チャネル)とからなる
30B+1Dのディジタル多重信号を3B×1チャネル
と4B×3チャネルとからなるBチャネル系統2系統
と、1つのDチャネル系統とに分離し、かつ、分離され
た各4Bチャネルを、第1無線基地局BTS1(21)
に設けられた3台のスレーブセルステーションCS1〜
CS4(4)と第2無線基地局BTS2(22)に設け
られた3台のスレーブセルステーションCS2〜CS4
(4)とにそれぞれ分配する。同時に、分離された各3
Bチャネルをこの第1および第2無線基地局内の各マス
ターセルステーションCS1に分配する。
【0127】一方、Dチャネルアクセス制御部102
は、第1無線基地局BTS1内のマスターセルステーシ
ョンCS1と第2無線基地局BTS2内のマスターセル
ステーションとCS1とに対し上記のDチャネル系統を
接続する。図48は図46におけるDchアクセス制御
部102の具体例(上り回線)を示す図である。本図に
おいて新たに導入された構成要素は、第1タイミング乗
換え部111、第2タイミング乗換え部112およびD
チャネル(ch)多重部113である。
【0128】本図は、BTS3→BSC5方向のDチャ
ネルの処理(図67におけるCS4の保守情報のみをB
SC5と授受する場合)を表す。CS4の保守情報のみ
をBSC5と授受する場合には、MUX/DMUX20
(Dchアクセス制御部102を含む)にて、新たな保
守情報を付加する必要がないから、BTS1(21)お
よびBTS2(22)内の各マスターCS1からのDチ
ャネル信号を、規定のタイミングにより2Mインタフェ
ースに乗せ換えればよい。
【0129】BTS1(21)およびBTS2(22)
内の各マスターCS1からのDチャネル信号(16kb
ps)は、Dchアクセス制御部102内の第1および
第2タイミング乗換え部111および112にて2Mの
タイミングにそれぞれ乗換えた後、Dチャネル(ch)
多重部113にて、2Mのインタフェース内に、固定に
割付けされた所定タイムスロット(各16kbps相当
分)に載せられて、64kbpsのDチャネルとして多
重分離器101に渡される。
【0130】第1および第2タイミング乗換え部111
および112の2M側とDch多重部113において
は、BTS1(21)およびBTS2(22)内の各マ
スターCS1からのDチャネル信号(各16kbps)
は、ベアラ速度2Mbpsの回線上にて各16kbps
分のタイムスロット(バースト状)を占有する。上記の
構成を要約すると、Dチャネルアクセス制御部102
は、第1無線基地局21内のマスターセルステーション
CS1(4)からの速度sのDチャネル信号と第2無線
基地局22内のマスターセルステーションCS1(4)
からの速度sのDチャネル信号とを多重化し、さらに多
重/分離器101を介して、公衆交換ネットワーク側
(BSC5側)への速度S(S>s)のディジタル多重
信号に多重化する。速度Sは、上記の例では、2Mbp
s、速度sは16kbpsである。
【0131】図49は図46におけるDchアクセス制
御部102の具体例(下り回線)を示す図である。本図
において新たに導入された構成要素は、第1タイミング
乗換え部121、第2タイミング乗換え部122,Dチ
ャネル(ch)分離部123、分離器125およびTE
I監視部124である。第8実施例に関し、特に図49
を通じて提案される要点は下記のポイント,…で
ある。
【0132】Dチャネルアクセス制御部102は、公
衆交換ネットワーク側(BSC5側)のディジタル多重
信号から多重/分離器101により分離して得た速度S
のDチャネル信号を、速度sの第1のDチャネル信号と
速度sの第のDチャネル信号とに変換し、第1無線基
地局BTS1(21)内のマスターセルステーションC
S1(4)と第2無線基地局BTS2(22)内のマス
ターセルステーションCS1(4)とに分配する。
【0133】第1無線基地局BTS1(21)内のマ
スターセルステーションCS1(4)および第2無線基
地局BTS2(22)内のマスターセルステーションC
S1(4)に対してLAPDにおけるTEIをそれぞれ
固定的に割り当てる。そしてここにDチャネルアクセス
制御部102は、公衆交換ネットワーク側(BSC5
側)からのディジタル多重信号から多重/分離器101
により分離して得た速度SのDチャネル信号を、上記の
TEIに従って速度sの第1のDチャネル信号および速
度sの第2のDチャネル信号に分離し、第1無線基地局
BTS1内のマスターセルステーションCS1および第
2無線基地局BTS2内のマスターセルステーションC
S1にそれぞれ分配する。なお、TEIはTermin
al Endpoint Identifier(端末
識別子)である。
【0134】無線基地局3は、公衆交換ネットワーク
側(BSC5側)から、Dチャネルのタイムスロットに
第1無線基地局BTS1向けの第1のDチャネル信号お
よび第2無線基地局BTS2向けの第2のDチャネル信
号を所定のタイミング規則に従って載せた前記ディジタ
ル多重信号を受信するものであって、ここにDチャネル
アクセス制御部102は、受信した第1のDチャネル信
号および第2のDチャネル信号を、上記のタイミング規
則に従ってそれぞれ第1無線基地局BTS1および第2
無線基地局BTS2に自動的に分配する。
【0135】前記Dチャネルのタイムスロットは、上
記の所定のタイミング規則に従って複数のブロックに分
割しておいて、その第1のブロックには第1無線基地局
BTS1向けの第1のDチャネル信号を割り振り、第2
のブロックには第2無線基地局BTS2向けの第2のD
チャネル信号を割り振り、その他のブロックは空ブロッ
クとする。
【0136】無線基地局3が、公衆交換ネットワーク
側(BSC5側)から連続するフレーム構成のディジタ
ル多重信号を受信する場合において、上記の所定のタイ
ミング規則は、繰り返し現れる一連のフレームによって
定め、各該一連のフレーム内の第1のフレームにおける
Dチャネルのタイムスロットには第1無線基地局BTS
1向けの第1のDチャネル信号を載せ、第2のフレーム
におけるDチャネルのタイムスロットには第2無線基地
局BTS2向けの第2のDチャネル信号を載せ、第3の
フレーム以降のDチャネルのタイムスロットは空タイム
スロットとする。
【0137】Dチャネルアクセス制御部102は、公
衆交換ネットワーク側(BSC5側)のLAPDにおけ
るTEIおよび第1および第2無線基地局BTS1およ
びBTS2内の各マスターセルステーションCS1側の
LAPDにおけるTEIを管理かつ制御してそのTEI
の付け替えを実行して、公衆交換ネットワーク側のLA
PDと各マスターセルステーション側のLAPDとを終
端する。
【0138】図49を参照すると、ここではBSC5→
BTS3方向のDチャネルの処理(図67におけるCS
4の保守情報のみをBSCと授受する場合)を表す。基
本的には、2Mのインタフェースより抽出された64k
bps相当のDチャネル信号を、BTS1(21)およ
びBTS2(22)内の各マスターCS1向けに各16
kbps分のDチャネルとして振り分ける。(上記のポ
イント) その振分けは、LAPDにおけるTEIの管理方法によ
って、処理が異なってくる。
【0139】TEIをBTS1(21)およびBTS2
(22)内の各CSに対して固定割当てとした場合(上
記ポイントに相当)、Dchアクセス制御部102内
のDチャネル(ch)分離部123にて2Mインタフェ
ース経由で送られてくる信号Sの中のTEI部分をTE
I監視部124にて監視し、そのTEIに基づいてその
信号SをBTS1(21)およびBTS2(22)内各
マスターCS1向けに振り分ける。例えばTEI=1
(第1ID)ならBTS1用に、TEI=2(第2I
D)ならBTS2用に振り分ける。この場合には、BS
C5は1本のLAPD回線で、特にBTS1かBTS2
かを意識することなく処理が可能となる。
【0140】TEIを固定割当てにはできない場合(上
記ポイントに相当)、TEIを自動割当て(例えばB
SC5側が自動的にTEIを割当ることができる)とす
ることができる。この場合、BTS1(21)およびB
TS2(22)内各マスターCS1向けのDチャネル信
号を、所定のあるタイミング規則に従って、2Mインタ
フェース上に載せるようにしておいて、Dch分離部1
23ではそのタイミング規則に従って、分離器125を
介し、BTS1およびBTS2内の各マスターCS1向
けの第1および第2Dチャネル信号Dchに振り分け
る。この場合BSC5は、BTS1およびBTS2のそ
れぞれに対してLAPD回線を持つ。
【0141】上記のDch分離部123内において、T
EI監視部124による、TEIに基づく分離を行う場
合についてもう少し詳しく説明する。 (a)TEI固定(または手動)割当ての場合(上記の
ポイント) 2Mインタフェース(下り)上のタイムスロットTS1
6(図47の(A)参照)には、BTS1およびBTS
2向けのLAPDフレームが不規則に混在する。そこで
Dch分離部102にて、TEIに基づく分離を行う。
【0142】(b)TEI自動割当ての場合(上記のポ
イント) 2Mインタフェース(下り)上のタイムスロットTS1
6に、例えばBSC5がBTS1およびBTS2向けの
LAPDフレームを規則的に載せる。第1例では、TS
16を2ビット×4ブロックに分け、第1ブロックBT
S1用、第2ブロック=BTS2用、第3ブロック=空
ブロック、第4ブロック=空ブロックとする(上記のポ
イント)第2例では、図47の(A)に示すフレーム
を一単位として、4フレームで1サイクルとし、第1フ
レームのTS16=BTS1用、第2フレームのTS1
6=BTS2用とする。そしてDch分離部123に
て、上記のタイミング規則(TS位置)に基づく分離を
行う(上記のポイント)図50は図46におけるDc
hアクセス制御部102の拡張機能について説明するた
めの図である。本図において、新たに導入されたのは、
LAPD131,133と、CPU(主としてTEI管
理用)132と、監視制御部134である。
【0143】第8実施例に関し、特に図50を通じて提
案される要点は下記のポイントおよびである。 Dチャネルアクセス制御部102は、第1無線基地局
BTS1(21)内のマスターセルステーションCS1
(4)および第2無線基地局BTS2(22)内のマス
ターセルステーションCS1(4)からそれぞれ受信し
た速度sの第1および第2のDチャネル信号を一旦終端
して、さらに当該無線基地局BTS(3)内で発生した
各種の監視制御情報を含む監視制御信号と共に多重化し
速度S(S>s)のDチャネル信号として公衆交換ネッ
トワーク側(BSC5側)のディジタル多重信号に埋め
込む。
【0144】無線基地局BTS(3)が、公衆交換ネ
ットワーク側(BSC5側)から、第1無線基地局BT
S1(21)内のマスターセルステーションCS1
(4)に向けた第1のDチャネル信号と第2無線基地局
BTS2(22)内のマスターセルステーションCS1
(4)に向けた第2のDチャネル信号と当該無線基地局
BTS(3)内で使用される各種の監視制御情報を含む
監視制御信号とがDチャネルに多重化された速度Sの前
記ディジタル多重信号を受信するとき、ここにDチャネ
ルアクセス制御部102は、第1のDチャネル信号と第
2のDチャネル信号と上記の監視制御信号とを終端して
それぞれが速度s(S>s)の第1のDチャネル信号と
第2のDチャネル信号とに変換して、それぞれ対応する
各マスターセルステーションCS1(4)に送出する。
【0145】図50を参照すると、CSの一般的な保守
情報に加えて、全てのCS4に共通の共通部系の保守情
報例えば多重/分離部(MUX/DMUX)20やハイ
ブリッドセクション(HYB)10やアンテナ7等の監
視制御信号を含めて、BSC5とBTS3との間で授受
するためのDチャネル(Dch)処理が行われる。Dc
hアクセス制御部102では、BTS1およびBTS2
内の各マスターCS1からの各上りLAPD回線の信号
をLAPD処理部133にて終端した後、監視制御部1
34で収集した上記の共通部系の保守情報も含めた上
で、新たな上りLAPD回線としてBSC5側に2Mの
インタフェースを経由して送出する(既述のポイント
)。
【0146】また逆方向(下り)においては、BSC5
からの下りLAPD回線の信号をLAPD処理部131
にて終端した後、BTS1内のマスターCS1向け保守
情報ならびにBTS2内のマスターCS1向け保守情報
と共通部系の保守情報とにCPU132の制御により分
離し、BTS1内のマスターCS1向けおよびBTS2
内のマスターCS1向けの保守情報をそれぞれ、LAP
D処理部133により、BTS1およびBTS2内の各
マスターCS1に送出する(既述のポイント)。
【0147】なおこのとき、Dchアクセス制御部10
2にて、BSC(5)側LAPD回線のTEIと、BT
S1およびBTS2内の各マスターCS向けLAPD回
線のTEIとをCPU132により監視ならびに管理
し、それぞれのTEIの付け替えを行なうことで、各L
APDの終端とBSC5とBTS1および2との間の接
続を可能とする(上記のポイント)。
【0148】図51は図46のDchアクセス制御部1
02によるソフトウェアのダウンロード機能について説
明するための図である。本図において新たに導入された
構成要素は、LAPD処理部141,143と、メモリ
(ソフトウェアのダウンロード情報)144と、LAP
B処理部145である。第8実施例に関し、特に図51
を通して提案される要点は次のポイントである。
【0149】Dチャネルアクセス制御部102は、公
衆交換ネットワーク側(BSC5側)からのディジタル
多重信号におけるDチャネルに載せて転送されるソフト
ウェアのダウンロード情報を一旦終端して自内のメモリ
144に保持し、第1および第2無線基地局BTS1お
よびBTS2(21,22)内の各マスターセルステー
ションCS1(4)に対し、そのダウンロード情報を、
LAPBプロトコルにより供給する。このソフトウェア
は例えば加入者交換機LEより、各CS(4)を動作さ
せるためにそれぞれのCS(4)に供給され、対応する
各MPU31にインストールされる。
【0150】なお、一般的に、このようなソフトウェア
のダウンロードは下り回線のBチャネルを用いて行われ
ている。図51を参照すると、Dchアクセス制御部1
02にて、BSC5より2Mのインタフェース上のDチ
ャネル経由で送られてくるソフトウェアのダウンロード
情報を一旦終端する。そしてDchアクセス制御部10
2内メモリ144に格納した後、BTS1(21)およ
びBTS2(22)内マスターCS1に対して、そのダ
ウンロード情報を転送する。この場合、Dchアクセス
制御部102から各マスターCS1の間は、Bチャネル
と同等のインタフェースであるLAPBプロトコルによ
り転送する。
【0151】次に第9実施例について説明する。この第
9実施例は既述した5)の課題に対応するものである。
上述したとおり、本発明に係る無線基地局(BTS)3
は、複数のセルステーションCS(4)を接続して構成
するときに、その中の1つをマスターセルステーション
CS1にして他のセルステーションCS(4)をスレー
ブセルステーションCS2〜CS4の制御を行わせてい
る。ここにマスターCS1は、これに接続されているス
レーブCS(CS2〜CS4)に対してチャネル割当制
御を一括して行うと共にクロック供給等の重要な役割を
果たす。スレーブCS(CS2〜CS4)は、マスター
CS1に接続され、マスターCS1からの指示によりチ
ャネルを割り当てられて動作を開始し、マスターCSの
クロックに同期して動作を行う。
【0152】このように構成された無線基地局(BT
S)3において、マスターCSにクロック断あるいはM
PU31の暴走等の障害が発生した場合、これに接続さ
れているスレーブCSが全て断になってしまい、当該無
線ゾーンの加入者(例えば図28の全ての加入者装置
(SU)2参照)が一切サービスを受けられないという
状況に陥ってしまう。第9実施例はこのような問題に対
応するものである。
【0153】この第9実施例に基づく無線基地局の運用
方法の基本は、既述の図3を参照すると、次のとおりで
ある。すなわち、 複数のセルステーション(CS)4のうち少なくとも
1台を、通話用のBチャネル信号に加えて制御用のDチ
ャネル信号も扱うマスターセルステーションCS1に設
定すると共に、残りの複数のセルステーションをそのマ
スターセルステーションCS1によって制御されるスレ
ーブステーションCS2,CS3,CS4に設定してお
いて、 1台のマスターセルステーションCS1に前述の障害
が発生したとき、残りの複数のセルステーションのいず
れかによってその障害を救済するようにしたものであ
る。
【0154】かくして、見かけのトラフィックは増大し
てしまうが、当該無線ゾーン全体がシステムダウンして
しまうという最悪の事態は回避できる。図52は本発明
に係る第9実施例に基づく第1の態様を表す図である。
本図において、参照番号3,4,5,10,20,21
および22で示す構成要素は、既に説明したとおりであ
り、新たにここで示されるのは、制御用のDチャネルパ
ス151、および通話(音声/データ)用のBチャネル
パス152である。
【0155】本図によって表される運用方法は、 a)それぞれがマスターセルステーションCS1を有す
る第1および第2無線基地局21,22のうちの一方に
おける該マスターセルステーションに障害が発生したと
き、 b)該第1および第2無線基地局の他方のみで、前記無
線基地局(3)を維持するものである。CS(うち1台
はマスターCS)とHYBセクションからなるBTS
、BTS1内のMUX/DMUXを介して構成する。
【0156】すなわち、同じ無線ゾーンを2台のマスタ
ーCS1でカバーする。多重/分離部(MUX/DMU
X)20からは、各マスターCS1に対してそれぞれの
Dチャネル制御信号が分配されている。マスターCS1
とスレーブCS(CS2〜CS4)の間は既述のCS間
通信により接続されており、それを介してマスターCS
1は一群のスレーブCSの制御を行う。今、BTS1
(21)のマスターCS1に障害が発生し、制御信号お
よびクロックを供給できなくなった場合を考える。この
BTS1のマスターCS1に接続されている一群のスレ
ーブCSは、マスターCS1の障害の影響を受けて動作
不能になる。
【0157】このとき、他方のBTS2(22)のマス
ターCS1が正常であれば、このBTS2のマスターC
S1に接続されている一群のスレーブCSは、正常に機
能を引き継ぐことができる。また、BTS2のマスター
CS1に障害が発生し、正常に機能しなくなった場合を
考えても、同様にBTS1のマスターCS1が正常であ
れば、BTS1のマスターCS1に接続されている一群
のスレーブCSは、正常に機能を続ける。したがって、
当該無線ゾーン内の加入者(SUB)に対して、マスタ
ーCS1が障害の場合でもサービスを継続することが可
能となる。
【0158】図53は本発明に係る第9実施例に基づく
第2の態様を表す図である。本図において新たに導入さ
れたのは、一例としてのスイッチ(SW)153、エラ
ー検出部(ED)154およびセレクタ(SEL)15
5である。この第2の態様は、 a)第1および第2無線基地局BTS1,BTS2(2
1,22)のうちの一方(例えばBTS1)におけるマ
スターセルステーションCS1に障害が発生したとき、 b)これら第1および第2無線基地局の他方(BTS
2)におけるマスターセルステーションCS1によっ
て、当該一方の無線基地局(BTS1)内のスレーブセ
ルステーションCS2〜CS4をも含めて制御を続行す
るものである。
【0159】図53を参照すると、マスターCS1と各
スレーブCSを結ぶCS間通信用バス(151)をスイ
ッチSW153を介して接続し、SW153の初期状態
は断にしておく。各CS間通信用バスにはエラー検出部
ED154を接続し、マスターCS1からの制御信号お
よび/またはクロック供給をBTS1とBTS2とにつ
いて監視する。ED154に接続されたセレクタSEL
155は、ED154からの信号によりSWの開閉を行
う。
【0160】多重/分離部(MUX/DMUX)20か
らは、各マスターCS1に対してそれぞれのDチャネル
制御信号が分配されており、CS間通信用バスを介し
て、マスターCS1は各スレーブCSの制御を行う。
今、例えばBTS1のマスターCS1に障害が発生し、
上述の制御信号およびクロックを供給できなくなった場
合を考える。ED154は、BTS1のマスターCS1
に対する制御信号およびクロックが停止したことを検知
して、SEL155へ通知する。SEL155は、制御
信号を受信して、SW153を閉とする。SW153が
閉成することによって、BTS1とBTS2の各CS間
通信用バスは一本に接続され、BTS2のマスターCS
1が発生する制御信号およびクロックの供給を、BTS
1の一群のスレーブCSに対しても行うことになる。以
降、BTS1のスレーブCS群は、BTS2のマスター
CS1に統率されて動作を継続することができるように
なる。
【0161】したがって、当該無線ゾーン内の各加入者
(SUB)に対して、マスターCS1が障害の場合で
も、サービスを維持することが可能となる。図54は本
発明に係る第9実施例に基づく第3の態様であって、
(A)は障害発生前、(B)は障害発生後を表す図であ
る。本図において、注目すべき構成要素は、予備マスタ
ーセルステーション(予備マスターCS)161であ
る。
【0162】この第3の態様は、 a)マスターセルステーションCS1に対し、マスター
セルステーションCS1と現用および予備の対をなす予
備マスターセルステーション161をさらに増設し、 b)現用のマスターセルステーションCS1に障害が発
生したとき、予備マスターセルステーション161に切
り換えて制御を続行するものである。この予備マスター
CSは、マスターCS1の機能のみを有する。
【0163】CS間通信用バスに前記のED154を接
続し、マスターCS1からの制御信号またはクロック供
給を監視する。このED154に接続された前記のSE
L155は、ED154からの信号により、MUX/D
MUX20に対し、Dチャネル信号の供給先をマスター
CS1と予備マスターCS161との間で切り換えるた
めの切換信号を送出する。
【0164】今、マスターCS1に障害が発生し、制御
信号およびクロックを供給できなくなった場合を考え
る。上記のED154は、マスターCS1の制御信号お
よびクロックが停止したことを検知して、SEL155
へこれを通知する。SEL155は、この通知信号を受
信して、MUX/DMUX20へ切換制御信号を送出す
る。この切換制御信号を受信したMUX/DMUX20
は、Dチャネル信号の供給先を、マスターCS1から予
備マスターCS161へ切り換える。Dチャネル信号が
入力された予備マスターCS161は自動的に活性化さ
れ、制御信号およびクロックを、障害マスターCS1に
代わって供給する。以降、スレーブCS群は、予備マス
ターCSに統率されて動作を継続することができるよう
になる。
【0165】したがって、当該無線ゾーン内の各加入者
(SUB)に対して、マスターCS1が障害の場合で
も、サービスを維持することが可能となる。また、マス
ターCS1が障害の場合でも無線チャネルの減少を防ぐ
ことができ、当初のサービス品質を確保できる。なお、
この第3の態様ではマスターCS1が1台の場合につい
て説明しているが、さらに1台以上のCS(うち1台は
マスターCS)とHYBセクション10からなるBTS
を、MUX/DMUX20を介して接続し、同じ無線ゾ
ーンを2台のマスターCS1でカバーするように構成し
た場合にも、各BTS個々に本第3の態様と同様に動
作させることが可能である。
【0166】図55は本発明に係る第9実施例に基づく
第4の態様であって、(A)は障害発生前、(B)は障
害発生後を表す図である。本図において注目すべき構成
要素は、万能セルステーション(万能CS)162であ
る。この第4の態様は、 a)マスターセルステーションCS1としてもスレーブ
セルステーションCS2,CS3,CS4としても動作
可能な万能セルステーション162を増設し、 b)マスターセルステーションCS1およびスレーブセ
ルステーションCS2〜CS4のいずれか一方に障害が
発生したとき、 c)当該障害セルステーションの機能を万能セルステー
ション162が引き継ぐものである。 1台以上のCS
(うち1台はマスターCS1)と万能CS(マスターC
S1とスレーブCSの両機能を有するCS)とHYBセ
クション10とMUX/DMUX20からなるBTS
(21,22)を図55のように構成する。さらに、マ
スターCS1とスレーブCS群を結ぶCS間通信用バス
を構成する。このバスにED154を接続し、マスター
CS1からの制御信号またはクロック供給を監視する。
ED154に接続されたSEL155は、ED154か
らの信号によりMUX/DMUX20に対し、Dチャネ
ル信号の供給先をマスターCS1と万能CS162との
間で切り換えるための信号と、Bチャネル信号の供給先
をスレーブCS群と万能CS162との間で切り換える
ための信号を送出する。
【0167】MUX/DMUX20からは、マスターC
S1に対してDチャネル制御信号が供給されている。C
S間通信用バスを介してマスターCS1はスレーブCS
群の制御を行う。今、マスターCS1に障害が発生し、
制御信号およびクロックを供給できなくなった場合を考
える。ED154は、マスターCS1の制御信号および
クロックが停止したことを検知して、SEL155へこ
れを通知する。SEL155は、この通知信号を受信し
て、MUX/DMUX20へ切換制御信号を送出する。
切換制御信号を受信したMUX/DMUX20は、Dチ
ャネル信号の供給先を、マスターCS1から万能CS1
62へ切り換える。Dチャネル信号が入力された万能C
S162は自動的にマスターCS1として活性化され、
制御信号およびクロックを、障害マスターCS1に代わ
って供給する。以降、スレーブCS群は、万能CS16
2に統率されて動作を継続することができるようにな
る。
【0168】さらに今、スレーブCS群の1つに障害が
発生した場合を考える。通常マスターCS1は、各スレ
ーブCSへチャネル割当制御を行うために、常に各スレ
ーブCSの状態を監視しているので、各スレーブCSに
おける障害の発生を検知することができる。マスターC
S1は、障害が発生したスレーブCSを特定するための
情報と共に、スレーブ障害の発生を通知するアラームを
ED154へ送出する。ED154は、そのアラームを
受信し、SEL155へ通知する。SEL155は、そ
の通知信号を受信して、MUX/DMUX20へ切換制
御信号を送出する。この切換制御信号を受信したMUX
/DMUX20は、Bチャネル信号の供給先を、障害ス
レーブCSから万能CS162へ切り換える。Bチャネ
ル信号が入力された万能CS162は、自動的にスレー
ブCSとして活性化される。以降、万能CS162は、
障害スレーブCSに代わって動作を継続することができ
るようになる。
【0169】したがって、当該無線ゾーン内の各加入者
SUBに対して、マスターCS1が障害の場合でもサー
ビスを維持することが可能となる。また、スレーブCS
が障害の場合でも無線チャネルの減少を防ぐことがで
き、当初のサービス品質を確保できる。なお、この第4
の態様ではマスターCS1が1台の場合について説明し
ているが、さらに1台以上のCS(うち1台はマスター
CS)とHYBセクション10からなるBTSを、MU
X/DMUX20を介して接続し、同じ無線ゾーンを2
台のマスターCS1でカバーするように構成した場合に
も、各BTS個々に本第4の態様と同様に動作させる
ことが可能である。
【0170】図56は本発明に係る第9実施例に基づく
第5の態様であって、(A)は障害発生前、(B)は障
害発生後を表す図である。本図において特に導入される
構成要素はない。この第5の態様は、 a)スレーブセルステーション(CS2,CS3,CS
4)の各々がマスターセルステーションCS1としての
機能も具備するように構成し、 b)マスターセルステーションCS1に障害が発生した
とき、当該障害マスターセルステーションCS1の機能
を、選択された1台のスレーブセルステーション(CS
2〜CS4のいずれか)が引き継ぐものである。
【0171】なお、本第5の態様は、前述した第4の態
様における万能セルステーション162の役割を、スレ
ーブCSが代替する点において前述の第4の態様と異な
るが、この点を除く全ての事項は、第4の態様で詳述し
た事項と全く同じである。図57は本発明に係る第9実
施例に基づく第6の態様を表すフローチャートである。
【0172】この第6の態様は、上記の第5の態様にお
いて、障害の発生したマスターCS1の引き継ぎを行う
スレーブセルステーションを、複数のスレーブCS(C
S2〜CS4)から任意に選択するものである。図57
において、マスターCS1に障害が発生した(第1ステ
ップS1)後の第2ステップS2では、図示する3つの
モードa〜cのいずれにするかをランダムに定める。い
ずれかのスレーブCSが定まった後、無線基地局(BT
S)全体として再起動(restart)を行う。
【0173】図58は本発明に係る第9実施例に基づく
第7の態様であって、(A)は障害発生前、(B)は障
害発生後を表す図である。本図においてまず着目すべき
点は、管理メモリ163であり、該管理メモリ163は
マスターCS1に付帯する。この管理メモリ163はC
S1の配下に各スレーブCS毎の運用データを更新しな
がら保持するものである。
【0174】この第7の態様は、 a)マスターセルステーションCS1自身が保持する第
1管理情報と同等の第2管理情報を、多重/分離部(M
UX/DMUX)20内の管理メモリ171に並行して
保持しておき、 b)選択されたスレーブセルステーション(図の場合ス
レーブCS3)が、その第2管理情報を管理メモリより
引き継ぎ、 c)前記無線基地局(BTS)3全体として再起動を行
う。
【0175】これによりスレーブCS3が処理していた
呼を中断することなく、マスターCS1の代替をするこ
とができる。図59は本発明に係る第9実施例に基づく
第8の態様であって、(A)は障害発生前、(B)は障
害発生後を表す図である。本図において注目すべき構成
要素は共通メモリ(CMEM)172である。
【0176】この第8の態様は、 a)マスターセルステーションCS1自身が管理メモリ
163に保持する第1管理情報と同等の第2管理情報
を、全てのセルステーションに共有される共通メモリ
(CMEM)172に並行して保持しておき、 b)選択されたスレーブセルステーション(図ではCS
3)が、その第2管理情報を、共通メモリ172より引
き継ぎ、 c)無線基地局(3)全体として再起動を行うものであ
る。
【0177】これにより、障害マスターCS1を代替す
るスレーブCS(図の例ではCS3)が処理中であった
呼を中断することなく、切り換えできる。なお、この効
果は後述する諸態様においても同様である。図60は本
発明に係る第9実施例に基づく第9の態様であって、
(A)は障害発生前、(B)は障害発生後を表す図であ
る。
【0178】本図において特に導入したのは、分散メモ
リ(MEM)173である。第9の態様は、 a)マスターセルステーションCS1自身が管理メモリ
163に保持する第1管理情報と同等の第2管理情報
を、各スレーブセルステーション(CS2,CS3,C
S4)内にそれぞれ設けた分散メモリ(MEM)173
に並行して保持しておき、 b)選択されたスレーブセルステーション(図の例では
CS3)が、その第2管理情報を自内の分散メモリ17
3から引き継ぎ、 c)無線基地局(BTS)3全体として再起動を行うも
のである。
【0179】これによりスレーブCS3が処理していた
呼を中断することなく、マスターCS1の代替をするこ
とができる。図61は本発明に係る第9実施例に基づく
第10の態様を表すフローチャートである。この第10
の態様は、上記第5の態様において、障害の発生したマ
スターCS1の引き継ぎを行うスレーブセルステーショ
ンを、複数のスレーブCS(CS2〜CS4)から選択
するときの、選択手法について述べるものであり、 a)障害マスターセルステーションCS1の機能を引き
継ぐべきスレーブセルステーションを選択するに際し、 b)複数のスレーブセルステーションCS2〜CS4の
使用中のチャネルが全くないか、もしくは全くないなら
ば使用中のチャネルが最も少ない1のスレーブセルステ
ーションを選択し、 c)選択されたスレーブセルステーションをマスターセ
ルステーションとして再起動するものである。
【0180】図61は上述のa),b)およびc)を、
具体的なステップとして表している。本図中の“ch”
はチャネルの意味である。この第10の態様において
は、障害が発生したマスターCS1から新規のマスター
CSへCS管理情報を受け継ぐため、他のスレーブCS
と通信中の呼は継続可能である。
【0181】図62は本発明に係る第9実施例に基づく
第11の態様を表すフローチャートである。この第11
の態様は、 a)障害マスターセルステーションCS1の機能を引き
継ぐべきスレーブセルステーションCS2〜CS4を選
択するに際し、 b)複数のスレーブセルステーションCS2〜CS4の
中から、使用中のチャネルが全くないスレーブセルステ
ーションを検索して、該当するスレーブセルステーショ
ンが1台も存在しないことを判定し、 c)上記の判定があったときにさらに、複数のスレーブ
セルステーションのうちの1台を新たなマスターセルス
テーションCS1として任意に選択し、 d)新たなマスターセルステーションCS1がその選択
時に保有していた管理情報を、選択されなかった任意の
他のスレーブセルステーションに引き継ぐものである。
【0182】上記のa)〜d)は、図62に具体的に示
される。全ch(チャネル)が空いているスレーブCS
を選択するのは、例えば前述のセレクタ(SEL)15
5が行う。この第11の態様においても、障害が発生し
たマスターCS1から新規のマスターCS1へCS管理
情報を受け継ぐため、他のスレーブCSと通信中の呼は
継続可能である。
【0183】全chが空いているスレーブCSが全く無
い場合、ランダムにCSを選択するが、このときその選
択されたCSで処理中の呼は他のスレーブCSへ切り換
える。上述した第9実施例について補足説明をする。 1.実施例における各部の動作について 図63はエラー検出部(ED)154およびセレクタ
(SEL)155の具体例を示す図である。 (1)ED154 ED154は、故障監視部にてマスターCS1がスレー
ブCSに対して出している制御信号やクロック供給信号
を監視しており、信号を決められた時間以上検出できな
かったときにマスターCS故障と判断し、セレクタ(S
EL)155へ当該CS故障検出信号を送出する。スレ
ーブCSを監視する必要がある場合、定期的に故障監視
部181からヘルスチェック信号等を出して、それに対
する応答を監視しており、一定時間以上応答を検出でき
なかったとき、当該CS故障と判断する。 (2)SEL155 SEL155は、CPUを有し、ED154からの制御
信号を基にCSの故障を判断し、多重分離部(MUX/
DMUX)20へ切換先指定を含む制御信号を、切換先
指定制御部183より送出する。この制御信号は、実施
の態様毎に次のようになる。
【0184】第2の態様(図53)では、SW153
への切換制御信号。 第3の態様(図54)では、Dチャネル切換指示およ
びBチャネル切換指示。 第4の態様(図55)では、 a)マスターCS故障時はDチャネル切換指示およびB
チャネル切換指示(故障CS−IDを含む)。
【0185】b)スレーブCS故障時はBチャネル切換
指示(故障CS−IDを含む。) 第5の態様(図56)では、Dチャネル切換指示、B
チャネル切換指示(切換先CS−IDを含む)。図64
は図54に示すMUX/DMUX20の具体例を示す図
である。本図において、Dチャネル切換部185は、S
EL155から制御信号を受けると、Dチャネルの接続
先をマスターCS1から予備マスターCS161へ変更
する。Bチャネル切換部186は、SEL155から制
御信号を受けると、3Bチャネルの接続先をマスターC
S1から予備マスターCS161へ変更する。
【0186】図55でのMUX/DMUX20 Dチャネル切換部185は、SEL155から制御信号
を受けると、Dチャネルの接続先をマスターCS1から
万能CS162へ変更する。Bチャネル切換部186
は、SEL155から制御信号(故障CS−IDを含
む)を受けると、指定されたCSと接続していたBチャ
ネルを万能CS162へ変更する。
【0187】図56でのMUX/DMUX20 Dチャネル切換部185は、SEL155から制御信号
を受けると、Dチャネルの接続先をマスターCS1から
スレーブCS(図56の例ではCS3)へ変更する。B
チャネル切換部186は、SEL155から制御信号を
受けると、3Bチャネルの接続先をマスターCS1から
スレーブCS3へ変更する。 次に図59および図60
の説明について補足する。 (1)図59の動作 マスターCS1内にある管理メモリ163は、各CSの
運用データやPSTNからの制御データを格納するとこ
ろである(既存技術による)。そのためマスターCS1
が故障してしまうと配下の全てのCSの機能が停止して
しまう。この問題を解決するために、CS間通信用バス
にCMEM172を接続し、マスターCS1内の管理メ
モリ163と同等のデータを保有しておくように構成す
る。
【0188】今、マスターCS1が故障したならば、E
D154が故障を検出してSEL155を経由してMU
X/DMUX20に指示を出し、マスターCS1として
再起動させるスレーブCSにDチャネルを接続する。D
チャネルと接続されたスレーブCSは、CMEM172
に書かれている管理用データを読み出して、マスターC
S1として動作を開始する。 (2)図60の動作 マスターCS1内にある管理メモリ163は、各CSの
運用データやPSTNからの制御データを格納するとこ
ろである(既存技術による)。そのためマスターCS1
が故障してしまうと配下の全てのCSの機能が停止して
しまう。この問題を解決するために、各スレーブCS内
にMEM173を持ち、マスターCS1内の管理メモリ
163と同等のデータを保有しておくように構成する。
【0189】今、マスターCS1が故障したならば、E
D154が故障を検出してSEL155を経由してMU
X/DMUX20に指示を出し、マスターCS1として
再起動させるスレーブCSにDチャネルを接続する。D
チャネルが接続されたスレーブCSは、MEM173に
書かれている管理用データを読み出して、マスターCS
1として動作を開始する。
【0190】次に図58について補足説明する。2台以
上のCS(うち1台はマスターCS1であり、他のスレ
ーブCSもマスターCS1と同等の機能を有している)
とHYBセクション10とMUX/DMUX20からな
るBTSを、図60(A)のように構成する。さらに、
マスターCS1とスレーブCS群を結ぶCS間通信用バ
スを構成する。このCS間通信用バスにED154を接
続し、マスターCS1からの制御信号またはクロック供
給を監視する。ED154に接続されたSEL155
は、ED154からの信号によりMUX/DMUX20
に対し、Dチャネル信号の供給先をマスターCS1とス
レーブCS(図58ではCS3)との間で切り換えるた
めの信号を送出する。MUX/DMUX20からは、マ
スターCS1に対してDチャネル制御信号が供給されて
いる。CS間通信用バスを介してマスターCS1はスレ
ーブCS群の制御を行う。
【0191】今、マスターCS1に障害が発生し、制御
信号およびクロックを供給できなくなった場合を考え
る。ED154は、マスターCS1の制御信号およびク
ロックが停止したことを検知して、SEL155へ通知
する。SEL155は、制御信号を受信して、MUX/
DMUX20へ切換制御信号を送出する。切換制御信号
を受信したMUX/DMUX20は、Dチャネル信号の
供給先を、マスターCS1からいずれかのスレーブCS
へ切り換える。Dチャネル信号が入力されたスレーブC
Sは自動的にマスターCS1として再起動し、制御信号
およびクロックを、障害マスターCS1に代わって供給
する。故障したマスターCS1が管理していた配下のス
レーブCSの運用データは、MUX/DMUX20に設
けられた管理メモリ171から新しいマスターCS1へ
引き継がれる。以降、他のスレーブCSは、マスターC
S(元スレーブCS)に統率されて動作を継続すること
ができるようになる。
【0192】したがって、当該無線ゾーン内の各加入者
SUBに対して、マスターCS1が障害の場合でもサー
ビスを維持することが可能となる。第9実施例の説明の
最後に、MUX/DMUX20の構成についてさらに具
体的に述べておく。マスターCS1内にある管理メモリ
163は、各スレーブCSの運用データやPSTNから
の制御データを格納するところである(既存技術によ
る)。そのためマスターCS1が故障してしまうと配下
のすべてのCSの機能が停止してしまう。この問題を解
決するために、Dチャネル切換部185(図64)に付
帯して管理メモリ171を構成し、マスターCS1内の
管理メモリ163と同等のデータを保有しておくように
構成する。この管理メモリ171で、Dチャネルを流れ
る制御データを全て格納しておく。
【0193】今、マスターCS1が故障したならば、E
D154がその故障を検出してSEL155を経由して
MUX/DMUX20に指示を出し、マスターCS1と
して再起動させるスレーブCSにDチャネルを接続す
る。Dチャネルが接続されたスレーブCSは、Dチャネ
ル切換部185に付随する管理メモリ171から管理用
データを読み出して、マスターCS1として動作を開始
する。
【0194】最後に第10実施例を説明する。図65は
本発明に係る第10実施例を示す図(その1)、図66
は本発明に係る第10実施例を示す図(その2)であ
る。なお、これらの図の見方は、図4,5,7,8,
9,10,12,13等と同様である。本図において特
に導入された構成要素は、参照番号193,194等に
より示される。
【0195】第10実施例は既述の6)の課題(BTS
の信頼性の向上)に対応するものであって、基本的に次
のように構成される。前提となる無線基地局は、各々
が、無線送信部191と無線受信部192と送信および
受信動作をTDMA方式のもとで制御するTDMA制御
部33とを備える、複数のセルステーション4と、複
数のセルステーション4と公衆交換ネットワークPST
Nとの間のディジタル信号の授受をディジタル多重信号
によって行う多重/分離部20と、複数のセルステー
ション4と各加入者SUBとの間のディジタル信号の送
信および受信を共通の送受信アンテナ7を介して行わせ
るハイブリッドセクション10と、を具備する、PHS
を利用したWLLシステム1における無線基地局(BT
S)3である。ここにおいて、 a)各セルステーション4内の無線送信部191から加
入者SUB側に出力した送信信号を、当該セルステーシ
ョンCS内の無線受信部192に向ってハイブリッドセ
クション10の出力側よりループバックするループバッ
ク手段193と、 b)当該ループバック信号を監視して伝送品質の管理を
行う自己診断手段194とを有することを特徴とするも
のである。
【0196】図65および図66についてさらに詳しく
説明する。ハイブリッドH5またはH6の送信合成出力
端(COM.AMP1への出力)と入力端(LNA1ま
たLNA2の入力)との間に設けられたループバック手
段193内の減衰器(ATT)201と切換スイッチ
(SW)202を接続し、TDMA制御部33からの指
示により、自己CS内の送信波を、自己CS内の受信機
側へループバックさせ、このCS自身の伝送品質(フレ
ームエラー等)の監視を運用状態で行い、自己診断を実
行する。
【0197】これに対し、従来の基地局の診断方法は、
専用の端末装置を準備してマニュアル操作により基地局
との間で通信を行い、通話状態を測定している。しか
し、WLLシステム1では基地局の数が膨大になること
が予想され、実用的な方法ではない。第10実施例によ
れば、無線送信部191と無線受信部192の機能確認
は、ハイブリッドセクション10にループバック手段1
93を設けることにより遠隔操作にて自動測定が可能と
なる。すなわち、ハイブリッドセクション10の共通送
信増幅器(COM.AMP1,2)41の各出力端に可
変減衰器(ATT)201とループバック切換スイッチ
(S7,S8)202を組合わせたループバック手段
(LP1,LP2)193を設け、自己CSの送信波を
ループバックしたループバック信号を共通受信増幅器を
なす低雑音増幅器(LNA1,LNA2)42の入力端
に印加する。
【0198】ループバックテストの開始命令は、例えば
BSC5内の保守監視部から16Kデータ回線で送信さ
れ、Dチャネル処理部39を経由して、セルステーショ
ンCS1のMPU31にまず与えられ、このMPU31
の指示にて、TDMA制御部33からループバック手段
(LP1,LP2)193内のスイッチ202を切換え
ATT201での減衰量を制限する。なお、203は、
TDMA制御部33とのインタフェース(INF)であ
る。
【0199】本ループバック試験は、加入者装置2との
通話中(運用状態)において実施することができ、送信
バーストタイミング中にスイッチS7とスイッチS8を
それぞれループバック側に倒し、ループバックされた送
信波の品質測定をする。可変減衰器(ATT)201
は、受信レベルを規定範囲の最大と最低の間に設定し
て、受信レベルと回線品質(リティエラー)を自己診
断手段194にて測定して自己診断を行い、機器異常の
早期判定等を行う。
【0200】上記の受信レベル測定は、RX,RF部3
6で行い、回線品質測定は、DEM37からの信号の
リティーチェックビットを回線品質測定部204にて測
定する。その結果は、Dチャネル処理部39から、16
Kデータ回線にて、前述の保守監視部へ返送する。な
お、受信信号バーストタイミング中はスイッチS7とS
8をそれぞれ受信側に倒し、加入者装置2からの受信状
態とする。
【0201】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば以下
の効果を生じさせる。 1)送受信アンテナ(7)の数を減らし小形の無線基地
局(3)を実現することができる。 2)同一の電力のもとで等価的にサービスエリアを広
げ、かつ、隣接局との干渉を低減可能な無線基地局を実
現することができる。
【0202】3)WLLシステム(1)を既存の公衆交
換ネットワーク(PSTN)に容易に組み入れることの
できる無線基地局を実現することができる。 4)ISDNの機能を安価に実現することのできる無線
基地局である。 5)一般的な現用系と予備系という完全な二重化構成と
することなく、簡易に、障害に対するバックアップが可
能な無線基地局が実現される。
【0203】6)伝送品質および信頼性を高く維持する
ことが可能な無線基地局が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示す図である。
【図2】本発明の無線基地局が有すべき機能の一例を表
す図である。
【図3】図1の基本構成に即して構成し直した無線基地
局の一構成例を示す図である。
【図4】本発明に係る第1実施例を示す図(その1)で
ある。
【図5】本発明に係る第1実施例を示す図(その2)で
ある。
【図6】図4および図5における各部の信号のタイミン
グチャートである。
【図7】図4および図5に示す第1実施例の第1の変形
例を示す図(その1)である。
【図8】図4および図5に示す第1実施例の第1の変形
例を示す図(その2)である。
【図9】図4および図5に示す第1実施例の第2の変形
例を示す図(その1)である。
【図10】図4および図5に示す第1実施例の第2の変
形例を示す図(その2)である。
【図11】第2実施例のもとでの各部の信号のタイミン
グチャートである。
【図12】本発明に係る第2実施例を示す図(その1)
である。
【図13】本発明に係る第2実施例を示す図(その2)
である。
【図14】各送信タイムスロット毎の各セルステーショ
ンにおける利用加入者数の一例を表す図である。
【図15】共通送信増幅器(COM.AMP)の入力電
力対出力電力特性を示す図である。
【図16】図15の4つのモードA〜Dにおけるドレイ
ン電圧を図14の例に即して表した図である。
【図17】FETの電圧(Vds)対電流(Ids)特
性を示す図である。
【図18】本発明に係る第3実施例を示す図(その1)
である。
【図19】本発明に係る第3実施例を示す図(その2)
である。
【図20】送信出力の測定タイミングを示すタイミング
チャートである。
【図21】本発明に係る第4実施例を示す図(その1)
である。
【図22】本発明に係る第4実施例を示す図(その2)
である。
【図23】本発明に係る第5実施例による機能を図解的
に表す図である。
【図24】第5実施例を特徴づける可変指向性送受信ア
ンテナ手段の一例を示す図である。
【図25】(A)〜(E)は各種の指向性パターンとそ
のときのスイッチパターンを表す図である。
【図26】第5実施例のもとでの加入者装置群のグルー
プ分けの一例を示す図である。
【図27】図26におけるグループ分けのもとでのタイ
ムスロットの割振りを示す図である。
【図28】図26に示した指向性パターンの他の例を示
す図である。
【図29】無指向性のパターンも含む場合のタイムスロ
ットの割振りを示す図である。
【図30】図29のパターンにも対応できる可変指向性
アンテナ手段の一例を示す図である。
【図31】図28に示す無指向性モードに相当する合成
パターン図である。
【図32】図28に示すグループ1に対応する合成パタ
ーン図である。
【図33】図28に示すグループ2に対応する合成パタ
ーン図である。
【図34】他の無指向性パターンの実現例を説明するた
めの図である。
【図35】アンテナの放射パターンの一例を示す図であ
る。
【図36】給電位相差が0のときにアンテナ間隔を変化
させたときの各種放射パターン図である。
【図37】アンテナ間隔を第1の固定値にしたときに給
電位相差を変化させたときの各種放射パターン図であ
る。
【図38】アンテナ間隔を第2の固定値にしたときに給
電位相差を変化させたときの各種放射パターン図であ
る。
【図39】アンテナ間隔を第3の固定値にしたときに給
電位相差を変化させたときの各種放射パターン図であ
る。
【図40】一般のPHSネットワークにおける希望波対
干渉波を説明するための図である。
【図41】本発明の第6実施例により希望波対干渉波が
改善されることを説明するための図である。
【図42】公衆交換ネットワーク(PSTN)と無線基
地局(BTS)との間の伝送情報のチャネル(Ch)構
成を示す図である。
【図43】本発明に係る第7実施例を示す図である。
【図44】現状のPHSネットワークの構成を説明する
ための図である。
【図45】インタフェース変換装置を有する基地局制御
装置による呼処理の一例を示すシーケンス図である。
【図46】本発明に係る第8実施例を示す図である。
【図47】(A)は2Mインタフェースにおける1フレ
ームの信号フォーマット、(B)は典型的な2B+Dイ
ンタフェースでの信号フォーマットを示す図である。
【図48】図46におけるDchアクセス制御部102
の具体例(上り回線)を示す図である。
【図49】図46におけるDchアクセス制御部102
の具体例(下り回線)を示す図である。
【図50】図46におけるDchアクセス制御部102
の拡張機能について説明するための図である。
【図51】図46のDchアクセス制御部102による
ソフトウェアのダウンロード機能について説明するため
の図である。
【図52】本発明に係る第9実施例に基づく第1の態様
を表す図である。
【図53】本発明に係る第9実施例に基づく第2の態様
を表す図である。
【図54】本発明に係る第9実施例に基づく第3の態様
であって、(A)は障害発生前、(B)は障害発生後を
表す図である。
【図55】本発明に係る第9実施例に基づく第4の態様
であって、(A)は障害発生前、(B)は障害発生後を
表す図である。
【図56】本発明に係る第9実施例に基づく第5の態様
であって、(A)は障害発生前、(B)は障害発生後を
表す図である。
【図57】本発明に係る第9実施例に基づく第6の態様
を表すフローチャートである。
【図58】本発明に係る第9実施例に基づく第7の態様
であって、(A)は障害発生前、(B)は障害発生後を
表す図である。
【図59】本発明に係る第9実施例に基づく第8の態様
であって、(A)は障害発生前、(B)は障害発生後を
表す図である。
【図60】本発明に係る第9実施例に基づく第9の態様
であって、(A)は障害発生前、(B)は障害発生後を
表す図である。
【図61】本発明に係る第9実施例に基づく第10の態
様を表すフローチャートである。
【図62】本発明に係る第9実施例に基づく第11の態
様を表すフローチャートである。
【図63】エラー検出部(ED)154およびセレクタ
(SEL)155の具体例を示す図である。
【図64】図54に示すMUX/DMUX20の具体例
を示す図である。
【図65】本発明に係る第10実施例を示す図(その
1)である。
【図66】本発明に係る第10実施例を示す図(その
2)である。
【図67】本発明の前提とするWLLシステムの基本構
成図である。
【符号の説明】
1…WLLシステム 1′…広義PSTN 2…PHS端末よりなる加入者装置 3…無線基地局(BTS) 4…セルステーション(CS) 5…基地局制御装置(BSC) 6…無線区間 7…送受信アンテナ(基地局側) 8…送受信アンテナ(加入者側) 10…ハイブリッドセクション 11…電力合成器(ハイブリッド) 12…電力分配器(ハイブリッド) 13…TDDスイッチ 14…SDスイッチ 20…多重/分離部 21…第1無線基地局(BTS1) 22…第2無線基地局(BTS2) 31…マイクロプロセッサ(MPU) 32…ADPCMコーデック 33…TDMA制御部 34…変調器(MOD) 35…送信増幅器 36…受信増幅器 37…復調器(DEM) 38…SD(スペースダイバーシチ)選択部 39…Dチャネル処理部 41…共通送信増幅器 42…共通受信増幅器(低雑音増幅器) 51…バイアス可変手段 61…送信利得可変手段 62…送信出力検波器(DET1,DET2) 63…ゲートスイッチ(GS1,GS2) 64…サンプルホールド回路 65…利得制御電圧出力回路 71…送信利得調整手段 72…入力側送信出力検波器(DET3,DET4) 74…出力側送信出力検波器(DET5,DET6) 75…サンプルホールド回路(SH2,SH3) 76…DCオフセット制御部(CONT1,CONT
2) 77…サンプルホールド回路(SH4) 81…可変指向性送受信アンテナ手段 82…給電位相制御部(アンテナスイッチセクション) 83…λ/8遅延線 84…3λ/8遅延線 85…第1の可変指向性送受信アンテナユニット 86…第2の可変指向性送受信アンテナユニット 91…インターフェース変換部分 92…第1入出力部 93…第2入出力部 94…スイッチ部 95…レイヤ2終端部 96…CPU 97…保守・運用部 98…加入者データベース 101…多重/分離器 102…Dチャネル(ch)アクセス制御部 103…LAPD処理部 104…LAPB処理部 111…第1タイミング乗換え部 112…第2タイミング乗換え部 113…Dチャネル(ch)多重部 121…第1タイミング乗換え部 122…第2タイミング乗換え部 123…Dチャネル(ch)分離部 124…TEI監視部 125…分離器 131,133…LAPD処理部 132…CPU 134…監視制御部 141,143…LAPD処理部 144…メモリ 145…LAPB処理部 151…制御用のDチャネルパス 152…通話(音声/データ)用のBチャネルパス 153…スイッチ(SW) 154…エラー検出部(ED) 155…セレクタ(SEL) 161…予備マスターセルステーション 162…万能セルステーション 163…管理メモリ 171…管理メモリ 172…共有メモリ(CMEM) 173…分散メモリ(MEM) 181…故障監視部 183…切換先指定制御部 185…Dチャネル切換部 186…Bチャネル切換部 187…多重/分離器 191…無線送信部 192…無線受信部 193…ループバック手段 194…自己診断手段 201…可変減衰器(ATT) 202…ループバック切換スイッチ(SW7,SW8) 204…回線品質測定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 十合 博之 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (72)発明者 瀬田 満 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (72)発明者 石川 均 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (72)発明者 久保 集 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (72)発明者 城田 昌彦 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (72)発明者 浜田 裕 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−261724(JP,A) 特開 平8−56379(JP,A) 特開 平6−339172(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/26 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (28)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PHSを利用したWLLシステム(1)
    における無線基地局(3)であって、 各々が複数の加入者装置(2)を収容する4台のセルス
    テーション(4)と、各該セルステーションと加入者交
    換機との間で送受信されるディジタル信号の多重または
    分離を行う多重/分離部(20)とを含んでなる第1無
    線基地局(21)と、 各々が複数の加入者装置(2)を収容する4台のセルス
    テーション(4)を有し、かつ、前記第1無線基地局内
    の前記多重/分離部(20)を共用して各該セルステー
    ションと前記加入者交換機との間でディジタル信号を送
    受信する第2無線基地局(22)と、を合体して構成さ
    れることを特徴とする、PHSを利用したWLLシステ
    ムにおける無線基地局。
  2. 【請求項2】 前記第1無線基地局(21)において、
    前記4台のセルステーション(4)のうちの1台は、通
    話用のBチャネル信号に加えて制御用のDチャネル信号
    も取り扱うマスターセルステーションであって、他の3
    台のセルステーションは該マスターセルステーションと
    プロセッサ間通信によって該制御用のDチャネル信号を
    送受信するスレーブセルステーションであり、 前記第2無線基地局(22)において、前記4台のセル
    ステーション(4)のうちの1台は、通話用のBチャネ
    ル信号に加えて制御用のDチャネル信号も取り扱うマス
    ターセルステーションであって、他の3台のセルステー
    ションは該マスターセルステーションとプロセッサ間通
    信によって該制御用のDチャネル信号を送受信するスレ
    ーブセルステーションである請求項1に記載の無線基地
    局。
  3. 【請求項3】 公衆交換ネットワーク(PSTN)と、
    PHSを利用したWLLシステム(1)における無線基
    地局(3)との間に設けられ、前記公衆交換ネットワー
    クで用いられるプロトコルと前記WLLシステムで用い
    られるプロトコルとを相互変換するインタフェース変換
    装置(91)であって、 前記WLLシステム側に接続する第1入出力部(92)
    と、 前記公衆交換ネットワーク側に接続する第2入出力部
    (93)と、 該第1入出力部と、該第2入出力部の間に介挿されるス
    イッチ部(94)と、 該スイッチ部を介して得た、前記WLLシステム側から
    のディジタルデータおよび前記公衆交換ネットワーク側
    からの各レイヤ2のディジタルデータをそれぞれ終端す
    るレイヤ2終端部(95)と、 該レイヤ2終端部にて得たレイヤ3のメッセージを処理
    して再びレイヤ2のディジタルデータに変換し前記スイ
    ッチ部を介してそれぞれ相手方となる前記公衆交換ネッ
    トワーク側および前記WLLシステム側に送出するCP
    U(96)と、からなることを特徴とするインタフェー
    ス変換装置。
  4. 【請求項4】 前記インタフェース変換装置(91)
    体と前記無線基地局(3)の監視および制御ならびに各
    加入者情報の管理および保守を少なくとも行う保守・運
    用部(97)をさらに含む請求項に記載のインタフェ
    ース変換装置
  5. 【請求項5】 前記多重/分離部(20)は、公衆交換
    ネットワーク側からのディジタル多重信号を分離しまた
    は該公衆交換ネットワーク側へのディジタル多重信号に
    多重化する多重/分離器(101)およびこれに接続す
    るDチャネルアクセス制御部(102)とを含んでな
    り、 前記多重/分離器にて、30Bチャネル(通話チャネ
    ル)と1Dチャネル(制御チャネル)とからなる30B
    +1Dの前記ディジタル多重信号を、3B×1チャネル
    と4B×3チャネルとからなるBチャネル系統の2系統
    と、1つのDチャネル系統とに分離し、かつ、分離され
    た各4Bチャネルを、前記第1無線基地局(21)に設
    けられた3台の前記スレーブセルステーション(4)と
    前記第2無線基地局(22)に設けられた3台の前記ス
    レーブセルステーション(4)とにそれぞれ分配すると
    共に、分離された各3Bチャネルを該第1および第2無
    線基地局内の前記マスターセルステーションに分配し、 前記Dチャネルアクセス制御部は、前記第1無線基地局
    内のマスターセルステーションと前記第2無線基地局内
    のマスターセルステーションとに対し前記Dチャネル系
    統を接続する請求項1に記載の無線基地局。
  6. 【請求項6】 前記Dチャネルアクセス制御部(10
    2)は、前記第1無線基地局(21)内の前記マスター
    セルステーション(4)からの速度sのDチャネル信号
    と前記第2無線基地局(22)内の前記マスターセルス
    テーション(4)からの速度sのDチャネル信号とを多
    重化し、さらに前記多重/分離器(101)を介して、
    前記公衆交換ネットワーク側への速度S(S>s)のデ
    ィジタル多重信号に多重化する請求項に記載の無線基
    地局。
  7. 【請求項7】 前記Dチャネルアクセス制御部(10
    2)は、前記公衆交換ネットワーク側のディジタル多重
    信号から前記多重/分離器(101)により分離して得
    た速度SのDチャネル信号を、速度sの第1のDチャネ
    ル信号と速度sの第2のDチャネル信号とに変換し、前
    記第1 無線基地局(21)内の前記マスターセルステー
    ション(4)と前記第2無線基地局(22)内の前記マ
    スターセルステーション(4)とに分配する請求項
    記載の無線基地局。
  8. 【請求項8】 前記第1無線基地局(21)内の前記マ
    スターセルステーション(4)および前記第2無線基地
    局(22)内の前記マスターセルステーション(4)に
    対してLAPD上のTEIを固定的に割り当てて、 前記Dチャネルアクセス制御部(102)は、前記公衆
    交換ネットワーク側からのディジタル多重信号から前記
    多重/分離器(101)により分離して得た速度SのD
    チャネル信号を、前記TEIに従って速度sの第1のD
    チャネル信号および速度sの第2のDチャネル信号に分
    離し、前記第1無線基地局(21)内の前記マスターセ
    ルステーション(4)および前記第2無線基地局(2
    2)内の前記マスターセルステーション(4)にそれぞ
    れ分配する請求項に記載の無線基地局。
  9. 【請求項9】 前記無線基地局(3)は、前記公衆交換
    ネットワーク側から、Dチャネルのタイムスロットに前
    記第1無線基地局(21)向けの第1のDチャネル信号
    および前記第2無線基地局(22)向けの第2のDチャ
    ネル信号を所定のタイミング規則に従って載せた前記デ
    ィジタル多重信号を受信し、 前記Dチャネルアクセス制御部(102)は、受信した
    前記第1のDチャネル信号および前記第2のDチャネル
    信号を、前記所定のタイミング規則に従ってそれぞれ前
    記第1無線基地局および前記第2無線基地局に自動的に
    分配する請求項に記載の無線基地局。
  10. 【請求項10】 前記Dチャネルのタイムスロットは、
    前記所定のタイミング規則に従って複数のブロックに分
    割されており、第1のブロックには前記第1無線基地局
    (21)向けの第1のDチャネル信号を割り振り、第2
    のブロックには前記第2無線基地局(22)向けの第2
    のDチャネル信号を割り振り、その他のブロックは空ブ
    ロックとする請求項に記載の無線基地局。
  11. 【請求項11】 前記無線基地局(3)が、前記公衆交
    換ネットワーク側から連続するフレーム構成の前記ディ
    ジタル多重信号を受信するとき、 前記所定のタイミング規則は繰り返し現れる一連のフレ
    ームによって定め、各該一連のフレーム内の第1のフレ
    ームにおける前記Dチャネルのタイムスロットには前記
    第1無線基地局(21)向けの第1のDチャネル信号を
    載せ、第2のフレームにおける前記Dチャネルのタイム
    スロットには前記第2無線基地局(22)向けの第2の
    Dチャネル信号を載せ、第3のフレーム以降の前記Dチ
    ャネルのタイムスロットは空タイムスロットとする請求
    に記載の無線基地局。
  12. 【請求項12】 前記Dチャネルアクセス制御部(10
    2)は、前記第1無線基地局(21)内の前記マスター
    セルステーション(4)および前記第2無線基地局(2
    2)内の前記マスターセルステーション(4)からそれ
    ぞれ受信した速度sの前記第1および第2のDチャネル
    信号を一旦終端して、さらに当該無線基地局(3)内で
    発生した各種の監視制御情報を含む監視制御信号と共に
    多重化し速度S(S>s)のDチャネル信号として前記
    公衆交換ネットワーク側のディジタル多重信号に埋め込
    む請求項に記載の無線基地局。
  13. 【請求項13】 前記無線基地局(3)が、前記公衆交
    換ネットワーク側から、前記第1無線基地局(21)内
    の前記マスターセルステーション(4)に向けた前記第
    1のDチャネル信号と前記第2無線基地局(22)内の
    前記マスターセルステーション(4)に向けた前記第2
    のDチャネル信号と当該無線基地局(3)内で使用され
    る各種の監視制御情報を含む監視制御信号とがDチャネ
    ルに多重化された速度Sの前記ディジタル多重信号を受
    信するとき、 前記Dチャネルアクセス制御部(102)は、前記第1
    のDチャネル信号と前記第2のDチャネル信号と前記監
    視制御信号とを終端してそれぞれが速度s(S>s)の
    第1のDチャネル信号と第2のDチャネル信号とに変換
    してそれぞれ対応する各マスターセルステーション
    (4)に送出する請求項に記載の無線基地局。
  14. 【請求項14】 前記Dチャネルアクセス制御部(10
    2)は、前記公衆交換ネットワーク側のLAPDにおけ
    るTEIおよび前記第1および第2無線基地局(21,
    22)内の各前記マスターセルステーション(4)側の
    LAPDにおけるTEIを管理かつ制御して該TEIの
    付け替えを実行して、前記公衆交換ネットワーク側のL
    APDと各前記マスターセルステーション側のLAPD
    とを終端する請求項に記載の無線基地局。
  15. 【請求項15】 前記Dチャネルアクセス制御部(10
    2)は、前記公衆交換ネットワーク側からの前記ディジ
    タル多重信号における前記Dチャネルに載せて転送され
    るソフトウェアのダウンロード情報を一旦終端して自内
    のメモリ(144)に保持し、前記第1および第2無線
    基地局(21,22)内の各前記マスターセルステーシ
    ョン(4)に対し、該ダウンロード情報を、LAPBプ
    ロトコルにより供給する請求項に記載の無線基地局。
  16. 【請求項16】 各々が複数の加入者装置(2)を収容
    する複数のセルステーション(4)と、各該セルステー
    ションと加入者交換機との間で送受信されるディジタル
    信号の多重または分離を行う多重/分離部(20)とを
    含んでなる第1無線基地局(21)と、 各々が複数の加入者装置(2)を収容する複数のセルス
    テーション(4)を有し、かつ、前記第1無線基地局内
    の前記多重/分離部を共用して各該セルステーションと
    前記加入者交換機との間でディジタル信号を送受信する
    第2無線基地局(22)と、を有する、PHSを利用し
    たWLLシステム(1)における無線基地局(3)の運
    用方法であって、 前記複数のセルステーションのうち少なくとも1台を、
    通話用のBチャネル信号に加えて制御用のDチャネル信
    号も扱うマスターセルステーション(CS1)に設定す
    ると共に、残りの複数のセルステーションをそのマスタ
    ーセルステーションによって制御されるスレーブセルス
    テーション(CS2,CS3,CS4)に設定し、 1台の前記マスターセルステーションに障害が発生した
    とき、残りの複数のセルステーションのいずれかによっ
    てその障害を救済することを特徴とする、PHSを利用
    したWLLシステムにおける無線基地局の運用方法。
  17. 【請求項17】 それぞれが前記マスターセルステーシ
    ョン(CS1)を有する前記第1および第2無線基地局
    (21,22)のうちの一方における該マスターセルス
    テーションに障害が発生したとき、 該第1および第2無線基地局の他方のみで、前記無線基
    地局(3)を維持する請求項16に記載の運用方法。
  18. 【請求項18】 それぞれが前記マスターセルステーシ
    ョン(CS1)を有する前記第1および第2無線基地局
    (21,22)のうちの一方における該マスターセルス
    テーションに障害が発生したとき、 該第1および第2無線基地局の他方における前記マスタ
    ーセルステーションによって、当該一方の無線基地局内
    の前記スレーブセルステーションをも含めて前記の制御
    を続行する請求項16に記載の運用方法。
  19. 【請求項19】 前記マスターセルステーション(CS
    1)に対し、該マスターセルステーションと現用および
    予備の対をなす予備マスターセルステーション(16
    1)をさらに増設し、 該現用のマスターセルステーションに障害が発生したと
    き、前記予備マスターセルステーションに切り換えて前
    記の制御を続行する請求項16に記載の運用方法。
  20. 【請求項20】 前記マスターセルステーション(CS
    1)としても前記スレーブセルステーション(CS2,
    CS3,CS4)としても動作可能な万能セルステーシ
    ョン(162)を増設し、 前記マスターセルステーションおよび前記スレーブセル
    ステーションのいずれか一方に障害が発生したとき、 当該障害セルステーションの機能を該万能セルステーシ
    ョンが引き継ぐ請求項16に記載の運用方法。
  21. 【請求項21】 前記スレーブセルステーション(CS
    2,CS3,CS4)の各々が前記マスターセルステー
    ション(CS1)としての機能も具備するように構成
    し、 前記マスターセルステーションに障害が発生したとき、 当該障害マスターセルステーションの機能を、選択され
    た1台の前記スレーブセルステーションが引き継ぐ請求
    16に記載の運用方法。
  22. 【請求項22】 前記の引き継ぎを行うスレーブセルス
    テーションを複数の前記スレーブセルステーションのう
    ちから任意に選択する請求項21に記載の運用方法。
  23. 【請求項23】 前記マスターセルステーション(CS
    1)自身が保持する第1管理情報と同等の第2管理情報
    を、前記多重/分離部(20)内の管理メモリ(17
    1)に並行して保持しておき、 前記の選択されたスレーブセルステーションが、前記第
    2管理情報を前記管理メモリより引き継ぎ、 前記無線基地局(3)全体として再起動を行う請求項
    に記載の運用方法。
  24. 【請求項24】 前記マスターセルステーション(CS
    1)自身が保持する第1管理情報と同等の第2管理情報
    を、全ての前記セルステーションに共有される共通メモ
    リ(172)に並行して保持しておき、 前記の選択された前記スレーブセルステーションが、前
    記第2管理情報を、前記共通メモリより引き継ぎ、 前記無線基地局(3)全体として再起動を行う請求項
    に記載の運用方法。
  25. 【請求項25】 前記マスターセルステーション(CS
    1)自身が保持する第1管理情報と同等の第2管理情報
    を、各前記スレーブセルステーション(CS2,CS
    3,CS4)内にそれぞれ設けた分散メモリ(173)
    に並行して保持しておき、 前記の選択された前記スレーブセルステーションが、前
    記第2管理情報を、自内の前記分散メモリから引き継
    ぎ、 前記無線基地局(3)全体として再起動を行う請求項
    に記載の運用方法。
  26. 【請求項26】 前記障害マスターセルステーションの
    機能を引き継ぐべき前記のスレーブセルステーションを
    選択するに際し、 前記複数のスレーブセルステーションの中から、使用中
    のチャネルが全くないか、もしくは全くないならば使用
    中のチャネルが最も少ない1のスレーブセルステーショ
    ンを選択し、 前記の選択されたスレーブセルステーションをマスター
    セルステーションとして再起動する請求項21に記載の
    運用方法。
  27. 【請求項27】 前記障害マスターセルステーションの
    機能を引き継ぐべき前記のスレーブセルステーションを
    選択するに際し、 前記複数のスレーブセルステーションの中から、使用中
    のチャネルが全くないスレーブセルステーションを検索
    して、該当するスレーブセルステーションが1台も存在
    しないことを判定し、 上記の判定があったときにさらに、前記複数のスレーブ
    セルステーションのうちの1台を新たなマスターセルス
    テーションとして任意に選択し、 前記の新たなマスターセルステーションがその選択時に
    保有していた管理情報を、選択されなかった任意の他の
    スレーブセルステーションに引き継ぐ請求項21に記載
    の運用方法。
  28. 【請求項28】 各々が、無線送信部(191)と無線
    受信部(192)と送信および受信動作をTDMA方式
    のもとで制御するTDMA制御部(33)とを備える、
    複数のセルステーション(4)と、 前記複数のセルステーションと公衆交換ネットワークと
    の間のディジタル信号の授受をディジタル多重信号によ
    って行う多重/分離部(20)と、 前記複数のセルステーションと各加入者(SUB)との
    間のディジタル信号の送信および受信を共通の送受信ア
    ンテナ(7)を介して行わせるハイブリッドセクション
    (10)と、を具備する、PHSを利用したWLLシス
    テムにおける無線基地局において、 各前記セルステーション内の前記無線送信部から前記加
    入者側に出力した送信信号を、当該セルステーション内
    の前記無線受信部に向って前記ハイブリッドセクション
    の出力側よりループバックするループバック手段(19
    3)と、 当該ループバック信号を監視して伝送品質の管理を行う
    自己診断手段(194)とを有することを特徴とする、
    PHSを利用したWLLシステムにおける無線基地局。
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