JP3122885B2 - 永久磁石を利用した吸着装置 - Google Patents

永久磁石を利用した吸着装置

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JP3122885B2
JP3122885B2 JP02102305A JP10230590A JP3122885B2 JP 3122885 B2 JP3122885 B2 JP 3122885B2 JP 02102305 A JP02102305 A JP 02102305A JP 10230590 A JP10230590 A JP 10230590A JP 3122885 B2 JP3122885 B2 JP 3122885B2
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章 依田
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63BSHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; EQUIPMENT FOR SHIPPING 
    • B63B59/00Hull protection specially adapted for vessels; Cleaning devices specially adapted for vessels
    • B63B59/06Cleaning devices for hulls
    • B63B59/10Cleaning devices for hulls using trolleys or the like driven along the surface
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60LPROPULSION OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; SUPPLYING ELECTRIC POWER FOR AUXILIARY EQUIPMENT OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRODYNAMIC BRAKE SYSTEMS FOR VEHICLES IN GENERAL; MAGNETIC SUSPENSION OR LEVITATION FOR VEHICLES; MONITORING OPERATING VARIABLES OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRIC SAFETY DEVICES FOR ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES
    • B60L2200/00Type of vehicles
    • B60L2200/40Working vehicles

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、吸着体(吸着させようとする物体をい
う。)に設けた永久磁石を備え、該永久磁石による磁力
によつて上記吸着体を磁性体被吸着面(磁性体が直接露
出されているかどうかにかかわらず、永久磁石がその磁
力によつて吸引され得る面をいう。)に吸着状態に保持
する吸着装置に関するもので、例えば、鋼鉄製の大径
管、大型ガスタンク、船体等の外壁面や内壁面上を移動
(宙返りもあり得る)して塗装作業やけれん作業等の各
種作業を行う種々の作業ロボツトなどに用いることがで
きるものである。
〔従来の技術〕
この種の永久磁石を利用した吸着装置では、吸着体を
磁性体被吸着面に吸着状態となる位置に置いた場合に、
永久磁石の一方の磁極面が上記磁性体被吸着面に対して
適当間隙をあけて対向するように、上記永久磁石を上記
吸着体に対して固着することが考えられる。
この吸着装置によれば、吸着体を磁性体被吸着面に吸
着状態となる位置に置くと、吸着体に対して固着された
永久磁石の一方の磁極面が磁性体被吸着面に対して適当
間隙をあけて対向するので、その対向方向に上記一方の
磁極面から磁性体被吸着面の対向部分に向けてあるいは
その逆向きに磁束が通り、これによつて永久磁石が上記
対向方向に磁性体被吸着面の対向部分に向けて吸引力
(磁力)を受け、したがつて、吸着体が重力の向きにか
かわらず磁性体被吸着面に吸着状態に保持されることと
なる。
しかしながら、この吸着装置では、永久磁石が吸着体
に固着されているので、十分な吸引力を得るべく上記永
久磁石として通常磁束の大きいものが用いられることか
ら、吸着体の磁性体被吸着面への着脱が困難でしかも危
険を伴うこととなる。すなわち、吸着体を磁性体被吸着
面に吸着状態となるように置こうとすると、吸着体が磁
性体被吸着面に接近したときに上記吸引力によつて吸着
体が磁性体被吸着面に急激に衝突することとなり、吸着
体や磁性体被吸着面が損傷を受けるおそれがあるととも
に、作業者の手が吸着体と磁性体被吸着面との間に挾ま
れて負傷するなどの危険を伴うこととなる。また、磁性
体被吸着面に吸着状態に保持された吸着体を該磁性体被
吸着面から離脱させるためには、上記吸引力に抗して上
記吸引力と逆方向、すなわち、永久磁石の一方の磁極面
と磁性体被吸着面との間隙が広がる方向に、吸着体を引
き離さなければならず、上記吸引力と同等以上の力を要
し、吸着体を離脱させるのが非常に困難となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、吸着体
の磁性体被吸着面への着脱が極めて容易でしかも安全で
ある永久磁石を利用した吸着装置を提供しようとするも
のである。
〔課題を解決しようとする手段〕
上記課題を解決するため、本発明は、吸着体に設けた
永久磁石を備え、該永久磁石による磁力によって上記吸
着体を磁性体被吸着面に吸着状態に保持する吸着装置に
おいて、上記永久磁石が適当間隔をあけて平行に設けら
れ、該それぞれの永久磁石を上記磁性体被吸着面に吸着
状態となる位置に置いた場合に、上記永久磁石のそれぞ
れ一方の磁極面が上記磁性体被吸着面に対して適当間隔
をあけて対向可能、及び、上記永久磁石のそれぞれの磁
極面が上記磁性体被吸着面に対して略々横向き且つ向か
い合うように、上記それぞれの永久磁石が上記吸着体に
対して回動自在に支持され、上記向かい合った永久磁石
の磁極面間に磁性体からなる対向部材が設けられてな構
成としたものである。
〔作 用〕
本発明によれば、吸着体を磁性体被吸着面に吸着させ
る場合には、予め、適当間隔をあけて平行に設けた永久
磁石を吸着体に対して回動して、吸着体を磁性体被吸着
面に吸着状態となる位置に置いた場合に上記永久磁石の
一方の磁極面が磁性体被吸着面に対して略々横向き且つ
向かい合うようにしておく。次に、その状態で吸着体を
磁性体被吸着面に吸着状態となる位置に置く。この位置
に吸着体を置いた状態においても、この位置に吸着体を
置くに際して吸着体を磁性体被吸着面に近づけたときに
も、永久磁石の一方の磁極面が磁性体被吸着面に対して
略々横向き且つ向かい合い、その間に磁性体からなる対
向部材が設けられているので、該磁極面から出る(又は
入る)磁束はほとんど磁性体被吸着面を通らず、したが
つて、永久磁石と磁性体被吸着面との間にほとんど吸引
力が作用しない。そして、前述の如く吸着体を磁性体被
吸着面に吸着状態となる位置に置いた後に、それぞれの
永久磁石を吸着体に対して回動して、永久磁石の一方の
磁極面を磁性体被吸着面に対して適当間隙をあけて対向
させる。この結果、その対向方向に上記一方の磁極面か
ら磁性体被吸着面の対向部分に向けてあるいはその逆向
きに磁束が通り、これによつて永久磁石が上記対向方向
に磁性体被吸着面の対向部分に向けて吸引力を受け、し
たがつて、吸着体が磁性体被吸着面に吸着状態に保持さ
れることとなる。
このように本発明によれば、吸着体に対して永久磁石
を適宜回動させておくことによつて、吸着体を磁性体被
吸着面に吸着状態となるように置こうとして吸着体を磁
性体被吸着面に近づけても、ほとんど吸引力が作用しな
いので、吸引力によつて吸着体が磁性体被吸着面に急激
に衝突するような事態が防止され、吸着体や磁性体被吸
着面が損傷を受けるおそれがないとともに、作業者等に
とつても安全である。
また、本発明によれば、磁性体被吸着面に吸着状態に
保持された吸着体を該磁性体被吸着面から離脱させる場
合には、吸着体を磁性体吸着面に吸着状態となる位置に
置いたまま、それぞれの永久磁石を吸着体に対して回動
して、磁性体被吸着面に対向していた該永久磁石のそれ
ぞれ一方の磁極面を磁性体被吸着面に対して略々横向き
且つ向かい合わせる。その結果、該磁極面から出る(又
は入る)磁性体からなる対向部材に向けられて磁性体被
吸着面を通らなくなり、永久磁石と磁性体被吸着面との
間にはほとんど吸引力が作用しなくなり、吸着体を磁性
体被吸着面から簡単に離脱でき、離脱後は上記磁性体か
らなる対向部材の存在によりそれぞれの永久磁石が略々
横向き且つ向かい合い状態が維持される。ところで、前
述の如く永久磁石の一方の磁極面が磁性体被吸着面に対
して適当間隙をあけて対向した状態から略々横向き且つ
向かい合うまで該永久磁石を回動させるためには、永久
磁石の吸着体に対する回動軸線回りに、永久磁石の一方
の磁極面から磁性体被吸着面に向けてあるいは逆向きに
通る磁束により生ずる吸引力に基づくモーメントに抗す
るようなモーメントを付与する力を加えなければならな
いが、この力は、永久磁石の一方の磁極面が磁性体被吸
着面に対して適当間隙をあけて対向した状態から、その
間隙が広がる方向に永久磁石を引き離そうとする力に比
べればかなり小さくてする。したがつて、吸着体を磁性
体被吸着面から離脱させるためにさほど力を要さず、吸
着体を離脱させるのが容易となる。
〔実施例〕
以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を説明す
る。
第1図は本発明の一実施例に係る吸着装置の正面図、
第2図はその斜視図、第3図は第1図におけるIII−III
矢視拡大図、第4図は他の動作状態を示し第3図に対応
する断面図、第5図は第1図におけるV−V矢視図であ
る。
これらの図面において、(1)は吸着体、(2)は磁
性体被吸着面、(3)(4)(5)及び(6)(7)
(8)は適当間隔をあけて平行に設けた永久磁石であ
る。
図面実施例の場合、上記吸着体(1)は、磁性体被吸
着面(2)に吸着状態に保持されたときに、磁性体被吸
着面(2)上を自在に走行し得るように、下面に二対の
車輪(9)を備えており、その一対が操舵可能とされる
とともに他の一対が駆動輪とされている。もつとも、上
記吸着体(1)は、このような通常の操舵式の車輪装置
ではなく、他の種々の走行装置(例えば、互いに独立し
た4つの駆動輪をその各駆動輪の軸線方向が順次45゜ず
つをなすように下面に配置したもの)を備えていてもよ
い。なお、吸着体(1)を塗装作業ロボツトやけれん作
業ロボツト等として構成する場合などのように、吸着体
(1)を磁性体被吸着面(2)上を走行させる必要があ
る用途では、吸着体(1)には前述の如き走行装置が設
けられるが、吸着体(1)を磁性体被吸着面(2)上に
吸着状態に保持して所定箇所に据え付けるだけで走行さ
せる必要がない用途では、吸着体(1)には前述の如き
走行装置は設けておかなくてもよいことは勿論である。
また、図面実施例の場合、上記磁性体被吸着面(2)
は、鋼鉄製部材(10)(例えば、大径管、大型ガスタン
ク、船体等)の壁面となつている。
そして、上記吸着体(1)を上記磁性体被吸着面
(2)に吸着状態となる位置に置いた場合、すなわち、
第1図示の如く、吸着体(1)の各車輪(9)が磁性体
被吸着面(2)に接するように置いた場合に、上記永久
磁石(3)(4)(5)及び(6)(7)(8)のそれ
ぞれ一方の磁極面が磁性体被吸着面(2)に対して適当
間隙をあけて対向可能、及び、上記磁極面が磁性体被吸
着面(2)に対して略々横向き且つ向かい合うように、
上記永久磁石(3)(4)(5)及び(6)(7)
(8)が吸着体(1)に対して回動自在に支持されてい
る。
すなわち、図面実施例の場合には、3個の直方体形状
の永久磁石(3)(4)(5)を一組とし、これらが永
久磁石(3)のN極面、永久磁石(4)のS極面及び永
久磁石(5)のN極面(以下、説明の便宜上、これらの
磁極面を「対向磁極面」という。)が同一平面をなすよ
うに順次一列に並べられ、これらが、上記対向磁極面を
除いて磁性体からなるケース部材(11)で覆われ、さら
に、非磁性体からなる厚みの薄い固定部材(12)により
上記ケース部材(11)に対して固定されている。なお、
上記対向磁極面は固定部材(12)で覆わずに露出させる
ようにしてもよいし、厚みが薄ければ固定部材(12)と
して磁性体を用いてもよい。そして、上記ケース部材
(11)の背面にシヤフト(13)が溶接等により固着さ
れ、該シヤフト(13)が上記吸着体(1)に対して固定
されたブラケツト(14)に回動自在に支持されており、
該シヤフト(13)の回動に従つて各永久磁石(3)
(4)(5)が吸着体(1)に対して回動し、各永久磁
石(3)(4)(5)の対向磁極面が、第1図乃至第3
図示の如く固定部材(12)を介して磁性体被吸着面
(2)に対して適当間隙をあけて対向可能、及び、第4
図示の如く磁性体被吸着面(2)に対して略々横向き可
能となつている。なお、図中、(15)は上記シヤフト
(13)の抜止めを阻止する抜止め部材である。また、各
永久磁石(3)(4)(5)の対向磁極面が第4図示の
如く磁性体被吸着面(2)に対して略々横向きとなつた
ときに、各永久磁石(3)(4)(5)の対向磁極面が
固定部材(12)を介して適当間隙をあけて対向する、磁
性体からなる対向部材(16)が上記ブラケツト(14)に
固着されている。
同様に、図面実施例の場合には、3個の直方体形状の
永久磁石(6)(7)(8)を他の一組とし、これらが
永久磁石(6)のS極面、永久磁石(7)のN極面及び
永久磁石(8)のS極面(以下、説明の便宜上、これら
の磁極面も「対向磁極面」という。)が同一平面をなす
ように順次一列に並べられ、これが、上記対向磁極面を
除いて磁性体からなるケース部材(17)で覆われ、さら
に、非磁性体からなる厚みの薄い固定部材(18)により
上記ケース部材(17)に対して固定されている。そし
て、上記ケース部材(17)の背面にシヤフト(19)が溶
接等により固着され、該シヤフト(19)が上記ブラケツ
ト(14)に回動自在に支持されており、該シヤフト(1
9)の回動に従つて各永久磁石(6)(7)(8)が吸
着体(1)に対して回動し、各永久磁石(6)(7)
(8)の対向磁極面が、第1図乃至第3図示の如く固定
部材(18)を介して磁性体被吸着面(2)に対して適当
間隙をあけて対向可能、及び、第4図示の如く磁性体被
吸着面(2)に対して略々横向き可能となつている。な
お、図中、(20)は上記シヤフト(19)の抜止めを阻止
する抜止め部材である。また、上記シヤフト(19)は上
記シヤフト(13)と平行に設けられ、各永久磁石(6)
(7)(8)の対向磁極面が第4図示の如く磁性体被吸
着面(2)に対して略々横向きとなつたときに、各永久
磁石(6)(7)(8)の対向磁極面が、固定部材(1
8)を介して適当間隙をあけて上記対向部材(16)に対
向し、かつ、上記対向部材(16)を挾んで、磁性体被吸
着面(2)に対して略々横向きとなつた各永久磁石
(3)(4)(5)の対向磁極面にそれぞれ対向し得る
ようにされている。
なお、上記各永久磁石(3)(4)(5)の対向磁極
面は、磁性体被吸着面(2)に対して対向した状態から
90゜回動すると上記対向部材(16)にちようど対向し、
上記各永久磁石(6)(7)(8)の対向磁極面は、磁
性体被吸着面(2)に対して対向した状態から反対方向
に90゜回動すると上記対向部材(16)にちようど対向す
るようになつている。もつとも、上記角度は必ずしも90
゜に限定されるものではないことは勿論である。
図面実施例の場合には、第2図示の如く、上記シヤフ
ト(13)の一端及び上記シヤフト(19)の一端にそれぞ
れレバー(21)(22)が固着され、各レバー(21)(2
2)にそれぞれリンクロツド(23)の一端及び他端が軸
支(24)(25)され、上記シヤフト(19)の他端に手動
レバー(26)が固着されており、該手動レバー(26)に
よつてシヤフト(19)を回動させると、これに連動して
シヤフト(13)が反対方向に同一角度だけ回動するよう
になつている。なお、上記シヤフト(19)を手動によら
ずアクチユエータにより回動させてもよい。
上記構成の図面に示す本発明の一実施例に係る吸着装
置によれば、吸着体(1)を磁性体被吸着面(2)に吸
着させる場合には、予め、手動レバー(26)の操作によ
り永久磁石(3)……(8)を吸着体(1)に対して回
動して、吸着体(1)を磁性体被吸着面(2)に吸着状
態となる位置に置いた場合に上記各永久磁石(3)……
(8)の対向磁極面が磁性体被吸着面(2)に対して第
4図示の如く横向き且つ向かい合うようにしておく。次
に、その状態で第1図示の如く吸着体(1)をその各車
輪(9)が磁性体被吸着面(2)に接するように置く。
このように吸着体(1)を磁性体被吸着面(2)に置い
た状態においても、このように吸着体(1)を置くに際
して吸着体(1)を磁性体被吸着面(2)に近づけたと
きにも、各永久磁石(3)……(8)の対向磁極面が磁
性体被吸着面(2)に対して第4図示の如く横向きとな
つているので、該対向磁極面から出る(又は入る)磁束
はほとんど磁性体被吸着面(2)を通らず、したがつ
て、永久磁石(3)……(8)と磁性体被吸着面(2)
との間にほとんど吸引力が作用しない。そして、前述の
如く吸着体(1)をその各車輪(9)が磁性体被吸着面
(2)に接するように置いた後に、手動レバー(26)の
操作により永久磁石(3)……(8)を吸着体(1)に
対して回動して、上記各永久磁石(3)……(8)の対
向磁極面を磁性体被吸着面(2)に対して第1図乃至第
3図示の如く適当間隙をあけて対向させる。この結果、
その対向方向に上記対向磁極面から磁性体被吸着面
(2)の対向部分に向けてあるいはその逆向きに磁束が
通り、これによつて永久磁石(3)……(8)が上記対
向方向に向けて吸引力を受け、したがつて、吸着体
(1)が重力の向きにかかわらず磁性体被吸着面(2)
に吸着状態に保持されることとなる。
このように上記構成の吸着装置によれば、吸着体
(1)に対して永久磁石(3)……(8)を適宜回動さ
せておくことによつて、吸着体(1)を磁性体被吸着面
(2)に吸着状態となるように置こうとして吸着体
(1)を磁性体被吸着面(2)に近づけても、ほとんど
吸引力が作用しないので、吸引力によつて吸着体(1)
が磁性体被吸着面(2)に急激に衝突するような事態が
防止され、吸着体(1)や磁性体被吸着面(2)が損傷
が受けるおそれがないとともに、作業者等にとつても安
全である。
また、上記構成の吸着装置によれば、第1図乃至第3
図示の如く磁性体被吸着面(2)に吸着状態に保持され
た吸着体(1)を該磁性体被吸着面(2)から離脱させ
る場合には、吸着体(1)を磁性体被吸着面(2)に吸
着状態となる位置に置いたまま、永久磁石(3)……
(8)を吸着体(1)に対して回動して、磁性体被吸着
面(2)に対向していた該永久磁石(3)……(8)の
対向磁極面を磁性体被吸着面(2)に対して第4図示の
如く横向きにする。その結果、該対向磁極面から出る
(又は入る)磁束はほとんど磁性体被吸着面(2)を通
らなくなり、永久磁石(3)……(8)と磁性体被吸着
面(2)との間にはほとんど吸引力が作用しなくなり、
吸着体(1)を磁性体被吸着面(2)から簡単に離脱で
きる。ところで、前述の如く永久磁石(3)……(8)
の対向磁極面が磁性体被吸着面(2)に対して適当間隙
をあけて対向した状態から横向きになるまで該永久磁石
(3)……(8)を回動させるためには、永久磁石
(3)……(8)の吸着体(1)に対する回動軸線回り
に、永久磁石(3)……(8)の対向磁極面から磁性体
被吸着面(2)に受けてあるいは逆向きに通る磁束によ
り生ずる吸引力に基づくモーメントに抗するようなモー
メントを付与する力を加えなければならないが、この力
は、永久磁石(3)‥‥(8)の対向磁極面が磁性体被
吸着面(2)に対して適当間隙をあけて対向した状態か
ら、その間隙が広がる方向に永久磁石(3)……(8)
を引き離そうとする力に比べればかなり小さくてすむ。
したがつて、吸着体(1)を磁性体被吸着面(2)から
離脱させるためにさほど力を要さず、吸着体(1)を離
脱させるのが容易となる。
さらに、本発明の吸着装置では、次のような利点が得
られる。
すなわち、磁性体からなる対向部材(16)が設けられ
ているので、各永久磁石(3)……(8)の対向磁極面
が第4図示の如く横向きとなつたときに、上記対向磁極
面から対向部材(16)に向けてあるいはその逆向きに磁
束が通り、これによつて永久磁石(3)……(8)が上
記対向方向に向けて吸引力を受ける。したがつて、シヤ
フト(13)(19)の回動位置をロツクする特別のロツク
装置を要することなく、各永久磁石(3)……(8)の
対向磁極面を横向きに保持しておくことができ便利であ
るとともに、各永久磁石(3)……(8)の対向磁極面
を磁性体被吸着面(2)と対向した状態から横向きにさ
せるに際しては、力を加えて略々45゜回動させると上記
対向部材(16)との吸引力によつて自動的に横向きとな
り、便利である。もつとも、かかる利点は、図面実施例
において対向部材(16)を取り除いても、横向き時に互
いに対向する各永久磁石(3)……(5)の対向磁極面
と各永久磁石(6)……(8)の対向磁極面とが互いに
異極とされているので、得られる。しかしながら、本発
明の場合は、横向き時に互いに対向する各永久磁石
(3)……(5)の対向磁極面と各永久磁石(6)……
(8)の対向磁極面とをそれぞれ同極にしておいてもよ
く、対向部材(16)を設けておけば、その場合にも上述
の利点が得られる。
また、図面実施例の場合には、各永久磁石(3)……
(5)及び(6)……(8)が対向磁極面を除いて磁性
体からなるケース部材(11)(17)でそれぞれ覆われて
いるので、第1図乃至第3図示の如く各永久磁石(3)
……(8)の対向磁極面が磁性体被吸着面(2)に対向
したときに、これと異極の磁極面から出る(又は入る)
磁束も第1図及び第3図中矢印で示すように上記ケース
部材(11)(17)を通つて磁性体被吸着面(2)を通る
こととなる。したがつて、吸引力を増大させることがで
きる利点が得られる。また、第1図乃至第3図示の如く
各永久磁石(3)……(8)の対向磁極面が磁性体被吸
着面(2)に対向したときに、各永久磁石(3)……
(8)の対向磁極面及びこれと異極の磁極面から出る
(又は入る)磁束が、第1図及び第3図中矢印で示すよ
うに、ケース部材(11)(17)及び鋼鉄製部材(10)を
通つてループをなすので、外部への漏洩磁束がほとんど
なくなることとなり、したがつて、吸着時において、外
部の電子機器等への悪影響が防止されるとともに、他の
磁性体材(工具や鉄片等)の永久磁石への吸引が防止さ
れてそれに伴う不都合や危険が防止される利点が得られ
る。
さらに、図面実施例の場合には、上述の如くケース部
材(11)(17)が設けられるとともに、上記磁性体から
なる対向部材(16)が設けられているので、第4図示の
如く各永久磁石(3)……(8)の対向磁極面が横向き
となつたときに、各永久磁石(3)……(8)の対向磁
極面及びこれと異極の磁極面から出る(又は入る)磁束
が、第4図中矢印で示すように、ケース部材(11)(1
7)及び対向部材(16)を通つてループをなすことか
ら、上述の如き吸着時のみならず離脱時においても、外
部への漏洩磁束がほとんどなくなり、外部の電子機器等
への悪影響が完全に防止されるとともに、他の磁性体材
(工具や鉄片等)の永久磁石への吸引が防止されてそれ
に伴う不都合や危険が完全に防止される利点が得られ
る。
さらにまた、図面実施例の場合には、一列に並べた各
永久磁石(3)……(5)、(6)……(8)の隣り合
う対向磁極面が互いに異極となるように、すなわち、例
えば永久磁石(3)の対向磁極面と永久磁石(4)の対
向磁極面とが異極となるようにされているので、第1図
示の如く、各永久磁石(3)……(5)の各対向磁極面
から出る(又は入る)磁束が磁性体被吸着面(2)を介
して隣り合う対向磁極面に入る(又は出る)磁束ととも
にループをなすこととなり、吸着力が増大する利点が得
られる。もつとも、隣り合う磁極面を同極としておいて
もよい。
以上述べたように、本発明の場合には、吸着体(1)
の磁性体被吸着面(2)への着脱が極めて容易でしかも
安全であるという効果の他に、種々の利点が得られる
が、本発明はこれに限定されるものではないことは勿論
である。
例えば、本発明では、永久磁石の数は1つ以上であれ
ばよいし、その形状も直方体に限定されず、ケース部材
(11)(17)の有無、永久磁石の具体的な支持手段など
は、何ら限定されるものではない。
また、上記図面実施例の場合には、各永久磁石(3)
……(5)をその対向磁極面が同一平面をなすように配
列するとともに、各永久磁石(6)……(8)もその対
向磁極面が同一平面をなすように配列していたが、磁性
体被吸着面(2)が球面であるような場合には、各永久
磁石(3)……(5)をその対向磁極面が互いに傾斜し
て磁性体被吸着面(2)に沿うように配列するととも
に、各永久磁石(6)……(8)の対向磁極面が互いに
傾斜して磁性体被吸着面(2)に沿うように配列しても
よい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、吸着体の磁性体被吸着面への着脱が
極めて容易でしかも安全となる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る吸着装置の正面図、第
2図はその斜視図、第3図は第1図におけるIII−III矢
視拡大図、第4図は他の動作状態を示し第3図に対向す
る断面図、第5図は第1図におけるV−V矢視図であ
る。 (1)……吸着体、(2)……磁性体被吸着面、(3)
(4)(5)(6)(7)(8)……永久磁石。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B63B 59/10 B25J 5/00 B62D 57/024

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸着体に設けた永久磁石を備え、該永久磁
    石による磁力によって上記吸着体を磁性体被吸着面に吸
    着状態に保持する吸着装置において、上記永久磁石が適
    当間隔をあけて平行に設けられ、該それぞれの永久磁石
    を上記磁性体被吸着面に吸着状態となる位置に置いた場
    合に、上記永久磁石のそれぞれ一方の磁極面が上記磁性
    体被吸着面に対して適当間隔をあけて対向可能、及び、
    上記永久磁石のそれぞれの磁極面が上記磁性体被吸着面
    に対して略々横向き且つ向かい合うように、上記それぞ
    れの永久磁石が上記吸着体に対して回動自在に支持さ
    れ、上記向かい合った永久磁石の磁極面間に磁性体から
    なる対向部材が設けられてなることを特徴とする永久磁
    石を利用した吸着装置。
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