JP3122741B2 - 場所打ちコンクリート杭の施工法 - Google Patents

場所打ちコンクリート杭の施工法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレストレスコンクリ
ートと鉄筋コンクリートとを併用した場所打ちコンクリ
ート杭の施工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、場所打ちコンクリート杭にプレス
トレスを導入する場合、図10に示すように、下端に定
着部1を有するPC鋼材2を、掘削された孔3内に配置
してコンクリート4を打設し、該コンクリート4が所定
の強度を発現した後、PC鋼材2をその上端の緊張部5
において地上から緊張させ、杭下部のコンクリートから
杭上部のコンクリートまで一連に鉛直方向のプレストレ
スを与える方法が考えられていた。
【0003】しかし、これではプレストレス導入が困難
であった。すなわち、コンクリートにプレストレスを与
えるということは、PC鋼材の緊張力に見合う量だけコ
ンクリートを収縮させなければならないが、場所打ちコ
ンクリート杭の外側面と地山とが接触しているため、地
山との摩擦力でコンクリートを十分に収縮させることが
できなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の第1
の目的は、地山との摩擦力に影響されることなく場所打
ちコンクリート杭に有効にプレストレスを導入できるよ
うにすることにある。
【0005】ところで、図11に示すように構造物6の
基礎杭7に発生する曲げモーメントは、杭頭の拘束条
件、つまり固定であるかヒンジであるかにより傾向が変
わるものの、杭上部に大きな曲げモーメントが発生し、
杭下部には小さな曲げモーメントしか発生しないのが一
般的である。プレストレスコンクリート造は、鉄筋コン
クリート造に比べて曲げ剛性及び抵抗モーメントとも優
れているので、大きな曲げモーメントが発生する杭上部
についてはプレストレスコンクリートを採用し、また曲
げモーメントが殆ど発生しない杭下部については鉄筋コ
ンクリートを採用すれば、経済的であるに加え、曲げモ
ーメントに対する強度を杭全体として平均化できるの
で、杭断面を小さくすることが可能となる。
【0006】そこで、本発明の第2の目的は、このよう
な考えに立脚し、曲げモーメントに対する強度を平均化
して杭断面の縮小を図るとともに、強度の高い場所打ち
コンクリート杭を経済的に施工できるようにすることに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る場所打ちコ
ンクリート杭の施工法は、掘削された孔の下部に鉄筋
籠、その上部に鋼製筒体を建て込むとともに、該鋼製筒
体内に複数のPC鋼材を配置し、該鋼製筒体と孔壁との
間に泥水等の安定液を残留させたまま鋼製筒体内及び孔
の下部にコンクリートを打設する。そして、コンクリー
トが所定の強度を発現した後、PC鋼材により鋼製筒体
内のコンクリートに鉛直方向のプレストレスを与える。
【0008】鋼製筒体と孔壁との間に残留させた安定液
は、プレストレス導入後に固化させる。安定液は鋼製筒
体の外周にだけ残留させれば良いので、鋼製筒体の下端
部と孔壁との間に膨縮自在なチューブを配置し、該チュ
ーブを膨張させてその上方と下方とをシールする。完成
される場所打ちコンクリート杭の鉛直方向の支持力を増
大させるには、鋼製筒体として周壁が波状のものを使用
すると良い。
【0009】
【作用】孔の下部に鉄筋籠、その上部に鋼製筒体を建て
込んでコンクリートを打設し、鋼製筒体内のコンクリー
トについてだけPC鋼材でプレストレスを与えているの
で、下部は鉄筋コンクリート造、上部はプレストレスコ
ンクリート造の場所打ちコンクリート杭となる。
【0010】また、鋼製筒体と孔壁との間に残留させた
安定液は、打設されたコンクリートにPC鋼材によって
プレストレスを与えるとき、コンクリート面と地山との
間で潤滑材の役目をし、コンクリート面に対して地山に
よる摩擦力を発生させない。鋼製筒体は、場所打ちコン
クリート杭の完成後はその外殻材として機能する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て詳述する。先ず、図1に示すように円形断面の孔10
に泥水(安定液)11を満たして掘削機12で従来と同
様に所定深さまで掘削した後、図2に示すように、孔径
より僅かに小さい外径の鋼製筒体13の下端に鉄筋籠1
4を垂設するとともに、鋼製筒体13の上端に吊持用鋼
材15を仮止めし、下端に定着部16を有する複数本の
PC鋼材17を吊持用鋼材15から垂下して鋼製筒体1
3内に配置し、吊持用鋼材15を台付ワイヤー18で吊
り下げることにより、これら鋼製筒体13と鉄筋籠14
とを孔10内に同時に建て込む(鉄筋籠14を孔10の
下部、鋼製筒体13を孔10の上部に設置する)。この
場合、鉄筋籠14はその上端部を鋼製筒体13の下端部
外周に溶接しておく。本例では、鋼製筒体13として図
7に示すように円筒形の周壁を波状としたものを使用す
る。そして、複数本のPC鋼材17は、図8に示すよう
に鋼製筒体13の周壁に沿った所定間隔の円周配置とす
る。
【0012】また、PC鋼材17としては、例えば図9
に示すように、アンボンドの複数本のPC鋼線19を、
ねじ連結した円形断面の鋼製シース20中に挿入して上
下両端部のみを突出させ、シース20中に腐食防止等の
目的でグリースを充填し、シース20の上端を、コンク
リートが入り込まないように蓋21で閉塞し、シース2
0の下端に、PC鋼線19の下端部を貫通させるフラン
ジ付き鋼管22を連結して定着部16としたものを使用
する。
【0013】次に、図3に示すように鋼製筒体13の頭
部を吊持用鋼材15を介して地上に固定し、図7に示す
ように鋼製筒体13の波状をなす外周下端部の1つの凹
部に嵌合させた膨縮自在なリング状チューブ23に高圧
水を送水して膨張させ、孔壁との間を塞ぐ。すなわち、
鋼製筒体13の外周と孔壁との間に形成される間隙を、
鋼製筒体13の下端部においてチューブ23によりその
下方とシールする。
【0014】このような状態で、図4に示すように孔1
0の下部及び鋼製筒体13内に、泥水11と置換しなが
らトレミー管にて水中コンクリート24を打設し、水中
養生する。この場合、鋼製筒体13の外周と孔壁(地
山)との間には泥水11を残留させておく。コンクリー
ト24が硬化し始めたら、チューブ23の水を抜いて収
縮させてから該チューブ23を地上に引き上げる。
【0015】コンクリート24が硬化し、十分に強度が
発現した後、図5に示すようにPC鋼材17の上端を地
上においてジャッキ25により緊張し、所定の緊張力が
得られたところで、PC鋼材17の上端を定着して鋼製
筒体13内のコンクリート24に鉛直方向のプレストレ
スを与える。このようにPC鋼材17に緊張力を与える
とコンクリート24が鉛直方向に圧縮されるが、鋼製筒
体13と孔壁(地山)との間に残留している泥水11が
潤滑材のような役目をするため、コンクリートの収縮に
当たり地山による摩擦力は作用せず、所望のプレストレ
スを支障なく導入できる。
【0016】プレストレス導入後、鋼製筒体13と孔壁
との間に残留させた泥水11を公知の泥水固化工法によ
り固化させて図6に示すように固化泥11a とし、また
吊持用鋼材15を撤去して1本の場所打ちコンクリート
杭を完成させる。この場所打ちコンクリート杭は、杭下
部Aが鉄筋籠16を埋設した鉄筋コンクリート造、杭上
部Bが複数本のPC鋼材17によりプレストレスを導入
されしかも鋼製筒体13を外殻とするプレストレスコン
クリート造となる。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば次のような効果がある。
掘削された孔の下部に鉄筋籠、その上部に鋼製筒体を建
て込むとともに、該鋼製筒体内に複数のPC鋼材を配置
し、鋼製筒体と孔壁との間に残留させた安定液に潤滑材
の役目をさせながら、鋼製筒体内に打設したコンクリー
トについてだけPC鋼材でプレストレスを与えるので、
地山による摩擦力に影響されることなく十分なプレスト
レスを導入できる。従って、従来の鉄筋コンクリート造
による場所打ち杭に比べて、曲げ剛性及び抵抗モーメン
トが優れた杭構造にでき、杭断面の縮小により工事費を
低減できるのに加え、工事に伴い発生する廃棄泥水や泥
土の処分量も少なくなる。
【0018】また、曲げモーメントが概して小さい杭下
部は鉄筋コンクリート造、曲げモーメントが大きい杭上
部はプレストレスコンクリート造とすることができ、曲
げモーメントに対する強度を平均化して杭断面の一層の
縮小化を図ることができるとともに、強度の高い場所打
ちコンクリート杭を経済的に施工できる。
【0019】さらに、鋼製筒体は完成後には杭の外殻材
となるため、この鋼製筒体の周壁を波状とすれば、場所
打ち杭と地山との摩擦を大きくして杭の鉛直方向の支持
力を増大させることができる。一方、鋼製筒体の周壁を
平滑にしてその外面に例えば潤滑材を塗布すれば、地山
との摩擦を非常に小さくできるので、埋め立て地盤等で
のネガティブフリクション対策として有効である。つま
り、鋼製筒体の形状により杭としての用途を選択するこ
ともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の施工法の一例における掘削工程を示す
縦断面図である。
【図2】鋼製筒体及び鉄筋籠の建て込み工程を示す縦断
面図である。
【図3】鋼製筒体の頭部の固定工程を示す縦断面図であ
る。
【図4】コンクリート打設工程を示す縦断面図である。
【図5】プレストレス導入工程を示す縦断面図である。
【図6】場所打ちコンクリート杭の完成状態の縦断面図
である。
【図7】上記鋼製筒体の拡大斜視図である。
【図8】同上の横断面図である。
【図9】PC鋼材の側面図である。
【図10】従来のプレストレス導入場所打ちコンクリー
ト杭の縦断面図である。
【図11】基礎杭に作用する曲げモーメントが杭上部と
杭下部とで異なることを示す図である。
【符号の説明】
10 孔 11 泥水 13 鋼製筒体 14 鉄筋籠 17 PC鋼材 23 チューブ 24 コンクリート
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 5/18 - 5/20 E02D 5/34 - 5/46 E02D 5/58

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】掘削された孔の下部に鉄筋籠、その上部に
    鋼製筒体を建て込むとともに、該鋼製筒体内に複数のP
    C鋼材を配置し、該鋼製筒体と孔壁との間に泥水等の安
    定液を残留させたまま鋼製筒体内及び孔の下部にコンク
    リートを打設し、コンクリートが所定の強度を発現した
    後、上記PC鋼材により上記鋼製筒体内のコンクリート
    に鉛直方向のプレストレスを与えることを特徴とする場
    所打ちコンクリート杭の施工法。
  2. 【請求項2】前記鋼製筒体と孔壁との間に残留させた安
    定液を、プレストレス導入後に固化させることを特徴と
    する請求項1に記載の場所打ちコンクリート杭の施工
    法。
  3. 【請求項3】前記鋼製筒体の下端部と孔壁との間に膨縮
    自在なチューブを配置し、該チューブを膨張させてその
    上方と下方とをシールすることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の場所打ちコンクリート杭の施工法。
  4. 【請求項4】前記鋼製筒体の周壁を波状としたことを特
    徴とする請求項1,2又は3に記載の場所打ちコンクリ
    ート杭の施工法。
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