JP3122486B2 - 積層板の製造方法 - Google Patents
積層板の製造方法Info
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- JP3122486B2 JP3122486B2 JP03182717A JP18271791A JP3122486B2 JP 3122486 B2 JP3122486 B2 JP 3122486B2 JP 03182717 A JP03182717 A JP 03182717A JP 18271791 A JP18271791 A JP 18271791A JP 3122486 B2 JP3122486 B2 JP 3122486B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、積層板の製造方法に
関するものである。さらに詳しくは、この発明は、電気
・電子機器・通信機器、あるいは計算機等に有用なプリ
ント配線板用積層板を外観形状の不良発生を抑えて製造
することのできる改良された連続的製造方法に関するも
のである。
関するものである。さらに詳しくは、この発明は、電気
・電子機器・通信機器、あるいは計算機等に有用なプリ
ント配線板用積層板を外観形状の不良発生を抑えて製造
することのできる改良された連続的製造方法に関するも
のである。
【０００２】
【従来の技術】従来より、電気・電子機器・通信機器・
計算機等には各種の構成からなるプリント配線板が用い
られてきている。これらのプリント配線板については、
近年の高密度実装への要望の高まりに応じて、その基材
としての積層板に対する耐熱性や寸法精度の向上がさら
に強く求められてきている。このような技術向上への要
請に対応するものとして、積層板の樹脂や添加剤等の構
成についての改良が進められてきている。一方、積層板
を高効率で生産する方法として、長尺の基材に樹脂を含
浸させ、これに長尺の金属箔を連続的に配設一体化する
成形方法についても改良が進められ、寸法精度の向上へ
の努力が払われてきている。
計算機等には各種の構成からなるプリント配線板が用い
られてきている。これらのプリント配線板については、
近年の高密度実装への要望の高まりに応じて、その基材
としての積層板に対する耐熱性や寸法精度の向上がさら
に強く求められてきている。このような技術向上への要
請に対応するものとして、積層板の樹脂や添加剤等の構
成についての改良が進められてきている。一方、積層板
を高効率で生産する方法として、長尺の基材に樹脂を含
浸させ、これに長尺の金属箔を連続的に配設一体化する
成形方法についても改良が進められ、寸法精度の向上へ
の努力が払われてきている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これま
での様々な工夫や改善にもかかわらず、この連続的積層
成形方法の場合には、通常のバッチ生産方式としての加
圧プレス工法とは異って、金属箔の厚みバラツキの影響
を受けやすく、波打ち、シワ、スジの発生等の外観形状
不良の発生が避けられないという欠点があった。このよ
うな外観形状不良の発生は、積層板のプリント配線板へ
の利用に際し、その回路形成に障害となるものであっ
た。このため、より高い生産性で、厚み精度等に優れ、
しかも外観形状不良の発生を抑えることのできる連続的
な積層板の製造法の実現が望まれていた。この発明は、
以上の通りの課題を解決するためになされたものであっ
て、外観形状不良の発生を抑えた連続的な積層板の製造
方法を提供することを目的としている。
での様々な工夫や改善にもかかわらず、この連続的積層
成形方法の場合には、通常のバッチ生産方式としての加
圧プレス工法とは異って、金属箔の厚みバラツキの影響
を受けやすく、波打ち、シワ、スジの発生等の外観形状
不良の発生が避けられないという欠点があった。このよ
うな外観形状不良の発生は、積層板のプリント配線板へ
の利用に際し、その回路形成に障害となるものであっ
た。このため、より高い生産性で、厚み精度等に優れ、
しかも外観形状不良の発生を抑えることのできる連続的
な積層板の製造法の実現が望まれていた。この発明は、
以上の通りの課題を解決するためになされたものであっ
て、外観形状不良の発生を抑えた連続的な積層板の製造
方法を提供することを目的としている。
【０００４】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、所要枚数の樹脂含浸長尺基材の
上面および／または下面に長尺の金属箔を配設して積層
板を連続的に加熱加圧成形するにあたり、長尺の金属箔
に厚みバラツキが±0.5％以内のものを用いることを特
徴とする積層板の製造方法を提供する。すなわち、この
発明は、積層板の外観形状不良は、長尺の金属箔の巻き
出し（巻取り）時に発生するシワ、スジと、金属箔と基
材とのラミネート後の加熱硬化工程で発生する波打ちと
に分類されるが、いずれの場合にも、これらの不良は金
属箔の厚みのバラツキに起因するものであって、従来の
方法における銅箔の厚みバラツキ±１〜３％の水準では
この外観形状不良の発生が避けられないとの知見に基づ
いて完成されたものである。このため、この発明におい
ては、所要枚数の樹脂含浸長尺基材の上面および／また
は下面に長尺の金属箔を配設して積層板を連続的に加熱
加圧成形するにあたり、長尺の金属箔に厚みバラツキが
±0.5％以内のもの、さらに好ましくは±0.25％以内の
ものを用いることを本質的な特徴としている。そして、
この場合の金属箔としては、通常のプリント配線板用積
層板に用いられている銅箔をはじめ、アルミニウム、ス
テンレス、その他の適宜な金属（合金）の箔がその対象
となる。
を解決するものとして、所要枚数の樹脂含浸長尺基材の
上面および／または下面に長尺の金属箔を配設して積層
板を連続的に加熱加圧成形するにあたり、長尺の金属箔
に厚みバラツキが±0.5％以内のものを用いることを特
徴とする積層板の製造方法を提供する。すなわち、この
発明は、積層板の外観形状不良は、長尺の金属箔の巻き
出し（巻取り）時に発生するシワ、スジと、金属箔と基
材とのラミネート後の加熱硬化工程で発生する波打ちと
に分類されるが、いずれの場合にも、これらの不良は金
属箔の厚みのバラツキに起因するものであって、従来の
方法における銅箔の厚みバラツキ±１〜３％の水準では
この外観形状不良の発生が避けられないとの知見に基づ
いて完成されたものである。このため、この発明におい
ては、所要枚数の樹脂含浸長尺基材の上面および／また
は下面に長尺の金属箔を配設して積層板を連続的に加熱
加圧成形するにあたり、長尺の金属箔に厚みバラツキが
±0.5％以内のもの、さらに好ましくは±0.25％以内の
ものを用いることを本質的な特徴としている。そして、
この場合の金属箔としては、通常のプリント配線板用積
層板に用いられている銅箔をはじめ、アルミニウム、ス
テンレス、その他の適宜な金属（合金）の箔がその対象
となる。
【０００５】 また、この発明においては、所要枚数の樹
脂含浸基材を用いるが、この場合の樹脂としては、不飽
和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等
の適宜なものが使用される。基材についても同様である
が、ガラス繊維織布、ガラス繊維不織布、合成繊維シー
トやマット、紙等が例示される。これらの基材からなる
長尺材に対しては、希釈剤、充填材、難燃材等の添加成
分を適宜に加えた樹脂ワニス（溶液）を供給塗布して、
樹脂含浸基材とすることができる。このような長尺の樹
脂含浸基材と、長尺の金属箔とのラミネートによる加熱
加圧成形は、たとえば図１に例示したようにダブルベル
ト成形機を用いて実施することができる。すなわち、図
１に例示した通り、所定の樹脂を含浸して含浸処理した
ガラスシート等の樹脂含浸長尺基材（１）の所定枚数の
上面および／または下面に長尺金属箔（２）を配設して
積層体とし、この長尺積層体（３）をダブルベルト成形
機（４）によって加熱加圧する。この成形においては、
樹脂含浸長尺基材（１）として厚みの異なるものや、樹
脂および基材の種類の異なるものを複数枚用いてもよ
い。また、長尺金属箔（２）には、そのラミネート面に
予め接着剤（２１）を塗布しておいてもよい。このよう
な加圧成形は、樹脂、基材の種類や厚み等によっても異
なるが、一般的には、１〜５０kg／cm2の圧力、１２０
〜１８０℃の温度の条件下において、５〜３０分程度の
時間で行うことができる。
脂含浸基材を用いるが、この場合の樹脂としては、不飽
和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等
の適宜なものが使用される。基材についても同様である
が、ガラス繊維織布、ガラス繊維不織布、合成繊維シー
トやマット、紙等が例示される。これらの基材からなる
長尺材に対しては、希釈剤、充填材、難燃材等の添加成
分を適宜に加えた樹脂ワニス（溶液）を供給塗布して、
樹脂含浸基材とすることができる。このような長尺の樹
脂含浸基材と、長尺の金属箔とのラミネートによる加熱
加圧成形は、たとえば図１に例示したようにダブルベル
ト成形機を用いて実施することができる。すなわち、図
１に例示した通り、所定の樹脂を含浸して含浸処理した
ガラスシート等の樹脂含浸長尺基材（１）の所定枚数の
上面および／または下面に長尺金属箔（２）を配設して
積層体とし、この長尺積層体（３）をダブルベルト成形
機（４）によって加熱加圧する。この成形においては、
樹脂含浸長尺基材（１）として厚みの異なるものや、樹
脂および基材の種類の異なるものを複数枚用いてもよ
い。また、長尺金属箔（２）には、そのラミネート面に
予め接着剤（２１）を塗布しておいてもよい。このよう
な加圧成形は、樹脂、基材の種類や厚み等によっても異
なるが、一般的には、１〜５０kg／cm2の圧力、１２０
〜１８０℃の温度の条件下において、５〜３０分程度の
時間で行うことができる。
【０００６】 押えローラー（５）、およびダブルベルト
成形機（４）のローラー（６）等の配置、大きさ等は適
宜とすることができる。また、加熱加圧成形した積層板
は、図１に例示した通り、冷却炉（７）によって冷却し
た後に、カッター（８）によって所定の寸法に切断する
か、あるいは逆に、カッター（８）によって切断した後
に冷却炉（７）によって冷却し、所定の大きさの積層板
（９）とすることができる。切断後に、加熱炉によって
再加熱した後に冷却槽において急冷処理し、積層板の反
りの発生を抑えるようにしてもよい。もちろん、この発
明の細部の構成については、様々な態様が可能であるこ
とは言うまでもない。
成形機（４）のローラー（６）等の配置、大きさ等は適
宜とすることができる。また、加熱加圧成形した積層板
は、図１に例示した通り、冷却炉（７）によって冷却し
た後に、カッター（８）によって所定の寸法に切断する
か、あるいは逆に、カッター（８）によって切断した後
に冷却炉（７）によって冷却し、所定の大きさの積層板
（９）とすることができる。切断後に、加熱炉によって
再加熱した後に冷却槽において急冷処理し、積層板の反
りの発生を抑えるようにしてもよい。もちろん、この発
明の細部の構成については、様々な態様が可能であるこ
とは言うまでもない。
【０００７】
【作用】この発明においては、前記の通り、長尺の金属
箔に厚みバラツキが±0.5％以内、さらには±0.25％以
内のものを用いて連続的に加熱加圧成形するため、従来
法に比べて、外観形状不良としての波打ち、シワ、スジ
の発生等を著しく低減化することができる。
箔に厚みバラツキが±0.5％以内、さらには±0.25％以
内のものを用いて連続的に加熱加圧成形するため、従来
法に比べて、外観形状不良としての波打ち、シワ、スジ
の発生等を著しく低減化することができる。
【０００８】
【実施例】実施例１ 図１に示したダブルベルト成形機により積層板を製造し
た。その際には、巾１０５cm、厚み0.8mmのガラス不織
布の上下に、厚さ0.1mmのガラス布を配置し、その各々
に５０重量％の不飽和ポリエステル樹脂溶液を塗布して
含浸させ、次いで乾燥させた。こうして作製したプリプ
レグの上下面に、厚さ0.018mmの接着剤付き銅箔を重
ね、長尺積層板とした。ダブルベルト成形機での成形
は、２０kg／cm2 の成形圧力、１４０℃の温度で、２０
分間加熱加圧して行った。その後、冷却し、カッターに
より切断して積層板を得た。なお、この時の長尺の銅箔
の厚みバラツキは±0.5％とした。このバラツキは、銅
箔を１０×１０cmに切断後の重量測定により評価したも
のである。得られた積層板について外観形状不良率を評
価した。その結果を示したものが表１である。
た。その際には、巾１０５cm、厚み0.8mmのガラス不織
布の上下に、厚さ0.1mmのガラス布を配置し、その各々
に５０重量％の不飽和ポリエステル樹脂溶液を塗布して
含浸させ、次いで乾燥させた。こうして作製したプリプ
レグの上下面に、厚さ0.018mmの接着剤付き銅箔を重
ね、長尺積層板とした。ダブルベルト成形機での成形
は、２０kg／cm2 の成形圧力、１４０℃の温度で、２０
分間加熱加圧して行った。その後、冷却し、カッターに
より切断して積層板を得た。なお、この時の長尺の銅箔
の厚みバラツキは±0.5％とした。このバラツキは、銅
箔を１０×１０cmに切断後の重量測定により評価したも
のである。得られた積層板について外観形状不良率を評
価した。その結果を示したものが表１である。
【０００９】表１の結果から、後述の比較例（従来例）
に比べ、この発明の積層板の場合には、不良発生率が著
しく低減していることがわかる。
に比べ、この発明の積層板の場合には、不良発生率が著
しく低減していることがわかる。
【表１】 実施例２〜３ 実施例１と同様にして、銅箔に厚みバラツキが±0.3
％、±0.2％のものを用いて積層板を製造し、不良発生
率を評価した。表１に示した通り、極めて優れた結果が
得られた。 比較例１ 厚みバラツキ±2.0％の従来の銅箔を用いて積層板を製
造し、実施例と同様に外観形状不良発生率を評価した。
表１に示したように不良発生率は大きく、銅張積層板と
して回路形成に弊害をきたした。
％、±0.2％のものを用いて積層板を製造し、不良発生
率を評価した。表１に示した通り、極めて優れた結果が
得られた。 比較例１ 厚みバラツキ±2.0％の従来の銅箔を用いて積層板を製
造し、実施例と同様に外観形状不良発生率を評価した。
表１に示したように不良発生率は大きく、銅張積層板と
して回路形成に弊害をきたした。
【００１０】
【発明の効果】この発明により、以上詳しく説明した通
り、波打ち、シワ、スジ等の外観形状の不良の発生を抑
え、高い生産性で、連続的に金属張積層板を製造するこ
とができる。
り、波打ち、シワ、スジ等の外観形状の不良の発生を抑
え、高い生産性で、連続的に金属張積層板を製造するこ
とができる。
【図１】連続的ダブルベルト成形機による成形工程を例
示した断面図である。
示した断面図である。
１ 樹脂含浸長尺基材 ２ 長尺金属箔 ２１ 接着剤 ３ 長尺積層板 ４ ダブルベルト成形機 ５ 押えローラー ６ ローラー ７ 冷却炉 ８ カッター ９ 積層板
フロントページの続き (72)発明者 牧野 秀志 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電 工株式会社内 (56)参考文献 特開 平２−60189（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−302795（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B32B 31/20 B32B 15/08 H05K 3/00
Claims (1)
- 【請求項１】 所要枚数の樹脂含浸長尺基材の上面およ
び／または下面に長尺の金属箔を配設して積層板を連続
的に加熱加圧成形するにあたり、長尺の金属箔に厚みバ
ラツキが±0.5％以内のものを用いることを特徴とする
積層板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03182717A JP3122486B2 (ja) | 1991-07-23 | 1991-07-23 | 積層板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03182717A JP3122486B2 (ja) | 1991-07-23 | 1991-07-23 | 積層板の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0524165A JPH0524165A (ja) | 1993-02-02 |
| JP3122486B2 true JP3122486B2 (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=16123212
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03182717A Expired - Lifetime JP3122486B2 (ja) | 1991-07-23 | 1991-07-23 | 積層板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3122486B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| TW200901869A (en) * | 2007-06-21 | 2009-01-01 | Metal Ind Res & Dev Ct | Electronic casing and method of manufacturing the same |
| CN106003986A (zh) * | 2016-07-14 | 2016-10-12 | 江苏奇科技有限公司 | 一种皮带辊压机加压避让机构 |
-
1991
- 1991-07-23 JP JP03182717A patent/JP3122486B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0524165A (ja) | 1993-02-02 |
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