JP3122465U - テストプラグ - Google Patents

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典史 嶋津
重雄 川崎
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Abstract


【課題】冷媒配管(主として銅管)の気密テストのための高圧気体注入接続口の溶接並びに溶接密封を必要としない、テストプラグを提供する。
【解決手段】プラグ本体1と、袋ナット体2と、締付ナット体3と、スリーブ体4とで構成され、プラグ本体1が、開口側が拡径となるテーパー壁面とし外周面をネジとした装着部11と、装着部と反対側に検査用高圧気体注入ホースと接続可能な口径及び外周ネジを有する連結部13とを備えて形成され、スリーブ体4が、冷媒配管Aの端部の外周面に位置し、装着部に締付ナット体3を螺合した際に、各テーパー壁面による密着押圧によって変形して、その両端が配管外周面を密着し、湾曲部分がテーパー壁面と密着してシーリングを実現する。
【選択図】 図4

Description

本考案は、冷媒配管に使用するテストプラグに関するものである。
冷媒配管やその他の配管において、配管設置終了後に気密テスト(ガス漏れや液漏れのないことの確認)を実施するもので、前記気密テストは、冷媒供給機器と接続する箇所(配管開口端)の一方に、所定の圧力を加える検査用ポンプと接続し、他方を封止し、気密テスト終了後に、前記配管の開口端に所定の冷媒供給機器を連結接続するものである。
この配管の気密テストにおいて配管の開口端を閉塞する栓部材(テストプラグ)としては、配管が樹脂管である場合に、捻じ込みで装着するプラグが知られている(特許文献1,2)。
また冷媒配管(車載用空気調和機)においては、分解配送用として、ユニオン接手部を封止するキャップが提案されている(特許文献3,4)。
特開平9−296896号公報。 特開2000−337581号公報。 特開平9−126382号公報。 登録実用新案3050092号公報。
前記した冷媒配管の気密テストを実施する際に、当該配管の口径が、所定の圧力を加える検査用ポンプや高圧ボンベからの高圧気体注入ホースの口径とが一致しない場合が多く、従前に於いては、注入ホースと接続可能なパイプを配管端部に溶接手段(蝋付け)で接続し、他方開口端も蝋付けで密封していたもので、非常に煩瑣な作業が要求されていた。
また前記の特許文献3,4の冷媒配管の密閉キャップは、輸送時における配管内へのゴミの侵入を防止することが目的であり、ある程度の高圧が印加される配管の気密維持には使用できない。このため前記の溶接による密封作業を行なっていたが、近年冷媒圧力が高まってきたので、配管(主として銅配管)の溶接密封箇所の溶接剥離の事故が増加してきた。
そこで本考案は、気密テストを容易に実施できる新規なテストプラグを提案したものである。
本考案に係るテストプラグ(請求項1)は、プラグ本体と、袋ナット体と、締付ナット体と、スリーブ体とで構成され、プラグ本体が、内周面を開口側が拡径となるテーパー壁面とし、外周をネジとした装着部、及び回転操作可能な多角形外周を有する本体部、及び前記装着部と反対側に装着部と連通し、且つ検査用高圧気体注入ホースと接続可能な口径及び外周ネジを有する連結部を備えて形成される。また袋ナット体は、前記連結部に螺合装着されるものであり、締付ナット体が、プラグ本体の装着部に螺合されると共に、装着部のテーパー壁面に相対するテーパー壁面を形成したもので、スリーブ体が、装着部内に挿入された配管端部の外周面に位置し、装着部に締付ナット体を螺合した際に、各テーパー壁面による密着押圧によって変形して、その両端が配管外周面を密着し、湾曲部分がテーパー壁面と密着してシーリングを行うようにしたものである。
而して冷媒配管の冷媒供給機器との接続箇所となる配管開口端(2箇所)にスリーブ体を被装し、前記開口端をプラグ本体の装着部に挿入し、締付ナット体をプラグ本体の装着部に螺合緊締すると、スリーブ体の両端が装着部と締付ナット体とで軸方向に押圧されて変形し、両端部が配管に食い込み、湾曲変形部分がテーパー壁面と密着して、プラグ本体と配管が密封接続されるものである。そこで一方のプラグ本体の連結部には、検査用ポンプ等の高圧気体注入ホースを接続し、他方のプラグ本体の連結部には、袋ナット体を装着し、しかる後配管内に窒素ガス等を圧入し、一昼夜放置してガス漏れの検査(気密テスト)を実施し、テスト終了後に、本テストプラグ全体を取外し、配管をそのままの状態で冷媒供給機器と接続するものである。
本考案の構成は上記のとおりであるから、冷媒配管における冷媒供給機器との接続予定箇所である配管開口端に装着するだけで、気密テストのための配管開口端の密封確保と、検査用ポンプ(コンプレッサー)や高圧ボンベからの検査用高圧気体の注入ホース接続を容易に実施することができ、検査終了後には、テストプラグを外すのみでテスト前の状態にでき、従前とおり冷媒供給機器を接続すれば良く、冷媒配管の気密テスト作業を簡素化したものである。
次に本考案の実施形態について説明する。実施形態のテストプラグは、プラグ本体1と、袋ナット体2と、締付ナット体3と、スリーブ体4とで構成される。
プラグ本体1は、装着部11と、本体部12と、連結部13を備えて形成したものである。
装着部11は、本体部12の一側に設けたもので、所定の配管Aが密挿できる内径部111を備えると共に、開口側が拡径となるテーパー壁面112とし、外周面をネジ113としたものである。
本体部12は、一方側に前記装着部11を設け、他方側に後述する連結部13を設けたもので、外周を回転操作可能な多角形外周(六角ナット体形状)としたものである。
連結部13は、前記装着部11と連通し、且つ検査ポンプ等の高圧気体注入ホースと接続可能な口径で、且つ接続可能となるように外周ネジを設けたものである。
袋ナット体2は、前記連結部13に螺合するもので、緊締螺合時に当該箇所からの漏れを防止するように、内底部分にゴムパッキン21などを充填しておくものである。
締付ナット体3は、六角形状のナット本体31の内周面に、プラグ本体1へ装着する側から、装着部11の外周ネジ113に螺合する雌螺子部32と、テーパー壁面33と、Oリング34の嵌合溝35を順次形成したものである。
前記雌螺子部32は、プラグ本体1の本体部12に接近可能な適宜な長さに形成し、且つ接近状態にテーパー壁面33が所定位置となるように形成し、テーパー壁面33は螺合時にプラグ本体1のテーパー壁面112に相対する傾斜面を有すると共に、そのテーパーの傾斜角度がテーパー壁面112の傾斜角度より大きく形成したものである。またOリング34の嵌合溝35は、Oリング34の軸方向移動可能な巾で、且つ内底面がその外側が浅くなる傾斜面に形成したものである。
スリーブ体4は、装着部11に密挿する冷媒配管Aに外挿される大きさで、その肉厚は
均等ではなく一方端側が薄く、他端側に向かって徐々に厚く形成したものである。
而して冷媒配管Aの気密テストに際して、冷媒供給機器との接続箇所となる配管開口端2箇所に、本テストプラグを接続するもので、配管Aの両開口端において、予め締付ナット体3を外挿し、更に冷媒配管Aにスリーブ体4を被装しておいて、冷媒配管Aの開口端をプラグ本体1の装着部11に密挿し、締付ナット体3を装着部11に螺合緊締する。
この緊締によってスリーブ体4が、装着部11と締付ナット体3とで軸方向に押圧されて変形し、両端部が配管Aに食い込み、湾曲変形部分がテーパー壁面112,33と密着して、プラグ本体と配管が密封接続されるものである。特にスリーブ体4の変形は、肉厚の相違と、テーパー傾斜角度の相違から、スリーブ体4の締付ナット体3側の端部において摩擦熱が発生しても反対側(プラグ本体側)との塑性変形の条件を同一に設定して所望の形態に撓ませ、スリーブ体4の両端で冷媒配管Aの外周面を密着押圧することになり、スリーブ体4の撓み変形でシーリングが実現するものである。
従って冷媒配管Aの開口端にプラグ本体1を、シーリングを実現した状態で連結装着できるもので、一方のプラグ本体1の連結部13には、袋ナット体2を螺合装着し、他方のプラグ本体1の連結部13には、テスト用の高圧気体注入ホースを接続し、所定の高圧気体(窒素ガス)を注入し、所定期間放置して冷媒配管全体の気密テストを行なうものである。
そして気密テストが終了すると、プラグ本体1を取外し、冷媒供給機器を従前通り接続すれば良いものである。
従って気密テストに使用する高圧気体注入ホースの接続部の形成並びに配管密封確保が容易に行うことができ、しかもテスト終了後は、プラグ本体を外すのみで良く、気密テスト作業が非常に簡素化したものである。また前記のテストプラグは、スリーブ体のみが消耗品であり、他の部品は再使用できる利点もある。
本考案の実施形態のプラグ本体及び袋ナット体の正面図。 同断面図。 同締付ナット体及びスリーブ体の一部切断した正面図。 同使用状態の説明図。
符号の説明
1 プラグ本体
11 装着部
111 内径部
112 テーパー壁面
113 ネジ
12 本体部
13 連結部
2 袋ナット体
21 ゴムパッキン
3 締付ナット体
31 ナット本体
32 雌螺子部
33 テーパー壁面
34 Oリング
35 嵌合溝
4 スリーブ体

Claims (3)

  1. 内周面を開口側が拡径となるテーパー壁面とし、外周をネジとした装着部、及び回転操作可能な多角形外周を有する本体部、及び前記装着部と反対側に装着部と連通し、且つ検査用高圧気体注入ホースと接続可能な口径及び外周ネジを有する連結部を備えて形成されたプラグ本体と、前記連結部に螺合される袋ナット体と、プラグ本体の装着部に螺合すると共に、装着部のテーパー壁面に相対するテーパー壁面を形成した締付ナット体と、装着部内に挿入された配管端部の外周面に位置し、装着部に締付ナット体を螺合した際に、各テーパー壁面による密着押圧によって変形して、その両端が配管外周面を密着し、湾曲部分がテーパー壁面と密着してシーリングを行うスリーブ体とで構成したことを特徴とするテストプラグ。
  2. 締付ナット体のテーパー壁面を、プラグ本体の装着部のテーパー壁面により傾斜角度を大きくしてなる請求項1記載のテストプラグ。
  3. 締付ナット体の内周面のテーパー壁面の外側部分にOリング嵌合溝を設け、配管端部が密挿されるOリングを前記溝に嵌装してなる請求項1又は2記載のテストプラグ。
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