JP3122323B2 - インクタンクおよびそれを搭載するインクジェット記録装置 - Google Patents
インクタンクおよびそれを搭載するインクジェット記録装置Info
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Description
インクを収容するインクタンクおよび該インクタンクを
搭載して記録媒体に印字記録するインクジェット記録装
置に関する。
ンクタンクは、記録時に記録ヘッドから吐出されるイン
ク量に見合ったインクを良好に供給できるとともに、非
記録時においては吐出口からのインクの漏れなどを生じ
させないことが要求される。
記録装置用のインクタンクとしては、特公昭63−63
242号公報に開示されているものが知られている。こ
れは、インクタンク内に発泡材(吸収体)が配置され、
複数の吐出口を備えた記録ヘッドに連結されたインクジ
ェット記録カートリッジであり、記録ヘッドのインク吐
出部で安定したインクのメニスカスを維持するために、
インクタンク内に発泡材であるポリウレタンフォームの
ような吸収体をインクタンク内ほぼ全体に充填し、この
吸収体の毛細管力によってインクを保持するようにして
いる。そして、吸収体が最大保持可能なインク量よりも
やや少ないインクを保持させておくことにより内部負圧
を発生させ、記録ヘッドおよびインクタンクに振動など
の機械的衝撃や温度変化などの熱的衝撃が付与された場
合でも、記録ヘッドの吐出部やインクタンクの大気連通
部からインクが漏れ出さないようにしている。
269号公報に記載されているインクタンクが知られて
おり、これはインクタンクの内部または外部に弾性体を
有し、変形自在のインク収納部を収容部体積が膨脹する
方向に付勢して記録ヘッド部に負圧力を与えるようにし
ている。
にも提案されているが、負圧力の発生原理は同じであ
る。
63−63242号に記載されているタンク内全体に吸
収体を充填した方式は、使用されずに残るインクがあ
り、使用効率が十分といえない場合がある。
体としては、ウレタン樹脂の発泡体からなるものが多
い。ところが、かかるウレタン発泡体はその形成時に空
洞部(ポア)を包み込むような膜が形成され、多数のポ
アが互いに隔絶されてしまうので、インク含浸用吸収体
としての機能を果たさせるために、加熱,洗浄などの除
膜処理が施されている。
の完全な除去は極めて困難であって、実際にはポアにか
なりの膜の残滓が付着している。ウレタン発泡体をイン
クタンク内の吸収体として用いる場合には、インクタン
クの収容空間に対して圧縮した状態で収納されたり、あ
るいは、インク導出部接続部材との連通部において適切
な負圧の勾配を与えるためにその部分が圧縮されるが、
この圧縮時に、隣接するポア間で上述の膜の残滓が相補
しあい、インクの消費に伴って生ずべき吸収体内でのイ
ンクの流れを阻害する、すなわち、インクタンク外部へ
のインク供給性に支障を来すおそれがある。
はインクに長期間浸漬していると、インク中への発泡体
の成分の溶出を生ずる場合があり、ウレタン樹脂自体の
劣化およびインクの物性を変化させてしまい、記録ヘッ
ドへのインクの安定供給に支障をきたしたり、印字品位
を悪化させる場合もある。
クは、発泡体のひとつひとつのポアにおけるインクのメ
ニスカス力にてタンク全体のインク保持力を発生するの
で、当然保持可能なインク量は制限されており、我々の
知見によると、インクタンク内容積の50%〜70%程
度しかインクを保持できず、それ以上インクを注入した
場合、適正な負圧力を得るためにはかなりの量のインク
をインクタンク内から抜き取らなければならない。
れているインクタンクは、インクタンクの内部または外
部に弾性体を有し、変形自在のインク収納部を収容部体
積が膨脹する方向に付勢して記録ヘッド部に負圧力を与
えているが、これらは弾性体が付勢されてない状態では
インク保持力が発生せず、弾性体に復元力が発生する状
態になるまでインクを抜かなければ負圧力は生じない。
クの負圧力は弾性体の変形量に応じて発生する負圧力が
当然に変化し、インクの残量が多いときと少ないときと
では負圧力が変化する。その結果、記録される印字物の
濃度も濃くなったり薄くなったりすることが生じ得る。
レタン樹脂などの発泡体を用いたインクタンクのさらな
る改善が可能な課題である使用効率の不十分さとインク
中への溶出とを解消するためにウレタン樹脂などの発泡
体を用いず、また弾性体を用いたインクタンクの問題点
であるインク残量による負圧力の変化を解消し、さらに
両者のようにインクを抜いて負圧力を発生させるような
インクの無駄を解消し、さらに良好な印字と高信頼性を
得ることのできるインクタンクおよびかかるインクタン
クを搭載するインクジェット記録装置を提供することに
ある。
に、請求項1に記載の発明は、記録ヘッドに連通される
連通部を下方に備え、上方に大気から密閉された空気層
を残して液体のインクを収容するインクタンクにおい
て、前記インクの液面より上方でタンク外に連通し下端
が前記インクの液中に開口するよう配置され、該開口部
のメニスカスにより負圧を発生する連通部材と、前記空
気層の空気のみをインクタンク外に排出することを許容
する一方向弁と、を備えたことを特徴とする。
前記空気層を加圧する加圧手段を備えることを特徴とす
る。
手段は、少なくとも前記空気層を加熱するヒータである
ことを特徴とする。
手段は、ピストンポンプであることを特徴とする。
部材には、前記インクの液面より上方に、少なくとも液
面側の面が撥水性材料で形成された通気膜が配置されて
いることを特徴とする。
ないし5のいずれかに記載のインクタンクが搭載される
インクジェット記録装置であって、前記一方向弁を介し
て前記空気層から空気を吸引する吸引手段を備えている
ことを特徴とする。
よれば、インクタンク内のインクの消費にともない連通
部材の開口よりインクタンク内に断続的に空気が流入す
る。このとき、インク消費による空気層の減圧状態と開
口におけるメニスカス力に応じて、記録ヘッドへの連通
部、ひいては記録ヘッドのインク吐出口に対して、イン
クタンクはインクをインクタンク内に引き込む方向の負
圧力を発生させる。これにより記録ヘッドには適度の負
圧力が加わり、インクの安定供給はもとより、良好な印
字品位が得られる。また、この負圧力はインク消費を中
断しても引き続き残存し、記録ヘッドからのインクの漏
れが防がれる。一方、物流を経て使い初めの装着時で
は、連通部材内のインク液面とインクタンク内のインク
の液面がほぼ同一高さの状態になっている場合がある。
この状態では負圧力は発生しないが、一方向弁を介して
空気層の空気をインクタンク外に排出することにより、
空気層を大気圧に対して減圧状態にし、かつ開口におい
てメニスカスを発生させ、上述の如き負圧力を発生させ
ることができる。
気層を加圧する手段を作動させると、加圧された空気の
一部は一方向弁を介してインクタンク外に排出される。
そして、この加圧が停止されると一方向弁が閉じ外部か
らの空気の流入がないので、空気層は所定の減圧状態に
維持される。
がヒーター加熱による空気の熱膨張により行われる。
記加圧がポンプによる空気の圧縮により行われる。
も液面側の面が撥水性材料で形成された通気膜が設けら
れているので、インクのはね出しなどによる漏出が防止
される。
を所定時に作動させることによって、搭載されたインク
タンクの空気層を減圧状態にし、所定時に記録ヘッドに
負圧力を発生させることができる。
に説明する。
の外観構成を表す斜視図であり、図2,図3はその断面
図である。
連通される連通部としてのインクの供給孔12が底部に
形成された本体11と、該本体11の上部を覆う蓋13
とから形成されている。
中空の管状体14が、その下端の開口14Bをインクタ
ンク本体11の底部近傍に位置されて形成されている。
そして、該管状体14の上端には、中心に大気連通孔1
5Aが形成された小蓋15が嵌装され、段部14Aに
は、少なくとも液面側の面が撥水性の材料にて形成され
た通気膜16が配置されている。
る液体インクであり、その最高液面を17Aで示す。
第2の段部18Aおよび18Bを備えた筒状の弁収容体
18が形成されており、第1の段部18Aには上述の通
気膜16と同じ通気膜19が配置され、第2の段部18
Bには後で詳述する一方向弁20(インクタンク10内
から外への空気の排出のみ許す)を構成する弁体20A
が配置されている。また、弁収容体18の上端には中心
に空気排出孔21Aが形成された小蓋21が嵌装されて
いる。
よび19はいずれもインクの最高液面17Aよりも上方
に位置するように、段部14Aおよび第1段部18Aは
位置されている。
には空気層22が形成され、この空気層22は通常は大
気から密閉されている。
のインク17がインク供給孔12から供給されて消費さ
れると、図3に示すように管状体14よりインクタンク
10内に断続的に空気が流入する。このとき、インク消
費による空気層22の減圧と開口14Bに形成されるメ
ニスカス力とによって、インク供給孔12ひいては記録
ヘッド部30のインク吐出口に対して、インクタンク1
0はインク17をインクタンク10内に引き込む方向の
負圧力を発生させる。これにより記録ヘッド部30には
適度の負圧力が加わり、インクの安定供給はもとより、
良好な印字品位が得られる。
も引き続き残存し、記録ヘッド部30の吐出口からのイ
ンクの漏れも防ぐことができる。
の持ち運び中に加わる振動などに起因してインク17が
大気連通孔15Aより外に漏出しないように具備されて
いる。
体14の部分の材質にポリプロピレンを用い、管状体1
4の内径を0.38mmとしたところ、インクタンク1
0の供給孔12にて−45mmAq程度の負圧力が得ら
れた。この系にて他の組成の表面張力の異なるインク
ないしを使用したときの負圧力を表1に示す。
得るには、管状体14の内径および材質を変えることで
達成できる。
7の液面の高さによらず、初期より使いきり直前までほ
ぼ一定の値を示した(図16参照)。換言すれば、初期
より使いきり直前までほぼ一定の安定した印字品位を提
供するということである。
トラフロロエチレンであり、それを延伸させることによ
り無数の微孔を作成した材料にさらに撥油処理を施した
ものを用いた。またその孔径は0.1μm〜3.0μm
の通気膜を用いた。
Aと、一方向弁20と、通気膜19とを具備している
が、この一方向弁20は図中矢印Aの方向、つまりイン
クタンク10内から外へ内部の空気が排出されることの
みを許しているので、通常は閉塞されており、インク消
費による負圧力発生には影響を与えない。
7を参照して説明する。
図である。
れた筒状の弁収容体18には第1および第2の段部18
Aおよび18Bが設けられ、通気膜19は第1段部18
Aに配置されている。そして、第2段部18Bには薄膜
からなる弁体20Aが配置され、弁座を構成する第2段
部(以下弁座とも称す)18Bと薄膜の弁体20Aとの
間にはシリコンオイルなどの粘性封止剤20Bが介在さ
れ、両者は密着されている。このとき粘性封止剤20B
は密着力を発生して圧力差のほとんどない場合の閉塞性
を保つ。粘性封止剤は、シリコンオイルなどのように揮
発性がなく、粘度が50〜500cst程度の液状の物
質を好ましく用いることができる。
0内の内圧が外圧に対して相対的に上昇すると薄膜の弁
体20Aはタンクの外に向って押し上げられる。弁体2
0Aは、所定の圧力差になると弁座18Bとの間の粘性
封止剤20Bの一部が開放し、図7に示すように通気路
を形成する。そしてこの開放により圧力差が緩和される
と、薄膜の弁体20Aの持つ弾性と粘性封止剤20Bの
表面張力とによって速やかに通気路は閉塞される。この
薄膜の弁体20Aとして、材質がポリエチレンテレフタ
レート(PET)フィルムでその寸法が厚さ25〜10
0μm,直径が13mmの円形のものを用いて良好な結
果が得られた。
つき、図8および9を参照して説明する。なお、上述の
例と同一機能部位には同一符号を付し重複説明を避け
る。
面図である。
素化ブチルゴムなどの弾性体で、きのこ状に形成されて
おり、インクタンク10内と大気との間に圧力差が生じ
ると、弁体20Cの変形により弁座18Bとの密着性が
破れ、通気路が形成されタンク内の空気を外部に排出す
る。
表す断面図である。
閉性のよい部材で形成されており、またバネ部材20E
にて弁座18Bと密着する方向に付勢されている。イン
クタンク10内と大気との間に圧力差が生じると、バネ
部材20Eの変形により弁座18Bと弁体20Dとの密
着性が破れ、通気路が形成されタンク内の空気を外部に
排出する。
側の面が撥水性の材料にて形成された通気膜19が配置
され、空気のみを空気排出孔21Aより排出するように
なっていること前例と同じである。
ンク10内の空気層22を減圧状態にし負圧力を発生さ
せる方法を具体的に説明する。
めてインクジェット記録装置に装着された時の状態を示
している。図中40は後述するインクジェット記録装置
の吸引ポンプに接続チューブ42を介して接続されたキ
ャップである。キャップ40はインクタンク10と密着
性がよく、その内部空間41を密閉できる部材よりな
る。
をインクタンク10と図5に示すように密着させる。次
にインクジェット記録装置の吸引ポンプを作動させる
と、空間41の空気は矢印Bの方向に吸われて、その結
果、空間41の空気は大気圧に対して減圧状態になる。
所定の減圧値になると、一方向弁20が開放して、次に
インクタンク10内の空気層22の空気が吸引される。
空気層22の圧力が大気圧に対して相対的に低くなる
と、管状体14内のインク液面が下降して、最後はある
程度の減圧値を保ちつつ開口14Bにてメニスカス力が
発生する。ここでポンプ動作を停止し、キャップ40を
インクタンク10から離すと、一方向弁20は速やかに
閉鎖するので、インクタンク10内の空気層22の減圧
状態が保持され、記録ヘッド30に対して負圧力を発生
する。
例の一部を示した断面図である。
空気層22を密閉しインクタンク外方に向けて付勢され
た弁50を備えたものであり、その他の構成は前実施例
と同じである。
例と同様に第1および第2の段部18Aおよび18Bを
備えた筒状の弁収容体18が一体に形成され、その上端
には中心に空気排出孔21Aが形成された小蓋21が嵌
装されている。そして、弁体50Aがバネ部材50Bに
て小蓋21の空気排出孔21Aの周縁部(以下、弁座と
も称す)21Bと密着するようにインクタンク外方に向
けて付勢されている。印字中は弁体50Aと弁座21B
の密着により空気排出孔21Aからの空気の流通がなく
印字中の負圧力に影響を与えないようにバネ部材50B
の付勢力が設定されている。
閉性のよい材料で形成されている。
気層22を減圧状態にし初期の負圧力を発生する方法を
具体的に説明する。
引ポンプに接続されたキャップである。キャップ40は
前述のようにインクタンク10と密着性がよい部材より
なる。本例では、開閉部材43が接続チューブ42に支
持腕44でもって支持され、キャップ40と装着時に連
動し、弁体50Aを押し空気排出孔21Aの空気流通を
可能にする。
をインクタンク10に密着するよう接近させ、同時に、
開閉部材43でもって弁体50Aを押し空気排出孔21
Aを開放する。この状態でインクジェット記録装置の吸
引ポンプを作動させ空間41およびインクタンク10の
空気層22を大気に対して減圧状態にする。空気層22
の圧力が大気圧に対して相対的に低くなると、前述の場
合と同様に管状体14内のインク液面が下降して、最後
はある程度の減圧値を保ちつつ開口14Bにてメニスカ
ス力が発生する。ここで開閉部材43による弁体50A
の押圧を解除すべく移動させると、キャップ40がイン
クタンク10に密着しインクタンク10の空気層22の
減圧状態が保持されたまま、弁体50Aはバネ部材24
の復元力によって空気排出孔21Aを塞ぐ。この後、ポ
ンプ動作を終了しキャップ40をインクタンク10から
離す。
および印字後も保持される。しかし、長期にわたり印字
せずに放置した場合には、インク17の蒸発などにより
空気層22の減圧状態が変化する場合がある。このよう
な場合も考慮して、これらの吸引動作は装着時のみなら
ず、タイマーによる所定時間経過毎や印字開始毎などに
実行するのもよい。この吸引動作はインクの消費を伴わ
ないので、インク使い切りまでに何回行われてもインク
を無駄にすることはない。
14とその開口14Bにて行われるが、インクタンク内
が空気層とインク層に分かれているタンクにおいて、別
の負圧力調整機能をもつインクタンクでも実施できるこ
とは言うまでもない。
3の実施例を示した断面図である。この実施例は実施例
1の構成にさらに空気層の加圧手段としてのヒーターを
付加的に設けたものである。
あり、インクタンク10の内側の圧力がインクタンク外
側の圧力に比べて相対的に高くなったときのみ開放す
る。ヒーター60はインクタンク10の内部で最高液面
17Aの上方の壁面に設けられていてインクジェット記
録装置の制御部からの信号により通電が制御される。
インクジェット記録装置に装着されると、記録装置から
のON信号にてヒーター60が加熱される。ヒーター6
0にてインクタンク10内が加熱されると、インクタン
ク10内の空気層22の空気は体積膨脹し、空気層22
は大気に対して加圧状態になる。このとき記録ヘッド部
30のインク吐出口のメニスカス力は、一方向弁20の
開放圧力より十分に大きいので(一方向弁20の開放圧
力は十分小さく設定する)、吐出口よりインクが漏れ出
だすことなく先に一方向弁20が開放し、空気の一部が
排出されることによりインクタンク10内は開放圧力状
態に維持される。ここで、ヒーター60による加熱を停
止すると、図12に示すように、一方向弁20が閉鎖
し、この後インクタンク10内の空気層22は徐々に冷
却して、体積収縮を始め、空気層22は大気圧に対して
減圧状態になっていく。減圧状態が進んでいくと管状体
14を介して空気がインクタンク10内に流入して行
き、空気層22が所定の減圧値を維持しつつ開口14B
にてメニスカスが形成される。
び負圧力はその後の印字中および印字後も保持される。
しかし長期にわたり印字せずに放置した場合に、インク
の蒸発などにより空気層22の減圧状態が変化する場合
がある。このような場合も考慮してこれらの加熱動作は
装着時のみならず、タイマーによる所定時間経過毎や印
字開始毎などに実行するのもよい。この加熱動作は機械
的な操作を必要としないので、構成が簡単であり、また
インクの消費を伴わないので、インク使い切りまでに何
回行われてもインクを無駄にすることはない。
が、実施例2で示したような弁50を設けインクジェッ
ト記録装置に接続する開閉部材にてヒーター加熱時、空
気排出口21Aを開放するようにしてもよい。
ー60による加熱のみならず、インクタンク全体を外部
より加温する機構にても同様の効果が生ずるのは言うま
でもない。
は本発明の第4の実施例を表す断面図である。
あり、インクタンク内側の圧力がインクタンク外側の圧
力に比べて相対的に高くなったときのみ開放する。図中
70は、加圧手段としてのポンプであり、蓋13と一体
に形成されたシリンダー71内にピストン72が摺動自
在に嵌装されている。ピストン72は、密着性のよいゴ
ム等の弾性材料からなる。ピストン72はシリンダー7
1と円周上で隙間なく密着されているのでここでの空気
の流通はない。シリンダー71の底部と空気層22とは
ポンプ吐出口73を介して連通され、ピストン72はバ
ネ部材74にてインクタンク10内の容積が最大になる
ようにシリンダー71の端部に嵌装された小蓋75に向
けて付勢されている。なお、小蓋75の中心には押し部
材76が挿通される挿通孔75Aが形成されている。
インクジェット記録装置に装着されると、インクジェッ
ト記録装置に装備された押し部材76がピストン72を
インクタンク10の容積が小さくなる方向に押し下げる
(図14)。
は大気に対して圧力が高くなり、この結果、一方向弁2
0を開放する。記録ヘッド部30のインク吐出口のメニ
スカス力は、一方向弁20の開放圧力より十分に大きい
ので(一方向弁20の開放圧力は十分小さく設定す
る)、吐出口よりインクが漏れ出すことなく先に一方向
弁20が開放し、インクタンク10内は開放圧力にな
る。
ピストン72はバネ部材74の復元力によって、インク
タンク10の容積が最大になる方向に移動する(図1
5)。このとき一方向弁20は空気のタンク内への流入
を許さず、記録ヘッド30の吐出口のメニスカス力は十
分大きいので、ピストン72が容積最大方向に戻るにつ
れ空気層22には管状体14の開口14Bより空気が取
り入れられ、空気層22がある所定の減圧状態となった
とき、開口14Bからの空気の流入が停止する。
ピストン72のストロークと面積との積は管状体14の
通路の容積より十分大きいことが好ましい。
び負圧力はその後の印字中および印字後も保持される。
しかし長期にわたり印字せずに放置した場合に、インク
の蒸発などにより空気層22の減圧状態が変化する場合
がある。このような場合も考慮してこれらのピストン押
し動作は装着時のみならず、タイマーによる所定時間経
過毎や印字開始毎などに実行するのもよい。このピスト
ン押し動作はインクの消費を伴わないので、インク使い
切りまでに何回行われてもインクを無駄にすることはな
い。
が、実施例2で示したような弁体50を設けインクジェ
ット記録装置に接続する開閉部材にてピストン72を押
したとき空気排出孔21Aを開放し、ピストン72がタ
ンク容積を最小にするまで移動したとき弁50を閉鎖す
るようにしてもよい。
性部材を利用してもよい。弾性部材を利用しなくてもタ
ンク本体の一部を外部より押圧する機構にしても同様の
効果が生ずるのは言うまでもない。
とその開口14Bにて行われるが、インクタンク内が空
気層とインク層に分かれているタンクにおいて、別の負
圧力調整機能をもつインクタンクでも実施できる。
0とインクジェット記録ヘッド30とを結合して得られ
るインクジェット記録ヘッドカートリッジ100が搭載
されるインクジェット記録装置200の一例につき、図
17を参照して説明する。
0においては、断面コ字状のフレーム202に水平方向
に配置されたガイドロッド204に往復動自在に案内さ
れるキャリッジ206上に、インクジェット記録ヘッド
カートリッジ100が、吐出口が配列された吐出面を下
向きにして搭載されている。また、このキャリッジ20
6、記録媒体208を搬送するための搬送ローラ210
などを駆動する駆動源としてのモーター212、駆動源
からの動力をキャリッジ206に伝えるための螺旋溝付
のキャリッジ軸214などを有している。さらに、周知
の如く、インクジェット記録ヘッド30に、インクを吐
出するための制御信号を供給する信号供給手段(不図
示)を備えている。
材などからなるキャップ216が配置され、記録ヘッド
カートリッジ100がホームポジションに戻ったとき
に、記録ヘッド30の実際にインクを吐出する吐出口で
のインクの固着(乾燥)を防止すべく吐出面全体を覆
う。また、キャップ216は図示しないポンプに接続さ
れていて、長期間放置されて、高粘度になったインクな
どを印字開始前などに吸い上げて、吐出口内のクリーニ
ングを行うためにも用いられる。さらにフレーム202
の上方にはモーター230が設けられ、モーター230
はインクタンク10の空気排出孔21Aに連通すべくイ
ンクタンク10の上面に当接する前述のキャップ40を
上下方向に駆動するためのものである。
ブ42を介して吸引ポンプとしてのピストンポンプ23
2に接続されている。ピストンポンプ232はモーター
234によって駆動され、ピストンポンプ232のシリ
ンダ内を容積変化させることで、前に説明したように、
キャップ40を介してインクタンク10内の空気を吸引
する。
べたが、これに限らずその他の方式のポンプでもよいこ
とは言うまでもない。
インクタンク10の場合には、キャップ40内に開閉部
材43を配置したものを用いればよく、図13に示した
第4の実施例になるポンプ70を備えたインクタンク1
0の場合には、押し部材76を上下方向に駆動するため
のモーター(不図示)を、上記キャップ40用のモータ
ー230に並べて配置するようにすればよい。
ウレタン樹脂などの発泡体を用いないので、問題点であ
る使用効率の不十分さとインク中への溶出を解消するこ
とができ、使用できるインク量も増える。弾性体を負圧
力発生源としたインクタンクのようにインクの使い始め
と使い終りで負圧力が変化するという問題も解消した。
でインクを抜かねばならぬという無駄も解消できるとい
う優れた効果を奏し、良好な印字と高信頼性を得ること
ができる。
表す斜視図である。
面図である。
面図である。
段との関係を表す断面図であり、キャップが当接する前
の状態を示す。
段との関係を表す断面図であり、キャップが当接した後
の状態を示す。
弁の詳細を表す拡大断面図であり、閉鎖時を示す。
弁の詳細を表す拡大断面図であり、開放時を示す。
方向弁を表す断面図である。
別の一方向弁を表す断面図である。
を表す断面図である。
断面図であり、加熱状態を示す。
断面図であり、冷却状態を示す。
断面図であり、ポンプ不作動時を示す。
断面図であり、ポンプ作動時を示す。
断面図であり、ポンプ作動終了時を示す。
すグラフである。
ェット記録装置の一例を示す斜視図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 記録ヘッドに連通される連通部を下方に
備え、上方に大気から密閉された空気層を残して液体の
インクを収容するインクタンクにおいて、 前記インクの液面より上方でタンク外に連通し下端が前
記インクの液中に開口するよう配置され、該開口部のメ
ニスカスにより負圧を発生する連通部材と、 前記空気層の空気のみをインクタンク外に排出すること
を許容する一方向弁と、 を備えたことを特徴とするインクタンク。 - 【請求項2】 さらに、前記空気層を加圧する加圧手段
を備えることを特徴とする請求項1記載のインクタン
ク。 - 【請求項3】 前記加圧手段は、少なくとも前記空気層
を加熱するヒータであることを特徴とする請求項2記載
のインクタンク。 - 【請求項4】 前記加圧手段は、ピストンポンプである
ことを特徴とする請求項2記載のインクタンク。 - 【請求項5】 前記連通部材には、前記インクの液面よ
り上方に、少なくとも液面側の面が撥水性材料で形成さ
れた通気膜が配置されていることを特徴とする請求項1
ないし4のいずれかに記載のインクタンク。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載のイ
ンクタンクが搭載されるインクジェット記録装置であっ
て、前記一方向弁を介して前記空気層から空気を吸引す
る吸引手段を備えていることを特徴とするインクジェッ
ト記録装置。
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