JP3122258U - ガス発生器 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成でありながら、十分にガス発生剤の燃焼残渣を捕獲することができる上、小型で軽量のガス発生器を提供する。
【解決手段】ガス発生器100は、燃焼室1を内部に有する中空円柱形状部材2と、点火器3と、燃焼室1内に装填されているガス発生剤4と、流路を形成するための流路形成部材5、6と、発生したガスが流れる流路7(第1流路)、流路8、流路9とを備えている。点火によって発生したガス及びその燃焼残渣は、流路7〜9の壁に衝突しながら方向を変えるが、この衝突の度に、ガスの燃焼残渣は冷却・固化され、外部に放出される際には、ほとんど燃焼残渣がないガスとなっている。
【選択図】図1
【解決手段】ガス発生器100は、燃焼室1を内部に有する中空円柱形状部材2と、点火器3と、燃焼室1内に装填されているガス発生剤4と、流路を形成するための流路形成部材5、6と、発生したガスが流れる流路7(第1流路)、流路8、流路9とを備えている。点火によって発生したガス及びその燃焼残渣は、流路7〜9の壁に衝突しながら方向を変えるが、この衝突の度に、ガスの燃焼残渣は冷却・固化され、外部に放出される際には、ほとんど燃焼残渣がないガスとなっている。
【選択図】図1
Description
本考案は、自動車のエアバッグ等の乗員安全保護装置を作動させるガス発生器に関する。
従来、エアバッグ用のガス発生器として、すでに出願人は下記特許文献1の出願を行っている。具体的には、内部に、主燃焼室、ガス冷却室及びこれらの室の間に副燃焼室を有し、主燃焼室にガス発生剤を入れると共にこのガス発生剤に着火するための手段(イグナイタ−)を配置し、副燃焼室とガス冷却室の間及び/又は副燃焼室内に少なくとも一枚の邪魔板を配置し、ガス発生剤が燃焼して生成する高温ガスを副燃焼室及びガス冷却室を通して噴出させるようにした手段、とを具備するガス発生器である。なお、上述の邪魔板は、ガス発生剤の燃焼を加圧状態に保つために、副燃焼室及び/又は副燃焼室とガス冷却室の間に設けられるものである(下記特許文献1の[0014]参照)。
特許文献1のものは、(1)ガス発生剤の燃焼残渣の捕獲効率を上げるためにアルミナなどが充填されたガス冷却室、(2)邪魔板とは別に燃焼残渣をキャッチするための手段(キャッチャー)、(3)燃焼ガス中の残渣成分をろ過する手段(フィルター)など、残渣成分を捕獲・ろ過するために多くの部材を必要としている。しかし、最近では、安全性向上のために、1つの車両に設けられるシートベルトプリテンショナーやエアバッグ等の数が以前に比べ増加しているので、ガス発生器の搭載数も当然増加し、車両の重量が重くなるとともに他部品の搭載空間を狭くしてしまっている。したがって、車両の軽量化による燃費の改善や、他部品の搭載空間の確保などのために、ガス発生器の小型軽量化がさらに望まれている。
そこで、本考案は、上述の(1)〜(3)の部材を必要としない簡易な構成でありながら、十分にガス発生剤の燃焼残渣を捕獲することができる上、小型で軽量のガス発生器を提供することを目的としている。
前記課題を解決するための本考案は、内部にガス発生剤が装填され、前記ガス発生剤が燃焼した際にガスを噴出させるための孔を有している燃焼室と、前記燃焼室内において前記ガス発生剤を点火する点火器と、前記ガス発生剤が燃焼した際のガスが流れる流路とを備えているガス発生器であって、ガスの残渣成分をろ過することを主機能とするフィルター部材が設けられておらず、前記流路が、前記燃焼室の外部において前記孔と接続された状態で、前記孔から噴出したガスの流れる方向を途中で3回以上変更させるように、前記燃焼室の中心から外側に向かってジグザグ形状に形成されているガス発生器である。
上記構成により、ジグザグ形状の流路において、ガスが壁に衝突して流れる方向を変える際、ガスの燃焼残渣も壁に衝突するので、燃焼残渣の速度が減速或いは停止し、冷却・固化され壁に付着させることができる。したがって、簡易な構成でありながら、十分にガス発生剤の燃焼残渣を捕獲することができる上、特許文献1のものより小型で軽量のガス発生器を提供できる。
本考案のガス発生器は、前記流路が、所定幅の第1流路と、前記第1流路に接続されるとともに袋小路状に形成されたガス溜まり部とを有することが好ましい。ここでの幅とは、第1流路におけるガスの流れる方向に対して垂直な方向であって、かつ、燃焼室の中心から外部方向への流路幅のことをいう。
上記構成によれば、孔から噴出するガスが、ガス溜まり部へ流れるので、ガス溜まり部においてガスが滞留し、燃焼残渣の冷却能力が向上するので、燃焼残渣の捕獲量を増加させることができる。
上記構成によれば、孔から噴出するガスが、ガス溜まり部へ流れるので、ガス溜まり部においてガスが滞留し、燃焼残渣の冷却能力が向上するので、燃焼残渣の捕獲量を増加させることができる。
本考案のガス発生器は、前記ガス溜まり部が、前記孔に対向する位置に形成され、前記第1流路の幅より広い幅を有していることが好ましい。
上記構成によれば、孔から噴出するガスが、ガス溜まり部へ流れやすくなる。その結果として、ガス溜まり部においてガスがより滞留し、燃焼残渣の冷却能力がより向上するので、燃焼残渣の捕獲量をより増加させることができる。
上記構成によれば、孔から噴出するガスが、ガス溜まり部へ流れやすくなる。その結果として、ガス溜まり部においてガスがより滞留し、燃焼残渣の冷却能力がより向上するので、燃焼残渣の捕獲量をより増加させることができる。
本考案のガス発生器は、前記ガス溜まり部が、前記第1流路に向かって狭くなるテーパ状部分を有しており、前記テーパ状部分が、前記燃焼室の前記孔から噴出するガスと衝突する位置に形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、孔から噴出するガスが、第1流路に向かって狭くなるテーパ状部分に衝突することによって対流が発生し、ガス溜まり部全体に行き渡りやすくなる。その結果として、ガス溜まり部においてガスの滞留が促進され、燃焼残渣の冷却能力がさらに向上するので、燃焼残渣の捕獲量をさらに増加させることができる。
本考案のガス発生器は、前記燃焼室が、円筒部に前記孔を複数有した短尺中空円柱形状をしており、前記流路が、前記燃焼室の円筒部外側周囲に形成されていることが好ましい。或いは、前記燃焼室が、軸方向の一端に前記点火器が設けられ、軸方向の他端側に前記孔が形成された長尺中空円柱形状をしており、前記流路が、前記燃焼室の軸方向の他端外側に形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、上述の各効果を奏するガス発生器を確実に提供できる。
上記構成によれば、上述の各効果を奏するガス発生器を確実に提供できる。
<第1実施形態>
本考案の第1実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図1は、本考案の第1実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。
本考案の第1実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図1は、本考案の第1実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。
図1に示す本実施形態に係るガス発生器100は、燃焼室1を内部に有する中空円柱形状部材2と、点火器3と、燃焼室1内に装填されているガス発生剤4と、流路を形成するための流路形成部材5、6と、発生したガスが流れる流路7(第1流路)、流路8、流路9とを備えている。
中空円柱形状部材2は、上蓋部2aと、下蓋部2bと、これら上蓋部2a、下蓋部2bが両端部に設けられる円筒部2cとから形成されたものである。円筒部2cには、周方向に、複数の孔2dが形成されている。また、円筒部2cには、孔2dが位置する筒状部内側に沿って、帯状のラプチャー部材101が配置されており、ラプチャー部材101が孔2dを封止することで、燃焼室1内部は密閉された空間となっている。ここで、ラプチャー部材101の材質としては、鉄、ステンレス、アルミニウムなどの鋼材や、プラスチック等のフィルムが挙げられる。また、ラプチャー部材101の厚みは、用いられる材料の強度により変化するが、好ましくは0.01〜0.5mmの範囲が好ましい。
点火器3は、中空円柱形状部材2の上蓋部2aに固定されている。
流路形成部材5は、中空円柱形状部材2の上蓋部2aの側面周りを取り囲むように形成されたリング状の底部5aと、中空円柱形状部材2の筒部2c曲面に沿って且つ所定幅を開けて、底部5a端部に連設されている筒部5bとを有している。
流路形成部材6は、中空円柱形状部材2の下蓋部2bの側面周りを取り囲むように形成されたリング状の底部6aと、流路形成部材5の筒部5b曲面に沿って且つ所定幅を開けて、底部6a端部に連設されている筒部6bと、この筒部6bの端部に内周部が連設されているリングのフランジ6cとを有している。
流路7は、円筒部2c外壁と筒部5b内壁との間の空間である。流路8は、流路7と連通しており、円筒部2c外壁、筒部5b端部、底部6a、筒部6b内壁とで囲まれた空間である。流路9は、流路8と連通しており、筒部5b外壁と筒部6b内壁との間の空間である。
次に、ガス発生器100の動作について説明する。ガスを発生・噴出させる必要が生じた際、まず、点火器3が作動し、燃焼室1内でガス発生剤4が点火され、燃焼し、ガスを発生させる。これによって、ガス発生剤4の燃焼により燃焼室1の内部圧力が高まり、ラプチャー部材101は破られ、孔2dよりガスが放出される。ここで、図1に示したガスの流れの一例(図1中の矢印)のように、発生したガスは孔2dから流路7に噴出し、孔2dに対向する流路形成部材5の内壁に衝突し、ガスの流れる方向が変わる。これとともに、ガスの燃焼残渣も孔2dから流路7に噴出し、内壁に衝突するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止し、燃焼残渣が冷却・固化され内壁に付着する。次に、ガス及び残りの燃焼残渣は流路8、9を流れていくが、これら流路8、9を通過する際にも、底部6a、筒部6bにそれぞれ衝突して、ガスの流れる方向が変わるとともに、燃焼残渣の速度がさらに減速又は停止し、この燃焼残渣は冷却・固化され底部6a、筒部6bに付着する。そして、ガスは流路9から外部へ放出されるが、ほとんど燃焼残渣は外部へ放出されない。
本実施形態によれば、簡易な構成でありながら、十分にガス発生剤の燃焼残渣を捕獲することができる上、小型で軽量のガス発生器100を提供できる。
<第2実施形態>
次に、本考案の第2実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図2は、本考案の第2実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。なお、本実施形態において第1実施形態と同様の部分(符号11〜14、16〜19、201)については、第1実施形態の符号(符号1〜4、6〜9、101)の部分にそれぞれ順に合致させて示しており、かかる同様の部分の説明が省略されることがある。
次に、本考案の第2実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図2は、本考案の第2実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。なお、本実施形態において第1実施形態と同様の部分(符号11〜14、16〜19、201)については、第1実施形態の符号(符号1〜4、6〜9、101)の部分にそれぞれ順に合致させて示しており、かかる同様の部分の説明が省略されることがある。
図2に示す本実施形態に係るガス発生器200は、第1実施形態の流路形成部材5の代わりに流路形成部材15を用いることによって、ガス溜まり部20が形成されている点で、第1実施形態に係るガス発生器100と異なっている。
流路形成部材15は、中空円柱形状部材12の上蓋部12aの側面周りを取り囲むように形成されたリング状の底部15aと、中空円柱形状部材12の円筒部12c曲面に沿って且つ所定幅(後述する筒部15dの幅より大きい)を開けて、底部15a端部に連設されている筒部15bと、内壁が筒部15bに徐々に近づくようにテーパ状に形成され、筒部15b端部に連設されているテーパ状筒部15cと、中空円柱形状部材12の円筒部12c曲面に沿って且つ所定幅を開けて、テーパ状筒部15c端部に連設されている筒部15dとを有している。なお、テーパ状筒部15cは、中空円柱形状部材12の円筒部12cの孔12d出口に対向する位置に設けられている。
ガス溜まり部20は、中空円柱形状部材12の円筒部12cの孔12d外側に接するように、円筒部12cと、流路形成部材15の底部15a、筒部15b、テーパ状筒部15cとで囲まれて形成された空間のことである。このガス溜まり部20は、流路17(第1流路)と連通している。
次に、ガス発生器200の動作について説明する。ガスを発生・噴出させる必要が生じた際、まず、点火器13が作動し、燃焼室11内でガス発生剤14が点火され、燃焼し、ガスを発生させる。これによって、ガス発生剤14の燃焼により燃焼室11の内部圧力が高まり、ラプチャー部材201は破られ、孔12dよりガスが放出される。ここで、図2に示したガスの流れの一例(図2中の矢印)のように、発生したガスは孔12dからガス溜まり部20内に噴出し、孔12dに対向する流路形成部材15のテーパ状筒部15c内壁に衝突し、ガスの流れる方向が変わり、ガス溜まり部20内で滞留する。これとともに、ガスの燃焼残渣も孔12dからガス溜まり部20内に噴出し、テーパ状筒部15c内壁に衝突した後、同様にガス溜まり部20内で滞留するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止しやすくなり、燃焼残渣が冷却・固化され内壁に付着する。次に、ガス及び残りの燃焼残渣は流路17へと流れだし、さらに流路18、19を流れていくが、これら流路17〜19を通過する際にも、底部16a、筒部16bにそれぞれ衝突して、ガスの流れる方向が変わるとともに、燃焼残渣の速度がさらに減速又は停止し、この燃焼残渣は冷却・固化され底部16a、筒部16bに付着する。そして、ガスは流路19から外部へ放出されるが、ほとんど燃焼残渣は外部へ放出されない。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。また、孔12dから噴出するガス及び燃焼残渣が、ガス溜まり部20へ流れやすくなり、流路17に向かって狭くなるテーパ状部分に衝突することによって対流が発生し、ガス及び燃焼残渣がガス溜まり部20全体に行き渡りやすくなる。その結果として、ガス溜まり部20においてガス及び燃焼残渣の滞留が促進され、燃焼残渣の冷却能力がさらに向上するので、燃焼残渣の捕獲量をさらに増加させることができる。
<第3実施形態>
本考案の第3実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図3は、本考案の第3実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。
本考案の第3実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図3は、本考案の第3実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。
図3に示す本実施形態に係るガス発生器300は、内部に燃焼室21を有する中空円柱形状部材22と、点火器23と、燃焼室21内に装填されているガス発生剤24と、流路を形成するための筒状の流路形成部材26、27と、発生したガスが流れる流路28、流路29(第1流路)、流路30とを備えている。
中空円柱形状部材22は、上蓋部22aと、下蓋部22bと、これら上蓋部22a、下蓋部22bが両端部に設けられる筒部22cとから形成されたものである。筒部22cには、側面の下蓋部22b付近において周方向に、複数の孔22dが形成されている。
燃焼室21は、上蓋部22aと、筒部22cと、円板状の仕切り部材31とで囲まれる空間からなる。仕切り部材31は、中心にガスを噴出させるための孔31aを有している。また、仕切り部材31には、孔31aが位置する内側にラプチャー部材301が配置されており、ラプチャー部材301が孔31aを封止することで、燃焼室21内部は密閉された空間となっている。なお、一変形例として、ラプチャー部材は、孔31aに代えて孔22d内側に配してもよい。
点火器23は、中空円柱形状部材22の上蓋部22aに固定されている。
流路形成部材26は、流路形成部材27の径よりも小さい径の筒状部材であり、一端が燃焼室21からガスが噴出される孔31aと接続された状態で仕切り部材31に固定されており、他端が下蓋部22bに固定されている。また、流路形成部材26の他端付近の側面には、複数の孔26aが1列又は2列に形成されている。
流路形成部材27は、流路形成部材26と中心軸を同一とし、流路形成部材26の外側に設けられた筒状部材であり、一端が仕切り部材31に固定されており、他端が下蓋部22bに固定されている。また、流路形成部材27の仕切り部材31付近の側面には、複数の孔27aが1列又は2列に形成されている。
流路28は、流路形成部材26の内部空間部分であり、流路29は、流路形成部材26と流路形成部材27との間の空間部分のことである。流路30は、流路形成部材27と中空円柱形状部材22の筒部22cとの間の空間部分のことである。
次に、ガス発生器300の動作について説明する。ガスを発生・噴出させる必要が生じた際、まず、点火器23が作動し、燃焼室21内でガス発生剤24が点火され、燃焼し、ガスを発生させる。これによって、ガス発生剤24の燃焼により燃焼室21の内部圧力が高まり、ラプチャー部材301は破られ、孔31aよりガスが放出される。ここで、図3に示したガスの流れの一例(図3中の矢印)のように、発生したガスは孔31aから流路28に噴出し、流路28の端部の下蓋部22b内壁に衝突し、ガスが孔26aから流路29へと噴出する。これとともに、ガスの燃焼残渣も孔31aから流路28に噴出し、流路28の端部の下蓋部22b内壁に衝突するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止し、燃焼残渣が冷却・固化され下蓋部22b内壁付近に付着し、付着しなかった燃焼残渣は孔26aから流路29へと噴出する。次に、ガス及び残りの燃焼残渣は流路29を流れていくが、同様に、仕切り部材31内壁に衝突して、ガスの流れる方向が変わるとともに、燃焼残渣の速度がさらに減速又は停止し、この燃焼残渣は冷却・固化され、仕切り部材31内壁付近に付着し、ガス及び付着しなかった燃焼残渣は孔27aから流路30へと噴出する。そして、さらにガスや燃焼残渣は流路30を流れた後、下蓋部22b内壁に再度衝突する。ガスは孔22dから外部へ放出されるが、燃焼残渣はここでも冷却・固化されるので、下蓋部22b内壁付近に付着し、ほとんど外部へは放出されない。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
<第4実施形態>
次に、本考案の第4実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図4は、本考案の第4実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。なお、本実施形態において第3実施形態と同様の部分(符号41〜46、48〜50、401)については、第3実施形態の符号(符号21〜26、28〜30、301)の部分にそれぞれ順に合致させて示しており、かかる同様の部分の説明が省略されることがある。
次に、本考案の第4実施形態に係るガス発生器について、図を用いて説明する。図4は、本考案の第4実施形態に係るガス発生器を示す摸式断面図である。なお、本実施形態において第3実施形態と同様の部分(符号41〜46、48〜50、401)については、第3実施形態の符号(符号21〜26、28〜30、301)の部分にそれぞれ順に合致させて示しており、かかる同様の部分の説明が省略されることがある。
図4に示す本実施形態に係るガス発生器400は、第3実施形態の流路形成部材27の代わりに流路形成部材47を用いることによって、ガス溜まり部52が形成されている点で、第3実施形態に係るガス発生器300と異なっている。
流路形成部材47は、一端が仕切り部材51に固定されている筒部47aと、筒部47aに連設され、下蓋部42bに徐々に近づくにつれて、拡径しているテーパ状筒部47bと、テーパ状筒部47bに連設され、一端が下蓋部42bに固定されている筒部47cとを有している。また、筒部47aの仕切り部材51付近の側面には、孔47dが複数設けられている。なお、テーパ状筒部47bは、流路形成部材46の孔46a出口に対向する位置に設けられている。
ガス溜まり部52は、流路形成部材46の孔46a外側に接するように、流路形成部材46と、下蓋部42bと、流路形成部材47のテーパ状筒部47b、筒部47cとで囲まれて形成された空間のことである。このガス溜まり部52は、流路49(第1流路)と連通している。
次に、ガス発生器400の動作について説明する。ガスを発生・噴出させる必要が生じた際、まず、点火器43が作動し、燃焼室41内でガス発生剤44が点火され、燃焼し、ガスを発生させる。これによって、ガス発生剤44の燃焼により燃焼室41の内部圧力が高まり、ラプチャー部材401は破られ、孔51aよりガスが放出される。ここで、図4に示したガスの流れの一例(図4中の矢印)のように、発生したガスは孔51aから流路48に噴出し、流路48の端部の下蓋部42b内壁に衝突し、ガスが孔46aからガス溜まり部52へと噴出する。これとともに、ガスの燃焼残渣も孔51aから流路48に噴出し、流路48の端部の下蓋部42b内壁に衝突するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止し、燃焼残渣が冷却・固化され下蓋部42b内壁付近に付着し、付着しなかった燃焼残渣は孔46aからガス溜まり部52へと噴出する。ガス及び付着しなかった燃焼残渣は、ガス溜まり部52へと噴出し、孔46aに対向する流路形成部材47のテーパ状筒部47b内壁に衝突し、ガス及び燃焼残渣の流れる方向が変わり、ガス溜まり部52内で滞留するので、燃焼残渣の速度が減速又は燃焼残渣の一部が停止しやすくなり、燃焼残渣が冷却・固化され内壁に付着する。次に、ガス及び残りの燃焼残渣は流路49へと流れ出すが、同様に、仕切り部材51内壁に衝突して、ガスの流れる方向が変わるとともに、燃焼残渣の速度がさらに減速又は停止し、この燃焼残渣は冷却・固化され、仕切り部材51内壁付近に付着し、ガス及び付着しなかった燃焼残渣は孔47dから流路50へと噴出する。そして、さらにガスや燃焼残渣は流路50を流れた後、テーパ状筒部47b外壁や下蓋部42bに衝突する。ガスは孔42dから外部へ放出されるが、燃焼残渣はここでも冷却・固化されるので、テーパ状筒部47b外壁や下蓋部42b内壁付近に付着し、ほとんど外部へは放出されない。
本実施形態によれば、第2実施形態と同様の効果を奏する。
なお、本考案は、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で設計変更できるものであり、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、燃焼室から噴出したガスの壁への衝突回数が、上記各実施形態におけるものよりもさらに多いもの、つまりジグザグがさらに繰り返されているものでもよい。また、流路が上記各実施形態のように規則正しいジグザグ形状のものでなく、複雑なジグザグ形状のものでもよい。また、第2、第4実施形態においては、ガス溜まり部が1部ずつしか形成されていないが、2部以上あるガス発生器としてもよい。また、ガス溜まり部の断面形状が四角などの他の多角形や複雑な形状のものでもよい。また、ガス溜まり部にガスを噴出する際は、テーパ状筒部に衝突させる構成だけに限られず、平面状筒部に衝突させる構成でもよい。さらに、上記各実施形態における上蓋部や下蓋部においては平面部を表裏に有する円板形状のものを示したが、これらの代りに、凹凸部又は曲面部を有している上蓋部や下蓋部を用いることとしてもよい。
1、11、21、41 燃焼室
2、12、22、42 中空円柱形状部材
2a、12a、22a、42a 上蓋部
2b、12b、22b、42b 下蓋部
2c、5b、6b、12c、15b、15d、16b、22c、47a、47c 筒部
2d、12d、22d、26a、27a。31a、42d、46a、47d、51a 孔
3、13、23、43 点火器
4、14、24、44 ガス発生剤
5、6、15、16、26、27、46、47 流路形成部材
5a、6a、15a、16a 底部
6c、16c フランジ
7、8、9、17、18、19、28、29、30、48、49、50 流路
15c、47b テーパ状筒部
20、52 ガス溜まり部
31、51 仕切り部材
100、200、300、400 ガス発生器
101、201、301、401 ラプチャー部材
2、12、22、42 中空円柱形状部材
2a、12a、22a、42a 上蓋部
2b、12b、22b、42b 下蓋部
2c、5b、6b、12c、15b、15d、16b、22c、47a、47c 筒部
2d、12d、22d、26a、27a。31a、42d、46a、47d、51a 孔
3、13、23、43 点火器
4、14、24、44 ガス発生剤
5、6、15、16、26、27、46、47 流路形成部材
5a、6a、15a、16a 底部
6c、16c フランジ
7、8、9、17、18、19、28、29、30、48、49、50 流路
15c、47b テーパ状筒部
20、52 ガス溜まり部
31、51 仕切り部材
100、200、300、400 ガス発生器
101、201、301、401 ラプチャー部材
Claims (6)
- 内部にガス発生剤が装填され、前記ガス発生剤が燃焼した際にガスを噴出させるための孔を有している燃焼室と、前記燃焼室内において前記ガス発生剤を点火する点火器と、前記ガス発生剤が燃焼した際のガスが流れる流路とを備えているガス発生器であって、
ガスの残渣成分をろ過することを主機能とするフィルター部材が設けられておらず、
前記流路が、前記燃焼室の外部において前記孔と接続された状態で、前記孔から噴出したガスの流れる方向を途中で3回以上変更させるように、前記燃焼室の中心から外側に向かってジグザグ形状に形成されているものであることを特徴とするガス発生器。 - 前記流路が、所定幅の第1流路と、前記第1流路に接続されるとともに袋小路状に形成されたガス溜まり部とを有することを特徴とする請求項1に記載のガス発生器。
- 前記ガス溜まり部が、前記孔に対向する位置に形成され、前記第1流路の幅より広い幅を有していることを特徴とする請求項2に記載のガス発生器。
- 前記ガス溜まり部が、前記第1流路に向かって狭くなるテーパ状部分を有しており、
前記テーパ状部分が、前記燃焼室の前記孔から噴出するガスと衝突する位置に形成されていることを特徴とする請求項3に記載のガス発生器。 - 前記燃焼室が、円筒部に前記孔を複数有した短尺中空円柱形状をしており、
前記流路が、前記燃焼室の円筒部外側周囲に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のガス発生器。 - 前記燃焼室が、軸方向の一端に前記点火器が設けられ、軸方向の他端側に前記孔が形成された長尺中空円柱形状をしており、
前記流路が、前記燃焼室の軸方向の他端外側に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のガス発生器。
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JP2006002173U JP3122258U (ja) | 2006-03-27 | 2006-03-27 | ガス発生器 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP3122258U (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009020209A1 (ja) * | 2007-08-09 | 2009-02-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | インフレータ及びこれを用いた車両用エアバッグ装置 |
US8333154B2 (en) | 2007-08-09 | 2012-12-18 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Inflator |
US8424909B2 (en) | 2009-01-15 | 2013-04-23 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | Gas generator for restraining device of vehicle |
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-
2006
- 2006-03-27 JP JP2006002173U patent/JP3122258U/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2009020209A1 (ja) * | 2007-08-09 | 2009-02-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | インフレータ及びこれを用いた車両用エアバッグ装置 |
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