JP3121475U - 養生シートとメッシュシートの複合シート - Google Patents
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Abstract
【課題】本考案は、単管パイプの外部足場や仮設上屋の使用に適した養生シートであって、軽量性、防水性、取り扱いの容易性および耐摩擦性に優れた養生シートを提供することを目的とする。
【解決手段】結束紐が挿通される複数個の第1の結束用リングが外周縁に沿って穿設される矩形の養生シートと、前記養生シートと略同一の大きさに形成され、結束紐が挿通される複数個の第2の結束用リングが外周縁に沿って穿設される矩形のメッシュシートと、からなり、前記第1の結束用リングと前記第2の結束用リングは、その大きさおよび穿設間隔が略同一であって、前記養生シートと前記メッシュシートとは重ね合わされて一体とされる構成とした。
【選択図】図1
【解決手段】結束紐が挿通される複数個の第1の結束用リングが外周縁に沿って穿設される矩形の養生シートと、前記養生シートと略同一の大きさに形成され、結束紐が挿通される複数個の第2の結束用リングが外周縁に沿って穿設される矩形のメッシュシートと、からなり、前記第1の結束用リングと前記第2の結束用リングは、その大きさおよび穿設間隔が略同一であって、前記養生シートと前記メッシュシートとは重ね合わされて一体とされる構成とした。
【選択図】図1
Description
本考案は、建設現場の仮囲いや資材等の養生用に使用されるシートに関する。
建築現場や土木現場の仮囲い、資材等の養生用で使用される養生シートには、通称ブルーシートと呼ばれるポリエチレン樹脂フィルム等から作られたシートが使われる。このブルーシートは、軽量性、防水性、取り扱いの容易性において優れていることから、建築、土木の建設現場には欠かせない資材となっていて、たとえば、実用新案登録第3108264号公報に開示の考案では、一般住宅や小規模ビルの基礎工事における布基礎コンクリートの天端に施工されるレベリング材を養生する際に使用する「ブルーシート」の取付け構造を提案している。
また、一般住宅や小規模ビル等の建築工事では、単管パイプで組んだ仮設足場(以下「単管足場」という。)にブルーシートを張って覆いし、あるいは建築中の家屋に雨が吹き込むのを防ぐためや雨天でも工事を進めるために、単管パイプで組んだ仮設上屋(以下「単管上屋」という。)にこのブルーシートを張って屋根とすることもおこなわれる。
ところが、ブルーシートは摩擦には弱く、単管足場や単管上屋にブルーシートを張った場合には、風にあおられて単管パイプの小口と擦れたり、単管パイプを組み立てる際に使用されるクランプ金具の角と擦れたりすることにより、ブルーシートは簡単に破れてしまう。
そのため、帆布製の天幕シートをブルーシート代わりに使用する場合もあるが、天幕シートはブルーシートに比べると重く、また、防水性も劣ることから雨等の水分を吸うとさらに重くなり、その取り扱いが難しい面がある上に、ブルーシートに比べると耐摩擦性はやや優れているものの、単管パイプの小口やクランプ金具の角と擦れたりすると破れることも多い。
そのため、帆布製の天幕シートをブルーシート代わりに使用する場合もあるが、天幕シートはブルーシートに比べると重く、また、防水性も劣ることから雨等の水分を吸うとさらに重くなり、その取り扱いが難しい面がある上に、ブルーシートに比べると耐摩擦性はやや優れているものの、単管パイプの小口やクランプ金具の角と擦れたりすると破れることも多い。
また、一般住宅やビルの建築工事で使用されるシートに、ポリエチレン樹脂等から作られた繊維をメッシュ状にしたメッシュシートがある。このメッシュシートは耐摩擦性にも優れ、かつ、軽量でもあるので、建築工事における外部足場の覆いとして使用されるが、その目的は主として建築工事現場から発生する埃等の外部への飛散防止や目隠しを目的とするものであり、メッシュ状であるため防水性はまったくなく、仮設屋根に使用することはできない。
建築工事用仮設屋根の考案として、実開平7−25150号公報に開示のものがある。この考案は、「取り付け・取り外しが容易で、且つ各横幅寸法の足場建枠に対応可能な建築工事用仮設屋根を提供する」ことを目的とし、「建築工事用仮設屋根は、周辺部に取付穴が複数穿設された養生シートと、該養生シートの取付穴を挿通するロック付き突起及び金具取付穴が複数連設され最上段の各足場建枠の上方に取り付けられる梁枠材と、該梁枠材の前記金具取付穴の一つと回動自在にネジ止めされる取付部が摺動自在に連結した二本の支柱の一端に配設されるとともに他端には足場建枠に締着される単クランプが回動自在に取り付けられた第一の取付金具と、前記梁枠材の他の金具取付穴と回動自在にネジ止めされる取付部が一端に配設されるとともに他端が前記最上段の各足場建枠の支柱上端のジョイント部に取り付けられる第二の取付金具と、前記各梁枠材を繋ぐ梁及び交叉筋かいと、から構成される」ことにより、その目的を達成しようとするものである。
実用新案登録第3108264号公報
実開平7−25150号公報
しかしながら、実開平7−25150号公報に開示された考案は、外部足場に枠組み足場を使用した場合を対象とするものであり、専用の梁枠材を必要とする上、最上段の枠組み足場の建枠上部に取り付けるため、ビル等の外壁部の仕上げ作業用としてのみ効果を奏するものである。したがって、単管パイプの仮設用上屋の使用に適した考案ではない。
そこで、本考案は、単管パイプで組み立てられる外部足場や仮設用上屋の使用に適した養生シートであって、軽量性、防水性、取り扱いの容易性および耐摩擦性に優れた養生シートを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願請求項1に係る養生シートとメッシュシートの複合シートは、結束紐が挿通される複数個の第1の結束用リングが外周縁に沿って穿設される矩形の養生シートと、前記養生シートと略同一の大きさに形成され、結束紐が挿通される複数個の第2の結束用リングが外周縁に沿って穿設される矩形のメッシュシートと、からなり、前記第1の結束用リングと前記第2の結束用リングは、その大きさおよび穿設間隔が略同一であって、前記養生シートと前記メッシュシートとは重ね合わされて一体とされる、ことを特徴している。
また、本願請求項2に係る養生シートとメッシュシートの複合シートは、請求項1に記載の養生シートとメッシュシートの複合シートであって、前記メッシュシートは、複数枚の同形のメッシュシートからなり相互に前記第2の結束用リングに挿通される結束紐により結束されて前記養生シートと略同一の大きさに形成された組合せメッシュシートである、ことを特徴としている。
そして、本願請求項3に係る養生シートとメッシュシートの複合シートは、請求項1または請求項2に記載の養生シートとメッシュシートの複合シートであって、前記養生シートと前記メッシュシートまたは前記組合せメッシュシートは、前記第1の結束用リングと前記第2の結束用リングに挿通される結束紐により結束されて一体とされる、ことを特徴としている。
さらに、本願請求項4に係る養生シートとメッシュシートの複合シートは、請求項1または請求項2に記載の養生シートとメッシュシートの複合シートであって、前記養生シートと前記メッシュシートまたは前記組合せメッシュシートは、前記第1の結束用リングと前記第2の結束用リングが互いに嵌合することにより一体とされる、ことを特徴としている。
また、本願請求項5に係る養生シートとメッシュシートの複合シートは、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の養生シートとメッシュシートの複合シートであって、前記養生シートの外周縁と前記メッシュシートまたは前記組合せメッシュシートの外周縁には、雌型、雄型からなる一対の係止具が取着され該一対の係止具が互いに係着することにより一体とされる、ことを特徴としている。
そして、本願請求項6に係る養生シートとメッシュシートの複合シートは、請求項5に記載の養生シートとメッシュシートの複合シートであって、前記一対の係止具はスナップ、ホック、ボタンとボタンホールおよび面ファスナーからなるグループから選択される少なくとも1つである、ことを特徴としている。
また、本願請求項2に係る養生シートとメッシュシートの複合シートは、請求項1に記載の養生シートとメッシュシートの複合シートであって、前記メッシュシートは、複数枚の同形のメッシュシートからなり相互に前記第2の結束用リングに挿通される結束紐により結束されて前記養生シートと略同一の大きさに形成された組合せメッシュシートである、ことを特徴としている。
そして、本願請求項3に係る養生シートとメッシュシートの複合シートは、請求項1または請求項2に記載の養生シートとメッシュシートの複合シートであって、前記養生シートと前記メッシュシートまたは前記組合せメッシュシートは、前記第1の結束用リングと前記第2の結束用リングに挿通される結束紐により結束されて一体とされる、ことを特徴としている。
さらに、本願請求項4に係る養生シートとメッシュシートの複合シートは、請求項1または請求項2に記載の養生シートとメッシュシートの複合シートであって、前記養生シートと前記メッシュシートまたは前記組合せメッシュシートは、前記第1の結束用リングと前記第2の結束用リングが互いに嵌合することにより一体とされる、ことを特徴としている。
また、本願請求項5に係る養生シートとメッシュシートの複合シートは、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の養生シートとメッシュシートの複合シートであって、前記養生シートの外周縁と前記メッシュシートまたは前記組合せメッシュシートの外周縁には、雌型、雄型からなる一対の係止具が取着され該一対の係止具が互いに係着することにより一体とされる、ことを特徴としている。
そして、本願請求項6に係る養生シートとメッシュシートの複合シートは、請求項5に記載の養生シートとメッシュシートの複合シートであって、前記一対の係止具はスナップ、ホック、ボタンとボタンホールおよび面ファスナーからなるグループから選択される少なくとも1つである、ことを特徴としている。
本願請求項1に係る考案では、軽量性、防水性、取り扱いの容易性に優れている養生シートと軽量性、耐摩擦性に優れているメッシュシートを重ね合わせた複合シートとしている。したがって、単管足場や単管上屋に当接する面をメッシュシートとすることにより、耐摩擦性に優れたメッシュシートの利点を活かした養生用のシートとすることができる。また、養生シートの両面を2枚のメッシュシートで挟んだサンドイッチ状の複合シートとしても良いことは勿論である。
そして、養生シートの第1の結束用リングとメッシュシートの第2の結束用リングとは、その大きさおよび穿設間隔が略同一であるので、養生シートとメッシュシートを重ね合わせたときには、第1の結束用リングと第2の結束用リングの穿設位置は一致する。
なお、結束紐とは、繊維から作られた紐状物あるいは金属製の線状物等の結束に適した物をいう。
そして、養生シートの第1の結束用リングとメッシュシートの第2の結束用リングとは、その大きさおよび穿設間隔が略同一であるので、養生シートとメッシュシートを重ね合わせたときには、第1の結束用リングと第2の結束用リングの穿設位置は一致する。
なお、結束紐とは、繊維から作られた紐状物あるいは金属製の線状物等の結束に適した物をいう。
また、本願請求項2に係る考案では、メッシュシートは、複数枚の同形のメッシュシートからなる組合せメッシュシートとしている。すなわち、メッシュシートは、養生シートの巾方向および/または長さ方向を等分した大きさとなっていて、メッシュシート1枚の大きさは、養生シート1枚を基準として1/2、1/3、1/4、・・・の大きさとなる。したがって、所定の長さを基本単位(モジュール)として、養生シートおよびメッシュシートの大きさを規格化することができるので、規格化された複数の大きさのシートを組み合わせることにより、現場毎に形状や大きさの異なる単管足場や単管上屋であっても、あらゆる現場に対応することができる。
そして、本願請求項3に係る考案では、養生シートとメッシュシートまたは組合せメッシュシートとは、第1の結束用リングと第2の結束用リングに挿通される結束紐により結束されて一体とされる。単管足場や単管上屋にこの複合シートを取付ける場合は、第1の結束用リングと第2の結束用リングに結束紐を挿通し、さらに、単管足場や単管上屋を組み立てている単管パイプに結束紐で結束することになるが、予め養生シートとメッシュシートまたは組合せメッシュシートとを結束紐で結束しておけば、単管足場や単管上屋に複合シートを取付ける作業の能率向上を図ることができる。
さらに、本願請求項4に係る考案では、養生シートとメッシュシートまたは組合せメッシュシートとは、第1の結束用リングと第2の結束用リングが互いに嵌合することにより一体とされる。したがって、第1の結束用リングと前記第2の結束用リングとを嵌め合せるだけで一体とされるので、本願請求項3に係る考案と異なり、予め結束紐で養生シートとメッシュシートとを一体とする必要がない。
また、本願請求項5および請求項6に係る考案では、養生シートの外周縁とメッシュシートの外周縁には、雌型、雄型からなる一対の係止具が取着され、一対の係止具が互いに係止することにより一体とされる。そして、この一対の係止具は、スナップ、ホック、ボタンとボタンホール、または面ファスナーとしているから、いわばワンタッチで養生シートとメッシュシートとを一体とすることができる。
本考案を実施するための最良の形態に係る実施例1および実施例2について、図1および図4に基づいて説明する。ここで、図1は、実施例1に係る養生シートとメッシュシートの複合シート全体組立図、図2は、実施例1に係る第1の結束用リングと第2の結束用リングの詳細図であり、図2(a)は平面図、図2(b)は図2(a)のII矢視断面図、図3は、実施例2に係る養生シートとメッシュシートの複合シート全体組立図、図4は、実施例2に係る第1の結束用リングと第2の結束用リングの詳細図であり、図4(a)は平面図、図4(b)は図4(a)のIV矢視断面図、である。
図1および図4において、符号1は実施例1に係る養生シートとメッシュシートの複合シート、符号2は実施例2に係る養生シートとメッシュシートの複合シート、符号11は実施例1に係る養生シート、符号12は実施例2に係る養生シート、符号14は養生シートの外周縁、符号16は実施例1に係る第1の結束用リング、符号18は実施例2に係る第1の結束用リング、符号181は実施例2に係る第1の結束用リング本体、符号182は実施例2に係る第1の結束用リング嵌合部、符号20は面ファスナー、符号31は実施例1に係る組合せメッシュシート、符号32は実施例2に係る組合せメッシュシート、符号34はメッシュシート、符号36はメッシュシートの外周縁、符号38は第2の結束用リング、符号40は結束紐、である。
まず、実施例1に係る養生シートとメッシュシートの複合シート1(以下、「複合シート1」という。)について、図1および図2を基に説明する。
複合シート1は、養生シート11と組合せメッシュシート31とから構成されている。養生シート11は、通称ブルーシートと呼ばれるポリエチレン樹脂製のシートであり、その大きさは巾×長さが、3,600mm×5,400mmあるいは5,400mm×7、200mmとなっていて、900mmを基本単位としている。そして、養生シート11の外周縁14は、養生シート11を折り返して縫着、あるいは溶着されることにより形成されている。また、外周縁14には、複数の第1の結束用リング16が略等間隔に穿設されていて、第1の結束用リング16の中心部は結束紐等が挿通される挿通孔となっている。そして、外周縁14の四隅には、雌雄の一対の面ファスナー20の片方が縫着されているが、面ファスナー20は外周縁14の四隅でなく、外周縁14の任意の位置に縫着しても良いことは勿論である。また、面ファスナー20の代わりに、雌型、雄型からなる一対の係止具として、スナップ、ホック、ボタンあるいはボタンホールとしても良いことは勿論であり、さらには、これらの一対の係止具はなくとも良い。
組合せメッシュシート31は、同形の4枚のメッシュシート34から構成されていて、それぞれのメッシュシート34は、ポリエチレン樹脂から作られた繊維をメッシュ状に編み込んだシートであり、メッシュシート34の外周縁36は、メッシュシート34を折り返して縫着あるいは溶着されることにより形成されている。そして、外周縁36には、複数の第2の結束用リング38が略等間隔に穿設されていて、第2の結束用リング38の中心部は、結束紐等が挿通される挿通孔となっている。また、4枚のメッシュシート34は互いに第2の結束用リング38を介して結束紐40により縛着されて、養生シート11と同一の大きさに形成されている。したがって、メッシュシート34の大きさは巾×長さが、1,800mm×2,700mmおよび2,700mm×3,600mmとなっている。
そして、養生シート11の外周縁14に対応して、外周縁36の四隅には、雌型、雄型の一対の面ファスナーの他方(図示外)が縫着されているが、面ファスナーは外周縁36の四隅でなくとも良いこと、雌型、雄型からなる一対の係止具として、スナップ、ホック、ボタンあるいはボタンホールとしても良いことは養生シート11の場合と同様である。
なお、実施例においては、メッシュシート34の大きさは、養生シート11の巾方向および長さ方向をそれぞれ2等分にしたものとしているが、養生シート11の巾方向および長さ方向をそれぞれ3等分としても良く、また、養生シート11の巾方向のみ、あるいは、長さ方向のみを2等分あるいは3等分としても良いことは勿論であり、さらには、メッシュシート34の大きさを、養生シート11と同一としても良いことは勿論である。
そして、養生シート11と組合せメッシュシート31とを重ね合わせると、第1の結束用リング16と第2の結束用リング38の位置は一致し、それぞれのシートの四隅の面ファスナー同士を押圧することにより、複合シート1が作られる。なお、面ファスナー20を外周縁14に縫着していない場合や面ファスナー20を外周縁14に縫着している場合であっても複合シート1の重なり合いをより強固にしたい場合には、適当な位置の第1の結束用リング16と第2の結束用リング38とを、結束紐40で縛着させる。
つぎに複合シート1の使用方法の例について説明するが、ここでは、市街地における一般住宅の建築工事を例にとって説明する。
布基礎などの基礎の上部に土台、柱、梁等の骨組みをした後、建物の周囲に単管足場を組み、必要に応じて、養生シートで覆うことがおこなわれる。また、建築中の建物に雨が吹き込むのを防ぐため、あるいは、雨天でも工事を進めるために、単管上屋を組んでこの上屋を屋根材として養生シートで葺くことをおこなう場合もある。
布基礎などの基礎の上部に土台、柱、梁等の骨組みをした後、建物の周囲に単管足場を組み、必要に応じて、養生シートで覆うことがおこなわれる。また、建築中の建物に雨が吹き込むのを防ぐため、あるいは、雨天でも工事を進めるために、単管上屋を組んでこの上屋を屋根材として養生シートで葺くことをおこなう場合もある。
単管足場の多くは、建地、布地とも1,800mm間隔の井桁状に組まれていて、布地の単管パイプを2本とした抱足場や、建地にブラケットを取付けた一側足場などとすることが多い。複合シート1は、長さ方向に穿設された第1の結束用リング16および第2の結束用リング38に結束紐40を挿通して建地の単管パイプに結束し、巾方向に穿設された第1の結束用リング16および第2の結束用リング38に結束紐40を挿通して布地の単管パイプに結束することにより、単管足場に複合シート1を張ることができる。
単管上屋は、単管足場の上部に単管パイプで小屋組みされる。そして、市街地における一般住宅の間口が3,600mm(2間)程度の小規模の住宅建築現場では、単管足場の一方の桁行方向の最上部の布地の単管パイプに、複合シート1の一方の巾方向の第1の結束用リング16および第2の結束用リング38に結束紐40を挿通して結束し、単管上屋の棟木に相当する単管パイプ上を経由させて、他方の桁行方向の最上部の布地の単管パイプに巾方向の第1の結束用リング16および第2の結束用リング38に結束紐40を挿通して結束する。そして、単管上屋の垂木に相当する単管パイプに長さ方向の第1の結束用リング16および第2の結束用リング38に結束紐40を挿通して結束することにより、単管上屋に複合シート1を葺くことができる。
また、間口が3,600mm(2間)以上の住宅建築現場では、一方の屋根面に対し、一方の桁行方向の最上部の布地の単管パイプに、複合シート1の一方の巾方向の第1の結束用リング16および第2の結束用リング38に結束紐40を挿通して結束し、単管上屋の棟木に相当する単管パイプに他方の巾方向の第1の結束用リング16および第2の結束用リング38に結束紐40を挿通して結束する。そして、他方の屋根面に対しても同様にして複合シート1を葺くことができる。
以上の方法により、建物の周囲の単管足場に複合シート1を張り、あるいは、単管上屋に複合シート1を葺くことができるが、取付けに際しては、単管足場や単管上屋に接する複合シート1の面を組合せメッシュシート31とする。このようにすることにより、耐摩擦性に優れたメッシュシート34の利点を活かし、軽量性、防水性、取り扱いの容易性において優れた養生シート11の利点を活かすことができる。
さらに、単管上屋を葺く複合シート1を、養生シート11の両面を2枚の組合せメッシュシート31、31で挟んでサンドイッチ状とすることにより、紫外線に対し劣化しやすい養生シート11を紫外線から守り、複合シート1の寿命を延ばすことができる。
さらに、単管上屋を葺く複合シート1を、養生シート11の両面を2枚の組合せメッシュシート31、31で挟んでサンドイッチ状とすることにより、紫外線に対し劣化しやすい養生シート11を紫外線から守り、複合シート1の寿命を延ばすことができる。
つぎに、実施例2に係る養生シートとメッシュシートの複合シート(以下、「複合シート2」という。)について、図3および図4を基に説明するが、複合シート1と複合シート2との構成上の相違は、第1の結束用リングにあるので、相違する第1の結束用リングを中心として説明する。
複合シート2は、養生シート12と組合せメッシュシート32とから構成されている。養生シート12の構成は、第1の結束用リング18を除いて養生シート11の構成と略同様であるので、第1の結束用リング18以外の説明を省略するが、養生シート12では、面ファスナー20が縫着されていない。しかしながら、養生シート11と同様に、面ファスナー、スナップ、ホック、ボタンあるいはボタンホールのような雌型、雄型からなる一対の係止具の一方を取着しても良いことは勿論である。
第1の結束用リング18は、第1の結束用リング16と同様に養生シート12の外周縁14に略等間隔に穿設されている。第1の結束用リング18は、第1の結束用リング本体181と第1の結束用リング嵌合部182から構成されていて、第1の結束用リング本体181は、第1の結束用リング16と同様の形状である。また、第1の結束用リング嵌合部182は、第1の結束用リング本体181の挿通孔の内周縁から円筒状に立設されていて、その先端はやや外側に開いた状態となっていて、第1の結束用リング嵌合部182は第2の結束用リング38の挿通孔に嵌合するようになっている。
そして、第2の結束用リング38に第1の結束用リング嵌合部182を当接させて、第1の結束用リング18を第2の結束用リング38に押入させると、第1の結束用リング嵌合部182は第2の結束用リング38の挿通孔に嵌合し、第1の結束用リング18と第2の結束用リング38は嵌着するようになっている。
そして、第2の結束用リング38に第1の結束用リング嵌合部182を当接させて、第1の結束用リング18を第2の結束用リング38に押入させると、第1の結束用リング嵌合部182は第2の結束用リング38の挿通孔に嵌合し、第1の結束用リング18と第2の結束用リング38は嵌着するようになっている。
組合せメッシュシート32は、組合せメッシュシート31と同一の構成であるので、その説明を省略するが、組合せメッシュシート32では養生シート12に面ファスナー20が縫着されていないため、組合せメッシュシート32にも面ファスナーは縫着されていない。ただし、養生シート12に雌型、雄型からなる一対の係止具の一方が取着される場合には、組合せメッシュシート32にも雌型、雄型からなる一対の係止具の他方が取着されることは勿論である。
そして、養生シート12と組合せメッシュシート32とを重ね合わせると、第1の結束用リング18と第2の結束用リング38の位置は一致し、第1の結束用リング18と第2の結束用リング38同士を押圧することにより、第1の結束用リング18と第2の結束用リング38とが嵌着して、複合シート2が作られる。なお、必要に応じて、適当な位置の第1の結束用リング18と第2の結束用リング38とを、結束紐40で縛着させることにより、複合シート2の重なり合いは、より強固になる。
複合シート2の使用方法については、複合シート1の使用方法と同様であるので、その説明を省略する。
1 実施例1に係る養生シートとメッシュシートの複合シート
2 実施例2に係る養生シートとメッシュシートの複合シート
11 実施例1に係る養生シート
12 実施例2に係る養生シート
14 養生シートの外周縁
16 実施例1に係る第1の結束用リング
18 実施例2に係る第1の結束用リング
20 面ファスナー
31 実施例1に係る組合せメッシュシート
32 実施例2に係る組合せメッシュシート
34 メッシュシート
36 メッシュシートの外周縁
38 第2の結束用リング
40 結束紐
2 実施例2に係る養生シートとメッシュシートの複合シート
11 実施例1に係る養生シート
12 実施例2に係る養生シート
14 養生シートの外周縁
16 実施例1に係る第1の結束用リング
18 実施例2に係る第1の結束用リング
20 面ファスナー
31 実施例1に係る組合せメッシュシート
32 実施例2に係る組合せメッシュシート
34 メッシュシート
36 メッシュシートの外周縁
38 第2の結束用リング
40 結束紐
Claims (6)
- 結束紐が挿通される複数個の第1の結束用リングが外周縁に沿って穿設される矩形の養生シートと、
前記養生シートと略同一の大きさに形成され、結束紐が挿通される複数個の第2の結束用リングが外周縁に沿って穿設される矩形のメッシュシートと、からなり、
前記第1の結束用リングと前記第2の結束用リングは、その大きさおよび穿設間隔が略同一であって、前記養生シートと前記メッシュシートとは重ね合わされて一体とされる、ことを特徴とする養生シートとメッシュシートの複合シート。 - 前記メッシュシートは、複数枚の同形のメッシュシートからなり相互に前記第2の結束用リングに挿通される結束紐により結束されて前記養生シートと略同一の大きさに形成された組合せメッシュシートである、ことを特徴とする請求項1に記載の養生シートとメッシュシートの複合シート。
- 前記養生シートと前記メッシュシートまたは前記組合せメッシュシートは、前記第1の結束用リングと前記第2の結束用リングに挿通される結束紐により結束されて一体とされる、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の養生シートとメッシュシートの複合シート。
- 前記養生シートと前記メッシュシートまたは前記組合せメッシュシートは、前記第1の結束用リングと前記第2の結束用リングが互いに嵌合することにより一体とされる、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の養生シートとメッシュシートの複合シート。
- 前記養生シートの外周縁と前記メッシュシートまたは前記組合せメッシュシートの外周縁には、雌型、雄型からなる一対の係止具が取着され該一対の係止具が互いに係着することにより一体とされる、ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の養生シートとメッシュシートの複合シート。
- 前記一対の係止具はスナップ、ホック、ボタンとボタンホールおよび面ファスナーからなるグループから選択される少なくとも1つである、ことを特徴とする請求項5に記載の養生シートとメッシュシートの複合シート。
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2006
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