JP3121211B2 - 真空容器の封着方法および画像表示装置の製造方法 - Google Patents

真空容器の封着方法および画像表示装置の製造方法

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JP3121211B2 JP06157005A JP15700594A JP3121211B2 JP 3121211 B2 JP3121211 B2 JP 3121211B2 JP 06157005 A JP06157005 A JP 06157005A JP 15700594 A JP15700594 A JP 15700594A JP 3121211 B2 JP3121211 B2 JP 3121211B2
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/24Manufacture or joining of vessels, leading-in conductors or bases
    • H01J9/26Sealing together parts of vessels
    • H01J9/261Sealing together parts of vessels the vessel being for a flat panel display

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  • Glass Compositions (AREA)
  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空容器の封着方法、
特に電子ビームを利用して画像表示を行なわせる画像表
示装置の製造時における封着・製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】視野角が広く、カラー化が容易で、輝度
が高いなどの優れた特長をもつ画像表示装置として、従
来、陰極線管(CRT)ディスプレイが実用化されてい
る。しかし近年の、コンピュータによる情報処理の高度
化、テレビジョン放送の高画質化に伴ない、高精細、大
画面で平板状の画像表示装置に対するニーズが急速に高
まりつつある。
【0003】そこで従来のCRTディスプレイの長所を
生かし、電子ビーム加速型でありながら平板状である画
像表示装置が、いくつか提案されている。例えば特開昭
56-28445号公報には、平面上に多数の電子源を配置し、
これらの電子源から電子ビームを引出し、蛍光体画素に
対応する多数の孔部を設けた制御電極群により制御、加
速して平面状蛍光面に照射し、所望の蛍光体画素を発光
させる構成となっている画像表示装置が開示されてい
る。
【0004】電子源としては、熱電子源と冷陰極電子源
の2種類が知られている。熱電子源は、古くから使用さ
れているものではあるが、信頼性や寿命、発熱、消費電
力の面で、平板上に多数配置するような用途には向いて
いない。そこで、平板型の画像表示装置における電子源
としては、冷陰極型のものが注目されている。冷陰極電
子源には、電界放出型(以下、FE型と略す)、金属/
絶縁層/金属型(以下、MIM型と略す)や表面伝導型
(以下、SCE型と略す)などの各電子放出素子があ
る。FE型の例としては、W. P. Dyke and W. W. Dola
n, "Field emission", Advance in Electron Physics,
8, 89(1956)等がある。またMIM型の例としては、C.
A. Mead, "The tunnel-emission amplifier", J. Appl.
Phys., 32,646(1961)やC. A. Spindt, "Physical prop
erties of thin-film field emission cathodes with m
olybdenum cones", J. Appl. Phys., 47, 5248(1976)等
が知られている。
【0005】一方、SCE型の例としては、エム・アイ
・エリンソン(M. I. Elinson)らによって発表された
冷陰極素子が知られている[Radio・Eng. Electron Phy
s., 10, 1290-1296(1965)]。SCE型の電子放出素子
は、基板上に形成された小面積の薄膜に対して膜面に平
行に電流を流すことにより、電子放出が生ずる現象を利
用するものである。
【0006】電子ビームを使用する平板型画像表示装置
では、電子ビームの飛行空間を含む表示装置内部を長年
にわたって真空に維持しなくてはならない。そこでこの
ような平板型の画像表示装置は、蛍光体を含むフェース
プレートと、電子放出素子がマトリクス状に配置された
リアプレートとによって支持枠をはさみ、これらの部材
によって外囲器を形成し、この外囲器内の空間を真空に
排気する構成とされる。そして、フェースプレートと支
持枠との接合面およびリアプレートと支持枠との接合面
は、ガラス系の材料を用いて封着される構造とするのが
一般的である。支持枠を用いない構造とすることも可能
であるが、この場合もフェースプレートとリアプレート
とがガラス系の材料で封着される。具体的には、長期間
にわたって安定な低融点のガラスフリットを使用する。
ここで低融点とは、リアプレートおよび/またはフェー
スプレートはガラスで構成されるのが一般的であるか
ら、これらリアプレートやフェースプレートを構成する
ガラス板の軟化点よりも低い温度で軟化し封着が可能と
なることを意味する。そして画像表示装置の本体である
この外囲器の封着後、外囲器を真空排気し、ゲッタフラ
ッシュおよび排気管の封止を行なって気密にし、真空容
器として完成させる。
【0007】このように外囲器の封着は一般にガラスフ
リットを溶融することによって行なわれている。このよ
うな封着工程において使用されるガラスフリットは、例
えば、PbO・B23系の低融点ガラス粉末に特殊なセ
ラミックスを混合させたものが用いられる。そしてこの
ガラスフリットに重合度の比較的小さなアクリル樹脂と
溶剤とを加えペースト状にしたものを印刷法などによっ
て封着面の少なくとも一方に塗布した後、塗膜中の樹脂
を分解して除去するために必要な温度(一般に封着時の
温度よりは低い温度)で仮焼成を行ない、最後に封着面
をはさむ両部材を突き合わせて焼成を行ないガラスフリ
ットを少なくとも半溶融状態とすることによって、封着
が行なわれる。また、比較的小さい外囲器の封着の場
合、例えば送受信管などの真空管や蛍光表示管などの小
型の表示装置の封着の場合、粉末状のガラスフリットに
比較的低重合度のアクリル樹脂と溶剤とを加えたものを
用意し、これをシート状に延伸して外囲器の封着部の形
状とほぼ同じ形にして仮焼成を行ないシート状にフリッ
トを成形したプリフォーム型シートフリットとし、さら
にこのプリフォーム型シートフリットを外囲器の封着部
に配置して焼成することによって封着する方法が用いら
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来の封着方法をより大きなサイズの平板状画像表示装
置の製造に適用することを考えた場合、以下の述べるよ
うな問題点がある。
【0009】ペースト状のフリットを封着面に塗布し
て封着する方法では、ペースト状のフリット中のアクリ
ル樹脂を除去するために仮焼成を行なう必要があり、外
囲器などの被封着物に少なくとも2回の熱サイクルを印
加する必要があり、封着作業に手間がかかる。また、熱
サイクルごとに焼成炉を準備するか焼成温度を変える必
要があり、その分の製造設備や製造スペースが必要とな
って、コスト高につながる。
【0010】プリフォーム型のシートフリットを用い
る方法では、被封着物に加わる熱サイクルは1回で済む
ものの、より大型の被封着物を考えた場合、封着部のサ
イズも大きくなり、そのような大きな封着物に相応する
シートフリットの製造が難しい。特に、仮焼成による縮
みや反りの制御が難しく、作成が容易ではない。さら
に、厚みの薄いシートフリットはその取り扱いが難し
く、作製できたとしても、取り扱い中に欠けたり折れた
りすることが多い。
【0011】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、大型の真空容器、特に平板
型の画像表示装置を製造する場合に確実かつ生産性よく
封着を行なうことができる封着方法を提供することにあ
る。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【課題を解決するための手段】 本発明の真空容器の封着
方法 は、複数の被封着物を封着して真空容器を形成する
ための封着方法において、シート状の小片に成形された
フリットガラスからなるシートフリットを複数個使用
し、少なくとも2層になるようにかつ各層において連続
するように封着部上に前記シートフリットを配置する第
1の工程と、加熱することにより前記シートフリットに
よって前記被封着物を封着する第2の工程とを有し、前
記層のうち少なくとも1つの層における前記シートフリ
ットの端部の位置が他の層における前記シートフリット
の端部の位置からずれている。
【0017】本発明の他の真空容器の封着方法は、複数
の被封着物を封着して真空容器を形成するための封着方
法において、シート状の小片に成形されたフリットガラ
スからなるシートフリットを複数個使用し、少なくとも
2列になるようにかつ各列において連続するように封着
部上に前記シートフリットを周状に配置する第1の工程
と、加熱することにより前記シートフリットによって前
記被封着物を封着する第2の工程とを有し、前記列のう
ち少なくとも1つの列における前記シートフリットの端
部の位置が他の列における前記シートフリットの端部の
位置からずれている。
【0018】本発明の画像表示装置の製造方法は、平面
上に配置された複数の電子源を有するリアプレートと、
前記電子源から放出される電子ビームの照射によって発
光する蛍光部を有するフェースプレートとを封着する画
像表示装置の製造方法であって、シート状の小片に成形
されたフリットガラスからなるシートフリットを複数個
使用し、少なくとも2層になるようにかつ各層において
連続するように前記リアプレートまたは前記フェースプ
レートの封着部上に前記シートフリットを配置する第1
の工程と、加熱することにより前記シートフリットによ
って前記リアプレートと前記フェースプレートとを封着
する第2の工程とを有し、前記層のうち少なくとも1つ
の層における前記シートフリットの端部の位置が他の層
における前記シートフリットの端部の位置からずれてい
る。
【0019】本発明の他の画像表示装置の製造方法は、
平面上に配置された複数の電子源を有するリアプレート
と、前記電子源から放出される電子ビームの照射によっ
て発光する蛍光部を有するフェースプレートとを封着す
る画像表示装置の製造方法であって、シート状の小片に
成形されたフリットガラスからなるシートフリットを複
数個使用し、少なくとも2列になるようにかつ各列にお
いて連続するように前記リアプレートまたは前記フェー
スプレートの封着部上に前記シートフリットを周状に配
置する第1の工程と、加熱することにより前記シートフ
リットによって前記リアプレートと前記フェースプレー
トとを封着する第2の工程とを有し、前記列のうち少な
くとも1つの列における前記シートフリットの端部の位
置が他の列における前記シートフリットの端部の位置か
らずれている。
【0020】
【作用】本発明に用いられるシートフリットは、真空容
器や気密部の封着材料として用いられる粉末状のフリッ
トガラスをシート状に成形したシートフリットであっ
て、その一部に係合部を設けたものである。この係合部
は、同形状のあるいは他形状のシートフリットの係合部
と係合し得る形状となっている。被封着物相互の封着を
行なうために、本発明に用いられるシートフリットには
被封着物に接することになる1対の平行面が形成されて
いるが、係合部は、例えば、この平行面に接続する段差
あるいは斜面として形成される。係合部が段差の場合
(以下、「段差付きシートフリット」という)、この段
差の部分の厚さは、上記の1対の平行面間の厚さよりは
薄いある厚さとなっている。
【0021】このような段差付きシートフリットを用い
て封着を行なう場合、この段差付きシートフリットを複
数個用意し、段差部分(厚さの薄い部分)どうしが互い
に重なるように封着部に段差付きシートフリットを並
べ、加熱・焼成して被封着物相互を封着すれば良い。ま
た段差をシートフリットの両端部分に設けた場合には、
段差同士を重ね合わせることにより、外囲器の封着部分
に連続的に並ベることができる。
【0022】段差付きシートフリットの場合、係合部で
ある段差同士を重ね合わせて使用することになるから、
段差部分の厚さを他の部分の厚さの1/2以下とするこ
とにより、また、重ね合わされるシートフリットは表裏
をそれぞれ逆にして重ねることにより、封着時に一方の
外囲器と重ね合せた場合に封着時の荷重によってもシー
トフリットが割れることを防ぐことができる。
【0023】さらに、封着部の形状に対応させて複数の
段差付きシートフリットを重ね合わせるように配置し、
重ね合わされた段差部分を加熱して融着することによっ
て、封着部の形状に一体化されたシートフリットを得る
ことができる。この場合の加熱方法としては、レーザ光
を重ね合わせ部分に照射する方法がある。一体化するた
めの加熱は、封着部上に段差付きシートフリットを配置
したのちに行なっても、封着部とは別の場所で行なって
もよい。封着部以外で行なった場合には、加熱一体化
後、一体化されたシートフリットを封着部に配置して封
着を行なうことになる。いずれにしても、一体化して連
続したシートフリットとなることは変らない。
【0024】以上、本発明に用いられるシートフリット
について、係合部が段差形状である場合を例に挙げて説
明したが、係合部が他の形状、例えば斜面である場合に
も、上記の議論はそのまま当てはまる。さらには、短冊
状のシートフリットであって厚さは均一とし、その代り
に端部に面内方向への切れ込みや突出部を設けるように
したものも、本発明に用いられるシートフリットに該当
する。
【0025】本発明に用いられるシートフリットは、フ
リットガラスの粉末にアクリル樹脂などのバインダと溶
剤とを加えペースト状にしたものを所定の形状に成形
し、仮焼成を行なうことによって製造することができ
る。仮焼成の単位となるシートフリットの形状が封着部
の大きさに比べて十分小さいので、仮焼成による収縮や
反りの影響を無視することが可能となる。さらに、シー
トフリット自体は封着部の形状によらず汎用的なものと
することができ、仮焼成(すなわちシートフリットの製
造)に必要な焼成炉も被封着物に比べて相当に小さいも
のとすることができるので、大型の真空容器などの封着
を容易かつ確実に、低コストで行なうことが可能とな
る。
【0026】このシートフリットによる封着方法は、電
子管を初めとして真空を必要とする容器に適用できるも
のであり、また平板状の画像表示装置においては、電子
を加速して蛍光体を発光させる構造のもの、すなわち少
なくとも電子源と蛍光体が画像表示装置内に配置されて
いるものであって電子を空間に放出させるために真空を
要する画像表示装置に、使用することができる。この場
合の電子源としては、SCE型やFE型の各冷陰極電子
源や、ワイヤ状の熱電子源などを用いることができる。
【0027】また本発明の真空容器の封着方法や、画像
表示装置の製造方法では、必ずしも係合部が設けられて
いないシート状の小片に成形された複数個のシートフリ
ットを使用し、後述するようにこのシートフリットを封
着部に2重に配列する。シートフリットの形状は典型的
には短冊状である。このシートフリットは、フリットガ
ラスの粉末にアクリル樹脂系のバインダと溶剤とを加え
ペースト状にしたものを事前に一定の形状に成形し、仮
焼成を行なってバインダを除去したものである。このよ
うなシートフリットは、大量生産するのに適している。
【0028】実際に封着を行なう場合、まず、少なく
とも2層であって各層において連続するように、かつこ
れらの層のうち少なくとも1つの層におけるシートフリ
ットの端部の位置が他の層におけるシートフリットの端
部の位置からずれるように、これらのシートフリットを
封着部上に配置するか、あるいは、少なくとも2列で
あって各列において連続するように、かつこれら列のう
ち少なくとも1つの列におけるシートフリットの端部の
位置が他の列におけるシートフリットの端部の位置から
ずれるように、これらのシートフリットを封着部上に周
状に配置する。その上で、加熱し、封着部のシートフリ
ットによって被封着物を封着する。
【0029】2層以上あるいは2列以上にかつ相互にず
らしてシートフリットを配置するのは、シートフリット
間の隙間が封着時に完全には閉鎖されずにリーク経路と
なることを防止するためである。この場合、典型的には
短冊状であるシートフリットの配置自体に特徴があるの
であって、シートフリットを配置する順序は任意であ
る。また、シートフリットを積層する場合の層数や、周
状に並べる場合の列数には、上限はない。また層間ある
いは列間でシートフリットの端部をずらして配置するこ
の方法において、各層あるいは各列の端部が相互に全て
ずれている必要はなく、少なくとも1層あるいは1列の
シートフリットの端部が、他の層あるいは列のシートフ
リットの端部に対してずれていればよい。さらに、層数
を2以上にする方法と列数を2以上とする方法を併用す
ることも可能であり、この併用する方法も、本発明の効
果をより増大させるものとして採用することができる。
【0030】本発明の真空容器の封着方法や、画像表示
装置の製造方法では、上述したように、小片のシートフ
リットを封着部に2重に配置するので、仮焼成のための
特別の設備を必要とすることなく大型の真空容器や大画
面の平板状画像表示装置を容易に作製することが可能に
なる。ここで本発明が適用し得る平板状の画像表示装置
としては、電子を加速して蛍光体を発光させる構造のも
の、すなわち少なくとも電子源と蛍光体が画像表示装置
内に配置されているもので電子を空間に放出させるため
に真空を要する画像表示装置を例示することができる。
この場合の電子源としては、SCE型やFE型の各冷陰
極電子源や、ワイヤ状の熱電子源などを用いることがで
きる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0032】《実施例1》 図1(a)〜(f)は、それぞれ、本発明に用いられるシート
フリットの例を示す斜視図であり、(a)〜(d)に示すもの
は係合部として段差部を有し、(e),(f)に示すものは係
合部として斜面を有している。
【0033】図1(a)に示すシートフリット101は、
短冊状のものであってその短辺に段差部101aが設け
られている。すなわちこのシートフリット101では、
その長手方向の両端部において、一方の主面側から削り
取られるように厚みが薄くなっている。シートフリット
101の長手方向に対する各段差部101aの長さL 1
は、このシートフリット101の幅W1とほぼ等しくな
っている。また、段差部101aにおける厚みは、その
他の部分の厚みのほぼ半分となっている。
【0034】ここで、このように段差部を備えたシート
フリットの製造方法の一例について、説明する。鉛を主
成分とした市販の粉末状の低融点ガラスフリットに、ア
クリル樹脂と溶剤とを加えペースト状のフリットにし
た。このときのフリットの粘度は、後の工程を考慮し
て、粘土並みにする。次に、このフリットをシート状に
広げ、段差付きのローラでならして凹凸をつけ段差部を
形成する。これを短冊状に切断し、その後、オーブンで
仮焼成してアクリル成分を分解揮発させ、段差部を備え
たシートフリットを得た。また、ぺースト状のフリット
を型に入れて成形し、その後、仮焼成するようにしても
よい。
【0035】また、別の作製方法として、前述の低融点
ガラスフリットにアクリル樹脂と溶剤とを加えてペース
ト状のフリットし、これを仮焼成した後、カッタで部分
的に研摩して凹凸をつけることにより段差部を形成し、
最後に短冊状に切り離すことによって、段差付きのシー
トフリットを作製することも可能である。しかしながら
この方法では、仮焼成によって固くなったフリットが研
磨時や切り離し時に割れたり欠けたりしやすく、歩留り
が悪かった。
【0036】図1(b)に示すシートフリット102は、
短冊型のシートフリットの長手方向の両端に近接して、
一方の主面側に直線状の溝部102aを設けたものであ
る。この溝部102aは段差部であって、他のシートフ
リットの端部に設けられた段差部と係合し得るものであ
り、シートフリット102の長辺を結ぶように設けられ
ている。また、図1(c)に示すシートフリット103
は、断面がL字形の細長い形状のものである。このL字
部分同士を組み合わせるようにして使用される。図1
(d)に示すシートフリット104は、図1(a)に示すシー
トフリット101と同様のものであるが、形状が短冊状
ではなく円弧状である点で相違する。円弧の両端部には
段差部104aが設けられている。このシートフリット
104は、円形の封着部に特に適合したものであり、偶
数個のシートフリット104を組み合わせて円を構成す
るように、これらのシートフリット104を封着部に配
置して使用する。
【0037】図1(e)に示すシートフリット105は、
その長手方向の両端部が斜面部105aとなっている。
すなわち、このシートフリット105では、長手方向に
沿う断面が台形となっている。また図1(f)に示すシー
トフリット106では、その長手方向の一端のみに斜面
部106aが形成されている。これらシートフリット1
05,106を封着部に配置するときは、斜面部どうし
が互いに接するようにすればよい。
【0038】《実施例2》図2および図3は、それぞれ
実施例1のシートフリットを用いた封着方法を示すもの
である。ここではSCE型の電子源を有する画像表示装
置を製造する場合を説明する。
【0039】図2に示したものは、図1(a)に示したも
のと同様のシートフリット101を4枚使用して画像表
示装置を形成した例である。この画像表示装置は、複数
の電子源が配置されたリアプレート3と、蛍光体(不図
示)が設けられているフェースプレート4と、不図示の
排気管が貫通して設けられている略長方形の支持枠5と
を有し、リアプレート3と支持枠5との間およびフェー
スプレート4と支持枠5との間をそれぞれシートフリッ
トを用いた接着部分6で封着した構成となっている。封
着後、リアプレート3、フェースプレート4および支持
枠5で囲まれた空間は、上述の排気管を介して真空に排
気される。
【0040】次に具体的な封着方法について説明する。
支持枠5の長辺と短辺にそれぞれ対応する2種類のシー
トフリット101を2本ずつ用意し、段差部101a同
士が係合するようしてこれら4本のシートフリット10
1を支持枠5の対応する辺上に配置する。そしてこれら
のシートフリット上にフェースプレート4を置き、上か
ら一定の荷重を加えつつ焼成を行なうことにより、支持
枠5とフェースプレート4との封着が完成する。同様に
してリアプレート3と支持枠5との接着部分6も封着さ
れる。実際には、両方の接着部分6を同時に完成させる
ようにしてもよい。
【0041】このように封着を行なった画像表示装置の
内部を前述の排気管によって真空状態にしたところ、リ
ークの発生はなかった。すなわち、段差部を有するシー
トフリットの複数個を封着部に配置して封着を行なうこ
とにより、リークの心配なしに大型の装置の封着を行な
うことができた。
【0042】図3は、図1(a)に示すタイプの2枚のシ
ートフリット101と図1(b)に示すタイプの2枚のシ
ートフリット102とを用いて、図2に示すのと同様の
封着を行なった例を示している。ここでは、図1(b)に
示すタイプのシートフリット102の溝部102aに図
1(a)に示すタイプのシートフリット101の段差部1
01aを係合させている。このように封着を行なった画
像表示装置の内部を前述の排気管によって真空状態にし
たところ、リークの発生はなかった。
【0043】《実施例3》実施例2では略長方形である
封着部に対しその1辺を1本のシートフリットで対応さ
せているが、もっと多数のシートフリットを利用するこ
とによってより大型の封着部に適応させることも可能で
ある。ここでは、実施例2に示したものと同様の画像表
示装置を製造する場合の封着工程を例に挙げて説明す
る。図4(a)はこの実施例における画像表示装置の一部
破断平面図、(b)は封着工程を説明する図である。
【0044】ここでは、図1(a)に示したシートフリッ
ト101を使用した。支持枠5の各辺上にそれぞれ複数
個のシートフリット101を表裏が交互に逆になるよう
に配置した。図4(a),(b)では、シートフリット101
に対するハッチングの方向によって、そのシートフリッ
ト101が表面(段差部101aが設けられている方の
主面)を図示上向きにしているか裏面(段差部101a
が設けられていない方の主面)を図示上向きにしている
かが、区別されている。各シートフリット101は、支
持枠5の四隅の部分を除き、段差部101aを重ねてそ
の長手方向に連続して配置されており、四隅の部分では
段差部101aを重ね、長手方向が相互に直交するよう
に配置されている。そして、実施例2の場合と同様に、
これらのシートフリット上にフェースプレート4を載置
し、上から一定の荷重を加えながら焼成することによ
り、フェースプレート4と支持枠5との封着を行なっ
た。
【0045】このように封着を行なった画像表示装置の
内部を上述の排気管で真空状態にしたところ、リークの
発生はなかった。このことから、係合部を有するシート
フリットの多数個を封着部に連続して配置することによ
り、リークの発生などの心配なく、大型の画像表示装置
に代表される大型の封着部における封着を行なうことが
できることが分かる。
【0046】《実施例4》係合部を有するシートフリッ
トを複数個使用する場合、封着のための焼成を行なう前
に、シートフリットの係合部のみを加熱してこれら複数
個のシートフリットを一体のものとすることができる。
ここでは、実施例2と同様の画像表示装置の製造時にお
ける封着工程を例に挙げて説明する。図5は本実施例に
おける封着工程を説明する図である。
【0047】実施例2と同様に、段差部101aを有す
る4個のシートフリット101を段差部101a同士が
重なるように支持枠5上に配置し、その後、図5に示す
ように、段差部101aの重ね合わせ部分に対してレー
ザ光20を照射した。シートフリット101は、例えば
酸化鉛(PbO)を含んでいて着色しているので、レー
ザ光20によって加熱され、段差部101aが相互に部
分的に融着しこれらシートフリット101は一体化す
る。一体化したシートフリット上にフェースプレート4
を載せ、上から一定の荷重をかけて焼成を行ない、封着
を実施した。
【0048】この実施例では事前にシートフリットを溶
着して一体化したので、焼成による封着を行なう際にシ
ートフリットが封着部上でずれにくなり、封着作業がよ
りしやすくなった。
【0049】《実施例5》実施例4では、封着部上に配
置された状態でシートフリットを部分加熱したが、本実
施例では、封着部以外の場所でシートフリットを部分的
に加熱してこのシートフリットを一体化させた。すなわ
ち、支持枠上にシートフリットを並ベる前に、別の場所
において、係合部付きのシートフリットを配置しレーザ
光によって重ね合せ部分を部分的に溶着した。その後、
一体化とされたシートフリットを支持枠上に配置し、さ
らにフェースプレートをその上に載せた。上から一定の
荷重をかけながら焼成を行ない、支持枠とフェースプレ
ートとの封着を行なった。同様に、支持枠とリアプレー
トとの封着も行ない、画像表示装置を完成させた。
【0050】この実施例でも、事前にシートフリットを
溶着して一体化したので、焼成による封着を行なう際に
シートフリットが封着部上でずれにくなり、封着作業が
よりしやすくなった。
【0051】《実施例6》実施例3において、リアプレ
ート3上に配置された電子源として、表面伝導電子放出
(SCE)型の電子源を使用した。図6は、本実施例に
おけるリアプレート3を示す平面図である。
【0052】リアプレート3は、ガラスなどからなる絶
縁基板1上に、多数の行方向配線7および列方向配線9
を形成し、これら行方向配線7と列方向配線9の交差部
の近傍に、行方向配線7と列方向配線9とによって電圧
がそれぞれ印加される複数の電子放出素子10をマトリ
クス状に配置した構成となっている。行方向配線7と列
方向配線9の交差部において両方の配線は、層間絶縁膜
8で絶縁されている。電子放出素子10としては、上述
のように表面伝導電子放出型のものが使用されている。
この場合、行方向配線7、層間絶縁膜8、列方向配線9
および電子放出素子10は、半導体デバイス作製のため
のプロセスに準じたフォトリソグラフィエッチング法で
形成される。
【0053】本実施例の封着工程を経た画像表示装置
は、その後、上述の排気管によって内部を真空状態した
場合、リークが発生することがなかった。このことか
ら、係合部を有するシートフリットを連続配置して封着
工程を実施することにより、SCE型の電子源を使用す
る大画面の画像表示装置であっても、リークの心配なく
製造できることがわかった。
【0054】《実施例7》端部をずらして多くの短冊状
のシートフリットを封着部に2重に配置することによっ
ても、リークの心配なく、真空容器の封着を行なうこと
ができる。ここでは、上述の実施例2と同様の画像表示
装置を製造する場合を例に挙げて説明する。図7(a)は
この実施例7における画像表示装置を示す一部破断平面
図であり、図7(b)は封着工程を説明する図である。
【0055】支持枠5とリアプレート3との間、および
支持枠5とフェースプレート4との間の各接着部分6で
は、短冊状のシートフリット30を2層重ねに配置した
上で焼成を行なうことにより、封着が行なわれている。
図において、支持枠5に直接積層されたシートフリット
30(1層目のシートフリット)と、1層目のシートフ
リット30の上に積層された2層目のシートフリットと
は、ハッチングの向きを変えることによって区別されて
いる。ここで1層目のシートフリットは、その長手方向
が支持枠5の辺方向に向くように、わずかな隙間を介し
て支持枠5上に連続して配置されている。2層目のシー
トフリットも同様に配置されているが、2層目のシート
フリットの長手方向の端部は、1層目のシートフリット
の長手方向のほぼ中央部にあたる位置に配置されるよう
になっている。すなわち、各層のシートフリットの配置
の位相において、1層目と2層目とでは、ちょうど半周
期ずれていることになる。なお、支持枠5には、この支
持枠5、リアプレート3およびフェースプレート4で構
成される容器内を排気するための排気管21が取り付け
られている。
【0056】本実施例における画像表示装置の具体的な
製作方法を説明する。一例として、リアプレート3およ
びフェースプレート4が、横320mm、縦240mm
の長方形状の青板ガラス(ソーダガラス)をそれぞれ用
いて構成されている場合を考える。まず、リアプレート
3上に、真空成膜法およびフォトリソグラフィ技術によ
り、多数の陰極を形成する。リアプレート3の外周の封
着部に、予め短冊状に仮焼成したシートフリット30を
相互に連続するように配置した。このシートフリット3
0は、ディスプレイパネル封着用ガラスとして市販され
ているPbO・B23系低融点ガラス粉末と特殊なセラ
ミックス粉末をブレンドした複合系低融点ガラスであっ
て封着温度が410℃のものを素材のガラスフリットと
して用い、これにビークル(低重合度のアクリル樹脂を
α-テルピネオールに5%程度溶解させたもの)を加え
たものをシート状に延伸して短冊状に断裁し、そののち
360〜380℃程度の温度で仮焼成してビークルを分
解・昇華させ作製したものである。そしてシートフリッ
ト30のサイズは、長さ80mm、幅4mm、厚さ0.
4mmであった。
【0057】封着部にシートフリット30を連続して並
べるため、言い換えればシートフリット30の長手方向
の端部近傍になるべく隙間が生じないように並べるた
め、シートフリット30の長さが余るような場合にはシ
ートフリットをピンセットで折って長さを調節して並べ
た。このようにして第1層目のシートフリット30を封
着部上に周状に並べたら、上述したように1層目とは端
部がずれるようにして1層目の上に2層目のシートフリ
ットを配置した。
【0058】次に、排気管21を備えた支持枠5をこれ
らのシートフリット30の上に重なるように配置した。
その後、支持枠5上のフェースプレート4との封着部
に、リアプレート3の封着部の場合と同様に、シートフ
リット30を2層に重ねて配置した。そして、蛍光面が
リアプレート3に対向するようにしてフェースプレート
4を配置した。最後に、全体におもりを乗せて押圧した
状態で、シートフリット30の封着温度である410℃
付近まで加熱して数十分保持し、その後、温度を下げて
封着工程を完了した。このようにして製造した画像表示
装置の外囲器について、ヘリウムリークディテクタで気
密状態の評価を実施したところ、リークディテクタの感
度を最大(1×10-10[atm・cm3/sec]以下)にしても
リークは確認されなかった。
【0059】こうして真空気密可能な外囲器を作製した
後、排気管21を介して画像表示装置の内部を圧力約1
×10-7Torrまで真空排気し、排気管21を封止した。
そして、真空度維持を目的としたゲッタ(不図示)を動
作させ、画像表示装置を完成させた。このようにして製
造した画像表示装置は、封着部でリークすることがな
く、良好に画像を表示することが可能であった。
【0060】《実施例8》実施例7ではシートフリット
30を封着部に2層に配置したが、この実施例8では2
列に配置した。図8(a)は本実施例における画像表示装
置を示す一部破断平面図、図8(b)は封着工程を説明す
る図である。封着部において内側に配置されるシートフ
リット30と外側に配置されるシートフリット30と
は、図8(a),(b)においてはハッチングの方向で区別さ
れている。
【0061】本実施例における画像表示装置の具体的な
作製方法を説明する。一例として、リアプレート3、フ
ェースプレート4および支持枠5としては実施例7で使
用したものと同じものを使用し、また、シートフリット
30も実施例7と同じ組成、同じ製法、同じサイズのも
のを使用した。
【0062】まず、リアプレート3の外周の封着部に、
上述のシートフリット30を連続して並ベた。この場
合、封着部にシートフリットを連続して並べるため、シ
ートフリットの長さが余る場合には、実施例7と同様に
ピンセットで折って長さを調整して並べた。このように
シートフリット30を周状に並べたら、その外側に同様
にシートフリット30を配置した。このとき、内側の各
シートフリットと外側の各シートフリットの端部は揃わ
ないように、言い換えれば端部が交互になるように配置
した。
【0063】次に、排気管21を備えた支持枠5をこれ
らのシートフリット30の上に重なるように配置した。
その後、支持枠5上のフェースプレート4との封着部
に、リアプレート3の封着部の場合と同様に、シートフ
リット30を内外の2列に配置した。そして、蛍光面が
リアプレート3に対向するようにしてフェースプレート
4を配置した。最後に、全体におもりを乗せて押圧した
状態で、シートフリット30の封着温度である410℃
付近まで加熱して数十分保持し、その後、温度を下げて
封着工程を完了した。このようにして製造した画像表示
装置の外囲器について、ヘリウムリークディテクタで気
密状態の評価を実施したところ、リークディテクタの感
度を最大(1×10-10[atm・cm3/sec]以下)にしても
リークは確認されなかった。
【0064】こうして真空気密可能な外囲器を作製した
後、排気管21を介して画像表示装置の内部を圧力約1
×10-7Torrまで真空排気し、排気管21を封止した。
そして、真空度維持を目的としたゲッタ(不図示)を動
作させ、画像表示装置を完成させた。このようにして製
造した画像表示装置は、封着部でリークすることがな
く、良好に画像を表示することが可能であった。
【0065】《実施例9》実施例7において、リアプレ
ート3上に配置された陰極として、表面伝導電子放出
(SCE)型の電子源を使用した。このリアプレート3
は、実施例6において図6を用いて説明したものと同様
のものである。
【0066】実施例7と同様に、リアプレート3、支持
枠5およびフェースプレート4の封着を行なった。この
ようにして製作した画像表示装置の外囲器について、ヘ
リウムリークディテクタで気密状態の評価を実施したと
ころ、リークディテクタの感度を最大(1×10-10[a
tm・cm3/sec]以下)にしてもリークは確認されなかっ
た。
【0067】こうして真空気密可能な外囲器を作製した
後、排気管21を介して画像表示装置の内部を圧力約1
×10-7Torrまで真空排気し、排気管21を封止した。
そして、真空度維持を目的としたゲッタ(不図示)を動
作させ、画像表示装置を完成させた。このようにして製
造した画像表示装置は、封着部でリークすることがな
く、良好に画像を表示することが可能であった。
【0068】《実施例10》実施例8において、リアプ
レート3上に配置された陰極として、表面伝導電子放出
(SCE)型の電子源を使用した。このリアプレート3
は、実施例6において図6を用いて説明したものと同様
のものである。
【0069】実施例7と同様に、リアプレート3、支持
枠5およびフェースプレート4の封着を行なった。この
ようにして製作した画像表示装置の外囲器について、ヘ
リウムリークディテクタで気密状態の評価を実施したと
ころ、リークディテクタの感度を最大(1×10-10[a
tm・cm3/sec]以下)にしてもリークは確認されなかっ
た。
【0070】こうして真空気密可能な外囲器を作製した
後、排気管21を介して画像表示装置の内部を圧力約1
×10-7Torrまで真空排気し、排気管21を封止した。
そして、真空度維持を目的としたゲッタ(不図示)を動
作させ、画像表示装置を完成させた。このようにして製
造した画像表示装置は、封着部でリークすることがな
く、良好に画像を表示することが可能であった。
【0071】
【0072】
【発明の効果】また本発明の真空容器の封着方法や、画
像表示装置の製造方法は、必ずしも係合部が設けられて
いないシート状の小片に成形された複数個のシートフリ
ットを使用し、このシートフリットを封着部に2重以上
に配列することにより、シートフリットを配置した封着
部を有する外囲器とともに仮焼成を行なう必要がなくな
るので、外囲器にかかる熱サイクルを実質的に封着時
の1回だけとすることができ、外囲器の作製に手間がか
からなくなり、大きな容量をもつ外囲器を仮焼成する
ための焼成炉を準備する必要がなくなり、この焼成炉の
ための設置スペースも必要なくなり、さらに封着部の
サイズに限定されることなく、大型の平板状画像表示装
置の封着も可能になる、という効果がある。したがっ
て、本発明は、画像表示装置などの封着に使用すること
にとりわけ適しており、さらに大画面の画像表示装置の
製造を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)はそれぞれ本発明に用いられるシート
フリットの例を示す斜視図である。
【図2】実施例2における画像表示装置の封着工程を説
明する斜視図である。
【図3】実施例2における画像表示装置の封着工程を説
明する斜視図である。
【図4】(a)は実施例3の画像表示装置の一部破断平面
図、(b)は実施例3の画像表示装置の封着工程を説明す
る正面図である。
【図5】実施例4における画像表示装置の封着工程を説
明する斜視図である。
【図6】SCE型の電子放出素子を備えたリアプレート
を示す平面図である。
【図7】(a)は実施例7の画像表示装置の一部破断平面
図、(b)は実施例7の画像表示装置の封着工程を説明す
る正面図である。
【図8】(a)は実施例8の画像表示装置の一部破断平面
図、(b)は実施例8の画像表示装置の封着工程を説明す
る正面図である。
【符号の説明】
3 リアプレート 4 フェースプレート 5 支持枠 6 接着部分 7 行方向配線 8 層間絶縁膜 9 列方向配線 10 電子放出素子 20 レーザ光 21 排気管 30,101〜106 シートフリット 101a,104a 段差部 102a 溝部 105a,106a 斜面部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 29/86 H01J 9/26 H01J 9/24 H01J 31/12 H01J 31/15

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の被封着物を封着して真空容器を形
    成するための封着方法において、 シート状の小片に成形されたフリットガラスからなるシ
    ートフリットを複数個使用し、 少なくとも2層になるようにかつ各層において連続する
    ように封着部上に前記シートフリットを配置する第1の
    工程と、加熱することにより前記シートフリットによっ
    て前記被封着物を封着する第2の工程とを有し、 前記層のうち少なくとも1つの層における前記シートフ
    リットの端部の位置が他の層における前記シートフリッ
    トの端部の位置からずれていることを特徴とする真空容
    器の封着方法。
  2. 【請求項2】 複数の被封着物を封着して真空容器を形
    成するための封着方法において、 シート状の小片に成形されたフリットガラスからなるシ
    ートフリットを複数個使用し、 少なくとも2列になるようにかつ各列において連続する
    ように封着部上に前記シートフリットを周状に配置する
    第1の工程と、加熱することにより前記シートフリット
    によって前記被封着物を封着する第2の工程とを有し、 前記列のうち少なくとも1つの列における前記シートフ
    リットの端部の位置が他の列における前記シートフリッ
    トの端部の位置からずれていることを特徴とする真空容
    器の封着方法。
  3. 【請求項3】 平面上に配置された複数の電子源を有す
    るリアプレートと、前記電子源から放出される電子ビー
    ムの照射によって発光する蛍光部を有するフェースプレ
    ートとを封着する画像表示装置の製造方法であって、 シート状の小片に成形されたフリットガラスからなるシ
    ートフリットを複数個使用し、 少なくとも2層になるようにかつ各層において連続する
    ように前記リアプレートまたは前記フェースプレートの
    封着部上に前記シートフリットを配置する第1の工程
    と、加熱することにより前記シートフリットによって前
    記リアプレートと前記フェースプレートとを封着する第
    2の工程とを有し、 前記層のうち少なくとも1つの層における前記シートフ
    リットの端部の位置が他の層における前記シートフリッ
    トの端部の位置からずれていることを特徴とする画像表
    示装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 平面上に配置された複数の電子源を有す
    るリアプレートと、前記電子源から放出される電子ビー
    ムの照射によって発光する蛍光部を有するフェースプレ
    ートとを封着する画像表示装置の製造方法であって、 シート状の小片に成形されたフリットガラスからなるシ
    ートフリットを複数個使用し、 少なくとも2列になるようにかつ各列において連続する
    ように前記リアプレートまたは前記フェースプレートの
    封着部上に前記シートフリットを周状に配置する第1の
    工程と、加熱することにより前記シートフリットによっ
    て前記リアプレートと前記フェースプレートとを封着す
    る第2の工程とを有し、 前記列のうち少なくとも1つの列における前記シートフ
    リットの端部の位置が他の列における前記シートフリッ
    トの端部の位置からずれていることを特徴とする画像表
    示装置の製造方法。
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