JP2000251793A - 気密容器および画像表示装置 - Google Patents

気密容器および画像表示装置

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JP2000251793A
JP2000251793A JP11047725A JP4772599A JP2000251793A JP 2000251793 A JP2000251793 A JP 2000251793A JP 11047725 A JP11047725 A JP 11047725A JP 4772599 A JP4772599 A JP 4772599A JP 2000251793 A JP2000251793 A JP 2000251793A
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Noriyuki Takahashi
宣之 高橋
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】接着部の剥離等を防止して気密性を高め得る気
密容器およびこれを用いた画像表示装置を提供する。 【解決手段】リアプレート1に接合された第1の金属製
接合部材4と、フェースプレート2に接合された第2の
金属製接合部材5との間に充填部材8を介装し、接合部
材4,5間の間隔変化を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子線を利用した
平面型の画像表示装置に関し、特にその気密容器の構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の動画像等を表示する画像表示装置
としては、色再現性や画像の応答速度、価格等の面で優
れているCRTが、特にカラー画像表示装置として、広
く用いられてきた。
【0003】一方、CRTは、表示面積に対し装置の奥
行きが大きいという欠点を有しているため、平面型の画
像表示装置に対する要望も従来からあり、近年になっ
て、液晶を用いた平面型画像表示装置がCRTに替わっ
て普及してきたが、自発光型でないため、バックライト
を持たなければならない点や、視野角依存性がある等の
問題点があり、平面型で、かつ自発光型の表示装置の開
発も望まれてきた。
【0004】こうした自発光の平面型画像表示装置とし
て、最近、カラープラズマディスプレイが商品化され始
めているが、従来のCRTとは発光の原理が異なるた
め、画像のコントラストや、発色の良さなどでCRTと
比べるとやや劣ると言わざるを得ないのが現状である。
【0005】こうした中、CRTと同様に電子線を用い
た画像表示装置であれば、CRTと同等の画質が得られ
ることが期待できるため、電子線を用いた平面型画像表
示装置の研究、開発も多く行われている。
【0006】これら電子線を用いた平面型画像表示装置
の多くは、電子の発生源(以下、単に電子源と呼ぶ)と
して、熱陰極や冷陰極型の電子放出素子を複数配列する
ことで、CRTで必要な電子線の偏向空間を縮小し、装
置の薄型化、平面化を達成しようとするものである。
【0007】一方、特開平4-163833号公報に記載の上記
の電子線を利用した平面型画像表示装置においては、線
状熱陰極を複数用いることで、従来CRTに必要だった
電子線の偏向空間を大幅に縮小したとはいえ、複数の画
素(蛍光体)に電子線を偏向するための水平偏向電極、
垂直偏向電極等の複雑な電極構体を気密容器内部に含む
構成のため、装置がある程度の厚さ(数十mm程度)を
有することが避けられないが、近年、携帯用情報端末機
器などとして、電子線利用の平面型画像表示装置におい
ても、例えば液晶ディスプレイと同程度の、さらに厚さ
の薄い超薄型の装置の開発が求められている。
【0008】また、画像表示装置の封着は、低融点ガラ
スを、表示部が形成されている基板と、電極が形成され
ている基板との接合部に塗布して、450℃〜500℃
近くまで昇温して封着を行ってきたが、その為に表示装
置内に構成されている電極が劣化してしまうという問題
点があった。この電極の劣化を防ぐ為、それぞれの基板
に金属板を接合し、金属板同士をビーム溶接することに
より封着する構造の画像表示装置が特公平3-28773に記
載されている。
【0009】すなわち、図10に示すように、基板とし
ての裏容器103に接着部107を介して接着されてい
る第1の金属板104表容器101に接着部107を介
して接着されている第2の金属板102とを合わせた状
態でビーム溶接により接合し、真空容器である表示装置
を作製している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前述した
従来の画像表示装置(図10)では、以下のような問題
点があった。
【0011】すなわち、第1,第2の金属板102,1
04が溶接部108において気密に封着されているもの
の、第1,第2の金属板102,104のうねり、接着
部107,107の厚み・ムラ、裏容器103,表容器
101の反り、または図示していないが容器内の耐大気
圧構造の支持部材の高さのバラツキにより、裏容器10
3または表容器101に接着されている第1,第2の金
属板102,103の間に空隙106が発生し、真空引
きをした際、裏,表容器103,101と第1,第2の
金属板102,104との接着部107,107または
第1,第2の金属板102,104を互いに接合してい
る溶接部108に大気圧が加わり、接着部107が剥離
したりマイクロクラック等を生じ、真空が劣化してしま
い信頼性の高い画像表示装置を得ることが難しかった。
特に、接着部107,107に対しては大気圧が接着部
を剥がす方向に作用するので、空隙106があると剥離
しやすい。
【0012】本発明は上記した従来技術の問題点を解決
するためになされたもので、接着部の剥離等を防止して
気密性を高め得る気密容器およびこれを用いた画像表示
装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本請求項1に係る発明は、側縁部に第1の接合部材
を接合している第1のパネルと、該第1のパネルと対向
して配置され側縁部に第2の接合部材を接着している第
2の基板と、を有し、前記第1の接合部材と第2の接合
部材が互いに気密に接合されている気密容器において、
前記第1及び第2の接合部材の間に第1及び第2の接合
部材間の間隔の変化を抑制する充填部材が介装されてい
ることを特徴とする。
【0014】本発明は、第1及び第2の接合部材間に充
填部材を介して互いに接合することにより、第1及び第
2接合部材間を埋めるようにしたものである。これによ
り、第1及び第2接合部材のうねり、接着部の厚み・ム
ラや、パネルの反りに対しても十分に空隙を埋めること
ができる。また、大気圧が作用しても、充填部材によっ
て第1,第2の接合部材間の間隔変化が抑制されるの
で、第1,第2のパネルとの接着部や第1,第2の接合
部材同士の接合部に生じる歪みは小さく、接着部の剥離
等を防止することができ、気密性を保つことができる。
【0015】請求項2に係る発明は、前記充填部材の間
隔方向の厚さは、第1及び第2の接合部材を接合する前
の厚さが、第1及び第2の接合部材の接合後の厚さより
も厚く設定されていることを特徴とする。
【0016】このようにすれば、より確実に第1,第2
の接合部材間の間隔の変化を抑制することができる。
【0017】また、請求項3に係る発明は、充填部材は
セラミックス材料であることを特徴とする。
【0018】セラミックス材料は耐熱性が高く、後工程
での必要な熱処理にも耐え得るし、脱ガスがないので気
密性を要求される本件気密容器に好適である。
【0019】また、請求項4に係る発明は、前記第1及
び第2の接合部材と第1及び第2のパネルとの熱膨張率
差が10%以内であることを特徴とする。
【0020】第1,第2の接合部材と第1,第2のパネ
ル間の熱膨張差が大きいと過大な熱応力が生じ、第1,
第2の接合部材と第1,第2のパネルが剥がれてしま
う。このため、両者の熱膨張率差が10%以内が好まし
い。
【0021】請求項5に係る発明は、前記第1及び第2
の接合部材と第1及び第2のパネルの接合に使用してい
る接着材が低融点ガラスであることを特徴とする。
【0022】低融点ガラスを用いれば、後工程での熱に
耐え得るし、また、気密性を保持でき、放出ガスも少な
い。
【0023】請求項6に係る発明は、前記第1及び第2
の接合部材は金属部材であることを特徴とする。
【0024】金属部材とすれば、溶接等によって常温下
で簡単に封着処理が可能である。
【0025】請求項7に係る発明は、第1パネルと第2
パネルとの間にはパネル間の間隔を維持するための支持
部材が介装されていることを特徴とする。
【0026】支持部材の高さの違いも第1,第2接合部
材間の間隔変化の原因となるが、充填部材によって間隔
変化が抑制される。
【0027】請求項8に係る発明は、気密容器内部は真
空であることを特徴とする。
【0028】減圧下において、第1,第2接合部材の接
合部や第1,第2の接合部材と第1,第2パネルとの接
着部に大気圧が加わるが、第1,第2の接合部材間の空
隙が充填部材によって埋められているので、接着部の剥
離やマイクロクラック等が生じるおそれがない。
【0029】請求項9に係る発明は、上記した気密容器
を用い、第1のパネルは複数の電子放出素子から成る電
子源を有し、第2のパネルには上記電子源より放出され
た電子ビームの照射により画像を表示する蛍光体が形成
されている画像表示装置を構成したものである。
【0030】このように気密性の高い気密容器を用いる
ことにより、安定した画像表示特性が得られ、画像表示
装置として信頼性向上を図ることができる。
【0031】請求項10に係る発明は、上記電子放出素
子として表面伝導型電子放出素子を用いたものである。
【0032】表面伝導型電子放出素子は、構造が単純で
あることから、大面積にわたる多数の素子の形成が容易
であり、平面型画像表示装置用の電子源として好適であ
る。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に本発明を図示の実施の形態
に基づいて説明する。
【0034】図1(A)は本発明の実施の形態に係る密
閉容器としての真空容器及び画像表示装置の概略全体構
成を示す斜視図、図1(B)は真空容器及び画像表示装
置の接合部の拡大断面図である。ここで、画像表示装置
と真空容器の関係は、本発明では、真空容器に電子放出
素子から成る電子源と、この電子源より放出された電子
ビームの照射により画像を表示する蛍光体が形成された
ものが画像表示装置とする。
【0035】それぞれの図において、1は電子源を形成
するための基板を兼ねる第1のパネルとしてのリアプレ
ート、2は内面に蛍光体6が形成された第2のパネルと
してのフェースプレートで、それぞれ、青板ガラス、表
面にSiO2被膜を形成した青板ガラス、Naの含有量を少な
くしたガラス、石英ガラス、あるいはセラミックスな
ど、条件に応じて各種材料を用いることができる。
【0036】また、電子源形成用の基板を、リアプレー
ト1と別に設け、電子源を形成した後、両者を接合して
も良い。3はリアプレート1に設けられる電子源駆動用
の配線であり、画像表示装置の外部に取り出され、電子
源の駆動回路(不図示)に接続される。
【0037】4はリアプレートの側縁部に接着材9を介
して接着されている第1の接合部材としての第1の金属
部材であり、5はフェースプレート2の側縁部に接着材
9を介して接着されている第2の接合部材としての第2
の金属部材である。上記した電子源駆動回路配線3はリ
アプレート1と第1の金属部材4の接合部で接着材9に
埋設されて外部に引き出される。
【0038】画像表示装置内には、このほかゲッタなど
が必要に応じて配置される。
【0039】13は蛍光体6を被覆するように形成され
るメタルバックと呼ばれる金属膜(通常Al)からなる
電極である。
【0040】10はリアプレート1とフェースプレート
2に挟持される支持部材としてのスペーサであり、接着
材9により、リアプレート1またはフェースプレート2
に接合され、耐大気圧支持構造を構成する。
【0041】22は第1の金属部材4と第2の金属部材5
を密閉するための接合部(溶接)であり、本実施の形態
では、第1,第2の金属部材4,5の外周側の端部にお
いて接合されている。フェースプレート2、リアプレー
ト1に接着されている第1・2の金属部材4、5の材料
としては、フェースプレート2及びリアプレート1と熱
膨張差が大きいと熱応力が生じ、リアプレート1及びフ
ェースプレート2と第1,第2の金属部材4,5が剥が
れてしまう。この為、リアプレート1及びフェースプレ
ート2と第1,第2の金属部材4,5との熱膨張差は1
0%以内とすることが好ましい。
【0042】例えば、リアプレート1とフェースプレー
ト2に青板ガラスまたは高歪点ガラスを用いた場合には
Fe−Ni−Crが合金された426合金を用いること
ができる。
【0043】この第2の金属部材5の形状としては、画
像表示面に対応する部分を取り除いた金属枠体を用い、
フェースプレート2の側縁部に接着材9を介して接合さ
れ、同様に第1の金属部材4も画像表示面に対応する部
分を取り除いた金属枠体によって構成され、リアプレー
ト1の側縁部に接着材9を介して接着されている。
【0044】第1,第2の金属部材4,5とリアプレー
ト1及びフェースプレート2とを接着している接着材9
には、後工程での熱に耐え得るもの、また気密性を保持
でき、放出ガスが少ない低融点ガラスが好ましい。
【0045】そして、第1及び第2の金属部材4,5の
間に第1及び第2の金属部材4,5間の間隔の変化を抑
制する充填部材8が介装され、この充填部材8の間隔方
向の厚さは、第1及び第2の金属部材4,5を接合する
前の厚さが、第1及び第2の金属部材4,5の接合後の
厚さよりも厚く設定されている。これにより、真空容器
内を真空に保つようになっている。
【0046】第1及び第2の金属部材4,5は、内周端
から幅方向中央部までは互いに平行で、幅方向中央部で
く字形状に折曲されて外周端部に向かって互いに近づく
方向に傾斜し、外周端部において接合されている。した
がって、第1,第の金属部材4,5の内周端部から外周
端部の接合部22までは互いに離間して空隙が形成され
ており、この空隙に前記充填部材8が介装されている。
【0047】この第1,第2の金属部材4,5の間隔の
変化を抑制する充填部材8の材料は、脱ガスがなく、耐
熱性が200℃以上であれば特に限定はしないが、この
ようなものとしてセラミックス系材料あるいはポリイミ
ド系材料を用いることができる。
【0048】接合部22における第1,第2の金属部材
4,5の接合方法としては、一般的にはレーザ溶接、ア
ーク溶接等があるが、後工程での熱、応力等に耐えうる
もの、気密性を保持できるもの、放出ガスが少ないこと
などの条件を満たすものがあれば特に限定されないが、
レーザ溶接が好ましい。
【0049】本発明に用いる電子源を構成する電子放出
素子の種類は、電子放出特性や素子のサイズ等の性質が
目的とする画像形成装置に適したものであれば、特に限
定されるものではない。熱電子放出素子、あるいは電界
放出素子、半導体電子放出素子、MIM型電子放出素
子、表面伝導型電子放出素子などが使用できる。後述す
る実施例において示される表面伝導型電子放出素子は本
発明に好ましく用いられるものであるが、以下に簡単に
説明する。
【0050】図2A、Bは、表面伝導型電子放出素子単
体の構成の一例を示す摸式図でAは平面図、Bは断面図
である。
【0051】図において、41は電子放出素子40を形
成するため基体、42、43は一対の素子電極、44は
上記素子電極に接続された導電性膜でその一部に電子放
出部45が形成されている。電子放出部45は、後述す
るフォーミング処理により、導電性膜44の一部が破
壊、変形、変質して形成されて高抵抗の部分で、導電性
膜44の一部に亀裂が形成され、その近傍から電子が放
出されるものである。
【0052】上記のフォーミング工程は、上記一対の素
子電極42,43間に電圧を印加することにより行な
う。これは、有機物質の存在する雰囲気中で、上記素子
にパルス電圧を操り返し印加することにより、炭素ない
し炭素化合物を主成分とする物質を、上記電子放出部の
周辺に堆積させるもので、この処理により素子電極間を
流れる電流(素子電流If)、電子放出に伴う電流(放
出電流Ie)は、共に増大する。
【0053】このような工程を経て得られた電子放出素
子40は、つづいて安定化工程を行なうことが好まし
い。この工程は、真空容器内の有機物質を排気する工程
である。真空容器を排気する真空排気装置は、装置から
発生するオイルが電子放出素子40の特性に影響を与え
ないように、オイルを使用しないものを用いるのが好ま
しい。具体的には、ソープションポンプ、イオンポンプ
等の真空排気装置を挙げることができる。
【0054】真空容器内の有機物質の分圧は、上記の炭
素及び炭素化合物がほぼ新たに堆積しない分圧で、1.
3×10−6Pa以下が好ましく、さらには1.3×1
0−8Pa以下が特に好ましい。さらに真空容器内を排
気するときは、真空容器全体を加熱して、真空容器内壁
や、電子放出素子40に吸着した有機物質分子を排気し
やすくするのが好ましい。
【0055】このときの加熱条件は、80〜250℃、
好ましくは150℃以上で、できるだけ長時間処理する
のが望ましいが、特にこの条件に限るものではなく、真
空容器の大きさや形状、電子放出素子40の構成などの
諸条件により適宜選ばれる条件により行なう。
【0056】真空容器内の圧力は極力低くすることが必
要で、1×10−5Pa以下が好ましく、さらに1.3
×10−6Pa以下が特に好ましい。
【0057】安定化工程を行なった後の駆動時の雰囲気
は、上記安定化処理終了後の雰囲気を維持するのが好ま
しいが、これに限るものではなく、有機物質が十分除去
されていれば、真空度自体は多少低下しても十分安定な
特性を維持することができる。
【0058】このような真空雰囲気を採用することによ
り、新たな炭素あるいは炭素化合物の堆積を抑制でき、
また真空容器や基板などに吸着したH2O,O2なども
除去でき、結果として素子電流If、放出電流Ieが安
定する。
【0059】このようにして得られた表面伝導型電子放
出素子40の、素子に印加する電圧Vfと素子電流If
及び放出電流Ieの関係は、図3に摸式的に示すような
ものとなる。図3においては、放出電流Ieが素子電流
Ifに比べて著しく小さいので、任意単位で示してい
る。なお、縦・横軸ともリニアスケールである。
【0060】図3に示すように、本素子はある電圧(し
きい値電圧と呼ぶ、図3中のVth)以上の素子電圧を
印加すると急激に放出電流Ieが増加し、一方しきい値電
圧Vth以下では放出電流Ieがほとんど検出されな
い。つまり、放出電流Ieに対する明確なしきい値電圧
Vthを持った非線形素子である。これを利用すれば、
2次元的に配置した電子放出素子40にマトリクス配線
を施し、単純マトリクス駆動により所望の素子から選択
的に電子を放出させ、これを画像形成部材としての蛍光
体6に照射して画像を形成させることが可能である。
【0061】次に、上記した蛍光体6を備えた蛍光膜5
1の構成例を説明する。
【0062】図4は蛍光膜51を示す摸式図である。蛍
光膜51は、モノクロームの場合は蛍光体6のみから構
成することができる。カラーの蛍光膜51の場合は、蛍
光体6の配列によりブラックストライプあるいはブラッ
クマトリクスなどと呼ばれる黒色導電材52と蛍光体6
とから構成することができる。ブラックストライプ、ブ
ラックマトリクスを設ける目的は、カラー表示の場合、
必要となる三原色蛍光体の各蛍光体6間の塗り分け部を
黒くすることで混色等を目立たなくすることと、蛍光膜
51における外光反射によるコントラストの低下を抑制
することにある。黒色導電在2の材料としては、通常用
いられている黒鉛を主成分としている材料の他、導電性
があり、光の通過及び反射が少ない材料を用いることが
できる。
【0063】フェースプレート2に蛍光体6を塗布する
方法は、モノクローム、カラーによらず、沈殿法、印刷
法等が採用できる。蛍光膜51の内面側には、通常メタ
ルバック13が設けられる。メタルバック13を設ける
目的は、蛍光体6の発光のうち内面側への光をフェース
プレート2側へ鏡面反射させることにより輝度を向上さ
せること、電子ビーム加速電圧を印加するための電極と
して作用させること、真空容器内で発生した負イオンの
衝突によるダメージから蛍光体6を保護すること等であ
る。メタルバック13は、蛍光膜51作製後、蛍光膜5
1の内面側表面の平滑化処理(通常「フィルミング」と
呼ばれる)を行い、その後Alを真空蒸着等を用いて堆
積させることで作製する。
【0064】フェースプレート2には、更に蛍光膜51
の導電性を高めるため、蛍光膜51の外面側に透明電極
を設けてもよい。
【0065】カラーの場合は各色の蛍光体6と電子放出
素子40とを対応させる必要があり、十分な位置合わせ
が不可欠となる。こうして、平面型画像表示装置が作製
される。
【0066】以上説明したように、リアプレート1に接
着している第1の金属部材4とフェースプレート2に接
着している第2の金属部材5との間に充填部材8を介し
て互いに接合し封着することにより、第1,第2の金属
部材4,5間の間隔の変化を抑制することができるよう
にしたものである。これにより、容器内を真空引きした
際、第1,第2の金属部材4,5のうねり、接着部9の
厚み・ムラ、基板となるリアプレート1やフェースプレ
ート2の反り、スペーサ10の高さのバラツキに対して
も、十分に空隙を埋めることができる。したがって、リ
アプレート1及びフェースプレート2と第1,第2の金
属部材4,5との接着部9または第1,第2の金属部材
4,5を接合している部分に加わる大気圧は充填部材8
によって支持され、接着部9が剥離しリークしてしまう
ことなく、容器内を真空に保つことができるため、信頼
性の高い画像表示装置を得ることができる。
【0067】
【実施例】以下、実施例に基づき、本発明をさらに説明
する。各実施例の説明においては、上記した実施の形態
において説明した図面を適宜参照して説明するものとす
る。
【0068】[実施例1]本発明の実施例1は、図1に
示される構成の容器を用いた画像形成装置である。本実
施例1では、冷陰極電子放出素子である表面伝導型電子
放出素子を電子放出素子としてリアプレート1上に複数
形成し、マトリクス状に配線して電子源を形成し、フェ
ースプレート2には、蛍光体6を設置し、これを用いて
画像表示装置を作成した。以下に図5(A)〜(E)、
図6を参照して、その作成手順を説明する。
【0069】(工程-a)真空排気用孔15(図6)及び
電圧導入端子通過孔14を形成した青板ガラスを十分洗
浄した後、表面に、0.5μmのシリコン酸化膜をスパッタ
法により形成し、リアプレート1とした。尚、直径10
mmの電圧導入端子通過孔14は、後述するフェースプ
レート2の蛍光体引き出し電極12と対向する位置に配
置した。
【0070】次にリアプレート1上にスパッタ成膜法と
フォトリソグラフィー法を用いて表面伝導型電子放出素
子の素子電極121と122を形成する。材質は5nm
のTi、100nmのNiを積層したものである。素子
電極121,122の間隔が3μmで素子電極121,
122の幅が300μmとなるようにした(図5
(A))。
【0071】(工程-b)続いて、Agペーストを所定の形
状に印刷し、焼成することにより下配線123を形成し
た。この下配線123は電子源形成領域の外部まで延長
され、図1における電子源駆動用配線3となる。この下
配線123の幅は100μm、厚さは約10μmである
(図5(B))。
【0072】(工程-c)次に、PbOを主成分とし、ガ
ラスバインダーを混合したペーストを用い、同じく印刷
法により絶縁層124を形成する。これは上記下配線1
23と後述の上配線125を絶縁するもので、厚さ約20
μmとなるように形成した。なお、素子電極122の部
分には切り欠きを設けて、上配線125と素子電極12
1,122の接続をとるようにしてある(図5
(C))。
【0073】(工程-d)続いて上配線125を上記絶縁
層124上に形成する(図5(D))。方法はY方向配
線の場合と同じで、配線の幅は300μm、厚さは約1
0μmである。つづいて、PdO微粒子よりなる導電性
膜126を形成する。
【0074】導電性膜126は、有機金属化合物の水溶
液の液滴をインクジェット法で付与した後、基板を35
0℃で焼成し、有機金属化合物を熱分解し金属酸化物の
導電性膜を作製した(図5(E))。このようにして電
子源基板を作製した。
【0075】(工程-e;以降図6参照)続いて、支持
部材であるスペーサ10と上記リアプレート1の上配線
25を接着材を用いて接着する。接着材は低融点ガラスで
あるフリットガラス21が用いられる。フリットガラス
21としては、日本電気硝子社製結晶性フリットガラス
LS7105を用いた。
【0076】スペーサ10の高さ(厚さ)は、3mmで
あり、これにより、リアプレート1とフェースプレート
2、即ち電子源と蛍光体6との距離は、本実施例の画像
表示装置において、約3mmに保持される。
【0077】(工程-f)次に、フェースプレート2の
作製について述べる。フェエースプレート2の基板とし
ては、青板ガラスを用いた。
【0078】印刷により蛍光体引き出し電極12をAg
にて、下記メタルバック13と導通する(オーバーラッ
プする部分を有す)パターンにて形成、さらに蛍光膜5
1のブラックストライプ、つづいてストライプ状の蛍光
体6を形成、フィルミング処理を行った後、この上に厚
さ約0.1μmのAl膜を真空蒸着法により堆積してメ
タルバック13とした。
【0079】(工程-g)次に本発明である主要部を説
明する。
【0080】第1・第2の金属部材として、0.2mmの
426合金で寸法が外周320mm×295mm、内周が2
54mm×224mmになるように中を取り除き第1,第2
の426合金枠枠17,18を作製する。
【0081】そして、外周が350mm×300mm、板厚
2mmのリアプレート1の側縁部に、第1の金属部材4を
固定する為の接着材としてフリットガラス21をディス
ペンサによって塗布し前処理(仮焼成)を行ってフリッ
トガラス層を形成した。
【0082】また、外周が286mm×260mm、板厚2
mmの前記フェースプレート2の側縁部に、426合金よ
りなる第2の426合金枠18を固定する為のフリット
ガラス21をディスペンサによって塗布し前処理(仮焼
成)を行ってフリットガラス層を形成した。
【0083】上記したフリットガラス21は低融点ガラ
スで、日本電気硝子社製LS−3081をペーストとし
て用いた。
【0084】次に、リアプレート1と第1の426合金
枠17をフリットガラス21を介して410℃に加熱し
接着すると同時に、電圧導入端子11と容器内を真空排
気するための排気管16をそれぞれ対応するリアプレー
ト1上の孔14・15と位置合わせをし、フリットガラ
ス21を介して410℃に加熱し接合する。
【0085】このフェースプレート2と第2の426合
金枠18をフリットガラス21を介して410℃に加熱
し接着する。
【0086】このリアプレート1又はフェースプレート
2に接着されている第1,第2の426合金枠17,1
8上にディスペンサにて充填部材としてのセラミックス
19を塗布し設置する。
【0087】接合時、リアプレート1及びフェースプレ
ート2に接着されている第1・第2の426合金17、
18の間にリアプレート1又はフェースプレート2に設
置されたセラミックス19を介し、ビーム溶接により局
所的に加熱してそれぞれの第1・第2の426合金17
・18を接合する。この接合時に、第1・第2の426
合金17・18の間は、従来の構成では、金属部材のう
ねり、接着層の厚み・ムラ、基板の反り、またはスペー
サ10の高さのバラツキにより空隙が生じていたが、上
記セラミックス19を用いた構成により、セラミックス
19が満遍なく広がり第1,第2の426合金枠17,
18のうねり、接着層としてのフリットガラス21の厚
み・ムラ、リアプレート1及びフェースプレート2の反
り、スペーサ10の高さのバラツキによって生じる空隙
を埋めることができる。このように本実施例1の封着構
成によれば、容器内を真空に保つことができる。
【0088】なお、リアプレート1とフェースプレート
2との接合時は、電子源の各電子放出素子とフェースプ
レート2の蛍光体6の位置が正確に対応するように、注
意深く位置合わせを行う。 (工程-h) 上記画像表示装置を、排気管16を介して真空排気装置
に接続し、容器内を排気する。リークの確認として、H
eリークディテクターを用いて、リアプレート1,フェ
ースプレート2と第1,第2426合金枠17,18の
接着部、第1,第2の426合金枠17,18同士の接
合部22にHeガスを充て、リークが生じていないこと
を確認した。
【0089】容器内の圧力が10−4Pa以下となった
ところで、フォーミング処理を行う。フォーミングは、
X方向の各行毎に、上配線に図8に模式的に示すような
波高値の漸増するパルス電圧を印加して行った。パルス
間隔T1は10sec.、パルス幅T2は1msec.と
した。なお、図には示されていないが、フォーミング用
のパルスの間に波高値0.1Vの矩形波パルスを挿入して電
流値を測定して、電子放出素子の抵抗値を同時に測定
し、1素子あたりの抵抗値が1Mオームを越えたところ
で、その行のフォーミング処理を終了し、次の行の処理
に移る。これを繰り返して、すべての行についてフォー
ミング処理を完了する。
【0090】(工程-i)次に活性化処理を行う。この
処理に先立ち、上記画像形成装置を200℃に保持しなが
らイオンポンプにより排気し、圧力を10−5Pa以下
まで下げる。つづいてベンゾニトリルを真空容器内に導
入する。圧力は、1.3×10−2Paとなるよう導入
量を調整した。つづいて、上配線125にパルス電圧を
印加する。パルス波形は、波高値16Vの矩形波パルス
とし、パルス幅は100μsec.とし1パルス毎に125μse
c間隔でパルスを加える上配線125を隣の行に切り替
え、順次行方向の各配線にパルスを印加することを繰り
返す。この結果各行には10msec.間隔でパルスが印加さ
れることになる。この処理の結果、各電子放出素子の電
子放出部近傍に炭素を主成分とする、堆積膜が形成さ
れ、素子電流Ifが大きくなる。
【0091】(工程-j)つづいて、真空容器内を再度
排気する。排気は、画像表示装置を200℃に保持しな
がら、イオンポンプを用いて10時間継続した。この工
程は真空容器内に残留した有機物質分子を除去し、上記
炭素を主成分とする堆積膜のこれ以上の堆積を防いで、
電子放出特性を安定させるためのものである。
【0092】(工程-k)画像表示装置を室温に戻した
後、工程-hで行ったのと同様の方法で、上配線にパル
ス電圧を印加する。さらに上記の電圧導入端子を通じ
て、蛍光体に4kVの電圧を印加すると蛍光体が発光す
る。
【0093】以降、徐々に印加電圧を上げ、10kVま
で、印加した。
【0094】目視により、発光しない部分あるいは非常
に暗い部分がないことを確認し、X方向配線及び蛍光体
への電圧の印加をやめ、排気管17を加熱溶着して封止
する。つづいて、高周波加熱によりゲッタ(不図示)の
処理を行い、画像表示装置を完成する。
【0095】以上のようにして作製した画像表示装置に
よれば、接着部の剥離によるスローリークは観察され
ず、容器内を真空に保つことができ、従来よりも信頼性
のある画像表示装置を提供することができるのを確認で
きた。
【0096】なお、上記実施例では、電子源を構成する
電子放出素子として、表面伝導型電子放出素子を用いた
場合を示したが、本発明の構成がこれに限られるもので
ないことは当然で、FE型電子放出素子、半導体電子放
出素子その他各種の電子放出素子を用いた電子源を使用
した場合でも同様に適用できる。
【0097】また、実施例においては、画像形成装置の
リアプレートが電子源の基板を兼ねているが、リアプレ
ートと基板を別にして、電子源を作成した後に基板をリ
アプレートに固定しても良い。
【0098】その他、本発明の技術的思想の範囲内で、
実施例で示した各種部材を適宜変更しても良い。
【0099】[実施例2]本発明の実施例2は、実施例
1と同様に、電子放出素子を冷陰極電子放出素子である
表面伝導型電子放出素子としてリアプレート1上に複数
形成し、マトリクス状に配線して電子源を形成し、フェ
ースプレート2には、蛍光体6を設置し、これを用いて
画像表示装置を作成した。
【0100】本発明の画像表示装置の封着部分の実施例
2を図9に示す。
【0101】装置全体の構成は、実施例1と同様なので
省略し、図1(A)の断面に対応した部分のみ図9に示
す。
【0102】本実施例2は、リアプレート1とフェース
プレート2の側縁部に支持枠7を介した構成で、これ以
外の構成は実施例1と同様である。
【0103】リアプレート1、フェースプレート2と同
様の材料で構成された支持枠7がリアプレート1と第1
の426合金枠17に固定するためのフリットガラス2
1層を予め枠両面にディスペンサによって塗布し、前処
理(仮焼成)を行い形成した。このリアプレート1と支
持枠7によって第2のパネルが構成される。フリットガ
ラス21は日本電気硝子社製LS−3081をペースト
として用いた。
【0104】この支持枠7の両面に設置されたフリット
ガラス21を介して、第1の426合金枠17とリアプ
レート1の側縁部とが同時に410℃に加熱され接着さ
れる。
【0105】リアプレート1に接合された支持枠7に接
着されている第1の426合金枠17上、またはフェー
スプレート2に接着されている第2の426合金枠18
上にディスペンサにてセラミックス19を設置し、封着
時、セラミックス19を介して、ビーム溶接により局所
的に加熱して第1,第2の426合金枠17,18が接
合される。
【0106】本実施例においては、第1,第2の426
合金枠17,18間にセラミックス19を介することに
より、第1,第2の426合金枠17,18のうねり、
接着層としてのフリットガラス21の厚み・ムラ、リア
プレート1及びフェースプレート2の反り、スペーサ1
0の高さのバラツキによって発生する各426合金枠1
7,18間に生じる空隙を埋めることができるので、真
空引きをした際、第1,第2の426合金枠17,18
の接着部が剥離することなく、容器内を真空に保つこと
ができ、また支持枠7が設けられているので強度が増
し、信頼性のある真空容器を提供することができる。
【0107】なお、リアプレート1と、フェースプレー
ト2との接合時は、電子源の各電子放出素子と、フェー
スプレート1の蛍光体の位置が正確に対応するように、
注意深く位置合わせを行う。
【0108】これ以降の工程は実施例1と同様なので省
略する。
【0109】以上のようにして作製した画像表示装置に
よれば、接着部の剥離によるスローリークは観察され
ず、容器内を真空に保つことができ、従来よりも信頼性
のある画像表示装置を提供することができるのを確認で
きた。
【0110】[実施例3]本発明の実施例3は、実施例
1,2で封着時、第1,第2の426合金枠17・18
の間に設置する充填部材として、脱ガスがなく耐熱性が
200℃以上であるポリイミドを用い、実施例1・2と
同様な方法で行った(不図示)。
【0111】本実施例においては、第1,第2の426
合金枠17,18間にポリイミドを介することにより、
実施例1・2同等に金属部材のうねり、接着層の厚み・
ムラ、基板の反り、スペーサの高さのバラツキによって
発生する第1,第2の426合金枠17,18間の空隙
を埋めることができるので、真空引きの際、第1,第2
の426合金枠17,18の接着部が剥離することな
く、容器内を真空に保つことができ、信頼性のある画像
表示装置を提供することができた。
【0112】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果が得られる。
【0113】本請求項1に係る発明は、第1及び第2の
接合部材の間に第1及び第2の接合部材間の間隔の変化
を抑制する充填部材が介装されているので、第1及び第
2接合部材のうねり、接着部の厚み・ムラや、パネルの
反りに対しても十分に空隙を埋めることができる。ま
た、大気圧が作用しても、充填部材によって第1,第2
の接合部材間の間隔変化が抑制されるので、第1,第2
のパネルとの接着部や第1,第2の接合部材同士の接合
部に生じる歪みは小さく、接着部の剥がれ等が防止され
て気密性を保つことができる。
【0114】請求項2に係る発明は、充填部材の間隔方
向の厚さは、第1及び第2の接合部材を接合する前の厚
さが、第1及び第2の接合部材の接合後の厚さよりも厚
く設定されていることにより、より確実に第1,第2の
接合部材間の間隔の変化を抑制することができる。
【0115】請求項3に係る発明は、充填部材を耐熱性
の高いセラミックス材料としたので、後工程での必要な
熱処理にも耐え得るし、脱ガスがないので気密容器に好
適である。
【0116】請求項4に係る発明は、第1及び第2の接
合部材と第1及び第2のパネルとの熱膨張率差を10%
以内にしたことにより、第1,第2の接合部材と第1,
第2のパネル間に過大な熱応力の発生を防止することが
できる請求項5に係る発明は、第1及び第2の接合部材
と第1及び第2のパネルの接合に使用している接着材を
低融点ガラスとしたことにより、後工程での熱に耐え得
るし、また、気密性を保持でき、放出ガスも少ない。
【0117】請求項6に係る発明は、第1及び第2の接
合部材を金属部材としたことにより、溶接等によって常
温下で簡単に封着処理が可能である。
【0118】請求項7に係る発明は、第1パネルと第2
パネルとの間にはパネル間の間隔を維持するための支持
部材が介装されていることにより、容器の耐圧性を高め
ることができ、しかも、支持部材の高さの違い起因する
空隙は充填部材によって埋めることができる。
【0119】請求項8に係る発明は、気密容器内部は真
空とした場合には、減圧下において、第1,第2接合部
材の接合部や第1,第2の接合部材と第1,第2パネル
との接着部に大気圧が加わるが、第1,第2の接合部材
間が充填部材によって埋められているので、第1,第2
の接合部材間の間隔変化が抑制され、接着部の剥離やマ
イクロクラック等が生じるおそれがない。 請求項9に
係る発明は、上記した気密容器を用い、第1のパネルは
複数の電子放出素子から成る電子源を有し、第2のパネ
ルには上記電子源より放出された電子ビームの照射によ
り画像を表示する蛍光体が形成されている画像表示装置
を構成しことにより、安定した画像表示特性が得られ、
画像表示装置として信頼性向上を図ることができる。
【0120】請求項10に係る発明は、電子放出素子と
して表面伝導型電子放出素子を用いたので、大面積にわ
たる多数の素子の形成が容易であり、平面型画像表示装
置用の電子源として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は本発明の実施の形態に係る気密容
器としての真空容器及び画像表示装置の概略全体構成を
示す斜視図、同図(B)は同図(A)の接着部の拡大断
面図である。
【図2】図2(A)は表面伝導型電子放出素子の構成を
説明する平面図、同図(B)は同図(A)の断面図であ
る。
【図3】図3は表面伝導型電子放出素子のI−V特性を
説明する図である。
【図4】図4(A),(B)は蛍光体面の構成を説明す
る図である。
【図5】図5 (A)〜(E)はリアプレート(電子源基
板)の作製プロセスを説明する図である。
【図6】図6は本発明の実施例1の真空容器及び画像表
示装置の主要部材を示す分解斜視図である。
【図7】図7は本発明の実施例1の接合部の拡大断面図
である。
【図8】図8 は表面伝導型電子放出素子のフォーミング
電圧の例を示す図である。
【図9】図9は本発明の実施例2の接合部の断面図であ
る。
【図10】図10(A)は従来の画像表示装置の真空容
器を示す断面図、同図(B)は同図(A)の接合部Aの
拡大図である。
【符号の説明】
1 リアプレート 2 フェースプレート 4 第1の金属部材 5 第2の金属部材 6 蛍光体 8 充填部材 9 接着材 10 スペーサ(支持部材) 13 メタルバック 17 第1の426合金枠 18 第2の426合金枠 19 セラミックス 21 フリットガラス 22 接合部(溶接)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側縁部に第1の接合部材を接合している
    第1のパネルと、 該第1のパネルと対向して配置され側縁部に第2の接合
    部材を接着している第2の基板と、を有し、 前記第1の接合部材と第2の接合部材が互いに気密に接
    合されている気密容器において、 前記第1及び第2の接合部材の間に第1及び第2の接合
    部材間の間隔の変化を抑制する充填部材が介装されてい
    ることを特徴とする気密容器。
  2. 【請求項2】前記充填部材の間隔方向の厚さは、第1及
    び第2の接合部材を接合する前の厚さが、第1及び第2
    の接合部材の接合後の厚さよりも厚く設定されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の気密容器。
  3. 【請求項3】 充填部材はセラミックス材料であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の気密容器。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の接合部材と第1及び
    第2のパネルとの熱膨張率差が10%以内であることを
    特徴とする請求項1,2または3に記載の気密容器。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2の接合部材と第1及び
    第2のパネルの接合に使用している接着材が低融点ガラ
    スであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの
    項に記載の気密容器。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2の接合部材は金属部材
    である請求項1乃至5のいずれかの項に記載の気密容
    器。
  7. 【請求項7】 第1パネルと第2パネルとの間にはパネ
    ル間の間隔を維持するための支持部材が介装されている
    請求項1乃至6のいずれかの項に記載の気密容器。
  8. 【請求項8】 気密容器内部は真空である請求項1乃至
    7のいずれかの項に記載の気密容器。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかの項に記載の
    気密容器を用い、第1のパネルは複数の電子放出素子か
    ら成る電子源を有し、第2のパネルには上記電子源より
    放出された電子ビームの照射により画像を表示する蛍光
    体が形成されている画像表示装置。
  10. 【請求項10】 前記背面基板に形成された複数の電子
    放出素子が、表面伝導型電子放出素子であることを特徴
    とする請求項8に記載の画像表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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