JP3121018B2 - 熱分解炉における廃棄物の搬送装置 - Google Patents

熱分解炉における廃棄物の搬送装置

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    • F23L2900/07008—Injection of water into the combustion chamber

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、廃棄物投入口が廃棄物の搬送通路に接続
され、この搬送通路の長手方向に電動機により駆動され
るスクリューコンベヤが配置されるとともに、廃棄物の
搬送通路が熱分解炉、特にその長手軸を中心に回転する
低温乾留ドラムに通じている廃棄物の搬送装置に関す
る。このような廃棄物の搬送装置は、特に低温乾留法に
よる廃棄物の熱処理に使用される。
廃棄物除去の分野ではいわゆる低温乾留法が公知であ
る。この方法及びこの原理により動作する廃棄物熱処理
設備は、例えばヨーロッパ特許出願公開第0302310号並
びにドイツ連邦共和国特許出願公開第3830153号に記載
されている。低温乾留法による廃棄物の熱処理設備は主
要構成部品として熱分解炉及び高温燃焼室を有してい
る。熱分解炉は上述の種類の廃棄物の搬送装置を介して
供給された廃棄物を化学量論以下で進行する低温乾留工
程で低温乾留ガスと熱分解残留物とに変換する。低温乾
留ガスと熱分解残留物とはそれから適当に処理されて高
温燃焼室の燃焼器に送られる。ここで溶融液状のスラグ
が生成され、このスラグは排出口を介して取り出され、
冷却後ガラス状に透化される。その際発生する煙道ガス
は煙道ガス管を介して出口としての煙突に送られる。こ
の煙道ガス管には特に冷却装置としての廃熱蒸気発生
器、除塵フィルタ装置及び煙道ガス浄化装置が組み込ま
れている。さらに煙道ガス管にはガス圧縮器が設けら
れ、これは直接煙道ガス浄化装置の出口に配置され、吸
引ブロワとして形成される。この組み込まれたガス圧縮
器は、僅かではあるが、熱分解ドラムに負圧を維持す
る。この負圧により、低温乾留ガスが熱分解ドラムのパ
ッキングリングを通して周囲に漏出するのが阻止されて
いる。
搬送装置を通して様々な種類の廃棄物、例えば粉砕さ
れた家庭ごみ、家庭ごみ同様の産業廃棄物、粉砕された
粗大ごみ、また脱水されたヘドロ等が低温乾留ドラムに
送られる。
低温乾留設備においては、廃棄物投入口から余りに大
きな廃棄物粒子が搬送或いはスクリューコンベヤの螺旋
部内に落ち込むと、廃棄物の搬送装置が詰まったり、故
障したりすることが明らかにされている。しかし、スク
リューコンベヤーには、通常、連続的に新しい廃棄物或
いは塵芥が供給されるので、このようなスクリューコン
ベヤの詰まりを回避することがその連続運転のために必
要である。廃棄物を摩擦なく搬送するには、廃棄物が搬
送コンベヤに付着しないで、スクリュー螺旋部と共に回
転することが必要である。これを達成するために、搬送
コンベヤにおいてケーシングの壁に平縁を配置し、これ
を搬送コンベヤと壁との間の中間空間に突出させること
が普通である。搬送コンベヤが回転すると、搬送される
物体が搬送コンベヤの平縁によってその共回りが阻止さ
れる。しかしこのような平縁は著しく磨耗する。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第3830151号、第38301
52号及び第3830153号によれば廃棄物の加熱装置を備え
た熱分解炉が公知である。この装置においては廃棄物を
直接加熱するための供給配管が低温乾留ドラムの端部側
に空気排出ノズルを備えている。これらの供給配管は高
温ガスケーシングを通して低温乾留ドラムに導かれてい
る。この公知の構成は特別の従って高価な密封対策を必
要とする。
この発明の課題は、従って、冒頭に記載した態様の廃
棄物の搬送装置を、外部から熱分解炉内に導かれる少な
くとも１つの供給配管が比較的僅少な費用で設置され得
るように形成することにある。
この課題は、この発明によれば、請求項１に記載の特
徴を有する搬送装置ことにより解決される。
スクリューコンベヤの詰まりはできるだけ回避しなけ
ればならない。廃棄物が搬送コンベヤと共に回転するの
を阻止するために、搬送コンベヤとケーシングとの間に
逃げ空間が設けられる。この空間は、搬送コンベヤの長
手軸からこの長手軸に対して垂直に外側に向かって、搬
送コンベヤの最大半径とケーシングの壁との間に、測定
が行われる半径方向に関連して異なる大きさの間隔が残
ることにより形成される。これにより搬送された廃棄物
が時々搬送コンベヤから外されるので、搬送コンベヤと
共に回転することがない。
好ましいことにケーシングの内壁に平縁を取りつける
必要がない。従来は、廃棄物が搬送コンベヤと共に回転
しないようにするために平縁を取りつけることが普通で
あった。このような平縁は大きな磨耗を受けるが、この
発明による搬送装置は殆ど磨耗なく動作する。
ケーシングは例えば円形又は非円形断面とすることが
できる。
好ましい実施態様によればケーシングは多角形断面を
持つ。この多角形断面は下側を多角形状部とし、上側を
矩形状部とした桶状の断面とすることができる。また同
一の長さの側面を持つ多角形とすることもできる。
このような実施態様もまた搬送する廃棄物が搬送コン
ベヤと共に回転することがないように働く。
供給配管は考えられるすべての目的のために、例えば
熱分解炉への空気の供給のために役立てられる。
熱分解炉は入口側で入口管に接続され、搬送通路は端
部側で入口管の内部で密封されかつ固定して配置され、
供給配管は入口管と搬送通路との間の空間を通して導か
れているのが好ましい。
この搬送装置は熱分解炉の入口側及び／又は出口側に
使用される。それ故一般的に言えば、この搬送装置は、 ａ）熱分解炉に固定され、熱分解炉と共にその長手軸を
中心に回転可能な管と、 ｂ）この管の端部側に固定されたパッキングリングと、 ｃ）この管の中に突入する固定の搬送通路と、 ｄ）この搬送通路の外周に固定された、前記パッキング
リングに対する対向リングと、 ｅ）搬送通路のケーシングと管との間の空間を介して熱
分解炉の内部に外部から通ずる少なくとも１つの供給配
管と を備えることを特徴とする、その長手軸を中心に回転可
能な熱分解炉に廃棄物を投入し、或いはそれから廃棄物
を取り出す搬送装置である。
その他の有利な構成例は従属請求項にその特徴が示さ
れている。
以下に、この発明の実施例を２つの図を参照して詳細
に説明する。
図１は低温乾留設備の一部としての廃棄物の搬送装置
を縦断面で示し、 図２は図１のII−II線に沿った切断図を示す。
図１によれば、廃棄物Ａの搬送装置２において廃棄物
落下或いは投入口４が取り外し得る固定手段６を介して
固定の搬送通路８に接続されている。搬送通路８はこの
場合スクリューコンベヤのケーシングとして形成され、
そのケーシング8aは、図２から明らかなように、好まし
くは多角形の断面を持っている。ケーシング8aの長手軸
は９で示されている。搬送通路８は熱分解炉10、すなわ
ちこの実施例ではその長手軸11を中心に回転し多数の加
熱管12をその長手軸に対して平行に備えた低温乾留ドラ
ムに通じている。加熱管12は図１では２個のみ、図２で
は48個が示されているが、この加熱管12には加熱ガス
ｈ、例えば熱風が供給される。加熱管12は端面リング12
sに固定され、これに同心円状に入口管13が接続されて
いる。搬送通路８の端部は同心円状にこの入口管内に配
置されている。後に詳しく説明するように、その場合良
好な密封が考慮されている。
平常運転時固定の搬送通路８の内部には搬送或いはス
クリューコンベヤ14が配置され、その長手軸15はその長
手方向に延びている。スクリューコンベヤ14の軸16は伝
動装置18を介して電動機20により駆動される。廃棄物投
入口４は廃棄物の搬送通路８の側方に或いはその上に垂
直にその端部に配置されている。廃棄物の挿入口は22
で、排出口は24で示されている。
廃棄物Ａを投入口４から低温乾留ドラム10に搬送する
際に、空気中の酸素が挿入口22から排出口24を介して低
温乾留ドラム10に達することも、低温乾留ガスが低温乾
留ドラム10から搬送された廃棄物Ａに逆流して挿入口22
を通して周囲に達することもないようにすることが必要
である。これを阻止するために、搬送コンベヤ14の中間
の部分14aは搬送コンベヤ14の他の部分或いは最初の部
分14bよりも小さいピッチを持っている。これにより搬
送された廃棄物Ａがこの中間部分14aの範囲で他の範囲
よりも強く加圧され、搬送コンベヤ14の中間の部分14a
の範囲において搬送通路８のケーシング8aの部分空間の
殆ど全体が廃棄物Ａによって満たされる。搬送された廃
棄物Ａ自体はそこでケーシング8aを気密に閉鎖する。そ
の場合空気が挿入口22から排出口24に流れることも、低
温乾留ガスが逆方向に流れることもない。搬送コンベヤ
14の中間部分14aの範囲にある圧縮地域から後ろの搬送
方向に、搬送コンベヤ14は再び大きいピッチを持ってい
る。搬送通路８の全断面にわたって広がっている廃棄物
Ａの詰め込み状態はこれにより再び解かれる。
ところで重要なことは、以上のような配置の結果搬送
通路８のケーシング8aと熱分解炉10との間の空間30に外
部から熱分解炉10に通ずる少なくとも１つの供給配管が
配置されていることである。この実施例の場合図２によ
れば３個の供給配管32が設けられている。この空間30は
この場合ケーシング8aと入口管13との間にある。供給配
管32はケーシング8aの外側の「自由空間」にある。供給
配管32は例えば空気１、不活性ガス、水或いは過熱蒸気
などの流体を導入するために設けられている。導入され
た空気１は熱分解炉10において低温乾留ガスの部分燃焼
に作用する。供給配管32の２つの空気排出或いは燃焼ノ
ズルは図１において35で示されている。過熱蒸気を導入
することにより廃棄物は熱分解炉10内で直接加熱され、
乾燥される。
熱分解炉10を外部に対して良好に密封することもまた
重要である。このために入口管13の端部に滑りリングパ
ッキング40が配置されている。この密封装置は共回りす
る滑りリング42と固定の対向リング44からなり、両者は
スチールから作られる。対向リング44は溶接継ぎ目48に
よりケーシング8aに溶接されているリング46に固定され
ている。
搬送通路８のケーシング8aを搬送廃棄物Ａにより気密
に閉塞することができるようにするため、搬送装置２は
完全に充填されて運転されることが望ましい。廃棄物Ａ
の比較的大きな硬い部分が搬送コンベヤ14を詰まらせな
いようにするため、ケーシング8aの内部には幾何学的構
成により種々の都合のよい形に構成された逃げ空間34が
設けられる。換言すれば、搬送通路８は図示の多角形断
面だけでなく、他の形状の断面もとることができる。搬
送コンベヤ14が回転する際に搬送される比較的大きな部
分がこの逃げ空間34に押し込められて、長手方向に動い
てきた廃棄物Ａと共に逃げ空間34に共に搬送され、その
結果これが搬送コンベヤ14を詰まらせることはない。逃
げ空間34は、通常、搬送コンベヤ14の上方或いは側方に
設けられる。
図１によれば廃棄物Ａは回転低温乾留ドラム10におい
て加熱管12により間接的に加熱ガスｈで加熱される。こ
の加熱ガラスｈは固定の加熱ガス入口ケーシング（図示
せず）を介して低温乾留ドラム10に導かれる。その管底
壁には平行に配置された加熱管12が一端に固定されてい
る。他端は、加熱ガス出口ケーシング50の「低温」側の
壁を形成する管底壁12sに固定されている。このケーシ
ング50から加熱ガスｈは出口に達する。加熱ガス出口ケ
ーシングを回転する管10及び入口管13に対して密封する
ためにパッキングリング52、54が設けられている。これ
と対応して加熱ガス入口ケーシング（図示せず）の密封
のためにパッキングリングが設けられている。低温乾留
ドラム10の内部から、より正確に言えば「高温」側の管
底から、（図示されてない）抽出管が固定抽出装置の内
部に導かれている。抽出管を介してこの抽出装置に達し
た低温乾留物はそこで低温乾留ガスと残留物とに分けら
れる。後者は低温乾留法により適当な装置（図示せず）
により種々の可燃及び不活性成分に分解され選別され、
その可燃成分が（図示してない）高温燃焼室の燃焼装置
に導かれる。
なお、少なくとも１つの供給配管32の代わりに或いは
これに付加して、勿論搬送通路８のケーシング8aと熱分
解炉10（或いはその入口管13）との間の空間30に排出配
管を配置することもできることが指摘される。この排出
配管は例えば熱分解炉10の内部から水蒸気を吸引するた
めの吸引管として作用する。さらに付け加えておくが、
供給配管及び／又は排出配管32は入口の代わりに熱分解
炉10の出口にも、入口管13に相当する出口管を使用して
設けることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウンフエルツアークト、カールハインツ ドイツ連邦共和国 デー‐63065 オツ フエンバツハ アムマイン ヘルマン- シユタインホイザー‐シユトラーセ 18 (56)参考文献 特開 昭51−30803（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C10B 53/00 C10B 31/00 C10B 57/14 F23G 5/00 111 F23G 5/32

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】廃棄物投入口（４）が廃棄物搬送通路
    （８）に接続され、この搬送通路の長手方向に電動機
    （20）により駆動されるスクリューコンベヤ（14）が配
    置されるとともに、廃棄物搬送通路（８）が熱分解炉
    （10）に通じており、搬送通路（８）のケーシング（8
    a）と熱分解炉（10）との間の空間（30）に外部から熱
    分解炉（10）に通ずる、流体を熱分解炉（10）に導入す
    るための少なくとも１つの供給配管（32）が配置されて
    いる廃棄物の搬送装置において、熱分解炉（10）が入口
    側で熱分解炉（10）より小さい断面の入口管（13）に固
    定接続され、搬送通路（８）がその端部で密封されると
    ともに入口管（13）の内部において固定配置され、供給
    配管（32）が入口管（13）と搬送通路（８）の間の空間
    （30）に導かれていることを特徴とする廃棄物の搬送装
    置。
  2. 【請求項２】搬送通路（８）のケーシング（8a）が非円
    形の断面を有していることを特徴とする請求項１記載の
    搬送装置。
  3. 【請求項３】入口管（13）が端部側に滑りパッキング
    （40）を備えていることを特徴とする請求項１又は２記
    載の搬送装置。
  4. 【請求項４】入口管（13）に加熱ガス（ｈ）を通すため
    の部屋（50）が滑り可能に固定されていることを特徴と
    する請求項１乃至３の１つに記載の搬送装置。
  5. 【請求項５】供給配管（32）が不活性ガス、水、水蒸
    気、又は空気（１）を搬送するために設けられているこ
    とを特徴とする請求項１乃至４の１つに記載の搬送装
    置。
  6. 【請求項６】供給配管（32）が熱分解炉（10）内におい
    て排出ノズル（35）を備えていることを特徴とする請求
    項１乃至５の１つに記載の搬送装置。
  7. 【請求項７】スクリューコンベヤ（14）が異なるピッチ
    の区間（14a、14b）を有していることを特徴とする請求
    項１乃至６の１つに記載の搬送装置。
  8. 【請求項８】入口管（13）の端部側に固定されたパッキ
    ングリング（42）と、搬送通路（８）の外周に固定され
    た、前記パッキングリング（42）に対向する対向リング
    （44）とを備えていることを特徴とする請求項１乃至７
    の１つに記載の搬送装置。
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