JP3118198U - 胃瘻用チューブ - Google Patents

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Abstract

【課題】雄ねじ口を備える流動栄養剤容器とテーパ口を有する流動栄養剤容器を選択的に且つ簡便に接続する胃瘻用チューブの提供。
【解決手段】胃瘻用チューブ10は、胃瘻から胃の内部に挿入されるチューブ12と、該チューブ12に設けられたコネクタ14とを有する。コネクタ14は、樹脂パックのスパウト104と螺合する雌ねじボックス34と、シリンジのテーパ管に嵌合するテーパ部32とを備える。雌ねじボックス34とテーパ部32は同一の流通路に設けられている。雌ねじボックス34はテーパ部32よりも開口側に設けられている。テーパ部32には、キャップ本体42の環状突起50aに係合する環状凹部32bが設けられている。
【選択図】図8

Description

本考案は、体に設けられた瘻部から消化器官の内部に挿入されるチューブと、該チューブに接続された筒状のコネクタと、を有する胃瘻用チューブに関する。
食べ物を経口摂取することができない患者に対して栄養を供給する方法として経腸栄養法がある。該経腸栄養法は胃瘻、空腸瘻に挿入されたチューブ又は経鼻的に挿入されたチューブを介して消化管内に栄養成分を注入する方法である。このうち、胃瘻を介して栄養を注入する方法は、内視鏡的径皮胃瘻増設術(PEG)の開発で胃瘻を設けることが容易となったことから、一層の普及が見込まれている。
胃瘻を介して栄養を注入する方法では、胃瘻に挿入されるチューブと該チューブに接続された筒状のコネクタと、を有する胃瘻用チューブが用いられ、体外のコネクタに流動栄養剤容器を接続し、胃の内部にチューブを介して栄養剤が注入される。このような胃瘻用チューブとして、Y字分岐形状により主ポートと分岐通路とを有する胃瘻用チューブが提案されている(例えば、特許文献1又は特許文献2参照)。
また、胃瘻用チューブのチューブは比較的大径のものを用いることができることから、寒天等により栄養剤を半固形化した高粘度のものを注入することが可能であり、胃食道逆流の発生を抑制することができ、好適である。
一方、近時、キャップ付きの樹脂パックに収納された高粘度の栄養剤が市販されており、室温保存が可能であって、しかも小型で保管スペースも少なくて済むことから、胃瘻用チューブからの栄養注入に用いられつつある。
特開平3−18378号公報 実用新案登録第2566753号公報
ところで、一般の樹脂パックの口は、キャップが着脱可能な雄ねじ口となっているが、従来の胃瘻用チューブのコネクタはシリンジの接続を想定したテーパ形状となっており、樹脂パックの雄ねじ口をそのまま接続することはできない。したがって、接続用アダプターを用い、又は内容物をシリンジに移し替えてから注入する必要があり、手順が煩雑である。
また、高粘度の栄養剤をシリンジを用いて胃瘻用チューブに注入して押し出す場合にはテーパ接続部に高い圧力が加わることになり、シリンジが外れてしまうことがあり、樹脂パックをそのまま接続できることが望ましい。
一方、胃瘻用チューブには水や液体の薬剤を注入する場合もあり、シリンジも簡便に接続できることが望ましい。
本考案はこのような課題を考慮してなされたものであり、雄ねじ口を備える流動栄養剤容器を簡便に接続することができるとともに高粘度の栄養剤を注入する場合においても容器が外れにくく、しかもシリンジ等のテーパ口を有する流動栄養剤容器も容易に接続することのできる胃瘻用チューブを提供することを目的とする。
本考案に係る胃瘻用チューブは、体に設けられた瘻部から消化器官の内部に挿入されるチューブと、前記チューブに接続された筒状のコネクタとを有し、前記コネクタは、雄ねじ口を備える第1の流動栄養剤容器に対して、前記雄ねじ口と螺合する雌ねじ部と、テーパ口を備える第2の流動栄養剤容器に対して、前記テーパ口と嵌合するテーパ部とを有し、前記雌ねじ部と前記テーパ部は同一の流通路に設けられていることを特徴とする。
このように、コネクタに雄ねじ口と螺合する雌ねじ部を設けることにより、アダプタを用いたりシリンジに移し替えることなく第1の流動栄養剤容器を簡便に接続することができる。また、螺合接続することから、高粘度の栄養剤を注入、押し出す場合においても容器が外れることがない。さらに、コネクタにはテーパ部も設けられていることから、テーパ口を備える第2の流動栄養剤容器も接続が容易である。
なお、流動栄養剤とは広義であって、栄養剤以外にも水、薬剤、食品等を含み、流動可能なものであれば液体、半固体、ゲル体、粒状体、気体等でもよい。
この場合、前記コネクタを塞ぐキャップを有すると、該キャップによりチューブ及びコネクタ内を保護することができ、しかもキャップを紛失することが防止される。
また、前記キャップは、前記テーパ部に挿入される挿入部と、前記挿入部の外周面に設けられた環状突起とを有し、前記テーパ部には前記環状突起に係合する環状凹部が設けられていてもよい。
環状突起と環状凹部が係合することにより、キャップが不用意に抜けることが防止されるとともに、係合部がシール作用を奏する。
一般的に、第1の流動栄養剤容器の雄ねじ口は、第2の流動栄養剤容器のテーパ口よりも大径であることから、対応する前記雌ねじ部は前記テーパ部よりも前記コネクタの開口側に設けるとよい。これにより、前記コネクタは開口側に向かって次第に拡径する形状となりバランスがよく、しかも成型が容易である。
前記テーパ部の端部は、前記雌ねじ部の内部に突出した筒状突起となっていると、該筒状突起が雄ねじ口の内部に挿入され、該雄ねじ口を安定して保持するとともにシール作用を奏し、流動栄養剤の漏出を防止できる。
前記雌ねじ部は、前記雄ねじ口の端部が当接する着座面を有すると、該着座面と雄ねじ部の端部と当接によってシール作用を奏し、流動栄養剤の漏出を一層防止できる。
前記コネクタの雌ねじ部は、9〜13mmであるとよい。また、前記チューブの内径が4〜6mmであるとよい。
本考案に係る胃瘻用チューブによれば、コネクタに雄ねじ口と螺合する雌ねじ部を設けることにより、アダプタを用いたりシリンジに移し替えることなく第1の流動栄養剤容器を簡便に接続することができる。また、螺合接続することから、高粘度の栄養剤を注入、押し出す場合においても容器が外れることがない。さらに、コネクタにはテーパ部も設けられていることから、テーパ口を備える第2の流動栄養剤容器も接続が容易である。
さらにまた、雌ねじ部とテーパ部は同一の流通路に設けられていることにより、分岐のない簡便構造とすることができる。
以下、本考案に係る胃瘻用チューブについて実施の形態を挙げ、添付の図1〜図9を参照しながら説明する。本実施の形態に係る胃瘻用チューブ10は、後述する樹脂パック100又はシリンジ200のいずれか一方を選択的に接続し、胃瘻300(図7参照)から栄養剤を胃(消化器官)302の内部に注入するためのものである。なお、以下の説明では、図1における矢印A1方向を「先端」又は「先端側」とし、矢印A2方向を「後端」又は「後端側」とする。
図1に示すように、胃瘻用チューブ10は、栄養剤を通すことのできるチューブ12と、該チューブ12の後端に設けられたコネクタ14と、該コネクタ14に対してストラップ16aにより接続されたキャップ16と、チューブ12の後端近傍に設けられた液体注入口18と、チューブ12の先端近傍に設けられたバルーン20と、チューブ12の途中に設けられた係止板22とを有する。係止板22よりも前方は、胃瘻300に挿入される胃瘻形成部23aであり、後方は導入部23bとして区別される。胃瘻形成部23aと導入部23bはともにチューブ12の一部であって一体的に形成されている。これにより、粘度の高い栄養剤等を通過させるときにも抵抗が少なくて好適である。胃瘻形成部23aと導入部23bは、必ずしも一体形成部である必要はなく、設計条件に応じて適切に形成すればよい。
図2に示すように、チューブ12は、中央通路24と、該中央通路24に沿って延在している細い側方通路26と、バルーン20の内側に設けられた小室28とを有する。チューブ12は、適度な抗キンク性を有する材質が望ましく、例えば、シリコンゴム、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン等を用いることができる。また、チューブ12は、胃瘻300から栄養剤を注入するのに必要十分な長さを有しており、不必要に長くないことが望ましい。中央通路24は、チューブ12の全長にわたって設けられており、図2中の左側の開口部24aと、右側の開口部24bとを有する。開口部24bは、コネクタ14に接続されている。また、中央通路24は高粘度の栄養剤を通過させることから抵抗を減らすとともに、適度な流量を確保するするため適度に大きい径を有することが望ましく、具体的には、内径が4mm(20Fr)以上であることが好ましい。さらに、中央通路24は過度に大径であると胃瘻300に挿入することが困難であるから、例えば6mm以下に設定するとよい。
側方通路26の両端部は小室28及び液体注入口18に連通している。バルーン20は伸縮性が高い材質の弾性体であって、非膨張時には、チューブ12に巻き付くような筒形状となっており、両側部がチューブ12に融着されている。
液体注入口18は側方にやや突出しており、端部に逆止弁18aを有する。逆止弁18aから注入された液体(水)は、側方通路26を介して小室28に流れ込み、内側から加圧することによりバルーン20を膨張させることができる。胃瘻用チューブ10は膨張したバルーン20と係止板22とにより、胃瘻300から注入されたチューブ12を胃302に対して固定することができる(図7参照)。また、一度注入された液体は逆止弁18aの作用により逆流が防止され、バルーン20を膨張した状態に維持することができる。このように、胃瘻用チューブ10はバルーン20を用いて固定をするバルーン式であるが、固定方式はこれに限らず、例えばバンパー式であってもよい。
図3に示すように、コネクタ14は筒形状であって、先端側から順に連結筒30と、テーパ部32と、雌ねじボックス(雌ねじ部)34とを有する。これらの連結筒30、テーパ部32及び雌ねじボックス34は同軸状に構成されて、中央通路24に連通する同一の流通路に設けられており、分岐のない簡便構造となっている。
コネクタ14の材質はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。このうち、ポリエチレン、ポリプロピレンは適度な硬さと柔軟性を有することから、樹脂パック100又はシリンジ200に対して接続、螺合するのに一層好適である。
連結筒30は緩やかなテーパ形状であって、開口部24bに挿入された状態で融着又は接着によってチューブ12に対して固定されている。また、連結筒30の外面には、抜け止め用の浅い複数の段部30aが設けられており、開口部24bに対してより確実に接続される。
テーパ部32は、連結筒30に対して段部30b介してさらに拡径するテーパ形状部であり、テーパ内面32aと、該テーパ内面32aに設けられた環状凹部32bとを有する。テーパ部32の長さLは後述するテーパ管(テーパ口)202をテーパ結合するのに適した長さに設定され、具体的には、5〜20mm程度が好適であり、例えば10mmに設定するとよい。
テーパ部32の後端部における最大径R21は、栄養剤の通過が容易なように適度に大径であって、且つ標準的なテーパ管202が接合可能なように設定するとよい。具体的には、最大径R12は5〜9mm程度が好適であり、例えば、7.3mmに設定するとよい。
雌ねじボックス34は筒形状であって、段部34aを介してテーパ部32の端部32cよりもやや後端側部分に接続されている。雌ねじボックス34は、内面に設けられた雌ねじ34bと、外面の端部近傍に設けられた浅い環状溝34cと、外面に放射状に設けられた複数の補強リブ34dとを有する。
雌ねじボックス34は、テーパ部32よりも大径であって、内径R3は後述するスパウト(雄ねじ口)104の外径に対応して設定される。具体的には、一般的なスパウトに対応させるためには内径R3は9〜13mm程度が好適であり、例えば11mmに設定するとよい。
テーパ部32の端部32cは段部34aよりも雌ねじボックス34の内部に向かってやや突出しており、筒状突起39を形成している。筒状突起39の外面39aは、後端に向かって縮径するテーパ形状となっている。
筒状突起39の外径R4は、後述するスパウト104の内径に対応して設定されており、具体的には、7〜11mm程度が好適であり、例えば8.6mmに設定するとよい。筒状突起39とコネクタ14の内壁との間には環状凹部(着座面)32dが形成されている。
キャップ16は、コネクタ14の環状溝34cに回転可能に係合するリング40と、キャップ本体42と、両端がリング40及びキャップ本体42に接続されたストラップ16aとを有する。キャップ16の材質は、ポリエチレン及びシリコンゴム等の柔軟な材質が好ましい。
キャップ本体42は三段の円柱形状であって、先端のプラグ部(挿入部)50と、中段の筒部52と、後端のフランジ部54とを有する。プラグ部50は、テーパ内面32aの後端部と略同径であって、環状凹部32bに係合する環状突起50aを有する。筒部52は、段部52aを介してプラグ部50と接続されており、筒状突起39の外径R4よりも大径であって、雌ねじボックス34の内径R3よりも小径である。フランジ部54は薄い円盤形状であって、雌ねじボックス34の端面34eを覆うことのできる径に設定されている。ストラップ16aは、細く柔らかく、キャップ本体42をコネクタ14に対して塞ぐのに支障とならない程度の長さを有しており、フランジ部54に接続されている。ストラップ16aによりキャップ本体42がコネクタ14から離れることがなく、紛失を防止できる。
図4に示すように、キャップ本体42をコネクタ14に挿入することにより、プラグ部50がテーパ部32に入り込む。このとき、環状凹部32bと環状突起50aが係合し、キャップ本体42が不用意に抜けることが防止されるとともに、係合部がシール作用を奏する。また、段部52aは筒状突起39の端部32cに対して弾性的に当接することによりシール作用を奏し、チューブ12及びコネクタ14の内部を液密に保持、及び保護することができる。さらに、フランジ部54は端面34eを覆うことから、コネクタ14の内部を保護することができる。
キャップ本体42は、フランジ部54の周囲を把持して押し込むことにより、容易に装着可能である。また、フランジ部54の周囲を把持して引くことにより容易に取り外し可能である。
次に、胃瘻用チューブ10のコネクタ14に接続される流動栄養剤容器について説明する。図5に示すように、第1の流動栄養剤容器としての樹脂パック100は、栄養剤が収納された樹脂製の袋部102と、該袋部102の一端部に設けられたスパウト104と、該スパウト104に装着されているキャップ106とを有する。
スパウト104は袋部102の内部と連通した口栓部であって、複数の補強板107が設けられた把持部108と、該把持部108から突出した筒部110と、該筒部110の基端側に設けられた雄ねじ部112とを有する。
なお、前記の雌ねじ34b(図3参照)はスパウト104の雄ねじ部112に螺合可能な形状に構成されている。
また、前記の筒状突起39(図3参照)の外面39aはスパウト104の内側に当接可能なテーパ面として形成されており、環状凹部32dは、スパウト104の開口端部104aが挿入可能な径に設定されている。
キャップ106は、雄ねじ部112に螺合することによりスパウト104に装着され、袋部102を液密に保持する。なお、キャップ106は、当初、図示しない脆弱部によって把持部108の一部に固定されており、キャップ106を回すことにより該脆弱部の一部が折れてキャップ106が取り外し可能となる。一度取り外したキャップ106は、再装着が可能である。
樹脂パック100によれば、キャップ106を取り外した後、袋部102を手又は他の手段によって押圧することにより内部の栄養剤等を注出することができる。また、樹脂パック100は室温保存が可能であって、しかも小型で保管スペースを無駄なく有効に利用できる。なお、袋部102は栄養剤を収納しておくことのできるものであればよく、例えば、樹脂膜にアルミ箔が蒸着されている材質のものであってもよい。樹脂パック100は、胃瘻用チューブ10に用いられる専用品に限らず、例えば補助食品として市販されているような汎用品であってもよい。
図6に示すように、第2の流動栄養剤容器としてのシリンジ200は、先端の細長いテーパ管202と、該テーパ管202の大径側に接続されているシリンダ204と、該シリンダ204内で摺動可能なピストン206とを有する。シリンジ200は汎用品である。
ピストン206の先端には内部を液密に保つためのシール208が設けられ、後端には薄いフランジ210が設けられている。シリンダ204は透明であって、側面には内容量を示す目盛りが設けられている。
テーパ管202の外面は、例えば、125±25/1000の傾斜のテーパ形状となっている。なお、前記のコネクタ14におけるテーパ内面32a(図3参照)は、テーパ管202の外面と同じテーパ形状に設定されている。また、テーパ内面32aの先端側の最小径R11は、テーパ管202の先端側の最小径R21よりも小さく設定されており、テーパ内面32aの基端側の最大径R12は、テーパ管202の基端側の最大径R22よりも小さく設定されている。
シリンジ200によれば、テーパ管202を所定の液体等(栄養剤等を含む)に浸した状態でフランジ210を把持しながら引くことにより液体、流動体等を吸引することができる。また、シリンジ200を所定の注入箇所まで移動した後、フランジ210を押し出すことにより内部の液体等を注出することができる。
次に、このように構成される胃瘻用チューブ10に樹脂パック100又はシリンジ200を接続して、栄養剤を胃に注入する手順について説明する。
先ず、内視鏡的径皮胃瘻増設術(PEG)により、患者の胃302に胃瘻300を設け、胃瘻用チューブ10の先端を胃瘻300から挿入する。次に、液体注入口18から水等を注入することにより、図7に示すように、バルーン20を膨張させる。これにより、胃瘻用チューブ10は先端部10aが胃302の内部に挿入された状態で、膨張したバルーン20と係止板22とにより胃瘻300に固定される。このような内視鏡的径皮胃瘻増設術及び胃瘻用チューブ10の固定は、初回のみ病院内で医師等によって行われ、以下の手順については、患者自身が院内又は在宅で行うことができる。
次いで、図8に示すように、胃瘻用チューブ10のキャップ本体42をコネクタ14から取り外すとともに、樹脂パック100のキャップ106をスパウト104から取り外し、該スパウト104をコネクタ14に接続する。この際、スパウト104を時計方向回転させながら雄ねじ部112を雌ねじ34bに対して螺合させながら接続を行う。
これにより、コネクタ14における筒状突起39の外面39aは、スパウト104の筒部110内に挿入され、該筒部110をやや押し広げる方向に押圧しながら当接する。つまり、筒状突起39がスパウト104の内部に挿入されて、該スパウト104を安定して保持するとともにシール作用を奏し、チューブ12の内部を液密に保持することができる。
また、筒部110の先端面は環状凹部32dの底部に当接し、螺合するトルクに応じて強く押圧することになり、この部分においてもシール作用を奏する。さらに、環状凹部32dはスパウト104が過度に螺合することを制限するストッパとしても作用し、具体的には、雌ねじ34bと雄ねじ部112が係合した後、スパウト104を略180°回転させたときに筒部110の先端面が当接するように設定されている。環状凹部32dにスパウト104が当接して螺合が制限されるとき、コネクタ14の端面34eは把持部108に対して離間している。
次に、樹脂パック100の袋部102を手又は他の手段で押圧することにより、袋部102内に収納された栄養剤を注出する。スパウト104から注出された栄養剤は、テーパ内面32a及び連結筒30の内面によって中央通路24に対してスムーズに案内され、滞留や逆流はほとんど生じない。栄養剤は中央通路24を通じて胃302に注入される。
このとき、栄養剤が高粘度のものであると袋部102から注出するために相当高い圧力を要し、この圧力がスパウト104とコネクタ14との接続部に対しても加圧される。このような場合であっても、雄ねじ部112と雌ねじ34bとによる螺合接続がなされていることから、スパウト104がコネクタ14から抜けてしまうことがない。また、前記のシール作用により、栄養剤が漏出することが防止される。栄養剤が高粘度であると胃食道逆流の発生を抑制することができ、好適である。
所定量の栄養剤を注入した後には、スパウト104を反時計方向に回転させながら雄ねじ部112と雌ねじ34bとの螺合を解除することにより、容易に樹脂パック100を胃瘻用チューブ10から取り外すことができる。さらに、樹脂パック100を取り外した後、キャップ本体42をコネクタ14に装着しておく。また、樹脂パック100内に栄養剤が残存している場合には、必要に応じてキャップ106をスパウト104に装着して保管する。
次に、胃瘻用チューブ10にシリンジ200を接続して水を胃302に注入する手順について説明する。先ず、シリンジ200のフランジ210を引き出すことにより、テーパ管202からシリンダ204内に水を吸入しておく。
次いで、図9に示すように、胃瘻用チューブ10のキャップ本体42をコネクタ14から取り外し、シリンジ200のテーパ管202をコネクタ14のテーパ内面32aに対して適度な力で差し込む。これにより、テーパ管202の外面と、テーパ内面32aがテーパ面同士で当接して中央通路24は液密に保持される。
また、テーパ内面32aの先端の最小径R11は、テーパ管202の先端部の最小径R21よりも小さく設定されていることから、テーパ管202の先端が連結筒30にまで達してしまうことがなく、テーパ面同士が確実に当接する。
さらに、テーパ内面32aの後端の最大径R12は、テーパ管202の後端部の最大径R22よりも小さく設定されており、テーパ管202は十分に長い形状であることから、シリンダ204の端面が筒状突起39や雌ねじボックス34に当たることがなく、テーパ管202とテーパ内面32aはテーパ面同士が確実に当接する。
さらに、フランジ210をシリンダ204に対して押し込むことにより、内部の水をテーパ管202から注出し、中央通路24を通じて胃302に注入する。テーパ管202とテーパ内面32aとのテーパ面同士の接続により、水が外部に漏出することがない。
このようにして、患者に対して水等を与えることができるとともに、中央通路24内に残存する高粘度の栄養剤等を剥離又は溶解させて胃302に流し込むことができる。
所定量の水を注入した後には、シリンダ204を後方に引き抜くことにより、容易にシリンジ200を胃瘻用チューブ10から取り外すことができる。さらに、シリンジ200を取り外した後、キャップ本体42をコネクタ14に装着しておく。
上述したように、本実施の形態に係る胃瘻用チューブ10によれば、コネクタ14にテーパ部32と雌ねじボックス34とを有していることから、アダプタ等の付け替えをすることなく、樹脂パック100又はシリンジ200のいずれか一方を選択的にコネクタ14に接続することができる。
また、樹脂パック100のスパウト104に対応した雌ねじボックス34を設けることにより、スパウト104を簡便に接続することができる。この場合、樹脂パック100に収納されている栄養剤が高粘度のものであることにより接続部に圧力が加わっても、雄ねじ部112と雌ねじ34bとの螺合接続により、スパウト104がコネクタ14から外れることがない。
さらに、コネクタ14にはテーパ部32を設けることにより、注入口としてテーパ管202を備えるシリンジ200に対しても接続が容易である。
さらに、雌ねじボックス34とテーパ部32は同一の流通路に設けられていることから、チューブ12及び中央通路24を分岐のない簡便構造とすることができるとともに、1つのキャップ16でコネクタ14を塞ぐことができる。
一般的に、樹脂パック100のスパウト104は、シリンジ200のテーパ管202よりも大径である。したがって、対応する雌ねじボックス34はテーパ部32よりも開口側に設けることにより、コネクタ14は開口側に向かって次第に拡径する形状となってバランスがよく、しかも成型が容易である。
なお、胃瘻用チューブ10のコネクタ14は胃瘻用に限らず、腸等の他の消化器官に設けられた瘻部に固定するチューブに対しても好適に用いられる。胃瘻用チューブ10によって胃302に注入される流動剤は、栄養剤以外にも水、薬剤、食品等であってもよく、流動可能なものであれば液体、半固体、ゲル体、粒状体、気体等でもよい。
本考案に係る胃瘻用チューブは、上述の実施の形態に限らず、本考案の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
本実施の形態に係る胃瘻用チューブの斜視図である。 本実施の形態に係る胃瘻用チューブの断面側面図である。 コネクタ及びキャップの断面側面図である。 キャップが接続された状態のコネクタの断面側面図である。 樹脂パックの斜視図である。 シリンジの斜視図である。 胃瘻に固定された胃瘻用チューブの一部拡大斜視図である。 樹脂パックのスパウトが接続された状態のコネクタの断面側面図である。 シリンジのテーパ管が接続された状態のコネクタの断面側面図である。
符号の説明
10…胃瘻用チューブ 12…チューブ
14…コネクタ 16…キャップ
24…中央通路 32…テーパ部
32d…環状凹部(着座面) 34…雌ねじボックス(雌ねじ部)
34b…雌ねじ 39…筒状突起
50…プラグ部 50a…環状突起
100…樹脂パック 102…袋部
104…スパウト(雄ねじ口) 112…雄ねじ部
200…シリンジ 202…テーパ管(テーパ口)
300…胃瘻 302…胃

Claims (8)

  1. 体に設けられた瘻部から消化器官の内部に挿入されるチューブと、
    前記チューブに接続された筒状のコネクタと、
    を有し、
    前記コネクタは、雄ねじ口を備える第1の流動栄養剤容器に対して、前記雄ねじ口と螺合する雌ねじ部と、
    テーパ口を備える第2の流動栄養剤容器に対して、前記テーパ口と嵌合するテーパ部と、
    を有し、
    前記雌ねじ部と前記テーパ部は同一の流通路に設けられていることを特徴とする胃瘻用チューブ。
  2. 請求項1記載の胃瘻用チューブにおいて、
    さらに、前記コネクタを塞ぐキャップを有することを特徴とする胃瘻用チューブ。
  3. 請求項2記載の胃瘻用チューブにおいて、
    前記キャップは、前記テーパ部に挿入される挿入部と、
    前記挿入部の外周面に設けられた環状突起と、
    を有し、
    前記テーパ部には前記環状突起に係合する環状凹部が設けられていることを特徴とする胃瘻用チューブ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の胃瘻用チューブにおいて、
    前記雌ねじ部は前記テーパ部よりも前記コネクタの開口側に設けられていることを特徴とする胃瘻用チューブ。
  5. 請求項4記載の胃瘻用チューブにおいて、
    前記テーパ部の端部は、前記雌ねじ部の内部に突出した筒状突起となっていることを特徴とする胃瘻用チューブ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の胃瘻用チューブにおいて、
    前記雌ねじ部は、前記雄ねじ口の端部が当接する着座面を有することを特徴とする胃瘻用チューブ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の胃瘻用チューブにおいて、
    前記コネクタの雌ねじ部の内径は、9〜13mmであることを特徴とする胃瘻用チューブ。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の胃瘻用チューブにおいて、
    前記チューブの内径は、4〜6mmであることを特徴とする胃瘻用チューブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010022511A (ja) * 2008-07-17 2010-02-04 Nipro Corp 医療用コネクタ、医療用注入器及び医療用注入セット
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